JP4795630B2 - 靱性に優れた光学的立体造形用樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、活性エネルギー線を硬化性樹脂組成物に照射し硬化せしめて、の三次元積層構造体を形成する技術に関する。より詳細には本発明は、保存安定性および経時安定性に優れていて、高温下で長期間保存しても粘度の上昇が少なく、しかも光等の活性エネルギー線による硬化感度が高くて、光等の活性エネルギー線の照射により、寸法精度、造形精度、耐水性、耐湿性、力学的特性に優れる光学的立体造形物などの硬化物を、円滑に生産性良く製造することのできる活性エネルギー線硬化タイプのカチオン重合性光学的立体造形用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、三次元CADに入力されたデータに基づいて液状の光硬化性樹脂組成物を立体的に光学造形する方法が、金型などを作製することなく目的とする立体造形物を良好な寸法精度で製造し得ることから、広く採用されるようになっている(例えば特許文献1〜6を参照)。
【0003】
代表的な光学的立体造形技術(以下光学的立体造形を「光造形」ということがある)としては、容器に入れた液状光硬化性樹脂の液面に所望のパターンが得られるようにコンピューターで制御された紫外線レーザーを選択的に照射して所定厚みを硬化させ、ついで該硬化層の上に1層分の液状樹脂を供給した後、同様に紫外線レーザーを前記と同様に照射して硬化させ、このような硬化層を得る積層操作を繰り返すことによって立体造形物を得る方法を挙げることができる。この光造形方法は、形のかなり複雑な造形物をも容易に且つ比較的短時間に製造できることから、現在広く採用されている。
【0004】
光造形に用いる樹脂または樹脂組成物に対しては、活性エネルギー線による硬化感度が高いこと、造形物の解像度が良く造形精度に優れていること、硬化時の体積収縮率が小さいこと、硬化物の力学的特性が優れていること、自己接着性が良いこと、酸素雰囲気下での硬化特性が良いこと、低粘度であること、耐水性や耐湿性に優れており、経時的に水分や湿分の吸収が少なく寸法安定性に優れていることなどの種々の特性が要求される。
【0005】
光造形用の光硬化性樹脂組成物としては、従来、ラジカル重合性有機化合物を含む光硬化性樹脂組成物、カチオン重合性有機化合物を含む光硬化性樹脂組成物、ラジカル重合性有機化合物とカチオン重合性有機化合物の両方を含む光硬化性樹脂組成物などの種々の光硬化性樹脂組成物が提案され用いられている。その際に、ラジカル重合性有機化合物としては、例えば(メタ)アクリレート系化合物、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物、ポリエステル(メタ)アクリレート系化合物、ポリエーテル(メタ)アクリレート系化合物、エポキシ(メタ)アクリレート系化合物などが用いられ、またカチオン重合性有機化合物としては、例えば、各種エポキシ化合物,環状アセタール系化合物、チイラン化合物、ビニルエーテル系化合物、ラクトン類などが用いられている。
【0006】
光硬化性樹脂組成物を構成する重合性成分の種類を選択したり、特定の重合性成分を2種以上組み合わせる方法などを採用して、光造形を行う嫌の造形速度、造形精度、得られる光造形物の寸法精度、力学的特性、耐水性、耐湿性などの諸特性を調節することが行われている。
例えば、カチオン重合性のエポキシ化合物を含有する光硬化性樹脂組成物を用いると、寸法精度に優れる光造形物が得られることが知られている。また、エポキシ化合物を含有する光硬化性樹脂組成物において、反応速度の遅いエポキシ化合物に起因する造形速度の低下を改善するために.エポキシ化合物などのカチオン重合性有機化合物と共に(メタ)アクリレート系化合物のようなラジカル重合性有機化合物を含有させ、更にポリエステルポリオール化合物を添加した光硬化性樹脂組成物が提案されている(例えば特許文献7を参照)。これらの系は現在ではハイブリットタイプと称されている。
【0007】
また、エポキシ系に対して反応速度を上げるために、エポキシ系光硬化性樹脂組成物にエチレングリコール、プロピレングリコールなどの低分子ポリオール化合物を添加することが提案されている。また、反応速度の向上による造形時間の短縮などを目的として、エポキシ化合物などのカチオン重合性有機化合物およびラジカル重合性有機化合物を含む光硬化性樹脂組成物にポリエステルポリオール化合物を添加した光学的造形用樹脂組成物が提案されている(例えば特許文献7を参照)。しかし、得られる造形物の力学的特性が十分ではなく、得られる造形物の寸法精度が低く、耐水性および耐湿性の点でも問題を有している。
【0008】
上記アルコール類の添加の代わりに、オキセタン化合物を添加することにより反応速度の改善が試みられている(例えば特許文献8を参照)。これにより、光硬化時の硬化速度が早いために、光造形に時間が短縮され、しかも得られる造形物は十分に硬化しており力学的特性も向上した。耐水性および耐湿性の点でも改善されている。
【0009】
また、アルコール類の添加としてポリエーテルを用い、特定のエポキシを主体とする樹脂構成により、組成物の酸素による硬化阻害を抑え、硬化時の収縮も小さく、寸法精度の優れた、加重たわみ性や引張り伸び性の向上させようとする改善が試みられている(例えば特許文献9を参照)。しかしながら、本発明者らが検討した結果、光造形物の加重たわみ性と引張り伸び性の両立の点、耐衝撃性の点においては不十分であることが判明した。
【0010】
光造形技術の普及に伴い、形状や構造の複雑な造形物が作製されるようになっており、例えば肉薄部や小径部などを有する造形物も色々製造されるようになっている。その場合に、造形物の耐衝撃性が低いと、造形物の作製時や使用時などに肉薄部や小径部などで破損が生じやすい。また、光造形物は単なるモデル(模型)としてだけではなく、近年、母型、加工用、機械部品などのような実使用品として製造されるようになっており、その場合には耐久性などの点から、引張強度などと共に耐衝撃性に優れることが要求される。いまだにもって、これまでの光造形物は、耐衝撃性の点で充分に満足のゆくものではなく、光造形物の耐衝撃性の点においては未だ改良の余地があることが判明した。
【0011】
【特許文献1】
特開昭56−144478号公報
【特許文献2】
特開昭60−247515号公報
【特許文献3】
特開昭62−35966号公報
【特許文献4】
特開平2−113925号公報
【特許文献5】
特開平2−153722号公報
【特許文献6】
特開平3−41126号公報
【特許文献7】
特公平7−103218号公報
【特許文献8】
特開平11−199647公報
【特許文献9】
特開2003−73457公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、寸法精度、引張強度などの力学的特性、外観などに優れ、特に靱性に優れた光学的立体造形用樹脂組成物を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決すべく本発明者らは鋭意研究を続けてきた。その結果、カチオン重合性有機化合物、ラジカル重合性有機化合物、活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤および活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤を用いて光学的造形用樹脂組成物を調製し、前記の光学的造形用樹脂組成物中にオキセタン化合物およびポリアルキレンエーテル系化合物を特定の質量比で含有させると、それにより得られる光学的造形用樹脂組成物を用いて光学的造形を行ったときに、耐水性および耐湿性に優れ、しかも寸法精度、寸法安定性、力学的特性、特に耐衝撃性にも優れる造形物を、高い反応速度および高い造形速度で、短縮された活性エネルギー線の照射時間で、生産性良く製造できることを見出し、それらの知見に基づいて本発明を完成した。
【0014】
すなわち、本発明は、
(1) カチオン重合性有機化合物、ラジカル重合性有機化合物、活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤および活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤で構成される光学的立体造形用樹脂組成物であって、オキセタン化合物およびポリアルキレンエーテル系化合物を光学的立体造形用樹脂組成物の質量に基づいて、それぞれ独立に1〜30質量%の割合で含有し、且つオキセタン化合物とポリアルキレンエーテル系化合物との質量比が下記の数式(1)を満足する;
【数2】
0.2< X/Y <5 ・・・数式(1)
(式中、Xは光学的立体造形用樹脂組成物中のオキセタン化合物の質量を表し、Yは光学的立体造形用樹脂組成物中のポリアルキレンエーテル系化合物の質量を表す。)
ことを特徴とする靱性に優れた光学的立体造形用樹脂組成物である。
【0015】
そして本発明は、
(2) ポリアルキレンエーテル系化合物が、数平均分子量500〜10,000のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及び/または、直鎖および/または分岐構造を含むポリテトラメチレングリコールからなる(1)記載の光学的立体造形用樹脂組成物である。
【0016】
さらに本発明は、
(3) オキセタン化合物が主に1分子中にオキセタン基を2個以上有するオキセタン化合物である上記(1)または(2)の光学的立体造形用樹脂組成物であり;また、
(4) オキセタン化合物が主に、下記の一般式(I);
【化2】
(式中、R1はアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示し、pは1〜6の整数を示す。)
で表されるオキセタンモノアルコール化合物の少なくとも1種である上記(1)または(2)の光学的立体造形用樹脂組成物である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明で用いるカチオン重合性有機化合物は、活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤の存在下に活性エネルギー線を照射したときに、重合反応および/または架橋反応を生ずる有機化合物である。なお、本明細書でいう「活性エネルギー線」とは、紫外線、電子線、X線、放射線などのような光学的造形用樹脂組成物を硬化させ得るエネルギー線をいう。
【0018】
本発明では、カチオン重合性有機化合物として、活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤の存在下に活性エネルギー線を照射したときに重合反応および/または架橋反応を生ずる化合物のいずれもが使用でき、代表例としては、エポキシ化合物、環状エーテル化合物、環状アセタール化合物、環状ラクトン化合物、環状チオエーテル化合物、スピロオルソエステル化合物、ビニルエーテル化合物などを挙げることができる。本発明では前記したカチオン重合性有機化合物のうちの1種を用いてもまたは2種以上を用いてもよい。
【0019】
カチオン重合性有機化合物の具体例としては、
(1)脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、芳香族エポキシ樹脂などのエポキシ化合物;
(2)トリメチレンオキシド、3,3−ジメチルオキセタン、3,3−ジクロロメチルオキセタン、3−メチル,3−フェノキシメチルオキセタン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼンなどのオキセタン化合物、テトラヒドロフラン、2,3−ジメチルテトラヒドロフランのようなオキソラン化合物、トリオキサン、1,3−ジオキソラン、1,3,6−トリオキサンシクロオクタンのような環状エーテルまたは環状アセタール化合物;
(3)β−プロピオラクトン、ε−カプロラクトン等の環状ラクトン化合物;
(4)エチレンスルフィド、チオエピクロロヒドリン等のチイラン化合物;
(5)1,3−プロピンスルフィド、3,3−ジメチルチエタンのようなチエタン化合物;
(6)エチレングリコールジビニルエーテル、アルキルビニルエーテル、3,4−ジヒドロピラン−2−メチル(3,4−ジヒドロピラン−2−カルボキシレート)、トリエチレングリコールジビニルエーテル等のビニルエーテル化合物;
(7)エポキシ化合物とラクトンとの反応によって得られるスピロオルソエステル化合物;
(8)ビニルシクロヘキサン、イソブチレン、ポリブタジエンのようなエチレン性不飽和化合物;がなどを挙げることができる。
【0020】
上記した中でも、本発明では、カチオン重合性有機化合物として、エポキシ化合物が好ましく用いられ、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するポリエポキシ化合物がより好ましく用いられる。特に、カチオン重合性有機化合物として、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する脂環式ポリエポキシ化合物を含有し且つ該脂環式ポリエポキシ化合物の含有量がエポキシ化合物の全質量に基づいて30質量%以上、より好ましくは50質量%以上であるエポキシ化合物(エポキシ化合物の混合物)を用いると、カチオン重合速度、厚膜硬化性、解像度、紫外線透過性などが一層良好になり、しかも光学的造形用樹脂組成物の粘度が低くなって造形が円滑に行われるようになり、さらに得られる光学的造形物の体積収縮率が一層小さくなる。
【0021】
上記した脂環族エポキシ樹脂としては、少なくとも1個の脂環族環を有する多価アルコールのポリグリシジルエーテル、或いはシクロヘキセンまたはシクロペンテン環含有化合物を過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化して得られるシクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物などを挙げることができる。より具体的には、脂環族エポキシ樹脂として、例えば、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシルなどを挙げることができる。
【0022】
また、上記した脂肪族エポキシ樹脂としては、例えば、脂肪族多価アルコールまたはそのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテル、脂肪族長鎖多塩基酸のポリグリシジルエステル、グリシジルアクリレートやグリシジルメタクリレートのホモポリマー、コポリマーなどを挙げることができる。より具体的には、例えば、1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル、ソルビトールのテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールのヘキサグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル、脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステルなどを挙げることができる。さらに、前記のエポキシ化合物以外にも、例えば、脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル、高級脂肪酸のグリシジルエステル、エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシ化アマニ油、エポキシ化ポリブタジエンなどを挙げることができる。
【0023】
また、上記した芳香族エポキシ樹脂としては、例えば少なくとも1個の芳香核を有する1価または多価フェノール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のモノまたはポリグリシジルエーテルを挙げることができ、具体的には、例えばビスフェノールAやビスフェノールFまたはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂、フェノール、クレゾール、ブチルフェノールまたはこれらにアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテルなどを挙げることができる。
【0024】
本発明では、上記したエポキシ化合物の1種または2種以上を用いることができ、特に上述のように、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するポリエポキシ化合物を30質量%以上の割合で含むエポキシ化合物がカチオン重合性有機化合物として好ましく用いられる。
【0025】
そして、本発明では、上記したカチオン重合性有機化合物と共にラジカル重合性有機化合物を用いる。本発明で使用するラジカル重合性有機化合物は、活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤の存在下に紫外線やその他の活性エネルギー線を照射したときに重合および/または架橋する有機化合物である。本発明では、ラジカル重合性有機化合物として、活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤の存在下に活性エネルギー線を照射したときに重合反応および/または架橋反応を生ずる化合物のいずれもが使用でき、代表例としては、(メタ)アクリレート系化合物、不飽和ポリエステル化合物、アリルウレタン系化合物、ポリチオール化合物などを挙げることができ、前記したラジカル重合性有機化合物の1種または2種以上を用いることができる。そのうちでも、1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリル基を有する化合物が好ましく用いられ、具体例としては、エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応生成物、アルコール類の(メタ)アクリル酸エステル、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
【0026】
上記したエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応生成物としては、芳香族エポキシ化合物、脂環族エポキシ化合物および/または脂肪族エポキシ化合物と、(メタ)アクリル酸との反応により得られる(メタ)アクリレート系反応生成物を挙げることができる。前記した(メタ)アクリレート系反応生成物のうちでも、芳香族エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応により得られる(メタ)アクリレート系反応生成物が好ましく用いられ、具体例としては、ビスフェノールAやビスフェノールSなどのビスフェノール化合物またはそのアルキレンオキサイド付加物とエピクロルヒドリンなどのエポキシ化剤との反応によって得られるグリシジルエーテルを、(メタ)アクリル酸と反応させて得られる(メタ)アクリレート、エポキシノボラック樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させて得られる(メタ)アクリレート系反応生成物などを挙げることができる。
【0027】
また、上記したアルコール類の(メタ)アクリル酸エステルとしては、分子中に少なくとも1個の水酸基をもつ芳香族アルコール、脂肪族アルコール、脂環族アルコールおよび/またはそれらのアルキレンオキサイド付加体と、(メタ)アクリル酸との反応により得られる(メタ)アクリレートを挙げることができる。より具体的には、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、前記したジオール、トリオール、テトラオール、ヘキサオールなどの多価アルコールのアルキレンオキシド付加物の(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。そのうちでも、アルコール類の(メタ)アクリレートとしては、多価アルコールと(メタ)アクリル酸との反応により得られる1分子中に2個以上の(メタ)アクリル基を有する(メタ)アクリレートが好ましく用いられる。また、前記した(メタ)アクリレート化合物のうちで、メタクリレート化合物よりも、アクリレート化合物が重合速度の点から好ましく用いられる。
【0028】
また、上記したウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとイソシアネート化合物を反応させて得られる(メタ)アクリレートを挙げることができる。前記水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、脂肪族2価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化反応によって得られる水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。また、前記イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどのような1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物が好ましい。
【0029】
さらに、上記したポリエステル(メタ)アクリレートとしては、水酸基含有ポリエステルと(メタ)アクリル酸との反応により得られるポリエステル(メタ)アクリレートを挙げることができる。また、上記したポリエーテル(メタ)アクリレートとしては、水酸基含有ポリエーテルとアクリル酸との反応により得られるポリエーテルアクリレートを挙げることができる。
【0030】
また、本発明では、活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤(以下単に「カチオン重合開始剤」ということがある)として、活性エネルギー線を照射したときにカチオン重合性有機化合物のカチオン重合を開始させ得る重合開始剤のいずれも使用できる。そのうちでも、カチオン重合開始剤としては、活性エネルギー線を照射したときにルイス酸を放出するオニウム塩が好ましく用いられる。そのようなオニウム塩の例としては、特公昭52−14277号公報に記載されている第VIIa族元素の芳香族スルホニウム塩、特公昭52−14278号公報に記載されているVIa族元素の芳香族オニウム塩、特公昭52−14279号公報に記載されている第Va族元素の芳香族オニウム塩などを挙げることができる。より具体的には、例えば、テトラフルオロホウ酸トリフェニルフェナシルホスホニウム、ヘキサフルオロアンチモン酸トリフェニルスルホニウム、ビス−[4−(ジフェニルスルフォニオ)フェニル]スルフィドビスジヘキサフルオロアンチモネート、ビス−[4−(ジ4’−ヒドロキシエトキシフェニルスルフォニォ)フェニル]スルフィドビスジヘキサフルオロアンチモネート、ビス−[4−(ジフェニルスルフォニオ)フェニル]スルフィドビスジヘキサフルオロフォスフェート、テトラフルオロホウ酸ジフェニルヨードニウムなどを挙げることができる。
【0031】
本発明では、上記したようなカチオン重合開始剤のうちの1種または2種以上を用いることができる。そのうちでも、本発明では芳香族スルホニウム塩がより好ましく用いられる。また、本発明では、反応速度を向上させる目的で、カチオン重合開始剤と共に必要に応じて光増感剤、例えばベンゾフェノン、ベンゾインアルキルエーテル、チオキサントンなどを用いてもよい。
【0032】
本発明では、活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤(以下単に「ラジカル重合開始剤」ということがある)として、活性エネルギー線を照射したときにラジカル重合性有機化合物のラジカル重合を開始させ得る重合開始剤のいずれもが使用でき、例えば、ベンジルまたはそのジアルキルアセタール系化合物、アセトフェノン系化合物、ベンゾインまたはそのアルキルエーテル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物などを挙げることができる。
【0033】
具体的には、ベンジルまたはそのジアルキルアセタール系化合物としては、例えば、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどを挙げることができる。また、アセトフェノン系化合物としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシメチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4′−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、p−アジドベンザルアセトフェノンなどを挙げることができる。そして、ベンゾイン系化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインノルマルブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどを挙げることができる。また、ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ミヒラースケトン、4,4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノンなどを挙げることができる。そして、チオキサントン系化合物としては、例えば、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどを挙げることができる。本発明では、1種または2種以上のラジカル重合開始剤を所望の性能に応じて配合して使用することができる。
【0034】
本発明の光学的造形用樹脂組成物は、上記したカチオン重合性有機化合物、ラジカル重合性有機化合物、カチオン重合開始剤およびラジカル重合開始剤と共に、ポリアルキレンエーテル系化合物及びオキセタン化合物を含有してことが必要である。少なくとも1種類のオキセタン基を有するオキセタン化合物および少なくとも1種類ポリアルキレンエーテル系化合物を含有することにより、光学的造形用樹脂組成物が、耐水性、耐湿性に優れ且つ力学的特性特に靭性に優れる寸法精度の高い造形物を、高い反応速度および造形速度で、良好な造形精度で、生産性良く製造することができる。
【0035】
ここで、「ポリアルキレンエーテル系化合物」とは、同じ種類または異なった種類のオキシアルキレン単位(アルキレンエーテル単位)[−R−O−(Rはアルキレン基)]が複数結合した化合物およびその誘導体をいう。また、本明細書におけるポリアルキレンエーテル系化合物の数平均分子量は、ゲルパーミエーションンクロマトグラフィー(GPC)で標準ポリスチレン換算により測定した数平均分子量をいう。
【0036】
本発明では、特に下記の一般式(II)で表されるポリアルキレンエーテル系化合物から形成されていることが好ましい。
【化3】
A−O−(R3−O−)m−(R4−O−)n−A’ …(II)
[式中、R3およびR4は互いに異なる直鎖状または分岐状の炭素数2〜10のアルキレン基、AおよびA’はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、フェニル基、アセチル基またはベンゾイル基を示し、mおよびnはそれぞれ独立して0または1以上の整数(但しmとnの両方が同時に0にはならない)を示す。]
【0037】
上記の一般式(II)で表されるポリアルキレンエーテル系化合物[以下『ポリアルキレンエーテル系化合物(II)』ということがある]において、mおよびnの両方が1以上の整数で且つmとnの合計が3以上である場合には、オキシアルキレン単位(アルキレンエーテル単位):−R3−O−およびオキシアルキン単位(アルキレンエテール単位):−R4−O−はランダム状に結合していてもよいし、ブロック状に結合してもよいし、またはランダム状結合とブロック状結合が混在していてもよい。
【0038】
上記のポリアルキレンエーテル系化合物(II)において、R3およびR4の具体例としては、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基(テトラメチレン基)、イソブチレン基、tert−ブチレン基、直鎖状または分岐状のペンチレン基[例えば−CH2CH2CH2CH2CH2−,−CH2CH2CH(CH3)CH2−など]直鎖状または分岐状のヘキシレン基[例えば−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−,−CH2CH2CH(C2H5)CH2−,−CH2CH2CH(CH3)CH2CH2など]、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デカニレン基などを挙げることができる。そのうちでも、R3およびR4は、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基(テトラメチレン基)、n−ペンチレン基、式:−CH2CH2CH(CH3)CH2−で表される分岐状のペンチレン基、n−ヘキシレン基、式:−CH2CH2CH(C2H5)CH2−,−CH2CH2CH(CH3)CH2CH2で表される分岐状のヘキシレン基のいずれかであることが好ましい。
【0039】
また、上記のポリアルキレンエーテル系化合物(II)において、AおよびA’の具体例としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、アセチル基、ベンゾイル基などを挙げることができ、そのうちでもAおよびA’の少なくとも一方、特に両方が水素原子であることが好ましい。AおよびA’の少なくとも一方が水素原子であると、該ポリアルキレンエーテル系化合物を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に活性エネルギー線を照射して硬化樹脂層を形成した際に、該ポリアルキレンエーテル系化合物の両端の水酸基がカチオン重合性有機化合物成分と反応して、ポリアルキレンエーテル系化合物が、カチオン重合性有機化合物の硬化樹脂と結合した状態で安定に分散し、光造形物のより安定した物性(耐衝撃性、引張伸度など)の向上に寄与する。
【0040】
上記のポリアルキレンエーテル系化合物(II)において、オキシアルキレン単位の繰り返し数を示すmおよびnは、ポリアルキレンエーテル系化合物の数平均分子量が前記した500〜10,000の範囲内になるような数であることが好ましい。
【0041】
上記のポリアルキレンエーテル系化合物(II)の好適な例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレンオキサイドーポリプロピレンオキサイドブロック共重合体、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのランダム共重合体、式:−CH2CH2CH(R5)CH2−(式中R5は低級アルキル基)で表される分岐構造を有するオキシテトラメチレン単位(テトラメチレンエーテル単位)が結合したポリエーテル、前記オキシテトラメチレン単位と前記した式:−CH2CH2CH(R5)CH2−(式中R5は低級アルキル基)で表される分岐構造を有するオキシテトラメチレン単位がランダムに結合したポリエーテルなどを挙げることができる。そのうちでも、数平均分子量が上記した500〜10,000の範囲にあるポリテトラメチレングリコールおよび/またはテトラメチレンエーテル単位と式:−CH2CH2CH(R5)CH2−(式中R5は低級アルキル基)は低級アルキル基)で表される分岐構造を有するテトラメチレンエーテル単位がランダムに結合したポリエーテルが、吸湿性が低くて寸法安定性や物性の安定性に優れる光造形物が得られることから好ましく用いられる。
また、これらのポリアルキレンエーテル化合物は、下記に記載する構成質量比を越えない範囲で、同時に2種類以上用いても何ら差し支えない。
【0042】
本発明で好ましく用いられるオキセタン基を有する化合物としては、既にカチオン重合性有機化合物の(2)の説明で挙げたオキセタン化合物の他に、1分子中にオキセタン基を1個以上有し且つアルコール性水酸基を1個有する化合物、特に下記の一般式(I)で表されるオキセタンモノアルコール化合物;
【化3】
(式中、R1はアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示し、pは1〜6の整数を示す。)
および/または1分子中にオキセタン基を2個以上有し且つアルコール性水酸基を持たない化合物、特に下記の一般式(III)で表されるポリオキセタン化合物;
【化4】
(式中、R2は水素原子、フッ素原子、アルキル基、フルオロアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示し、Zは酸素原子または硫黄原子を示し、qは2以上の整数を示し、Aは2価以上の有機基を示す。)を更に好ましく挙げることができる。
【0043】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が、オキセタンモノアルコール、特に上記の一般式(I)で表されるオキセタンモノアルコール化合物[以下「オキセタンモノアルコール(I)」ということがある]を含有している場合は、耐水性、耐湿性、力学的特性に優れる寸法精度の高い光硬化物(光造形物など)を、高い反応速度および造形速度、良好な造形精度で、生産性良く製造することができる。
【0044】
オキセタンモノアルコール(I)を示す上記の一般式(I)において、R1の例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなど炭素数1〜10のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、メチルフェニル、ナフチルなどのアリール基、ベンジル、β−フェニルエチル基などのアラルキル基を挙げることができる。そのうちでも、R1は、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどの低級アルキル基であることが好ましい。また、上記の一般式(I)において、pは1〜6の整数であり、1〜4の整数であることが好ましい。
【0045】
オキセタンモノアルコール化合物(I)の具体例としては、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−ノルマルブチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−ベンジルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシブチル−3−メチルオキセタンなどを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。そのうちでも、入手の容易性などの点から、オキセタンモノアルコール(I)として、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタンが好ましく用いられる。
【0046】
また、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が、1分子中にオキセタン基を2個以上有し且つアルコール性水酸基を持たないオキセタン化合物、特に上記の一般式(III)で表されるポリオキセタン化合物[以下「ポリオキセンタン(III)」ということがある]を含有する場合は、得られる光硬化物(光造形物等)の寸法精度が一層高いものとなる。
【0047】
ポリオキセタン(III)を示す上記の一般式(III)において、R2の例としては、水素原子、フッ素原子、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなど炭素数1〜10のアルキル基、1個または2個以上のフッ素で置換されたフルオロメチル、フルオロエチル、フルオロプロピル、フルオロブチル、フルオロペンチル、フルオロヘキシルなどの炭素数1〜6のフルオロアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、メチルフェニル、ナフチルなどのアリール基、ベンジル、β−フェニルエチルなどのアラルキル基、フリル基を挙げることができる。そのうちでも、R2は、水素原子、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルなどの低級アルキル基であることが好ましい。また、qは2〜4の整数であることが好ましい。そして、Aの価数はqの数と同じであり、例えば、炭素数1〜12のアルキレン基、フェニレン基、ビスフェノール残基のような2価のアリーレン基、ジオルガノポリシロキシ基、3価または4価の炭化水素基などを挙げることができる。1分子中に2個以上のオキセタン基をもつ化合物の好適な例としては、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ブタンなどを挙げることができる。
【0048】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、オキセタン化合物とポリアルキレンエーテル系化合物の両方を含有しなくてはならない。
オキセタン化合物およびポリアルキレンエーテル系化合物を光学的立体造形用樹脂組成物100質量部に対して、それぞれ独立に1〜30質量%で含有する。
【0049】
オキセタン化合物の含有量は、光学的立体造形用樹脂組成物100質量部に対して、1〜30質量部であることが好ましく、1〜28質量部であることがより好ましく、1〜25質量部であることが更に好ましい。オキセタン化合物の含有量が多すぎると、反応が進み過ぎて分子量の低下を招くため、得られる光硬化物(光造形物等)の機械的物性が低下し、しかも耐水性、耐湿性、耐熱性などが低下することがある。
【0050】
ポリアルキレンエーテル系化合物の含有量は、光学的立体造形用樹脂組成物100質量部に対して、1〜30質量部であることが好ましく、1〜28質量部であることがより好ましく、1〜25質量部であることが更に好ましい。ポリアルキレンエーテル系化合物の含有量が多すぎると、反応性が低下し、得られる光硬化物(光造形物等)の機械的物性が低下し、しかも耐水性、耐湿性、耐熱性などが低下することがある。少なすぎると、力学物性として靭性が悪くなる。
【0051】
したがって、両者の合計含有量が、光学的立体造形用樹脂組成物100質量部に対して1〜60質量部であることが好ましく、1〜50質量部であることがより好ましく、1〜40質量部であることが更に好ましい。
【0052】
また、本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、オキセタン化合物Xとポリアルキレンエーテル系化合物Yとの質量比X/Yが、下記の数式(1)を満足する。
【数3】
0.2< X/Y <5 ・・・数式(1)
(式中、Xは光学的立体造形用樹脂組成物中のオキセタン化合物の質量を表し、Yは光学的立体造形用樹脂組成物中のポリアルキレンエーテル系化合物の質量を表す。)
X/Yの比が小さすぎると、反応速度および造形速度が低下し、一方X/Yの比が大きすぎると、力学特性として耐衝撃性が低下する。
オキセタン化合物Xとポリアルキレンエーテル系化合物Yとの質量比X/Yは、下記の数式(2)を満足することが好ましい。
【数4】
0.3< X/Y <2.0 ・・・数式(2)
【0053】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて、顔料や染料等の着色剤、消泡剤、レベリング剤、増粘剤、難燃剤、酸化防止剤、充填剤(シリカ、ガラス粉、セラミックス粉、金属粉等)、改質用樹脂などの1種または2種以上を適量含有していてもよい。
【0054】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は光学的立体造形、光学的立体造形以外の活性エネルギー線を用いる成形、被覆材料、塗料などの各種用途に用いることができ、そのうちでも光学的立体造形用樹脂組成物として好適に用いられる。
【0055】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いて光学的に立体造形を行うに当たっては、従来既知の光学的立体造形方法および装置のいずれもが使用できる。好ましく採用され得る光学的立体造形法の代表例としては、液状をなす本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に所望のパターンを有する硬化層が得られるように活性エネルギー線を選択的に照射して硬化層を形成し、次いでこの硬化層に未硬化の液状活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を供給し、同様に活性エネルギー光線を照射して前記の硬化層と連続した硬化層を新たに形成する積層操作を繰り返すことによって最終的に目的とする立体的造形物を得る方法を挙げることができる。その際の活性エネルギー線としては、上述のように、紫外線、電子線、X線、放射線、高周波などを挙げることができる。そのうちでも、300〜400nmの波長を有する紫外線が経済的な観点から好ましく用いられ、その際の光源としては、紫外線レーザー(例えばArレーザー、He−Cdレーザーなど)、水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、蛍光灯などを使用することができる。そのうちでも、レーザー光源が、エネルギーレベルを高めて造形時間を短縮でき、しかも集光性に優れていて高い造形精度を得ることができる点から、好ましく採用される。
【0056】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を光学的立体造形分野に用いる場合は、その応用分野は特に制限されないが、代表的な応用分野としては、設計の途中で外観デザインを検証するためのモデル、部品の機能性をチェックするためのモデル、鋳型を制作するための樹脂型、金型を制作するためのベースモデル、試作金型用の直接型などを挙げることできる。特に、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、精密な部品のモデルの作成に威力を発揮することができる。より具体的には、例えば、精密部品、電気・電子部品、家具、建築構造物、自動車用部品、各種容器類、鋳物などのモデル、母型、加工用などの用途に有効に用いることができる。
【0057】
【実施例】
以下に実施例によって本発明について具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって制約されるものではない。例中「部」は質量部を意味する。
以下の例で得られた光造形物(試験片)の引張強度、引張伸度、引張弾性率、曲げ強度および曲げ弾性率はJIS K7113と準じて測定した。
また、以下の例で得られた三次元構造体(試験片)の耐衝撃強度および熱変形温度は次のようにして測定した。
【0058】
[耐衝撃強度]
JIS K7110に準じて、ノッチ付きでアイゾット衝撃強度を測定した。
【0059】
[熱変形温度]
JIS K7207に準じて、A法(試験片に加える荷重=1.813MPa)により熱変形温度を測定した。
【0060】
また、未硬化の光造形用樹脂組成物の溶液粘度は次のようにして測定した。
[光造形用樹脂組成物の粘度の測定]
測定用の樹脂を容器に入れ25℃の恒温槽中に据え、液温を25℃に調節した後、B型粘度計((株)東京計器製)を用いて測定を行った。
【0061】
《実施例1》
(1) 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート1800部、2,2−ビス[4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル]プロパン(新中村化学工業株式会社製「NKエステルA−BPE−4」;エチレンオキサイド単位4モル付加)500部、プロレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学工業株式会社製「ATM−4P」)300部、3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン300部およびポリテトラメチレングリコール(数平均分子量2000)300部を混合して20〜25℃で約1時間撹拌して混合物を調製した(混合物の総質量3200部)。
【0062】
(2)上記(1)で得られた混合物に、紫外線を遮断した環境下に、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティ・ケミカル社製「イルガキュアー184;光ラジカル重合開始剤」60部および光カチオン重合開始剤としてダウ・ケミカル日本株式会社製「UVI−6974」[(4−チオフェニルフェニル)ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートとビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィドビスヘキサフルオロアンチモネートを2:1の質量比で含有する光カチオン重合開始剤混合物50部をプロピレンカーポネート(溶媒)50部に溶解したもの]の混合物に対して100質量%のプロピレンカーボネートで希釈した剤)90部を添加し、完全に溶解するまで温度25℃で約1時間混合撹拌して、光硬化性樹脂組成物(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物)を製造した。この光硬化性樹脂組成物の粘度は25℃で368mPa・sであった。
【0063】
(3)また、上記(2)で得られた光硬化性樹脂組成物を用いて、超高速光造形システム(帝人製機株式会社製「SOLIFORM500C」)を使用して、半導体レーザー(出力175mW;波長355nm)で、照射エネルギー20〜30mJ/cm2の条件下に、スライスピッチ(積層厚み)0.10mm、1層当たりの平均造形時間2分で光学的立体造形を行って、JIS K7113に準拠したダンベル状試験片を作製した。
【0064】
(4)上記(3)で得られた試験片を目視により観察したところ、歪みの全くない形状の良好な造形物であった。上記(3)で得られた試験片の引っ張り特性(引張強度、引張伸度および引張弾性率)および曲げ特性(曲げ強度および曲げ弾性率)を測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。さらに、上記(4)で得られた試験片の表面硬度(ショアD硬度)をJISK6253デュロメータ法により測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
【0065】
《比較例1》
ポリテトラメチレングリコールを除いた以外は、実施例1(1),(2)と同様の手順で調合を行った。
完全に溶解するまで温度25℃で約1時間混合撹拌して、光硬化性樹脂組成物(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物)を製造した。この光硬化性樹脂組成物の粘度は25℃で284mPa・sであった。
また、実施例1(3)と同様の手順でサンプルを造型し、(4)と同様の手順で測定を行った。下記の表1に結果を示した。
【0066】
《実施例2》
3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンを100部使用した以外は、実施例1(1)(2)と同様の手順で調合を行った。
完全に溶解するまで温度25℃で約1時間混合撹拌して、光硬化性樹脂組成物(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物)を製造した。この光硬化性樹脂組成物の粘度は25℃で500mPa・sであった。
また、実施例1(3)と同様の手順でサンプルを造型し、(4)と同様の手順で測定を行った。下記の表1に結果を示した。
【0067】
《実施例3》
実施例1の(1)において、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートを1600部に、3メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンを400部に変え、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量2000)の代りに、保土ケ谷化学株式会社製のポリエーテル「PTG−L」[式:−CH2CH2CH2CH2O−で表されるオキシテトラメチレン単位と式:−CH2CH2CH(CH3)CH2O−で表される分岐構造を有する側鎖含有オキシテトラメチレン単位がランダムに結合したポリエーテル;数平均分子量4000]を400部の割合で用いた以外は、実施例1(1)(2)と同様の手順で調合を行った。
完全に溶解するまで温度25℃で約1時間混合撹拌して、光硬化性樹脂組成物(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物)を製造した。この光硬化性樹脂組成物の粘度は25℃で568mPa・sであった。
また、実施例1(3)と同様の手順でサンプルを造型し、(4)と同様の手順で測定を行った。下記の表1に結果を示した。
【0068】
【表1】
【0069】
上記測定により得られた試験片を目視により観察したところ、歪みの全くない形状の良好な造形物であった。また、得られた試験片における硬化状態を手で調べたところ、充分に堅く硬化しており、両手で引っ張っても破損が生じず、靭性のあることが確認できた。
上記の結果から、オキセタン及びポリテトラメチレングリコールを含有する光硬化性樹脂組成物は、機械的特性に優れ特に耐衝撃性に優れていた。
一方、ポリテトラメチレングリコールを含有しない比較例1の光硬化性樹脂組成物(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物)は、耐衝撃性の値が低く留まっている。
【0070】
【発明の効果】
本発明の光学的造形用樹脂組成物は、活性エネルギー線による硬化感度が高くて、短縮された活性エネルギー線照射時間で造形物を生産性良く製造することができる。さらに、本発明の光学的造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行う場合は、解像度、造形精度に優れ、目的どおりの寸法を有する高品質の造形物を円滑に得ることができる。そして、本発明の光学的造形用樹脂組成物は、硬化時の体積収縮率が小さいので、寸法精度に優れる造形物を得ることができる。さらに、本発明の光学的造形用樹脂組成物を用いて得られる造形物は、耐水性および耐湿性に優れていて経時的に水分や湿分の吸収が少なく、寸法安定性に優れており、しかも力学的特性にも優れ、特に耐衝撃性、靭性に優れている。
Claims (4)
- カチオン重合性有機化合物、ラジカル重合性有機化合物、活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤および活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤で構成される光学的立体造形用樹脂組成物であって、オキセタン化合物およびポリアルキレンエーテル系化合物を光学的立体造形用樹脂組成物の合計量に対して、それぞれ独立に1〜30質量%の割合で含有し、且つオキセタン化合物とポリアルキレンエーテル系化合物との質量比が下記の数式(1)を満足する;
【数1】
0.2< X/Y <5 ・・・数式(1)
(式中、Xは光学的立体造形用樹脂組成物中のオキセタン化合物の質量を表し、Yは光学的立体造形用樹脂組成物中のポリアルキレンエーテル系化合物の質量を表す。)
ことを特徴とする靱性に優れた光学的立体造形用樹脂組成物。 - ポリアルキレンエーテル系化合物が、数平均分子量500〜10,000のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及び/または、直鎖および/または分岐構造を含むポリテトラメチレングリコールからなる請求項1に記載の光学的立体造形用樹脂組成物。
- オキセタン化合物が主に1分子中にオキセタン基を2個以上有するオキセタン化合物である請求項1または2に記載の光学的立体造形用樹脂組成物。
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