JP4817822B2 - 基板周縁部膜除去装置及び基板周縁部膜の除去方法 - Google Patents

基板周縁部膜除去装置及び基板周縁部膜の除去方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板周縁部膜除去装置及び基板周縁部膜の除去方法に関し、特に基板周縁部の膜をプラズマを用いずに除去する基板周縁部膜除去装置に関する。
半導体デバイスはシリコンウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)上にゲート電極、絶縁膜、配線層等を形成することによって製造される。ゲート電極、絶縁膜、配線層の形成には成膜処理やエッチング処理が用いられる。特に、ゲート電極やウエハに設けられたソースドレイン部上のSiO膜を除去してコンタクトホールを形成する際には、例えば、RIE(Reactive Ion Etching)が好適に用いられる。
また、通常、ウエハの周縁部(以下、「ベベル部」という。)からは半導体デバイスが製造されない。ベベル部のSiO膜はコンタクトホールの形成時にゲート電極上のSiO膜と共にエッチングによって除去される。したがって、ゲート電極上のSiO膜をエッチングによって除去する間にはベベル部に大量のSiO膜が存在している。このベベル部のSiO膜はレジスト膜によって覆われないため、プラズマに直接晒され、プラズマ中の電子等によって帯電する。このとき、ゲート電極上のSiO膜をエッチングするイオンの進行方向が帯電したベベル部のSiO膜の電荷の影響を受けて曲がるため、コンタクトホールがウエハ表面に対して垂直に形成されないという問題があった。
そこで、予めウエハのベベル部のSiO膜をエッチングによって除去する方法が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。このときのエッチング手法としてRIEやラジカルによるスパッタが用いられる。
特開平10−256163号公報
しかしながら、RIEやラジカルによるスパッタを用いるためには、ウエハの近傍でプラズマを発生させる必要があるため、ベベル部のSiO膜を除去する膜除去装置の構造が複雑になるという問題がある。
本発明の目的は、装置の構造を複雑にすることなく基板周縁部の膜を除去することができる基板周縁部膜除去装置及び基板周縁部膜の除去方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の基板周縁部膜除去装置は、周縁部に酸化膜が形成された基板を収容する収容室と、各々、前記基板の周縁部における同じ場所を囲うことができ、該同じ場所を前記収容室の雰囲気から隔離する第1の隔離室及び第2の隔離室と、前記収容室内において前記基板を載置し且つ前記基板の表面と平行な面内において前記基板を回転させる載置台とを備え、前記第1の隔離室及び第2の隔離室は、前記載置台に載置された基板が回転する際に前記同じ場所を囲うように前記基板の周縁部に沿って配置され、前記第1の隔離室は、前記同じ場所に形成された酸化膜と処理ガスのガス分子を化学反応させて前記同じ場所において生成物を生成し、前記第2の隔離室は、前記生成された生成物を気化・熱酸化させて前記同じ場所から除去することを特徴とする。
請求項2記載の基板周縁部膜除去装置は、請求項1記載の基板周縁部膜除去装置において、前記第1の隔離室及び前記第2の隔離室の側面には、該側面から庇として前記基板に向けて突出する、互いに平行な2枚の板状体からなる突出開口部が設けられ、該突出開口部は前記2枚の板状体の間に前記基板を収容し、前記基板と各前記板状体とのクリアランスは0.5mm以下であることを特徴とする。
請求項3記載の基板周縁部膜除去装置は、請求項1又は2記載の基板周縁部膜除去装置において、前記収容室内には不活性ガスが充填され、前記収容室内の圧力は前記第1の隔離室内の圧力及び前記第2の隔離室内の圧力より高いことを特徴とする。
請求項4記載の基板周縁部膜除去装置は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の基板周縁部膜除去装置において、前記載置台は前記基板を冷却する冷却機構を有することを特徴とする。
請求項5記載の基板周縁部膜除去装置は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の基板周縁部膜除去装置において、前記第1の隔離室及び第2の隔離室は側面においてそれぞれ前記回転する基板の周縁部に対応する位置に開口部を有することを特徴とする。
求項6記載の基板周縁部膜除去装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の基板周縁部膜除去装置において、前記基板は円板状を呈することを特徴とする。
求項7記載の基板周縁部膜除去装置は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の基板周縁部膜除去装置において、前記第2の隔離室の外側に配置された加熱装置をさらに備え、前記第2の隔離室は壁部に形成された透過窓を有し、前記加熱装置からのエネルギーは前記透過窓を透過して前記同じ場所を加熱し、前記生成された生成物を気化・熱酸化させて前記同じ場所から除去することを特徴とする。
請求項8記載の基板周縁部膜除去装置は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の基板周縁部膜除去装置において、前記加熱装置は、前記透過窓を透過するレーザ光を照射するレーザ光照射装置であることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項9記載の基板周縁部膜の除去方法は、周縁部に酸化膜が形成された基板を収容する収容室と、各々、前記基板の周縁部における同じ場所を囲うことができ、該同じ場所を前記収容室の雰囲気から隔離する第1の隔離室及び第2の隔離室と、前記収容室内において前記基板を載置し且つ前記基板の表面と平行な面内において前記基板を回転させる載置台とを備え、前記第1の隔離室及び第2の隔離室は、前記載置台に載置された基板が回転する際に前記同じ場所を囲うように前記基板の周縁部に沿って配置される基板周縁部膜除去装置における基板周縁部膜の除去方法であって、前記載置台が、第1の隔離室と第2の隔離室が前記同じ場所を囲うように、前記基板を連続して回転させる回転ステップと、前記第1の隔離室が前記同じ場所に形成された酸化膜と処理ガスのガス分子を化学反応させて前記同じ場所において生成物を生成する生成物生成ステップと、前記第2の隔離室が前記生成された生成物を気化・熱酸化させて前記同じ場所から除去する生成物除去ステップとを有することを特徴とする。
求項10記載の基板周縁部膜の除去方法は、請求項9記載の基板周縁部膜の除去方法において、前記収容室内の圧力が前記第1の隔離室内の圧力及び前記第2の隔離室内の圧力より高くなるように、前記収容室内には不活性ガスが充填されることを特徴とする。
請求項11記載の基板周縁部膜の除去方法は、請求項9又は10記載の基板周縁部膜の除去方法において、前記載置台が前記基板を冷却する冷却ステップをさらに有することを特徴とする。
請求項12記載の基板周縁部膜の除去方法は、請求項9乃至11のいずれか1項に記載の基板周縁部膜の除去方法において、前記第2の隔離室の外側に配置された加熱装置が、前記第2の隔離室の壁部に形成された透過窓を透過するエネルギーを前記同じ場所へ供給して加熱することを特徴とする。
請求項1記載の基板周縁部膜除去装置及び請求項記載の基板周縁部膜の除去方法によれば、第1の隔離室において基板の周縁部における同じ場所に形成された酸化膜と処理ガスのガス分子を化学反応させて当該同じ場所において生成物が生成され、第2の隔離室において生成された生成物を気化・熱酸化させて同じ場所から除去するので、基板周縁部の酸化膜をRIEやラジカルによるスパッタによって除去する必要を無くすことができ、もって、装置の構造を複雑にすることなく基板周縁部の膜を除去することができる。また、基板を回転させることによって基板の周縁部における同じ場所を第1の隔離室及び第2の隔離室によって連続的に処理することができ、もって、酸化膜の除去の効率を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態に係る基板周縁部膜除去装置について説明する。
図1は、本実施の形態に係る基板周縁部膜除去装置としてのウエハベベル部酸化膜除去装置の概略構成を示す断面図であり、図2は、図1における線I−Iに沿う断面図である。
図1及び図2において、ウエハベベル部酸化膜除去装置10は、ウエハWを収容して外部から隔離するウエハチャンバ11(収容室)と、該ウエハチャンバ11内に配置されてウエハWを載置する載置台としてのウエハステージ12と、該ウエハステージ12に載置されたウエハWのベベル部の一部を収容してウエハチャンバ11内の雰囲気から隔離するベベル部チャンバ13(化学的処理装置、膜除去室)とを備える。ここで、ウエハWのベベル部には半導体デバイスにおける絶縁層としての酸化膜、例えば、SiO膜が形成されている。
ウエハチャンバ11はその側壁においてウエハ搬出入口14を有し、該ウエハ搬出入口14はゲートバルブ15によって開閉する。ウエハステージ12は、ウエハチャンバ11の底面とほぼ水平に配置された円板状のウエハ載置板16と、該ウエハ載置板16の中心から下方に延出してウエハ載置板16を支持する載置板支持軸17とを有する。載置板支持軸17はモータ(図示しない)等によってその中心軸周りに回転駆動されるため、ウエハステージ12は載置板支持軸17を中心に回転する。これにより、ウエハステージ12は載置するウエハWの表面と平行な面内においてウエハWを回転させる。また、ウエハ載置板16は冷却機構(図示しない)、例えば、冷媒循環経路又はペルチェ素子を内蔵し、載置されたウエハWの温度を制御する。
ベベル部チャンバ13は、直方体状の処理室18(隔離室、膜除去室)と、該処理室18内に後述する処理ガスを供給する処理ガス供給管19と、処理室18内のガス等を排出する排気管20と、処理室18の側面においてウエハステージ12に載置されたウエハWに向けて開口する突出開口部21とを有する。該突出開口部21は庇として処理室18の側面からウエハWに向けて突出する、互いに平行な2枚の板状体を有する。
突出開口部21の高さは該突出開口部21がウエハステージ12に載置されたウエハWに対向するように設定され、図2に示すように上面視においてベベル部チャンバ13がウエハWのベベル部の一部と重畳するように配置されているため、ベベル部チャンバ13はウエハWのベベル部の一部を収容し、ウエハWのベベル部の一部は突出開口部21を介して処理室18内に突出する。これにより、処理室18はウエハWのベベル部の一部をウエハチャンバ11の雰囲気から隔離する。
また、ウエハベベル部酸化膜除去装置10は、ウエハチャンバ11の外部に配置されたレーザ光照射装置22(加熱装置)を備える。該レーザ光照射装置22から照射されたレーザ光はウエハチャンバ11の側壁に配置された透過窓23及び処理室18の側壁に配置された透過窓24を透過して、処理室18に収容されたウエハWのベベル部に到達する。これにより、レーザ光照射装置22はウエハWのベベル部を加熱する。
処理ガス供給管19はMFC(Mass Flow Controller)(図示しない)を介して処理ガス供給装置(図示しない)に接続され、該処理ガス供給装置及びMFCは処理室18に活性ガス、例えば、弗化水素ガス(HF)、塩酸ガス(HCl)、フッ素ガス(F)、塩素ガス(Cl)、若しくはアンモニアガス(NH)、又はこれらの混合ガスを所定の流量で供給する。処理室18内に供給されたHFガス等はベベル部のSiO膜を化学反応によって除去する。また、このとき、ウエハWのベベル部にはレーザ光が照射されるため、該ベベル部の温度が上昇して化学反応によるベベル部のSiO膜の除去が促進される。
上述したように、ベベル部チャンバ13はウエハWのベベル部の一部を収容するのみであるが、ウエハWはその表面と平行な面内において回転するため、ウエハWのベベル部全周に亘ってSiO膜を確実に除去することが可能である。また、ウエハWの処理室18内への突出量Lは2mm以下に設定される。通常、半導体デバイスはウエハの周縁から内側2mmの範囲には形成されない。したがって、ウエハWのベベル部のSiO膜の除去の際、ウエハW上の半導体デバイスが活性ガスによって損傷するのを防止することができる。
また、ウエハWと突出開口部21の板状体とのクリアランス(t)は0.5mm以下であり、ウエハチャンバ11内には不活性ガス、例えば、希ガスが充填されて該ウエハチャンバ11内の圧力が処理室18内の圧力より高く設定される。これにより、処理室18内の処理ガスがウエハチャンバ11内へ拡散するのを防止でき、もってウエハWのベベル部以外に形成されたSiO膜が変質・除去されるのを確実に防止することができる。
ベベル部のSiO膜の除去の際、該ベベル部は加熱されるが、このとき、ウエハステージ12のウエハ載置板16が内蔵する冷却機構がウエハWを冷却するため、ウエハW上の半導体デバイスが熱によって破壊されるのを防止することができる。
次に、ウエハベベル部酸化膜除去装置10を用いたウエハWのベベル部の酸化膜除去処理について説明する。
図3は、図1のウエハベベル部酸化膜除去装置を用いたウエハのベベル部酸化膜除去処理のフローチャートである。
図3において、まず、ウエハWを搬送アーム(図示しない)等によってウエハチャンバ11内に搬入してウエハステージ12に載置すると共に、該ウエハWのベベル部の一部をベベル部チャンバ13の処理室18に収容させる(ステップS31)。このとき、図4(A)に示すように、搬入されるウエハW上にはゲート電極40やソースドレイン部41が形成され、またウエハWの全表面を覆うようにSiO膜42が該ウエハW上に積層されている。さらに、SiO膜42上にはリソグラフィ等によって所定のパターンに形成されたレジスト膜43が積層されている。ここで、レジスト膜43はベベル部のSiO膜42上に積層されていないため、ベベル部のSiO膜42は暴露されている。
次いで、ウエハステージ12の載置板支持軸17がモータ等によって回転駆動されてウエハステージ12が回転し(ステップS32)、処理ガス供給装置及びMFCは処理室18に上述した活性ガスを所定の流量で供給する(ステップS33)。さらに、レーザ光照射装置22が処理室18に収容されたベベル部へのレーザ光の照射を開始して該ベベル部を加熱する(ステップS34)。これにより、ベベル部のSiO膜42が化学反応によって除去される。
次いで、図4(B)に示すように、ウエハWのベベル部全てのSiO膜が除去されると、ウエハステージ12は回転を停止し、処理ガス供給装置は活性ガスの供給を中止し、レーザ光照射装置22はレーザ光の照射を中止する。その後、搬送アームがウエハWをウエハチャンバ11から搬出し(ステップS35)、本処理を終了する。
なお、その後、ウエハWはエッチング処理装置(図示しない)に搬入され、RIE等により、ゲート電極40やソースドレイン部41上のSiO膜42が除去されることによってコンタクトホール44,45が形成され、さらに、ウエハWはアッシング処理装置に搬入されてアッシングによってレジスト膜43が除去される(図4(C)参照。)。
ウエハベベル部酸化膜除去装置10及び図3のベベル部酸化膜除去処理によれば、ウエハWのベベル部にSiO膜42が形成されたウエハWがウエハチャンバ11に収容され、ベベル部のSiO膜42が活性ガスを用いた化学反応によって除去される。したがって、ベベル部のSiO膜42をRIEやラジカルによるスパッタによって除去する必要を無くすことができ、もって、酸化膜除去装置の構造を複雑にすることなくベベル部のSiO膜42を除去することができる。また、ベベル部の一部がベベル部チャンバ13の処理室18に収容されてウエハチャンバ11内の雰囲気から隔離され、処理室18内に活性ガスが供給され、処理室18に収容されたベベル部の一部が加熱されるので、ベベル部以外に形成されたSiO膜42を変質・除去させることなく、ベベル部のSiO膜42の除去を促進することができる。
ウエハベベル部酸化膜除去装置10では、活性ガスは弗化水素ガス、塩酸ガス、フッ素ガス、塩素ガス、若しくはアンモニアガス、又はこれらの混合ガスである。これらのガスは容易に入手することができる。また、SiO膜は弗化水素ガス、塩酸ガス、弗素ガス、塩素ガス又はアンモニアガスによって容易に除去することができる。したがって、ベベル部のSiO膜42を容易に除去することができる。
上述したウエハベベル部酸化膜除去装置10では、レーザ光照射装置22がウエハWのベベル部を加熱したが、該ベベル部を加熱する装置はこれに限られず、処理室18に配置されるUVヒータやハロゲンランプ等を用いてもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る基板周縁部膜除去装置について説明する。
本実施の形態は、その構成や作用が上述した第1の実施の形態と基本的に同じであり、ウエハWのベベル部のSiO膜42の除去に後述するCOR処理及びPHT処理を用いる点、並びに、COR処理及びPHT処理を施すための2つのベベル部チャンバを有する点で第1の実施の形態と異なる。したがって、重複した構成、作用については説明を省略し、以下に異なる構成、作用についての説明を行う。
COR処理は、酸化膜(例えば、ウエハ上に積層されたSiO膜)とガス分子を化学反応させて生成物を生成する処理であり、PHT処理は、COR処理が施されたウエハを加熱して、COR処理の化学反応によってウエハに生成した生成物を気化・熱酸化(Thermal Oxidation)させてウエハから除去する処理である。以上のように、COR処理及びPHT処理、特に、COR処理は、プラズマを用いず且つ水成分を用いずにウエハの酸化膜を除去する処理であるため、プラズマレスエッチング処理及びドライクリーニング処理(乾燥洗浄処理)に該当する。
本実施の形態に係る基板周縁部膜除去装置では、処理ガスとしてラジカル化されたアンモニアガス及び弗化水素ガスを用いる。ここで、弗化水素ガスはSiO膜の腐食を促進し、アンモニアガスは、SiO膜と弗化水素ガスとの反応を必要に応じて制限し、最終的には停止させるための反応副生成物(By-product)を合成する。具体的には、COR処理及びPHT処理において以下の化学反応を利用する。
(COR処理)
SiO+4HF → SiF+2HO↑
SiF+2NH+2HF → (NHSiF
(PHT処理)
(NHSiF → SiF↑+2NH↑+2HF↑
上述した化学反応を利用したCOR処理では生成物の生成量は所定時間が経過すると飽和することが知られている。具体的には、所定時間が経過すると、それ以後、SiO膜をアンモニアガス及び弗化水素ガスの混合気体に暴露し続けても、生成物の生成量は増加しない。また、生成物の生成量は、アンモニアガス及び弗化水素ガスの圧力、体積流量比等によって決定される。したがって、SiO膜の除去量の制御を容易に行うことができ、引いてはウエハのシリコンがダメージを受けるのを回避することができる。
図5は、本実施の形態に係る基板周縁部膜除去装置としてのウエハベベル部酸化膜除去装置の概略構成を示す断面図であり、図6は、図5における線II−IIに沿う断面図である。
図5及び図6において、ウエハベベル部酸化膜除去装置50は、ウエハチャンバ59(収容室)と、ウエハステージ12と、該ウエハステージ12に載置されたウエハWのベベル部の一部を収容してウエハチャンバ59内の雰囲気から隔離する2つのベベル部チャンバ51,52(化学的処理装置)とを備える。ウエハチャンバ59はその側壁においてウエハ搬出入口53を有し、該ウエハ搬出入口53はゲートバルブ54によって開閉する。
ベベル部チャンバ51は、直方体状の処理室55(隔離室)と、該処理室55内にラジカル化されたアンモニアガス及び弗化水素ガスを供給する処理ガス供給管56と、処理室55内のガス等を排出する排気管57と、処理室55の側面からウエハステージ12に載置されたウエハWに向けて突出して開口する突出開口部58とを有する。突出開口部58は突出開口部21と同様の庇を有する。
また、ベベル部チャンバ52は、直方体状の処理室60(膜除去室)と、処理室60内のガス等を排出する排気管61と、処理室60の側面からウエハステージ12に載置されたウエハWに向けて突出して開口する突出開口部62とを有する。突出開口部62も突出開口部21と同様の庇を有する。
また、ウエハベベル部酸化膜除去装置50は、ウエハチャンバ59の外部に配置されたレーザ光照射装置63(加熱装置)を備える。該レーザ光照射装置63から照射されたレーザ光はウエハチャンバ59の側壁に配置された透過窓64及び処理室60の側壁に配置された透過窓65を透過して、処理室55に収容されたウエハWのベベル部に到達する。これにより、レーザ光照射装置63はウエハWのベベル部を加熱する。
突出開口部58,62の高さは該突出開口部58,62がウエハステージ12に載置されたウエハWに対向するように設定され、図6に示すように上面視においてベベル部チャンバ51,52がそれぞれウエハWのベベル部の一部と重畳するように配置されているため、ベベル部チャンバ51,52はそれぞれウエハWのベベル部の一部を収容し、ウエハWのベベル部の一部は突出開口部58,62を介して処理室55又は処理室60内に突出する。これにより、処理室55及び処理室60はそれぞれウエハWのベベル部の一部をウエハチャンバ59の雰囲気から隔離する。
ベベル部チャンバ51の処理ガス供給管56はMFC(図示しない)を介して処理ガス供給装置に接続され、該処理ガス供給装置及びMFCは処理室55にラジカル化されたアンモニアガス及び弗化水素ガスを所定の流量で供給する。処理室55に供給されたラジカル化されたアンモニアガス及び弗化水素ガスによってベベル部のSiO膜42にCOR処理が施される。このとき、SiO膜、アンモニアガス及び弗化水素ガスから生成物が生成される。
ベベル部チャンバ52の処理室はCOR処理によって生成された生成物を有するベベル部を収容し、レーザ光照射装置63はウエハWのベベル部を加熱する(PHT処理)。このとき、ベベル部の生成物は気化・熱酸化されてウエハから除去される。これにより、ベベル部のSiO膜の除去が行われる。
上述したように、ベベル部チャンバ51,52はそれぞれウエハWのベベル部の一部を収容するのみであるが、ウエハWはその表面と平行な面内において回転するため、ウエハWのベベル部全周に亘ってSiO膜を確実に除去することが可能である。また、上述したウエハベベル部酸化膜除去装置10と同様に、ウエハWの処理室55,60内への突出量Lは2mm以下に設定され、ウエハWと突出開口部58,62の内面とのクリアランス(t)は0.5mm以下であり、ウエハチャンバ59内には不活性ガス、例えば、希ガスが充填されて該ウエハチャンバ59内の圧力が処理室55,60内の圧力より高く設定される。
ベベル部の生成物の気化・熱酸化の際、該ベベル部は加熱されるが、このとき、ウエハステージ12のウエハ載置板16が内蔵する冷却機構がウエハWを冷却するため、ウエハW上の半導体デバイスが熱によって破壊されるのを防止することができる。
ウエハベベル部酸化膜除去装置50によれば、ウエハWのベベル部にSiO膜42が形成されたウエハWがウエハチャンバ59に収容され、ベベル部のSiO膜42がCOR処理及びPHT処理によって除去される。したがって、ベベル部のSiO膜42をRIEやラジカルによるスパッタによって除去する必要を無くすことができ、もって、酸化膜除去装置の構造を複雑にすることなくベベル部のSiO膜42を除去することができる。
また、ベベル部の一部がベベル部チャンバ51の処理室55に収容されてウエハチャンバ59内の雰囲気から隔離され、処理室55内にラジカル化されたアンモニアガス及び弗化水素ガスが供給されて該ベベル部にCOR処理が施され、COR処理によってSiO膜42から生成された生成物を有するベベル部がベベル部チャンバ52の処理室60に収容され且つ該収容されたベベル部が加熱される(PHT処理が施される)ことによって生成物が気化・熱酸化される。したがって、ベベル部以外に形成されたSiO膜42を変質・除去させることなく、ベベル部のSiO膜42の除去を行うことができる。
上述した各実施の形態に係るウエハベベル部酸化膜除去装置では、ウエハWのベベル部に形成された酸化膜(SiO膜)が除去されたが、除去される膜は酸化膜に限られず、電子等によって帯電する絶縁膜を除去してもよい。また、ウエハW上に付着したデポジットを上述したウエハベベル部酸化膜除去装置によって除去してもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る基板周縁部膜除去装置としてのウエハベベル部酸化膜除去装置の概略構成を示す断面図である。 図1における線I−Iに沿う断面図である。 図1のウエハベベル部酸化膜除去装置を用いたウエハのベベル部酸化膜除去処理のフローチャートである。 図3の処理によってウエハのベベル部のSiO膜が除去される工程を示す工程図であり、(A)はSiO膜が除去される前のウエハのベベル部を示し、(B)はSiO膜が除去された後のウエハのベベル部を示し、(C)はコンタクトホールが形成され且つレジスト膜が除去された後のウエハを示す。 本発明の第2の実施の形態に係る基板周縁部膜除去装置としてのウエハベベル部酸化膜除去装置の概略構成を示す断面図である。 図5における線II−IIに沿う断面図である。
符号の説明
W ウエハ
10,50 ウエハベベル部酸化膜除去装置
11,59 ウエハチャンバ
12 ウエハステージ
13,51,52 ベベル部チャンバ
18,55,60 処理室
19,56 処理ガス供給管
22,63 レーザ光照射装置

Claims (12)

  1. 周縁部に酸化膜が形成された基板を収容する収容室と、
    各々、前記基板の周縁部における同じ場所を囲うことができ、該同じ場所を前記収容室の雰囲気から隔離する第1の隔離室及び第2の隔離室と、
    前記収容室内において前記基板を載置し且つ前記基板の表面と平行な面内において前記基板を回転させる載置台とを備え、
    前記第1の隔離室及び第2の隔離室は、前記載置台に載置された基板が回転する際に前記同じ場所を囲うように前記基板の周縁部に沿って配置され、
    前記第1の隔離室は、前記同じ場所に形成された酸化膜と処理ガスのガス分子を化学反応させて前記同じ場所において生成物を生成し、
    前記第2の隔離室は、前記生成された生成物を気化・熱酸化させて前記同じ場所から除去することを特徴とする基板周縁部膜除去装置。
  2. 前記第1の隔離室及び前記第2の隔離室の側面には、該側面から庇として前記基板に向けて突出する、互いに平行な2枚の板状体からなる突出開口部が設けられ、
    該突出開口部は前記2枚の板状体の間に前記基板を収容し、
    前記基板と各前記板状体とのクリアランスは0.5mm以下であることを特徴とする請求項1記載の基板周縁部膜除去装置。
  3. 前記収容室内には不活性ガスが充填され、前記収容室内の圧力は前記第1の隔離室内の圧力及び前記第2の隔離室内の圧力より高いことを特徴とする請求項1又は2記載の基板周縁部膜除去装置。
  4. 前記載置台は前記基板を冷却する冷却機構を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の基板周縁部膜除去装置。
  5. 前記第1の隔離室及び第2の隔離室は側面においてそれぞれ前記回転する基板の周縁部に対応する位置に開口部を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の基板周縁部膜除去装置。
  6. 前記基板は円板状を呈することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の基板周縁部膜除去装置。
  7. 前記第2の隔離室の外側に配置された加熱装置をさらに備え、
    前記第2の隔離室は壁部に形成された透過窓を有し、前記加熱装置からのエネルギーは前記透過窓を透過して前記同じ場所を加熱し、前記生成された生成物を気化・熱酸化させて前記同じ場所から除去することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の基板周縁部膜除去装置
  8. 前記加熱装置は、前記透過窓を透過するレーザ光を照射するレーザ光照射装置であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の基板周縁部膜除去装置
  9. 周縁部に酸化膜が形成された基板を収容する収容室と、各々、前記基板の周縁部における同じ場所を囲うことができ、該同じ場所を前記収容室の雰囲気から隔離する第1の隔離室及び第2の隔離室と、前記収容室内において前記基板を載置し且つ前記基板の表面と平行な面内において前記基板を回転させる載置台とを備え、前記第1の隔離室及び第2の隔離室は、前記載置台に載置された基板が回転する際に前記同じ場所を囲うように前記基板の周縁部に沿って配置される基板周縁部膜除去装置における基板周縁部膜の除去方法であって、
    前記載置台が、第1の隔離室と第2の隔離室が前記同じ場所を囲うように、前記基板を連続して回転させる回転ステップと、
    前記第1の隔離室が前記同じ場所に形成された酸化膜と処理ガスのガス分子を化学反応させて前記同じ場所において生成物を生成する生成物生成ステップと、
    前記第2の隔離室が前記生成された生成物を気化・熱酸化させて前記同じ場所から除去する生成物除去ステップとを有することを特徴とする基板周縁部膜の除去方法。
  10. 前記収容室内の圧力が前記第1の隔離室内の圧力及び前記第2の隔離室内の圧力より高くなるように、前記収容室内には不活性ガスが充填されることを特徴とする請求項9記載の基板周縁部膜の除去方法。
  11. 前記載置台が前記基板を冷却する冷却ステップをさらに有することを特徴とする請求項9又は10記載の基板周縁部膜の除去方法。
  12. 前記第2の隔離室の外側に配置された加熱装置が、前記第2の隔離室の壁部に形成された透過窓を透過するエネルギーを前記同じ場所へ供給して加熱することを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の基板周縁部膜の除去方法。
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