JP4809571B2 - 通信ネットワークにおけるデジタル損失を検出および補償するための方法および装置 - Google Patents
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Description
(発明の分野)
本発明は一般に、通信ネットワークにおける障害の検出および補償に関し、より具体的には通信ネットワークにおけるデジタル損失を検出および補償するための方法および装置に関する。
【0002】
(発明の背景)
モデムは、二値データを変調アナログ信号に変換し、その信号は、一般に公衆交換電話回線網(PSTN)等の、音声伝送用に設計された設備を介して伝送される。従来のモデムは、殆どの伝送に際しての信号はデジタル形式であるが、PSTNを純粋なアナログ・チャネルとして取り扱うのに対して、パルス・コード変調(PCM)モデムは、殆どのネットワークがデジタルであり、中央サイト・モデム(たとえばインターネット・サービス・プロバイダおよびオンライン・サービス)がデジタル接続(たとえば北米T1(North American T1)または欧州E1(European E1)デジタル接続)を介してPSTNに接続されるという事実を利用している。
【0003】
中央サイトのPCMモデムは、多様な符号器復号器(CODEC)の出力レベルに対応して、オクテットまたはポイントとも呼ばれる8ビットのデジタル・ワードを伝送する。中央局またはデジタル・ループ・キャリア(DLC)では、オクテットがアナログ・レベルに変換され、アナログ・ループを介してエンド・ユーザ・モデムに伝送されて、そのエンド・ユーザ・モデムが等化デジタル・レベルを元の伝送されたオクテットにマッピングする。しかし、デジタル・ネットワークにおけるデジタル損失(DL)および/または不正ビット信号(RBS)を含むデジタル障害により、オクテットは伝送時に破損する場合がある。この破損により、一般に中央局またはDLCで修正レベルが生成され、これがエンド・ユーザ・モデムによって受け取られて処理された結果、中央サイト・モデムによって伝送された本来のオクテットに対応する等化デジタル・レベルが正確に生成し得ないマッピングを生じてしまう。
【0004】
デジタル・ネットワークに導入された障害の悪い影響を緩和するために、モデム・トレーニング・モード時に障害が識別される。一般に、モデム・トレーニング・モードには、通信ネットワークにおける障害または障害の組合せを検出するためにエンド・ユーザ・モデムによって解析される、中央サイト・モデムとエンド・ユーザ・モデムとの間でのトレーニング・ポイント・シーケンスまたはデジタル障害学習(DIL)シーケンスの伝送が含まれる。これらのエンド・ユーザ・モデムによって識別された障害または障害の組合せは、その後、伝送時に導入されたデジタル障害の補償に使用される。したがって、通信ネットワークのデジタル・ネットワークによって導入された障害を検出および補償するための方法および装置が望まれる。
【0005】
以下、本発明について、同様な符号が同様な要素を示す添付の図面と共に述べる。
(好ましい実施形態例の詳細な説明)
図1は、本発明の好ましい実施形態例に従って構成されたエンド・ユーザ・モデム104を有する通信ネットワーク100を示す図である。通信ネットワーク100には、公衆交換電話回線網(PSTN)116を介して8ビットのデジタル・ワードすなわちオクテットを伝送すべく構成された送信機(Tx)112を有する、中央サイト・モデム108が含まれる。送信機112によって送信されたオクテットは、A法則またはμ法則コーディング等のオクテット・コーディング・スキームに従って、エンド・ユーザ・モデム104に接続された中央局120の符号器復号器118(CODEC)によってアナログ・レベルに変換される。CODEC118によって変換されたアナログ・レベルは、アナログ・ループ124を介してエンド・ユーザ・モデム104に伝送され、ここでアナログ・レベルは等化デジタル・レベルにマッピングされる。エンド・ユーザ・モデム104は、アナログ回線プローブ段階中に取得されたノイズ分散を使用して、適応デジタル障害学習(DIL)シーケンスを生成すべく構成される。このDILシーケンスは、次のアナログ・レベルの等化デジタル・レベルへのマッピングに悪い影響を与える、デジタル損失の不明瞭性を解決するために、トレーニング・モードで使用される。
【0006】
デジタル損失の不明瞭性は、一般に、x−dB損失と(x+Amb_d)−dB損失対との間で生じるものであり、ここで不明瞭性オフセット(Amb_d)はゼロよりも大きい所定の定数であり、不明瞭性ベース(x)はゼロよりも大きく不明瞭性オフセットよりも小さい。x−dB損失および(x+Amb_d)−dB損失対は、エンド・ユーザ・モデムがこの2つの値を区別し得ないような不明瞭性を生じさせる場合がある。不明瞭性オフセット(Amb_d)の変化により、デジタル損失不明瞭性の異なるセットが生じ、デジタル損失不明瞭性のそれぞれのセットについて、少なくとも1つのオクテットが存在し、これを使用して不明瞭性を解決することが可能である。このようなオクテットを本明細書では特徴オクテットと呼ぶ。たとえば、A法則コーディング・スキームを使用する通信ネットワークでは、不明瞭性オフセット6.02dBに対して1セットのデジタル損失不明瞭性が存在し、ここで特徴オクテットは第2のコード・セグメントからの1オクテットであり、好ましくは第2のコード・セグメントからの31番目のオクテット(すなわちUCODE31)である。
【0007】
デジタル損失ペア間の不明瞭性を解決するために、エンド・ユーザ・モデム104はデジタル損失不明瞭性の各セットについて特徴オクテットを識別する。デジタル損失ペアについての特徴オクテットが見出されると、チャネル・ノイズを許容するのに十分な、好ましくはノイズ分散に適応する特徴オクテットのいくつかの伝送コピーを使用して、適応DILシーケンスが生成される。エンド・ユーザ・モデム104の適応DILシーケンス生成器128が特徴オクテットを識別し、アナログ・ループ124から受け取ったアナログプローブ信号132を使用して、特徴オクテットを備えた適応DILシーケンス140が生成される。適応DILシーケンス140は、中央サイト・モデム108への伝送用に、エンド・ユーザ・モデム104の送信機144に提示される。中央サイト・モデム108が適応DILシーケンス140を受け取ると、適応DILシーケンス140によって規定されたオクテットは、その後モデム・トレーニングまたはDILプロセス時に中央サイト・モデム108によってエンド・ユーザ・モデム104に伝送される。
【0008】
図2を参照すると、図1の適応DILシーケンス生成器128がより詳細に示されている。一般に、適応DILシーケンス生成器128は、デジタル損失不明瞭性の事前知識を使用して特徴オクテット(OCT1)を識別し、特徴オクテットの伝送コピー数(Mf)を決定し、適応DILシーケンスを生成するための特徴オクテットの伝送コピー数を使用して基本DILシーケンスを修正する。特徴オクテットは特徴オクテット・ロケータ204によって識別され、特徴オクテット・ロケータは不明瞭性オフセット(Amb_d)を受け取り、この値で特徴オクテット検索ルーチンを実行するが、この一例が図3に示されている。特徴オクテット検索ルーチンは、重要な出力レベルを備えた特徴オクテット、好ましくは特徴オクテットの特定セットの中で最も強い出力レベルを備えた特徴オクテットを識別すべく構成されることが好ましい。たとえば、6.02dBの不明瞭性オフセットおよびA法則コーディング・スキームが与えられると、第2のコード・セグメントからの31番目のオクテットが好ましい距離特性を有する(すなわち、UCODE 31とUCODE 30との間の距離が2であり、UCODE 31とUCODE 32との間の距離が3である)場合、第2のコード・セグメントからの31番目のオクテット(すなわちUCODE 31)が好ましい特徴オクテットとなる。
【0009】
図3を参照すると、特徴オクテット検索ルーチン300はインデックス(j)の初期設定で始まる。インデックスはオクテットUCODE(Jmax)304に初期設定されることが好ましく、最も好ましくはこのポイントの伝送出力が依然として好ましい領域内にあるべく128よりも小さいオクテットUCODE値に初期設定される。インデックス304の初期設定後、ルーチン300はアナログ減衰値(A)308を算出し、以下の式を使用して同じ損失量に基づいてデジタル減衰値312を算出する。
【0010】
【数1】
【数2】
上式で、PCM_LVL(i)は、入力オクテット(i)が与えられた通信ネットワーク回線カードにおいてデジタル−アナログ・オペレーションを実行することで得られるコーディング・レベルであり、DL_FUN(x,y)は、デジタル損失xdBで入力オクテット(y)を出力オクテット(z)にマッピングするためのデジタル損失関数である。アナログ減衰値およびデジタル減衰値がそれぞれ数式(1)および数式(2)を使用して得られると、これら2つの値の比較オペレーション316が実行される。アナログ減衰値がデジタル減衰値に等しい場合、ルーチン300によって特徴オクテットの位置が決められず、インデックスは減分され320、第2のアナログ減衰値が算出され308、第2のデジタル減衰値が算出されて、等しくない減衰値が見つかるまで(すなわちA≠B)ルーチン300によって比較オペレーション316が実行される。例に示されるように、第2のコード・セグメントからの31番目のオクテット(すなわちUCODE 31)は、このルーチンを使用して特徴オクテットとして識別される。
【0011】
図2を参照すると、特徴オクテット・ロケータ204が特徴オクテットをいったん決定すると、その特徴オクテットは最小距離算出器208に提供される。最小距離算出器208は、コーディング・レベル間の最小距離(dmin)を決定するために、特徴オクテット・ロケータ204および不明瞭性オフセット(Amb_d)によって識別された特徴オクテットを使用する。最小距離算出器208は、最小距離(dmin)を決定するために以下のオペレーションを実行する。
【0012】
【数3】
上式で、PCM_LVLおよびDL_FUNは、数式(1)および数式(2)を参照しながら前述した関数である。この最小距離(dmin)は、最小距離算出器208によって、デジタル損失検出の信頼性を向上させる伝送コピー数(Mf)を選択するためのコピー論理212に提供される。
【0013】
最小距離(dmin)に加えて、コピー論理212は、一般にアナログ回線プローブ段階と呼ばれるモデム起動オペレーションの第1段階中に得られたノイズ分散(σ2)も受け取る。アナログ回線プローブアナライザ216は、当分野で知られた多くの技法のうち1つを使用して、ノイズ分散を生成する。たとえばノイズ分散は、参照のために本明細書に援用された、1991年9月10日にユボーグル等(Eyuboglu et al)に付与された「Line Probing Modem」という名称の米国特許第5048054号に記載された方法および装置を使用して生成することが可能である。ノイズ分散がアナログ回線プローブアナライザ216から入手可能となり、最小距離が最小距離算出器208から受け取られると、コピー論理212は、信頼し得るデジタル損失検出を提供する伝送コピー数を決定すべく構成される。
【0014】
コピー論理212は、エンド・ユーザ・モデムによって使用されるコーディング・レベル推定器および検出器の誤差性能(Pe)を含むいくつかの要因に基づいて、伝送コピー数を選択する。本発明では、図5に示されたコーディング・レベル推定器および検出器404を含み、この詳細な説明で表された範囲および精神を逸脱することのない任意のタイプのコーディング・レベル検出器が使用可能であり、その誤差性能は次のように表し得る。
【0015】
【数4】
上式で、Mfは誤差性能を生成するために使用されるオクテットの伝送コピー数であり、Q(x)は以下のようなガウスエラー関数である。
【0016】
【数5】
信頼し得るコーディング・レベルを検出するためには、0.001以下の誤差性能が好ましい(すなわちPe<=0.001)であることがわかっているが、この値は特定の応用例の場合には所望どおりに変更可能である。誤差性能が0.001の場合、数式(4)の不等式は次のように解かれる。
【0017】
【数6】
結果は以下のようになる。
【0018】
【数7】
数式(7)の関係を使用して、コピー論理212は不等式を満たす伝送コピー数(Mf)を選択する。次にこのMf値が、適応DILシーケンスを生成するためにシーケンス修正器220に提示される。
【0019】
シーケンス修正器220は、好ましくは何らかの一般障害検出を提供すべく設計された標準DILシーケンス224を修正することによって、適応DILシーケンスを生成する。標準DILシーケンス224の設計は、たとえば付録Aの表1に示された標準DILシーケンスディスクリプタを含む、任意数のDILシーケンス設計であってよい。(参照のために本明細書に援用された、1998年9月、ITU電気通信標準化部門の「A DIGITAL MODEM AND ANALOGUE MODEM PAIR FOR USE ON THE PUBLIC SWITCHED TELEPHONE NETWORK (PSTN) AT DATA SIGNALLING RATES OF UP TO 56000 BIT/S DOWNSTREAM AND UP TO 33600 BIT/S UPSTREAM」に示されたDILディスクリプタおよび関連する考察を参照)。シーケンス修正器220は、標準DILシーケンス224を受け取り、特徴オクテット・ロケータ204によって提供された特徴オクテットの伝送コピー数を挿入する。適応DILシーケンスはこの挿入プロセスの結果であり、デジタル損失の不明瞭性の解決を支援する設計を有する。たとえば、適応DILシーケンスは、ノイズ分散が約50.482(すなわち、公称伝送信号出力が−12dBmの場合、信号対雑音比が37dBにほぼ等しい)の場合、不明瞭性オフセット6.02に対するA法則コーディング・スキームでのデジタル損失の不明瞭性がほぼ解決されるプロセスで使用可能である。付録Aの表1に示された標準DILシーケンスディスクリプタから適応されたこの適応DILシーケンスは、付録Aの表2に示されている。表2の適応DILシーケンスは、特徴オクテット31に対して3072のコピーを有する。
【0020】
図1を参照すると、中央サイト・モデム108がエンド・ユーザ・モデム104から適応DILシーケンス140を受け取った後、適応DILシーケンスを含むオクテットは、中央サイト・モデム108によってPSTN 116およびアナログ・ループ120を介して伝送される。エンド・ユーザ・モデム104の受信機(Rx)136は、適応DILシーケンスを含むオクテットをアナログ信号として受け取り、この信号を、デジタル接続およびアナログ・ループによって導入された振幅および遅延の両方のひずみを補償する等化器を介して渡す。等化された受信機136の出力148は、アナログ・ループ124に示されたような適応DILシーケンスのアップスケーリングされた推定値であり、数学的に以下のように示し得る。
【0021】
【数8】
上式で、yjは等化器出力148、xjは回線カード出力でのコーディング・レベル、wjはノイズ分散(σ2)での付加的なホワイト・ガウス・ノイズ、ならびにgmはデジタル・ネットワークでのデジタル損失に関する、図4を参照しながら以下で論じるようなデジタル損失検出器によって識別されるスケーリング因子である。この等化出力148は、それぞれデジタル損失検出および非線形検出のためにデジタル損失検出器152および非線形検出器156に提供される。
【0022】
図4を参照すると、等化出力(yref,0,...yref,j,...;y1,0,...,y1,j,...;y2,0,...,y2,j,...;...;yN−1,0,...yN−1,j,...;yf,0,...yf,j,...)148を受け取り、Nオクテット、基準オクテット(OCTref)、および特徴オクテット(OCTf)を処理する、図1のデジタル損失検出器152が示されている。言い換えれば、デジタル損失検出器152はN+2オクテットを処理している。デジタル損失検出器152はN+2オクテットを順次に処理することが好ましいが、この詳細な記述では明瞭さおよび簡潔さを維持するために並列オペレーションが示されている。デジタル損失検出器152が等化出力148を受け取ると、N+2オクテット402のそれぞれに関連付けられた出力はコーディング・レベル推定器および検出器404に提示され、ここで平均化オペレーションが実行される。コーディング・レベル推定器および検出器404の一例は図5に示されている。
【0023】
図5を参照すると、平均化オペレーションは、T記号フレームのあらゆる段階についてアナログ・ローカル・ループへの入力のアップスケーリングされた推定値を改良するために、コーディング・レベル推定器および検出器404にT記号間隔ごとに着信する記号を介して実行され、ここでTは、帯域内不正ビット信号(RBS)の期間に依存する。入力記号ストリームはTストリームにシリアル・パラレル変換され、各ストリームは、T記号間隔ごとに着信する記号またはT記号フレームの同じ段階中の記号からなる。平均化デバイス408は、次に以下のオペレーションを実行する。
【0024】
【数9】
上式で、yjは数式(8)によって与えられるj番目の等化器出力記号であり、Mはl番目の段階の推定値Ylを得るのに使用される記号の合計数である。yjはノイズ分散(σ2)を備えたガウス変数であり、Ylもノイズ分散(σ2)を備えたガウス変数で。ただし、Ylのノイズ分散(すなわちσ2/M)はyjのそれよりも小さい。したがって、Ylは等化器出力(yj)よりも良い推定値を提供する。コーディング・レベル推定器および検出器404は、ほぼすべてのT段階についてT個の比較的精密な推定値を生成するため、不正ビット信号(RBS)によって導入される影響を回避することを支援する。
【0025】
図4を参照すると、コーディング・レベル推定器および検出器404の改良された推定値408は、基準スケール生成器416によって生成された基準スケール412によってダウンスケーリングされる。基準スケール412は、適応DILシーケンス140のトレーニング命令(TO)オクテットを基準オクテット(OCTref)および対応する改良推定値308
【数10】
として使用し、基準スケール生成器416によって生成される。合計で、以下のようにS個の基準スケール
【数11】
412が帰納的に生成される。
【0026】
【数12】
等化誤差生成器420は、2乗量子化誤差和424を計算するために、それぞれ基準スケール412
【数13】
および改良推定値408を受け取る。それぞれの基準スケール412についての量子化誤差和424は、以下の式によって決定されたS次元誤差ベクトルの各構成要素(Ei,j)を使用して、S次元誤差ベクトル
【数14】
として表し得る。
【0027】
【数15】
上式で、PCM_DAQ(x)は、アナログ・レベルから、A法則コーディング・スキームでのA法則コーディング・レベルなどの、特定コーディング・スキームでの最も近いコーディング・レベルへのアナログ・ループ変換に関連付けられた、回線カードでのデジタル・アナログ量子化関数を実行する。選択されたそれぞれのオクテットについての誤差ベクトル
【数16】
424は、特徴オクテット・スイッチ440によって累算器428に条件付きで提供される特徴オクテット
【数17】
の誤差ベクトルを除いて、累算器428に直接提示される。特徴オクテット・スイッチ440は、図6を参照しながら次に説明するように、ネットワークCODEC出力の改良推定値が適度に低いノイズ分散を有するかどうかを示す制御信号(CSGA)に基づいて、特徴オクテットの誤差ベクトルを条件付きで累算器428に提供する。ネットワークCODEC出力の改良推定値が適度に低いノイズ分散を有する場合、特徴オクテット・スイッチ440は特徴オクテットの誤差を累算器428に結合し、そうでない場合、累算器428は誤差項の生成に使用するために特徴オクテットのこの誤差ベクトルを受け取らない。
【0028】
累算器428は、以下の式に従って、S個の基準スケールに対応するS個の誤差項(E0,E1,...,Ej,およびES−1)を生成する。
【0029】
【数18】
S個の誤差項は、比較するためおよびS個の誤差項の最小誤差を選択するために、スケール・セレクタ432に提示される。スケール・セレクタ432は、最小誤差を表す予備スケール(gm’)を生成する。予備スケールは、スケール対損失マッピング器436によって予備デジタル損失値(DLm’)にもマッピングされる。
【0030】
予備スケールおよび予備検出デジタル損失は、デジタル損失不明瞭性が特徴オクテットの観察によって適切に解決されないと判断された場合に、修正を必要とすることがある。したがって、スケール修正スイッチ442およびデジタル損失修正スイッチ444には、特徴オクテットの観察によってデジタル損失不明瞭性を解決する妥当性を示す第2の制御信号(CSGB)が提供される。さらに、図6の制御信号生成器を参照しながら以下で論じるように、この妥当性はチャネル非線形性要因およびCODECによって強制される出力制約に関することが好ましい。デジタル損失不明瞭性が特徴オクテットの観察によって適切に解決されないことが決定した場合、予備スケール信号および予備検出デジタル損失信号は、最良のスケール(gm)および検出損失(DLm)を生成するために、乗算器448および加算器452によって以下のように修正される。
【0031】
【数19】
【数20】
そうでなければ、予備スケール信号および予備検出デジタル損失信号は修正されず、その後最良のスケールおよび検出損失として使用される。
【0032】
図6を参照すると、制御信号生成器160は、受信機等化器の性能を反映する平均2乗残余誤差(MSE)604を含む3つの制御信号(CSGA、CSGB、およびCSGC)を生成するために、複数の入力を受け取る。よくトレーニングされた受信機等化器のMSEは、一般に、アナログプローブ段階中に取得されるノイズ分散(σ2)よりも正確であることが理解されよう。したがって、MSE 604は、適応DILシーケンスに含まれるそれぞれのT段階についての特徴オクテットの伝送コピー数(Mf)に加えて、分散算出器608に提供されることが好ましい。分散算出器608は、以下の式に従ってノイズ分散(σ2)を算出する。
【0033】
【数21】
ノイズ分散(σ2)は、図3のコーディング・レベル推定器および検出器の出力304で、推定ベクトル
【数22】
に含まれる改良推定値の分散(Yf,j)を表す。
【0034】
分散算出器608で算出されたノイズ分散は、図4のデジタル損失検出器152による特徴オクテット検出の信頼性を決定するために、比較器614においてノイズしきい値(THD)612と比較される。ノイズしきい値は、特徴オクテットに関連付けられた最小距離(dmin)と、特徴オクテットに関連付けられたコーディング・レベルを検出するときに使用される図5の検出器の望ましい最大誤差性能を使用して決定し得る。数式(6)および(7)において、0.001よりも小さいかまたは等しい誤差性能(Pe)を満たすために、ノイズしきい値を以下の式による最小距離に関連させ得る。
【0035】
【数23】
たとえば、A法則ネットワークにおいて(x)−dBと(x+6.02)−dBのデジタル損失ペア間の不明瞭性を解決するためには、UCODE 31特徴オクテットでは22/43.34のTHDが望ましい。ノイズ分散がノイズしきい値よりも大きい場合、特徴オクテットの検出は信頼し得ないとみなされる。このような状況では、特徴オクテットの観察に対応する誤差ベクトルはデジタル損失を決定する際に使用すべきでないことを示す、第1の制御信号(CSGA)が生成される(たとえばCSGA=1)。ただし、デジタル損失を決定する際に特徴オクテットの観察を使用すべきでないことがいったん決められると、デジタル損失の不明瞭性(たとえば、A法則コーディング・スキームで不明瞭性が(x)dBと(x+6.02)dBの間)を解決するために代替処置が開始されることが好ましい。
【0036】
デジタル損失の不明瞭性を解決する際に図4のデジタル損失検出器によって代替処置が取られる場合、制御信号生成器160は第2の制御信号(CSGB)を生成する。第2の制御信号は、以下の3つの条件が合えば、デジタル損失の不明瞭性を解決する際に代替処置を使用すべく、デジタル損失検出器に命令する。第1に、比較器616が、特徴オクテットの観察に対応する誤差ベクトルをデジタル損失の決定に使用すべきではないと決定したことである。第2に、図7の非線形検出器156が非線形性(すなわちNL_FLAG=0)を見つけていないこと、さらに中央局のCODEC出力に適用された出力制約が緩和されるかまたはエンド・ユーザ・モデムのオペレーション条件から除去されることである。
【0037】
政府機関(たとえば連邦通信委員会(FCC/Federal Communications Commission))では、CODECでの公称伝送出力レベルを規制している(たとえばFCC規制では、CODEC出力が−10または−12dBmを超えてはならない)。ただし、この制約は緩和されており、場合によっては規制本体から除外される。したがって、出力制約の有無を示すために、出力制限インジケータ(PWR_LIMIT)が提供される。この実施形態例では、出力制限インジケータは、それぞれ出力制約ありまたは出力制約なしを示す2進数「1」または「0」に設定される。出力制限インジケータは、出力制約の有無が不明瞭性を解決するための代替処置の選択に影響を与える場合に提供される。
【0038】
代替処置が不明瞭性解決に好ましいことが決定されると(たとえば、(x)−dBデジタル損失または(x+Amb_d)−dBデジタルの選択)、デジタル損失対の損失のうちの1つを一貫して選択することが好ましい。たとえば、(x+Amb_d)−dBのデジタル損失を補償すべく設計された配列は、たとえ実際のデジタル損失がx−dB損失であっても破損されにくいため、(x+Amb_d)−dBのデジタル損失を選択することが好ましい。ただし、実際のデジタル損失がx−dBデジタル損失である場合に(x+Amb_d)のデジタル損失を補償するように設計された配列であれば、伝送出力に比例した非線形性(すなわちネットワークCODECにおける高調波ひずみ)は、伝送出力が設計よりもAmb_d dBだけ強くなるごとに性能が低下することになる。さらに、(x+Amb_d)のデジタル損失補償によって増加した出力は、前述の出力制約を超えてしまう場合があるので望ましくない。
【0039】
第3の制御信号(CSGC)は、第1の制御信号(CSGA)および第2の制御信号(CSGB)によって指定された条件に基づき、制御信号生成器160によって生成される。より具体的に言えば、第3の制御信号は、特徴オクテットの観察がノイズを考慮することによって使用不可能であること、特徴オクテットが適応DILシーケンス内にないこと、過度の非線形性が存在すること、またはCODECで出力制約が強制されていることを示すインジケーションを提供する。第3の制御信号(CSGC)についての論理式は、以下のように表される。
【0040】
【数24】
したがって、論理式によって指定された条件が真(すなわち論理「1」)である場合、第3の制御信号は、図7の配列生成器に対して、デジタル損失出力として選択されていないデジタル損失ペアのデジタル損失を補償するために配列設計を修正するように指示を与える。
【0041】
図7を参照すると、図1の配列生成器164がより詳細に示されている。配列生成器164は第3の制御信号(CSGC)を受け取り、この信号に基づいて2つの配列設計プロセスのうち1つを選択する。より具体的に言えば、前述の条件に合致するものが何もない(すなわち、特徴オクテットの観察が使用可能であり、特徴オクテットが適応DILシーケンス内に存在し、過度の非線形性が存在せず、CODECで出力制約が強制されていない)ことを示す第3の制御信号が受け取られた場合、配列生成用に第1の設計プロセスが選択される。
【0042】
第1の設計プロセスおよび第2の設計プロセスは、第1の構成スイッチ704および第2の構成スイッチ708を構成することによって選択される。基本のCODEC配列デザイナ712は主として第1の設計プロセスを実行し、好ましくは配列ポイント間の最小距離が以下の関係を満たす基本のCODEC配列セットを生成する。
【0043】
【数25】
上式で、βは許容差スケーリング因子である。さらに、基本のCODEC配列セットは、配列セットの平均出力が所定の制限(すなわちPLIMIT、すなわちPav<=PLIMIT)を超えないように生成される。これら2つのパラメータを満たす基本のCODEC配列セットが生成されると、送信機配列生成器714は、基本のCODEC配列およびデジタル損失(DLm)からTRANSMITTER配列セットを生成するように構成される。第1の設計プロセスでは、所望のCODEC配列セットが修正なしに基本の配列セットから生成される。このCODEC配列セットがエンド・ユーザ・モデムの受信機に送信され、これが、このセットを使用して検出器用のしきい値テーブルを構築する。中央サイト・モデムにも、デジタル・ネットワーク内に発生したデジタル損失を補償するためのTRANSMITTER配列セットと、それ独自の受取りのために改善された遠端エコー配列性能を達成するためのCODEC配列セットが提供される。
【0044】
第3の制御信号が、非線形性が存在すること、出力制約が有効であること、または特徴オクテットの信頼し得る観察が使用不可能であることを示す場合、第1の構成スイッチ604および第2の構成スイッチ608は、配列生成器164を第2の設計プロセス用に構成するように構成される。第2の設計プロセスには、配列設計を制限するための許容差スケーリング因子(β)のスケーリングが含まれる。いったんβが適切にスケーリングされると、数式(15)で指定された関係および平均出力制限(すなわちPav<=PLIMIT)に合致するように、基本のCODEC配列セットが生成される。この基本のCODEC配列はその後、所定の不明瞭性オフセット(Amb_d)がデジタル損失値であると想定して、デジタル損失関数(DL_FUN(loss,y))を適用して生じる他の配列セット内のほぼすべてのポイントに対して、基本のCODEC配列内のほぼすべてのポイントが1対1のマッピング対応関係を有するように配列チューナ718によって改良される。たとえば、基本のCODEC配列セットは以下のように表されると想定する。
【0045】
【数26】
上式で、Qは基本のCODEC配列セットにおけるポイント数であり、ckはそのポイントのUCODEであり、c1<c2<...<cQである。基本のCODE配列セットから選択されたP個のポイントを有する改良された配列は、以下のように表すことが可能であり、ここではP<=Qであって、
【数27】
オクテット(c1,ck2,ck3,...,およびckp)は以下を満たす。
【0046】
【数28】
上式で、所定の不明瞭性オフセットはデジタル損失関数(DL_FUN)のデジタル損失であると想定される。結果として、他のPおよびQのポイント({c2,...,ck2−1,ck2+1,...ckp−1,ckp+1,...,cQ})は基本配列から除去される。除去されるPおよびQのポイントは以下を満たす。
【0047】
【数29】
この例で、6.02dBの不明瞭性オフセットおよびA法則コーディング・スキームが与えられた場合、ゼロ・コード・セグメント(コード・セグメント(0))および第1のコード・セグメント(コード・セグメント(1))に属するポイントのみが6.02dBのデジタル損失によって破損される改良された配列に対して、基本の検索が容易に実施される。
【0048】
配列チューナ718が基本のCODEC配列を改良した後、改良された配列セットは所望のCODEC配列セットとしてエンド・ユーザ・モデムの受信機に送信される。これが改良されたセットを使用して検出器用のしきい値テーブルを構築する。送信機配列生成器714は、事前に選択されたデジタル損失を使用してTRANSMITTER配列セットを生成する。次に、デジタル・ネットワーク内に発生するデジタル損失を補償するために、改良された配列セットから生じたTRANSMITTER配列セットおよび改良された配列セットが中央サイト・モデムに提供される。配列生成器164のこの記述から理解されるように、配列チューニング・デバイス718およびスケーリング・デバイス704は、デジタル損失検出に存在する潜在的な不明瞭性に対して補償支援を提供する。言い換えれば、ネットワークにおける実際のデジタル損失が(DLm+Amb_d)dBのときに、たとえ検出されたデジタル損失がDLm dBであっても、設計された配列は付加的ノイズを許容するのに十分であり、一部のポイント(たとえば、不明瞭性オフセット6.02dBが与えられたA法則コーディング・スキームにおける、ゼロ・コード・セグメント(すなわち、コード・セグメント(0))および第1のコード・セグメント(コード・セグメント(1))からのポイント)にかなりの量の量子化ノイズが存在するとしても、実際のデジタル損失によってほとんど破損されることはない。
【0049】
図8を参照すると、受信機の等化出力148において非線形性を検出すべく構成された図1の非線形検出器が、より詳細に示されている。非線形性を検出するためには、アナログ回線プローブを使用する方法および装置を含むがこれに限定されることのない多数の方法および装置が使用可能であるが、非線形性検出の好ましい方法では、不明瞭性オフセット(Amb_d)を備えた不明瞭性セットとして特徴オクテット以外のオクテットを含む、DILシーケンス設計を使用する。これらの非特徴オクテットが選択され、第1のテーブル808が第1の非特徴オクテット(x)を含む場合、第2のテーブル812は、第1の非特徴オクテット(x)に対応するコーディング・レベルのγ倍である対応するコーディング・レベルを有する非特徴オクテットを含むような、第1のテーブル808および第2のテーブル812にグループ分けされ、ここでγ=10(Amb_d/20)である。これとは逆に、第2のテーブル812が第2の非特徴オクテット(y)を含む場合、第1のテーブル808は、第2の非特徴の対応するコーディング・レベルをγで割ったものに等しい対応するコーディング・レベルを有する非特徴オクテットを含む。さらに、第2のテーブル812における非特徴オクテットのコーディング・レベルは、それらのポイントの伝送出力が規制された公称伝送出力に近いことを保証するコード・セグメント内にあるかまたはこれに近いことが好ましい。たとえば、A法則コーディング・スキームでは、第4のコード・セグメント(コード・セグメント(4))が、規制された公称伝送出力に近いポイントの伝送出力を提供する。
【0050】
第1のテーブル804および第2のテーブル812の非特徴オクテットは、非線形検出器156による非線形性検出の基礎を形成する。第1のテーブルの非特徴オクテットに対応するスケーリングされた推定コーディング・レベルの第1の和(Z1)と、第2のテーブルの非特徴オクテットに対応するスケーリングされた推定コーディング・レベルの第2の和(Z2)との比がほぼγに近い値の場合、第1のテーブル804からのポイントの推定値が、振幅レベルが大きいことによってより大きなひずみを受けやすいために、非線形性は存在しない。
【0051】
この比を比較するために、非線形検出器148はコーディング・レベル推定器804を使用して、期間Tのあらゆる段階についてアップスケーリングされたコーディング・レベル推定値を生成する。たとえば、図5のコーディング・レベル推定器504がこうした目的に使用できる。コーディング・レベル推定器804によって生成されるこれらの推定値は、DILプロセス中に動作し、生成されたオクテットが現在のコーディング・レベル推定器出力に対応するソース・オクテットであるように同期化される、同期化されたDIL基準生成器によって生成されるUCODEに対応する。DIL基準生成器によって同期的に生成されたUCODEを使用して、コーディング・レベル推定器によって提供されたコーディング・レベル推定値は、第1のテーブル824に関連付けられた第1のKEY信号生成器(図示せず)によって生成される第1のKEY信号(KEY 1)822と、第2のテーブル828に関連付けられた第2のKEY信号生成器(図示せず)によって生成される第2のKEY信号(KEY 2)826とによって制御される、第1の累算スイッチ824および第2の累算スイッチ820により、第1の累算器816および第2の累算器820に選択的に提示される。
【0052】
より具体的に言えば、基準UCODEが第1のテーブル808で見つかった場合、第1のテーブル・スイッチ824を閉じてコーディング・レベル推定器804の出力を第1の累算器816に結合するために、第1のKEY信号(KEY 1)が起動される。さらに、基準UCODEが第2のテーブル812で見つかった場合、第2のテーブル・スイッチ828を閉じてコーディング・レベル推定器804の出力を第2の累算器816に結合するために、第2のKEY信号(KEY 2)が起動される。第1の累算器816および第2の累算器816で累算された基準UCODEは、第1のテーブル808から累算された値と第2のテーブル812から累算された値との比(すなわちZ2/Z1)を決定する、比率算出器830に提示される。この比率が比較器832によって比較され、比率が所定のしきい値に基づいた範囲内であるかどうかが判定される。より具体的に言えば、以下のように判定される。
【0053】
【数30】
比率が上限および下限より外にあることがわかれば非線形性が存在するということであり、比較器832はこうした非線形性を示す信号(たとえばNL_FLG=1)を生成し、そうでない場合は非線形性がないことを示す信号(たとえばNL_FLG=0)が生成される。A法則コーディング・スキームでは、第1のテーブル808および第2のテーブル812用の2つの例示的なテーブルは、以下のように、6.02の不明瞭性オフセット(Amb_d)の曖昧なデジタル損失を備えたA法則コーディング・スキーム用である。
【0054】
TABLE4={64,65,78,79}
TABLE5={81,82,94,95}
図9を参照すると、図1の受信機136の本発明に関する構成要素がより詳細に示されている。受信機クロックがネットワーク・クロックと同期していると想定すると、アナログ・ループからのアナログ入力信号902が、エコー・キャンセル後に等化器904に提供される。以前に示されたように、等化器904の等化出力148はデジタル損失検出器および非線形性検出器に提供される。さらに、等化出力148は、デジタル損失検出器によって発見された最適なスケール(gm)を使用して、スケールダウン・デバイス908によってダウンスケールされる。したがって、スケールダウン・デバイス908の出力は、ローカル交換器の回線カード出力の出力とほぼ合致する。決定デバイス912は、スケールダウン・デバイス908の出力と、図7の配列生成器によって生成されたCODEC配列を使用するしきい値テーブル生成器によって生成されたしきい値テーブル914とを使用する。CODEC配列で生成されたしきい値テーブル914はデマッパ916に提供され、これが適切なデータ・ストリームを生成する。等化器の残余誤差(すなわちMSE)は、しきい値テーブル914からの情報を使用して、決定デバイス912への入力909を決定デバイス912の出力910から減じることによっても算出される。
【0055】
以上の説明から、通信ネットワークのデジタル・ネットワークおよびアナログ・ループによって導入された障害を検出および補償するための方法および装置について述べたことを理解されたい。以上の説明では、例示的な実施形態について述べてきたが、実施形態には多数の変形形態が存在することを理解されたい。最後に、この実施形態は単に好ましい実施形態例であって、いかなる方法でも本発明の範囲、適用可能性、または構成を限定するように意図されたものでないことを理解されたい。むしろ前述の詳細な説明は、当分野の技術者に本発明の好ましい実施形態例を実施する際に便利なロード・マップを提供するものである。好ましい実施形態例に記述された要素の機能および配置構成には、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の精神および範囲を逸脱することなく、様々な変更が可能であることが理解されよう。
【0056】
付録A
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい1実施形態例に従ったエンド・ユーザ・モデムを有する通信ネットワークを示す図。
【図2】本発明の好ましい1実施形態例に従った図1の適応デジタル障害学習(DIL)シーケンス生成器を示す図。
【図3】本発明の好ましい1実施形態例に従った図2の特徴オクテット・ロケータによって実行される、特徴オクテット検索ルーチンを示すフローチャート。
【図4】本発明の好ましい1実施形態例に従った図1のデジタル損失検出器を示す図。
【図5】本発明の好ましい1実施形態例に従った図4のコーディング・レベル推定器および検出器を示す図。
【図6】本発明の好ましい1実施形態例に従った図1の制御信号生成器を示す図。
【図7】本発明の好ましい1実施形態例に従った図1の配列生成器を示す図。
【図8】本発明の好ましい1実施形態例に従った図1の非線形検出器を示す図。
【図9】本発明の好ましい1実施形態例に従った図1の受信機を示す図。
Claims (5)
- 通信ネットワークにおいて、アナログ・レベルのデジタル・レベルへのマッピングに影響を与える、デジタル損失の不明瞭性を解決するための、トレーニング・モードで使用する適応デジタル障害学習(DIL)シーケンスを生成する方法であって、
デジタル損失不明瞭性の事前知識を使用して、一対のデジタル損失不明瞭性についての特徴オクテットを識別する工程と、
少なくとも一部はノイズ分散に基づいて、前記特徴オクテットの伝送コピー数を決定する工程と、
通信ネットワークにおいてアナログ・レベルのデジタル・レベルへのマッピングに影響を与えるデジタル損失の不明瞭性を解決するための、トレーニング・モードで使用する適応DILシーケンスを生成するために、前記特徴オクテットの伝送コピー数を使用して標準DILシーケンスを修正する工程と、
からなる方法。 - 更に、アナログの線走査段階の間にノイズ分散を得る工程からなる請求項1に記載の方法。
- 更に、デジタル・レベル間の最小距離を識別する工程と、
少なくとも一部は前記ノイズ分散と最小距離に基づいて、前記特徴オクテットの伝送コピー数を決定する工程と、
からなる請求項1に記載の方法。 - 更に、エラー動作を選択する工程と、
少なくとも一部は前記ノイズ分散と最小距離と誤差性能に基づいて、前記特徴オクテットの伝送コピー数を決定する工程と、
からなる請求項3に記載の方法。 - 通信ネットワークにおいてアナログ・レベルのデジタル・レベルへのマッピングに影響を与えるデジタル損失の不明瞭性を解決するための、トレーニング・モードで使用する適応デジタル障害学習(DIL)シーケンスを生成する装置であって、
デジタル損失不明瞭性の事前知識を使用して、一対のデジタル損失不明瞭性についての特徴オクテットを識別すべく構成された特徴オクテット・ロケータと、
少なくとも一部はノイズ分散に基づいて、前記特徴オクテットの伝送コピー数を決定すべく構成されたコピー論理と、
通信ネットワークにおいてアナログ・レベルのデジタル・レベルへのマッピングに影響を与えるデジタル損失の不明瞭性を解決するための、トレーニング・モードで使用する適応DILシーケンスを生成するために、前記特徴オクテットの伝送コピー数を使用して標準DILシーケンスを修正すべく構成されたシーケンス修正器と、
からなる装置。
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