JP4827408B2 - 燃料電池用燃料貯留体及び燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯電話、ノート型パソコン、デジタルカメラ、PDA及び電子手帳などの携帯用電子機器の電源として用いられる小型の燃料電池用燃料貯留体及び燃料電池に関する。
一般に、燃料電池は、空気電極層、電解質層及び燃料電極層が積層された燃料電池セルと、燃料電極層に還元剤としての燃料を供給するための燃料供給部と、空気電極層に酸化剤としての空気を供給するための空気供給部とからなり、燃料と空気中の酸素とによって燃料電池セル内で電気化学反応を生じさせ、外部に電力を得るようにした電池であり種々の形式のものが開発されている。
近年、環境問題や省エネルギーに対する意識の高まりにより、クリーンなエネルギー源としての燃料電池を、各種用途に用いることが検討されており、特に、メタノールと水を含む液体燃料を直接供給するだけで発電できる燃料電池が注目されてきている。
これらの中でも、液体燃料をセルに定量的に供給するためには、燃料カートリッジとセルの間に、ポンプや電磁弁、液体燃料の流出量を制御するための制御装置や流出量センサー等の補器を設ける必要があった(例えば、特許文献1〜2参照)。
しかしながら、ポンプや電磁弁等の機構を設けると、ポンプや電磁弁等を駆動させるため、電力が必要となり、小型化などが難しくなるという課題がある。
また、液体燃料の自重や毛管現象を利用し、セルに液体燃料を供給する手段等も数多く知られている(例えば、特許文献3〜7参照)。
しかしながら、このセルに液体燃料を供給する方式では、定量的に液体燃料を供給することが難しいという課題がある。
更に、従来の上記各形式の燃料電池用燃料貯留体は、燃料貯留部自体に液体燃料を保持する力が小さいため、燃料排出口から空気置換すると、液体燃料の漏れやこぼれが発生しやすいという課題があり、特に、燃料電池用の液体燃料はインキや化粧料等と比較し、粘度や表面張力が低いため、燃料排出口からの空気置換が発生しやすいという課題がある。
一方、燃料電池の発電において、燃料は完全に消費されるわけではなく、水若しくは低濃度の液体燃料が廃燃料として生成されたり、酸化された燃料が生成されたりする。例えば、水素化ホウ素を燃料とする燃料電池では、廃燃料として、酸化ホウ素が生成する。
また、廃燃料中には発電に伴ない発生する二酸化炭素が溶けている。この二酸化炭素濃度が高まり、気泡が生成すると、電極が燃料と接触できなくなるため、廃燃料を速やかに回収除去する必要がある。これを回収する廃燃料回収槽を設けるには、燃料を貯蔵する燃料貯蔵槽とほぼ等しい大きさの廃燃料回収層が必要となってしまうものであった。更に、廃燃料を回収するためには、燃料電池セルと廃燃料回収槽との間に、ポンプや電磁弁を設ける必要があり、このような機構を設けると、ポンプや電磁弁を駆動させるための電力が必要となる課題がある。
従来における燃料電池の廃燃料回収技術としては、例えば、一回使用した液体燃料を元の燃料タンクに戻し、燃料タンクのスペースを有効利用する燃料カートリッジ等の構造(例えば、特許文献9〜10参照)が知られている。
しかしながら、これらの文献には、燃料タンクからの燃料の供給機構、並びに、使用済み燃料の回収機構についての詳細な記載はないものであり、本願発明の液体燃料をポンプや電磁弁を駆動させることなく、定量供給し、使用済み廃燃料を自動的に回収する燃料電池とはその技術思想が相違するものである。
特開平5−258760号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開平5−307970号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開昭59−66066号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開平6−188008号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2003−229158号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2003−299946号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2003−340273号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2003−92128号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2004−127905号公報(特許請求の範囲、実施例等)
本発明は、上記従来の燃料電池用燃料貯留体における課題に鑑み、これを解消するためになされたものであり、ポンプや電磁弁、液体燃料の流出量を制御するための制御装置や流出量センサー等を設けることなく、液体燃料を効率良くセルに定量的に供給することができると共に、別途に廃燃料回収槽を設けることなく、簡便に使用済み燃料を自動的に回収することができる燃料電池用燃料貯留体及び燃料電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来の課題等について、鋭意検討した結果、燃料電池本体と、該燃料電池本体に連結自在となるカートリッジ型燃料貯留体とを有する燃料電池において、燃料貯留体などを特定の構造とすることにより、上記目的の燃料電池用燃料貯留体及び燃料電池が得られることに成功し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(10)に存する。
(1) 燃料電池本体に連結自在となるカートリッジ型燃料貯留体であって、該カートリッジ型燃料貯留体は、液体燃料を収容すると共に、廃燃料回収口部を有する燃料タンク部と、該燃料タンク部の先端に設けられる逆止弁を有する液体燃料排出部と、上記燃料タンク部に設けられる液体燃料押圧機構とを備え、該液体燃料押圧機構は、燃料タンク部の後方に、外筒部材とその内方に回動不能に挿入される内筒部材とにより構成された回転操作部材と、該回転操作部材の外筒部材の先端部に設けられる、燃料タンク部の内面に形成されたラチェット歯と該ラチェット歯に係合する係止爪とからなるラチェット機構と、上記回転操作部材の内筒部材の内方に挿入されたねじ棒と、該ねじ棒の先端部に設けられると共に、燃料タンク部の内面に突設される隔壁より前方において燃料タンク部の内面に摺動可能に挿入されるピストンとを備え、上記ねじ棒は、外周面に形成された雄ねじ部が内筒部材の前端に形成される雌ねじ部に螺合すると共に、前記隔壁の挿通孔に挿通されて、内筒部材に対し長手方向へのみ移動可能とし、前記回転操作部材の外筒部材の回転操作によって、ねじ棒を回転させ、ねじ棒を雌ねじ部との螺合によって前方へと移動させ、該ねじ棒の先端に連結されたピストンによって、燃料タンク部内に収容した液体燃料を、前方へ押圧し一定量の液体燃料を液体燃料排出部に供給し、該液体燃料排出部から一定量の液体燃料を燃料電池本体へ排出せしめると共に、上記押圧機構によってできる燃料タンク部の空間部を燃料電池本体で消費された使用済み燃料の廃燃料回収槽として構成することを特徴とする燃料電池用燃料貯留体。
) 燃料タンク部は、酸素バリア層を少なくとも1層以上有する上記()記載の燃料電池用燃料貯留体。
) 酸素バリア層は、酸素バリア性の樹脂からなり、該樹脂はエチレン・ビニルアルコール共重合樹脂、ポリアクリロニトリル、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニルの単独若しくは2種以上の樹脂からなる上記()記載の燃料電池用燃料貯留体。
) 酸素バリア層は、金属酸化物を蒸着させた樹脂フィルムからなり、金属酸化物はアルミナ、シリカ単独又はこれらの両方からなり、樹脂フィルムはポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロンの単独又は複合されてなる上記()記載の燃料電池用燃料貯留体。
) 酸素バリア層は、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)にて被覆された樹脂フィルムからなり、樹脂フィルムはポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロンの単独又は複合されてなる上記()記載の燃料電池用燃料貯留体。
) 燃料タンク部は、光線透過率が50%以上である材質で形成されている上記(1)〜()の何れか一つに記載の燃料電池用燃料貯留体。
) 液体燃料がメタノール液、ジメチルエーテル(DME)、ギ酸、ヒドラジン、アンモニア液、エチレングリコール、水素化ホウ素ナトリウム水溶液から選ばれる少なくとも1種である上記(1)〜()の何れか一つに記載の燃料電池用燃料貯留体。
) 燃料電池本体と、該燃料電池本体に連結自在となるカートリッジ型燃料貯留体とを有する燃料電池であって、上記カートリッジ型燃料貯留体は、液体燃料を収容すると共に、廃燃料回収口部を有する燃料タンク部と、該燃料タンク部の先端に設けられる逆止弁を有する液体燃料排出部と、上記燃料タンク部に設けられる液体燃料押圧機構とを備え、該液体燃料押圧機構は、燃料タンク部の後方に、外筒部材とその内方に回動不能に挿入される内筒部材とにより構成された回転操作部材と、該回転操作部材の外筒部材の先端部に設けられる、燃料タンク部の内面に形成されたラチェット歯と該ラチェット歯に係合する係止爪とからなるラチェット機構と、上記回転操作部材の内筒部材の内方に挿入されたねじ棒と、該ねじ棒の先端部に設けられると共に、燃料タンク部の内面に突設される隔壁より前方において燃料タンク部の内面に摺動可能に挿入されるピストンとを備え、上記ねじ棒は、外周面に形成された雄ねじ部が内筒部材の前端に形成される雌ねじ部に螺合すると共に、前記隔壁の挿通孔に挿通されて、内筒部材に対し長手方向へのみ移動可能とし、前記回転操作部材の外筒部材の回転操作によって、ねじ棒を回転させ、ねじ棒を雌ねじ部との螺合によって前方へと移動させ、該ねじ棒の先端に連結されたピストンによって、燃料タンク部内に収容した液体燃料を、前方へ押圧し一定量の液体燃料を液体燃料排出部に供給し、該液体燃料排出部から一定量の液体燃料を燃料電池本体へ排出せしめると共に、燃料電池本体で消費された使用済み燃料を上記押圧機構によってできる燃料タンク部の空間部に回収することを特徴とする燃料電池。
) 燃料電池本体には、使用済み燃料貯蔵槽を有すると共に、該使用済み燃料貯蔵槽は燃料タンク部の逆止弁を有する廃燃料回収口部に接続されている上記()に記載の燃料電池。
(10) 燃料電池本体と、該燃料電池本体に連結自在となるカートリッジ型燃料貯留体とを有する燃料電池であって、上記燃料電池本体は、燃料電極体の外表部に電解質層を構築し、該電解質層の外表部に空気電極層を構築することで形成される単位セルが複数連結されると共に、上記単位セルには請求項1〜の何れか一つに記載の燃料電池用燃料貯留体に接続される燃料供給体が連結されて液体燃料が供給される構成となることを特徴とする燃料電池。
本発明によれば、ポンプや電磁弁、液体燃料の流出量を制御するための制御装置や流出量センサー等を設けることなく、液体燃料を効率良くセルに定量的に供給することができると共に、別途に廃燃料回収槽を設けることなく、簡便に使用済み燃料を自動的に回収することができる燃料電池用燃料貯留体及び燃料電池が提供される。
以下に、本発明の実施形態を図面を参照しながら詳しく説明する。
図1〜図5は、本発明の実施形態の一例を示す燃料電池用燃料貯留体A及び燃料電池Nを示すものである。
本第1実施形態の燃料電池用燃料貯留体Aは、図1〜図4に示すように、燃料電池本体に連結自在となるカートリッジ型燃料貯留体であり、液体燃料Fを収容する廃燃料回収口部14を有する燃料タンク部(本体部)10と、該燃料タンク部10の先端に設けられる逆止弁を有する液体燃料排出部20と、上記燃料タンク部10に設けられる液体燃料押圧機構30とを備え、該液体燃料押圧機構30によって燃料タンク部30内に収容した液体燃料Fを、前方へ押圧し一定量の液体燃料Fを液体燃料排出部20に供給し、該液体燃料排出部20から一定量の液体燃料Fを排出せしめると共に、上記押圧機構30によってできる燃料タンク部10の空間部15を燃料電池本体で消費された使用済み燃料の廃燃料回収槽として構成するものである。
燃料タンク10は、その先端側に逆止弁を有する液体燃料排出部20が設けられると共に、中央部分が液体燃料を収容する収容室11となり、後方側に液体燃料を定量排出する液体燃料押圧機構30が設けられる構成となっている。
燃料タンク部10としては、耐久性、収容される液体燃料Fに対して保存安定性、ガス不透過性(酸素ガス、窒素ガス等に対するガス不透過性)を有するものが好ましい。
更に、液体燃料の残量を視認できるように光線透過性を有することが望ましい。液体燃料の残量視認が可能な光線透過性は、材質やその厚みに関わりなく、光線透過率が50%以上あれば内容物の視認が可能である。更に好ましくは、80%以上の光線透過性があれば実用上問題はなく、液体燃料の視認性が更に向上することとなる。
また、液体燃料の漏洩及び蒸発防止、空気などの燃料貯留体への浸入防止については、ガス不透過性の材質から構成されることが好ましく、更に好ましくは、酸素ガス透過度(酸素ガス不透過性)が100cc・25μm/m・24hr・atm(25℃、65%RH)以下であれば実使用上問題はない。
燃料タンク部10の材質としては、光線透過性を要求されない場合であれば、好ましい材質としてアルミニウム、ステンレスなどの金属、合成樹脂、ガラスなどが挙げられるが、前記した液体燃料の残量の視認性、ガス不透過性、製造や組立時のコスト低減及び製造の容易性などから、好ましくは、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂、ポリアクリルニトリル、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニルなどの単独もしくは2種以上の樹脂を含む単層構造、2層以上の多層構造からものが挙げられる。更に好ましくは、これらの樹脂であって上記酸素ガス透過度(酸素ガス不透過性)が100cc・25μm/m・24hr・atm(25℃、65%RH)以下であり、かつ、光線透過率が50%以上、特に好ましくは80%以上の酸素バリア性の樹脂を選択することが望ましい。
特に好ましくは、上記特性の酸素ガス不透過度を有し、光線透過率が80%以上となるエチレン・ビニルアルコール共重合樹脂、ポリアクリルニトリル、ポリ塩化ビニリデンが望ましい。
また、燃料タンク部10は、好ましくは、2層以上の多層構造からなり、少なくとも1層は前記したガス不透過性、光線透過性を有する上述の樹脂群を含む材料から構成される2層以上の多層構造となるものが望ましい。この多層構造の内、少なくとも1層が、前記した性能(ガス不透過性)を持つ樹脂(酸素バリア層)で構成されていれば、残りの層は通常の樹脂でも実使用上問題はない。このような多層構造は、押出し成形、射出成形、共押出し成形などにより製造することができる。
また、これらの成形により設けられる少なくとも1層の酸素バリア層の代わりに、前記した樹脂群から選ばれる樹脂の溶液などを塗布して酸素バリア層を設けることもできる。この塗布方法では、上記押出し成形、射出成形などの成形による製造よりも特殊な製造設備を必要とせず、逐次製造することが可能である。
これらの各成形法、塗布で設けられた酸素バリア(ガス不透過)層は、好ましくは、10〜2000μmの厚みであることが望ましい。この厚みが10μm未満では、ガス不透過性を発揮することができず、一方、2000μmを超える場合には、容器全体の光線透過性、柔軟性などの性能が悪化することとなる。
また、前記した樹脂による成形又は塗布による酸素バリア層(ガス不透過層)の代わりに、上述のガス不透過性のフィルムなどのガス不透過薄膜部材によって被覆することができる。被覆するガス不透過薄膜部材としては、好ましくは、アルミ箔などの金属箔、アルミナ、シリカなどの金属酸化物蒸着物、ダイアモンドライクカーボンコーティング物から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、これらの不透過薄膜部材で燃料タンク部10の外表面部を被覆することにより、上述のとおりのガス不透過性を発揮させることができる。なお、この不透過薄膜部材の厚みは、上記と同様に10〜2000μmとすることが望ましい。また、上記ガス不透過薄膜部材が視認性を有しない部材、例えば、アルミ金箔などの場合は、ガス不透過性を損なわない程度に一部施さず、格子状、ストライプ状等に被覆して、覗き窓部を設けこの覗き窓部に光線透過性を有するガス不透過性フィルムを被覆してガス不透過性と視認性を確保することもできる。
液体燃料排出部20は、アダプター部材21を介して燃料タンク部20内の先端側に設けられるものであり、筒状の流入部22を有する上方分割部材23と、筒状の排出部24を有する下方分割部材25とを有し、該分割部材23,25とを一体に接合等することにより、上記流入部22と排出部24との間に、逆止弁体26及び逆止弁体26を流入部22側に付勢するコイルスプリング部材からなる付勢部材27からなる逆止弁28を収容する収容室29から構成されている。
この液体燃料排出部20に逆止弁28を設けることで、使用休止(未使用)時にも空気などの異物の浸入を防止する構造となるので、燃料タンク部10への空気置換を防止でき、液体燃料Fの漏れや、こぼれを防止することができる構造となっている。
これらの逆止弁28を含む液体燃料排出部20の材質としては、耐久性、並びに、収容される液体燃料に対して保存安定性、ガス不透過性を有するものであれば、特に限定されず、例えば、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂、ポリアクリルニトリル、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、二トリルゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムなどのゴム、エラストマーが挙げられ、通常の射出成形や加硫成形などによって製造することができる。
用いる液体燃料Fとしては、メタノールと水とからなるメタノール液が挙げられるが、後述する燃料電極体において燃料として供給された化合物から効率良く水素イオン(H)と電子(e)が得られるものであれば、液体燃料は特に限定されず、燃料電極体の構造などにもよるが、例えば、ジメチルエーテル(DME)、エタノール液、ギ酸、ヒドラジン、アンモニア液、エチレングリコール、水素化ホウ素ナトリウム水溶液などの液体燃料も用いることができる。
また、これらの液体燃料の濃度は、燃料電池の構造、特性等により種々の濃度の液体燃料を用いることができ、例えば、1〜100%濃度の液体燃料を用いることができる。
本発明において、液体燃料押圧機構30は、該液体燃料押圧機構30によって燃料タンク部30内に収容した液体燃料Fを、前方へ押圧し一定量の液体燃料Fを液体燃料排出部20に供給し、該液体燃料排出部20から一定量の液体燃料Fを排出せしめるものであれば、特に限定されるものでなく、種々の構造のものを用いることができる。
本実施形態の液体燃料押圧機構30は、燃料タンク部10の後方に、外筒部材31とその内方に回動不能に挿入される内筒部材32とにより構成された回転操作部材33と、該回転操作部材33の外筒部材31の先端部に設けられる、燃料タンク部10の内面に形成されたラチェット歯34と、該ラチェット歯34に係合する係止爪35とからなるラチェット機構36と、上記回転操作部材33の内筒部材32の内方に挿入されたねじ棒40と、該ねじ棒40の先端部に設けられると共に、燃料タンク部10の内面に突設される隔壁12より前方において燃料タンク部10の内面に摺動可能に挿入されるピストン50とを備えている。
前記外筒部材31には、嵌合凸部31aが形成され、これが燃料タンク部10の嵌合凹部10aに嵌合しており、外筒部材31は燃料タンク部10に対し回動可能、抜脱不能となっている。
また、ねじ棒40は、外周面に形成された雄ねじ部41が内筒部材31の前端に形成される雌ねじ部37に螺合すると共に、前記隔壁12の挿通孔13に挿通されて、内筒部材32に対し長手方向へのみ移動可能としている。
そして、前記回転操作部材33の外筒部材31の回転操作によって、ねじ棒40を回転させ、ねじ棒40を雌ねじ部37との螺合によって前方へと移動させ、そのねじ棒40の先端に連結されたピストン50によって、一定量の液体燃料Fを液体燃料排出部20に供給し、該液体燃料排出部20から一定量の液体燃料Fを押し出す構造となっている。上記液体燃料排出部20内では、ピストン50によって、押し出される一定量の液体燃料Fは図3に示すように、その圧力により逆止弁28を開いて液体燃料排出部20内に供給されて、該液体燃料排出部20から一定量の液体燃料Fが排出(押し出)されるものである。また、一定量の液体燃料Fが供給されると、付勢部材27によって図1の状態に戻って、燃料タンク部10内に空気などの異物の浸入を防止する構造となっている。
また、上記燃料タンク部10の側部には、燃料電池本体で消費された使用済み燃料を燃料タンク10内に回収するための逆止弁を内蔵した廃燃料回収口部14が直接(又はアダプター部材を介して)設けられると共に、該燃料タンク部10内には、回収される廃燃料をタンク内に確実に密閉するために、シリコンゴム等の弾性体からなる密閉リング16がネジ棒40と燃料タンク10との隙間を密閉する構成となっている。
この燃料タンク10内に設けられる密閉リング16、上記押圧機構30のピストン50によって、燃料タンク10内には廃燃料回収槽となる空間部15が構成され、この空間部15は上記押圧機構30によって順次容積が拡大する廃燃料回収槽となる空間部となるものである。
上記廃燃料回収口部14に内蔵する逆止弁としては、上述の液体燃料排出部20に備えた逆止弁28と同様の構造で小型となるものなどが挙げられ、本実施形態では、図1(b)に示す、筒状の流入部14aを有する上方分割部材14bと、筒状の排出部14cを有する下方分割部材14dとを有し、該分割部材14b,14dとを一体に接合等することにより、上記流入部14aと排出部14cとの間に、逆止弁体14eを流入部14a側に付勢するコイルスプリング部材からなる付勢部材14fからなる逆止弁14gを収容する収容室14hから構成されている。
この廃燃料回収口部14に逆止弁14gを設けることで、使用休止(未使用)時にも空気などの異物の浸入を防止する構造となるので、燃料タンク部10の燃料回収部15内からの廃燃料の漏れや、こぼれを防止することができる構造となっている。
本実施形態では、ピストン50の移動によってできる廃燃料回収槽(空間部)15の容積は、ネジ棒40があるため、排出される液体燃料の体積よりも小さいが、燃料中のメタノール等の燃料が発電により消費されるため、廃燃料を充分回収することができる空間部となっている。
このように構成された燃料電池用燃料貯留体Aは、前記ラチェット機構36によって外筒部材31が燃料タンク部10に対して一方向へのみ回転可能とし、本実施形態では、回転操作部材33の回転角度を一定に保つことで液体燃料Fを定量排出できるものであり、上記回転角度を一定に保つために、上記ラチェット機構36により、一定角度回転操作するたびにクリック感が得られる構造となっている。1度のクリックで排出される液体燃料の排出量は、回転操作部材33、ねじ棒40のピッチ、ラチェット機構36のノッチ数(ラチェット機構36で1回転するときに乗り越えるカム山の総数)、燃料タンク部10の後壁面積によってコントロール(排出量=ねじのピッチ×1/ノッチ数×後端壁面積)され、好ましくは、5μl〜10mlに設定することが望ましい。
上記外筒部材31を燃料タンク部10に対して回転させると、外筒部材31に伴なって内筒部材32が回転する。このとき、ねじ棒40はその回転を挿通孔12に阻止されるため、ねじ棒40を前方へと移動させる。その結果、燃料タンク部10内に収容された液体燃料Fは、このピストン50に押されて、一定量の液体燃料Fを逆止弁28を有する液体燃料排出部20に供給し、該液体燃料排出部20から一定量の液体燃料Fが排出されるものである。そして、上記押圧機構30によってできる燃料タンク部10の空間部15を廃燃料回収槽として構成するものである。
このように構成される燃料電池用燃料貯留体Aは、図4に示すように、燃料電池本体に連結自在となり、燃料電池Nとして使用に供されることとなる。
すなわち、燃料電池本体は、図4に示すように、微小炭素多孔体よりなる燃料電極体62の外表部に電解質層63を構築し、該電解質層63の外表部に空気電極層64を構築することで形成される単位セル(燃料電池セル)60,60と、燃料貯留体Aに接続される浸透構造を有する燃料供給体70と、該燃料供給体70の終端に設けられる使用済み燃料貯蔵槽80とを備え、上記各単位セル60、60は直列に連結されて燃料供給体70により燃料が順次供給される構造となっており、前記燃料貯留体Aは、交換可能なカートリッジ構造体となっており、燃料電池本体Nの支持体18に挿入される構造となっている。
これらの燃料貯留体Aは、支持体18、燃料供給体70を介して燃料電池本体Nに取り付けられる。このとき、それぞれの部材が液体燃料Fの表面自由エネルギーよりも高い場合、取り付け部の隙間に入り込みやすく液体燃料Fが漏洩する可能性が高まってしまう。そのため、これらの部材の少なくとも液体燃料Fと接触する壁面には、液体燃料の表面自由エネルギーよりも低く調整されていることが望ましい。この調整方法としては、燃料タンク部10などの液体燃料と接触する壁面に、シリコン系、ケイ素樹脂若しくはフッ素系の撥水剤を用いたコーティングによる、撥水膜形成処理を施すことにより行うことができる。
単位セルとなる各燃料電池セル60は、図5(a)及び(b)に示すように、微小柱状の炭素多孔体よりなる燃料電極体61を有すると共に、その中央部に燃料供給体70を貫通する貫通部62を有し、上記燃料電極体61の外表部に電解質層63が構築され、該電解質層63の外表部に空気電極層64が構築される構造からなっている。なお、各燃料電池セル60の一つ当たり、理論上約1.2Vの起電力を生じる。
この燃料電極体61を構成する微小柱状の炭素多孔体としては、微小な連通孔を有する多孔質構造体であれば良く、例えば、三次元網目構造若しくは点焼結構造よりなり、アモルファス炭素と炭素粉末とで構成される炭素複合成形体、等方性高密度炭素成形体、炭素繊維抄紙成形体、活性炭素成形体などが挙げられ、好ましくは、燃料電池の燃料極における反応制御が容易かつ反応効率の更なる向上の点で、アモルファス炭素と炭素粉末とからなる微細な連通孔を有する炭素複合成形体が望ましい。
この多孔質構造からなる炭素複合体の作製に用いる炭素粉末としては、更なる反応効率の向上の点から、高配向性熱分解黒鉛(HOPG)、キッシュ黒鉛、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンナノチューブ、フラーレンより選ばれる少なくとも1種(単独または2種以上の組合せ)が好ましい。
また、この燃料電極体61の外表部には、白金−ルテニウム(Pt−Ru)触媒、イリジウム−ルテニウム(Ir−Ru)触媒、白金−スズ(Pt−Sn)触媒などが当該金属イオンや金属錯体などの金属微粒子前駆体を含んだ溶液を含浸や浸漬処理後還元処理する方法や金属微粒子の電析法などにより形成されている。
電解質層63としては、プロトン伝導性又は水酸化物イオン伝導性を有するイオン交換膜、例えば、ナフィオン(Nafion、Du pont社製)を初めとするフッ素系イオン交換膜が挙げられる他、耐熱性、メタノールクロスオーバーの抑制が良好なもの、例えば、無機化合物をプロトン伝導材料とし、ポリマーを膜材料としたコンポジット(複合)膜、具体的には、無機化合物としてゼオライトを用い、ポリマーとしてスチレン−ブタジエン系ラバーからなる複合膜、炭化水素系グラフト膜などが挙げられる。
また、空気電極層64としては、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等を上述の金属微粒子前駆体を含んだ溶液等を用いた方法で担持させた多孔質構造からなる炭素多孔体が挙げられる。
前記燃料供給体70は、燃料貯留体Aの排出口24に挿入され、該液体燃料を各単位セル60に供給できる浸透構造を有するものであれば特に限定されず、例えば、フェルト、スポンジ、または、樹脂粒子焼結体、樹脂繊維焼結体などの焼結体等から構成される毛管力を有する多孔体や、天然繊維、獣毛繊維、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂などの1種又は2種以上の組合せからなる繊維束体からなるものが挙げられ、これらの多孔体、繊維束体の気孔率等は各単位セル60への供給量に応じて適宜設定されるものである。
使用済み燃料貯蔵槽80は、燃料供給体70の終端に配置されるものである。この時、使用済み燃料貯蔵槽80を燃料供給体70の終端に直接接触させて使用済み燃料を直接吸蔵体等により吸蔵させても問題ないが、燃料供給体70と接触する接続部に中綿や多孔体、または繊維束体などを中継芯として設け、使用済み燃料排出路としてもよい。
また、燃料供給体70により供給される液体燃料は、燃料電池セル60で反応に供されるものであり、燃料供給量は、燃料消費量に連動しているため、未反応で電池の外に排出される液体燃料は殆どなく、従来の液体燃料電池のように、燃料出口側の処理系を必要としないが、運転状況により供給過剰時に至った際には、反応に使用されない液体燃料が貯蔵槽80に蓄えられ阻害反応を防ぐことができる構造となっている。
また、90は、燃料貯留体Aと使用済み燃料貯蔵槽80を連結すると共に、燃料貯蔵体Aから各単位セル60、60の個々に燃料供給体70を介して一定量の液体燃料を確実に供給するメッシュ構造などからなる部材である。
本実施形態では、更に、上記使用済み燃料貯蔵槽80から残った液体燃料を回収するために、内部に回収管を有する燃料回収路95の一端が使用済み燃料貯蔵槽80に接続されると共に、他端は上述の逆止弁を内蔵する廃燃料回収口部14に接続されている。
使用済み燃料貯蔵槽80の毛管力を、燃料電極体61及び/又は燃料電極体61に接する燃料供給体70<使用済み燃料貯蔵槽80とすることで、使用済み燃料貯蔵槽80から各単位セル60、60の個々に使用済み燃料が逆流を起こすことなく、反応に使用されない液体燃料が貯蔵槽80に蓄えられ阻害反応を防ぐことができる。
また、上記燃料回収路95は、毛管力が発生する程度の流路となっており、燃料電極体及び/又は燃料電極体に接する燃料供給体70<使用済み燃料貯蔵槽80の吸蔵体<燃料回収路95とすることで、使用済み燃料が逆流を起こすことなく、反応に使用されない液体燃料が貯蔵槽80に蓄えられ阻害反応を防ぐことができ、更には、燃料の残分を含む使用済み燃料を、再度、燃料タンク10内の空間部15へ回収することができる構成となっている。
このように構成される燃料貯留体Aを用いた燃料電池Nは、回転操作部材33を回転すると、燃料貯留体Aから一定量の液体燃料Fが液体燃料排出部20に定量供給され、燃料供給体70の浸透構造により、液体燃料を燃料電池セル60、60内に導入するものである。
本発明では、燃料電池用燃料貯留体Aの回転操作部材33の回転角度を一定に保つことで液体燃料Fを定量排出できるものであり、上記回転角度を一定に保つために、上記ラチェット機構36により、一定角度回転操作するたびにクリック感が得られる構造となっているので、定量排出を容易に行うことができる。
また、一定量の液体燃料Fが液体燃料排出部20に供給されると、付勢部材27によって逆止弁27が図1の状態に戻って、燃料タンク部10内に空気などの異物の浸入を防止する構造となるので、燃料タンク部への空気置換を防止し、燃料の漏れやこぼれを防止して、燃料電池を稼動することができるものとなる。
そして、燃料電池の発電において、燃料は完全に消費されるわけではなく、水若しくは低濃度の液体燃料が廃燃料として生成されるが、本実施形態では、廃燃料は使用済み燃料貯蔵槽80に貯蔵された後、燃料回収路95、逆止弁を有する廃燃料回収口部14を介して、上記押圧機構によってできる燃料タンク部10の廃燃料回収槽(空間部)15に回収されることとなる。この廃燃料回収槽(空間部)15にha、廃燃料を吸収する燃料吸収体などを予め内蔵していてもよい。
この廃燃料回収槽(空間部)15は、逆止弁を有する廃燃料回収口部14、密閉リング16及びピストン50によって密閉されているため、ピストン50が定量排出される際に前方へ移動することで廃燃料回収槽(空間部)15が負圧となる。これにより、本発明の燃料電池では、ポンプや電磁弁を設けることなく、廃燃料を使用済み燃料貯蔵槽80から、燃料回収路95、逆止弁を有する廃燃料回収口部14を介して、上記押圧機構によってできる燃料タンク部10の廃燃料回収槽(空間部)15に自動的に回収することができる構成となっている。
本発明において、上記燃料タンク10を光線透過率が50%以上である材質、及び/又は酸素バリア性の樹脂層(酸素バリア層)を少なくとも1層以上有する材質で構成すれば、保存性の向上や、吐出した量を使用者が容易に確認することができ、更に使用性に優れたものとなる。
このように構成される本発明の燃料電池では、ポンプや電磁弁、液体燃料の流出量を制御するための制御装置や流出量センサー等を設けることなく、液体燃料を気化せずそのまま効率良くセルに定量的に供給することができると共に、別途に廃燃料回収槽を設けることなく、簡便に使用済み燃料を自動的に回収することができる燃料電池用燃料貯留体及び燃料電池が得られるものであり、しかも、燃料電池の小型化を図ることが可能となる。
従って、この形態の燃料電池では、燃料電池全体のカートリッジ化が可能となり、携帯電話、デジタルカメラやノート型パソコンなどの携帯用電子機器の電源として用いられることができる小型の燃料電池が提供されることとなる。
なお、上記形態では、燃料電池セル60を二つ使用した形態を示したが、燃料電池の使用用途により燃料電池セル60の連結(直列又は並列)する数を増加させて所要の起電力等とすることができる。
本発明の燃料電池用貯留体及び燃料電池は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々変更することができるものである。
例えば、燃料電池セル60は円柱状のものを用いたが、角柱状、板状の他の形状のものであってもよく、また、燃料供給体70との接続は直列接続のほか、並列接続であってもよい。
また、上記実施形態では、直接メタノール型の燃料電池として説明したが、燃料電池本体に連結自在となるカートリッジ型の燃料貯留体を、液体燃料を収容する燃料タンク部と、該燃料タンク部の先端に設けられる逆止弁を有する液体燃料排出部と、上記燃料タンク部に設けられる液体燃料押圧機構とを備え、該液体燃料押圧機構によって燃料タンク部内に収容した液体燃料を、前方へ押圧し一定量の液体燃料を液体燃料排出部に供給し、該液体燃料排出部から一定量の液体燃料を排出せしめると共に、燃料電池本体で消費された使用済み燃料を上記押圧機構によってできる燃料タンク部の空間部を廃燃料回収槽とするものであれば、上記直接メタノール型の燃料電池に限定されるものではなく、改質型を含む高分子改質膜型の燃料電池にも好適に適用することができるものである。
図6は、本発明に係る燃料電池用燃料貯留体の他例を示す部分平面図である。
この実施形態の燃料電池用燃料貯留体Bは、回転操作部材33の外筒部材31の長手方向に突状部31a,31a…及び/又は突状部31a,31aの中央部(真ん中)に目盛り用基準線31b,31b…を設けると共に、燃料タンク部10の後側の表面部にマーク部14を設けた点でのみ、上記実施形態の燃料電池用燃料貯留体Aと相違し、同様に使用等に供されるものである。
この実施形態の燃料電池用燃料貯留体Bにおいて、回転操作部材33の外筒部材31が1回転(360度)することにより、液体燃料Fが排出部24から0.1ml定量排出するものであれば、例えば、マーク部14を基準(液体燃料の排出なし、排出量0ml)にし対向する突状部31aもマーク部14に合わせ、外筒部材31を回転させて次の突状部31aに合わせると0.0125mlの液体燃料が排出するものであり、マーク部14を基準にして突状部31aを8回合わせることにより1回転(360度)する。なお、この実施形態では、最初の基準線31bに合わせると0.00625mlの排出量となる。
この実施形態の燃料電池用燃料貯留体Bでは、上記目盛り用の突状部31a及び/又は基準腺31b、マーク部14を印刷等により表示することにより、クリック感による排出量の確認のみでなく、液体燃料の排出量も容易に確認することができるものとなる。
また、図7は、液体燃料排出部20の別の実施形態を示すものである。この形態の液体燃料排出部20は、上記図1〜図3の実施形態に較べ、液体燃料排出部20内に設けられる逆止弁体26がボール弁からなり、また、上方分割部材23の形状をボール弁が密着できる構造とした点で相違するものであり、図1等に示す実施形態と同様に使用することができる。
更に、燃料電池本体として、微小炭素多孔体よりなる燃料電極体の外表部に電解質層を構築し、該電解質層の外表部に空気電極層を構築することで燃料電池本体を構成したが、燃料電池本体の構造は特に限定されず、例えば、電気導電性を有する炭素質多孔体を基材とし、該基材の表面に電極/電解質/電極の各層を形成した単位セル又は該単位セルを2以上連結した連結体を備え、上記基材に燃料供給体を介して液体燃料を浸透させる構成とすると共に、基材の外表面に形成される電極面を空気に曝す構造からなる燃料電池本体としてもよいものである。
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1〜図3及び図6に準拠する燃料電池用燃料貯留体Aを使用した。
使用した液体燃料F、燃料タンク10、液体燃料排出部20、液体押圧機構30は、下記の構成のものを用いた。
液体燃料:
10wt%濃度メタノール液、充填量5ml
燃料タンク10:
酸素ガス透過度(酸素ガス不透過性)が100cc・25μm/m・24hr・atm(25℃、65%RH)以下であり、かつ、光線透過率が80%以上となるポリエチレンテレフタレート樹脂から構成、肉厚1mm、
液体燃料排出部20:
上方分割部材23及び下方分割部材24の材質:ポリプロピレン製、逆止弁体26の材質:ポリプロピレン製、付勢部材27:コイルスプリング、排出口直径:2mm
液体押圧機構30:
外筒部材31の材質:ポリプロピレン製、内筒部材32の材質:ポリプロピレン製、ねじ棒40の材質:ABS製、ピストン50の材質:シリコーンゴム製、回転操作部材33の外筒部材31が1回転(360度)で、液体燃料Fが排出部24から0.1ml定量排出する。
上記構成の燃料電池用燃料貯留体Aを実際に使用、すなわち、回転操作部材33の外筒部材31を、マーク部14を基準(液体燃料の排出なし、排出量0ml)にし対向する突状部31aもマーク部14に合わせ、外筒部材31を回転させて次の突状部31aに合わせると、液体燃料排出部20の排出口24から0.0125mlの液体燃料が排出されることを確認した。また、この回転操作(排出操作)の際に、ラチェット機構36によるクリック感の確認のみでなく、液体燃料の排出量も容易に確認することが判った。また、燃料電池用燃料貯留体Bの排出口24を下にして手に持ち左右に振っても、液体燃料の漏れなどはないことを確認した。
また、液体燃料排出部20の排出口24に、内径2mmのシリコーンゴム製チューブ(長さ100mm)の一端を接続し、他端を廃燃料回収口部に接続し、回転操作部材33の外筒部材31を回転させて0.5mlの液体燃料が排出せしめると、燃料タンク10内の空間部15に液体燃料が回収されることを確認した。
(a)は本発明の第1実施形態の燃料電池用燃料貯留体を示す縦断面図、(b)は廃燃料回収口部の縦断面図である。 図1の部分分解斜視図である。 図1の燃料電池用燃料貯留体の作動状態を示し、一定量の液体燃料が液体燃料排出部に供給された状態の一例を示す縦断面図である。 本発明の燃料電池の実施形態の一例を示す概略断面図であり、本発明の燃料電池用燃料貯留体を燃料電池本体に取り付けた状態を示す図面である。 (a)及び(b)は燃料電池セルを説明する斜視図、縦断面図である。 本発明の第2実施形態の燃料電池用燃料貯留体を示す部分平面図である。 (a)及び(b)は液体燃料排出部に設けられる逆止弁の別の形態を示す図面であり、(a)は逆止弁体が閉じた状態及び(b)は逆止弁体が開いた状態を示す縦断面図である。
符号の説明
A 燃料電池用燃料貯留体
F 液体燃料
10 燃料タンク部
15 空間部(廃燃料回収槽)
20 液体燃料排出部
30 液体燃料押圧機構

Claims (10)

  1. 燃料電池本体に連結自在となるカートリッジ型燃料貯留体であって、該カートリッジ型燃料貯留体は、液体燃料を収容すると共に、廃燃料回収口部を有する燃料タンク部と、該燃料タンク部の先端に設けられる逆止弁を有する液体燃料排出部と、上記燃料タンク部に設けられる液体燃料押圧機構とを備え、該液体燃料押圧機構は、燃料タンク部の後方に、外筒部材とその内方に回動不能に挿入される内筒部材とにより構成された回転操作部材と、該回転操作部材の外筒部材の先端部に設けられる、燃料タンク部の内面に形成されたラチェット歯と該ラチェット歯に係合する係止爪とからなるラチェット機構と、上記回転操作部材の内筒部材の内方に挿入されたねじ棒と、該ねじ棒の先端部に設けられると共に、燃料タンク部の内面に突設される隔壁より前方において燃料タンク部の内面に摺動可能に挿入されるピストンとを備え、上記ねじ棒は、外周面に形成された雄ねじ部が内筒部材の前端に形成される雌ねじ部に螺合すると共に、前記隔壁の挿通孔に挿通されて、内筒部材に対し長手方向へのみ移動可能とし、前記回転操作部材の外筒部材の回転操作によって、ねじ棒を回転させ、ねじ棒を雌ねじ部との螺合によって前方へと移動させ、該ねじ棒の先端に連結されたピストンによって、燃料タンク部内に収容した液体燃料を、前方へ押圧し一定量の液体燃料を液体燃料排出部に供給し、該液体燃料排出部から一定量の液体燃料を燃料電池本体へ排出せしめると共に、上記押圧機構によってできる燃料タンク部の空間部を燃料電池本体で消費された使用済み燃料の廃燃料回収槽として構成することを特徴とする燃料電池用燃料貯留体。
  2. 燃料タンク部は、酸素バリア層を少なくとも1層以上有する請求項記載の燃料電池用燃料貯留体。
  3. 酸素バリア層は、酸素バリア性の樹脂からなり、該樹脂はエチレン・ビニルアルコール共重合樹脂、ポリアクリロニトリル、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニルの単独若しくは2種以上の樹脂からなる請求項記載の燃料電池用燃料貯留体。
  4. 酸素バリア層は、金属酸化物を蒸着させた樹脂フィルムからなり、金属酸化物はアルミナ、シリカ単独又はこれらの両方からなり、樹脂フィルムはポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロンの単独又は複合されてなる請求項記載の燃料電池用燃料貯留体。
  5. 酸素バリア層は、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)にて被覆された樹脂フィルムからなり、樹脂フィルムはポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロンの単独又は複合されてなる請求項記載の燃料電池用燃料貯留体。
  6. 燃料タンク部は、光線透過率が50%以上である材質で形成されている請求項1〜の何れか一つに記載の燃料電池用燃料貯留体。
  7. 液体燃料がメタノール液、ジメチルエーテル(DME)、ギ酸、ヒドラジン、アンモニア液、エチレングリコール、水素化ホウ素ナトリウム水溶液から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜の何れか一つに記載の燃料電池用燃料貯留体。
  8. 燃料電池本体と、該燃料電池本体に連結自在となるカートリッジ型燃料貯留体とを有する燃料電池であって、上記カートリッジ型燃料貯留体は、液体燃料を収容すると共に、廃燃料回収口部を有する燃料タンク部と、該燃料タンク部の先端に設けられる逆止弁を有する液体燃料排出部と、上記燃料タンク部に設けられる液体燃料押圧機構とを備え、該液体燃料押圧機構は、燃料タンク部の後方に、外筒部材とその内方に回動不能に挿入される内筒部材とにより構成された回転操作部材と、該回転操作部材の外筒部材の先端部に設けられる、燃料タンク部の内面に形成されたラチェット歯と該ラチェット歯に係合する係止爪とからなるラチェット機構と、上記回転操作部材の内筒部材の内方に挿入されたねじ棒と、該ねじ棒の先端部に設けられると共に、燃料タンク部の内面に突設される隔壁より前方において燃料タンク部の内面に摺動可能に挿入されるピストンとを備え、上記ねじ棒は、外周面に形成された雄ねじ部が内筒部材の前端に形成される雌ねじ部に螺合すると共に、前記隔壁の挿通孔に挿通されて、内筒部材に対し長手方向へのみ移動可能とし、前記回転操作部材の外筒部材の回転操作によって、ねじ棒を回転させ、ねじ棒を雌ねじ部との螺合によって前方へと移動させ、該ねじ棒の先端に連結されたピストンによって、燃料タンク部内に収容した液体燃料を、前方へ押圧し一定量の液体燃料を液体燃料排出部に供給し、該液体燃料排出部から一定量の液体燃料を燃料電池本体へ排出せしめると共に、燃料電池本体で消費された使用済み燃料を上記押圧機構によってできる燃料タンク部の空間部に回収することを特徴とする燃料電池。
  9. 燃料電池本体には、使用済み燃料貯蔵槽を有すると共に、該使用済み燃料貯蔵槽は燃料タンク部の逆止弁を有する廃燃料回収口部に接続されている請求項8に記載の燃料電池。
  10. 燃料電池本体と、該燃料電池本体に連結自在となるカートリッジ型燃料貯留体とを有する燃料電池であって、上記燃料電池本体は、燃料電極体の外表部に電解質層を構築し、該電解質層の外表部に空気電極層を構築することで形成される単位セルが複数連結されると共に、上記単位セルには請求項1〜の何れか一つに記載の燃料電池用燃料貯留体に接続される燃料供給体が連結されて液体燃料が供給される構成となることを特徴とする燃料電池。
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