JP4795810B2 - コンクリート床形成方法 - Google Patents

コンクリート床形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4795810B2
JP4795810B2 JP2006044411A JP2006044411A JP4795810B2 JP 4795810 B2 JP4795810 B2 JP 4795810B2 JP 2006044411 A JP2006044411 A JP 2006044411A JP 2006044411 A JP2006044411 A JP 2006044411A JP 4795810 B2 JP4795810 B2 JP 4795810B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete
panel
concrete floor
column base
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006044411A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007224527A (ja
Inventor
久一 出野
孝繁 前林
Original Assignee
城東テクノ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 城東テクノ株式会社 filed Critical 城東テクノ株式会社
Priority to JP2006044411A priority Critical patent/JP4795810B2/ja
Publication of JP2007224527A publication Critical patent/JP2007224527A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4795810B2 publication Critical patent/JP4795810B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Floor Finish (AREA)
  • Building Environments (AREA)

Description

この発明は、住宅用の建物における玄関、風呂場、デッキ、ベランダ等のコンクリート床を形成するコンクリート床形成方法に関する。
木造住宅等の建造物を建築する際、建物を建てるべき部位の外殻部や内殻部にコンクリート製の基礎を作り、その上に木材の土台を固定して木製土台の上に柱を立て、柱の上に梁を載せるという手法がある。このような手法は、伝統的な日本建築の手法であり、木造住宅の建築において広く採用されている。
図10は、戸建て住宅用の建物における玄関土間の一般的施工方法を示す断面図である。ここで用いられている基礎は、いわゆるベタ基礎と呼ばれるものである。
ベタ基礎の施工を行う場合には、建物を建てるべき部位の外殻部や内殻部を所定の幅掘り下げた後、平らにし、建物を建てる部分及びその外縁を含む部分全体に割栗石101と言われる大きめの石を敷き、割栗石101の間に砕石といわれる砂利を敷き詰める。
次に、割栗石101の上に、捨てコンクリート102と言われるコンクリートを打設する。捨てコンクリート102とは、基礎の最下部にあたる下地のコンクリートをいう。捨てコンクリート102は、できるだけ平らにしておく。この捨てコンクリート102の上に、捨てコンクリート102に略平行な図示しない鉄筋と垂直な図示しない鉄筋とを設ける。
さらにその上に鉄筋を含むベース部のコンクリート103(以下、ベース部分という)を形成したのち、ベース部分103の上に形成される立ち上がり部104(以下、基礎コンクリートという)を形成するための図示しない型枠を立設し、ベース部分103に固定する。
この後、原料コンクリート(以下、生コンクリートという)を型枠に流し込み、数日放置して固化させることにより、基礎コンクリート104が形成される。この後、型枠を外し、外側に露出する基礎コンクリート104の外側面に図示しないモルタルを塗工することにより、基礎部分の外側面に化粧を施し、基礎部分の施工工程が終了する。
続いて、本発明の対象となる戸建て住宅用の建物における玄関土間の床部分の一般的施工方法につき説明する。
基礎部分の施工工程終了後、埋戻土105を所定の高さまで積み上げ、次に、埋戻土105の上に、捨てコンクリート106を打設する。捨てコンクリート106は、できるだけ平らにしておく。
さらに捨てコンクリート106の上に玄関土間を形成するコンクリート107(以下、土間コンクリートという)を形成するための図示しない型枠を立設し、捨てコンクリート106に固定する。
この後、生コンクリートを型枠に流し込み、数日放置して固化させることにより、土間コンクリート107が形成される。この後、型枠を外し、土間コンクリート107の上にタイル用のモルタル108を塗工し、タイル109を並べることで、玄関土間等のコンクリート床部分が形成される。
ここで、コンクリートは、セメント、砂、水を混合して流動状にして予め組み立てた金属製又は木製の型枠に流し込み、固化させることにより作られるが、このような一般的施工方法では、水分を大量に含んでいる生コンクリートを大量に使用するため、固化までに長時間を要し、建築現場での手間や工期がかかると共にコストアップになるという問題があった。
このような問題に対し、例えば、特許文献1には、所定の高さ寸法の周壁部を有し、この周壁部の上面側は開放され、周壁部の底側に周壁から内方に張り出す張出し部を一体に備えた発泡スチロール等の軽量な土留め材を用い、この土留め材を設置したのち、この土留め材の環状周壁内に土を充填し、しかる後、上記土留め材と土とが埋込み状態となるようにコンクリートを打設することを特徴とする、コンクリート土間部の構築方法が開示されている。
また、例えば、特許文献2、3には、工場で予め製造されたプレキャストコンクリート製の基礎を用いて外周基礎を形成し、しかる後、コンクリートを打設する、玄関土間部の施工方法が開示されている。
これらの方法では、建築現場でのコンクリート使用量を減らすことができるが、従来の一般的施工方法と同様に、生コンクリートに含まれる水分の排出が不充分であるため、コンクリートの固化にはなお長時間を要し、工期短縮の効果としては不充分なものであった。
また、例えば、特許文献4では、基礎コンクリートの上に打たれるモルタルの側方に当接される下地材の表面のうち上記モルタルと接触しない部分に、薬剤処理を施した防虫シート材を配設することを特徴とする、玄関土間部の施工方法が開示されている。
この方法では、下地材とモルタルとの接着性を損なうことなく、防虫効果を発揮することのできる建物の土間部における防虫構造を提供することができる。しかしながら、この方法でも、生コンクリートに含まれる水分の排出が不充分であり、コンクリートの固化には長時間を要する。また、薬剤処理の効果には年限があり、定期的に薬剤処理を行わなければその効果を維持することができない。薬剤効果に限界があることは、木造建物の震災による倒壊の原因の多くが、その脚部の木材の著しい劣化にあったことからも示されている。
また、例えば、特許文献5では、玄関土間を工場生産されたプレキャストコンクリートパネルで形成するとともに、そのプレキャストコンクリートパネルに工場で予めタイルを貼付して土間を形成する玄関土間部の施工方法が開示されている。
この方法では、建築現場にてコンクリートを打設する必要がないため、施工期間が短縮されるが、上記プレキャストコンクリートパネルはその外周部分が基礎の段部に載置されているのみであり、プレキャストコンクリートパネルと段部の間に隙間が生じ、白蟻の侵入経路が形成されてしまうという問題があった。また、このパネルでは建築現場にて形状、面積を変更することができないため、非画一的な建物の玄関土間には不向きで、建築現場での設計変更に対しても迅速に対応することができないという問題点があった。
特開2003−293446号公報 特開平9−13494号公報 特開平9−13495号公報 特開平7−268979号公報 特開平10−219815号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、少ないコンクリート使用量でコンクリート床を形成することが可能であり、コンクリ−トに含まれる水分の排出を容易にして短時間でコンクリートの固化をすることができ、かつ、蟻害を防止することができるコンクリート床形成方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1)住宅用の建物における土間の形成領域にコンクリート床を形成するコンクリート床形成方法であって、
前記土間の形成領域に、複数のコンクリート流込用貫通孔が形成されたパネル部、及び前記貫通孔と連通し、前記パネル部から下方へ延設された筒状の柱脚部を有するコンクリート床形成部材を複数並べて設置するコンクリート床形成部材設置工程と、
前記設置されたコンクリート床形成部材の前記パネル部上であって、前記土間の形成領域を囲むように形成された縦壁と前記パネル部とにより形成される縁部の隙間を覆うように、板状体からなるL字型縁材を取り付けるL字型縁材取り付け工程と、
前記コンクリート床形成部材の前記パネル部上からコンクリートを流し込むことにより、前記パネル部の上面をコンクリートで覆うとともに前記柱脚部にコンクリートを充填するコンクリート流込工程と、
を含むことを特徴とするコンクリート床形成方法。
(1)の発明によれば、このコンクリート床から下方へ延びるコンクリート柱を一体成形できる。したがって、コンクリート柱により十分な強度で支持されたコンクリート床を形成することができるとともに、上記パネル部の下は、上記コンクリート柱の部分を除き中空とすることができ、従来の土間の施工方法で必要であった埋戻土や捨てコンクリートを敷く作業を不用とでき、工期短縮を図ることができる。また、従来の一般的な土間の施工方法に比べて床形成用のコンクリートの使用量を格段に減らすことができる。
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(2)上記(1)に記載のコンクリート床形成方法であって、
前記L字型縁材を固定用テープにより前記縦壁に密着させて取り付けることを特徴とするコンクリート床形成方法。
(2)の発明によれば、上記コンクリートの固化時の収縮により、形成されたコンクリート床と当該縦壁との間に亀裂などによる隙間が生じたとしても、この隙間を確実に塞ぐことができ、地面から基礎コンクリート等の上に載置された土台へ白蟻が侵入する経路を絶つことができ、蟻害を防止することができる。
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(3) 上記(1)又は(2)に記載のコンクリート床形成方法であって、
記柱脚部の下端に筒状の接続部材を接続することにより、前記コンクリート床形成部材の前記パネル部の設置高さを調整するパネル高さ調整工程を含むことを特徴とするコンクリート床形成方法。
(3)の発明によれば、上記柱脚部材に上記接続部材を連結するか、該接続部材を介して他の柱脚部材を連結することで、柱脚部の長さを調節することができる。これにより、柱脚部の下部に位置する捨てコンクリート面に凹凸がある場合に特定の柱脚部のみの長さを調節して、コンクリート床の形成高さを調整することができ、現場により様々に異なる状況に対応することができる。
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(4) 上記(1)又は(2)に記載のコンクリート床形成方法であって、
前記柱脚部を切断処理することにより、前記コンクリート床形成部材の前記パネル部の設置高さを調整するパネル高さ調整工程を含むコンクリート床形成方法。
(4)の発明によれば、柱脚部の長さを調節することができるため、コンクリート床の形成高さを調整することができ、現場により様々に異なる状況に対応することができる。
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかに記載のコンクリート床形成方法であって、
前記土間の形成領域の形状及び寸法に合わせるため、一部のパネル部材を切断処理するパネル部材切断工程を含むことを特徴とするコンクリート床形成方法。
(5)の発明によれば、上記パネル部材が柔らかい材料で構成されており、建築現場にて必要な任意の形状に切断することができるので、玄関の形状が複雑な場合であっても、容易に玄関の形状に合わせることができ、また、建築現場での設計変更に対しても迅速に対応することができる。また、コンクリート床の形状に応じて異なる仕様のパネル部材を多数準備する必要がないため、安価な施工が可能となる。
本発明によれば、コンクリート床下に空間を形成することができるので、土やコンクリート等の材料の使用量を軽減できて、現場において簡易にコンクリート床を形成することができる。また、玄関土間、風呂場等のように周囲を基礎コンクリートで仕切られた領域にコンクリート床を形成する場合には、地面から基礎コンクリート上に載置された土台へ白蟻が侵入する経路を絶つことができ、蟻害を防止することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
勿論、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。
はじめに、本発明のコンクリート床形成方法に用いるコンクリート床形成用部材について以下に説明する。
なお、コンクリート床形成用部材は、下記するものに限定されるわけではなく、本発明のコンクリート床形成方法に用いるコンクリート床形成部材は、パネル部と柱脚部が一体として形成されているものであっても良く、パネル部と柱脚部が着脱自在とされた別部材からなるものであっても良い。
以下ではパネル部と柱脚部が着脱自在とされた別部材からなるものである場合について、コンクリート床形成用部材の一例として説明する。
図1(a)は、本発明に係るコンクリート床形成用部材を構成するパネル部材を模式的に示す平面図であり、(b)は、上記パネル部材の左側面図であり、(c)は、(a)に示した平面図におけるC−C線面断面図である。なお、○で囲った部分(A、B)は、図2、3に、その部分を拡大して示している。
図2(a)は、図1(a)においてAで示す部分の拡大平面図であり、(b)は、(a)に示す図面のD−D線面断面図であり、図3(a)は、図1(a)においてBで示す部分の拡大平面図であり、(b)は上記部分の拡大水平断面図であり、(c)は(a)に示す図面のE−E線断面図である。
図1に示すように、パネル部材(パネル部)10は、略矩形の平面11a、11bがずれた状態で重ね合わせられた形状の平面部11と、平面11aの外周上部を囲うように設けられた外壁12a及び平面11bの外周下部を囲うように設けられた外壁12bとからなる外壁12と、外壁12と連結するリブ14(水平方向に形成された横リブ14a及び垂直方向に形成された縦リブ14b)と、平面11a、11bが重なりあっている平面の中心16から4隅に向かって同距離に配置され、中心に円形のコンクリート流込用貫通孔21を有する柱脚部を嵌合するための複数の嵌合部20と、リブ14に接する位置に複数設けられた水抜用貫通孔31を有する水抜部30とを備えている。
また、パネル部材10は、多数の小さな孔からなる水抜き孔15を備えている。
平面図11が平面11a、11bがずれた状態で重ね合わせられているのは、同じパネル部材10を縦横方向に拡大する際、一のパネル部材10の平面11bの上に、他のパネル部材10の平面11aを重ねることができ、その際、継ぎ目の部分の下には、平面11bが存在するため、コンクリートをパネル部材10の上に形成した際、下に漏れることがないからである。
すなわち、パネル部材10の最外周部には外壁12aと外壁12bのいずれかのみが立設されており、パネル部材10の最外周部には段部13が形成されている。この段部13を重ね合わせることにより、多数のパネル部材を組み合わせることができるため、建築現場にてパネル部の面積を拡大して、広いコンクリート床の形状に対応した広い面積のパネル部を簡便に形成することができる。
外壁12の高さはパネル部上に打設されるコンクリートの重量に充分耐え得る程度の強度となる高さが望ましく、この高さは材料やパネル部の形状によっても異なるが、通常、20〜60mm程度が望ましい。
外壁12と連結するように形成された横リブ14a及び縦リブ14bは、互いに交差するように形成されており、そのため、このパネル部材10自体の強度が高く、コンクリートとの密着性にも優れ、土間コンクリート107が充分な強度を有することとなる。
図1に示したパネル部材10では、横リブ14a及び縦リブ14bは、水平方向と垂直方向に形成されているが、リブの形成方向は、上記態様に限定されるものではなく、一方又は両方が傾斜するように形成されていてもよい。
リブ14の高さはパネル部材10上に打設されるコンクリートの重量に充分耐え得る程度の強度となる高さが望ましく、この高さは材料やパネル形状、リブ形状によっても異なるが、通常、20〜60mm程度が望ましい。
平面11a、11bの形状は、図1に示す形状に限られるものではなく、設置の対象となる土間床の大きさ、形状に合わせて正方形のほか矩形、菱形、円形、楕円形、三角形、六角形など任意に設定することが可能である。
この中でも、後述するようにパネル部材10を組み合わせたり、切断したりできることと、一般的な外間床の形状が正方形又は矩形であることを考慮すると、平面11の形状は正方形又は矩形を各辺が直交又は並行する関係となるように重ね合わせた形状であることが望ましい。
水抜き孔15は、リブ14により区画された各格子部にそれぞれ設けられており、各格子部に流し込んだコンクリートに含まれる水分を効果的に排出することができる。
水抜き孔15の形状は、図1又は図3に示す形状に限られるものではなく、円形のほか矩形、正方形、円形、菱形、楕円形、三角形、六角形など任意に設定することが可能である。
また、各格子部に設けられる水抜き孔15の数は各格子部に1つずつに限定されるものではなく、複数設けられていてもよい。
図2に示すように、内側にコンクリート流込用貫通孔21を有する嵌合部20は、コンクリート流込用貫通孔21の周囲に形成されている立ち上がり部22と、立ち上がり部22の内壁に垂直に形成された突起部23と、同じく立ち上がり部22の内壁に垂直に形成された嵌合用突起部24からなる。
嵌合部20は、柱脚部材(柱脚部)40(図4参照)をパネル部材10に嵌合するための部位であり、嵌合方法は、下記の方法に限定されるものではないが、例えば柱脚部材40を立ち上がり部22に挿入し、柱脚部材40の端部を突起部23に当接することで柱脚部材40をパネル部10の立ち上がり部22に嵌合することができる。また、嵌合用突起部24と、柱脚部材40の外壁部に設けられた嵌合用溝部45を嵌合させることで柱脚部材40とパネル部材10をより強固に接続することができる。
この嵌合部20に柱脚部材40を嵌合することにより、コンクリート流込用貫通孔21の下に円柱形状の空洞が形成されるが、この部分に生コンクリートを流し込み、支柱とする。これについては、後で詳しく説明する。
立ち上がり部22の形状は、図1又は図2に示す形状に限られるものではなく、嵌合する柱脚部の大きさ、形状に合わせて円形のほか正方形、矩形、菱形、楕円形、三角形、六角形など任意に設定することが可能である。立ち上がり部22の高さは任意に設定することが可能であるが、嵌合した柱脚部材40がぐらつかない程度の高さが望ましく、外壁12と同程度の高さである、20〜60mm程度が望ましい。
突起部23は、立ち上がり部22の内周形状に沿って一定の幅、一定の厚みをもって形成される。突起部23の幅は、嵌合する柱脚部材40が貫通してしまわない範囲で決定すれば良いが、具体的には、1〜10mm程度が望ましい。
また、突起部23は立ち上がり部22の内周形状の全周に沿って形成されている必要はなく、切り欠け部によって区切られていても構わない。
嵌合用突起部24は、立ち上がり部22の内周形状に沿って一定の幅、一定の厚みをもって形成される。嵌合用突起部24の幅は、嵌合する嵌合用溝部45の深さと同程度又は少し大きいことが望ましく、具体的には、0.5〜3mm程度が望ましい。
また、嵌合用突起部24は立ち上がり部22の内周形状の全周に沿って形成されている必要はなく、切り欠け部によって区切られていても構わない。
また、パネル部と柱脚部が一体として形成されている場合には、突起部23、嵌合用突起部24を有さなくても構わない。
図3に示すように、水抜部30は、その一辺がリブ14の一部からなる矩形形状の水抜用貫通孔31と、水抜用貫通孔31の直上であって、リブ14に対して垂直になるように形成された天板32とを備えている。
この水抜部30では、水抜用貫通孔31を覆うように、その直上に天板32が存在する。そのため、土間コンクリート2をパネル部10上に打設した際には、粘度の低い水が粘度の高い他の成分に比べて速く開口部34を経由して水抜用貫通孔31を通過する。この作用により、土間コンクリート2中に含まれる水分を効率よくパネル下に排出することができる。
また、固化したコンクリートの一部は天板32の下部で固化するため、固化後のコンクリートを持ち上げるような動きが加わった際には、天板32の下部で固化したコンクリートが天板32に引っかかり、コンクリートがずれることを防止することができる。
水抜用貫通孔31の形状は、図1又は図3に示す形状に限られるものではなく、矩形のほか正方形、円形、菱形、楕円形、三角形、六角形など任意に設定することが可能である。
また、コンクリートが流れ出さないような形状であれば、水抜用貫通孔31の形状と、天板32の形状とは同一である必要はなく、例えば、水抜用貫通孔31の形状が矩形で、天板32の形状が楕円であってもよい。
水抜用貫通孔31と天板32との間の距離は、充分な排水能力を有する最低限の距離とすることが望ましく、具体的には、2mm〜10mm程度が望ましい。
図4(a)は、柱脚部を示す平面図であり、(b)は、その左側面図であり、(c)は、その断面図である。
この柱脚部材40では、筒部41の両端に、大きさの異なる3種類のU字形状の切り欠きが設けられている。これらは、その幅が異なっており、それぞれ異なる機能を有するものである。また、筒部41の両端に近い部分に、嵌合用溝部45が設けられている。
最も広い幅を有する水抜用切り欠き42は、柱脚部材40をパネル部材10に嵌合した際に、その下部がパネル部10材の立ち上がり部22の下に露出して水抜き用の孔が形成されるように構成されており、柱脚部に流し込んだ生コンクリートに含まれる水分を水抜き用の孔より排出することができる。その幅は任意に設定することが可能であるが、6〜18mm程度が望ましい。
最も狭い幅を有する嵌合用切り欠き44は、その直線部分の幅がパネル部材10に設けられているリブ14の肉厚よりコンマ数mm程広く形成されており、図4(b)に示すように、2つの嵌合用切り欠き44は、筒部41の中心軸を挟んで直線上に配置されている。従って、この嵌合用切り欠き44をリブ14に差し込んで嵌合することにより、柱脚部材40を固定することができ、嵌合部20以外の部分であっても、柱脚部材40をパネル部材10の支持用として使用することができ、パネル部を安定的に設置することができる。
また、嵌合用溝部45は、上述した通り、コンクリート流込用貫通孔21の周囲に形成されている立ち上がり部22の内壁に垂直に形成された嵌合用突起部24と嵌合させることで柱脚部材40とパネル部材10をより強固に接続することができる。
なお、他の2つの切り欠き43は、嵌合用切り欠き44と90°回転した位相関係に位置するので、これらを利用することにより、他の部分にあるリブ14にぶつかることなく、円筒部材40をリブ14に嵌合して固定することができる。また、切り欠き43の幅は、嵌合用切り欠き44の幅より少し広いので、リブ14への嵌合が容易になる。
なお、筒部41の形状は、円柱形に限定されるものではなく、正多角柱や変形多角柱など、パネル部の嵌合部の形状に応じて任意に設定することが可能である。コンクリート柱としての強度が保持できる形状であることが望ましい。
筒部41の長さは、特に限定されるものでないが、100〜400mm程度が望ましい。さらに延長する必要がある場合には、後述する接続部材を介して柱脚部を連結することで延長することができる。
なお、図1〜4に示す実施形態では、パネル部材10と柱脚部材40とは、別体として形成されているが、上述のように、パネル部材10と柱脚部材40とは、一体に形成されていても良い。
パネル部材10の材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、金属材料、樹脂材料等を挙げることができる。金属材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ステンレス、鋳鉄等を挙げることができる。セラミックを用いることとしてもよい。樹脂材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、ポリ塩化ビニル、ナイロン等の合成樹脂、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)等のゴム材料を挙げることができる。これらの材料は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、上述の樹脂材料に加え、例えば、炭酸カルシウム、ガラス繊維等のフィラーを混合したものを用いてもよい。
この中でも、パネル上に打設されるコンクリートの重量に充分耐え得る程度の強度が必要とされることから、硬質性の材料であることが望ましい。
パネル部材10の材料として樹脂を用いた場合には、射出成形により容易に図1に示した形状のパネル部材10を形成することができる。また、建築現場で任意の寸法に切断可能であるため、パネル部全体の寸法変更や形状変更を現場に合わせて容易に行うことができる。従って、パネル部材10は、主成分が樹脂からなるものが望ましい。
パネル部材10の各部位を構成する材料の肉厚は、パネル上に打設されるコンクリートの重量に充分耐え得る程度の強度となる厚さが望ましく、この厚さは材料やパネル部の形状によっても異なるが、通常、1〜5mm程度が望ましい。
柱脚部材40の材料としては特に限定されるものではなく、例えば、金属材料、樹脂材料等を挙げることができる。金属材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ステンレス、鋳鉄等を挙げることができる。セラミックを用いることとしてもよい。樹脂材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、ポリ塩化ビニル、ナイロン等の合成樹脂、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)等のゴム材料を挙げることができる。これらの材料は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、上述の樹脂材料に加え、例えば、炭酸カルシウム、ガラス繊維等のフィラーを混合したものを用いてもよい。
この中でも、パネル部上に打設されるコンクリートの重量に充分耐え得る程度の強度が必要とされることから、硬質性の材料であることが望ましい。
柱脚部材40の材料として樹脂を用いた場合には、射出成形により容易に図4に示した形状の柱脚部材40を形成することができる。また、建築現場で任意の寸法に切断可能であるためコンクリート柱の高さを容易に変更することができる。従って、柱脚部材40は、主成分が樹脂からなるものが望ましい。
また、コンクリート床形成部材は、パネル部材10のみを用いてもよく、その場合は予め高さ調整部材を設けておき、その上にパネル部材10を載置してコンクリート床を形成する方法でコンクリート床形成部材として使用することができる。高さ調整部材としては、以下に限定されるものではないが、コンクリート柱、束石、土、捨てコンクリート等を使用することができる。
また、コンクリート床形成部材は、パネル部材10のみをベース部分103の上に載置してコンクリート床を形成する方法でコンクリート床形成部材として使用することができる。
図5(a)は、上記柱脚部を延長するために用いる接続部材を模式的に示す平面図であり、(b)は、その左側面図、(c)は、図5(b)に示した左側面図におけるF−F線断面図である。
この接続部材50では、筒部51の両端に切り欠き52が複数設けられている。
接続部材50は、柱脚部材40に嵌合することにより、柱脚部の長さを延長するための部材であり、単に柱脚部材40の一端に接続部材50を嵌合することにより、柱脚部材40の長さを少しだけ延長することができるが、2つの柱脚部材40を筒部51の端部にそれぞれ挿入し、柱脚部材40の端部を突起部53に当接することで柱脚部の長さを約倍の長さに延長することもできる。
この接続部材50を用いることにより、コンクリート床形成用部材を設置するベース部分に凹凸が形成されていても、そのパネル部に凹凸を発生させることなく、設置することができる。また、コンクリート床を形成する際、ベース部分からパネル部までの高さを高くしたい場合にも、容易に高くすることができる。
柱脚部材40に接続部材50を嵌合する方法は、下記の方法に限定されるものではないが、例えば柱脚部材40を筒部51の端部に挿入し、柱脚部材40の端部を突起部53に当接することで柱脚部材40を接続部材50に嵌合することができる。また、嵌合用突起部54と、柱脚部材40の外壁部に設けられた嵌合用溝部45を嵌合させることで柱脚部材40と接続部材50をより強固に接続することができる。
接続部材50の材料としては、特に限定されるものではなく、柱脚部材40と同様のものを例示することができる。
接続部材50の材料として樹脂を用いた場合には、射出成形により容易に図5に示した形状の接続部材50を形成することができる。また、建築現場で任意の寸法に切断可能であるためコンクリート柱の高さを容易に変更することができる。従って、接続部材50は、主成分が樹脂からなるものが望ましい。
なお、筒部51の形状は、円柱形に限定されるものではなく、正多角柱や変形多角柱など、嵌合する柱脚部の形状に応じて任意に設定することが可能である。コンクリート柱としての強度が保持できる形状であることが望ましい。
筒部51の長さは、特に限定されるものでないが、35〜60mm程度が望ましい。
また、切り欠き52により、接続部材50がベース部分と当接する態様で設置された際に、コンクリートに含まれる水分を排出することができる。その幅は任意に設定することが可能であるが、5〜15mm程度が望ましい。
突起部53は、筒部51の内周形状に沿って一定の幅、一定の厚みをもって形成される。突起部53の幅は、嵌合する柱脚部が貫通してしまわない範囲で決定すれば良いが、具体的には、1〜10mm程度が望ましい。
また、突起部53は筒部51の内周形状の全周に沿って形成されている必要はなく、切り欠け部によって区切られていても構わない。
嵌合用突起部54は、筒部51の内周形状に沿って一定の幅、一定の厚みをもって形成される。嵌合用突起部54の幅は、嵌合する嵌合用溝部45の深さと同程度又は少し大きいことが望ましく、具体的には、0.5〜3mm程度が望ましい。
また、嵌合用突起部54は筒部51の内周形状の全周に沿って形成されている必要はなく、切り欠け部によって区切られていても構わない。
図6(a)は、パネル部の少なくとも外周部の一部に設けられるL字型縁材を模式的に示す平面図であり、図6(b)は、その右側面図である。
L字型縁材60は、2枚の帯状の板状体61a、61bからなり、板状体61aと板状体61bとは、断面視略L字状に接続されている。
後で詳しく説明するが、L字型縁材60は、一方の面61aがパネル部10上に配置されるとともに、もう一方の面61bがパネル部10と境界を接する基礎コンクリート104に密着するように配置される。これにより、パネル部を載置したときに周囲の壁との間に隙間が生じたとしても、僅かな隙間であれば埋めることができ、コンクリートの流れ出しを防止することができる。また、両面テープ等の固定用テープにより周囲の壁に密着させて取り付けることにより、周囲の壁とパネル部の間の隙間を確実に塞ぐことができ、地面から基礎コンクリート等の上に載置された土台へ白蟻が侵入する経路を絶つことができ、蟻害を防止することができる。
また、周囲に壁がない部分に設置すると、その高さの壁を形成することができ、流し込んだコンクリートを受け止めることができる。
L字型縁材60の材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、金属材料、樹脂材料等を挙げることができる。金属材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ステンレス、鋳鉄等を挙げることができる。セラミックを用いることとしてもよい。樹脂材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、ポリ塩化ビニル、ナイロン等の合成樹脂、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)等のゴム材料を挙げることができる。これらの材料は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、上述の樹脂材料に加え、例えば、炭酸カルシウム、ガラス繊維等のフィラーを混合したものを用いてもよい。
この中でも、周囲の壁に不陸があっても、それに追随することができることから、軟質性の材料であることが望ましい。
L字型縁材60の材料として樹脂を用いた場合には、射出成形により容易にL字型縁材60を形成できる。また、建築現場で任意の寸法に切断可能であるためL字型縁材の高さ、幅を容易に変更することができる。従って、L字型縁材60は、主成分が樹脂からなるものが望ましい。
L字型縁材60各辺の長さは、特に限定されるものでないが、打設する土間コンクリート3の高さと同じかそれ以上の高さを有することが望ましい。土間コンクリート3がL字型縁材60よりあふれてしまうためである。
L字型縁材60各辺の肉厚は、特に限定されるものでないが、パネル部上に打設されるコンクリートの重量に充分耐え得る程度の強度となる厚さが望ましい。
この厚さはL字型縁材60の材料や形状によっても異なるが、通常、0.5〜5mm程度が望ましい。
次に、これらの部材を用いて玄関等のコンクリート床を形成する方法について説明する。
図7は、本発明に係るコンクリート床形成方法を用いて、ベタ基礎の上にコンクリート床を形成した例を模式的に示す断面図である。
本発明では、まず、背景技術の項で説明した施工方法により、ベース部分103を作製するとともに、基礎コンクリート104を形成する。上記施工方法については、背景技術の項で説明したので、ここでは、詳しい説明を省略する。
次に、コンクリート床形成用部材組立工程を行う。
すなわち、コンクリート流込用貫通孔21が形成されるとともに、コンクリート流込用貫通孔21の周囲に設けられた立ち上がり22を有する複数の嵌合部20、及び、複数の水抜用貫通孔31を備えたパネル部材10(図1〜3参照)の立ち上がり部22に、柱脚部材40(図4参照)を嵌挿してコンクリート床形成用部材1を形成する。
通常、ベタ基礎の場合、ベース部分103は平坦であるが、ベース部分103が凹凸を有する場合には、パネル部に嵌合した複数の柱脚部の一部に、さらに接続部材50を嵌合させる。精密にベース部分103の凹凸に合わせるために、接続部材50や柱脚部を適切な長さに切断しても良い。
また、玄関土間部の形状、寸法に合わせるため、一部のコンクリート床形成用部材1を切断処理して形状を調整してもよい。すなわち、例えば、パネル部材10が440mm×440mmであり、玄関土間部の形状、寸法が、上記寸法のパネル部材10を縦横に組み合わせた状態では半端がでる場合には、パネル部を切断することにより、丁度、玄関土間部の形状、寸法に合わせた形状、寸法のコンクリート床形成用部材1とすることができる。
パネル部材10、柱脚部材40等が樹脂材料で構成されている場合には、カッター、のこぎりなどの一般的切断工具によって容易に切断することができる。
さらに、上記のように、パネル部を切断することにより、嵌合部20が切り取られた場合等には、そのままでは、パネル部の載置状態が不安定となる場合がある。そこで、この場合には、柱脚部材40の切り欠き44を利用して、パネル部のリブ11に柱脚部材40を嵌合させることにより、パネル部を支持させるようにしても良い。
次に、コンクリート床形成用部材設置工程を行う。
ここでは、複数個のコンクリート床形成用部材1を組み合わせるように、柱脚部を下向きにして玄関土間部(ベース部分103)に設置する。
この際、パネル部材10に形成された段部13を重ね合わせるように、パネル部材10を配置することにより、多数のパネル部材10をしっかりと安定的に組み合わせることができ、また、継ぎ目の部分の下には、平面11bが存在するため、コンクリートを上に形成した際、パネル部材10の継ぎ目から下に土間コンクリート2が漏れることがない。
この工程の後、土間コンクリート2の流し込みによる土間コンクリート2と周囲部材(基礎コンクリート104等)との接触を防止するため、設置したコンクリート床形成用部材1の外周上部に、パネル部の上面部に対して同一の平面を有するとともに、上方向に垂直な平面を有するL字型縁材60を基礎コンクリート104に密着するように取り付けるL字型縁材取付工程を行ってもよい。
基礎コンクリート104に密着するようにL字型縁材60を取り付けることにより、地面から基礎コンクリート上に載置された土台へ白蟻が侵入する経路を絶つことができ、蟻害を防止することができる。
L字型縁材60は、必要に応じてその枚数や設置部分の長さを調節することができるが、外周の全周を囲うようにL字型縁材60を設けることが、防蟻効果を高めるためには望ましい。
L字型縁材60を基礎コンクリート104等の周囲の部材に密着させるためには、両面テープをL字型縁材60の密着させる部分に貼り付けるか、接着剤を用いて接着する方法をとることができる。
次に、コンクリート流込工程を行う。
すなわち、コンクリート床形成用部材1のパネル部上及び柱脚部の内部にコンクリート流込用貫通孔21を介して生コンクリートを流し込む。
この際、固化後の土間コンクリート2の厚さが30〜100mm程度となるように必要量の生コンクリートを流し込む。
次に、上記パネル部上に形成したコンクリート及び上記柱脚部内に充填したコンクリートを固化させるコンクリート固化工程を行う。
流し込まれた生コンクリート中の水分は、上述したように、パネル部に設けられた水抜用貫通孔31から排出されるとともに、水抜き孔15からも排出される。さらに、柱脚部の内部では、立ち上がり部22の下に露出した柱脚部の水抜用切り欠き42からも水分が排出されるとともに、柱脚部の下部に形成された水抜用切り欠き42、切り欠き43、嵌合用切り欠き44からも水分が排出される。
従って、迅速に生コンクリートを固化させることができ、土間コンクリート2とすることができる。
図8は、本発明に係るコンクリート床形成用方法を用いて、布基礎を用いた玄関部分にコンクリート床を形成した例を模式的に示す断面図である。
図2に示した布基礎の場合には、割栗石101や捨てコンクリート102が、基礎コンクリート104の下に所定の幅で設けられており、その他の部分にコンクリートは設けられていない。そして、ベタ基礎の場合においてコンクリートが打設されている部位には、埋戻土105が設けられている。
布基礎を用いた玄関部分にコンクリート床を形成する方法では、上述の図1に示したベタ基礎を用いた玄関部分にコンクリート床を形成する方法と比べて、ベース部分103の代わりに埋戻土105の上にコンクリート床形成用部材10を載置する他は、同様であるので、詳しい説明は省略するが、生コンクリートを流し込んだ場合、ベタ基礎の場合に比べて埋戻土105の中に水分がしみ込み易いので、乾燥は比較的速い。
埋戻土105の上に土間コンクリート2を形成した場合には、蟻等が埋戻土105を介して木製土台112に達しやすいが、本発明では、接着剤等を用い、基礎コンクリート104に密着するようにL字型縁材60を取り付けることにより、地面から基礎コンクリート上に載置された土台へ白蟻が侵入する経路を絶つことができ、蟻害を防止することができる。
また、L字型縁材60を取り付けることにより、パネル部上に形成された土間コンクリート2に含まれる水分が基礎コンクリート104に伝わるのを遮断するとともに、その先の周囲部材への水分の拡散を遮断し、木材の腐朽を防止することができる。
図9は、参考例のコンクリート床形成方法を用いて、パネル部材を高さ調整部材の上に載置して、ベタ基礎を用いた玄関部分にコンクリート床を形成した例を模式的に示す断面図である。
この方法では、先述したコンクリート床形成方法において、床形成用部材組立工程に先立ち、高さ調整部材配置工程を行う。高さ調整部材4は、コンクリート流込用貫通孔21の下に存在するように配置することが望ましい。コンクリート柱を高さ調整部材の上に形成し、一体化して支柱とするためである。
すなわち、高さ調整部材4を適当な間隔でベース部分103の上に配置して、パネル部材10を支える柱部とする。高さ調整部材4はその高さが等しくなるように配置する必要がある。パネル部材10を載置した際に傾きのない平面を形成するためである。
なお、高さ調整部材としては、コンクリート柱、束石、土、捨てコンクリート等を用いることができる。
その他、床形成用部材組立工程においてパネル部材10(図1〜3参照)の立ち上がり部22に、柱脚部40(図4参照)を嵌挿せず、床形成用部材設置工程においてパネル部材10を高さ調整部材4の上に載置する他は、先述したコンクリート床形成方法と同様であるので、詳しい説明は省略する。
(a)は、本発明に係るコンクリート床形成用部材を構成するパネル部を模式的に示す平面図であり、(b)は、上記パネル部の左側面図であり、(c)は、(a)に示した平面図におけるC−C線面断面図である。 (a)は、図1(a)においてAで示す部分の拡大平面図であり、(b)は、(a)に示すパネル部のD−D線面断面図である。 (a)は、図1(a)においてBで示す部分の拡大平面図であり、(b)は上記部分の拡大水平断面図であり、(c)は(a)に示す図面におけるE−E線断面図である。 (a)は、柱脚部を示す平面図であり、(b)は、その左側面図であり、(c)は、その断面図である (a)は、上記柱脚部を延長するために用いる接続部材を模式的に示す平面図であり、(b)は、その左側面図、(c)は、図5(b)に示した左側面図におけるF−F線断面図である。 (a)は、パネル部の少なくとも外周部の一部に設けられるL字型縁材を模式的に示す平面図であり、(b)は、その右側面図である。 本発明に係るコンクリート床形成方法を用いて、ベタ基礎の上にコンクリート床を形成した例を模式的に示す断面図である。 本発明に係るコンクリート床形成方法を用いて、布基礎を用いた玄関部分にコンクリート床を形成した例を模式的に示す断面図である。 参考例のコンクリート床形成方法を用いて、パネル部を高さ調整部材の上に載置して、ベタ基礎を用いた玄関部分にコンクリート床を形成した例を模式的に示す断面図である。 戸建て住宅用の建物における玄関土間の一般的施工方法を示す断面図である。
符号の説明
1 コンクリート床形成用部材
2 土間コンクリート
3 コンクリート柱
4 高さ調整部材
10 パネル部材(パネル部)
11 平面部
11a、11b 略矩形平面
12、12a、12b 外壁
13 段部
14 リブ
14a 横リブ
14b 縦リブ
15 水抜き孔
16 中心
20 嵌合部
21 コンクリート流込用貫通孔
22 円筒部
23 突起部
24 嵌合用突起部
30 水抜部
31 水抜き用貫通孔
32 天板
40 柱脚部材(柱脚部)
41 筒部
42 水抜用切り欠き
43 切り欠き
44 嵌合用切り欠き
45 嵌合用溝部
50 接続部材
51 筒部
52 切り欠き
53 突起部
54 嵌合用突起部
60 L字型縁材
61a、61b 板状体
101 割栗石
102 捨てコンクリート
103 ベース部分
104 基礎コンクリート
105 埋戻土
106 捨てコンクリート
107 土間コンクリート
108 モルタル
109 タイル
110 埋木
111 框
112 土台

Claims (5)

  1. 住宅用の建物における土間の形成領域にコンクリート床を形成するコンクリート床形成方法であって、
    前記土間の形成領域に、複数のコンクリート流込用貫通孔が形成されたパネル部、及び前記貫通孔と連通し、前記パネル部から下方へ延設された筒状の柱脚部を有するコンクリート床形成部材を複数並べて設置するコンクリート床形成部材設置工程と、
    前記設置されたコンクリート床形成部材の前記パネル部上であって、前記土間の形成領域を囲むように形成された縦壁と前記パネル部とにより形成される縁部の隙間を覆うように、板状体からなるL字型縁材を取り付けるL字型縁材取り付け工程と、
    前記コンクリート床形成部材の前記パネル部上からコンクリートを流し込むことにより、前記パネル部の上面をコンクリートで覆うとともに前記柱脚部にコンクリートを充填するコンクリート流込工程と、
    を含むことを特徴とするコンクリート床形成方法。
  2. 前記L字型縁材取り付け工程において、前記L字型縁材を固定用テープにより前記縦壁に密着させて取り付けることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート床形成方法。
  3. 記柱脚部の下端に筒状の接続部材を接続することにより、前記コンクリート床形成部材の前記パネル部の設置高さを調整するパネル高さ調整工程を含む請求項1又は2記載のコンクリート床形成方法。
  4. 前記柱脚部を切断処理することにより、前記コンクリート床形成部材の前記パネル部の設置高さを調整するパネル高さ調整工程を含む請求項1又は2に記載のコンクリート床形成方法。
  5. 前記土間の形成領域の形状及び寸法に合わせるため、一部のパネル部材を切断処理するパネル部材切断工程を含む請求項1〜4のいずれかに記載のコンクリート床形成方法。
JP2006044411A 2006-02-21 2006-02-21 コンクリート床形成方法 Active JP4795810B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006044411A JP4795810B2 (ja) 2006-02-21 2006-02-21 コンクリート床形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006044411A JP4795810B2 (ja) 2006-02-21 2006-02-21 コンクリート床形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007224527A JP2007224527A (ja) 2007-09-06
JP4795810B2 true JP4795810B2 (ja) 2011-10-19

Family

ID=38546584

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006044411A Active JP4795810B2 (ja) 2006-02-21 2006-02-21 コンクリート床形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4795810B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5271719B2 (ja) * 2009-01-08 2013-08-21 城東テクノ株式会社 コンクリート床形成用部材
JP5271720B2 (ja) * 2009-01-08 2013-08-21 城東テクノ株式会社 土間廻り部の構造及びその施工方法
JP6503200B2 (ja) * 2015-03-10 2019-04-17 フクビ化学工業株式会社 建物の床構造
JP2017115499A (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 株式会社竹中工務店 建物の下部ピット構造

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59151946U (ja) * 1983-03-30 1984-10-11 フクビ化学工業株式会社 防蟻基礎構造
JPS6378943A (ja) * 1986-09-19 1988-04-09 鹿島建設株式会社 スラブの構築方法
JPH09228613A (ja) * 1995-12-20 1997-09-02 Taisei Corp 浮き床用型枠材
JP3373484B2 (ja) * 2000-05-23 2003-02-04 株式会社アルテス 二重スラブ構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007224527A (ja) 2007-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4902504B2 (ja) 布基礎補強構造及び布基礎補強構造の施工方法並びに補強金物
KR20130006420A (ko) 신설 지하 구조물의 시공 방법
JP4795810B2 (ja) コンクリート床形成方法
JP6430271B2 (ja) フーチング一体の基礎杭構造及びフーチング一体の基礎杭の構築方法
JP2010070903A (ja) プレキャストコンクリート製基礎材およびその連結方法
KR101618719B1 (ko) Cfτ 기둥의 이음구조를 이용한 지하구조물의 역타공법
KR200216366Y1 (ko) 강관 말뚝용 머리 보강장치
GB2522886A (en) Shuttering system
JP4804954B2 (ja) コンクリート床形成用部材及びl字型縁材
KR100650976B1 (ko) 건축물 기초말뚝 설치구조
KR100423932B1 (ko) 강관 말뚝용 머리 보강장치
JP2006194062A (ja) 束石と束柱の連結具
JP2009007818A (ja) 柱と杭の接合構造
JP5271720B2 (ja) 土間廻り部の構造及びその施工方法
JP6252860B2 (ja) 免震建物の施工方法
KR101298399B1 (ko) 철근받침구조체
KR20090078684A (ko) H빔으로 이루어진 엄지 말뚝을 구비한 지지말뚝, 이를이용한 합성 벽체 및 그 시공방법
KR200236283Y1 (ko) 말뚝지주형 식생대
JP6255607B2 (ja) 基礎構築方法
JP3090642B2 (ja) 木造建築物における基礎および土台の構築工法、ならびに木造建築物における基礎および土台の構造
JP7356889B2 (ja) 構造物の施工方法
JP5271719B2 (ja) コンクリート床形成用部材
JP2555838B2 (ja) 自立パネル山留め工法
JP2007002413A (ja) 地下構造体の施工方法
JPH07279184A (ja) 建築物のフローティング地中梁基礎

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070831

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090219

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20101217

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20101217

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20101220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110726

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110728

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4795810

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140805

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250