JP4823846B2 - ゴム組成物およびそれを用いたトレッド、サイドウォールを有するタイヤ - Google Patents

ゴム組成物およびそれを用いたトレッド、サイドウォールを有するタイヤ Download PDF

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Description

本発明は、ゴム組成物およびそれを用いたトレッド、サイドウォールを有するタイヤに関する。
従来より、タイヤの転がり抵抗を低減することにより(転がり抵抗性能の向上)、車の低燃費化が行なわれてきた。近年、車の低燃費化への要求が強くなってきており、タイヤ部材の中でもタイヤにおける占有比率の高いトレッドやサイドウォールを製造するためのゴム組成物に対して、優れた低発熱性が要求されている。
前記ゴム組成物の低発熱性を満足させる方法として、補強用充填剤の配合量を減量する方法が知られているが、そうするとゴム組成物の硬度が低下するためタイヤが軟化し、車の操縦安定性やタイヤのウェットスキッド性能が低下するという問題があった。
そこで、この問題を解決するために、充填剤としてシリカなどが一般に使用されるようになっており、その場合、同時にシランカップリング剤が使用されている(たとえば、特許文献1参照)。ここで使用されているシランカップリング剤は、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどのポリスルフィドシランであり、加工中の粘度上昇や早期硬化が発生するという問題があった。
この問題を解決するために、シランカップリング剤として、従来のカップリング剤のかわりに保護化メルカプトシランを配合することが知られている。しかし、保護化メルカプトシランをタイヤのトレッドに使用した場合、従来のポリスルフィドシランを使用した場合に比べて、低燃費性は改善されるものの、乾燥路面での操縦安定性が悪化するという問題があった。
特開2002−363346号公報
本発明は、転がり抵抗を低減し、ウェットスキッド性能および操縦安定性をともに向上させることができるゴム組成物、およびそれを用いたトレッド、サイドウォールを有するタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分100重量部に対して、シリカを10重量部以上、次の化学式で表されるシランカップリング剤(1)を1種類以上、
(Cn2n+1O)3Si−Cm2m−Sy−Cm2m−Si(OCn2n+13
(式中、nは1〜3の整数、mは1〜9の整数、yは1以上の整数である)
および次の化学式で表されるシランカップリング剤(2)を1種類以上
(Cp2p+1O)3Si−Cq2q−S−CO−Ck2k+1
(式中、pは1〜3の整数、qは1〜5の整数、kは5〜12の整数である)
含有するゴム組成物。
前記ゴム成分は、スチレン含有量が25重量%以上およびビニル含有量が30重量%以上であるスチレンブタジエンゴム(1)ならびにスチレン含有量が15重量%以下、およびビニル含有量が60重量%以下であるスチレンブタジエンゴム(2)を含有し、ゴム成分中のスチレンブタジエンゴム(1)の含有率が15重量%以上、ゴム成分中のスチレンブタジエンゴム(2)の含有率が10重量%以上であり、ゴム成分中のスチレンブタジエンゴム(1)とスチレンブタジエンゴム(2)の合計含有率が25重量%以上であることが好ましい。
前記シリカは、平均一次粒子径が20nm以上のシリカ(1)と平均一次粒子径が20nm未満のシリカ(2)を含有し、ゴム成分100重量部に対して、シリカ(1)の配合量が10重量部以上、シリカ(2)の配合量が5重量部以上であり、シリカ(1)とシリカ(2)の合計配合量が15〜150重量部であることが好ましい。
また、本発明は、前記ゴム組成物を用いたトレッド、サイドウォールを有するタイヤに関する。
本発明によれば、ゴム成分およびシリカを所定量配合し、さらに、特定の2種類以上のシランカップリング剤を配合することで、転がり抵抗を低減し、ウェットスキッド性能および操縦安定性をともに向上させることができるゴム組成物、ならびにそれを用いたトレッド、サイドウォールを有するタイヤを提供することができる。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分、シリカおよびシランカップリング剤を含有する。
ゴム成分としてはジエン系ゴムが好ましい。ジエン系ゴムとしては、従来からゴム工業で使用されるものであればとくに制限はなく、たとえば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)などがあげられ、これらのジエン系ゴムは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、転がり抵抗を低減させ、ウェットスキッド性能を向上させることができることから、SBRが好ましい。
本発明では、転がり抵抗特性およびウェットスキッド性能に優れるという理由から、前記ゴム成分中に、下記条件を満たすSBR(1)およびSBR(2)を含有することが好ましい。
SBR(1)のスチレン含有量は25重量%以上、好ましくは30重量%以上である。SBR(1)のスチレン含有量が25重量%未満では、グリップ性能が充分に向上しない。また、SBR(1)のスチレン含有量は50重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましい。SBR(1)のスチレン含有量が50重量%をこえると、発熱が大きくなり、低発熱性に劣る傾向がある。
SBR(1)のビニル含有量は30重量%以上、好ましくは32重量%以上である。SBR(1)のビニル含有量が30重量%未満では、グリップ性能が充分に向上しない。また、SBR(1)のビニル含有量は60重量%以下が好ましい。SBR(1)のビニル含有量が60重量%をこえると、耐摩耗性が低下する傾向がある。
SBR(1)としては、1種類のみを用いてもよいが、スチレン含有量およびビニル含有量が前記範囲内にあるものを2種以上組み合わせて用いてもよい。
ゴム成分中のSBR(1)の含有率は15重量%以上、好ましくは30重量%以上である。SBR(1)の含有率が15重量%未満では、グリップ性能が充分に向上しない。また、SBR(1)の含有率は90重量%以下が好ましく、60重量%以下がより好ましい。SBR(1)の含有率が90重量%をこえると、発熱が大きくなり、低発熱性に劣る傾向がある。
SBR(2)のスチレン含有量は15重量%以下、好ましくは12重量%以下である。SBR(2)のスチレン含有量が15重量%をこえると、転がり抵抗が増大する。また、SBR(2)のスチレン含有量は5重量%以上が好ましく、8重量%以上がより好ましい。SBR(2)のスチレン含有量が5重量%未満では、充分なグリップ性能が得られない傾向がある。
SBR(2)のビニル含有量は60重量%以下、好ましくは50重量%以下である。SBR(2)のビニル含有量が60重量%をこえると、転がり抵抗が増大する。また、SBR(2)のビニル含有量は20重量%以上が好ましく、30重量%以上がより好ましく、40重量%以上がさらに好ましい。SBR(2)のビニル含有量が20重量%未満では、充分なグリップ性能が得られない傾向がある。
SBR(2)としては、1種類のみを用いてもよいが、スチレン含有量およびビニル含有量が前記範囲内にあるものを2種以上組み合わせて用いてもよい。
SBR(2)の含有率は、ゴム成分中に10重量%以上、好ましくは15重量%以上である。SBR(2)の含有率が10重量%未満では、転がり抵抗が増大する。また、SBR(2)の含有率は85重量%以下が好ましく、50重量%以下がより好ましい。SBR(2)の含有率が85重量%をこえると、充分なグリップ性能が得られない傾向がある。
ゴム成分中のSBR(1)とSBR(2)の合計含有率は25重量%以上、好ましくは50重量%以上である。SBR(1)とSBR(2)の合計含有率が25重量%未満では、転がり抵抗特性およびグリップ性能をともに向上させることができない。
前記ゴム成分には、SBR(1)およびSBR(2)以外にも、たとえば、SBR(1)およびSBR(2)以外のSBR、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)などをSBR(1)およびSBR(2)と併用することもでき、これらのSBR(1)およびSBR(2)以外のゴムとしては、引張強度に優れているという理由からNRが好ましい。
シリカとしては、湿式法で調製されたシリカ(含水ケイ酸)と、乾式法で調製されたシリカ(無水ケイ酸)があげられるが、とくに、湿式法により得られるシリカが好ましい。
シリカの配合量は、ゴム成分100重量部に対して10重量部以上、好ましくは20重量部以上がより好ましい。シリカの配合量が10重量部未満では、転がり抵抗特性およびウェットスキッド性能をともに向上させられない。また、シリカの配合量は150重量部以下が好ましく、120重量部以下がより好ましい。シリカの配合量が150重量部をこえると、ゴム中にシリカを分散させるのが著しく困難になる傾向がある。
また、本発明では、シリカを1種類のみ使用してもよいが、転がり抵抗特性とウェットスキッド性能のバランスに優れるという理由から、下記条件を満たすシリカ(1)および(2)を配合することが好ましい。
シリカ(1)の平均一次粒子径は20nm以上が好ましく、25nm以上がより好ましい。シリカ(1)の平均一次粒子径が20nm未満では、転がり抵抗が増大してしまう傾向がある。また、シリカ(1)の平均一次粒子径は50nm以下が好ましく、40nm以下がより好ましい。シリカ(1)の平均一次粒子径が50nmをこえると、破壊強度が大きく低下する傾向がある。
シリカ(1)としては、1種類のみを用いてもよいが、平均一次粒子径が前記範囲内にあるものを2種以上組み合わせて用いてもよい。
シリカ(1)の配合量は、ゴム成分100重量部に対して10重量部以上が好ましく、15重量部以上がより好ましい。シリカ(1)の配合量が10重量部未満では、転がり抵抗を充分に低減できない傾向がある。また、シリカ(1)の配合量は145重量部以下が好ましく、80重量部以下がより好ましい。シリカ(1)の配合量が145重量部をこえると、破壊強度が大きく低下する傾向がある。
シリカ(2)の平均一次粒子径は20nm未満が好ましく、18nm未満がより好ましい。シリカ(2)の平均一次粒子径が20nm以上では、ゴム強度が不充分である傾向がある。また、シリカ(2)の平均一次粒子径は5nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましい。シリカ(2)の平均一次粒子径が5nm未満では、ゴムへの分散が非常に困難になり、耐摩耗性が低下する傾向がある。
シリカ(2)としては、1種類のみを用いてもよいが、平均一次粒子径が前記範囲内にあるものを2種以上組み合わせて用いてもよい。
シリカ(2)の配合量は、ゴム成分100重量部に対して5重量部以上が好ましく、10重量部以上がより好ましい。シリカ(2)の配合量が5重量部未満では、充分な強度が得られない傾向がある。また、シリカ(2)の配合量は140重量部以下が好ましく、80重量部以下がより好ましい。シリカ(2)の配合量が140重量部をこえると、混練りが困難になり、耐摩耗性が大きく低下する傾向がある。
シリカ(1)および(2)を配合する場合、シリカ(1)とシリカ(2)の合計配合量は、ゴム成分100重量部に対して15重量部以上が好ましく、40重量部以上がより好ましく、60重量部以上がさらに好ましい。シリカ(1)とシリカ(2)の合計配合量が15重量部未満では、シリカ(1)および(2)の配合による補強効果が充分に得られない傾向がある。またシリカ(1)とシリカ(2)の合計配合量は150重量部以下が好ましく、120重量部以下がより好ましく、100重量部以下がさらに好ましい。シリカ(1)とシリカ(2)の合計配合量が150重量部をこえると、ゴム組成物中において、シリカを均一に分散させることが困難になり、ゴム組成物の加工性が悪化する傾向がある。
本発明では、シランカップリング剤として、次の化学式で表されるシランカップリング剤(1)を1種類以上、
(Cn2n+1O)3Si−Cm2m−Sy−Cm2m−Si(OCn2n+13
(式中、nは1〜3の整数、mは1〜9の整数、yは1以上の整数である。)
および次の化学式で表されるシランカップリング剤(2)を1種類以上
(Cp2p+1O)3Si−Cq2q−S−CO−Ck2k+1
(式中、pは1〜3の整数、qは1〜5の整数、kは5〜12の整数である。)
配合する。
このように、シランカップリング剤を1種類のみではなく、シランカップリング剤(1)およびシランカップリング剤(2)を配合することで、転がり抵抗特性およびウェットスキッド性能をともに向上させることができるという効果が得られる。
シランカップリング剤(1)は、従来からシリカとともに併用されるシランカップリング剤であり、式中、nは1〜3の整数が好ましく、2がより好ましい。nが4以上では、カップリング反応が遅くなる傾向がある。
また、mは1〜9の整数が好ましく、1〜5がより好ましい。mが0では、合成が困難である傾向があり、10以上でも、合成が困難である傾向がある。
さらに、yは1以上の整数が好ましく、2〜8がより好ましく、2〜4がさらに好ましい。yが9をこえると、貯蔵安定性が低下する傾向がある。
シランカップリング剤(1)としては、1種類のみを用いてもよいが、シランカップリング剤(1)の化学式を満たすものを2種以上組み合わせて用いてもよい。
シランカップリング剤(1)の配合量は、シリカ100重量部に対して2重量部以上が好ましく、4重量部以上がより好ましい。シランカップリング剤(1)の配合量が2重量部未満では、転がり抵抗が増大してしまう傾向がある。また、シランカップリング剤(1)の配合量は20重量部以下が好ましく、12重量部以下がより好ましい。シランカップリング剤(1)の配合量が20重量部をこえると、コストに対する性能の向上割合が小さく、非経済的な傾向がある。なお、本発明では、シリカを複数配合する場合は、シランカップリング剤の配合量は、シリカの合計配合量に対するものをいう。
シランカップリング剤(2)は保護化メルカプトシランとして知られるものであり、式中、pは1〜3の整数が好ましく、2がより好ましい。pが4以上では、カップリング反応が遅くなる傾向がある。
また、qは1〜5の整数が好ましい。qが0では、合成が困難な傾向があり、6以上でも、合成が困難な傾向がある。
さらに、kは5〜12の整数が好ましく、7〜12がより好ましい。kが4以下では、臭いが強く、作業性が悪化する傾向があり、13以上では、コストが高くなる傾向がある。
シランカップリング剤(2)としては、1種類のみを用いてもよいが、シランカップリング剤(2)の化学式を満たすものを2種以上組み合わせて用いてもよい。
シランカップリング剤(2)の配合量は、シリカ100重量部に対して2重量部以上が好ましく、4重量部以上がより好ましい。シランカップリング剤(2)の配合量が2重量部未満では、転がり抵抗が増大してしまう傾向がある。また、シランカップリング剤(2)の配合量は20重量部以下が好ましく、16重量部以下がより好ましい。シランカップリング剤(2)の配合量が20重量部をこえると、性能の向上効果が小さくなり、非経済的な傾向がある。
シランカップリング剤中において、シランカップリング剤(1)/シランカップリング剤(2)の含有比率(重量%比率)は15重量%/85重量%以上が好ましく、30重量%/70重量%以上がより好ましい。含有比率が15重量%/85重量%未満では、転がり抵抗を充分に低減させることができず、また、充分なウェットスキッド性能および操縦安定性も得られない傾向がある。また、含有比率は85重量%/15重量%以下が好ましく、70重量%/30重量%以下がより好ましい。含有比率が85重量%/15重量%をこえると、転がり抵抗を充分に低減させることができず、また、充分なウェットスキッド性能および操縦安定性も得られない傾向がある。
シランカップリング剤(1)とシランカップリング剤(2)の合計配合量は、シリカ100重量部に対して2重量部以上が好ましく、4重量部以上がより好ましい。シランカップリング剤(1)とシランカップリング剤(2)の合計配合量が2重量部未満では、充分な耐摩耗性が得られない傾向がある。また、シランカップリング剤(1)とシランカップリング剤(2)の合計配合量は20重量部以下が好ましく、16重量部以下がより好ましい。シランカップリング剤(1)とシランカップリング剤(2)の合計配合量が20重量部をこえると、大きな改善は得られず、コストが増大する傾向がある。
本発明のゴム組成物には、前記ゴム成分、シリカおよびシランカップリング剤以外にも、従来から、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、たとえば、カーボンブラック、クレーなどの補強用充填剤、各種老化防止剤、軟化剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、ワックス、硫黄などの加硫剤、各種加硫促進剤、加工助剤などを必要に応じて適宜、通常使用される量を配合することができる。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記配合剤、必要であれば添加剤を混練したのち、加硫することによりゴム組成物を製造することができる。
本発明のゴム組成物は、タイヤに使用されるものであり、タイヤ部材のなかでも、本発明で改善することができる転がり抵抗に対する寄与率が大きいという理由から、トレッド、サイドウォールとして使用されることが好ましい。
本発明のタイヤは、通常の方法により製造される。すなわち、本発明のゴム組成物をシート状に成形し、所定の形状に貼りあわせる方法、または、2本以上の押出し機にゴム組成物を挿入して押出し機のヘッド出口で2層に形成する方法により製造することができる。
実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例および比較例において使用した各種薬品をまとめて説明する。
スチレンブタジエンゴム(1)(SBR(1)):旭化成ケミカルズ(株)製のE10(スチレン含有量:31重量%、ビニル含有量:39重量%)
スチレンブタジエンゴム(2)(SBR(2)):炭化水素溶媒中で、スチレンと1,3−ブタジエンとをアルキルリチウム開始剤を用いて重合(スチレン含有量:10重量%、ビニル含有量:45重量%)
天然ゴム(NR):RSS#3
シリカ(1):デグッサ社製のウルトラジル360(湿式法により製造された含水シリカ、平均一次粒子径:28nm)
シリカ(2):デグッサ社製のウルトラジルVN3(湿式法により製造された含水シリカ、平均一次粒子径:15nm)
シランカップリング剤(1):デグッサ社製のSi69(以下の化学式中、n=2,m=3,y=4)
(Cn2n+1O)3Si−Cm2m−Sy−Cm2m−Si(OCn2n+13
シランカップリング剤(2):ジーイー(GE)東芝シリコーン(株)製のNXT(以下の化学式中、p=2,q=3,k=7)
(Cp2p+1O)3Si−Cq2q−S−CO−Ck2k+1
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸「椿」
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジエミン)
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
オイル:出光興産(株)製のダイナプロセスAH−24
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤CZ:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤DPG:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(N,N’−ジフェニルグアニジン)
実施例1〜4および比較例1〜2
表1に示す配合処方にしたがい、バンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を150℃の条件下で4分間混練りし、混練り物を得た。得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加し、二軸ロールを用いて、80℃の条件下で4分間混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。未加硫ゴム組成物をそれぞれトレッドの形状に成形し、タイヤ成型機上で他のタイヤ部材と貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、170℃および25kgf(245.16625N)の条件下で25分間加硫することにより、実施例1〜4および比較例1〜2の試験用タイヤ(タイヤサイズ:195/65R15)を製造した。
(転がり抵抗)
転がり抵抗試験機を用いて、リムサイズ(15×6JJ)、タイヤ内圧(230kPa)、荷重(3.43kN)、速度(80km/h)の条件下における前記試験用タイヤの転がり抵抗を測定した。そして、比較例1の転がり抵抗指数を100とし、下記計算式により、各配合の転がり抵抗を指数表示した。なお、転がり抵抗指数が大きいほど、転がり抵抗が低減されており、転がり抵抗性能が良好であることを示す。
(転がり抵抗指数)=(比較例1の転がり抵抗)/(各配合の転がり抵抗)×100
(ウェットスキッド性能)
試験用タイヤを試験車両(国産FF2000cc)の全輪に装着して、湿潤アスファルト路面において速度100km/hのときにブレーキをかけた地点からの制動距離を求めた。そして、比較例1のウェットスキッド性能指数を100とし、下記計算式により、各配合の制動距離を指数表示した。なお、ウェットスキッド性能指数が大きいほど、ウェットスキッド性能が良好であることを示す。
(ウェットスキッド性能指数)=(比較例1の制動距離)
÷(各配合の制動距離)×100
(操縦安定性)
試験用タイヤを試験車両(国産FF2000cc)の全輪に装着してテストコースを実車走行し、その際のドライバーの官能評価により、比較例1の操縦安定性を6点とし、各配合の操縦安定性を10点満点で評価した。なお、数値が大きいほど、操縦安定性に優れ、良好であることを示す。
前記評価結果を表1に示す。
Figure 0004823846

Claims (5)

  1. ゴム成分100重量部に対して、
    シリカを10重量部以上、
    次の化学式で表されるシランカップリング剤(1)、
    (Cn2n+1O)3Si−Cm2m−Sy−Cm2m−Si(OCn2n+13
    (式中、nは、mは、yはである)
    および次の化学式で表されるシランカップリング剤(2)
    p2p+1O)3Si−Cq2q−S−CO−Ck2k+1
    (式中、pは、qは、kはである)
    含有するゴム組成物。
  2. ゴム成分が、スチレン含有量が25重量%以上およびビニル含有量が30重量%以上であるスチレンブタジエンゴム(1)ならびにスチレン含有量が15重量%以下、およびビニル含有量が60重量%以下であるスチレンブタジエンゴム(2)を含有し、
    ゴム成分中のスチレンブタジエンゴム(1)の含有率が15重量%以上、
    ゴム成分中のスチレンブタジエンゴム(2)の含有率が10重量%以上であり、
    ゴム成分中のスチレンブタジエンゴム(1)とスチレンブタジエンゴム(2)の合計含有率が25重量%以上である請求項1記載のゴム組成物。
  3. シリカが、平均一次粒子径が20nm以上のシリカ(1)と平均一次粒子径が20nm未満のシリカ(2)を含有し、
    ゴム成分100重量部に対して、
    シリカ(1)の配合量が10重量部以上、
    シリカ(2)の配合量が5重量部以上であり、
    シリカ(1)とシリカ(2)の合計配合量が15〜150重量部である請求項1または2記載のゴム組成物。
  4. 請求項1、2または3記載のゴム組成物を用いたトレッドを有するタイヤ。
  5. 請求項1、2または3記載のゴム組成物を用いたサイドウォールを有するタイヤ。
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