JP4817552B2 - 位相差検出方法、位相差検出装置、測距装置および撮像装置 - Google Patents

位相差検出方法、位相差検出装置、測距装置および撮像装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、位相差検出方法、位相差検出装置、測距装置および撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動焦点カメラにおいて、いわゆるパッシブ方式で被写体にピントを合わせる際、非TTLカメラの場合は撮影レンズを通過していない被写体像を用いて被写体距離を検出した後にその検出した被写体距離に応じて撮影レンズの位置を制御しており、TTLカメラの場合は撮影レンズを通過して得られた被写体像を用いて合焦状態からのずれ量を検出した後にその検出したずれ量に応じて撮影レンズの位置を制御している。以下、図3(a)を参照して上述した動作原理を説明する。
【0003】
同図において、1対のレンズ1aと1bは所定の基線長bだけ離して配設してあり、1対のレンズ1aと1bから焦点距離fだけ離して配設された1対の光センサアレイ3aと3bに互いに異なる光路AとBを介して対象2の映像をそれぞれ結像させる。対象2は1対のレンズ1a、1bから正面方向に距離Lだけ離れた位置に存在するものとする。
【0004】
対象2が無限遠の位置に存在するとき一対の光センサアレイ3aと3bに結像される映像の中心は光センサアレイ3a、3b上のレンズ1a、1bの光軸に対応する基準位置(3a1、3b1)に結像されるが、対象2が無限遠位置よりも近づくと、これら基準位置(3a1、3b1)からαだけずれた位置に結像される。三角測距の原理から対象2までの距離LはL=bf/αとなる。ここで、基線長bと焦点距離fは定数なので、ずれ量αを検出すれば距離Lを測定できる。これが非TTLカメラに用いられているパッシブ測距(いわゆる外光三角測距)の原理である。なお、非TTLカメラでは測距装置の出力値として距離Lを用いるかわりにずれ量αをそのまま使う場合もある。本願では、このずれ量αを位相差と称する。
【0005】
TTLカメラの場合は、撮像レンズ(図示せず。)を通過した光を一対のレンズ1a、1bに与えて上記と同様に左右の映像対間の位相差αを検出する。なお、この場合は合焦状態にあるときの映像の中心を各光センサアレイ3a、3b上の基準位置とする。よって、位相差αの正負が前ピント状態か後ピント状態かをその絶対値が合焦からのずれの程度をそれぞれ示す。
【0006】
これらはいずれも光学系により対象の映像を1対の光センサアレイ上に結像させ、1対の光センサアレイが出力する1対の映像信号の相対的な位置ずれ、すなわち位相差を1対の映像信号からそれぞれ抽出した部分映像データ群(図3(b)参照)について相関演算を行うことにより検出している。なお、このような位相差検出は自動焦点カメラに限るものではなく、種々の測距装置や焦点検出装置等に用いることが可能である。
【0007】
このような位相差を検出する方式において、被写体の背景に太陽等の強い光源がある場合などに発生するフレア等の迷光に起因する検出精度の悪化を低減する方式として、例えば特開平8−166237号公報に開示されたものがある。具体的には3つの技術が開示されており、第1の技術は1対の光センサが出力する1対のセンサデータの平均値が2つのセンサデータ間で差がなくなるように補正する技術、第2の技術は1対のセンサデータから抽出した部分映像データ群の組合せごとに両部分映像データ群間の代表値に差がなくなるように補正する技術、第3の技術は1対のセンサデータの各データ値をデータ変数番号に関する微分近似値で置き換えるように補正する技術である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記第1の技術すなわち1対の光センサが出力する1対のセンサデータの平均値が2つのセンサデータ間で差がなくなるように補正する場合は、相関演算を行う際に用いる部分映像データ群がその部分映像データ群に含まれないセンサデータ間の誤差の影響を受けてしまう。よって、例えば、補正しない状態で最も相関度の高くなる部分映像データ群の組合せがフレアによる影響を受けていなく、他の部分がフレアによる影響を受けている場合、補正後のほうが補正前より位相差検出精度が悪化してしまうという問題点を有していた。
【0009】
また、上記第2の技術すなわち1対のセンサデータから抽出した部分映像データ群の組合せごとに両部分映像データ群間の代表値に差がなくなるように補正する場合は、部分映像データ群の組合せごとに補正量を求めなければならなくなり、部分映像データ群の組合せ数が多くなるほど処理動作が増大してしまうという問題点を有していた。
【0010】
また、上記第3の技術すなわち1対のセンサデータの各データ値をデータ変数番号に関する微分近似値で置き換えるように補正する場合は、個々のデータに対して複雑な微分近似値置換え処理が必要となる。
【0011】
本発明は、複雑な処理および検出精度の悪化を可及的に抑制可能な位相差検出方法、位相差検出装置、測距装置および撮像装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、測定対象からの像が結像される1対の光センサアレイの出力に応じた複数の映像データからなる1対の映像データ列から相対位置が異なる部分映像データ群を抽出して1対の部分映像データ群の組合せを複数作り、当該1対の部分映像データ群の各組合せに対して複数の相関度を求める相関度取得ステップと、当該複数の相関度の中で最大相関度を示す上記1対の部分映像データ群から求められた最大相関度と所定値との差を上記複数の1対の部分映像データ群の一方の部分映像データ群の映像データの数で割って得られる補正値を求める補正値取得ステップと、上記複数の部分映像データ群の各組合せ毎に上記1対の部分映像データ群の映像データ列を上記補正値に基づき補正する補正ステップと、補正後の上記映像データに基づいて補正後の複数の相関度を求める相関度取得ステップと、補正前の最大相関度と補正後の最大相関度を比較し相関度の高い最大相関度を含む複数の相関度を有効相関度と判定する比較判定ステップと、上記有効相関度と判定された複数の相関度と相関度が求められた時の上記相対位置を基にして上記1対のセンサアレイに結像された像の相互間の位相差を検出する位相差検出ステップとを含む位相差検出方法である。このようなステップを含む方法によれば、最大相関度を示す1対の部分映像データ群の差に応じた補正値により1対のセンサアレイに結像された像の相互間の位相差を検出するために用いる映像データ間のデータ差を補正するので、もともと相関度が高い1対の部分映像データ群の差に基づいた補正が行え、もともと相関度が高くないデータの影響を受けることを低減でき、部分映像データ群の組合せごとに補正量を求めるという煩わしい処理を防止でき、個々のデータに対して複雑な微分近似値置換え処理をなくすことが可能となる。
【0013】
第2の発明は、測定対象からの像が結像される1対のセンサアレイと、上記1対のセンサアレイの出力に応じた複数の映像データからなる1対の映像データ列から相対位置が異なる部分映像データ群を抽出して1対の部分映像データ群の組合せを複数作り、当該1対の部分映像データ群の各組合せに対して複数の相関度を求める相関演算部と、上記複数の相関度の中で最大相関度を示す上記1対の部分映像データ群から求められた最大相関度と所定値との差を上記複数の1対の部分映像データ群の一方の部分映像データ群の映像データの数で割って得られる補正値を求める補正値取得部と、上記複数の部分映像データ群の各組合せ毎に上記1対の部分映像データ群の映像データ列を上記補正値に基づき補正する補正部と、上記補正部により補正された上記映像データに基づいて補正後の複数の相関度を求める相関演算部と、補正前の最大相関度と補正後の最大相関度を比較し相関度の高い最大相関度を含む複数の相関度を有効相関度と判定する比較判定部と、上記有効相関度と判定された複数の相関度と相関度が求められた時の上記相対位置を基にして上記1対のセンサアレイに結像された像の相互間の位相差を検出する位相差検出部とを含む位相差検出装置である。このような構成によれば、最大相関度を示す1対の部分映像データ群の差に応じた補正値により1対のセンサアレイに結像された像の相互間の位相差を検出するために用いる映像データ間のデータ差を補正するので、もともと相関度が高い1対の部分映像データ群の差に基づいた補正が行え、もともと相関度が高くないデータの影響を受けることを低減でき、部分映像データ群の組合せごとに補正量を求めるという煩わしい処理を防止でき、個々のデータに対して複雑な微分近似値置換え処理をなくすことが可能となる。
【0014】
第3の発明は、上記位相差検出装置と、上記位相差検出装置が検出する位相差に基づき上記測定対象までの距離に応じた距離データを求める距離検出部とを備えた測距装置である。かかる構成によれば、上記の効果に加え、距離データの精度が向上するので測距精度の低下が防止できる。
【0015】
第4の発明は、上記位相差検出装置と、対物レンズと、上記対物レンズを通過した被写体像が結像される結像部と、上記位相差検出装置が求めた上記位相差に応じて上記対物レンズと上記結像部との間の合焦動作を行う合焦制御部とを含む撮像装置である。かかる構成によれば、上記の効果に加え、対物レンズの合焦精度が向上するので撮像画質の向上が図れる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示した一実施例を参照して説明する。図1は撮像装置に本発明を採用した例である。なお、図1において図3と同一構成のものには同一符号を附してある。
【0017】
図1において、1対のレンズ1a、1bは上述したように対象2の映像を1対の光センサアレイ3a、3b上にそれぞれ結像させる。光センサアレイ3a、3bはそれぞれ162個の画素(光電変換素子)をライン上に配置してあり、それらの各画素は当該画素上に結像された対象2の映像の光量に対応する電気信号を出力する。なお、1対の光センサアレイ3a、3bの画素の個数は適宜変更可能である。出力部4は1対の光センサアレイ3a、3bの出力をCPU5に出力する。CPU5は入力する1対の光センサアレイ3a、3bの出力をメモリ部6に記憶してある種々の動作プログラムや各種のデータに基づき以下に示すように処理する。合焦制御部7はCPU5により制御され、対物レンズ8を両矢印X方向に動かし、対物レンズ8と結像部9との間の合焦動作を行う。なお、結像部9は銀塩フィルムでもよいし、いわゆるCCDセンサやCMOSセンサ等のような光電変換素子を有する固体撮像素子でもよい。
【0018】
次に、CPU5の機能を中心に図1、図2を参照して動作を説明する。なお、図1ではCPU5が有する機能を説明するためCPU5においては機能ブロック図を採用している。
【0019】
図示しないレリーズスイッチが操作されると、1対の光センサアレイ3a、3bが動作を開始する(ステップ3a)。上述したように1対の光センサアレイ3a、3bには1対のレンズ1a、1bにより対象2の映像が互いに異なる光路AとBを介してそれぞれ結像されており、1対の光センサアレイ3a、3bから結像された映像の光量に対応する電気信号が出力される。
【0020】
A/D変換部5aは出力部4を介して入力される1対の光センサアレイ3a、3bの出力をA/D変換する。メモリ部5bはA/D変換された1対の光センサアレイ3a、3bの出力を1対の映像データ列(IL、IR)として1対のメモリ領域5bL、5bRに記憶する。本例ではA/D変換された光センサアレイ3aの出力をメモリ領域5bLに記憶し、A/D変換された光センサアレイ3bの出力をメモリ領域5bRに記憶する。また、本例では1対の光センサアレイ3a、3bの画素数がそれぞれ162なので、映像データ列(IL、IR)はそれぞれ162個のデータ(IL(1〜162)、IR(1〜162))で構成される。
【0021】
左右差判定部5cはメモリ部5b内のメモリ領域5bL、5bRに記憶された1対の映像データ列(IL、IR)を読み出し(ステップ3b)、それらの平均値の差もしくは最大値の差を求め、求めた値が所定値A以上か否かを判定する(ステップ3c)。すなわち、1対の映像データ列(IL、IR)の差を左右差とし、この左右差が所定値A以上か否かを判定する。
【0022】
左右差補正部5dは左右差判定部5cが1対の映像データ列(IL、IR)の平均値の差もしくは最大値の差が所定値A以上と判定した場合、すなわち1対の映像データ列(IL、IR)の差が所定値A以上あると判定した場合(ステップ3c)、1対の映像データ列(IL、IR)の平均値の差もしくは最大値の差が所定値Aより小さくなるように映像データ列の全てのデータを一律の補正量で補正し、補正したデータをメモリ領域5bL、5bRに記憶し、1対の映像データ列(IL、IR)を更新する(ステップ3d)。なお、左右差補正部5dによる補正は既に従来技術として説明した第1の技術とほぼ同様である。
【0023】
ステップ3cにおいて1対の映像データ列(IL、IR)の差が所定値Aより小さい場合もしくはステップ3dによる処理が終了したら、相関度取得部としての相関演算部5eによる相関演算を行う(ステップ3e)。具体的な処理としては、1対の映像データ列(IL、IR)からそれぞれ部分映像データ群(iL、iR)をそれらの光センサアレイ上での相対位置が異なるように抽出し、抽出した各部分映像データ群(iL、iR)の組合せに対して相関度を求める。本例では、部分映像データ群のデータ数を26とし、図3(b)に示すように映像データ列(IL)から抽出する部分映像データ群(iL)を固定し、映像データ列(IR)から抽出する部分映像データ群(iR)を1つずつずらしていく方式を採用している。具体的には、以下の式(1)に基づき相関演算を行う。
【0024】
【数1】
Figure 0004817552
【0025】
ステップ3eの相関演算が終了すると、最大相関度検出部5fが相関演算部5eが行った式(1)の演算結果に基づきS(l)の極小値(以下、図3(b)に示したS(x)とする。)すなわち最大相関度を検出し、検出したS(x)と相関演算関数S(l)(l=1〜137の整数)とをメモリ部5gに格納する(ステップ3f)。
【0026】
メモリ部5gへの格納が終了すると、最大相関度判定部5hは最大相関度検出部5fが求めた極小値S(x)が所定値B以上所定値C以下に含まれるか否かを判定し、1対の部分映像データ群がフレア等の迷光の影響を受けていないか判定する(ステップ3g)。
【0027】
ステップ3gにおいて、極小値S(x)が所定値B以上所定値C以下に含まれておらず1対の部分映像データ群(IL、IR)がフレア等の迷光の影響を受けている可能性が高いと判定した場合、補正値取得部としての左右差補正量取得部5iは極小値S(x)を部分映像データ群のデータ数(26個)で割って1データあたりの誤差量を求め、これを左右差補正値とする(ステップ3h)。
【0028】
左右差補正値が求まると、補正部としての相関演算部5jは1対の映像データ列(IL、IR)からそれぞれ部分映像データ群(iL、iR)をそれらの相対位置が異なるように抽出し、抽出した各部分映像データ群(iL、iR)を左右差補正量取得部5iが求めた左右差補正値で補正する(ステップ3i)。補正の例としては、例えば極小値S(x)を示す部分映像データ群(iLx、iRx)の各データの総和を求めるとともにその総和の大小関係を判定し、部分映像データ群(iLx)の総和が大きい場合、部分映像データ群(iL)を抽出した際にその部分映像データ群(iL)に含まれる各データから左右差補正値を減算する補正を行い、部分映像データ群(iLx)の総和が部分映像データ群(iRx)の総和より小さい場合、部分映像データ群(iL)を抽出した際にその部分映像データ群(iL)に含まれる各データから左右差補正値を加算する補正を行う。このような補正を行った後の部分映像データ群(iL)を用いて相関演算部5jは上述した式(1)の相関演算を行う(ステップ3j)。
【0029】
このように、最大相関度を示す1対の部分映像データ群の差に応じた補正値により部分映像データ群の各組合せごとに1対の部分映像データ群を補正し、補正後の1対の部分映像データ群の各組合せに対して再度相関演算を行って相関度を求めるので、補正前の段階で相関度が高い1対の部分映像データ群の差に基づいた補正が行え、補正に際して元来相関度が高くないデータの影響を受けることを低減でき、部分映像データ群の組合せごとに補正量を求めるという煩わしい処理を防止でき、個々のデータに対して複雑な微分近似値置換え処理をなくすことが可能となる。
【0030】
ステップ3jによる相関演算が終了すると、最大相関度検出部5kは相関演算部5jが行った演算結果に基づきS(l)の極小値(S(x’)とする。)すなわち最大相関度を検出する。最大相関度検出部5kによりS(x’)が検出されると、比較判定部5lはメモリ部5gに格納してあるS(x)と最大相関度検出部5kが検出したS(x’)の大小比較を行う(ステップ3k)。この動作について補足すると、迷光は迷光の元となる強い光源の形状やその光源と対象2との位置関係等により複雑に変わることが考えられ、迷光の状況により上述した補正で迷光の影響が低減される場合とされない場合が生じる可能性がある。よって、ステップ3kは上述した補正で迷光の影響が低減されるか否かを確認するために実行される。
【0031】
比較判定部5lはS(x)とS(x’)のうち小さい方すなわち相関度の高い方を有効データとする(ステップ3l、3m)。具体的には、S(x)がS(x’)より小さい場合、ステップ3iによる補正前のS(x)と相関演算関数S(l)(l=1〜137の整数)をメモリ部5gから読み出し補間演算部5mに出力し、S(x’)がS(x)より小さい場合、最大相関度検出部5kが用いたステップ3iによる補正後のS(x’)とその相関演算関数S(l)(l=1〜137の整数)を読み出し補間演算部5mに出力する。
【0032】
このように、補正前の最大相関度と補正後の最大相関度を比較し、補正により最大相関度が悪化した場合は、補正前の最大相関度を有効データとするので、複雑な迷光による影響を補正により除去できなかった場合、その補正を無効にできる。よって、効果の上がらない補正による位相差検出精度の悪化を防止できる。
【0033】
補間演算部5mは入力する極小値(S(x’)またはS(x))とその前後の相関演算関数値(S(x’−1)とS(x’+1))またはS(x−1)とS(x+1))等を用いた補間法によりx’またはxを補正する(ステップ3n)。この補間演算は公知の技術であるので、詳細な説明は割愛する。
【0034】
補間演算によりx’またはxが補正されると、位相差検出部5nは補正されたx’またはxの光センサ3b側に設定してある基準位置(例えば、非TTLカメラのような外光三角測距の場合は測定方向における無限遠位置の対象の映像の中心位置に対応する位置とし、TTLカメラ等で用いられる焦点検出装置の場合は撮影レンズが合焦状態にあるときの対象の映像の中心位置に対応する位置とする。)からのずれ量すなわち位相差を検出する(ステップ3o)。
【0035】
合焦制御部7は位相差検出部5nが検出した位相差に基づき対物レンズ8の位置を制御し、対物レンズ8と結像部9との間の合焦動作を行う。なお、非TTLカメラの場合は、上記に限らず位相差検出部5nで検出した位相差に基づき距離検出部5oで対象2までの距離データを求め、この距離データに基づき合焦制御部7が対物レンズ8の位置を制御し、対物レンズ8と結像部9との間の合焦動作を行うようにしてもよい。
【0036】
なお、上記では相関演算を行う際に一方の部分映像データ群(iL)を固定し、他方の部分映像データ群(iR)を1つずつずらしていく例を示したが、相関演算の方式は上記に限らず適宜変更可能である。例えば、従来技術として示した特開平8−166237号公報に開示されているように両方の部分映像データ群をそれぞれの相対位置が異なるように順次ずらすようにしてもよい。
【0037】
また、上記では各映像データ列(IL、IR)のデータ数を162とし、部分映像データ群のデータ数を26としたが、これらも適宜変更可能である。
【0038】
また、上記では撮像装置に本発明を採用した例を示したが、撮像装置に限るものではない。例えば、種々の測距装置や焦点検出装置等に用いることが可能である。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、最大相関度を示す1対の部分映像データ群の差に応じた補正値により1対のセンサアレイに結像された像の相互間の位相差を検出するために用いる映像データ間のデータ差を補正するので、もともと相関度が高い1対の部分映像データ群の差に基づいた補正が行え、もともと相関度が高くないデータの影響を受けることを低減でき、部分映像データ群の組合せごとに補正量を求めるという煩わしい処理を防止でき、個々のデータに対して複雑な微分近似値置換え処理をなくすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示したブロック回路図。
【図2】図1の動作説明のためのフローチャート。
【図3】図1の動作説明のための説明図。
【符号の説明】
3a 光センサアレイ
3b 光センサアレイ
5e 相関度取得部
5i 補正値取得部
5j 補正部
5n 位相差検出部
5o 距離検出部
7 合焦制御部
8 対物レンズ
9 結像部

Claims (4)

  1. 測定対象からの像が結像される1対の光センサアレイの出力に応じた複数の映像データからなる1対の映像データ列から相対位置が異なる部分映像データ群を抽出して1対の部分映像データ群の組合せを複数作り、当該1対の部分映像データ群の各組合せに対して複数の相関度を求める相関度取得ステップと、
    当該複数の相関度の中で最大相関度を示す上記1対の部分映像データ群から求められた最大相関度と所定値との差を上記複数の1対の部分映像データ群の一方の部分映像データ群の映像データの数で割って得られる補正値を求める補正値取得ステップと、
    上記複数の部分映像データ群の各組合せ毎に上記1対の部分映像データ群の映像データ列を上記補正値に基づき補正する補正ステップと、
    補正後の上記映像データに基づいて補正後の複数の相関度を求める相関度取得ステップと、
    補正前の最大相関度と補正後の最大相関度を比較し相関度の高い最大相関度を含む複数の相関度を有効相関度と判定する比較判定ステップと、
    上記有効相関度と判定された複数の相関度と相関度が求められた時の上記相対位置を基にして上記1対のセンサアレイに結像された像の相互間の位相差を検出する位相差検出ステップとを含むことを特徴とする位相差検出方法。
  2. 測定対象からの像が結像される1対のセンサアレイと、
    上記1対のセンサアレイの出力に応じた複数の映像データからなる1対の映像データ列から相対位置が異なる部分映像データ群を抽出して1対の部分映像データ群の組合せを複数作り、当該1対の部分映像データ群の各組合せに対して複数の相関度を求める相関演算部と、
    上記複数の相関度の中で最大相関度を示す上記1対の部分映像データ群から求められた最大相関度と所定値との差を上記複数の1対の部分映像データ群の一方の部分映像データ群の映像データの数で割って得られる補正値を求める補正値取得部と、
    上記複数の部分映像データ群の各組合せ毎に上記1対の部分映像データ群の映像データ列を上記補正値に基づき補正する補正部と、
    上記補正部により補正された上記映像データに基づいて補正後の複数の相関度を求める相関演算部と、
    補正前の最大相関度と補正後の最大相関度を比較し相関度の高い最大相関度を含む複数の相関度を有効相関度と判定する比較判定部と、
    上記有効相関度と判定された複数の相関度と相関度が求められた時の上記相対位置を基にして上記1対のセンサアレイに結像された像の相互間の位相差を検出する位相差検出部とを含むことを特徴とする位相差検出装置。
  3. 請求項2に記載の位相差検出装置と、上記位相差検出装置が検出する位相差に基づき上記測定対象までの距離に応じた距離データを求める距離検出部とを備えたことを特徴とする測距装置。
  4. 請求項2に記載の位相差検出装置と、対物レンズと、上記対物レンズを通過した被写体像が結像される結像部と、上記位相差検出装置が求めた上記位相差に応じて上記対物レンズと上記結像部との間の合焦動作を行う合焦制御部とを含むことを特徴とする撮像装置。
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