JP4826156B2 - Co2ガスの精製方法及びその装置並びにその精製に用いられるco2ガスの吸収液 - Google Patents

Co2ガスの精製方法及びその装置並びにその精製に用いられるco2ガスの吸収液 Download PDF

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Description

本発明は、CO 2 スと、H2,CH4,CO,O2,N2,炭素数2〜10までの炭化水素化合物等の非酸性ガスが含まれる混合ガスから上記CO 2 ガスを分離回収するCO 2 ガスの精製方法及びその装置と、そのCO 2 ガスの分離回収に用いられるCO 2 ガスの吸収液に関する。更に詳しくは、化石燃料のガス化、改質又は部分酸化による合成ガス、天然ガス等に含まれるCO 2 ガスや、火力発電所、セメントプラント、鉄鋼プラント、化学プラント等の排ガス中に含まれるCO 2 ガスを分離回収するCO 2 ガスの精製方法及びその装置並びにこれに用いられるCO 2 ガスの吸収液に関する。更に水素ステーションや燃料電池自動車に供給される水素ガスの精製システムや、CO 2 スを直接液体状態で分離回収する方法及び装置に関するものである。
従来、天然ガス、製油所ガス、アンモニア合成ガスなどを精製するときに、CO2などの酸性ガスが分離回収され、この分離回収方法としては、酸性ガスを吸収する方法、混合ガスを蒸留する方法、酸性ガスを吸着する方法、混合ガスを膜分離により分離する方法及びこれらの方法を組合せた方法が挙げられる。これらのうちレクチゾールプロセスとメチルジエチルアミンプロセス(以下、MDEAプロセスという。)は工業的によく用いられる方法である(例えば、非特許文献1参照。)。
レクチゾールプロセスは物理吸収プロセスであり、メタノールを吸収液として用い、化石燃料のガス化、改質又は部分酸化による合成ガス、アンモニア合成ガス、天然ガスなどの各種ガス中に含まれるCO2などの酸性ガスを吸収分離する方法である。なお、酸性ガスの吸収温度は−10〜−75℃の範囲に設定され、吸収圧力は7〜8MPaの範囲に設定される。このレクチゾールプロセス(物理吸収プロセス)はMDEAプロセス(化学吸収プロセス)に比べて吸収液の再生エネルギが少なくて済むという特徴を有する。
このレクチゾールプロセスでは、その吸収機構が吸収液へのガスの溶解によるため、酸性ガスの溶解量が吸収塔内の酸性ガス分圧に比例する。このため吸収塔と再生塔内の酸性ガスの分圧の差によって混合ガス中の酸性ガスを分離する。またメタノールが安価でかつ酸性ガスに対する吸収能力が他の物理吸収プロセスにおける酸性ガスに対する吸収能力の3〜6倍であり、大量の酸性ガスを物理吸収によって高圧下で処理できるようになっている。
一方、MDEAプロセスは化学吸収プロセスであり、吸収液として30重量%の三級アミンのメチルジエチルアミン水溶液を単独で或いは活性剤とともに用い、化石燃料の燃焼による排ガス、天然ガスなど各種ガス中に含まれる酸性ガスを吸収分離する方法である。なお、酸性ガスの吸収温度は30〜60℃の範囲に設定され、吸収圧力は2〜3MPaの範囲に設定される。
上記MDEAプロセスでは、吸収機構が酸性ガスと吸収液の可逆反応であり、低温かつ高圧で化合物を作り(吸収塔内で吸収液が酸性ガスを吸収する方向に進む。)、高温かつ低圧で酸性ガスと吸収液に分解する(再生塔内で吸収液が酸性ガスを放出する方向に進む。)。MDEAプロセスは、吸収液の再生エネルギが他の化学吸収プロセスの1/7〜1/2と少なく、また酸性ガスの吸収能力が高いという特徴を有する。
編者:社団法人石油学会,編集:株式会社講談社サイエンティフィク,「石油精製プロセス」,株式会社講談社,1998年5月,p.360−361)
しかし、上記従来の非特許文献1に示されたレクチゾールプロセス及びMDEAプロセスでは、吸収液の単位体積当りの酸性ガスの吸収量が少ないため、吸収液の循環量及び循環エネルギが多く、装置が大型化し、また吸収液の再生に蒸留塔を用いているため、再生工程が複雑となり、更に高温で再生しているため、再生エネルギを多く使用する不具合があった。
また、上記従来の非特許文献1に示されたレクチゾールプロセスでは、メタノール損失を抑え、かつ吸収液の単位体積当りの酸性ガスの吸収量を増大するために、吸収温度低く設定しなければならず、冷凍機を必要とし、吸収液が蒸気圧を有するため、吸収液の蒸発ロスが多く、更に酸性ガスがCO2である場合、メタノール(吸収液)の比重が液体CO2の比重と殆ど変わらないため、比重による分相・分離ができず、CO2を液体の状態で分離回収できない問題点もあった。
また、上記従来の非特許文献1に示されたレクチゾールプロセス及びMDEAプロセスでは、分離回収した酸性ガス中に吸収液が少量残ってしまい、例えば、酸性ガスが食品添加用に用いられるCO2である場合、純度99.99体積%以上の高純度CO2が得られず、更なる精製が必要となる問題点もあった。
更に、上記従来の非特許文献1に示されたMDEAプロセスでは、化学吸収であるため、吸収液が劣化することがあり、低圧・高温条件下で吸収液を再生して酸性ガスを分離回収するため、酸性ガスを液体の状態で分離回収できない問題点もあった。
本発明の第1の目的は、混合ガスからCO 2 ガスを高効率かつ低コストで分離回収でき、また吸収液の単位体積当りのCO 2 ガス吸収量を増大でき、更に吸収液の循環量を低減できるとともに、循環エネルギを節約できる、CO 2 ガスの精製方法及びその装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、蒸気圧のない吸収液を用いることにより、再生塔を比較的簡単な構造にすることができ、比較的簡単にかつ低コストで吸収液を再生でき、また従来法より低い温度で吸収液を再生でき、吸収液の再生エネルギを低減できる、CO 2 ガスの精製方法及びその装置を提供することにある。
本発明の第3の目的は、蒸気圧のない吸収液を用いることにより、吸収液の蒸発ロスをなくすことができるとともに、分離回収したCO2ガス中に吸収液が残存せず、高純度のCO2ガスを容易に製造できる、CO 2 ガスの精製方法及びその装置を提供することにある。
本発明の第4の目的は、効率良くCO2を液体の状態で回収でき、従来より工程を簡略化でき、また全工程中での温度及び圧力の大きな変動がなく、再生された吸収液を高圧のまま吸収塔に戻すことにより、吸収液の循環エネルギが少なくて済み、かつ吸収液を再生するエネルギを不要にすることにより、省エネルギ化を図ることができる、CO 2 ガスの精製方法及びその装置を提供することにある。
本発明の第5の目的は、室温以上の温度でCO 2 ガスを吸収することにより、冷凍機や冷凍エネルギを不要にでき、低コスト化、省エネルギ化及び小型化を図ることができる、CO 2 ガスの精製装置を提供することにある。
イオン性液体とは、常温でも結晶化せずに溶融している有機塩である。近年、このような室温で液状の塩は注目を浴びている。イオン性液体は、液体でありながら蒸気圧がなく、耐熱性が高く(400℃以上でも熱的に安定である。)、また液体である温度範囲が広く(−100〜300℃)、低粘性かつ高極性であって、更に化学的に安定であり、非燃性である等の特異な性質を有する。本発明者らは、加圧下におけるイオン性液体の単位体積当りのCO 2 ガスの吸収量がメタノールやメチルジエチルアミン等より多く、かつ非酸性ガス(H2,CH4,CO,N2など)に対して溶解度が非常に小さいことを見出し、本発明をなすに至った
求項に係る発明は、図2に示すように、所定の温度及び所定の圧力にそれぞれ維持した吸収塔13の上部に、イオン性液体を主成分とする吸収液42を供給し、吸収塔13の下部に、CO 2 ガス及び非酸性ガスを含む混合ガスを供給して、吸収液42に混合ガスを接触させることにより、CO 2 ガスを吸収液42に吸収させて非酸性ガスとCO 2 ガスとを分離し非酸性ガスを吸収塔13から回収する工程と、所定の圧力に維持しかつ吸収塔13内の温度より低い温度に維持した分離再生器46に、CO 2 ガスを吸収した吸収液を供給することにより、CO 2 ガスを液化しこの液体CO 2 41と吸収液42の相互不溶解性及び比重差により吸収液42から液体CO 2 41を分離して分離再生器46から回収するとともに吸収液42を再生する工程と、この再生された吸収液42を吸収塔13の上部に供給する工程とを含むCO 2 ガスの精製方法である。
この請求項に記載されたCO 2 ガスの精製方法では、所定の温度及び所定の圧力にそれぞれ維持した吸収塔13の上部に、イオン性液体を主成分とする吸収液42を供給し、吸収塔13の下部に、CO 2 ガス及び非酸性ガスを含む混合ガスを供給すると、吸収液42に混合ガスが接触してCO 2 ガスが吸収液42に吸収されるので、非酸性ガスとCO 2 ガスとに分離され非酸性ガスが吸収塔13から回収される。上記吸収塔13内の圧力と同一の圧力、吸収塔13内の圧力より僅かに高い圧力、或いは吸収塔13内の圧力より僅かに低い圧力に維持しかつ吸収塔13内の温度より低い温度に維持した分離再生器46に、CO 2 ガスを吸収した吸収液を供給すると、分離再生器46でCO 2 ガスが液化され、この液体CO 2 41と吸収液42の相互不溶解性及び比重差により吸収液42から液体CO 2 41が分離されて分離再生器46から回収されるとともに、吸収液42が再生されて再利用される。即ち、加圧下かつ所定の温度範囲でCO 2 ガスに対する溶解度が非常に大きくなり、加圧下かつ上記所定の温度範囲より低い温度範囲でCO 2 ガスが液化され、この液体CO 2 41と吸収液42の相互不溶解性及び比重差により吸収液42から液体CO 2 41が分かれるという特性を利用することにより、CO 2 ガスをガスとして回収した後に加圧冷却して液体にするのではなく、CO 2 ガスを直接液体状態で回収するので、混合ガスから非酸性ガスと液体CO 2 41とを効率良く分離回収できる
求項に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更にイオン性液体を主成分とする吸収液が中性又はアルカリ性であることを特徴とする。
この請求項に記載されたCO 2 ガスの精製方法では、吸収液が中性又はアルカリ性であるので、CO 2 ガスが吸収液に溶け込み易くなり、その溶解度も酸性の吸収液より大きくなる。
請求項に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図2に示すように、混合ガスを吸収塔13に供給する前に混合ガスを除湿する工程を更に含むことを特徴とする
れら請求項に記載されたCO 2 ガスの精製方法では、CO 2 ガスの吸収液への溶解度を大きくする。またCO 2 ガスを吸収した吸収液からCO 2 ガスを液体の状態で分離するために0℃より低くしても、水分が凍ってしまうことがなく、CO 2 ガスが吸収液から速やかに分離される。
請求項に係る発明は、請求項に係る発明であって、更に図2に示すように、吸収塔13から排出されかつ吸収塔13内の温度より低い温度に冷却されたCO 2 ガスを含む吸収液42を、分離再生器46に供給する前に、遠心分離或いは撹拌する工程を更に含むことを特徴とする。
この請求項に記載されたCO 2 ガスの精製方法では、CO 2 ガスを含む吸収液42を吸収塔13内の温度より低い温度に冷却することにより、吸収液42内のCO 2 ガスが液化するけれども、この液体CO 2 41は吸収液42中に分散しているため、分離再生器46に供給する前に遠心分離或いは撹拌することにより、液体CO 2 41を含む吸収液42が分離再生器46内で速やかに液体CO 2 と吸収液に分相される。
請求項に係る発明は、請求項に係る発明であって、更に図5に示すように、イオン性液体を主成分とする吸収液42が磁性を有し、分離再生器46の下部に磁石61を設けたことを特徴とする。
この請求項に記載されたCO 2 ガスの精製方法では、吸収塔13内の圧力とほぼ同一の圧力、即ち吸収塔13内の圧力と同一の圧力、吸収塔13内の圧力より僅かに高い圧力、或いは吸収塔13内の圧力より僅かに低い圧力に維持し、かつ吸収塔13内の温度より低い温度に維持した分離再生器46に、液体CO 2 41を含む吸収液42が供給されると、液体CO 2 41と吸収液42の相互不溶解性及び比重差と、磁性を有する吸収液42の磁石61による吸引力とにより、吸収液42と液体CO 2 41とに速やかに分離される。
請求項に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図6に示すように、水、アルコール類、エーテル類及びフェノール類からなる群より選ばれた1種又は2種以上の添加剤71を吸収液42に添加することを特徴とする。
この請求項に記載されたCO 2 ガスの精製方法では、上記添加剤71を吸収液42に添加することにより、吸収液42の粘性を低下させることができる。これにより添加剤含有吸収液75が吸収塔13に供給されるので、添加剤含有吸収液75がCO 2 ガスを吸収する能力を殆ど低下させずに吸収塔13でCO 2 ガスを吸収できるとともに、添加剤含有吸収液75がスムーズに流れ、添加剤含有吸収液75の取扱いが容易になる。
請求項10に係る発明は、請求項に係る発明であって、更に図7に示すように、水、アルコール類及びエーテル類からなる群より選ばれた1種又は2種以上の添加剤71を分離再生器46に供給するとともに、分離再生器46内の圧力及び温度を調整することにより、分離再生器46内で液体CO 2 41と添加剤含有吸収液75とに比重差分離する工程と、分離再生器46から排出された添加剤含有吸収液75を蒸留分離器83に供給するとともに、蒸留分離器83内を所定の温度に加熱することにより、添加剤含有吸収液75中の添加剤71を吸収液42から蒸留分離する工程とを更に含むことを特徴とする。
この請求項10に記載されたCO 2 ガスの精製方法では、分離再生器46内の圧力及び温度が調整された状態で、液体CO 2 41を含む吸収液42とともに添加剤71を分離再生器46に供給すると、液体CO 2 41と吸収液42の相互不溶解性及び比重差と、吸収液42に対して相互溶解性を有しかつ液体CO 2 41に対して相互不溶解性を有する添加剤71の添加による吸収液42中に分散する液体CO 2 41の添加剤71への置換とにより、液体CO 2 41と添加剤含有吸収液75とが速やかに分離される。次に蒸留分離器83内を所定の温度に加熱した状態で、分離再生器46から排出された添加剤含有吸収液75を蒸留分離器83に供給すると、添加剤含有吸収液75中の添加剤71が吸収液42から蒸留分離される。これにより添加剤71が除去された吸収液42が吸収塔13に供給されるので、吸収液42がCO 2 ガスを吸収する能力を全く低下させずに吸収塔13でCO 2 ガスを吸収できる。
請求項11に係る発明は、請求項に係る発明であって、更に凝集剤を分離再生器内の液体CO 2 を含む吸収液に添加することを特徴とする。
この請求項11に記載されたCO 2 ガスの精製方法では、凝集剤を分離再生器内の液体CO 2 を含む吸収液に添加することにより、吸収液中に分散している液体CO 2 (分散液体)を凝集させることができるので、分離再生器内で凝集剤含有吸収液と液体CO 2 との比重差により凝集剤含有吸収液と液体CO 2 とに速やかに分離される。その後、凝集剤含有吸収液を蒸留分離すれば、凝集剤と吸収液とに更に分離される。
請求項12に係る発明は、請求項に係る発明であって、更に図8に示すように、4〜25MPaの圧力に保った分離再生器46内の液体CO241を含む吸収液42中に水を供給することを特徴とする。
この請求項12に記載されたCO 2 ガスの精製方法では、分離再生器46内を4〜25MPaという高圧に保った状態で、分離再生器46内の液体CO241を含む吸収液42中に水を供給すると、液体CO241の一部がハイドレート化(雪状又はシャーベット状に固化)するため、分離再生器46内で液体CO241とCO2ハイドレートと吸収液42とに分離する。
請求項13に係る発明は、図2に示すように、CO 2 ガス及び非酸性ガスを含む混合ガスを除湿する除湿器11と、除湿された混合ガスを圧縮する圧縮機12と、下部に圧縮された混合ガスが供給されかつ上部にイオン性液体を主成分とする吸収液42が供給されて吸収液42に混合ガスを接触させることによりCO 2 ガスを吸収液42に吸収させて非酸性ガスをCO 2 ガスから分離し回収する吸収塔13と、CO 2 ガスを吸収した吸収液を冷却する冷却器47と、冷却された吸収液42が供給され液体CO 2 41と吸収液42の相互不溶解性及び比重差により吸収液42から液体CO 2 41を分離して回収するとともに吸収液42を再生し再利用する分離再生器46と、分離再生器46から排出された吸収液42を高圧のまま吸収塔13の上部に供給する循環ポンプ17とを備えたCO 2 ガスの精製装置である。
この請求項13に記載されたCO 2 ガスの精製装置では、所定の温度及び所定の圧力にそれぞれ維持した吸収塔13の上部に、イオン性液体を主成分とする吸収液42を供給し、吸収塔13の下部に、除湿器11にて除湿したCO 2 ガス及び非酸性ガスを含む混合ガスを圧縮機12で圧縮して供給すると、吸収液42に混合ガスが接触してCO 2 ガスが吸収液42に吸収されるので、非酸性ガスがCO 2 ガスから分離して吸収塔13から回収される。上記吸収塔13内の圧力と同一の圧力、又は吸収塔13内の圧力より僅かに低い圧力、或いは吸収塔13内の圧力より僅かに高い圧力に維持した分離再生器46に、CO 2 ガスを吸収した吸収液を冷却器47で冷却した後に供給すると、分離再生器46でCO 2 ガスが液化され、この液体CO 2 41と吸収液42の相互不溶解性及び比重差より吸収液42から液体CO 2 41が分離されて分離再生器46から回収される。また液体CO 2 が取除かれて再生された吸収液42は循環ポンプ17により吸収塔13の上部に供給されて再利用される。
請求項14に係る発明は、請求項13に係る発明であって、更に図3に示すように、吸収塔13と冷却器47と分離再生器46が一体的に設けられたことを特徴とする。
この請求項14に記載されたCO 2 ガスの精製装置では、吸収塔13と冷却器47と分離再生器46を一体的に設けたので、装置を小型化できる。
請求項15に係る発明は、請求項13又は14に係る発明であって、更に図2に示すように、冷却器47と分離再生器46との間に遠心分離器48或いは撹拌機が設けられたことを特徴とする。
この請求項15に記載されたCO 2 ガスの精製装置では、CO 2 ガスを含む吸収液42を冷却器47にて吸収塔13内の温度より低い温度に冷却することにより、吸収液42内のCO 2 ガスが液化するけれども、この液体CO 2 41は吸収液中に分散しているため、分離再生器46に供給する前に遠心分離器48或いは撹拌機により遠心分離或いは撹拌することにより、液体CO 2 41含む吸収液42が分離再生器46内で速やかに液体CO 2 41と吸収液42に分相される。
請求項16に係る発明は、請求項13ないし15いずれか1項に係る発明であって、更に図5に示すように、イオン性液体を主成分とする吸収液42が磁性を有し、分離再生器46の下部に磁石61が設けられたことを特徴とする。
この請求項16に記載されたCO 2 ガスの精製装置では、吸収塔13内の圧力とほぼ同一の圧力、即ち吸収塔13内の圧力と同一の圧力、吸収塔13内の圧力より僅かに高い圧力、或いは吸収塔13内の圧力より僅かに低い圧力に維持し、かつ吸収塔13内の温度より低い温度に維持した分離再生器46に、液体CO 2 41を含む吸収液42が供給されると、液体CO 2 41と吸収液42の相互不溶解性及び比重差と、磁性を有する吸収液42の磁石61による吸引力とにより、吸収液42と液体CO 2 41とに速やかに分離される。
請求項17に係る発明は、請求項13ないし16いずれか1項に係る発明であって、更に図6に示すように、水、アルコール類、エーテル類及びフェノール類からなる群より選ばれた1種又は2種以上の添加剤71を添加した吸収液42が貯留されこの添加剤含有吸収液75を吸収塔13に供給するための吸収液貯留槽72が設けられたことを特徴とする。
この請求項17に記載されたCO 2 ガスの精製装置では、吸収液貯留槽72内で吸収液42に添加剤71を添加すると、吸収液42の粘性を低下させることができる。これにより添加剤含有吸収液75が吸収塔13に供給されるので、添加剤含有吸収液75がCO 2 ガスを吸収する能力を殆ど低下させずに吸収塔13でCO 2 ガスを吸収できるとともに、添加剤含有吸収液75がスムーズに流れ、添加剤含有吸収液75の取扱いが容易になる。
請求項18に係る発明は、請求項13ないし16いずれか1項に係る発明であって、更に図7に示すように、水、アルコール類及びエーテル類からなる群より選ばれた1種又は2種以上の添加剤71が貯留され分離再生器46の上部に接続された添加剤貯留槽81と、分離再生器46に設けられ分離再生器46内の圧力を調節する圧力調節手段82と、分離再生器46の下部に接続され分離再生器46で比重差分離されてその下相に移行した添加剤含有吸収液75を貯留する蒸留分離器83と、蒸留分離器83に設けられ蒸留分離器83内を所定の温度に加熱する加熱手段84とを更に備えたことを特徴とする。
この請求項18に記載されたCO 2 ガスの精製装置では、冷却器47及び圧力調整手段82により分離再生器46内の温度及び圧力を調整した状態で、液体CO 2 41を含む吸収液42とともに添加剤71を分離再生器46に供給すると、液体CO 2 41と吸収液42の相互不溶解性及び比重差と、吸収液42に対して相互溶解性を有しかつ液体CO 2 41に対して相互不溶解性を有する添加剤71の添加による吸収液42中に分散する液体CO 2 41の添加剤71への置換とにより、分離再生器46の上相の液体CO 2 41が移行しかつ分離再生器46の下相に添加剤含有吸収液75が移行して、液体CO 2 41と添加剤含有吸収液75とが速やかに分離される。次に加熱手段84により蒸留分離器83内を所定の温度に加熱した状態で、分離再生器46の下部から排出された添加剤含有吸収液75を蒸留分離器83に供給すると、添加剤含有吸収液75中の添加剤71が吸収液42から蒸留分離される。これにより添加剤71が除去された吸収液42が吸収塔13に供給されるので、吸収液42がCO 2 ガスを吸収する能力を全く低下させずに吸収塔13でCO 2 ガスを吸収できる。
請求項19に係る発明は、請求項13ないし16いずれか1項に係る発明であって、更に凝集剤を貯留する凝集剤槽が分離再生器に接続されたことを特徴とする。
この請求項19に記載されたCO 2 ガスの精製装置では、凝集剤槽に貯留された凝集剤を分離再生器内の液体CO 2 を含む吸収液に添加することにより、吸収液中に分散している液体CO 2 (分散液体)を凝集させることができるので、分離再生器内で凝集剤含有吸収液と液体CO 2 との比重差により凝集剤含有吸収液と液体CO 2 とに速やかに分離される。その後、凝集剤含有吸収液を蒸留分離すれば、凝集剤と吸収液とに更に分離される。
請求項20に係る発明は、請求項13ないし16いずれか1項に係る発明であって、更に図8に示すように、分離再生器46内の圧力を4〜25MPaに保つ圧力調整手段82が分離再生器46に設けられ、水が貯留された水貯留槽91が分離再生器46の下部に接続されたことを特徴とする。
この請求項20に記載されたCO 2 ガスの精製装置では、圧力調整手段82により分離再生器46内を4〜25MPaという高圧に保った状態で、水貯留槽91から水を分離再生器46内の液体CO241を含む吸収液42中に供給すると、液体CO241の一部がハイドレート化(雪状又はシャーベット状に固化)するので、分離再生器46内で液体CO241とCO2ハイドレートと吸収液42とに分離する。
請求項22に係る発明は、図9に示すように、脱硫ガソリン、ナフサ、灯油、メタノール、ジメチルエーテル、液化石油ガス及び天然ガスからなる群より選ばれた1種又は2種以上の燃料を改質、CO変成及びCO除去してH2及びCO2の混合ガスとした後に、この混合ガスを請求項1ないし12いずれか1項に記載されたCO 2 ガスの精製方法を用いて或いは請求項13ないし20いずれか1項に記載されたCO 2 ガスの精製装置を用いてH2及びCO2に分離回収し、更にこの分離回収されたH2を水素ステーションに供給するとともに、分離回収されたCO2を断熱膨張させてドライアイスを製造するシステムである。
この請求項22に記載されたシステムでは、種々の燃料から高圧のH2を製造しながら、CO2を効率良く回収できる。
請求項23に係る発明は、図10に示すように、燃料電池を駆動源とする車上改質型車両に搭載され、脱硫ガソリン、ナフサ、灯油、メタノール、ジメチルエーテル、液化石油ガス及び天然ガスからなる群より選ばれた1種又は2種以上の燃料を車上で改質、CO変成及びCO除去してH2及びCO2の混合ガスとした後に、この混合ガスを請求項ないし12いずれか1項に記載されたCO 2 ガスの精製方法或いは請求項13ないし20いずれか1項に記載されたCO 2 ガスの精製装置を用いてH2及び液体CO2に分離回収し、更にこの分離回収されたH2を燃料電池に供給するとともに、液体CO2を一時的に上記車両に貯留し後でまとめて降ろすシステムである。
この請求項23に記載されたシステムでは、車両に搭載できる程度に小型化でき、種々の燃料から高圧のH2を製造しながら、液体CO2を効率良く回収できる。即ち、CO2を液状で回収し、一時的に車上に貯留することにより、CO2ゼロエミッション自動車を実現できる。
以上述べたように、本発明によれば、所定の温度及び所定の圧力にそれぞれ維持した吸収塔の上部に、イオン性液体を主成分とする吸収液を供給し、吸収塔の下部に、CO 2 ガス及び非酸性ガスを含む混合ガスを供給して、吸収液に混合ガスを接触させてCO 2 ガスを吸収液に吸収させ、所定の圧力に維持しかつ吸収塔内の温度より低い温度に維持した分離再生器に、CO 2 ガスを吸収した吸収液を供給すれば、吸収塔で非酸性ガスをCO 2 ガスから分離して吸収塔から回収でき、分離再生器で液体CO 2 と吸収液の相互不溶解性及び比重差により吸収液から液体CO 2 を分離して分離再生器から回収できるとともに、吸収液を再生でき、この再生された吸収液を高圧のまま吸収塔の上部に供給することにより、吸収液を再利用できる。即ち、加圧下かつ所定の温度範囲でCO 2 ガスに対する溶解度が非常に大きくなり、加圧下かつ上記所定の温度範囲より低い温度範囲でCO 2 ガスが液化され、この液体CO 2 と吸収液の相互不溶解性及び比重差により吸収液から液体CO 2 が分かれるという特性を利用することにより、CO 2 ガスをガスとして回収した後に加圧冷却して液体にするのではなく、CO 2 ガスを直接液体状態で回収するので、混合ガスから非酸性ガスと液体CO 2 とを効率良くかつ低コストで分離回収することができる。また従来より工程を簡略化でき、全工程中での温度及び圧力の大きな変動がなく、かつ吸収液の再生エネルギや再生した吸収液を吸収塔に戻すときの再圧縮エネルギを不要にすることにより、省エネルギ化を図ることができる
たイオン性液体を主成分とする吸収液が中性又はアルカリ性であれば、CO 2 ガスが吸収液に溶け込み易くなり、その溶解度も酸性の吸収液より大きくなる。
また混合ガスを吸収塔に供給する前に、混合ガスを除湿すれば、CO 2 ガスの吸収液への溶解度を大きくすることができる
また吸収塔から排出されかつ吸収塔内の温度より低い温度に冷却されたCO 2 ガスを含む吸収液を、分離再生器に供給する前に、遠心分離或いは撹拌すれば、吸収液中に分散している液体CO 2 が分離再生器に供給される前に液体CO 2 と吸収液にほぼ分離されるので、分離再生器内で速やかに液体CO 2 と吸収液に分相できる。この結果、液体CO 2 と吸収液との分相時間を短縮でき、効率良く液体CO 2 を回収できる。
またイオン性液体を主成分とする吸収液が磁性を有し、分離再生器の下部に磁石を設ければ、吸収塔内の圧力とほぼ同一の圧力に維持しかつ吸収塔内の温度より低い温度に維持した分離再生器に、液体CO 2 を含む吸収液を供給すると、液体CO 2 と吸収液の相互不溶解性及び比重差と、磁性を有する吸収液の磁石による吸引力とにより、吸収液と液体CO 2 とに速やかに分離される。この結果、液体CO 2 を分離再生器から速やかに回収できるとともに、吸収液を速やかに再生して再利用できる。
また水、アルコール類、エーテル類及びフェノール類からなる群より選ばれた1種又は2種以上の添加剤を吸収液に添加すれば、吸収液の粘性を低下させることができる。この結果、添加剤含有吸収液が吸収塔に供給されるので、添加剤含有吸収液がCO 2 ガスを吸収する能力を殆ど低下させずに吸収塔でCO 2 ガスを吸収できるとともに、添加剤含有吸収液がスムーズに流れ、添加剤含有吸収液の取扱いが容易になる。
また上記添加剤を分離再生器に供給するとともに、分離再生器内の圧力及び温度を調整することにより、分離再生器内で液体CO 2 と添加剤含有吸収液とに比重差分離すれば、吸収液に対して相互溶解性を有しかつ液体CO 2 に対して相互不溶解性を有する添加剤の添加による吸収液中に分散する液体CO 2 の添加剤への置換により、分離再生器の上相に液体CO 2 が移行しかつ分離再生器の下相に添加剤含有吸収液が移行して、液体CO 2 と添加剤含有吸収液とが速やかに分離される。そして蒸留分離器内を所定の温度に加熱した状態で、分離再生器から排出された添加剤含有吸収液を蒸留分離器に供給することにより、添加剤含有吸収液中の添加剤を吸収液から蒸留分離すれば、添加剤と吸収液を分離した状態で回収することができる。この結果、添加剤が除去された吸収液が吸収塔に供給され、吸収液が除去された添加剤が添加剤貯留槽に供給されるので、吸収液及び添加剤をそれぞれ直ぐに再利用できるとともに、吸収液がCO 2 ガスを吸収する能力を全く低下させずに吸収塔でCO 2 ガスを吸収できる。
また凝集剤を分離再生器内の液体CO 2 を含む吸収液に添加すれば、吸収液中に分散している液体CO 2 (分散液体)を凝集させることができる。この結果、分離再生器内で液体CO 2 と凝集剤含有吸収液との比重差分離を速やかに進行させることができ、その後、凝集剤含有吸収液を蒸留分離すれば、凝集剤と吸収液とに更に分離できる。
また、4〜25MPaの圧力に保った分離再生器内の液体CO2を含む吸収液中に水を供給すれば、液体CO2の一部がハイドレート化(雪状又はシャーベット状に固化)するので、分離再生器内で液体CO2とCO2ハイドレートと吸収液とに分離する。この結果、固液分離及び比重差分離の操作により、液体CO2とCO2ハイドレートと吸収液をそれぞれ分離して回収できる。従って、より速やかに液体CO2を吸収液から分離できる。
また上記混合ガスを除湿器で除湿しかつ圧縮機で圧縮して吸収塔の下部に供給し、かつ吸収塔の上部からイオン性液体を主成分とする吸収液を供給して、吸収液に混合ガスを接触させることによりCO 2 ガスを吸収液に吸収させ、このCO 2 ガスを吸収した吸収液を冷却器で冷却して分離再生器に供給すれば、吸収塔で非酸性ガスをCO 2 ガスから分離して吸収塔から回収でき、分離再生器でCO 2 ガスを液化した状態で吸収液から分離して分離再生器から回収できるとともに、吸収液を再生して再利用でき、室温以上の温度でCO 2 ガスを吸収すれば、冷凍機を不要にできる。
また吸収塔と冷却器と分離再生器を一体的に設ければ、装置を小型化できる。
また冷却器と分離再生器との間に遠心分離器或いは撹拌機を設ければ、CO 2 ガスを含む吸収液を冷却器にて吸収塔内の温度より低い温度に冷却することにより、吸収液中のCO 2 ガスが液化して吸収液中に分散するので、この液体CO 2 を含む吸収液を遠心分離器或いは撹拌機により遠心分離或いは撹拌することにより、分離再生器に供給される前に液体CO 2 と吸収液にほぼ分離される。この結果、分離再生器内で速やかに液体CO 2 と吸収液に分相できるので、液体CO 2 と吸収液との分相時間を短縮でき、効率良く液体CO 2 を回収できる。
またイオン性液体を主成分とする吸収液が磁性を有し、分離再生器の下部に磁石を設ければ、吸収塔内の圧力とほぼ同一の圧力に維持しかつ吸収塔内の温度より低い温度に維持した分離再生器に、液体CO 2 を含む吸収液を供給すると、液体CO 2 と吸収液の相互不溶解性及び比重差と、磁性を有する吸収液の磁石による吸引力とにより、吸収液と液体CO 2 とに速やかに分離される。この結果、液体CO 2 を分離再生器から速やかに回収できるとともに、液体CO 2 が取除かれて再生された吸収液が循環ポンプにより吸収塔の上部に供給されて速やかに再利用できる。
また水、アルコール類、エーテル類及びフェノール類からなる群より選ばれた1種又は2種以上の添加剤を添加した吸収液が貯留されこの添加剤含有吸収液を吸収塔に供給するための吸収液槽を設ければ、吸収液槽内で吸収液に添加剤を添加することにより、吸収液の粘性を低下させることができる。この結果、添加剤含有吸収液がCO 2 ガスを吸収する能力を殆ど低下させずに吸収塔でCO 2 ガスを吸収できるとともに、添加剤含有吸収液がスムーズに流れ、添加剤含有吸収液の取扱いが容易になる。
また上記添加剤が貯留された添加剤貯留槽を分離再生器の上部に接続し、分離再生器内の圧力を調節する圧力調節手段を分離再生器に設け、分離再生器で比重差分離されてその下相に移行した液体を貯留する蒸留分離器を分離再生器の下部に接続し、蒸留分離器内を所定の温度に加熱する加熱手段を蒸留分離器に設ければ、冷却器及び圧力調整手段により分離再生器内の温度及び圧力を調整した状態で、液体CO 2 を含む吸収液とともに添加剤を分離再生器に供給すると、液体CO 2 と吸収液の相互不溶解性及び比重差と、吸収液に対して相互溶解性を有しかつ液体CO 2 に対して相互不溶解性を有する添加剤の添加による吸収液中に分散する液体CO 2 の添加剤への置換とにより、分離再生器の上相に液体CO 2 が移行しかつ分離再生器の下相に添加剤含有吸収液が移行して、液体CO 2 と添加剤含有吸収液とが速やかに分離される。そして加熱手段により蒸留分離器内を所定の温度に加熱した状態で、分離再生器の下部から排出された添加剤含有吸収液を蒸留分離器に供給すると、添加剤含有吸収液中の添加剤が吸収液から蒸留分離される。この結果、添加剤と吸収液を分離した状態で回収することができるので、添加剤が除去された吸収液が吸収塔に供給され、吸収液が除去された添加剤が添加剤貯留槽に供給されて、吸収液及び添加剤をそれぞれ直ぐに再利用できるとともに、吸収液がCO 2 ガスを吸収する能力を全く低下させずに吸収塔でCO 2 ガスを吸収できる。
また凝集剤を貯留する凝集剤槽を分離再生器に接続すれば、凝集剤槽に貯留された凝集剤を分離再生器内の液体CO 2 を含む吸収液に添加することにより、吸収液中に分散している液体CO 2 (分散液体)を凝集させることができる。この結果、分離再生器内で液体CO 2 と凝集剤含有吸収液との比重差分離を速やかに進行させることができ、その後、凝集剤含有吸収液を蒸留分離すれば、凝集剤と吸収液とに更に分離できる。
た、分離再生器内の圧力を4〜25MPaに保つ圧力調整手段を分離再生器に設け、水が貯留された水貯留槽を分離再生器の下部に接続すれば、圧力調整手段により分離再生器内を4〜25MPaという高圧に保った状態で、水貯留槽から水を分離再生器内の液体CO2を含む吸収液中に供給すると、液体CO2の一部がハイドレート化(雪状又はシャーベット状に固化)する。この結果、固液分離及び比重差分離の操作により、液体CO2とCO2ハイドレートと吸収液をそれぞれ分離して回収できる。従って、より速やかに液体CO2を吸収液から分離できる。
また燃料を改質、CO変成及びCO除去してH2及びCO2の混合ガスとした後に、この混合ガスを上記CO 2 ガスの精製方法或いはCO 2 ガスの精製装置を用いてH2及びCO2に分離回収し、更にこの分離回収されたH2を水素ステーションに供給するとともに、分離回収されたCO2を断熱膨張させてドライアイスを製造すれば、種々の燃料から高圧のH2を製造しながら、CO2を効率良く回収できる。
更に燃料電池を駆動源とする車上改質型車両に搭載されたシステムであって、燃料を車上で改質、CO変成及びCO除去してH2及びCO2の混合ガスとした後に、この混合ガスを上記CO 2 ガスの精製方法或いはCO 2 ガスの精製装置を用いてH2及び液体CO2に分離回収し、更にこの分離回収されたH2を燃料電池に供給するとともに、液体CO2を一時的に車両に貯留し後でまとめて降ろせば、車両に搭載できる程度に小型化でき、種々の燃料から高圧のH2を製造しながら、CO2を効率良く回収できる。即ち、CO2を液状で回収し、一時的に車上に貯留することにより、CO2ゼロエミッション自動車を実現できる。
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
<第1の参考の形態>
図1に示すように、精製装置は、CO 2 ガス及び非酸性ガスを含む混合ガスを除湿する除湿器11と、除湿された混合ガスを圧縮する圧縮機12と、鉛直方向に延びて設けられ下部に圧縮された混合ガスが供給されかつ上部に吸収液が供給されて吸収液に混合ガスを接触させることによりCO 2 ガスを吸収液に吸収させて非酸性ガスをCO 2 ガスから分離し回収する吸収塔13と、CO 2 ガスを吸収した吸収液を膨張・減圧させる膨張タービン14と、この膨張・減圧された吸収液が供給されこの吸収液からCO 2 ガスを放散させて吸収液から分離し回収するとともに吸収液を再生する再生塔16と、この再生された吸収液を吸収塔13の上部に供給する循環ポンプ17とを備える。
混合ガスは、化石燃料のガス化、改質又は部分酸化による合成ガス、天然ガス等の燃料ガスや、火力発電所、セメントプラント、鉄鋼プラント、化学プラント等から排出される排ガスである。非酸性ガスはH2,CH4,CO,O2,N2及び炭素数2〜10までの炭化水素化合物からなる群より選ばれた1種又は2種以上のガスである。ここで、炭素数2〜10までの炭化水素化合物としては、C24、C26、C36、C38、C48、C410などが挙げられる。また吸収液はイオン性液体を主成分とする組成物であり、イオン性液体はカチオン及びアニオンを有する。カチオンは、[R,R’−N233]+(N,N’-ジアルキルイミダゾリウム)、[NRX4-X]+(アルキルアンモニウム)、[R−NC55]+(N-アルキルピリジニウム)、[R−NC48]+(N-アルキルピロリジニウム)及び[PRX4-X]+(アルキルフォスフォニウム)からなる群より選ばれた1種又は2種以上のカチオンであり(カチオン中のR及びR’は炭素数1〜18のアルキル基又は水素であり、カチオン中のXが1〜3である。)、好ましくは[R,R’−N233]+(アルキル基炭素数1〜10のN,N’-アルキルイミダゾリウム)又は[R−NC55]+(N-アルキルピリジニウム)のいずれか一方又は双方である。またアニオンは、PF6 -、BF4 -、NO3 -、EtSO4 -、AlCl4 -及びAlBr4 -からなる群より選ばれた1種又は2種以上のアニオンであり、好ましくはPF6 -又はBF4 -のいずれか一方又は双方である。
圧縮機12と吸収塔13を連通接続するガス供給管18にはプリ冷却器19が設けられ、上記圧縮機12及びプリ冷却器19により、混合ガスが所定の温度及び所定の圧力にそれぞれ維持された状態で吸収塔13の下部に供給される。具体的には、吸収塔13に供給される混合ガスの温度、即ち吸収塔13内の温度は0〜100℃、好ましくは30〜50℃に設定され、吸収塔13に供給される混合ガスの圧力、即ち吸収塔13内の圧力は1〜25MPa、好ましくは4〜10MPaに設定される。ここで、吸収塔13内の温度を0〜100℃の範囲に限定したのは、0℃未満では冷凍機が必要になり、100℃を越えると昇温に必要なエネルギが増大しCO 2 ガスの吸収液による吸収量が少なくなるからである。また吸収塔13内の圧力を1〜25MPaの範囲に限定したのは、1MPa未満ではCO 2 ガスの吸収液による吸収量が少なくなり、25MPaを越えると耐圧性の高い吸収塔13が必要になり設備費が増大するからである。吸収塔13は吸収ドラム缶でもよいが、CO 2 ガスの吸収効率を向上するために、多段の吸収塔13を用いることが望ましく、再生塔16は再生ドラム缶でもよいが、吸収液の再生効率を向上するために、多段の再生塔16を用いることが望ましい。
吸収塔13の下端と膨張タービン14とを連通接続する第1連通管21には、吸収塔13側から順に減圧弁23、フラッシュドラム24及び熱交換器26が設けられる。減圧弁23及びフラッシュドラム24により吸収塔13の下端から排出されたCO 2 ガスを含む吸収液が所定の圧力だけ、例えば吸収塔13内の圧力より0.1〜0.5MPaだけ減圧される。これは吸収液に含まれるH2,CH4,CO,O2,N2などの非酸性ガスのみを放散して吸収塔13に戻すためである。フラッシュドラム24の上端と吸収塔13の下部とは第1戻り管31により連通接続され、この第1戻り管31には補助圧縮機27が設けられる。また熱交換器26は、フラッシュドラム24の下端から排出されたCO 2 ガスを含む低温の吸収液に、再生塔16の下端から排出された高温の吸収液が熱を与えるように構成される。即ち、熱交換器26は、上記フラッシュドラム24の下端から排出されたCO 2 ガスを含む吸収液を加熱し、かつ再生塔16の下端から排出された高温の吸収液を冷却するように構成される。
膨張タービン14と再生塔16を連通接続する第2連通管22には加熱器28が設けられ、上記膨張タービン14及び加熱器28により、CO 2 ガスを含む吸収液が吸収塔13内の温度と同一又は吸収塔13内の温度より高い温度に維持されかつ吸収塔13内の圧力より低い圧力に維持された状態で再生塔16の上部に供給される。具体的には、再生塔16に供給される吸収液の温度、即ち再生塔16内の温度は30〜200℃、好ましくは30〜100℃に設定され、再生塔16に供給される吸収液の圧力、即ち再生塔16内の圧力は0.1〜5MPa、好ましくは0.1〜3MPaに設定される。ここで、再生塔16内の温度を30〜200℃の範囲に限定したのは、30℃未満ではCO 2 ガスの放散に不利になり、200℃を越えると昇温エネルギが増大するからである。また再生塔16内の圧力を0.1〜5MPaの範囲に限定したのは、0.1MPa未満では再生塔16内が負圧になり装置が複雑になってコストが増大し、5MPaを越えるとCO 2 ガスの放散に不利なるからである。
なお、再生塔16の下端は第2戻り管32により吸収塔13の上部に接続され、上記循環ポンプ17は第2戻り管32に設けられる。循環ポンプ17の吐出口と吸収塔13の上部とを連通接続する第2戻り管32にはアフタ冷却器29が設けられ、このアフタ冷却器29により吸収液の温度が所定の温度になるように調整される。また吸収液は中性又はアルカリ性であることが好ましい。これは、吸収液が酸性であると、単位体積当たりのCO 2 ガス吸収量、即ちCO 2 ガスの溶解度が低下してしまうためである。吸収液をアルカリ性にするには、アルカリ性のイオン性液体を用いたり、或いはアルカリを吸収液に添加することにより行われる。
このように構成された精製装置を用いてCO 2 ガスを精製する方法を説明する。
混合ガスを吸収塔13に供給する前に、予め循環ポンプ17及び補助圧縮機27を作動させ、プリ冷却器19及びアフタ冷却器29に水や空気やアンモニアなどの冷媒を流し、加熱器28のヒータに通電して、吸収液を循環させるとともに、吸収塔13及び再生塔16に供給される吸収液の温度をそれぞれ所定の温度にしておく。先ず混合ガスは除湿器11で除湿される。これによりCO 2 ガスの吸収液への溶解度を小さくしてしまう水分を混合ガスから予め除去することができ、CO 2 ガスの吸収液への溶解度を大きくすることができる。この除湿された混合ガスは圧縮機12及びプリ冷却器19により所定の温度に加熱又は冷却されかつ所定の圧力に昇圧された状態で吸収塔13の下部に供給される。これにより吸収液に混合ガスが接触してCO 2 ガスが吸収液に吸収されるので、非酸性ガスがCO 2 ガスから分離されて吸収塔13の上端から回収される。この回収された非酸性ガスの圧力がユーザ側に必要な圧力より高い場合、例えば上記非酸性ガス(H2,CH4,CO,O2,N2などの混合ガス)をガスタービンに用いる場合、現状では3MPa程度の低圧であるため、上記非酸性ガスを一旦膨張タービン又は断熱膨張弁を用いて減圧する。このとき減圧後の非酸性ガスの温度は低くなるので、この低温の非酸性ガスをプリ冷却器19又はアフタ冷却器29の冷媒として用いることができる。なお、上記非酸性ガスの減圧に膨張タービンを用いた場合、この膨張タービンで発電できるので、その電力はこの参考の形態の精製装置の設置されている所内の消費に用いることができる。
一方、吸収塔13の下端から排出された多量のCO 2 ガスと微量の非酸性ガスを含む吸収液は減圧弁23及びフラッシュドラム24で所定の圧力だけ減圧される。これにより吸収液に含まれるH2,CH4,CO,O2,N2などの非酸性ガスのみが放散されて、CO 2 ガスを含む吸収液と分離される。この放散された非酸性ガスはフラッシュドラム24の上端から排出され更に補助圧縮機27により加圧されて再び吸収塔13に戻される。フラッシュドラム24の下端から排出されたCO 2 ガスを含む吸収液は熱交換器26で再生吸収液により加熱された後に、膨張タービン14で膨張・減圧され、更に加熱器28で所定の温度に加熱されて、再生塔16の上部に供給される。即ち、熱交換器26で加熱された吸収液は膨張タービン14及び加熱器28により吸収塔13内の温度と同一又は吸収塔13内の温度より高い温度に維持しかつ吸収塔13内の圧力より低い圧力に維持した状態で再生塔16の上部に供給される。吸収液をこのような圧力及び温度に設定すると、吸収液に含まれるCO 2 ガスが第2連通管22内又は再生塔16内で放散するので、CO 2 ガスが吸収液から分離されて再生塔16の上端から回収される。一方、再生塔16の下端から排出されたCO 2 ガスを含まない再生された吸収液は、循環ポンプ17により搬送され、熱交換器26及びアフタ冷却器29で所定の温度に冷却された後に、吸収塔13の上部に供給されて再利用される。なお回収されたCO2ガスを加圧して液体CO2にした後に、この液体CO2の一部或いは全部を減圧弁の開放にて断熱膨張させることにより、製品として販売可能なドライアイス(固体CO2)を製造できる。
<第の実施の形態>
図2は第の実施の形態を示す。図2において図1と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、第1の参考の形態の再生塔に代えて分離再生器46が設けられ、第1の参考の形態の膨張タービン及び加熱器に代えて冷却器47が設けられる。また第2戻り管32には第1の参考の形態のアフタ冷却器は設けられない。圧縮機12及びプリ冷却器19により、混合ガスが所定の温度に加熱又は冷却されかつ所定の圧力に昇圧された状態で吸収塔13の下部に供給される。具体的には、吸収塔13に供給される混合ガスの温度、即ち吸収塔13内の温度は0〜100℃、好ましくは30〜50℃に設定され、吸収塔13に供給される混合ガスの圧力、即ち吸収塔13内の圧力は4〜25MPa、好ましくは6〜10MPaに設定される。ここで、吸収塔13内の温度を0〜100℃の範囲に限定したのは、0℃未満では冷凍機が必要になり、100℃を越えると昇温に必要なエネルギが増大しCO 2 ガスの吸収液42による吸収量が少なくなるからである。また吸収塔13内の圧力を4〜25MPaの範囲に限定したのは、4MPa未満ではCO 2 ガスの吸収液42による吸収量が少なく、25MPaを越えると耐圧性の高い吸収塔13が必要になり設備費が増大するからである。
一方、冷却器47により、CO 2 ガスを含む吸収液42が吸収塔13内の圧力とほぼ同一に保ちかつ吸収塔13内の温度より低い温度に冷却した状態で分離再生器46に供給される。具体的には、分離再生器46に供給される吸収液42の圧力、即ち分離再生器46内の圧力は吸収塔13内の圧力と同一の圧力、吸収塔13内の圧力より僅かに高い圧力、或いは吸収塔13内の圧力より僅かに低い圧力の4〜25MPa、好ましくは6〜10MPaに設定され、分離再生器46に供給される吸収液42の温度、即ち分離再生器46内の温度は吸収塔13内の温度より低い−30〜30℃、好ましくは0〜20℃に設定される。ここで、分離再生器46内の圧力を吸収塔13内の圧力と同一の圧力、吸収塔13内の圧力より僅かに高い圧力、或いは吸収塔13内の圧力より僅かに低い圧力の4〜25MPaの範囲に限定したのは、CO 2 ガスを液化するためと吸収液42の循環エネルギの消費を低減するためである。また分離再生器46内の温度を−30〜30℃の範囲に限定したのは、−30℃未満では冷却エネルギが増大し、30℃を越えるとCO 2 スが液化し難くなるからである。なお、分離再生器46内の圧力を吸収塔13内の圧力より高くする場合、その圧力差は上記温度低下によりCO 2 ガスを液化できる0.1〜3MPaの範囲内であることが好ましく、分離再生器46内の圧力を吸収塔13内の圧力より低くする場合、その圧力差は上記温度低下によりCO 2 ガスを液化できる0.1〜3MPaの範囲内であることが好ましい。
このように分離再生器46内の圧力及び温度を調整することにより、分離再生器46内で液体CO 2 41と吸収液42の相互不溶解性及び比重差により吸収液42から液体CO 2 41が分離される。具体的には、分離再生器46内の圧力が8MPaである場合、液体CO2が吸収液に対して不溶性となるとともに、吸収液の比重が1.2〜1.6であり、液体CO2の比重が0.8であるため、液体CO2及び吸収液の相互不溶解性及び比重差により吸収液が沈み液体CO2が浮いて分離される。また熱交換器26は、フラッシュドラム24の下端から排出されたCO 2 ガスを含む低温の吸収液から、分離再生器46の下端から排出された更に低温の吸収液42が熱を奪うように構成される。即ち、熱交換器26は、上記フラッシュドラム24の下端から排出されたCO 2 ガスを含む吸収液42を更に冷却し、かつ分離再生器46の下端から排出された更に低温の吸収液42を加熱するように構成される。更に冷却器47と分離再生器46との間の第2連通管22には遠心分離器48が設けられる。なお、遠心分離器ではなく、撹拌機を設けてもよい。上記以外は第1の参考の形態と同一に構成される。
このように構成された精製装置を用いてCO 2 ガスを精製する方法を説明する。
吸収塔13内における動作は第1の参考の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。フラッシュドラム24の下端から排出されたCO 2 ガスを含む吸収液は熱交換器26で再生吸収液により冷却された後に、冷却器47で更に冷却される。このとき吸収液中のCO 2 ガスが液化して吸収液42中に分散する。この液体CO 2 41を含む吸収液42は遠心分離器48で液体CO 2 41と吸収液42との比重差により液体CO 2 41と吸収液42にほぼ分離された後に、分離再生器46に供給される。通常、吸収液42より液体CO 2 41の方が比重が小さいので、液体CO 2 41が遠心分離器48の回転中心から離れる方向に移動し、吸収液42が遠心分離器48の回転中心に近付く方向に移動する。即ち、吸収液42は、熱交換器26及び冷却器47で吸収塔13内の圧力とほぼ同一に保たれかつ吸収塔13内の温度より低くされることにより吸収液42中のガスが液化され、更に遠心分離器48で液体CO 2 41と吸収液42にほぼ分離された状態で、分離再生器46に供給される。液体CO 2 41と吸収液42にほぼ分離された状態で分離再生器46に供給された液体CO 2 41を含む吸収液42は、液体CO 2 41と吸収液42との相互不溶解性及び比重差により液体CO 2 41と吸収液42に速やかに分相される。通常、吸収液42より液体CO 2 41の方が比重が小さいので、液体CO 2 41が速やかに浮いて上相に移行し、吸収液42が速やかに沈んで下相に移行する。これにより液体CO 2 41が吸収液42から分離されて分離再生器46の上部から比較的短時間に効率良く回収される。また分離再生器46の下端から排出されたCO 2 ガスを含まない再生された吸収液42は、循環ポンプ17により搬送され、熱交換器26で所定の温度に加熱された後に、吸収塔13の上部に供給されて再利用される。なお、回収された液体CO2の一部或いは全部を減圧弁の開放にて断熱膨張させることにより、製品として販売可能なドライアイス(固体CO2)を製造できる。
<第の実施の形態>
図3は第の実施の形態を示す。図3において図2と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、第の実施の形態の減圧弁、フラッシュドラム、補助圧縮機及び熱交換器が用いられず、吸収塔13、冷却器47、遠心分離器48及び分離再生器46がこの順に上方から下方に向って鉛直方向に並んだ状態で一体的に設けられる。上記以外は第の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された精製装置では、吸収塔13と冷却器47と遠心分離器48と分離再生器46を一体的に設けたので、装置を小型化できることを除いて、動作は第の実施の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。なお、回収された液体CO2の一部或いは全部を減圧弁の開放にて断熱膨張させることにより、製品として販売可能なドライアイス(固体CO2)を製造できる。
<第参考の形態>
図4は第参考の形態を示す。図4において図1と同一符号は同一部品を示す。
この参考の形態では、多孔質膜にイオン性液体を主成分とする吸収液を含浸して液体膜51が形成され、この液体膜51が膜分離器52内に張設されて膜分離器52が第1室52aと第2室52bとに区画され、第1室52aが第2室52bより高圧に設定され、更に第1室52aにCO 2 ガス及び非酸性ガスを含む混合ガスが導入されるように構成される。またガス供給管18には圧縮機12及びプリ冷却器19が設けられる。
このように構成された精製装置を用いてCO 2 ガスを精製する方法を説明する。
先ず混合ガスは圧縮機12及びプリ冷却器19により所定の圧力に昇圧された状態で膜分離器52の第1室52aに導入される。このとき非酸性ガスは第1室52aに残留し、かつCO 2 ガスは液体膜51を透過して第2室52bに流入するので、混合ガスはCO 2 ガス及び非酸性ガスに分離される。
<第の実施の形態>
図5は第の実施の形態を示す。図5において図2と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、イオン性液体を主成分とする吸収液42が磁性を有し、分離再生器46の下部に磁石61が設けられる。磁性を有する吸収液42としては、アニオン中にFe元素を含む低温溶融塩又は常温溶融塩からなるイオン性液体が挙げられる。また磁石61は分離再生器46の下部内面に設けることが好ましく、分離再生器46は磁石61の影響を受けないように非磁性材料で形成されることが好ましい。上記以外は第の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された精製装置を用いてCO 2 ガスを精製する方法を説明する。
吸収塔13内における動作は第1の参考の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。また液体CO 2 41を含む吸収液42が吸収塔13から分離再生器46に供給されるまでの動作は第の実施の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。吸収塔13内の圧力とほぼ同一の圧力に維持しかつ吸収塔13内の温度より低い温度に維持した分離再生器46に、液体CO 2 41を含む吸収液42が供給されると、吸収液42より液体CO 2 41の方が比重が小さいので、液体CO 2 41と吸収液42の相互不溶解性及び比重差と、磁性を有する吸収液42の磁石61による吸引力とにより、吸収液42と液体CO 2 41とに速やかに分離される。即ち、液体CO 2 41が速やかに上相に移行し、吸収液42が速やかに下相に移行する。この結果、液体CO 2 41を分離再生器46から速やかに回収できるとともに、液体CO 2 41が取除かれて再生された吸収液42が循環ポンプ17により吸収塔13の上部に供給されて速やかに再利用できる。
<第の実施の形態>
図6は第の実施の形態を示す。図6において図2と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、添加剤71を添加した吸収液42が貯留された吸収液貯留槽72が設けられる。添加剤71としては、極性溶剤、即ち、水、アルコール類、エーテル類及びフェノール類からなる群より選ばれた1種又は2種以上の添加剤が挙げられる。具体的には、アルコール類としては、メタノール、エタノール等が例示され、エーテル類としては、ジメチルエーテル、エチルエーテル等が例示され、フェノール類としては、フェノール等が例示される。これらの添加剤71は吸収液42のCO 2 ガスを吸収する能力を殆ど妨げない。また吸収液貯留槽72内の吸収液42には、吸収液100重量%に対して添加剤が1〜50重量%、好ましくは5〜10重量%添加される。ここで添加剤を1〜50重量%の範囲に限定したのは、1重量%未満では吸収液42の粘性を低減する効果があまり得られず、50重量%を越えると吸収液42によるCO 2 ガスの吸収性能に悪影響を及ぼすからである。吸収液貯留槽72には、添加剤71を吸収液42に均一に分散させるために撹拌機73が設けられる。また吸収液貯留槽72の下部は吸収液供給管74により吸収塔13の上部に接続される。更に吸収液供給管74には、吸収液貯留槽72内の添加剤含有吸収液75を吸収塔13の上部に供給する吸収液供給ポンプ76と、吸収液供給管74を開閉する開閉弁77とが設けられる。上記以外は第の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された精製装置を用いてCO 2 ガスを精製する方法を説明する。
先ず吸収液貯留槽72内で吸収液42に添加剤71を添加して攪拌機73により混合すると、吸収液42に添加剤71が分散されて、吸収液42の粘性が低下する。次に開閉弁77を開いて添加剤含有吸収液75を吸収液供給ポンプ76により吸収塔13の上部に所定量だけ供給した後に、開閉弁77を閉じる。更に循環ポンプ17により、第の実施の形態の吸収液に代えて、添加剤含有吸収液75を吸収塔13と分離再生器46との間を循環させる。この結果、添加剤含有吸収液75がCO 2 ガスを吸収する能力を殆ど低下させずに吸収塔13でCO 2 ガスを吸収することができる。また粘度の低い添加剤含有吸収液75が吸収塔13と分離再生器46との間をスムーズに循環するので、吸収液の取扱いが容易になる。なお、添加剤71として水を用いる場合には、吸収塔13に添加剤71としての水が循環されるため、吸収塔13に供給する前に、CO 2 ガスを除湿器11で除湿しなくてもよい。但し、除湿器11を設けないと、吸収塔13に循環される吸収液42中の水の量が上記添加剤の添加量の範囲を越えて増大する場合には、除湿器11を設けた方がよい。これにより吸収液42によるCO2の吸収能力の著しい低下を防止できる。上記以外の動作は第の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
<第の実施の形態>
図7は第の実施の形態を示す。図7において図6と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、極性溶剤、即ち、水、アルコール類及びエーテル類からなる群より選ばれた1種又は2種以上の添加剤71が貯留された添加剤貯留槽81が分離再生器46の上部に接続され、分離再生器46に圧力調整手段82が設けられ、分離再生器82の下部に蒸留分離器83が接続され、蒸留分離器83の下面に加熱手段84が設けられる。また蒸留分離器83の下部は第2戻り管32により循環ポンプ17の吸入口に接続される。圧力調整手段82により分離再生器46内の圧力が4〜25MPa、好ましくは6〜10MPaに調整される。また加熱手段84により蒸留分離器83内の温度が50〜250℃、好ましくは100〜150℃に調整される。ここで、圧力調整手段82により調整される分離再生器46内の圧力を4〜25MPaの範囲に限定したのは、4MPa未満では気相が生成されるおそれがあり、25MPaを越えると設備コストが高くなり液体CO 2 41の密度が吸収液42の密度に近づいてしまうからである。また加熱手段84により調整される蒸留分離器83内の温度を50〜250℃の範囲に限定したのは、50℃未満では添加剤71の完全分離が難しく、250℃を越えると多くのエネルギが必要となるからである。更に遠心分離器48と分離再生器46との間の第2連通管22には逆止弁86が設けられる。この逆止弁86は、添加剤含有吸収液75の遠心分離器48から分離再生器46への流れを許容し、添加剤含有吸収液75の分離再生器46から遠心分離器48への流れを阻止するように構成される。なお、第の実施の形態のフェノール類がこの第の実施の形態の添加剤から除かれているのは、フェノール類の沸点が高く、蒸留操作で分離する場合、かなりの高温(250℃程度)に加熱しないと完全に分離できないからである。上記以外は第の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された精製装置を用いてCO 2 ガスを精製する方法を説明する。
冷却器47により分離再生器46内の温度を0〜30℃の範囲に調整し、圧力調整手段82により分離再生器46内の圧力を4〜25MPaの範囲に調整した状態で、液体CO 2 41を含む吸収液42とともに添加剤71を分離再生器46に供給すると、液体CO 2 41と添加剤含有吸収液75の相互不溶解性及び比重差と、吸収液42に対して相互溶解性を有しかつ液体CO 2 41に対して相互不溶解性を有する添加剤71の添加による吸収液42中に分散する液体CO 2 41の添加剤71への置換とにより、分離再生器46の上相に液体CO 2 41が移行しかつ分離再生器46の下相に添加剤含有吸収液75が移行して、液体CO 2 41と添加剤含有吸収液75とが速やかに分離される。次に加熱手段84により蒸留分離器83内を50〜250℃、好ましくは100〜150℃の温度に加熱した状態で、分離再生器46の下部から排出された添加剤含有吸収液75を蒸留分離器83に供給すると、添加剤含有吸収液75中の添加剤71が吸収液42から蒸留分離される。この結果、添加剤71と吸収液42を分離した状態で回収できるので、添加剤71の除去された吸収液42が吸収塔13に供給され、吸収液42が除去された添加剤71が添加剤貯留槽81に供給されて、吸収液42及び添加剤71をそれぞれ直ぐに再利用できるとともに、吸収液42がCO 2 ガスを吸収する能力を全く低下させずに吸収塔13でCO 2 ガスを吸収することができる。上記以外の動作は第の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
<第の実施の形態>
図8は第の実施の形態を示す。図8において図7と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、分離再生器46内の圧力を4〜25MPa、好ましくは6〜10MPaに保つ圧力調整手段82が分離再生器46に設けられ、水が貯留された水貯留槽91が分離再生器46の下部に接続される。また分離再生器46には固液分離器92が接続され、固液分離器92の上部にはサブ分離再生器93が接続される。サブ分離再生器93の下部は第2戻り管32により循環ポンプ17の吸入口に接続される。ここで、圧力調整手段82により調整される分離再生器46内の圧力を4〜25MPaの範囲に限定したのは、4MPa未満ではCO2ハイドレートを生成し難く、25MPaを越えると設備コストが高くなり液体CO241の密度が吸収液42の密度に近づいてしまうからである。また固液分離器92としては、フィルタ、遠心分離器等が挙げられる。上記以外は第の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された精製装置を用いてCO 2 ガスを精製する方法を説明する。
圧力調整手段82により分離再生器46内を4〜25MPaという高圧に保った状態で、水貯留槽91から水を分離再生器46内の液体CO2を含む吸収液中に供給すると、液体CO2の一部がハイドレート化する、即ち雪状又はシャーベット状に固化する。このCO2ハイドレート及び液体CO2を含む吸収液を固液分離器92に供給すると、CO2ハイドレートと液体CO2と吸収液とに分離され、CO2ハイドレートは固液分離器92の下部から排出される。一方、固液分離器92内の液体CO2と吸収液をサブ分離再生器93に供給すると、液体CO241と吸収液42の相互不溶解性及び比重差により、液体CO241と吸収液42とに分離される。このようにCO2ハイドレートを生成させることにより、より速やかに液体CO241を吸収液42から分離することができる。上記以外の動作は第の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
<第の実施の形態>
図9は第の実施の形態を示す。
この実施の形態では、燃料を改質、CO変成及びCO除去してH2及びCO2の混合ガスとした後に、この混合ガスを上記第1〜第の実施の形態のCO 2 ガスの精製方法又はCO 2 ガスの精製装置のいずれかを用いてH2及びCO2に分離回収し、更にこの分離回収されたH2を水素ステーションに供給するとともに、分離回収されたCO2を断熱膨張させてドライアイス(固体CO2)を製造するように構成される。燃料としては、脱硫ガソリン、ナフサ、灯油、メタノール、ジメチルエーテル、液化石油ガス及び天然ガスからなる群より選ばれた1種又は2種以上の燃料が挙げられる。この燃料の改質はスチーム改質、部分酸化、或いは超臨界水改質であり、上記改質により燃料がH2及びCOに改質される。またCO変成により大部分のCOがCO2に変成され、CO除去により僅かに残ったCOが除去される。そして残ったH2及びCO2の混合ガスは上記第1〜第の実施の形態のCO 2 ガスの精製方法又はCO 2 ガスの精製装置のいずれかを用いて高圧H2及び気体状態又は液体状態のCO2に分離される。更に高圧H2は水素ステーションに供給され、水素燃料電池自動車の燃料となる。一方、CO2を液体状態で回収する場合、この回収された液体CO2の一部或いは全部を減圧弁の開放にて断熱膨張させることにより、製品として販売可能なドライアイスを製造できる。またCO2を気体状態で回収する場合、この回収されたCO2ガスを加圧して液体CO2にした後に、この液体CO2の一部或いは全部を減圧弁の開放にて断熱膨張させることにより、製品として販売可能なドライアイス(固体CO2)を製造できる。
<第の実施の形態>
図10は第の実施の形態を示す。
この実施の形態では、燃料を車上で改質、CO変成及びCO除去してH2及びCO2の混合ガスとした後に、この混合ガスを上記第〜第の実施の形態のCO 2 ガスの精製方法又はCO 2 ガスの精製装置のいずれかを用いてH2及びCO2に分離回収し、更にこの分離回収されたH2を燃料電池に供給するシステムが、燃料電池を駆動源とする車上改質型車両に搭載される。燃料としては、脱硫ガソリン、ナフサ、灯油、メタノール、ジメチルエーテル、液化石油ガス及び天然ガスからなる群より選ばれた1種又は2種以上の燃料が挙げられる。この燃料の改質はスチーム改質であり、このスチーム改質により燃料がH2及びCOに改質される。またCO変成により大部分のCOがCO2に変成され、CO除去により僅かに残ったCOが除去される。そして残ったH2及びCO2の混合ガスは上記第〜第の実施の形態のCO 2 ガスの精製方法又はCO 2 ガスの精製装置のいずれかを用いて高圧H2及び液体CO2に分離される。更に高圧H2は燃料電池に供給されるとともに、液体CO2は一時的に車両に貯留され後でまとめて降ろされる。この結果、種々の燃料から高圧のH2を製造しながら、液体CO2を効率良く回収できる。即ち、CO2を液状で回収し、一時的に車上に貯留することにより、CO2ゼロエミッション自動車を実現できる。
なお、水、アルコール類、エーテル類及びフェノール類からなる群より選ばれた1種又は2種以上の添加剤を第1の参考の形態に示す精製装置の吸収液に添加してもよい。この場合、吸収液のCO 2 ガスを吸収する能力を低下させることなく、吸収液がスムーズに流れて吸収液の取扱いが容易になるとともに、添加剤により粘性の低下した吸収液からCO 2 ガスをスムーズに蒸留分離できる。
また、凝集剤を分離再生器内の液体CO 2 を含む吸収液に添加してもよい。この場合、凝集剤を貯留する凝集剤槽を分離再生器に接続する。凝集剤槽に貯留された凝集剤を分離再生器内の液体CO 2 を含む吸収液に添加することにより、吸収液中に分散している液体CO 2 を凝集させ、吸収液から分離させることができる。このため、分離再生器の下部を循環ポンプの吸入口に接続し、分離再生器内の圧力を4〜25MPaに設定しかつ温度を0〜30℃に設定すれば、分離再生器内で液体CO 2 と凝集剤含有吸収液との比重差分離が速やかに進行するので、液体CO 2 と凝集剤含有吸収液とに速やかに分離され、凝集剤含有吸収液が蒸留分離器に供給される。一方、分離再生器の下部を加熱手段付きの蒸留分離器に接続し、蒸留分離器の下部を循環ポンプの吸入口に接続し、更に蒸留分離器の上部を凝集剤槽に接続すれば、分離再生器内で液体CO 2 と凝集剤含有吸収液との比重差分離が速やかに進行するとともに、蒸留分離器内で凝集剤が吸収液から蒸留分離されるので、液体CO 2 と凝集剤と吸収液とに速やかに分離され、吸収液のみが吸収塔に供給される。
更に、上記第1〜6の実施の形態の精製方法又は精製装置を、石油精製プラントやアンモニアプラントから排出される高圧ガス源、CO2の高い鉄鋼排ガス(CO2濃度:約27%)や発酵ガス(CO2濃度:約30〜40%)等の低圧ガス源に適用して、即ち、これらのガス源を上記第1〜6の実施の形態の精製方法又は精製装置の吸収塔に供給して、液体CO2又はドライアイスを製造してもよい。上記第1〜6の実施の形態の精製方法又は精製装置は、基本的には物理吸収法を用いているため、従来(既存)の液体CO2生産プラントのランニングコストの70〜80%を占めている再生エネルギコスト、再生ガス(CO2)圧縮コスト、再生ガス(CO2)の冷凍コスト及び再生吸収液の再圧縮コスト等をほぼ不要にできる。この結果、減価償却がある程度済んだ液体CO2製造設備に対しては、このまま現有設備を運転し続けるより、上記第1〜6の実施の形態の精製方法又は精製装置を採用した設備に置き換えた方がコストの上でメリットがある。
次に本発明の実施例を詳しく説明する。
<実施例1>
イオン性液体のみからなる吸収液を用いた。具体的には、イオン性液体として1-n-デシル-3-メチルイミダゾリウム・ヘキサフルオロリン酸塩(1-n-decyl-3-methylimidazolium hexafluorophosphate)[DMIM][PF6]を用いた。この吸収液を1×10-4Paの真空中で70℃に加熱して乾燥・脱気した。脱気後の吸収液中の水分量は0.2重量%以下であった。この吸収液を実施例1とした。
<実施例2>
イオン性液体のみからなる吸収液を用いた。具体的には、イオン性液体として1-n-デシル-3-メチルイミダゾリウム・四フッ化ホウ酸塩((1-n-decyl-3-methylimidazolium tetrafluoroborate)[DMIM][BF4]を用いた。この吸収液を1×10-4Paの真空中で70℃に加熱して乾燥・脱気した。脱気後の吸収液中の水分量は0.2重量%以下であった。この吸収液を実施例2とした。
<実施例3>
イオン性液体のみからなる吸収液を用いた。具体的には、イオン性液体として(1-n-オクチル-3-メチルイミダゾリウム・硝酸塩(1-n-octyl-3-methylimidazolium nitrate)[OMIM][NO3]を用いた。この吸収液を1×10-4Paの真空中で70℃に加熱して乾燥・脱気した。脱気後の吸収液中の水分量は0.2重量%以下であった。この吸収液を実施例3とした。
<実施例4>
イオン性液体のみからなる吸収液を用いた。具体的には、イオン性液体としてN-エチル-ピリジニウム・四フッ化ホウ酸塩(N-ethyl-pyridinium tetrafluoroborate)[N-ETPY][PF6]を用いた。この吸収液を1×10-4Paの真空中で70℃に加熱して乾燥・脱気した。脱気後の吸収液中の水分量は0.2重量%以下であった。この吸収液を実施例4とした。
<試験1及び評価>
実施例1〜4の吸収液に純度99.99体積%の高純度のCO2ガス(酸性ガス)を接触させた。具体的には、高圧気液平衡測定装置を用いて、CO2ガスの吸収液への溶解度を測定した。測定温度は35℃、45℃及び55℃にそれぞれ一定にし、圧力は大気圧〜10MPaに段階的に変化させた。原料ガスであるCO2ガスの総量や吸収されなかったCO2ガスの量から、CO2ガスの吸収液への溶解度をモル分率で算出し、その結果を図11〜図13に示す。
吸収液に溶け込んだCO2を減圧操作によって回収することにより、回収されたCO2ガス中には吸収液は検出されず、純粋なCO2ガスであることを確認できた。また図11〜図13から明らかなように、CO2ガスの吸収液への溶解度は、圧力が上昇するに従って増大することが分かった。
<試験2及び評価>
実施例1の吸収液を用いて、H2ガス,CH4ガス,COガス及びN2ガスの各種ガス(非酸性ガス)との気液平衡試験を、各種ガスの種類毎にそれぞれ別々に行った。上記H2ガス,CH4ガス,COガス及びN2ガスの純度は、それぞれ99.99体積%、99.97体積%、99.97体積%及び99.999体積%であった。具体的には、高圧気液平衡測定装置を用いて、上記H2ガス,CH4ガス,COガス及びN2ガスの各種ガスの吸収液への溶解度をそれぞれ測定した。測定温度は35℃に一定にし、圧力は大気圧〜10MPaに段階的に変化させた。各種ガスの量や吸収されなかった各種ガスの量から、H2ガス,CH4ガス,COガス及びN2ガスの各種ガスの吸収液への溶解度をモル分率でそれぞれ算出し、その結果を図14に示す。
吸収液に溶け込んだH2ガス,CH4ガス,COガス及びN2ガスの各種ガスを減圧操作によってそれぞれ回収することにより、回収されたH2ガス,CH4ガス,COガス及びN2ガス中には吸収液が検出されず、純粋なH2ガス,CH4ガス,COガス及びN2ガスであることを確認できた。また図14から明らかなように、吸収液にはH2ガス,CH4ガス,COガス及びN2ガスは殆ど吸収されないことが分かった。
<試験3及び評価>
実施例1の吸収液を用いて、CO2ガス、H2Sガス及びCOSガスの各種ガス(酸性ガス)との気液平衡試験を、各種ガスの種類毎にそれぞれ別々に行った。上記CO2ガス、H2Sガス及びCOSガスの純度は全て99.9体積%以上と高純度であった。具体的には、高圧気液平衡測定装置を用いて、上記CO2ガス、H2Sガス及びCOSガスの各種ガスの吸収液への溶解度をそれぞれ測定した。測定温度は35℃に一定にし、圧力は大気圧〜10MPaに段階的に変化させた。各種ガスの量や吸収されなかった各種ガスの量から、CO2ガス、H2Sガス及びCOSガスの各種ガスの吸収液への溶解度を単位体積当たりの溶解度(Nm3/m3)でそれぞれ算出し、その結果を図15に示す。
図15から明らかなように、CO2ガス、H2Sガス及びCOSガスの各種ガスの吸収液への単位体積当たりの溶解度は圧力が上昇するに従って増大し、H2Sガスの溶解度が最も大きく、COSガスの溶解度が次に大きく、CO2ガスの溶解度が最も小さいことが分かった。
<試験4及び評価>
実施例1の吸収液(イオン性液体)を用いて、液体CO2との相互不溶解性及び比重差による相分離の度合いを確認するために、温度20℃で圧力7MPaに設定した高圧容器(外部から視認可能な透明部材により形成される。)に、上記吸収液と液体CO2をそれぞれ注入した。注入した吸収液(比重1.37)と液体CO2(比重0.81)は相互不溶解性及び比重差により2液相になっていた。次に上記高圧容器内の吸収液と液体CO2を、攪拌機により5分間撹拌し均一相になった後に、攪拌機を停止し、10分間静置した。この静置した後の高圧容器内の吸収液と液体CO2の様子を図16に示す。
図16から明らかなように、撹拌した後に静置することにより、吸収液と液体CO2は再び分相することが分かった。これは、吸収液と液体CO2が、相互に不溶解でありかつ比重差が大きいために、速やかに2液相に分離されたものと考えられる。また撹拌する前の2液相の液面と、撹拌して静置した後の2液相の液面はそれぞれ全く同じレベルであった。
参考形態のCO 2 ガスの精製方法及びその装置の断面構成図である。 本発明の第実施形態を示す図1に対応する断面構成図である。 本発明の第実施形態を示す図1に対応する断面構成図である。 第2参考形態を示す図1に対応する断面構成図である。 本発明の第実施形態を示す図1に対応する断面構成図である。 本発明の第実施形態を示す図1に対応する断面構成図である。 本発明の第実施形態を示す図1に対応する断面構成図である。 本発明の第実施形態を示す図1に対応する断面構成図である。 本発明の第実施形態のシステムを示す構成図である。 本発明の第実施形態のシステムを示す構成図である。 測定温度35℃における実施例1〜4の吸収液中へのCO2の溶解度の圧力変化に伴う変化を示す図である。 測定温度45℃における実施例1〜4の吸収液中へのCO2の溶解度の圧力変化に伴う変化を示す図である。 測定温度55℃における実施例1〜4の吸収液中へのCO2の溶解度の圧力変化に伴う変化を示す図である。 測定温度35℃における実施例1の吸収液中への非酸性ガスの溶解度の圧力変化に伴う変化を示す図である。 測定温度35℃における実施例1の吸収液中へのCO2,H2S及びCOSの溶解度の圧力変化に伴う変化を示す図である。 吸収液(イオン性液体)と液体CO2との相分離の様子を示す写真図である。
11 除湿器
12 圧縮機
13 吸収塔
16 再生塔
17 循環ポンプ
41体CO2
42 吸収液
46 分離再生器
47 冷却器
48 遠心分離器
51 液体膜
52 膜分離器
52a 第1室
52b 第2室
61 磁石
71 添加剤
72 吸収液貯留槽
75 添加剤含有吸収液
81 添加剤貯留槽
82 圧力調整手段
83 蒸留分離器
84 加熱手段
91 水貯留槽

Claims (23)

  1. 所定の温度及び所定の圧力にそれぞれ維持した吸収塔(13)の上部に、イオン性液体を主成分とする吸収液(42)を供給し、前記吸収塔(13)の下部に、CO 2 ガス及び非酸性ガスを含む混合ガスを供給して、前記吸収液(42)に前記混合ガスを接触させることにより、前記CO 2 ガスを前記吸収液(42)に吸収させて前記非酸性ガスと前記CO 2 ガスとを分離し前記非酸性ガスを前記吸収塔(13)から回収する工程と、
    所定の圧力に維持しかつ前記吸収塔(13)内の温度より低い温度に維持した分離再生器(46)に、前記CO 2 ガスを吸収した吸収液を供給することにより、前記CO 2 ガスを液化しこの液体CO 2 (41)と前記吸収液(42)の相互不溶解性及び比重差により前記吸収液(42)から前記液体CO 2 (41)を分離して前記分離再生器(46)から回収するとともに前記吸収液(42)を再生する工程と、
    前記再生された吸収液を前記吸収塔(13)の上部に供給する工程と
    を含むCO 2 ガスの精製方法。
  2. 酸性ガスがH2,CH4,CO,O2,N2及び炭素数2〜10までの炭化水素化合物からなる群より選ばれた1種又は2種以上のガスである請求項1記載のCO 2 ガスの精製方法。
  3. イオン性液体がカチオン及びアニオンを有し、
    前記カチオンが、[R,R’−N233]+(N,N’-ジアルキルイミダゾリウム)、[NRX4-X]+(アルキルアンモニウム)、[R−NC55]+(N-アルキルピリジニウム)、[R−NC48]+(N-アルキルピロリジニウム)及び[PRX4-X]+(アルキルフォスフォニウム)からなる群より選ばれた1種又は2種以上のカチオンであり、
    前記アニオンが、PF6 -、BF4 -、NO3 -、EtSO4 -、AlCl4 -及びAlBr4 -からなる群より選ばれた1種又は2種以上のアニオンであり、
    前記カチオン中のR及びR’が炭素数1〜18のアルキル基又は水素であり、
    前記カチオン中のXが1〜3である請求項1記載のCO 2 ガスの精製方法。
  4. イオン性液体を主成分とする吸収液(42)が中性又はアルカリ性である請求項1記載のCO 2 ガスの精製方法。
  5. 混合ガスを吸収塔(13)に供給する前に前記混合ガスを除湿する工程を更に含む請求項1記載のCO 2 ガスの精製方法。
  6. 吸収塔(13)内の圧力を4〜25MPaに維持しかつ温度を0〜100℃に維持し、分離再生器(46)内の圧力を4〜25MPaに維持した状態で温度を前記吸収塔(13)内の温度より低い−30〜30℃に維持する請求項記載のCO 2 ガスの精製方法。
  7. 吸収塔(13)から排出されかつ前記吸収塔(13)内の温度より低い温度に冷却されたCO 2 ガスを含む吸収液を、分離再生器(46)に供給する前に、遠心分離或いは撹拌する工程を更に含む請求項記載のCO 2 ガスの精製方法。
  8. イオン性液体を主成分とする吸収液(42)が磁性を有し、分離再生器(46)の下部に磁石(61)を設けた請求項記載のCO 2 ガスの精製方法。
  9. 水、アルコール類、エーテル類及びフェノール類からなる群より選ばれた1種又は2種以上の添加剤(71)を吸収液(42)に添加する請求項1記載のCO 2 ガスの精製方法。
  10. 水、アルコール類及びエーテル類からなる群より選ばれた1種又は2種以上の添加剤(71)を分離再生器(46)に供給するとともに、前記分離再生器(46)内の圧力及び温度を調整することにより、前記分離再生器(46)内で液体CO 2 (41)と添加剤含有吸収液(75)とに比重差分離する工程と、前記分離再生器(46)から排出された添加剤含有吸収液(75)を蒸留分離器(83)に供給するとともに、前記蒸留分離器(83)内を所定の温度に加熱することにより、前記添加剤含有吸収液(75)中の添加剤(71)を吸収液(42)から蒸留分離する工程とを更に含む請求項記載のCO 2 ガスの精製方法。
  11. 凝集剤を分離再生器内の液体CO 2 を含む吸収液に添加する請求項記載のCO 2 ガスの精製方法。
  12. 〜25MPaの圧力に保った分離再生器(46)内の液体CO2(41)を含む吸収液(42)中に水を供給する請求項記載のCO 2 ガスの精製方法。
  13. CO 2 ガス及び非酸性ガスを含む混合ガスを除湿する除湿器(11)と、
    前記除湿された混合ガスを圧縮する圧縮機(12)と、
    下部に前記圧縮された混合ガスが供給されかつ上部にイオン性液体を主成分とする吸収液(42)が供給されて前記吸収液(42)に前記混合ガスを接触させることにより前記CO 2 ガスを前記吸収液(42)に吸収させて前記非酸性ガスを前記CO 2 ガスから分離し回収する吸収塔(13)と、
    前記CO 2 ガスを吸収した吸収液(42)を冷却する冷却器(47)と、
    前記冷却された吸収液(42)が供給され液体CO 2 (41)と前記吸収液(42)の相互不溶解性及び比重差により前記吸収液(42)から前記液体CO 2 (41)を分離して回収するとともに前記吸収液(42)を再生し再利用する分離再生器(46)と、
    前記分離再生器(46)から排出された前記吸収液(42)を高圧のまま前記吸収塔(13)の上部に供給する循環ポンプ(17)と
    を備えたCO 2 ガスの精製装置。
  14. 吸収塔(13)と冷却器(47)と分離再生器(46)が一体的に設けられた請求項13記載のCO 2 ガスの精製装置。
  15. 冷却器(47)と分離再生器(46)との間に遠心分離器(48)或いは撹拌機が設けられた請求項13又は14記載のCO 2 ガスの精製装置。
  16. イオン性液体を主成分とする吸収液(42)が磁性を有し、分離再生器(46)の下部に磁石(61)が設けられた請求項13ないし15いずれか1項に記載のCO 2 ガスの精製装置。
  17. 水、アルコール類、エーテル類及びフェノール類からなる群より選ばれた1種又は2種以上の添加剤(71)を添加した吸収液(42)が貯留されこの添加剤含有吸収液(75)を吸収塔(13)に供給するための吸収液貯留槽(72)が設けられた請求項13ないし16いずれか1項に記載のCO 2 ガスの精製装置。
  18. 水、アルコール類及びエーテル類からなる群より選ばれた1種又は2種以上の添加剤(71)が貯留され分離再生器(46)の上部に接続された添加剤貯留槽(81)と、前記分離再生器(46)に設けられ前記分離再生器(46)内の圧力を調節する圧力調節手段(82)と、前記分離再生器(46)の下部に接続され前記分離再生器(46)で比重差分離されてその下相に移行した添加剤含有吸収液(75)を貯留する蒸留分離器(83)と、前記蒸留分離器(83)に設けられ前記蒸留分離器(83)内を所定の温度に加熱する加熱手段(84)とを更に備えた請求項13ないし16いずれか1項に記載のCO 2 ガスの精製装置。
  19. 凝集剤を貯留する凝集剤槽が分離再生器に接続された請求項13ないし16いずれか1項に記載のCO 2 ガスの精製装置。
  20. 離再生器(46)内の圧力を4〜25MPaに保つ圧力調整手段(82)が前記分離再生器(46)に設けられ、水が貯留された水貯留槽(91)が前記分離再生器(46)の下部に接続された請求項13ないし16いずれか1項に記載のCO 2 ガスの精製装置。
  21. 請求項1ないし12いずれか1項に記載されたCO 2 ガスの精製方法に用いられ或いは請求項13ないし20いずれか1項に記載されたガスの精製装置に用いられるイオン性液体を主成分とするCO 2 ガスの吸収液。
  22. 脱硫ガソリン、ナフサ、灯油、メタノール、ジメチルエーテル、液化石油ガス及び天然ガスからなる群より選ばれた1種又は2種以上の燃料を改質、CO変成及びCO除去してH2及びCO2の混合ガスとした後に、この混合ガスを請求項1ないし12いずれか1項に記載されたCO 2 ガスの精製方法を用いて或いは請求項13ないし20いずれか1項に記載されたガスの精製装置を用いてH2及びCO2に分離回収し、更にこの分離回収されたH2を水素ステーションに供給するとともに、前記分離回収されたCO2を断熱膨張させてドライアイスを製造するシステム。
  23. 燃料電池を駆動源とする車上改質型車両に搭載され、脱硫ガソリン、ナフサ、灯油、メタノール、ジメチルエーテル、液化石油ガス及び天然ガスからなる群より選ばれた1種又は2種以上の燃料を車上で改質、CO変成及びCO除去してH2及びCO2の混合ガスとした後に、この混合ガスを請求項ないし12いずれか1項に記載されたCO 2 ガスの精製方法を用いて或いは請求項13ないし20いずれか1項に記載されたガスの精製装置を用いてH2及び液体CO2に分離回収し、更にこの分離回収されたH2を前記燃料電池に供給するとともに、前記液体CO2を一時的に前記車両に貯留し後でまとめて降ろすシステム。
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