JP4818508B2 - 水処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、河川水や湖沼水の濾過、下排水処理や産業排水処理における固液分離など、特に汚濁性の高い液体の処理を行う水処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
中空糸膜モジュールを利用した水処理は、無菌水、飲料水、高度純水の製造、空気の浄化等に数多く使用されてきたが、これらの用途に加えて、近年では下水処理場における二次処理、三次処理や、浄化槽における固液分離、産業廃水中の懸濁物質の固液分離など、高汚濁性水の処理用途に用いられるようになっている。
図9は従来の中空糸膜モジュールを用いた水処理装置の一例を示す概略構成図である。この水処理装置4は、被処理液供給ライン31から被処理液が供給される被処理液槽32と、この被処理液槽32内に設けられた中空糸膜モジュール10と、この中空糸膜モジュール10の下方に配置され、圧空ポンプ37が接続された膜洗浄エアバブリング用の散気装置20とを具備して構成されている。
【0003】
また、中空糸膜モジュール10の濾過液吸引口35は、圧力計33が設けられた濾過液用配管34に接続されている。さらに、濾過液用配管34には吸引ポンプ36が接続されている。
中空糸膜モジュール10は散気装置20の上方に設置されており、散気装置から発生した気泡が接触するような配置になっている。
処理は、吸水ポンプ36を用いて中空糸膜モジュール10内を負圧にして濾過処理することにより行われ、被処理液は中空糸膜11によって濾過され、濾過液は濾過吸水口35及び濾過液用配管34を通って、系外に排出されている。
【0004】
ところで、被処理液中には毛髪、トイレットペーパー由来のパルプ、衣料品洗濯時に発生する糸くず等の繊維状夾雑物を含んでいる。中空糸膜モジュール10を用いた濾過処理においては、長時間の濾過運転を行うと、被処理液中の繊維状夾雑物が、中空糸膜の膜面に絡みつく現象がしばしば生じる。これが濾過差圧の上昇に繋がり、濾過性能の低下を引き起こし、水処理の能力が低下するという問題があった。
図10に、膜面への繊維状夾雑物の絡みつきを減らす目的で大型スクリーンを設置した水処理装置の一例を示す。この水処理装置5では、被処理液が中空糸膜モジュール10が浸漬される被処理液槽32に送られる以前の被処理液供給配管31にスクリーン41を設置し夾雑物を濾過して除去を行う。これにより、被処理液槽中の夾雑物は少なくなっており、中空糸膜面への絡みつきが防止できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、大型スクリーンにより前処理を行う方法においては、中空糸膜への繊維状夾雑物の絡みつきを減少させ、安定な濾過処理が行えるが、大型スクリーンを設置する専用のスペース確保が必要なばかりでなく、大規模な工事を必要とするため、設備費が増加するという問題があった。
また、散気装置を設けて中空糸膜をバブリングエアで洗浄するという方法もあるが、被処理液中の繊維状夾雑物を浮遊させ、かえって中空糸膜に絡みついてしまう可能性もあり、根本的な解決方法とは言えない。
また、特開平2−59098号公報や特開平4−271816号公報などに示されるように、モジュールの配置や運転方法等により、絡みつきを低減する等の提案がされているが、いずれも平膜モジュールを用いたものであり、中空糸膜モジュールを用いた装置での提案はほとんどなかった。
【0006】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、既存の中空糸膜モジュールを用いた水処理装置をそのまま利用し、繊維状夾雑物を捕捉して中空糸膜への絡みつきを防止して、安定した処理を行うことのできる水処理装置を提供することを目的とする。
また、専用のスペースを確保して大型のスクリーンを設置することなく、設備費を増加させないで、安定した処理を行うことのできる水処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願請求項1に係る水処理装置は、被処理液を処理する中空糸膜モジュールと、中空糸膜モジュールの下方に設けられた散気装置とを具備し、前記中空糸膜モジュールと前記散気装置との間に、被処理液中の繊維状夾雑物を捕捉する捕捉手段が設けられ、該捕捉手段は、孔を有するボール状のものであることを特徴とする。
本願請求項2に係る水処理装置は、被処理液を処理する中空糸膜モジュールと、中空糸膜モジュールの下方に設けられた散気装置とを具備し、前記中空糸膜モジュールと前記散気装置との間に、被処理液中の繊維状夾雑物を捕捉する捕捉手段が設けられ、該捕捉手段は、孔を有する2枚以上のプレートが前記散気装置に対してハの字状に傾斜して固定されたものであることを特徴とする。
また、前記捕捉手段は、前記中空糸膜モジュールと一体に設けることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の水処理装置で行われる処理は、被処理液を固液分離する濾過処理などのことである。
図1は、本発明の水処理装置の一例を示す図である。この水処理装置1は、被処理液供給ライン31から被処理液が供給される被処理液槽32と、この被処理液槽32内に設けられた中空糸膜モジュール10と、この中空糸膜モジュール10の下方に配置され、圧空ポンプ37が接続された膜洗浄エアバブリング用の散気装置20と、支持台22によって支持された夾雑物捕捉部21aとを具備して構成されている。
また、本発明の水処理装置1では、散気装置20の上方に中空糸膜モジュール10が設けられ、散気装置20と中空糸膜モジュール10の間に夾雑物捕捉部21aが設置される。
また、中空糸膜モジュール10の濾過液吸引口35は、圧力計33を設けた濾過液用配管34に接続され、この濾過液用配管34は吸引ポンプ36に接続されている。
【0009】
図2は、本発明の水処理装置1に用いられる中空糸膜モジュールの一例を示す概略図である。この中空糸膜モジュールは、中空糸膜11からなる中空糸膜束12と濾液の通路となる集水管13とで概略構成される。中空糸膜束は中空糸膜11同士が同方向に平行して並列に配置され、その両端は2本の集水管13に固定用樹脂16によって固定されており、中空糸膜11の端部は集水管13の内部に通じている。
【0010】
中空糸膜11は被処理液の濾過を行うものである。本発明に用いられる中空糸膜11の材質としてはポリオレフィン、セルロース、ポリビニルアルコール、ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリ四フッ化エチレン、ポリアクリロニトリル、セラミックス等の各種材料及びその複合物からなるものが用いることができる。中空糸膜11は濾過膜として使用可能なものであれば、孔径、空孔率、膜厚、外径等に特に制限はない。分画性能は、その濾過の目的によって任意のものが選択でき、通常0.01〜1μmのものが適用される。また、中空糸膜11を拘束糸条により一体化しても構わない。
【0011】
集水管13は、その内部を濾液が流れる管状のもので、その端部に濾液を取り出すための吸水口14が形成されている。集水管13の材質は被処理液に対する耐久性を有し、濾過処理時の圧力に耐えうるものであれば良く、例えば、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリオレフィン、変性ポリフェニレンエーテル、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。
図示例では、集水管13は断面が円形の集水管であるが、特に限定されるものではなく他の形状であっても構わない。
【0012】
固定用樹脂16は、中空糸膜11を集水管13に固定すると共に、被処理液と中空糸膜11を透過した濾過液とを液もれなく仕切る部材として機能するものである。
固定用樹脂16の材質としては、水中での使用に際して耐久性に問題がなければ制限がなく、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコン樹脂等の熱硬化性樹脂、各種の熱可塑性樹脂が例示される。
【0013】
夾雑物捕捉部21aには、図3に示されるような孔26aが無数に空いたプレートが用いられる。この孔26aに被処理液が通過するが、繊維状夾雑物は孔26aを通過できないので、捕捉することができる。
孔26aの大きさは、繊維状夾雑物が捕捉できる大きさであれば特に制限はないが、好ましくは孔の直径が0.5〜10mmの範囲であり、特に好ましくは孔の直径が0.5〜2mmの範囲である。
プレート状夾雑物捕捉部21aの材質については特に制限はない。また、プレート状夾雑物捕捉部21aの孔26aの数は、繊維状夾雑物が捕捉できれば特に制限はない。孔26aの配置についても特に制限はない。
夾雑物捕捉部21aは、散気装置20と中空糸膜モジュール10との間に位置していなければならない。それ以外の位置に設置しても中空糸膜への繊維状夾雑物の絡みつきの防止の効果は得られない。
【0014】
夾雑物捕捉部21aは散気装置20と中空糸膜モジュール10との間に位置していれば、被処理液槽内に特に制限なく設置することができる。図4には夾雑物捕捉部21aを用いた水処理装置の他の例を示す。この水処理装置2の夾雑物捕捉部21aは支持台22の上にハの字型に固定されている。夾雑物捕捉部がハの字型に固定されていると、槽底と平行のプレート状夾雑物捕捉部よりも水に接触する面積が広くなるため夾雑物の捕捉効率が高い。
【0015】
また、夾雑物捕捉部の他の例として、例えば複数の糸条を平行となるよう並列に並べて固定したもの、孔の空いたフィルム、ボール等が挙げられる。夾雑物捕捉部の他の具体例として、以下のものが例示される。なお、夾雑物捕捉部はこれらの例に制限されるものではない。
図5に、被処理液中の繊維状夾雑物を捕捉する夾雑物捕捉部の他の一例を示す。この夾雑物捕捉部21bは複数の糸条23、糸条を固定する固定枠24、これを支持台に接続して固定する支持台接続部25から構成される。複数の糸条23は格子状に組まれ、固定枠24に固定されている。
【0016】
夾雑物捕捉部21bの糸条23は、水中での使用に際しての耐久性に問題がないものであれば、特に限定されるものではなく、各種の天然繊維、合成繊維からなる撚糸、金属からなるワイヤーが使用できる。
夾雑物捕捉部21bの構造は、洗浄あるいは交換が容易であり、膜面を洗浄するバブリングエアの流路を塞ぐことなく、繊維状夾雑物が捕捉できれば特に制限はない。
夾雑物捕捉部21bの水処理装置1内での固定方法は、絡みついた夾雑物を除去、洗浄あるいは交換する際に、水処理装置1内への着脱が容易にできれば特に制限はない。
【0017】
図6はボール状夾雑物捕捉部の一例を示した図である。このボール状夾雑物捕捉部21cは、ボール状の構造体に多数の孔26cを設けたものである。多数の孔を設けることにより、繊維状夾雑物を捕捉しやすくなる。
孔26cの大きさは、繊維状夾雑物が捕捉できる大きさであれば特に制限はないが、好ましくは孔の直径が0.5〜10mmの範囲であり、特に好ましくは孔の直径が0.5〜2mmの範囲である。
ボール状夾雑物捕捉部21cの材質については特に制限はない。また、ボール状夾雑物捕捉部21cの孔26cの数は、繊維状夾雑物が捕捉できれば特に制限はない。孔26cの配置についても特に制限はない。
【0018】
また、ボール状夾雑物捕捉部21cは、軸などに串刺し状に固定して複数個を用いることができる。なお、軸に固定する際には、軸を中心に回転するようにすることが好ましい。
図7はボール状夾雑物捕捉部21cを用いた水処理装置の一例を示す。この水処理装置3はボール状夾雑物捕捉部21cが槽底と平行に一列にセットされている。ボール状夾雑物捕捉部21cは、水流によって回転して、より多くの夾雑物を捕捉できるような方法により、支持台22と固定することが好ましい。
夾雑物捕捉部21cの固定については、上述のように支持台を設けて固定するほか、複数の中空糸膜モジュール10を枠体に固定して一体のユニットとし、その枠体の中空糸膜モジュール10の下方に固定することもできる。
【0019】
また、夾雑物捕捉部は中空糸膜モジュールと一体に設けることができる。図8に夾雑物捕捉部が中空糸膜モジュールと一体に設けられた一例を示す。中空糸膜モジュール17の夾雑物捕捉部15は複数の糸条を中空糸膜11に対して平行となるように等間隔に揃えたものであり、夾雑物捕捉部両端に取り付けられた固定用のワイヤーで集水管13に固定されている。
中空糸膜モジュール17と一体に設けられた夾雑物捕捉部15は中空糸膜束12よりも下側に設けられていることが必要である。そのようにすることにより、繊維状夾雑物を夾雑物捕捉部15で捕捉してから、夾雑物が減少した被処理液を中空糸膜により処理することができる。
また、中空糸膜モジュール17と一体に設けられた夾雑物捕捉部15は散気装置20と中空糸膜束12との間の位置に設けなければならない。そのようにすることにより、中空糸膜11への繊維状夾雑物の絡みつきを防止することができる。
【0020】
中空糸膜モジュール17と一体に設けられた夾雑物捕捉部15の形状については、図8のものに限定されない。被処理液槽32内に中空糸膜モジュール17を平行に複数設置した場合に、中空糸膜モジュール間に入り込んで膜面を洗浄するバブリングエアの流路を塞がない程度の大きさであり、繊維状夾雑物が捕捉できればよい。また、集水管13への固定ができる構造で、中空糸膜11を傷つけたり等の影響がなく、絡みついた夾雑物を簡単に除去できる形状であればよい。特に、繊維状夾雑物をからませて捕捉し、その除去を容易に行うことを考えるならば紐状、帯状、棒状であることが好ましい。また、これらを格子状等の形状にしてもよい。
【0021】
中空糸膜モジュール17と一体に設けられた夾雑物捕捉部15の集水管13への固定方法は、洗浄あるいは交換を考慮すると中空糸膜モジュール17と一体に設けられた夾雑物捕捉部15そのものの着脱が容易であることがより好ましい。例えば、夾雑物捕捉部両端に固定用ワイヤーを取り付けて集水管13に縛り付ける方法や、夾雑物捕捉部両端と集水管13に固定用治具を設けて固定する方法などが挙げられる。
また、構造によっては中空糸膜11と共に中空糸膜モジュール17に設けられる夾雑物捕捉部15も固定用樹脂16により固定しても良い。
【0022】
中空糸膜モジュール17に一体に設けられた夾雑物捕捉部15となる糸条としては、水中での使用に際しての耐久性に問題がないものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、合成繊維、天然繊維等からなる撚糸、金属からなるワイヤー、プレートなどが使用できる。
【0023】
散気装置20は、多数の細孔が形成された中空体であり、被処理液槽の底部に設置される。散気装置20に接続された圧空ポンプ37から空気を送り込むことによって、中空糸膜モジュールに空気を気泡の状態として送り込むことができる。
そして、散気装置20から発生する気泡により、中空糸膜モジュール10の中空糸膜11の膜面が洗浄されると同時に、被処理液槽底部から被処理液表面への水流を発生させることができる。気泡による中空糸膜11の洗浄を効果的に行うためには、散気装置20は中空糸膜モジュール10の下方に位置していなければならない。
【0024】
本発明の水処理装置1においては、散気装置20を用いた通常のバブリング洗浄を併用しての濾過運転を行なっても、夾雑物捕捉部21が中空糸膜モジュール10と散気装置20の間に位置するように設置されているので、繊維状夾雑物が水流と共に上昇しても、夾雑物は中空糸膜11と接触する前に、夾雑物捕捉部21で捕捉され、中空糸膜11に繊維状夾雑物が絡みつくことを防止することができる。したがって、本発明の水処理装置1は夾雑物捕捉部21を設けても、特別な運転方法で行う必要がない。
また、本発明の水処理装置1は、水処理装置自体を新設しなくとも、従来の中空糸膜モジュールを用いた水処理装置4の散気装置20と中空糸膜モジュール10の間に夾雑物捕捉部21を設置することができる。
また、中空糸膜モジュール10または中空糸膜モジュールを枠体に複数個固定したユニットを水深方向に複数個積み上げて配置することも可能である。水深方向に複数個積み上げて配置すると、夾雑物捕捉部21をユニット枠体下部に固定した場合や、中空糸膜モジュール10と一体で固定した場合、水深方向のそれぞれのユニットまたは中空糸膜モジュール10の間に夾雑物捕捉物が存在することとなり、より確実に夾雑物を捕捉でき、安定に処理することができる。
【0025】
次に、本発明の水処理装置における水処理方法について図1を用いて説明する。まず、繊維状夾雑物を含んだ被処理液が被処理液供給配管31を通って被処理液槽32に送られる。被処理液槽32内では散気装置20から発生する気泡による対流が生じており、被処理液は上方への流動が生じるようになる。この流動の際に、被処理液が夾雑物捕捉部21aに接触し、被処理液に含まれる繊維状夾雑物は夾雑物捕捉部21aにより捕捉される。そして、繊維状夾雑物の含有量が減った被処理液はさらに上昇して中空糸膜モジュール10の方に移動する。
被処理液の濾過は、中空糸膜11が濾膜となり、吸引ポンプ36を用いて、濾過液用配管34、濾過吸引口35を通して中空糸膜モジュール内部を負圧にすることにより行われる。
中空糸膜11によって濾過された濾過液は集水管13の内部を通り、更に吸水口14から系外へ排出されるようになっている。圧力計33は中空糸膜の閉塞度合いを監視するために設置される。運転時の圧力は特に限定されない。
【0026】
濾過処理においては、上記のような、中空糸膜11を透過した濾液を回収する側を吸引する吸引濾過法で行うことが好ましい。特に、周期的に一時吸引を停止する、いわゆる間欠吸引運転方法を採用することにより、膜面堆積物が膜面内部へ入り込むのを効率的に防止することができ、中空糸膜モジュールの機能回復処理頻度を低下させることができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明の水処理装置は、被処理液を処理する中空糸膜モジュールと、中空糸膜モジュールの下方に設けられた散気装置とを具備し、前記中空糸膜モジュールと前記散気装置との間に、被処理液中の繊維状夾雑物を捕捉する捕捉手段が設けられているものである。このため、既存の中空糸膜モジュールを用いた水処理装置をそのまま利用し、繊維状夾雑物を捕捉して中空糸膜への絡みつきを防止して、安定した濾過処理を行うことができる。
また、専用のスペースを確保して大型のスクリーンを設置することなく、設備費を増加させないで、中空糸膜モジュールへの繊維状夾雑物の絡みつきを防止することができ、夾雑物捕捉手段のメンテナンスを定期的に行えば、長期にわたって安定した水処理が可能となる。
【0028】
前記捕捉手段は、前記中空糸膜モジュールと一体に設けることができる。このため、既存の中空糸膜モジュールを交換するだけで、繊維状夾雑物の中空糸膜への絡みつきを防止することができ、中空糸膜モジュールの洗浄または交換の回数を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の水処理装置の一例を示す模式構成図である。
【図2】 水処理装置の用いられる中空糸膜モジュールの一例を示す斜視図である。
【図3】 本発明の水処理装置に用いられる夾雑部捕捉部の一例を示す斜視図である。
【図4】 本発明の水処理装置に用いられる夾雑物捕捉部を他の方法で設置した一例を示す模式構成図である。
【図5】 本発明の水処理装置に用いられる夾雑物捕捉手段の他の一例を示す図である。
【図6】 本発明の水処理装置に用いられる夾雑物捕捉手段の他の一例であるボール状夾雑物捕捉部を示す図である。
【図7】 本発明の水処理装置に用いられる夾雑物捕捉手段としてボール状夾雑物捕捉部が用いられた一例を示す模式構成図である。
【図8】 本発明の水処理装置に具備される中空糸膜モジュールと一体に夾雑物捕捉物を備えた一例を示す斜視図である。
【図9】 従来の中空糸膜モジュールを用いた水処理装置の一例を示す模式構成図である。
【図10】 従来のスクリーンを設置した場合の水処理装置の一例を示す模式構成図である。
【符号の説明】
1 水処理装置
10 中空糸膜モジュール
12 中空糸膜束
17 夾雑物捕捉部が一体に設けられている中空糸膜モジュール
20 散気装置
21a 夾雑物捕捉部

Claims (3)

  1. 被処理液を処理する中空糸膜モジュールと、中空糸膜モジュールの下方に設けられた散気装置とを具備し、
    前記中空糸膜モジュールと前記散気装置との間に、被処理液中の繊維状夾雑物を捕捉する捕捉手段が設けられ、該捕捉手段は、孔を有するボール状のものであることを特徴とする水処理装置。
  2. 被処理液を処理する中空糸膜モジュールと、中空糸膜モジュールの下方に設けられた散気装置とを具備し、
    前記中空糸膜モジュールと前記散気装置との間に、被処理液中の繊維状夾雑物を捕捉する捕捉手段が設けられ、該捕捉手段は、孔を有する2枚以上のプレートが前記散気装置に対してハの字状に傾斜して固定されたものであることを特徴とする水処理装置。
  3. 前記捕捉手段が、前記中空糸膜モジュールと一体に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の水処理装置。
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