JP4797574B2 - 測位装置、測位演算器及び測位演算方法 - Google Patents

測位装置、測位演算器及び測位演算方法 Download PDF

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Description

この発明は、衛星航法システムにおける測位装置、測位演算機及び測位演算方法に関するものである。
測位衛星を利用して測位装置の位置を計測するGPS(Global Positioning System)において、測位装置は測位衛星と測位装置間の電波伝搬時間を計測し、電波伝搬時間に光速を乗じることで測距を行い、測距した距離情報とGPS衛星の位置情報とを用いて位置の計測を行う。電波伝搬時間の計測は、測位装置内に設けられ測位衛星の原子時計に同期した時計を用いて行われる。このため、測位装置内の時計には、極めて安定したクロックが要求される。高い測位精度が要求される用途においては、測位装置の内部クロックには、温度による発振周波数の変動を補償する補償回路をもつTCXO(Temperature Compensated Xtal Oscillator、温度補償水晶発振器)が用いられる(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−133753号公報(第4頁、第4図)
しかしながらTCXOは高価であるため、コスト面では温度補償回路の無いXO(Xtal Oscillator)を測位装置に適用することが望ましい。しかし、XOのような廉価なクロックを適用した測位装置には、以下のような課題があった。
まず、XOはクロック誤差が大きく、また安定性も悪いため、正確な時刻情報が必要な測位計算においては測位の大きな誤差要因となる、という課題があった。
また、XOは積算されたクロック誤差が一定値以上になると強制的にクロックリセットを行うことでクロック誤差の増大を防ぐが、クロックリセット発生に伴い測位結果に不連続が生じるという課題があった。
この発明はかかる問題点を解決するためになされたもので、XOのような廉価なクロックを内部クロックに用いた測位装置においても、簡易に、精度の高い測位結果を得ることを目的とする。
また、XOが行なうクロックリセット時においても、測位結果に不連続が発生することを防止することを目的とする。
この発明に係る測位装置は、測位衛星から測位信号を受信し、前記測位信号に基づき擬似距離を算出する信号受信部と、前記擬似距離を用いて測位演算する測位演算部とからなる測位装置であって、前記信号受信部は、内部クロックにXO(Xtal Oscillator)を有し、測位衛星が使用する基準クロックに対し前記XOのクロック誤差が一定値以上になるとクロックリセットを実行し前記クロック誤差の増大を防止するクロックリセット機能を備え、前記測位演算部は、前記クロックリセットが実行されたことを検出すると、前記クロックリセットの検出前後における前記擬似距離の差分を前記クロックリセット検出前の距離換算クロック誤差にオフセット補正して前記クロックリセット検出後の距離換算クロック誤差とし、当該オフセット補正後の距離換算クロック誤差を用いて測位演算する。
GPS等の測位衛星を利用して測位装置の位置を計測する衛星航法システムにおいて、XOのような廉価なクロックを内部クロックに適用した測位装置であっても、簡易に、精度の高い測位結果を得ることができる。
また、XOが同期を取るために行なうクロックリセット時においても、測位結果に不連続が生じることを防止できる。
測位衛星を利用して測位装置の位置を計測する衛星航法システムにはGPSの他、グロナス(GLONASS、Global Navigation Satellite System)、ガリレオ(Galileo)などがある。以下の実施の形態1〜7では、衛星航法システムとしてGPSを例にとり説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における測位装置100の構成図である。
図1において、測位装置100は測位信号受信部200と測位演算部300とを備える。
測位信号受信部(以下、信号受信部という)200は、複数のGPS衛星から測位用電波信号(以下、測位信号という)10を受信する。
GPS衛星1は、1,575.42MHz(L1帯)の搬送波にC/A(Clear and Acquisition)コードと航法メッセージとを乗せて送信する。航法メッセージは、測位計算等に必要な衛星の軌道関係の情報の他に電離層の補正のためのパラメータ、衛星搭載の時計の補正値などが入っている。
信号受信部200は、受信した測位信号10に基づいて測位情報295を得る。ここで測位情報295とは、擬似距離、搬送波位相、ドップラ、信号強度(S/N)、データ受信時刻、航法メッセージのことをいう。信号受信部200は、測位情報295を測位演算部300に出力する。
ここで、データ受信時刻とは後で述べるように、信号受信部200が備える時計が出力する時刻であり、信号受信部200がGPS衛星から測位信号10を受信した時刻のことをいう。
測位演算部300は測位情報295を用いて測位演算を行い、測位演算結果395を出力する。ここで、測位演算結果395とは、測位演算によって得られた測位装置の位置(緯度、経度、高度)と信号受信部200に搭載した時計のクロック誤差のことをいう。クロック誤差とは、信号受信部200に搭載した時計の時刻とGPS衛星に搭載された基準時計の時刻との時刻ずれのことをいう。
図2は、信号受信部200の構成図である。
図2において、信号受信部200は測位信号受信アンテナ205、RF(Radio Frequency)フロントエンド処理部220、A/D(Analog/Digital)変換部230、ベースバンドチップ処理部260を備える。
RFフロントエンド処理部220は、測位装置100に搭載された時計であるXO221を備える。
次に、図2を用いて信号受信部200の動作を説明する。
測位信号受信アンテナ205は、少なくとも4機以上のGPS衛星1から測位信号10を受信する。
XO221は、例えば20MHz程度の基準信号を生成する。
RFフロントエンド処理部220は、受信した測位信号10に対する高周波のアナログ処理を行う。具体的には、周波数1,575.42MHzの測位信号10を直接デジタル信号処理することは困難であるため、XO221が生成した基準信号を使ってミキシング処理を複数回行うことで、測位信号10の周波数を2MHz〜10MHz程度まで落とす処理を行う。
A/D変換部230は、RFフロントエンド処理部220が処理した測位信号10をアナログ信号からデジタル信号に変換する。
ベースバンドチップ処理部260は、デジタル変換された測位信号10にスペクトル逆拡散を行う。スペクトル逆拡散を行うことにより、GPS衛星がスペクトラム拡散して発信した測位信号10からスペクトル拡散前の搬送波を抽出する。そして、スペクトル逆拡散を行って抽出した搬送波とXO221で生成した基準信号との位相差を検出する。
ベースバンドチップ処理部260は、検出した位相差から測位信号の伝搬時間を求める。そして、求めた測位信号の伝搬時間に光速を乗じて、測位信号を発信したGPS衛星と信号受信部200との間の擬似距離を算出する。
ベースバンドチップ処理部260は、受信した測位信号10に基づいて、擬似距離、航法メッセージ、データ受信時刻、搬送波位相、ドップラ、信号強度(S/N)等の情報を得る。ベースバンドチップ処理部260は測位情報295を測位演算部300に出力する。
この発明は、信号受信部200の外部に測位演算部300を設け、測位演算部300が測位情報295を入力して測位演算を行なう。
図29〜図32に、従来の測位装置における測位結果の一例を示す。
図29は、信号受信部200が出力したデータ受信時刻tの一例である。GPSではGPS時(GPS Time)と呼ばれる時刻系を採用しており、これは、GPS衛星の原子時計の刻む時刻であって週始めからの通し秒数となっている。
データ受信時刻は、このGPS時において、信号受信部200が備えるGPS衛星1の原子時計に同期したXO221で作られた秒信号に基づいて出力する時刻であり、信号受信部200がGPS衛星から測位信号10を受信した時刻のことをいう。
図30は、後に述べる測位演算により得られたクロック誤差δの一例である。クロック誤差σは、XO221の時刻とGPS衛星に搭載された基準時計の時刻との時刻ずれのことを指す。
図30に示したクロック誤差δの例では、クロック誤差δは時間の経過と共に増加し、ある時点でプラス側からマイナス側に不連続に、大きく値が変化する鋸状の特性を示している。このようにクロック誤差δに不連続性が生じているのは、測位装置100の内部クロックであるXO221はクロック誤差が大きく、測位開始後積算されるクロック誤差が一定値以上となりGPS衛星内の原子時計との同期がとれなくなった時点で、信号受信部200が強制的にクロックをリセットして再度GPS衛星内の原子時計との同期を取ろうとしている結果である。
このように信号受信部200が出力するデータ受信時刻tは、信号受信部200内のクロックXOの精度に起因して、クロック誤差δを含んでいる。そして、クロック誤差が積算され一定値以上となるとクロックリセットが発生し、結果として、データ受信時刻tにも不連続が発生する。
図31に従来の測位結果の一例を示す。測位は、予め正確な位置が分かっている位置を計測することにより行った。縦軸は測位演算によって得られた位置の緯度方向と経度方向の誤差量(Δ緯度、Δ経度)である。誤差量はクロック誤差の変化と相関がある傾向を示している。そして、クロックリセットが生じた時点で、不連続に、大きく誤差量が変化する鋸状の特性を示し、クロック誤差の変化と相関のある傾向を示している。このようにクロック誤差は測位結果に大きく影響を与えていた。
図32は、縦軸をΔ緯度、横軸をΔ経度としたとき、経過時刻毎の測位結果をプロットしたものである。
図32の例では、最大で-8(m)程度の誤差を示している(図32のaで示したエリア)。また、誤差量はクロックリセットが生じた時点で不連続に大きく値が変化している。
このように従来、信号受信部200の外部に測位演算部300を設け、測位演算部300が測位情報295を入力して測位演算を行なう場合は、測位演算部300が出力する測位位置は大きな測位誤差を有し、クロックリセットが生じた時点では測位位置は不連続に大きく値が変化していた。
図3は、実施の形態1における測位演算部300の構成図の一例である。
測位演算部300は、時刻補正部340と衛星位置計算部370と擬似距離補正部380と測位計算部390と判定部392と測位演算部全体の動作を制御する制御部301とを備える。また、擬似距離補正部380に接続する擬似距離補正値受信部382を設け、擬似距離補正部380が外部から通信回線により補正情報を取得し、この補正情報により擬似距離を補正するようにしてもよい。
図4は、測位演算部300の動作フローを示した図である。
次に、図3と図4を用いて実施の形態1における測位演算部300の動作を説明する。
(1)まず、測位演算部300は信号受信部200から測位情報295を受信する(図4のステップS101。以下、S101という。)。
(2)次に、衛星位置計算部370は、GPS衛星の衛星位置を計算する(S102)。衛星位置の計算は、航法メッセージの中にある軌道情報(エフェメリス)を利用した周知の方法により行なう。
ここで、軌道情報は次のようなものである。
toe:軌道要素の基準時刻
M0:toeにおける平均近点離角
e:離心率
A:軌道長半径
Ω0:昇交点赤経
i0 :軌道傾斜角
ω:近地点引数
eとAが楕円の形を定義し、M0がその上でのある瞬間の衛星の位置を定義する。Ω0、i0、ωは、この軌道面の宇宙空間における向きを定義するものである。
時刻tにおけるGPS衛星iの位置(Xsi(t) 、Ysi(t)、Zsi(t))は、t、toe、M0、e、A、Ω0、i0、ωをパラメータとして、以下のように算出することができる。
(Xsi(t) 、Ysi(t)、Zsi(t))= f(t、toe、M0、e、A、Ω0、i0、ω)
ここでfは所定の関数である。衛星位置の計算については、例えば、Navstar GPS Space Segment / Navigation User Interfaces,Interface Control Document,ICD-GPS-200,rev.C,Oct.1993 に記載されている。
ここで、軌道情報(エフェメリス)を利用してGPS衛星の位置を計算する過程を図5に示す。衛星位置計算部370は、信号受信部200から測位情報295を受信する。測位情報295には、信号受信部200が複数のGPS衛星(i,j,k,…)からデータを受信したデータ受信時刻t、GPS衛星毎の擬似距離PR、搬送波位相、航法メッセージなどが含まれる。GPS衛星毎の擬似距離PRを光速cで除算することでそのGPS衛星が送信した電波の電波伝搬時間が算出でき、データ受信時刻tから算出した電波伝搬時間を差し引くことにより、GPS衛星が電波を送信した時刻が算出できる。
一方、航法メッセージからはそれぞれのGPS衛星の軌道情報が取得できる。
このように、衛星位置計算部370は算出したGPS衛星が電波を送信した時刻とそのGPS衛星の軌道情報を利用することでGPS衛星の衛星位置を計算する。
(3)擬似距離補正部380は、航法メッセージの中にある電離層遅延や対流圏遅延に関する情報に基き、信号受信部200から受信した擬似距離PRを補正する(S103)。
(4)次に、測位計算部390は測位計算を行い、測位装置100の位置(Xgps、Ygps、Zgps)を算出する(S104)。具体的には、次の式(1a)〜(4a)の連立方程式を解くことにより測位装置の位置(Xgps、Ygps、Zgps)を算出する。測位装置の位置とは、より具体的には、信号受信部200の位置である。
PR1(t)=√{(Xs1(t)−Xgps)+(Ys1(t)−Ygps)+(Zs1(t)−Zgps)} +ΔS(t) 式(1a)
PR2(t)=√{(Xs2(t)−Xgps)+(Ys2(t)−Ygps)+(Zs2(t)−Zgps)} +ΔS(t) 式(2a)
PR3(t)=√{(Xs3(t)−Xgps)+(Ys3(t)−Ygps)+(Zs3(t)−Zgps)} +ΔS(t) 式(3a)
PR4(t)=√{(Xs4(t)−Xgps)+(Ys4(t)−Ygps)+(Zs4(t)−Zgps)} +ΔS(t) 式(4a)
ここで、PRi(t)(GPS衛星の番号i=1〜4)はデータ受信時刻tでの測位情報295に基づいて得られるGPS衛星iと測位装置100との間の擬似距離である。Xsi(t)、Ysi(t) 、Zsi(t)(GPS衛星の番号i=1〜4)は各々、GPS衛星iのX座標位置、Y座標位置、Z座標位置を示す。ΔS(t)は、時間情報であるクロック誤差δを距離に換算した距離換算クロック誤差であり、データ受信時刻tの測位情報295に基づいて得られるクロック誤差をδ(t)、光速をcとするとΔS(t)=c・δ(t)で表せる。
式(1a)〜(4a)の連立方程式は、例えば最小二乗法により解くことができる。ここで、式(1a)〜(4a)の連立方程式を解くことにより、測位装置の位置(Xgps、Ygps、Zgps)と共に、距離換算クロック誤差ΔS(t)が得られる。
(5)次に、判定部392は、データ受信時刻tの測位情報295による測位計算が1回目であるか2回目であるかの判定を行なう(S105)。
(6)判定の結果、データ受信時刻tの測位情報295に基く1回目の測位計算であれば、時刻補正部340は時刻補正を実施して、補正後のデータ受信時刻である補正後受信時刻tcalを得る(S106)。
時刻補正は式(5)により行なう。すなわち、補正後受信時刻tcalは、測位情報295に含まれるデータ受信時刻tから式(1a)〜(4a)で得られた距離換算クロック誤差ΔS(t)を光速cで除算したクロック誤差δ(t)を差し引くことで行う。
tcal=t−ΔS(t)/c=t−δ(t) 式(5)
時刻補正部340は、補正後のデータ受信時刻である補正後受信時刻tcal396を衛星位置計算部370に対して出力する。
(7)次に、衛星位置計算部370は、補正後受信時刻tcalを用いて各GPS衛星の衛星位置(Xsi(t)、Ysi(t)、Zsi(t))の計算を行う(S106)。衛星位置計算部370はステップS102と同じく、補正後受信時刻tcalを入力し、軌道情報(エフェメリス)を用いて補正後受信時刻tcalにおける衛星位置(Xsi(tcal)、Ysi(tcal)、Zsi(tcal))(i=1〜4)を算出して測位計算部390に対して出力する。
(8)測位計算部390は、補正した衛星位置(Xsi(tcal)、Ysi(tcal)、Zsi(tcal))(i=1〜4)を用いて再度測位計算を行う(S102)。
すなわち、以下の連立方程式(1b)〜(4b)を解くことにより、測位装置の位置(Xgps、Ygps、Zgps)を算出する。
PR1(t)=√{(Xs1(tcal)−Xgps)+(Ys1(tcal)−Ygps)+(Zs1(tcal)−Zgps)}+ΔS(t) 式(1b)
PR2(t)=√{(Xs2(tcal)−Xgps)+(Ys2(tcal)−Ygps)+(Zs2(tcal)−Zgps)}+ΔS(t) 式(2b)
PR3(t)=√{(Xs3(tcal)−Xgps)+(Ys3(tcal)−Ygps)+(Zs3(tcal)−Zgps)}+ΔS(t) 式(3b)
PR4(t)=√{(Xs4(tcal)−Xgps)+(Ys4(tcal)−Ygps)+(Zs4(tcal)−Zgps)}+ΔS(t) 式(4b)
(9)次に、判定部392は、測位計算部390での測位計算が1回目であるか、2回目であるかを判定する(S105)。
(10)2回目の測位計算であれば、判定部392は連立方程式(1b)〜(4b)を解くことにより得られた位置(Xgps、Ygps、Zgps)を測位装置の位置として、テキストデータで例えばパーソナルコンピュータなどへデータをシリアル出力する(S107)。
(11)制御部301は測位を継続するか否かを判定し(S108)、継続の場合はステップS101に戻り、測位情報295を受信する。
このように、この発明の実施の形態1では、まず、式(1a)〜(4a)で表される連立方程式を解くことによって得られる距離換算クロック誤差ΔS(t)を用いて、データ受信時刻tを補正するようにした。
次に、補正後のデータ受信時刻tcalに基づいて各GPS衛星の衛星位置(Xsi(tcal)、Ysi(tcal)、Zsi(tcal))を算出するようにした。
そして、算出した衛星位置(Xsi(tcal)、Ysi(tcal)、Zsi(tcal))を用いた連立方程式(式(1b)〜(4b))を解くことにより、測位装置の位置(Xgps、Ygps、Zgps)を得るようにした。
このように実施の形態1では、1回目の測位計算により得られた距離換算クロック誤差ΔS(t)に基いて補正したデータ受信時刻を使用して算出した衛星位置を用いて再度測位計算を行なうので、XOのような廉価なクロックを内部クロックに適用した測位装置においても、簡易に、精度の高い測位結果を得ることができる。
また、信号受信部200の外部に、信号受信部200が出力する測位情報295を処理して測位演算を行なう測位演算部300を設けることで、演算処理方法の変更、改善が容易で、かつ、簡易に、精度の高い測位結果を得ることができるという効果を奏する。
なお、測位演算部300は信号受信部200内にあってもよく、信号受信部200が、測位演算結果395を出力してもよい。また、信号受信部200が測位演算部300内にあってもよく、測位演算部300が測位信号から測位信号10を受信するようにしてもよい。
実施の形態2.
実施の形態1では、XOのような廉価な時計を内部クロックに適用した測位装置において、精度改善を目的として測位計算部390は常に2回目の測位計算を行い、測位演算結果395を出力していた。実施の形態2では1回目の測位計算において得られたクロック誤差δ(t)(=ΔS(t)/c)の大きさを判定し、クロック誤差δ(t)が小さい場合には2回目の測位計算は行わず、1回目の計算結果を測位演算結果395として出力する。
図3に、実施の形態2における測位演算部300の構成を示す。測位演算部300の構成は実施の形態1の構成と同じである。
図6は、実施の形態2における測位演算部300の動作フローを説明する図である。実施の形態2において、実施の形態1と同一又は相当の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、図3と図6と図7を用いて、測位演算部300の動作を説明する。
(1)まず、クロック誤差δ(t)の大小を判定するための基準値として、クロック誤差閾値δclockを判定部392内に設定する(S200)。クロック誤差閾値δclockは例えば図7に示すように2(ミリ秒)に設定するが、要求する測位精度に応じて設定値を変更してよい。
(2)測位計算部390は受信した測位情報295に基づいて、衛星位置の計算(S102)、擬似距離の補正(S103)を行い、測位計算部390が測位装置の位置(Xgps、Ygps、Zgps)及びクロック誤差δ(t)を算出して出力する(S104)。
(3)次に、判定部392は、クロック誤差δ(t)とクロック誤差閾値δclockとの大小比較を行う(S205)。
(4)クロック誤差δ(t)がクロック誤差閾値δclockより大の場合は、測位結果に含まれる誤差が大きいと判断して、実施の形態1の時と同様に、時刻補正を行ない、補正後受信時刻tcalを得る(S106)。
(5)衛星位置計算部370は、入力された補正後受信時刻tcalでの衛星位置(Xsi(tcal)、Ysi(tcal)、Zsi(tcal))(i=1〜4)を計算する(S207)。
(6)測位計算部390は、S207で計算された衛星位置を用いて式(1b)〜式(4b)の連立方程式をたてて再度測位計算を行い(S208)、測位結果(Xgps、Ygps、Zgps)を出力する(S107)。
このように実施の形態2では、測位計算で算出されたクロック誤差δ(t)と予め設定したクロック誤差閾値δclockとを比較し、クロック誤差δ(t)が小さい場合には計算結果(Xgps、Ygps、Zgps)に含まれる誤差は小さいと判断して、この結果を測位演算結果395として出力するようにした。
実施の形態2では、1回目の測位計算により得られたクロック誤差δ(t)が小さい場合には時刻補正はせず2回目の測位計算を省略するため、測位計算部390の負荷を減らすことができると共に、測位演算結果395を得るまでの時間が短縮されるという効果がある。
また、信号受信部200の外部に、信号受信部200が出力する測位情報295を処理して測位演算を行なう測位演算部300を設けることで、演算処理方法の変更、改善が容易で、かつ、簡易に、精度の高い測位結果を得ることができるという効果を奏する。
なお、測位演算部300は信号受信部200内にあってもよく、信号受信部200が、測位演算結果395を出力してもよい。また、信号受信部200が測位演算部300内にあってもよく、測位演算部300が測位信号から測位信号10を受信するようにしてもよい。
実施の形態3.
実施の形態2では、測位計算部390において算出されたクロック誤差δ(t)が小さいときには2回目の測位計算は省略することで測位時間の短縮を図った。
ここで、測位装置100がGPS衛星1から測位信号10を受信して測位を行なう測位間隔のことをエポック(epock)とする。1エポックは例えば1(秒)である。実施の形態3では、現在のエポック(epock)におけるクロック誤差δ(t)を、1つ前のエポックにおけるクロック誤差δ(t-1)や2つ前のエポックにおけるクロック誤差δ(t-2)等を用いて時間外挿により推定し、推定した現エポックのクロック誤差δ(t)を用いてデータ受信時刻tを補正する。補正したデータ受信時刻tcalを用いて衛星位置の計算を行ない、計算した衛星位置を用いて測位計算を行うことで、1回の測位演算のみでリアルタイムに、精度の高い測位結果を得る。
図8は、実施の形態3における測位演算部700の構成図である。
測位演算部700は、時刻補正部340とクロック誤差時間外挿部350とクロックドリフト計算部360と衛星位置計算部370と擬似距離補正部380と測位計算部390と測位演算部700の全体の動作を制御する制御部301とを備える。擬似距離補正部380に接続する擬似距離補正値受信部382を設け、擬似距離補正部380が外部から補正情報を取得し、この補正情報により擬似距離を補正するようにしてもよい。実施の形態3において、実施の形態1、2と同一又は相当の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図9は実施の形態3における測位演算部700の動作フローを示した図である。図10は実施の形態3における測位演算部700の動作フローの続きを示した図である。図11は測位演算部700の動作フローを説明するためデータ受信時刻tと距離換算クロック誤差ΔSを表した図である。また、図12はクロック誤差のデータの流れを説明する図である。
次に、図8と図9〜図12を用いて、実施の形態3における測位演算部700の動作を説明する。
(1)まず、制御部301は測位回数をカウントするエポックカウンタの初期化を行う(S301)。測位開始時点では、エポックカウンタIを「0」として初期化する。
(2)測位演算部700は信号受信部200から測位情報295を受信する(S302)。
(3)制御部301はエポックカウンタIが3未満であるか否かを判定する(S303)。
(4)制御部301はエポックカウンタIが3未満であれば、エポックカウンタIに1を加算する(S304)。
(5)制御部301はエポックカウンタIが3以上であるか否かを判定する(S305)。3エポック目以降でなければ図10のS320に移る。
(6)図10のS320において、制御部301は1エポック目であるか否かを判定する(S320)。
(7)1エポック目であれば、衛星位置計算部370は、GPS衛星の衛星位置を計算する(S321)。衛星位置計算部370は、データ受信時刻tを入力し航法メッセージで与えられる軌道情報(エフェメリス)に基いて衛星位置(Xsi(t)、Ysi(t) 、Zsi(t))(GPS衛星の番号i=1〜4)を算出する。
(8)擬似距離補正部380は、航法メッセージに含まれる電離層遅延や対流圏遅延に関する情報に基き、信号受信部200から受信した擬似距離PRを補正する(S322)。ここで、擬似距離補正値受信部382を設けた場合、擬似距離補正部380はDGPS(Differential GPS)の補正情報を取得し、擬似距離を補正するようにしてもよい。
(9)次に、測位計算部390は測位計算を行い、測位装置100の位置(Xgps、Ygps、Zgps)を算出する(S323)。具体的には、実施の形態1の時と同様に式(1a)〜(4a)の連立方程式を解くことにより測位装置の位置(Xgps、Ygps、Zgps)を算出する。ここで、式(1a)〜(4a)の連立方程式を解くことにより、測位装置の位置と共に、距離換算クロック誤差ΔS(t)が得られる。測位計算部390は距離換算クロック誤差ΔS(t)をクロックドリフト計算部360に対して出力する。
(10)クロックドリフト計算部360は、入力された距離換算クロック誤差ΔS(t)を2エポック前の距離換算クロック誤差ΔS-2として保存する(S324)。次に、S302に戻る。
(11)S320の判定において2エポック目であれば、測位計算部390は、1エポック目の時と同様に衛星位置の計算と擬似距離の補正と測位計算を行なう(S325〜S327)。測位計算部390は距離換算クロック誤差ΔSをクロックドリフト計算部360に対して出力する。
(12)クロックドリフト計算部360は、入力された距離換算クロック誤差ΔS(t)を、1エポック前の距離換算クロック誤差ΔS-1として保存する(S328)。次にS302に戻る。
(13)S305において3エポック目以降であった場合は、以下のことを行う。クロックドリフト計算部360は、1エポック前の距離換算クロック誤差ΔS-1と2エポック前の距離換算クロック誤差ΔS-2との差分ΔSdを算出する(S306、図11参照)。差分ΔSdをクロック誤差時間外挿部350に対して出力する(ΔSd = ΔS-1 ΔS-2)。
(14)次に、クロック誤差時間外挿部350は、1エポック前の距離換算クロック誤差ΔS-1とS305で求めた差分ΔSdとを加算することにより現エポックにおける距離換算クロック誤差の推定値ΔS'を算出する(S307、図11〜12参照)。算出したΔS’を時刻補正部340に出力する(ΔS' = ΔS-1 + ΔSd)。
(15)時刻補正部340は、距離換算クロック誤差の推定値ΔS'を得て時刻補正を行う。データ受信時刻tgpsを式(7)により補正し補正後のデータ受信時刻tcalを得る(S308)。ここで、cは光速である。
tcal=tgps−ΔS'/c 式(7)
時刻補正部340は、補正後受信時刻tcal396を衛星位置計算部370に対して出力する。
(16)次に、衛星位置計算部370は、補正後受信時刻tcalに基いて各GPS衛星の衛星位置(Xsi(t)、Ysi(t)、Zsi(t))(i=1〜4)の計算を行う(S309)。衛星位置計算部370は、航法メッセージで与えられる軌道情報(エフェメリス)に補正後受信時刻tcalを与えることにより補正後の衛星位置を求める。これにより、補正後受信時刻tcalでの衛星位置(Xsi(tcal)、Ysi(tcal)、Zsi(tcal))(i=1〜4)を取得する。取得した衛星位置(Xsi(tcal)、Ysi(tcal)、Zsi(tcal))を測位計算部390に対して出力する。
(17)擬似距離補正部380は、測位情報295の航法メッセージに含まれる電離層遅延や対流圏遅延に関する情報に基き、信号受信部200から受信した擬似距離PRを補正する(S310)。補正した擬似距離を測位計算部390に対して出力する。
(18)次に、測位計算部390は測位計算を行い、測位装置100の位置(Xgps、Ygps、Zgps)を算出する(S311)。具体的には、衛星位置計算部370から入力された衛星位置(Xsi(tcal)、Ysi(tcal)、Zsi(tcal))と、擬似距離補正部380から入力した擬似距離PRi(t) (i=1〜4)を用いて、実施の形態1における式(1b)〜(4b)の連立方程式を立てる。そして、この連立方程式を解くことにより測位装置の位置を算出する。
ここで、式(1b)〜(4b)の連立方程式を解くことにより、測位装置の位置(Xgps、Ygps、Zgps)と共に、距離換算クロック誤差ΔSが得られる。測位計算部390は距離換算クロック誤差ΔSをクロックドリフト計算部360に対して出力する。
(19)次に、クロックドリフト計算部360は、1エポック前の距離換算クロック誤差ΔS-1を2エポック前の距離換算クロック誤差ΔS-2に保存する(S312、図12参照)。
(20)クロックドリフト計算部360は、入力された距離換算クロック誤差ΔS(t)を保存していた1エポック前の距離換算クロック誤差ΔS-1として保存する(S313、図12参照)。
(21)次にS302に戻り、測位を継続する。
このように実施の形態3では、1エポック前と2エポック前のクロック誤差の値を用いて現エポックにおけるクロック誤差ΔSを直線外挿により推定するようにし、推定したクロック誤差を用いてデータ受信時刻tgpsの時刻補正を行う。そして、補正したデータ受信時刻に基づいて衛星位置を計算し、算出した衛星位置及び擬似距離により測位計算を行なうようにした。
これにより、XOのような廉価なクロックを内部クロックに適用した測位装置においても、現エポックにおけるクロック誤差を精度よく推定することができ、結果として、簡易に、かつリアルタイムに精度の高い測位結果を得ることができる。
また、信号受信部200の外部に、信号受信部200が出力する測位情報295を処理して測位演算を行なう測位演算部700を設けることで、演算処理方法の変更、改善が容易で、かつ、簡易に、精度の高い測位結果を得ることができるという効果を奏する。
実施の形態3では、1エポック前と2エポック前のクロック誤差の値を用いて直線外挿によりクロック誤差を推定しているが、推定に使用するクロック誤差の数は2個に限らず3個以上であってもよく、高次関数によりクロック誤差を推定するようにしてもよいことは言うまでもない。
なお、測位演算部700は信号受信部200内にあってもよく、信号受信部200が、測位演算結果395を出力してもよい。また、信号受信部200が測位演算部300内にあってもよく、測位演算部300が測位信号から測位信号10を受信するようにしてもよい。
実施の形態4.
実施の形態3では過去のクロック誤差の値を用いて現エポックにおけるクロック誤差を推定し、推定したクロック誤差を用いて時刻補正をし、現エポックにおける測位計算を行なうようにした。XOのような廉価なクロックを内部クロックに適用した測位装置で、このように過去のクロック誤差の値から現エポックにおけるクロック誤差を推定する場合、クロック精度に起因したクロックリセットが発生するため、クロックリセットの時点では推定したクロック誤差と実際のクロック誤差の値とで大きな差異が生じる。実施の形態4では、測位演算部はクロックリセットを検出する機能を備え、クロックリセット時において測位結果に不連続が発生することを防止する。
図13は、実施の形態4における測位演算部800の構成図である。実施の形態4の測位演算部800は、実施の形態3の測位演算部700の構成に対して、新たに、データ受信時刻ずれ量計算部310とクロックリセット検出部320とクロックリセット補償部330とを備える。実施の形態4において、実施の形態1〜3と同一又は相当の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。また、1エポックは1(秒)とする。
図14は、実施の形態4における測位演算部800の動作フローの図である。図15〜図17は、実施の形態4における測位演算部800の動作フローの続きを示した図である。また、図18は、測位演算部800の動作フローを説明するためデータ受信時刻tと距離換算クロック誤差ΔSを表した図である。
次に、図13と図14〜図18を用いて、実施の形態4における測位演算部800の動作を説明する。
(1)S401〜S404の動作については、実施の形態3におけるS301〜S304の動作と同じである。
(2)S405において、データ受信時刻ずれ量計算部310は、週始めからの通し秒数で秒の単位で出力されるデータ受信時刻tgpsの小数点以下の端数を切り捨て、あるいは切り上げる処理を行う。信号受信部200が出力するデータ受信時刻tgpsは、測位装置が備えるクロック誤差によって整数とはならずに、tgpsの小数点以下に端数が生じる。そして、データ受信時刻tgpsの小数点以下の端数の切り捨てあるいは切り上げるを行なった後の値をtgps_trueとする。
例えば、データ受信時刻tgpsが3.004(秒)であった場合、データ受信時刻ずれ量計算部310はtgpsの小数点以下を切捨てる処理を行い、切捨て後の値tgps_trueは3.000(秒)となる。また、データ受信時刻tgpsが2.995(秒)であった場合、tgpsの小数点以下を切上げる処理を行い、切上げ後の値tgps_trueは3.000(秒)となる。
このようにデータ受信時刻ずれ量計算部310は、データ受信時刻tgpsを整数化する処理を行う。切り捨て、あるいは切り上げの判断は、例えば小数点以下が0.5未満であれば切り捨て、0.5以上であれば切り上げることに依る。
(3)S406において、測位時刻ずれ量計算部310は、データ受信時刻tgpsとtgps_trueとの差分Δtgpsを計算する(Δtgps =tgps − tgps_true)。
(4)S407においては、測位計算が測位開始後3エポック目以降(I≧3)の測位情報に基づくものか否かを判定する。3エポック目以降であれば、S408に移る。3エポック目以降でなければS430〜S440の動作に移る(図17)。
(5)S430〜S438では、実施の形態3におけるS320〜S328と同じ動作を行なう。すなわち、受信した測位情報295に基づいて、衛星位置の計算と擬似距離の補正を行なった後、式(1a)〜(4a)により測位計算を行ない測位結果を算出する。同時に得られた距離換算クロック誤差ΔSをS430での判定に従い、1エポック前のクロック誤差ΔS-1または2エポック前のクロック誤差ΔS-2に保存する。
(6)次に、S439において、S405で求めた差分Δtgpsを1エポック前の値Δtgps-1として保存する。次に、S440において、S432で補正した現エポックの擬似距離PRを1つ前のエポックにおける擬似距離PR_OLDに保存する。
(7)S407において3エポック目以降の判定結果であった場合は、S408において、1エポック前の距離換算クロック誤差ΔS-1と2エポック前の距離換算クロック誤差ΔS-2との差分ΔSdを算出する(ΔSd = ΔS-1 − ΔS-2)。
(8)S409において、測位時刻ずれ量計算部310は、クロックリセット検出用の時刻差分Δtgps_resetを式(8)により計算する。ここで、Δtgps-1は、1エポック前のデータ受信時刻tgps-1とtgps-1の端数の切上げ又は切捨てを行なったtgps_true-1との差分値である(Δtgps-1 = tgps-1 − tgps_true-1)。
Δtgps_reset = |Δtgps Δtgps-1| 式(8)
(9)S410において測位時刻ずれ量計算部310は、算出したΔtgpsを1エポック前の値Δtgps-1として保存する。
(10)S411においてクロックリセット検出部320は、Δtgps_resetと予め設定したしきい値Clock_resetとの大小比較を行なう。この比較により、クロックリセットが発生したか否かを判定する。
クロックリセット検出用のしきい値Clock_resetは例えば9(ミリ秒)に設定するが、信号受信部200の仕様に応じて値を設定するようにしてよい。
(11)S411においてクロックリセットが検出された場合、クロックリセット補償部330は、S412〜S414において距離換算クロック誤差ΔSの補償を行なう。
(12)S412において、1つ前のエポックの擬似距離PR_OLDと現エポックの擬似距離PRとの差分ΔPRを算出する(ΔPR=PR−PR_OLD)。
(13)S413において、クロックリセット補償部330は1エポック前のクロック誤差ΔS-1の正負を判定する。
(14)S414、S415において、クロックリセット補償部330は、S413におけるΔS-1の正負に応じて、1エポック前のクロック誤差ΔS-1に擬似距離の差分ΔPRを加算、あるいは減算する。これにより、現エポックにおける距離換算クロック誤差の推定値ΔS'を算出する(ΔS' = ΔS-1 − ΔPR、あるいは、ΔS' = ΔS-1 + ΔPR)。
(15)S411においてクロックリセットが検出されなかった場合には、S416において、クロック誤差の時間外挿を行ない、現エポックにおける距離換算クロック誤差の推定値ΔS’を算出する(ΔS' = ΔS-1 + ΔSd)。
(16)S417〜S422においては、実施の形態3におけるS308〜S313と同じ動作を行なう。
すなわち、時刻補正部340は推定した距離換算クロック誤差ΔS’に基づきデータ受信時刻tgpsの時刻補正を行う(S417)。
そして、擬似距離補正部380で補正した擬似距離と、衛星位置計算部370で補正後のデータ受信時刻tcalに基づいて算出したGPS衛星位置とを用いて式(1b)〜(4b)により測位計算を行なう(S420)。
次に、クロックドリフト計算部360は、1エポック前の距離換算クロック誤差ΔS-1を2エポック前の距離換算クロック誤差ΔS-2に保存する(S421)。
クロックドリフト計算部360は、測位計算と同時に得られた距離換算クロック誤差ΔSを、1エポック前のクロック誤差ΔS-1に保存する(S422)。
S302に戻り、測位を継続する。
図19〜図21に、実施の形態4における測位装置800の測位結果の一例を示す。図19は、経過時間に対し測位演算により得られたクロック誤差δを示した図である。図20は、実施の形態4における測位結果の一例である。縦軸は測位演算によって得られた位置の緯度方向と経度方向の誤差量(Δ緯度、Δ経度)である。図21は、縦軸をΔ緯度、横軸をΔ経度としたとき、経過時刻毎の測位結果をプロットしたものである。
図29〜32の従来の測位結果の一例と比較し、クロック誤差の変化に無相関で、精度が改善されていることがわかる。また、クロックリセット時においても、測位結果に不連続が生じていないことがわかる。
このように実施の形態4では、現エポックにおけるデータ受信時刻tgpsとtgpsの端数の切上げまたは切捨てをしたtgps_trueとの差分Δtgpsと、1つ前のエポックにおけるデータ受信時刻tgps-1とtgps-1の端数の切上げまたは切捨てをしたtgps_true-1との差分Δtgps-1との差分の絶対値を求め、クロックリセット検出用の時刻差分Δtgps_resetとすることを示した。
そして、このΔtgps_resetと予め設定したしきい値Clock_resetとの大小比較により、クロックリセットの検出を行なうことを示した。
クロックリセットが検出された場合は、現エポックでの擬似距離PRと1つ前のエポックでの擬似距離PR_oldの差分ΔPR(ΔPR=PR−PR_old)を、1つ前のエポックにおけるクロック誤差ΔS-1に加算あるいは減算することで、クロックリセットによる距離換算クロック誤差ΔSの補正を行なうことを示した。
このように実施の形態4において、測位演算部800はデータ受信時刻ずれ量計算部310とクロックリセット検出部320とクロックリセット補償部330とを設け、クロックリセットの検出とクロックリセット発生時のクロック誤差の補正を実施するようにした。これにより、XOのような廉価なクロックを内部クロックに用いた測位装置においても、クロックリセットにより発生する測位結果の不連続を防止し、リアルタイムに、精度の高い測位結果を得ることができる、という効果がある。
また、信号受信部200の外部に、信号受信部200が出力する測位情報295を処理して測位演算を行なう測位演算部800を設けることで、演算処理方法の変更、改善が容易で、かつ、簡易に、精度の高い測位結果を得ることができるという効果を奏する。
また、実施の形態4において、クロックリセットの検出に信号受信部200が出力するデータ受信時刻tgpsを用いることから、簡易にクロックリセットを検出できる、という効果がある。
この効果のことを補足説明すると、実施の形態4では、データ受信時刻tに基づきクロックリセットを検出したが、信号受信部200が出力する擬似距離PRの変動に基づきクロックリセットを検出するようにしてもよい。しかしながら擬似距離PRを用いた検出では、擬似距離を観測している衛星と測位装置との間に遮蔽物等が入り込んだ場合では衛星からの測位信号が受信できなくなり、擬似距離情報が取得できずにクロックリセットの検出を失敗することがある。このため、擬似距離によりクロックリセットを確実に検出するためには、複数のGPS衛星の擬似距離を入力し、これら複数のGPS衛星の擬似距離をモニタすることでクロックリセットを検出するようにしなければならず、計算量が増える。一方、データ受信時刻tによる検出においては、データ受信時刻tは全GPS衛星に対して共通の値であるため、一部のGPS衛星からの測位信号が遮蔽物等により突然受信できなくなっても、受信時刻tを取得できる。このため、クロックリセットの検出にはデータ受信時刻tの1変数のみに着目しておけばよく、クロックリセットの検出が簡易にできるという効果がある。
なお、測位演算部800は信号受信部200内にあってもよく、信号受信部200が、測位演算結果395を出力してもよい。また、信号受信部200が測位演算部300内にあってもよく、測位演算部300が測位信号から測位信号10を受信するようにしてもよい。
実施の形態5.
実施の形態3と4では、測位開始後の3エポック目以降については、1エポック目と2エポック目の測位計算で得られたクロック誤差のデータを用いることで現エポックのクロック誤差を推定することができ、推定したクロック誤差を用いて現エポックでの測位計算を行なうようにした。このため、1エポック目や2エポック目のような測位開始直後や、トンネル通過後のような未測位直後の測位計算においては、以前のクロック誤差のデータが無いためクロック誤差を推定することができず、測位開始直後は測位結果に精度劣化が生じる。実施の形態5では、測位開始直後の測位精度を改善する。
図22は、実施の形態5における測位演算部900の構成図である。図23は、測位演算部900の動作フローを説明する図である。
測位演算部900は、エポック判定部601と第1測位演算部605と第2測位演算部606と測位演算部900全体の動作を制御する制御部301とを備える。
第1測位演算部605の構成は、図3で示した実施の形態1における測位演算部300の構成と同じであり、第1測位演算部605の動作は、図4で示した実施の形態1における測位演算部300の動作フローと同じである。
また、第2測位演算部606の構成は、図13で示した実施の形態4における測位演算部800の構成と同じであり、第2測位演算部606の動作は、図14〜図18で示した実施の形態4における測位演算部800の動作フローと同じである。
次に、図22と図23を用いて、実施の形態5における測位演算部900動作を説明する。
(1)制御部301は、測位装置の電源がONとなった時点でエポックカウンタIを0にリセットする(S600)。
(2)制御部301は測位情報295を受信すると、エポックカウンタに1を加算し、エポック判定部601はエポックカウンタIが3未満(I<3)であるか否かを判定する(S610)。
(3)エポックカウンタIが3未満であれば、制御部301は過去のクロック誤差のデータが無いと判断し、第1測位演算部605が測位情報295を受信して測位演算を行なう(S620)。第1測位演算部605は、実施の形態1で示したように1回目の測位計算により得られた距離換算クロック誤差ΔSを用いて時刻補正をした後に衛星位置を計算し、2回目の測位計算により得られた測位演算結果395を出力する。
(4)エポックカウンタIが3未満でなければ、制御部301は過去のクロック誤差のデータがあると判断し、第2測位演算部606が測位情報295を受信して測位演算を行なう(S630)。第2演算部606は、実施の形態4で示したように現クロックでの距離換算クロック誤差の推定値ΔS'を過去の距離換算クロック誤差の値から算出し、推定値ΔS’を用いて測位計算を行ない、得られた結果を測位演算結果395として出力する。
このように実施の形態5においては、第1測位演算部605と第2測位演算部606ととを備え、以前のクロック誤差の値が無いときには、第1測位演算部が補正したクロック誤差を用いた2回目の測位計算を行い、得られた結果を測位演算結果395として出力し、以前のクロック誤差の値があるときには、第2測位演算部が現エポックでのクロック誤差を以前のクロック誤差から推定して測位計算を行い、得られた結果を測位演算結果395として出力するようにしたので、測位開始直後であっても精度の高い測位結果を得ることができる。
また、信号受信部200の外部に、信号受信部200が出力する測位情報295を処理して測位演算を行なう測位演算部900を設けることで、演算処理方法の変更、改善が容易で、かつ、簡易に、精度の高い測位結果を得ることができるという効果を得ることができる。
実施の形態5では、1エポック目や2エポック目のような測位開始直後を例にとり説明したが、トンネル通過後のような未測位の状態が続いた直後の測位計算においても、この実施の形態5における発明は、同様の効果を得ることができる。
なお、測位演算部900は信号受信部200内にあってもよく、信号受信部200が、測位演算結果395を出力してもよい。また、信号受信部200が測位演算部300内にあってもよく、測位演算部300が測位信号から測位信号10を受信するようにしてもよい。
実施の形態6.
実施の形態3から実施の形態5では、以前のエポックにおけるクロック誤差のデータを用いて現エポックのクロック誤差を推定していた。実施の形態6では、測位装置100内に温度センサ500とクロックドリフト記憶部352を設け、クロックドリフト記憶部352内に格納された温度に対するクロックドリフトΔSdriftの値を用いることで、現エポックにおける距離換算クロック誤差ΔS’を推定する。
ここでクロックドリフトΔSdriftとは、距離換算クロック誤差ΔSの時間変化率のことをいう。
図24は、実施の形態6における測位装置100の構成図である。図25は、実施の形態6における測位演算部1000の構成図である。
実施の形態6における測位装置100は温度センサ500を備え、測位演算部300はクロックドリフト記憶部352を備える。実施の形態6において、実施の形態1〜5と同一又は相当の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図26に、クロックドリフト記憶部352に格納されたクロック温度TとクロックドリフトΔSdriftとの対応表の一例を示す。測位装置100の内部クロックに温度補償回路の無い廉価なXOを使用した場合、温度補償が無いことからXOは各温度に対して異なるクロック誤差を示し、距離換算クロック誤差ΔSは図27に示すような温度依存性を示す。このようにクロック誤差ΔSは温度に対して変動することから、クロックドリフトΔSdriftも温度依存性を示す。
図26に示した例では、クロックドリフトΔSdriftは−10℃の低温では+7(μs/s)程度であるが、60℃の高温では−7(μs/s)程度まで低下する。このように温度に対して変動するクロックドリフトΔSdriftを予め測定し、測定結果をクロックドリフト記憶部352に格納しておくことで、装置温度の情報を入力することによりクロックドリフトを推定することができる。
図24、25を用いて実施の形態6の測位演算部300の動作を説明する。実施の形態6において、実施の形態1〜5と同一又は相当の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
(1)信号受信部200近傍に設置された温度センサ500は、設置箇所の温度である温度情報505をクロック誤差時間外挿部350に出力する。
(2)温度情報505を受信したクロック誤差時間外挿部350は、クロックドリフト記憶部352にアクセスし、受信した温度に対応したクロックドリフトΔSdriftの情報を取得する。
(3)クロック誤差時間外挿部350は、取得したクロックドリフトΔSdriftを時刻補正部340に出力する。
(4)時刻補正部340は1エポック前のクロック誤差ΔS-1に対して、現エポックで取得したクロックドリフトΔSdriftを加算することで、現エポックにおけるクロック誤差ΔS’を算出する(ΔS’= ΔS-1 + ΔSdrift)。
(5)以降、例えば、実施の形態4における測位演算部300の動作フロー(図15のS408以降に示したステップ)により、測位計算を行なう。
このように実施の形態6では、測位演算部1000は温度センサ500とクロックドリフト記憶部352とを備えた。各温度におけるクロックドリフト量のデーターベースを予め測位演算部1000内に設けることで、簡易に、現エポックでのクロック誤差が推定できるようになる。そして、測位演算部1000の演算負荷を軽減すると共に、リアルタイムに、精度の高い測位結果を得ることができる。
また、信号受信部200の外部に、信号受信部200が出力する測位情報295を処理して測位演算を行なう測位演算部1000を設けることで、演算処理方法の変更、改善が容易で、かつ、簡易に、精度の高い測位結果が得られるという効果を奏する。
ここで、実施の形態6の別の実施例を説明する。
クロック誤差時間外挿部350は、クロックドリフト記憶部352から取得したクロックドリフト(以後、ΔCd_aという)と、クロックドリフト計算部360から取得したクロックドリフト(以後、ΔCd_bという)とを比較し、比較により算出したクロックドリフトΔSdを時刻補正部340に出力するようにしてもよい。
一例として、上記のΔCd_aとΔCd_bとを比較し、ΔCd_aとΔCd_bとの差が予め設定した数値内であればΔCd_bをクロックドリフトΔCdとして時刻補正部340に出力し、数値内でなければΔCd_aをクロックドリフトΔCdとして時刻補正部340に出力するようなことを行なってもよい。
これにより、クロックドリフト計算部360が計算したクロック誤差ΔSd_bに突発的に大きな誤差が含まれた場合であっても、測位計算にΔCd_aを使用することで、測位演算結果395の精度劣化を防止することができる。
また、実施の形態6の別の実施例として、クロック誤差時間外挿部350は、距離換算クロック誤差ΔCd_aとΔCd_bとを入力し、ΔCd_aとΔCd_bとの値から推測したクロックドリフトΔSdを時刻補正部340に出力するようにしてもよい。
また、実施の形態6の別の実施例として、クロック誤差時間外挿部350は、ΔCd_aとΔCd_bとを入力し、ΔCd_aとΔCd_bとの値から推測したクロックドリフトΔSdを時刻補正部340に出力すると共に、推測したクロックドリフトΔSdとその時の温度情報505をクロックドリフト記憶部352に返還し、クロックドリフト記憶部352に格納された温度に対するクロックドリフト量のデータを順次更新するようにしてもよい。
なお、測位演算部1000は信号受信部200内にあってもよく、信号受信部200が、測位演算結果395を出力してもよい。また、信号受信部200が測位演算部300内にあってもよく、測位演算部300が測位信号から測位信号10を受信するようにしてもよい。
実施の形態7.
実施の形態1〜6では、疑似距離補正情報受信部382が外部から補正情報を取得し、疑似距離補正部380が擬似距離を補正するようにしてもよい。
図28に、測位装置100を適用した測位システムの一例を示す。ここで、測位装置100は、例えばDGPS(Differential−GPS)の測位方式での補正情報11を、DGPSの参照局(あるいは、基準局)50から受信するようにしてもよい。この他にも、測位装置100は、FKP−DGPS(Flauchen korrectur Paramater−DGPS)の測位方式での補正情報11(面補正パラメータ)をその参照局(あるいは、基準局)50から受信するようにしてもよい。
このように実施の形態7では、測位装置100は外部から補正情報を取得することで、更に測位精度を改善することができる。
この発明における実施の形態1の測位装置の構成図である。 この発明における実施の形態1の測位信号受信部の構成図である。 この発明における実施の形態1の測位演算部の構成図である。 この発明における実施の形態1の測位演算部の動作フローを示した図である。 この発明における実施の形態1の衛星位置計算部の計算過程を示した図である。 この発明における実施の形態2の測位計算部の動作フローを示した図である。 この発明における実施の形態2のクロック誤差閾値を示す図である。 この発明における実施の形態3の測位計算部の構成図である。 この発明における実施の形態3の測位演算部の動作フローを示した図である。 この発明における実施の形態3の測位計算部の動作フローの続きを示した図である。 この発明における実施の形態3の測位計算部の動作フローを説明するためのクロック誤差を表した図である。 この発明における実施の形態3のクロック誤差のデータの流れを説明する図である。 この発明における実施の形態4の測位演算部の構成図である。 この発明における実施の形態4の測位演算部の動作フローを示した図である。 この発明における実施の形態4の測位演算部の動作フローの続きを示した図である。 この発明における実施の形態4の測位演算部の動作フローの続きを示した図である。 この発明における実施の形態4の測位演算部の動作フローの続きを示した図である。 この発明における実施の形態4の測位計算部の動作フローを説明するためのクロック誤差を表した図である。 この発明における実施の形態4の測位結果の一例を示す図である。 この発明における実施の形態4の測位結果の一例を示す図である。 この発明における実施の形態4の測位結果の一例を示す図である。 この発明における実施の形態5の測位装置の構成図である。 この発明における実施の形態5の測位演算部の構成図である。 この発明における実施の形態6の測位装置の構成図である。 この発明における実施の形態6の測位演算部の構成図である。 この発明における実施の形態6のクロックドリフト値の一例を示す図である。 従来の測位装置におけるクロック誤差ΔSの温度依存性の一例を示す図である。 この発明における実施の形態7における測位システムの一例を示す図である。 従来の測位装置の測位結果の一例である。 従来の測位装置の測位結果の一例である。 従来の測位装置の測位結果の一例である。 従来の測位装置の測位結果の一例である。
符号の説明
1 GPS衛星、10 測位信号、100 測位装置、200 測位信号受信部、205 測位信号受信アンテナ、220 RFフロントエンド処理部、221 XO、230A/D変換部、260 ベースバンドチップ処理部、300 測位演算部、301 制御部、310測位時刻ずれ量計算部、320 クロックリセット検出部、330 クロックリセット補償部、340 時刻補正部、350 クロック誤差時間外挿部、355 推定クロック誤差ΔC’、 360 クロックドリフト計算部、365 クロック誤差、370 衛星位置計算部、380 擬似距離補正部、382 擬似距離補正値受信、390 測位計算部、392 判定部、393 距離換算クロック誤差、396 補正後受信時刻、601 エポック判定部、605 第1測位演算部、606 第2測位演算部、700 実施の形態3における測位演算部、800 実施の形態4における測位演算部、900 実施の形態5における測位演算部、1000 実施の形態6における測位演算部。

Claims (6)

  1. 測位衛星から測位信号を受信し、前記測位信号に基づき擬似距離を算出する信号受信部と、前記擬似距離を用いて測位演算する測位演算部とからなる測位装置であって、
    前記信号受信部は、内部クロックにXO(Xtal Oscillator)を有し、測位衛星が使用する基準クロックに対し前記XOのクロック誤差が一定値以上になるとクロックリセットを実行し前記クロック誤差の増大を防止するクロックリセット機能を備え、
    前記測位演算部は、前記クロックリセットが実行されたことを検出すると、前記クロックリセットの検出前後における前記擬似距離の差分を前記クロックリセット検出前の距離換算クロック誤差にオフセット補正して前記クロックリセット検出後の距離換算クロック誤差とし、当該オフセット補正後の距離換算クロック誤差を用いて測位演算することを特徴とする測位装置。
  2. 前記測位演算部は、前記信号受信部が繰返し出力する前記測位信号のデータ受信時刻の差分が所定のしきい値以上となると、前記クロックリセットが実行されたと判断することを特徴とする請求項1記載の測位装置。
  3. 測位衛星に搭載された基準時計に略同期した内部時計を備えた信号受信器が複数の測位衛星から各々受信した測位信号により取得した各々の前記測位衛星の擬似距離と航法メッセージと、前記信号受信器が前記測位信号を受信した時刻であり前記信号受信器が備える内部時計が出力するデータ受信時刻と、を含む測位情報を用いて前記信号受信器の位置を演算する測位演算器であって、
    前記測位情報から得られる測位衛星に係る衛星位置と、擬似距離と、前記信号受信器の位置と、前記内部時計のクロック誤差に起因する前記擬似距離の誤差量を表す距離換算クロック誤差を変数とする連立方程式により、前記内部時計のクロック誤差を算出し前記データ受信時刻を補正する時刻補正部と、
    前記時刻補正部が補正した補正後の前記データ受信時刻を用いて、前記衛星位置を再計算する衛星位置計算部と、
    前記衛星位置計算部が再計算した衛星位置と、前記疑似距離と、前記信号受信器の位置と、前記距離換算クロック誤差を変数とする連立方程式により、前記信号受信器の位置を算出する測位計算部と、
    前記クロック誤差が所定の値以上になると前記内部時計と前記基準時計との同期をとるために実行されるクロックリセットを検出するクロックリセット検出部と、
    前記クロックリセット検出部が前記クロックリセットを検出すると、前記クロックリセットの検出前後における擬似距離の差分からクロック誤差を算出し、前記クロック誤差を前記時刻補正部に出力するクロックリセット補償部と、
    を備えることを特徴とする測位演算器。
  4. 測位衛星に搭載された基準時計に略同期した内部時計を備え、前記測位衛星から測位信号を受信して、前記測位衛星との距離を示す擬似距離と、航法メッセージと、前記測位信号を受信した時刻であって前記内部時計が出力するデータ受信時刻と、を含む測位情報を出力する信号受信部と、
    前記測位情報を用いて前記信号受信部の位置を演算する測位演算部と、
    からなる測位装置であって、
    前記測位演算部は、
    前記測位情報から得られる測位衛星に係る衛星位置と、擬似距離と、前記信号受信部の位置と、前記内部時計のクロック誤差に起因する前記擬似距離の誤差量を表す距離換算クロック誤差を変数とする連立方程式により、前記内部時計のクロック誤差を算出し前記データ受信時刻を補正する時刻補正部と、
    前記時刻補正部が補正した補正後の前記データ受信時刻を用いて、前記衛星位置を再計算する衛星位置計算部と、
    前記衛星位置計算部が再計算した衛星位置と、前記疑似距離と、前記信号受信部の位置と、前記距離換算クロック誤差を変数とする連立方程式により、前記信号受信部の位置を算出する測位計算部と、
    前記クロック誤差が所定の値以上になると前記内部時計と前記基準時計との同期をとるために実行されるクロックリセットを検出するクロックリセット検出部と、
    前記クロックリセット検出部が前記クロックリセットを検出すると、前記クロックリセットの検出前後における擬似距離の差分からクロック誤差を算出し、前記クロック誤差を前記時刻補正部に出力するクロックリセット補償部とを備える、
    ことを特徴とする測位装置。
  5. 前記内部時計は、XO(Xtal Oscillator)であることを特徴とする請求項4記載の測位装置。
  6. 内部クロックにXO(Xtal Oscillator)を有し測位衛星から測位信号を受信して前記測位信号に基づき擬似距離を算出する信号受信器が出力する前記擬似距離を用いて測位演算する測位演算方法であって、
    前記信号受信器が前記XOのクロック誤差が一定値以上となり前記クロック誤差の増大を防止するために行うクロックリセットを実行したことを検出すると、前記クロックリセットの検出前後における前記擬似距離の差分を前記クロックリセット実行前の距離換算クロック誤差にオフセット補正して前記クロックリセット検出後の距離換算クロック誤差とし、当該オフセット補正後の距離換算クロック誤差を用いて測位演算することを特徴とする測位演算方法。
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