JP4820298B2 - 表面処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一般に、表面処理方法および表面処理装置に係り、より具体的には、例えば、自動車製造工場の車体塗装ラインにおけるフルディップ(カチオン電着)方式の電着塗装工程などに用いられる、被処理物の表面処理をする方法に関する。
一般に、自動車の車体を塗装する場合には、下塗り塗装と、中塗り塗装と、上塗り塗装とが行われる。その下塗り塗装を行う電着塗装工程では、まず、スポット溶接などが完了した製造ラインの車体に対して、車体表面の汚れおよび油分を除去するために脱脂槽内の脱脂液に浸漬して脱脂した後、車体に付着した脱脂液を水洗ディップ槽の洗浄液に浸漬して水洗する。次に、車体を表面調整ディップ槽の処理液に浸漬して車体の表面の粗さを下げ、さらに、リン酸皮膜を形成する皮膜化成用ディップ槽のリン酸処理液に浸漬した後、水洗ディップ槽の洗浄液に浸漬してリン酸処理液を水洗する。このような前処理をした後、車体を電着槽内の電着塗料に浸漬してこの電着塗料を電気的に付着させて塗装する。ここで、処理槽内の処理液に浸漬された車体は、処理槽内を一定区間移動されて、表面処理(例えば、電着塗装による防錆処理等)が施される。
しかしながら、このような表面処理方法では、例えば、車体を処理槽内の電着塗料に浸漬する際、車体のルーフ部内面、フロア下面、フード下面、あるいはホイールハウス内面などが下側に向かって開口して窪んだ凹部状に形成されていることにより、この凹部に空気が溜まり、いわゆるエアポケットと言われる空気溜りが形成される。この空気溜りでは、電着塗料が車体に付着しないため、電着塗装されず、所望の防錆効果が得られないという問題点がある。
このような空気溜りによる問題点に着目して発明された電着塗装方法としては次のようなものがある。
特開平5−86497号公報(段落0015〜0016、図1および図2) 特開昭62−89897号公報(第2頁、第1図) 特開昭62−103398号公報(第2頁、第1図)
特許文献1で提案されている方法は、電着槽内の車体の出槽側に、車体の空気溜りに向けて電着塗料を吹き出すノズルを設けて、このノズルからの吹き出し流で空気溜りに溜まった空気を移動させながら電着塗装を行うものである。
また、特許文献2で提案されている方法は、電着槽の入槽部の電着塗料中に、噴射角度が調整可能なノズルをライザ管に設け、このノズルから被処理物に向けて電着塗料を噴射して入槽部に噴流を生じさせ、入槽時に巻き込んだ空気を噴流によって移動させて除去するものである。
また、特許文献3で提案されている方法は、車体を電着塗料に浸漬中に車体の角度を一旦塗装膜が析出した後に変更して、空気溜りに溜まった空気を移動させるものである。
しかしながら、特許文献1のような電着塗装方法では、車体がノズルの近傍を通過する瞬間しか電着塗料の吹き出し流が車体に接触しないので、空気溜りの箇所に電着塗料が充分に接触せず未塗装部分や塗装の薄い部分が発生するため、塗装ムラができ、塗装された空気溜りの防錆効果が弱いという問題点がある。
また、特許文献2の電着塗装方法では、前記特許文献1と同一の問題点があるととともに、さらに、ライザ管が電着塗料の噴射角度を調整可能にしていることにより、車体の形状が相違する複数の車種に対応できるが、車種ごとにノズルの噴射角度を調整するためには別途駆動源などを設置しなければならないため、装置が複雑化してコストが上昇するという問題点がある。
さらに、特許文献3の電着塗装方法では、車体の角度を変更するためにコンベアのレールを二段にするなどの機構が必要であり、装置全体が複雑化して大型化するとともにコストが上昇するという問題点がある。また、この電着塗装方法では、車体を一定の搬送方向に搬送しながら空気溜り以外の箇所に塗装膜を析出させた後に空気溜りに溜まった空気を移動させるため、電着槽が必然的に長くなり装置全体が大型化するとともに、大量の電着塗料が必要になるという問題点がある。
そこで、比較的小型な装置で、空気溜りに溜まった空気による未処理部分の発生を確実に防止することができる表面処理方法および表面処理装置を提供することが望まれている。このような従来技術の問題点を解決する努力の過程で、本発明が創造されるに至った。
本発明の一側面としての表面処理方法は、被処理物をコンベアレールに沿って搬送しながら処理槽内の処理液に浸漬させる電着塗装工程における表面処理方法であって、前記処理槽には、搬送方向に対して前下がりに形成された入槽側傾斜面、水平方向に形成された平底面、および搬送方向に対して前上がりに形成された出槽側傾斜面が前記被処理物の搬送方向に沿って形成され、前記コンベアレールは、前記入槽側傾斜面、前記平底面、および前記出槽側傾斜面に沿って起伏して形成され、前記被処理物を前記処理槽内の処理液に浸漬させた状態で、前記出槽側傾斜面の上方で前記搬送方向に対して前上がりに後傾姿勢で当該被処理物を一時停止させる第1のステップと、前記被処理物を搬送方向と逆方向に後退させて前記第1のステップにおける前上がりに傾けた状態よりも緩やかに傾斜した状態で一時停止させる第2のステップと、浸漬により前記被処理物に形成された空気溜りを移動させるべく、前記第2のステップにおける一時停止させた状態で前記空気溜りに処理液を所定時間吹き付ける第3のステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明において、前記第3のステップの後、前記被処理物を搬送方向と逆方向にさらに後退させて前記第2のステップにおける前上がりに傾けた状態よりも緩やかに傾斜した状態で一時停止させる第4のステップと、浸漬により前記被処理物に形成された空気溜りを移動させるべく、前記第4のステップにおける一時停止させた状態で前記空気溜りに処理液を所定時間吹き付ける第5のステップと、を含むようにすることが望ましい。
また、本発明において、前記第1のステップの前に、前記被処理物を前記処理槽内の処理液に浸漬させた状態で、前記入槽側傾斜面の上方で前記搬送方向に対して前下がりに前傾姿勢で当該被処理物を一時停止させる前傾姿勢停止ステップと、浸漬により前記被処理物に形成された空気溜りを移動させるべく、前記前傾姿勢停止ステップにおける一時停止させた状態で前記空気溜りに処理液を所定時間吹き付ける前傾姿勢吹き付けステップと、前記被処理物を搬送方向に前進させて前記前傾姿勢吹き付けステップにおける前下がりに傾けた状態よりも緩やかに傾斜した状態で一時停止させて、前記空気溜りに処理液を所定時間吹き付ける第2の前傾姿勢吹き付けステップと、を含むようにしてもよい。
前記方法によれば、被処理物は、搬送装置によって搬送され、処理液に浸漬されると、処理液に浸漬した被処理物の浸漬箇所が表面処理される。浸漬の際、被処理物の下側に向かって開口して窪んでいる箇所には、空気溜りが形成される。被処理物を処理槽内で停止させることにより、処理槽内の処理液の対流により処理液が空気溜りに流れ込むため、空気溜りに溜まっていた空気が他の位置に移動させられて、空気が移動した箇所に処理液が接触して、均一に表面処理される。なお、前記方法において、前記処理液を還流させるステップを含むことが好ましいが必ずしもそうでなければならないわけではない。還流は、処理液中の成分などが沈降するのを防止する等の好ましい作用を有するばかりでなく、前記被処理物の停止時および移動再開時に作用して、処理液に対流を起こす作用をも有する。したがって、空気溜りの空気が移動しやすくなる。
本発明によれば、被処理物は、例えば、空気溜り用ノズルから吐出される処理液が吹き付ける処理槽内の所定位置で停止させられて、浸漬により前記被処理物に形成された空気溜りにより前記処理液が接触しなかった箇所に前記所定時間の間前記処理液が接触する。その結果、被処理物の前記空気溜り箇所の表面処理が行われる。すなわち、空気溜り用ノズルから吐出された処理液は、空気溜りに溜まっていた空気を他の位置に移動させて、その空気が移動した箇所に処理液を接触させることによって、その箇所を均一に表面処理する。
また、被処理物は、後退させながら表面処理が行われるので、狭い処理槽であっても効果的に表面処理が行われる。被処理物を処理槽内で停止した後に搬送方向と逆方向に後退させることにより、処理槽内の処理液に対流が起きて、空気溜りにある空気が移動する。このため、溜まっていた空気により表面処理のできなかった空気溜り箇所が局部的に表面処理される。
また、前記被処理物を前記処理槽内の処理液に浸漬させた状態で、前記出槽側傾斜面の上方で前記搬送方向に対して前上がりに後傾姿勢で当該被処理物を一時停止させるものとしたことで、空気溜りにあった空気が移動し、この空気が元あった箇所に処理液が流れ込んで、溜まっていた空気により表面処理できなかった空気溜り箇所が局部的に表面処理される。なお、「傾ける」とは、水平な基準姿勢を基準に、水平な軸に対して一端側を上方に、その反対側端側を下方に移動させることをいう。
また、前記被処理物を前記処理槽内の処理液に浸漬させた状態で、前記被処理物を後傾姿勢で停止させた後に、前記被処理物を搬送方向と逆方向に後退させることで、処理液中で被処理物を後傾させて停止させる。ここで、「後傾」姿勢とは、被処理物の搬送方向前側を上方に後側を下方に傾けた姿勢をいう。そうすると、空気溜りにあった空気は、搬送方向前方に移動する。さらに、前記被処理物を搬送方向と逆の方向に後退させることにより、空気溜りにあった空気の移動が容易になる。このため、この空気が元あった箇所に処理液が流れ込んで、溜まっていた空気により表面処理できなかった空気溜り箇所が局部的に表面処理される。
本発明の他の側面として、処理液と、前記処理液を収容する処理槽と、被処理物を、前記処理槽内に搬入し、前記処理液に浸漬させた状態で移動し、前記処理槽から搬出する搬送装置と、前記被処理物を前記処理槽内の前記処理液に浸漬したときに形成される空気溜りに向けて前記処理液を吐出する空気溜り用ノズルと、前記搬送装置による前記被処理物の前記処理液内での移動および停止を制御する制御装置を備えることを特徴とする表面処理装置を提供する。
前記表面処理装置によれば、被処理物は、搬送装置によって搬送されながら処理槽内の処理液に浸漬されて表面処理が行われる。その処理液に被処理物を浸漬すると、被処理物の処理液に浸漬した箇所が表面処理されるが、下側に向かって開口して窪んでいる箇所には、空気が溜まって空気溜りができる。そして、処理液中で被処理物を移動・停止させる。そうすると、空気溜りにあった空気は、処理液中に対流が起きることにより、移動する。また、空気溜り用ノズルから吐出された処理液を、空気溜りに吹き付けることで、空気溜りに溜まっていた空気をさらに移動させる。その結果、処理液は、空気が溜まっていた箇所に接触し、その箇所を均一に表面処理する。
前記表面処理装置を、タイマと、位置検知装置をさらに備えるものとしてもよい。位置検知装置は、前記被処理物の搬送経路上の位置を検知する。前記制御装置は、前記位置検知装置が、前記空気溜り用ノズルから吐出される前記処理液が前記空気溜りに吹き付けられる位置に前記被処理物が到達したことを検知すると、前記被処理物を、前記タイマが計時する所定時間の間停止させるように、前記搬送装置を制御する。これによって、搬送装置は、空気溜り用ノズルから吐出される処理液が空気溜りに吹き付けられる位置で被処理物を所定時間停止させるように制御装置によって制御される。被処理物の空気溜りは、空気溜り用ノズルから吐出される処理液が吹き付ける位置で被処理物が所定時間停止させられて、表面処理される。このとき、空気溜り用ノズルから吐出された処理液は、空気溜りに吹き付けられることで空気溜りに溜まっていた空気を他の位置に移動させて、処理液を空気が溜まっていた箇所に接触させることによって、その箇所を均一に表面処理する。
また、前記搬送装置を、前記被処理物の搬送方向を切り替える切替手段を有するものとし、前記制御装置は、前記被処理物を停止させた後、前記搬送装置が、前記切替手段により前記被処理物の搬送方向を切り替えて前記被処理物を後退させるように制御するものとしてもよい。それによって、搬送装置は、処理槽内で被処理物を停止した後、被処理物を搬送方向と逆方向に後退させるように、制御装置によって制御される。すると、被処理物の空気溜りに溜まっていた空気は、被処理物の前進・停止・後退によって処理槽内の処理液に対流が起きて、移動する。これにより、溜まっていた空気により表面処理できなかった空気溜りが局部的に表面処理される。
また、前記搬送装置は、前記被処理物を搬送方向に対して前後左右のいずれかの向きに傾ける手段を有するものとしてもよい。それによって、被処理物の空気溜りに溜まっていた空気が移動し、空気が溜まっていたことで処理液が接触できなかったその空気溜りの箇所を効果的に表面処理することができる。前記傾きの大きさ(角度)は、空気溜まりの移動に効果的に作用するよう適切に設定することができる。
また、前記搬送装置を、前記被処理物の搬送方向を切り替える切替手段と、前記被処理物を搬送方向に対して後傾させる手段とを有するものとし、前記制御装置は、前記後傾させる手段により前記被処理物を後傾姿勢にして停止させた後に、前記切替手段により前記被処理物の搬送方向を切り替えて前記被処理物を後退させるように前記搬送装置を制御するものとしてもよい。処理液中で被処理物を後傾させて停止させると、空気溜りにあった空気は、搬送方向前方に移動する。さらに、前記被処理物を搬送方向と逆の方向に後退させることにより、空気溜りにあった空気の移動が容易になる。このため、この空気が元あった箇所に処理液が流れ込んで、溜まっていた空気により表面処理できなかった空気溜りが局部的に表面処理される。
本発明に係る表面処理方法および表面処理装置によれば、搬送装置によって処理槽内の被処理物を搬送する際に、被処理物を移動・停止・後退させることにより空気溜りの空気を移動させながら表面処理を行うので、従来の表面処理方法および表面処理装置にくらべて搬送距離を短く設定できる。したがって、搬送方向に短い小型の処理槽であっても効果的に表面処理が行われ、空気溜りに溜まる空気による未処理部分の発生を確実に防止することが可能であり、均一に表面処理することができる。また、搬送装置によって被処理物を後傾・停止させながら搬送して、空気溜り用ノズルから吐出される処理液を吹き付けて表面処理を行う。これにより、被処理物を処理槽内の処理液に浸漬したときに生じる空気溜りの空気を移動させて表面処理を行うことができるため、未処理部分が無くなり、表面処理の品質を高めることができるとともに、装置全体を小型化できる。
前記した本発明の諸側面および効果、並びに、他の効果およびさらなる特徴は、添付の図面を参照して後述する本発明の例示的かつ非制限的な実施の形態の詳細な説明により、一層明らかとなるであろう。
本発明の実施の形態に係る表面処理装置を示す概略側面図である。 本発明の実施の形態に係る表面処理装置を示す平面図である。 第1および第2の空気溜り処理工程を示す表面処理装置の要部拡大側面図である。 第3の空気溜り処理工程を示す表面処理装置の要部拡大側面図である。 第4および第5の空気溜り処理工程を示す表面処理装置の要部拡大側面図である。 空気溜り用ノズルの設置状態を示す要部拡大斜視図である。 車体を搬送する搬送装置の要部拡大側面図である。 リヤホイールハウスの空気溜りを示す要部拡大断面図である。 第1の空気溜り処理工程における空気溜りに溜まっている空気の移動を示す要部拡大側面図である。 第2の空気溜り処理工程における空気溜りに溜まっている空気の移動を示す要部拡大側面図である。 第3の空気溜り処理工程における空気溜りに溜まっている空気の移動を示す要部拡大側面図である。 第4の空気溜り処理工程における空気溜りに溜まっている空気の移動を示す要部拡大側面図である。 第5の空気溜り処理工程における空気溜りに溜まっている空気の移動を示す要部拡大側面図である。 搬送装置の動作を示すタイムチャートである。 本発明の実施の形態に係る表面処理方法を示す作業工程図である。
次に、図1〜図7を参照して、本発明の実施の形態に係る表面処理方法および表面処理装置を説明する。
≪表面処理装置≫
図1に示すように、表面処理装置1は、被処理物を処理液3が貯留された処理槽4に入槽して処理を行う装置であり、例えば、電着塗装や電気メッキや脱脂処理や洗浄処理や酸化皮膜などの表面処理を行う装置である。以下、表面処理装置1の一例として、自動車の製造ラインにおける車体Wを被処理物として、この車体Wに電着塗装を行う電着塗装装置2を挙げて本発明の実施の形態を説明する。
≪電着塗装装置≫
電着塗装装置2は、例えば、後記する搬送装置6によって車体Wを処理槽4内にフルディップして車体Wの表面処理を行う装置である。この電着塗装装置2は、例えば、陽極に荷電した処理液3内に、陰極に荷電された車体Wを浸漬して、両電極間に電圧を印加することによって車体Wに塗膜を析出するカチオン式電着塗装方法を採用している。電着塗装装置2は、処理液3と、処理槽4と、処理液噴射装置5と、搬送装置6とから構成されており、制御装置8(図2参照)により制御される。
≪処理液≫
処理液3は、車体Wを電着塗装するための電着塗料であり、例えば、アミノ変性エポキシ樹脂、カーボン、酢酸添加物などを含むカチオン電着塗料液などからなる。処理槽4内の処理液3は、下層側において、後記する還流用ノズル51から噴射されることにより、出槽側傾斜面4cから平底面4bを通って入槽側傾斜面4aを昇るように入槽側に向かって流れる一方、上層側において、後記する還流用ノズル53から噴射されることにより、入槽側から出槽側に向かって流れて、強制的に還流させられている。このように、処理液3は、処理槽4内で還流用ノズル51,53によって還流が起こされて、この還流によって処理液3が攪拌されて、塗料成分などの沈降や滞留が防止されている。また、処理槽4の平底面4bには、後記する空気溜り用ノズル52が設置されていて、処理槽4の上層側に向けて処理液3が吐出されている。
≪処理槽≫
図1に示すように、処理槽4は、前記処理液3を貯留するための電着槽などであり、車体Wを処理液3内に浸漬させた状態で前後方向に適宜な距離だけ移動して車体Wがムラなく電着塗装できる大きさに形成されている。この処理槽4は、入槽側傾斜面4aと、平底面4bと、出槽側傾斜面4cと、側壁4dとからなる略船形形状に形成されている。この処理槽4内には、処理液3を吐出する処理液噴射装置5が設置され、処理槽4の上方には、車体Wを搬送する搬送装置6が設置されている。処理槽4内には、処理液供給管55からそれぞれ分岐した分岐管55aの各末端に設けられたライザ管56が配置されていて、このライザ管56には、還流用ノズル51,53または空気溜り用ノズル52のうちの1つがそれぞれ設置されている。
図3は、第1および第2の空気溜り処理工程で行われる表面処理のようすを示す要部拡大側面図である。入槽側傾斜面4aは、処理槽4の車体Wが入槽される側に形成される傾斜状の底面であり、平底面4b側に向かうにしたがって深くなるように傾斜している。この入槽側傾斜面4aには、噴出口を入槽側の底面に向けて複数の還流用ノズル51が設置されている(図3参照)。
平底面4bは、入槽側傾斜面4aの出槽側に隣設された処理槽4の最深の底面であり、水平に形成されている。この平底面4bには、噴出口を入槽側の底面に向けて配置された複数の還流用ノズル51と、上側に噴出口を向けて配置した複数の空気溜り用ノズル52とが設置されている(図3参照)。還流用ノズル51および空気溜り用ノズル52は、ライザ管56を介して処理液供給管55に接続されている。
図4は、第3の空気溜り処理工程で行われる表面処理のようすを示す要部拡大側面図である。図5は、第4および第5の空気溜り処理工程を示す要部拡大側面図である。出槽側傾斜面4cは、処理槽4の車体Wが出槽される側に形成される傾斜状の底面であり、平底面4b側に向かうにしたがって深くなるように傾斜している。この出槽側傾斜面4cには、噴出口を入槽側の底面に向けて複数の還流用ノズル51が設置されている(図4および図5参照)。
図2に示すように、左右の側壁4dは、垂直な壁面からなり、その近傍には、図示しない電極板が設置されている。また、側壁4dには、ライザ管56に接続するための分岐管55aと、還流用ノズル53とが設置されている。電極板は、車体Wが完全に処理槽4内の処理液3に浸漬した状態において、車体Wと適度に離間するように処理槽4に配設されている。
≪処理液噴射装置≫
図1に示すように、処理液噴射装置5は、処理液貯蔵タンク54内に貯留された処理液3を還流用ノズル51,53および空気溜り用ノズル52から処理槽4内に吐出するとともに、この処理槽4内の処理液3を再度使用できるように吸入して濾過し、処理液貯蔵タンク54内に戻すために処理液3を循環させる装置である。この処理液噴射装置5は、処理液3中の各塗料成分などが沈降するのを防止するために処理液3を還流させる還流用ノズル51,53を主に構成された処理液循環機構5aと、この処理液循環機構5aに連結されて車体Wの空気溜りWaに向けて処理液3を吐出して空気溜りWa内の空気を移動させて塗装する空気溜り用ノズル52を主に構成された処理液吐出機構5bとを備えている。処理液噴射装置5は、還流用ノズル51,53と、空気溜り用ノズル52と、処理液貯蔵タンク54と、処理液供給管55と、流量調整弁Vと、ライザ管56と、処理液吸入管57と、処理液回収タンク58と、仕切壁59と、フィルタFと、供給ポンプP1と、吸入ポンプP2とから構成されており、制御装置8により制御される(図2参照)。
<処理液循環機構>
図1に示すように、処理液循環機構5aは、処理槽4内の処理液3を還流用ノズル51,53から噴射する処理液3によって強制還流させるための装置である。処理液循環機構5aは、還流用ノズル51,53と、処理液貯蔵タンク54と、処理液供給管55と、分岐管55aと、流量調整弁Vと、ライザ管56と、処理液吸入管57と、処理液回収タンク58と、仕切壁59と、フィルタFと、供給ポンプP1と、吸入ポンプP2とから構成されており、制御装置8により制御される(図2参照)。
<処理液吐出機構>
処理液吐出機構5bは、処理槽4内の平底面4bから上方に搬送された車体Wの空気溜りWaに向けて処理液3を吐出する装置である。処理液吐出機構5bは、空気溜り用ノズル52と、処理液貯蔵タンク54と、処理液供給管55と、分岐管55aと、流量調整弁Vと、ライザ管56と、処理液吸入管57と、処理液回収タンク58と、仕切壁59と、フィルタFと、供給ポンプP1と、吸入ポンプP2とから構成されている(図2参照)。
<還流用ノズル>
図1に示すように、還流用ノズル51,53は、2種類の噴射ノズルからなる。還流用ノズル51は、処理槽4内の低層部にある処理液3を入槽側に流すために処理液3を吐出するものであり、入槽側傾斜面4a、平底面4bおよび出槽側傾斜面4cに沿ってそれぞれ適宜な間隔で複数個設けられている。この還流用ノズル51の吐出口は、側方から見て、入槽側傾斜面4a、平底面4bおよび出槽側傾斜面4cの各面に平行な方向よりもやや各面4a、4b、4c側に傾けた向きに、かつ、上方から見て、入槽側(車体Wの搬送経路に平行かつその搬送方向の逆方向;図2参照)に向けて設置されている。
還流用ノズル53は、処理槽4内の上層部にある処理液3を出槽側に流すためのものである。この還流用ノズル53は、左右の側壁4dの上側近傍に、それぞれ適宜な間隔で設けられて複数個設置されている。還流用ノズル53の吐出口は、上方から見て、出槽側方向(車体Wの搬送方向)に斜めに(車体Wの搬送経路にほぼ平行であるがやや内側にずらした方向に)向けて(図2参照)、側方から見て、略水平に(図1参照)設置されている。
<空気溜り用ノズル>
空気溜り用ノズル52は、車体Wの空気溜りWaに向けて処理液3を吐出して、空気溜りWa内に溜まっている空気A(図9〜図13参照)を移動させるためのノズルであり、平底面4bにそれぞれ適宜な間隔で複数個設けられている。この空気溜り用ノズル52の吐出口は、平底面4bから上方向に向けて設けられている(図6参照)。なお、空気溜り用ノズル52は、車体Wのホイールハウス内などに形成される空気溜りWaに処理液3を吐出するために、吐出口を上方に向けて固定されているが、空気溜りWa内の空気A(図9〜図13参照)を移動できればよく、吐出口の向きは特に限定されない。被処理物としての車両Wの形状、特に、その空気溜りWaを形成することが予想される窪みの形状と、車両Wの停止位置にあわせて、空気Aが移動しやすい方向に設定されている。
<処理液貯蔵タンク>
図1に示すように、処理液貯蔵タンク54は、還流用ノズル51,53および空気溜り用ノズル52から吐出される処理液3を貯蔵しておくためのものである。この処理液貯蔵タンク54には、後記する処理液回収タンク58内にある処理液3が仕切壁59を越えて流れ込むようになっている。
<処理液供給管>
処理液供給管55は、フィルタFで濾過され、処理液回収タンク58で沈殿浄化(settlement)された処理液貯蔵タンク54内の処理液3を、分岐管55aおよびライザ管56を介して還流用ノズル51,53および空気溜り用ノズル52に導くための管である。この処理液供給管55は、一端が処理液貯蔵タンク54内の処理液3中に配置されて、各他端がライザ管56に接続されている。処理液供給管55の一端と他端との間には、還流ノズル51,53および空気溜り用ノズル52に処理液3を導くための分岐管55aと、供給ポンプP1と、流量調整弁Vとが設けられている(図2参照)。分岐管55aは、処理液循環機構5aの処理液供給管55から分岐して、処理液3を各ノズル51,52,53が設置されているライザ管56に導くための管である。
<流量調整弁>
流量調整弁Vは、還流用ノズル51,53および空気溜り用ノズル52から吐出される処理液3の液量を調整するための弁であり、各分岐管55aに設置されている。
<ライザ管>
ライザ管56は、各還流用ノズル51,53および空気溜り用ノズル52を処理槽4内の入槽側傾斜面4a、平底面4b、出槽側傾斜面4cおよび側壁4dにそれぞれ設置するための管であり、処理液供給管55の先端側に設置された分岐管55aにそれぞれ接続されている。ライザ管56は、還流用ノズル51が設置される還流用ライザ管56aと、空気溜り用ノズル52が設置される空気溜り用ライザ管56b,56cとからなる。なお、ライザ管56は、なくても構わない。この場合は、分岐管55aに直接各ノズル51,52,53を設置すればよい。
<還流用ライザ管>
図2に示すように、還流用ライザ管56aは、処理槽4の底面の左右の側壁4dに、入槽側に向けて所定間隔で配置される。
<空気溜り用ライザ管>
図6は、空気溜り用ノズルの設置状態を示す要部拡大斜視図である。図2に示すように、空気溜り用ライザ管56b,56cは、処理槽4の平底面4bの側壁4d,4dからコンベアレール71の下方位置に上方に向けてそれぞれ設置されている。空気溜り用ライザ管56b,56cは、例えば、処理槽4内の搬送方向(矢印X方向)に所定間隔をあけて配置された3個を1組として設けられるとともに、それぞれ2個の空気溜り用ノズル52が設置されている(図6参照)。空気溜り用ライザ管56b,56cに接続されている分岐管55aには、それぞれ流量調整弁Vが設置されており、それによって空気溜り用ノズル52から吐出される処理液3の吐出量が処理液循環機構5aの吐出量より小さく抑制されている。流量調整弁Vは、処理槽4内の処理液3の強制還流の流れを乱さないように、各空気溜り用ノズル52から吐出される処理液3の吐出量を調整する。空気溜り用ライザ管56bは、平底面4bのやや入槽側に設置されている。空気溜り用ライザ管56cは、平底面4bのやや出槽側に設置されている。なお、空気溜り用ライザ管56b,56cは、平底面4bに配設されることに限定されるものでなく、車体Wに形成される空気溜りWa(図1参照)の位置に合わせて、その設置場所を適宜に変更してもよい。
<処理液吸入管>
図1に示す処理液吸入管57は、処理槽4内の処理液3を処理液回収タンク58に送るための管であり、一端が処理槽4の出槽側傾斜面4cに開口し、他端が処理液回収タンク58内に配置されている。この処理液吸入管57には、フィルタFと吸入ポンプP2とが設置されている。
<処理液回収タンク>
処理液回収タンク58は、処理液貯蔵タンク54を仕切壁59で仕切って、処理液貯蔵タンク54に隣接して一体に形成されたタンクである。処理槽4内から回収された処理液3は、この処理液回収タンク58で、不純物を沈殿させて、浄化された上層にある処理液3が仕切壁59を越えて処理液貯蔵タンク54に送られるようになっている。
<仕切壁>
図1に示す仕切壁59は、処理液貯蔵タンク54と処理液回収タンク58とを仕切るための壁であり、上端部が処理液3内の不純物を取り除くための堰の役目をしている。
<フィルタ>
フィルタFは、処理液吸入管57内を通過する処理液3を濾過して、処理液3内の異物を除去するためのものである。フィルタFは、処理液吸入管57に設置された吸入ポンプP2と処理槽4との間に設置されている。
<供給ポンプ>
供給ポンプP1は、この供給ポンプP1に接続された処理液供給管55によって、処理液貯蔵タンク54内の処理液3を吸入して還流用ノズル51,53および空気溜り用ノズル52に送るためのポンプである。
<吸入ポンプ>
吸入ポンプP2は、この吸入ポンプP2に接続された処理液吸入管57によって、処理槽4内の処理液3を吸入して処理液回収タンク58に送るためのポンプである。吸入ポンプP2は、処理液吸入管57に設置されたフィルタFと処理液回収タンク58との間に設置されている。
≪車体≫
図1に示すように、車体Wは、搬送装置6によって搬送されながら処理槽4内の処理液3に浸漬されることによって表面処理される被処理物であり、すなわち、電着塗装装置2によって電着塗装される被塗装部材である。車体Wには、処理槽4内の処理液3に浸漬したときに、下側に向かって開口して窪んでいるホイールハウスなどに空気溜りWaが形成される。その空気溜りWaには、処理液3に車体Wを浸漬した際に、空気A(図9〜図13参照)が閉じ込められて溜まる。この車体Wは、後記するオーバーヘッドコンベア7を介して電源の陰極に電気的に接続されており、負に帯電した状態で、車体Wを処理槽4上の所定区間で処理液3に浸漬されて、正に帯電した処理液3と反応して電着塗装される。車体Wは、コンベアトロリ72の下に懸架された状態で搬送される。
<空気溜り>
図8は、リヤホイールハウスの空気溜りの一例を示す要部拡大断面図である。空気溜りWaは、車体Wを処理槽4内の処理液3に浸漬したときに、空気Aが閉じ込められる箇所である。空気溜りWaは、例えば、車体Wにおいてルーフ部内面、フロア下面、フード下面、フロントホイールハウス内面あるいはリヤホイールハウスW1(図8参照)内面などの下側に向かって開口して窪んでいる箇所に形成される。例えば、図8に示すように、リヤホイールハウスW1は、車体WのアウタパネルW2とフロアパネルW3との間に、外アーチパネルW4と内アーチパネルW5とがアーチ状に配置されて窪んでいることにより、空気溜りWaを形成している。
以下、空気溜りWaは、このリヤホイールハウスW1に形成される空気溜りWaを例に挙げて説明する。
≪搬送装置≫
図2に示すように、搬送装置6は、車体Wを搬送して処理槽4内の処理液3に浸漬させるための装置であり、処理槽4内において入槽側傾斜面4a、平底面4bおよび出槽側傾斜面4cの傾斜角度に合わせるように配置されたコンベアレール71によって規定された搬送経路上を、本実施形態では車体Wを前傾および後傾させながら搬送させる。この搬送装置6は、このコンベアレール71を含むオーバーヘッドコンベア7と、駆動モータMとから構成されている。搬送装置6は、車体Wを処理槽4内の処理液3中に前傾した状態で浸漬させる。その後、搬送装置6は、車体Wを、空気溜り用ノズル52から吐出される処理液3が空気溜りWaに接触可能な位置(所定位置)で、車体Wの前傾した傾斜角度を変化させて所定時間停止させた後、搬送経路に沿って前進(移動)させる。その後、搬送装置6は、車体Wを処理槽4内の処理液3中で後傾した状態で停止させた後(図4参照)後退させて、車体Wの後傾した傾斜角度を変化させて停止させる。このように搬送装置6は、図3〜図5に示すように、車体Wを前傾および後傾させた状態で一時停止させること、および、空気溜り用ノズル52から吐出される処理液3が空気溜りWaに吹き付ける位置で所定時間停止させることによって、空気溜りWaに溜まった空気A(図9〜図13参照)の位置を前記処理液で移動させて、車体Wに電着塗装を行うように制御装置8(図2参照)でコントロールされて搬送する。
<オーバーヘッドコンベア>
図1に示すように、オーバーヘッドコンベア7は、処理槽4の上部に配設されて、車体Wを運ぶ装置であり、コンベアレール71と、コンベアトロリ72と、ハンガ73とから構成されている。図1に示すように、例えば、カチオン電着塗装の場合、電源の陽極に電気的に接続された処理槽4の上部には、コンベアレール71に沿って、電源の陰極に電気的に接続されたオーバーヘッドコンベア7が設けられている。このオーバーヘッドコンベア7は、前記車体Wを搬送方向に対して前傾姿勢ないし後傾姿勢に所定の角度で傾けながら搬送(移動および停止)することができるよう構成されている。すなわち、オーバーヘッドコンベア7は、本発明を定義する際に用いた、被処理物を搬送方向に対して「傾ける手段」ないし「後傾させる手段」の機能を担うものである。
<コンベアレール>
コンベアレール71は、電着塗装工程の前工程を行う場所からこの電着塗装工程(図15のS1〜S8)を行う処理槽4の上部を通って次の乾燥工程を行う場所に向けて配設されている。コンベアレール71は、ハンガ73に搭載された車体Wを処理槽4内にフルディップさせるために、概ね処理槽4内の底面に沿って起伏して形成されている。なお、図1に示すコンベアレール71において、b〜h地点は、前トロリ72aが到達したときにコンベアトロリ72が停止する予め設定された箇所であり、その内、b,c,e,f地点は空気溜り用ノズル52から吐出される処理液3が車体Wの空気溜りWa箇所に接触可能な位置である。このb,c,e,f地点は、本発明の定義において用いた「所定位置」に相当する。
<コンベアトロリ、ハンガ>
図7は、車体を搬送する搬送装置の要部拡大側面図である。コンベアトロリ72は、コンベアレール71に懸架されている台車であり、前トロリ72aと、移載トロリ72b,72bと、後トロリ72cとから構成されている。ハンガ73は、コンベアレール71に懸架されて、車体Wを載せて吊るための部材である。
≪制御装置≫
図2に示す制御装置8は、オーバーヘッドコンベア7の前進・後退、停止位置および停止時間などを制御する装置である。制御装置8は、リミットスイッチLSが出力した、車体Wが基準地点aを通過したことを示す位置検出信号を受信すると、その車体Wに対する電着塗装処理を開始し、駆動モータMを駆動・停止することにより車体Wを載せた搬送装置6を制御する。制御装置8には、図1に示す予め設定されたb〜f地点で所定時間T1〜T5の間、駆動モータMを一時停止してオーバーヘッドコンベア7を間欠的に駆動させるために、タイマ82(図14参照)やメモリなどが備えられている。
<駆動モータ>
駆動モータMは、制御装置8からの入力信号に基づいて正転・停止・反転し、コンベアトロリ72を前進・停止・後退させるモータであり、制御装置8に電気的に接続されている。駆動モータMには、切替手段65が設けられている。切替手段65は、制御装置8からの入力信号に従って駆動モータMの回転方向を切り替えることにより、オーバーヘッドコンベア7による車体Wの搬送方向を前進・後退間で切り替える。また、駆動モータMには、この駆動モータMの回転をパルス信号に変換して前トロリ72aの移動距離を換算するエンコーダ81(図2参照)が設置されている。エンコーダ81は、リミットスイッチLSで検出した前トロリ72aの位置を基準位置として前トロリ72aの位置を検出する。エンコーダ81とリミットスイッチLSとが、制御装置8が車両Wの搬送経路上の位置を知るために使用する「位置検知装置」を構成する。
<リミットスイッチ>
リミットスイッチLSは、処理槽4の入槽側の上部に配置されたオーバーヘッドコンベア7の基準地点aに設置されて、車体Wを載せたオーバーヘッドコンベア7がその基準地点aを通過したことを検出し、制御装置8に検出信号を送信する。なお、リミットスイッチLSは、オーバーヘッドコンベア7が基準地点aに到達したことを、前トロリ72aの位置で検出する。
≪作用≫
次に、図14および図15を主に各図を参照しながら、車体WのリヤホイールハウスW1に発生した空気溜りWaの表面処理方法および表面処理装置1における作用を説明する。図14は、搬送装置の動作を示すタイムチャートである。図15は、本発明の実施の形態に係る表面処理方法を示す作業工程図である。
<基準地点検出工程S1>
まず、図1に示す車体Wがオーバーヘッドコンベア7の基準地点aに搬送されたか否かを検出する。この基準地点検出工程S1(図15参照)では、車体Wが、オーバーヘッドコンベア7のハンガ73に車体Wの後側を前にして搭載されて、フィーダ(図14参照)によって基準地点aまで矢印Xの搬送方向に運ばれる。そして、オーバーヘッドコンベア7の前トロリ72a(図4参照)が、処理槽4の手前の基準地点aに到達すると、リミットスイッチLSは、ONして、車体Wが基準地点aまで搬送されてきたことを制御装置8に知らせる。
処理槽4内では、供給ポンプP1(図2参照)によって、処理液貯蔵タンク54内の処理液3が吸引されて、処理液供給管55、分岐管55aおよびライザ管56を介して還流用ノズル51,53から処理液3が吐出されて循環されるとともに、空気溜り用ノズル52から処理液3が吐出されている。なお、処理槽4内の処理液3は、塗料成分などの沈降を防止するために常時循環されている。還流用ノズル51から噴射された処理液3は、処理槽4内を出槽側傾斜面4cから平底面4b、入槽側傾斜面4aに沿って下層部を流れて上昇するとともに、還流用ノズル53から噴射された処理液3によって、上層部を入槽側から出槽側に向かって流れる強制還流を発生させる。空気溜り用ノズル52から噴射された処理液3は、平底面4bから上方向に向かって噴射されている。一方、吸入ポンプP2によって吸入された処理槽4内の処理液3は、不純物がフィルタFによって濾過され、処理液回収タンク58で沈殿された後、処理液貯蔵タンク54に送られる。このように浄化された処理液3は、供給ポンプP1によって処理槽4に戻されて循環している。
<入槽工程S2>
次の工程は、車体Wを処理槽4に入槽する入槽工程S2である(図15参照)。この工程では、図3に示すように、車体Wが、コンベアトロリ72によってさらに搬送され、コンベアレール71の起伏に沿って前傾にされながら処理槽4内の処理液3に浸漬される。このとき、車体WのリヤホイールハウスW1には、そこに閉じ込められた空気Aが溜まる空気溜りWaが形成される。車体Wの処理液3に浸漬した箇所(空気溜りWa以外の箇所)は、短時間で所定の厚みの塗膜が形成されて電着塗装が行われる。しかしながら、車体Wの空気溜りWaは、空気Aが溜まっていることにより、処理液3が浸入できないため、電着塗装が行われない。
<第1の空気溜り処理工程S3>
図9は、第1の空気溜り処理工程における空気溜りに溜まっている空気の移動を示す表面処理装置1の要部拡大側面図である。空気溜りWaを電着塗装する第1の空気溜り処理工程S3(図15参照)において、図3に示すように、車体Wは、前記リミットスイッチLSがONした地点から入槽側の空気溜り用ノズル52から吐出される処理液3が空気溜りWaを吹き付ける位置のb地点まで搬送される。このとき、駆動モータMに設けられたエンコーダ81によって、前トロリ72aがb地点に到達したことが検出される。すると、タイマ82(図14参照)がONして、制御装置8がオーバーヘッドコンベア7を所定時間T1(例えば、30秒間)停止させる。このとき、車体Wは、図3に太い実線で示すように、コンベアレール71の所定角度で傾斜した部分で停止することにより、車体Wの搬送方向(矢印X方向)に向かって後側が上がり前側が下がった前傾姿勢にあるため、空気溜りWaの空気Aが移動し易い。これにより、図9に示すように、空気溜り用ノズル52から吐出されている処理液3は、車体WのリヤホイールハウスW1の内側に向けて吐出されると、空気溜りWaの最も高い位置にあった空気AをリヤホイールハウスW1の入槽側に押し出すようにして移動させ、空気Aが溜まっていた箇所に処理液3が流れ込んで電着塗膜を形成する。すなわち、電流は、新たに処理液3が浸漬した空気溜りWaの箇所に局部的に流れて、短時間に電着塗膜を形成させる。このような前トロリ72aがb地点にある状態で、車体Wは、所定時間T1電着塗装される(図3参照)。
<第2の空気溜り処理工程S4>
図10は、第2の空気溜り処理工程における空気溜りに溜まっている空気の移動を示す要部拡大側面図である。続いて、空気溜りWaをさらに電着塗装する第2の空気溜り処理工程S4(図15参照)では、前記所定時間T1が経過すると、タイマ82がOFFして、制御装置8がオーバーヘッドコンベア7を再始動させる。図3に示すように、オーバーヘッドコンベア7は、車体Wを矢印Xの搬送方向に搬送させて、入槽側の空気溜り用ノズル52から吐出している処理液3がリヤホイールハウスW1内の前記工程で移動した空気溜りWaに吹き付けるc地点まで搬送される。このとき、駆動モータMに設けられたエンコーダ81によって、前トロリ72aがc地点に到達したことが検出される。すると、タイマ82(図14参照)がONして、制御装置8がオーバーヘッドコンベア7を所定時間T2(例えば、30秒間)停止させる。このとき、車体Wは、図3に細線で示すように、前記第1の空気溜り塗装工程のときよりもコンベアレール71が緩やかに傾斜した状態で停止することにより、僅かに前傾した状態にあるため、空気溜りWaの空気Aが移動し易い。これにより、図10に示すように、空気溜り用ノズル52から吐出されている処理液3は、車体WのリヤホイールハウスW1内に向けて吐出されると、空気溜りWaの入槽側に寄っていた空気AをリヤホイールハウスW1の出槽側または入槽側に押し出すようにして移動させ、空気Aが溜まっていた箇所に処理液3が流れ込んで電着塗膜を形成する。このような前トロリ72aがc地点にある状態で、車体Wは、所定時間T2電着塗装される(図3参照)。
<第3の空気溜り処理工程S5>
図11は、第3の空気溜り処理工程における空気溜りに溜まっている空気の移動を示す要部拡大側面図である。次に、空気溜りWaをさらに電着塗装する第3の空気溜り処理工程S5(図15参照)では、前記所定時間T2が過ぎると、タイマ82がOFFして、制御装置8がオーバーヘッドコンベア7を再始動させる。図4に示すように、オーバーヘッドコンベア7が、車体Wを矢印Xの搬送方向にd地点まで搬送させると、駆動モータMに設けられたエンコーダ81によって、前トロリ72aがd地点に到達したことが検出される。すると、タイマ82(図14参照)がONして、制御装置8がオーバーヘッドコンベア7を所定時間T3(例えば、60秒間)停止させる。d地点において車体Wは、図4に示すように、コンベアレール71が傾斜した状態で停止することにより、車体Wが大きく後傾した状態にあるため、空気溜りWaの空気Aが移動し易い。このため、図11に示すように、空気溜りWaの空気Aは、リヤホイールハウスW1内を上方向(出槽側)に向かって移動して、空気Aの一部がリヤホイールハウスW1内から抜けて除去され、空気溜りWaに溜まっていた空気Aが小さくなる。処理槽4内の処理液3は、空気溜りWa内の空気Aが移動したことにより、空気Aがあった箇所に流れ込んで、電着塗膜を形成する。このような前トロリ72aがd地点にある状態で、車体Wは、所定時間T3電着塗装される(図4参照)。
<第4の空気溜り処理工程S6>
図12は、第4の空気溜り処理工程における空気溜りに溜まっている空気の移動を示す要部拡大側面図である。続いて、空気溜りWaをさらに電着塗装する第4の空気溜り処理工程S6(図15参照)では、前記所定時間T3が過ぎると、再度タイマ82がOFFして、制御装置8がオーバーヘッドコンベア7を再始動させる。このとき、制御装置8は、前記搬送装置6の切替手段65により搬送方向を切り替え、それにより、オーバーヘッドコンベア7は、ハンガ73を搬送方向と逆方向に移動して車体Wを後退させる。ここで、前記切替手段65は、駆動モータMに付属して設けられており、オーバーヘッドコンベア7による車体Wの搬送方向を前進・後退間で切り替える作用を有する回路ないし機構である。図5に示すように、オーバーヘッドコンベア7のハンガ73は、空気溜りWaが出槽側の空気溜り用ノズル52から吐出される処理液3が吹き付ける位置のe地点まで後退されると、エンコーダ81によって、前トロリ72aがe地点に到達したことが検出される。すると、タイマ82(図14参照)がONして、制御装置8がハンガ73を所定時間T4(例えば、30秒間)停止させる。このとき、車体Wは、図5に太い実線で示すように、コンベアレール71が前記d地点のときよりも緩やかに傾斜している箇所で停止することにより、車体Wが緩やかに後傾した状態にあるため、空気溜りWaの空気Aが移動し易い。また、車体Wが後傾した状態から後退することにより、処理槽4内の処理液3の還流の流れに逆らう方向に移動するため、対流が起きて、空気Aがより移動し易くなる。これにより、図12に示すように、空気溜り用ノズル52から吐出されている処理液3は、車体WのリヤホイールハウスW1の内側に向けて吐出されると、まだ空気溜りWaに残っている空気AをリヤホイールハウスW1の出槽側または入槽側に押し出すようにして移動させ、空気Aが溜まっていた箇所に処理液3が流れ込んで電着塗膜を形成する。このような前トロリ72aがe地点にある状態で、車体Wは、所定時間T4電着塗装される(図5参照)。
<第5の空気溜り処理工程S7>
図13は、第5の空気溜り処理工程における空気溜りに溜まっている空気の移動を示す要部拡大側面図である。次に、空気溜りWaをさらに電着塗装する第5の空気溜り処理工程S7(図15参照)では、前記所定時間T4が過ぎると、タイマ82がOFFして、制御装置8がオーバーヘッドコンベア7を再始動させる。図5に示すように、オーバーヘッドコンベア7が、車体Wを入槽方向に向けてf地点まで搬送させると、エンコーダ81が、前トロリ72aがf地点に到達したことを検出する。すると、タイマ82(図14参照)がONして、制御装置8がオーバーヘッドコンベア7を所定時間T5(例えば、84秒間)停止させる。f地点において車体Wは、図5に細線で示すように、コンベアレール71がさらに緩やかに傾斜している箇所で停止することにより、車体Wが緩やかに後傾した状態にあるため、空気溜りWaの空気Aが移動し易い。これにより、図13に示すように、空気溜り用ノズル52から吐出されている処理液3は、車体WのリヤホイールハウスW1の内側に向けて吐出されると、空気AをリヤホイールハウスW1の入槽側または出槽側に押し出すようにして移動させ、空気Aが溜まっていた箇所に処理液3が流れ込んで電着塗膜を形成する。このような前トロリ72aがf地点にある状態で、車体Wは、所定時間T5電着塗装される(図5参照)。
<出槽工程S8>
続いて、車体Wを処理槽4から出槽する出槽工程S8(図15参照)では、前記所定時間T5が過ぎると、タイマ82がOFFして、制御装置8がオーバーヘッドコンベア7を再始動させる。図1に示すように、オーバーヘッドコンベア7は、搬送方向(矢印X方向)に駆動されて車体Wを処理槽4から出槽する。オーバーヘッドコンベア7が、車体Wを出槽方向に向けてg地点まで搬送すると、エンコーダ81が、前トロリ72aがg地点に到達したことを検出する。すると、タイマ82(図14参照)がONして、制御装置8がオーバーヘッドコンベア7を所定時間T6(例えば、60秒間)停止させて、車体Wに付着した余分な処理液3の水切りを行う。前記所定時間T6が過ぎると、タイマ82がOFFして、制御装置8がオーバーヘッドコンベア7を再始動させる。そして、オーバーヘッドコンベア7は、搬送方向(矢印X方向)に駆動されてh地点に到達すると、当該車両Wの電着塗装処理を終了して、フィーダ(図示せず)がONし、車体Wを次の乾燥工程を行う場所に搬送する。
このように、電着塗装装置2は、空気溜り用ノズル52から吐出される処理液3が車体Wの空気溜りWaに吹き付ける位置において、制御装置8に予め設定しておいた異なる傾斜角度のb〜f地点で車体Wを所定時間T1〜T5間欠的に停止させて、空気溜りWaに溜まっている空気Aを移動させながら所定の膜厚(例えば、約20ミクロン)の電着塗膜を形成する。その結果、未塗装部分が完全になくなり、空気溜りWaが形成されていてもムラなく電着塗装することができる。
以上、本発明の例示としての実施の形態を説明してきたが、添付の請求の範囲で定義するところの本発明の趣旨及び範囲を逸脱しない限り、この実施の形態に対して様々な修正や変更が可能である。
例えば、被処理物は、車体Wを例に挙げて説明したが、入槽時に空気溜りWaが形成される表面処理加工物ならば特に限定されない。
また、空気溜りWaは、車体WのリヤホイールハウスW1に形成されるものを挙げて、説明したが、空気溜りWaは被処理物の下側に向かって開口している凹部に形成されて、入槽時に空気が溜まる箇所であればよく、空気溜りWaが形成される箇所は特に限定されない。この場合、表面処理装置1は、空気溜りWaに空気溜り用ノズル52からの処理液3が吹き付けられるように、搬送装置6の停止位置を設定するか、あるいは、空気溜り用ノズル52の設置位置を設定することにより、適宜に対処できる。
なお、処理液吐出機構5bは、処理液循環機構5aに使用されている処理液供給管55を共用して、分岐管55aおよびライザ管56を介して空気溜り用ノズル52から処理液3を吐出する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、処理液吐出機構5bは、処理液循環機構5aとは別の配管および吸入ポンプを設けて処理液貯蔵タンク54内の処理液3を吸入して空気溜り用ノズル52に供給するように構成してもよい。
さらに、表面処理装置1は、塗装を行う装置に限定されるものではなく、例えば、処理液3を洗浄液に換えることにより洗浄装置としても使え、また、その処理液3を適宜に換えることで、各種の表面処理装置として使用することができる。
また、前記実施形態では、コンベアレール71によって規定された搬送経路上を、車体Wを前傾および後傾させながら搬送させるものとしたが、被処理物の形状等により、空気溜りを移動させやすい向きは異なるので、被処理物を搬送方向に対して前後左右いずれかの向きに傾けることができるように搬送装置6(コンベアレール71)を構成することもできる。

Claims (3)

  1. 被処理物をコンベアレールに沿って搬送しながら処理槽内の処理液に浸漬させる電着塗装工程における表面処理方法であって、
    前記処理槽には、搬送方向に対して前下がりに形成された入槽側傾斜面、水平方向に形成された平底面、および搬送方向に対して前上がりに形成された出槽側傾斜面が前記被処理物の搬送方向に沿って形成され、
    前記コンベアレールは、前記入槽側傾斜面、前記平底面、および前記出槽側傾斜面に沿って起伏して形成され、
    前記被処理物を前記処理槽内の処理液に浸漬させた状態で、前記出槽側傾斜面の上方で前記搬送方向に対して前上がりに後傾姿勢で当該被処理物を一時停止させる第1のステップと、
    前記被処理物を搬送方向と逆方向に後退させて前記第1のステップにおける前上がりに傾けた状態よりも緩やかに傾斜した状態で一時停止させる第2のステップと、
    浸漬により前記被処理物に形成された空気溜りを移動させるべく、前記第2のステップにおける一時停止させた状態で前記空気溜りに処理液を所定時間吹き付ける第3のステップと、
    を含むことを特徴とする表面処理方法。
  2. 前記第3のステップの後、前記被処理物を搬送方向と逆方向にさらに後退させて前記第2のステップにおける前上がりに傾けた状態よりも緩やかに傾斜した状態で一時停止させる第4のステップと、
    浸漬により前記被処理物に形成された空気溜りを移動させるべく、前記第4のステップにおける一時停止させた状態で前記空気溜りに処理液を所定時間吹き付ける第5のステップと、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の表面処理方法。
  3. 前記第1のステップの前に、前記被処理物を前記処理槽内の処理液に浸漬させた状態で、前記入槽側傾斜面の上方で前記搬送方向に対して前下がりに前傾姿勢で当該被処理物を一時停止させる前傾姿勢停止ステップと、
    浸漬により前記被処理物に形成された空気溜りを移動させるべく、前記前傾姿勢停止ステップにおける一時停止させた状態で前記空気溜りに処理液を所定時間吹き付ける前傾姿勢吹き付けステップと、
    前記被処理物を搬送方向に前進させて前記前傾姿勢吹き付けステップにおける前下がりに傾けた状態よりも緩やかに傾斜した状態で一時停止させて、前記空気溜りに処理液を所定時間吹き付ける第2の前傾姿勢吹き付けステップと、
    を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表面処理方法。
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