JP4791607B1 - 着物の着付け方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】和服の着用者が一人で簡単に、袋帯または名古屋帯での太鼓結びによる着物の着付けを行える着付け方法を提供する。
【解決手段】袋帯または名古屋帯を畳に載置し、この畳の上で、寸法決定線が引かれた太鼓定規を用いて、太鼓の長さと太鼓の下から露出するたれの長さとを決めるとともに、一対の第2クリップと、一方の挟持体の先部が長尺な帯押し込み部となった第1クリップとを利用して太鼓を結ぶようにしたので、和服の着用者が一人で簡単に、袋帯または名古屋帯での太鼓結びによる着物の着付けを行うことができる。
【選択図】図6

Description

この発明は、着物の着付け方法、詳しくは着用者が一人で簡単に着物を着付け可能な着物の着付け方法に関する。
女性が和服を着る際には、まず長襦袢を羽織って胸ひもと伊達締めを順次締める。その後、着物を羽織り、おはしょりを整えて伊達締めを締め、伊達締めを隠すように袋帯または名古屋帯を太鼓結びする。
このうち、従前の太鼓を形成する帯結び方法では、身体の胴に巻き付けた帯が解けないように手側とたれ側とを背中で結ぶまたは捻じった後、帯の露出させたい所望絵柄部分の上端が太鼓の山となるようにたれ側の帯の表側に帯枕をあてがい、帯枕を胴に巻き付けた帯の上に載せるように装着し、その後、太鼓の下端を決めて内側に折り上げ、最後に帯締めにより太鼓を固定していた。
しかしながら、従前の帯の太鼓結び方法では、身体の背中で帯を太鼓結びしていた。そのため、着物を着る機会が少ない現代の女性は、初心者を含めて、帯を背中で太鼓に結ぶことが困難な人が多くなっている。そこで、これを解消するため、例えば、特許文献1のように前帯の位置で太鼓を結ぶ方法が多数知られている。
特許文献1は、背で帯の手先を上にとって、胴に帯を二度巻きつけ、その後、手先を下に降ろし、その折り曲げ部分で、上端部が帯枕の受け台となる留め具により、手先の根元と胴に巻きつけた帯を一体に固定し、帯の太鼓の部分を前に持って行き、太鼓の山の部分に2本のクリップを固定し、垂れの折り上げ部分にも2本のクリップを固定することで所望の太鼓形状に形成し、帯枕に帯あげを掛けたものを太鼓の山に当て、その後、2本のクリップにより固定された太鼓を背にまわし、帯枕の紐を前で結び、太鼓の中、垂れのクリップの上に手先を返して通し、帯揚げ、帯締めを締めて、クリップを外すものである。
特開平8−188912号公報
しかしながら、前帯で太鼓を結ぶ特許文献1の方法による場合であっても、帯を着用者の胴に巻き付けた状態での複雑な手作業を伴うため、帯が緩んで型崩れしたり、一般的に美しいとされる太鼓が得られる太鼓の縦の長さ24〜26cm、太鼓の下から突出するたれの長さ7〜9cmから外れ易かった。そのため、背中で太鼓を結ぶ場合ほどではないにしても、補助をしてくれる者がいなければ帯締めが難しかった。
この発明は、和服の着用者が一人で簡単に、袋帯または名古屋帯を使用して適正サイズの太鼓およびたれを有した太鼓結びを伴う着付けを行うことができる着付け方法を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、長襦袢と着物とを着用者が順に着用した後、袋帯を着用者の胴に太鼓結びする着物の着付け方法において、前記袋帯を太鼓結びする際には、表を上にして広げた該袋帯を一直線上に延ばし、次に、太鼓の長さと該太鼓の下から露出するたれの長さとを決定する寸法決定線が一端部に引かれた矩形状の太鼓定規を使用し、前記袋帯のたれ側の端部の表のうち、該袋帯のたれ先から該袋帯の長さ方向へ前記太鼓定規の長さ分だけ離れた部分に、帯揚げに包まれた帯枕を、前記袋帯の幅方向の両端から前記帯揚げの両端部を突出させた状態で載せ、その後、該帯枕を中心にして、該帯枕より手先側の前記袋帯の部分を、該袋帯のたれ側の端部の上に表と表とが重なるように折り返し、次に、該袋帯のたれ先より先方向にたれ余り部を残して、前記袋帯の折り返した部分を該袋帯の折り返したたれ先とは反対方向へ折り戻し、ばねを介して対向状態で連結された一対の挟持体のうち、一方の挟持体の先部が他方の挟持体の先部より長くて帯押し込み部となった第1クリップを使用し、該袋帯の折り戻した部分の一部を、前記帯枕を挟み込むように前記帯押し込み部によって前記袋帯のたれ側の端部の下へ押し込み、この押し込んだ部分を、前記帯枕および前記袋帯の折り戻した部分のうちで前記帯枕を覆う部分とともに第1クリップにより挟持し、その後、前記袋帯のたれ余り部を、前記寸法決定線により規定された前記太鼓定規のたれの長さ分だけ前記袋帯のたれ側の端部が露出するように、前記第1クリップにより挟持された前記袋帯の部分の内側に折り込み、折り込まれた前記袋帯のたれ余り部を含めて、前記第1クリップにより挟持された前記袋帯の部分の幅方向の両端部を、一対の第2クリップにより挟持することで前記袋帯の一部に前記太鼓を形成し、次に、該太鼓から前記第1クリップを取り外した後、前記太鼓を背中心にあてがい、前記袋帯を着用者の胴に巻き付け、その後、前記太鼓から前記一対の第2クリップを外すとともに前記帯揚げを着用者の胴に結んで前記太鼓を位置決めし、さらに帯締めにより前記袋帯を締める着物の着付け方法である。
また、請求項2に記載の発明は、長襦袢と着物とを着用者が順に着用した後、半幅に折った胴廻り部と全幅のたれ部とが、二等辺三角形状の折り畳み部を介して直角に折り重ねられた名古屋帯を着用者の胴に太鼓結びする着物の着付け方法において、前記名古屋帯を太鼓結びする際には、前記折り畳み部の折り畳みを開き、表を上にして前記たれ部と前記胴廻り部とを一直線上に延ばし、次に、前記たれ部の元部の下に、帯揚げに包まれた帯枕を、前記たれ部の幅方向の両端から前記帯揚げの両端部を突出させた状態で配置し、次いで、ばねを介して対向状態で連結された一対の挟持体のうち、一方の挟持体の先部が他方の挟持体の先部より長くて帯押し込み部となった第1クリップを使用し、前記帯枕を挟み込むように前記折り畳み部を前記帯押し込み部によって前記たれ部の下へ押し込み、この押し込んだ部分を、前記たれ部の元部および前記帯枕とともに第1クリップにより挟持し、その後、前記たれ部を、表と表とが重なるように前記胴廻り部の上に折り返し、次に、前記たれ部の折り返した部分を、該たれ部の折り返したたれ先とは反対方向へ折り戻し、その際、太鼓の長さと該太鼓の下から露出するたれの長さとを決定する寸法決定線が一端部に引かれた矩形状の太鼓定規を使用し、前記たれ部の元側の端を基準として、前記折り返したたれ先とは反対方向へ前記太鼓定規の長さ分だけ離れた位置に、前記たれ部のたれ先を配置し、次にまた、該たれ部の折り戻した部分を、その折り戻し側の端から、前記寸法決定線により規定された前記太鼓定規のたれの長さ分だけ前記たれ部のたれ側の端部が露出するように、表と表とを重ね合わせて折り返すことで前記太鼓を形成し、その後、前記第1クリップにより挟持された前記名古屋帯の部分の幅方向の両端部を一対の第2クリップにより挟持し、次に、前記太鼓から前記第1クリップを取り外した後、前記太鼓を背中心にあてがい、前記胴廻り部を着用者の胴に巻き付け、その後、前記太鼓から前記一対の第2クリップを外すとともに前記帯揚げを着用者の胴に結んで前記太鼓を位置決めし、さらに帯締めにより前記名古屋帯を締める着物の着付け方法である。
請求項1および請求項2に記載の発明によれば、袋帯または名古屋帯を太鼓結びする際に、太鼓の長さとたれの長さとを決定する寸法決定線が一端部に引かれた太鼓定規と、第1クリップと、一対の一対の第2クリップとを使用し、例えば畳の上で袋帯または名古屋帯の一部に太鼓をつくり、その後、太鼓を背中心にあてがい、帯を着用者の胴に巻き付けるように構成した。
すなわち、例えば畳の上での太鼓結びの途中で、太鼓定規を用いて太鼓の長さとたれの長さとを着用者の身長に合わせたサイズに決定するとともに、第1クリップおよび第2クリップを使用して帯の所定部分を適時挟持および挟持解除しながら、袋帯または名古屋帯の一部に太鼓を形成する。これにより、和服の着用者が一人でも簡単に、袋帯または名古屋帯を使用して適正サイズの太鼓およびたれを有した太鼓結びを伴う着付けを行うことができる。
また、第1クリップは、袋帯または名古屋帯の太鼓の帯山を形成する際、他方の挟持体より長尺な一方の挟持体の帯押し込み部を利用し、袋帯の場合には袋帯の折り戻した部分の一部を、帯枕を挟み込むように袋帯のたれ側の端部の下へ押し込んだり(袋帯の場合)、帯枕を挟み込むように折り畳み部をたれ部の下へ押し込むことで(名古屋帯の場合)、太鼓の帯山を形成し、かつその直後、帯山を一対の挟持体により挟持することができる。そのため、この帯の一部の押し込みを手作業で行うときの煩わしさ(片手での前記帯の一部の押し込み、この状態を保持して残った手でのクリップによる帯山の挟持)が解消される。しかも、着用者の勘に頼る帯の一部の押し込みではなく、帯押し込み部の長さ分の所定の押し込み位置への正確な押し込みを行うことができる。
この発明の実施例1に係る着物の着付け方法で使用される太鼓定規と第1クリップとを示す斜視図である。 この発明の実施例1に係る着物の着付け方法において、袋帯のたれ側の上に太鼓定規と帯枕とを載せた状態を示す平面図である。 この発明の実施例1に係る着物の着付け方法において、帯枕の主な部分を中心にして袋帯を折り返した状態を示す平面図である。 この発明の実施例1に係る着物の着付け方法において、袋帯の折り返した部分を折り戻した状態を示す平面図である。 この発明の実施例1に係る着物の着付け方法において、第1クリップにより太鼓の帯山を形成した状態を示す斜視図である。 この発明の実施例1に係る着物の着付け方法において、第1クリップにより太鼓の帯山を形成した状態を示す要部拡大断面図である。 この発明の実施例1に係る着物の着付け方法において、袋帯の一部に太鼓を形成した状態を示す平面図である。 この発明の実施例1に係る着物の着付け方法において、太鼓定規および第1クリップを太鼓から外した状態を示す平面図である。 この発明の実施例1に係る着物の着付け方法において、太鼓が形成された袋帯を着用者の背中に仮止めした状態を示す斜視図である。 この発明の実施例2に係る着物の着付け方法において、名古屋帯のたれ部の元部の下に帯揚げにより包まれた帯枕を配置した状態を示す平面図である。 この発明の実施例2に係る着物の着付け方法において、第1クリップにより太鼓の帯山を形成した状態を示す平面図である。 この発明の実施例2に係る着物の着付け方法において、第1クリップにより太鼓の帯山を形成した状態を示す要部拡大断面図である。 この発明の実施例2に係る着物の着付け方法において、たれ部を胴廻り部の上に折り返した状態を示す平面図である。 この発明の実施例2に係る着物の着付け方法において、たれ部の折り返し部分を折り戻してその先端を太鼓定規の一端に位置合わせした状態を示す平面図である。 この発明の実施例2に係る着物の着付け方法において、名古屋帯の一部に太鼓を形成した状態を示す平面図である。 この発明の実施例2に係る着物の着付け方法において、名古屋帯の一部に太鼓を形成した状態を示す要部拡大断面図である。 この発明の実施例2に係る着物の着付け方法において、第1クリップを太鼓から外すとともに仮ひもを太鼓に通した状態を示す平面図である。 この発明の実施例1に係る着物の着付け方法での着物のたたみ方において、着物を畳の上に広げて置いた状態を示す斜視図である。 この発明の実施例1に係る着物の着付け方法での着物のたたみ方において、一方の手で共衿の両衿先を掴み上げ、他方の手で両方の褄先を掴み上げた状態を示す斜視図である。 この発明の実施例1に係る着物の着付け方法での着物のたたみ方において、両衿先の先端が下側の前身頃側の端に一致するように着物を折った状態を示す斜視図である。 この発明の実施例1に係る着物の着付け方法での着物のたたみ方において、着物を手前の脇線が奥前の脇線に重なるように二つ折りした状態を示す斜視図である。
以下、この発明の実施例を具体的に説明する。
まず、図1〜図9を参照して、この発明の実施例1に係る袋帯での太鼓(二重太鼓)結びを伴う着物の着付け方法を説明する。
着用者が和服を着る際には、まず長襦袢を羽織り、伊達締めを順次締めて長襦袢を着る。次に、長襦袢の上から着物を羽織り、おはしょりを整えた上に伊達締めを締める。その後、伊達締めを隠すように袋帯を太鼓結びする。以下、袋帯の太鼓結び方法を詳細に説明する。
図1および図7に示すように、袋帯Aにより結ばれた太鼓aの長さと、太鼓aの下から露出するたれbの長さとを決定する寸法決定線10aが一端部に引かれた矩形状の太鼓定規10と、一方の挟持体12の先部が他方の挟持体13の先部より長い帯押し込み部12aとなった一対の挟持体12,13を、C字ばね14により対向状態で連結した特殊な形状の第1クリップ15と、第1のクリップ15より小型で市販品の一対の第2クリップ11とを準備する。帯押し込み部12aの長さ(一方の挟持体12の先部の全長)は、10〜20cmである。
太鼓定規10は、紙、プラスチック、木、金属などを素材とした板材で、太鼓定規10の長さは、身長150cmの着用者用のものが約24cm、身長160cmの着用者用のものが約25cm、身長170cmのものが約26cmである。太鼓定規10の幅は、着用者の身長に拘わらず10cm程度である。ただし、この幅は任意である。
寸法決定線10aは、太鼓定規10の一端部に、この一端部と平行に1本引かれている。太鼓定規10の一端部における寸法決定線10aの形成位置は、身長150cmの着用者用の太鼓定規10の場合で太鼓定規10の一端から7〜8cmの位置、身長160cmの着用者用の太鼓定規10の場合で太鼓定規10の一端から8〜9cmの位置、身長170cmの着用者用の太鼓定規10の場合で太鼓定規10の一端から9〜10cmの位置である。これにより、太鼓aの大きさは、成人女性が太鼓aを結んだ際に美しいとされるものとなる。また、太鼓aの下から露出するたれbの長さ(太鼓定規10の一端(先端)から寸法決定線10aまでの長さ)は、太鼓定規10の長さから太鼓aの長さを引いた残りの長さとなる。太鼓定規10は、着用者の身長(150〜170cm)に応じてサイズが異なる太鼓aを結べるように、あらかじめ上述した3種類の長さのもの用意し、その中から選ぶようにしてもよい。
第1クリップ15の一部を構成する一方の挟持体12は、プラスチック、木、金属などを素材とした1枚の細長い板である。その長さ方向の中間部より元側部分には、2本の平行に離間したC字ばね14を介して、プラスチック、木、金属製の他方の挟持体13が取り付けられている。他方の挟持体13は、元部が略円板状の指押し部13aでかつ先部が側面肢して円弧形状に内側(一方の挟持体側)へ湾曲した挟持部13bとなった部材である。他方の挟持体13は、その長さ方向の略中間部に設けられた左右一対の軸支部13cを介して、一方の挟持体12に軸支されている。
図2に示すように、袋帯Aの太鼓結び時には、まず、表を上にして広げた袋帯Aを畳の上に真っ直ぐに延ばし、次に、太鼓定規10の一端(たれ長さ測定側の端)を袋帯Aのたれ先に揃えて、太鼓定規10を袋帯Aのたれ側の表の幅方向の中間部に載せる。その後、太鼓定規10の他端部(太鼓長さ測定側の端部)に、あらかじめ帯揚げ17の長さ方向の中間部分に包まれた帯枕16を載せる。このとき、太鼓定規10の長さ方向は袋帯Aの長さ方向に揃え、帯枕16の両端部に連結されたひも16aおよび帯揚げ17の両端部を、袋帯Aの幅方向の両端(両辺)から外方へ延ばしておく。
次に、帯枕16を中心にして袋帯Aの主な部分(袋帯Aのたれ側の端部を除いた残りの部分)を、太鼓定規10および帯枕16が載せられた袋帯Aのたれ側の端部の上に、表と表とが重なるように折り返し、袋帯Aのたれ側の端部とこの折り返した部分A1とにより帯枕16を包み込む(図3)。
次にまた、太鼓定規10の一端より先方向にたれ余り部b1を残し、かつ太鼓定規10の上方に太鼓aの所望絵柄部分が上向きで配置されるように、袋帯Aの折り返した部分A1を袋帯Aの折り返したたれ先とは反対方向へ折り戻す(図4)。
次に、この袋帯Aの折り戻した部分A2の一部、具体的には太鼓aの所望絵柄部分より手先側の折り戻した部分A2を、第1クリップ15の帯押し込み部12aによって、袋帯Aのたれ側の端部の下へ帯枕16を挟み込むように押し込む。
その後、この押し込んだ部分を、帯枕16および袋帯Aの折り戻し部分A2のうちで帯枕16を覆う部分とともに第1クリップ15により挟持し、太鼓aの帯山a1を形成する(図5)。したがって、第1クリップ15により挟持されているものは、袋帯Aのうちの6層に折り畳まれた部分と、帯枕16とである(図6)。この6層に折り畳まれた部分とは、二重折りされたたれ余り部b1(4層)と、袋帯Aのたれ側の端部(1層)と、袋帯Aの折り戻した部分A2(1層)とである。
その後、袋帯Aのたれ余り部b1を、寸法決定線10aが露出する位置まで、第1クリップ15により挟持された袋帯Aの部分の内側に折り込むとともに、折り込まれた袋帯Aのたれ余り部b1を含めて、第1クリップ15により挟持された袋帯Aの部分(6層の部分)を、一対の第2クリップ11により挟持する(図6)。これにより、袋帯Aの一部に太鼓aが形成される(図7)。
次にまた、太鼓aから第1クリップ15と太鼓定規10とを取り外すとともに、太鼓aの下端部、具体的には袋帯Aのたれ余り部b1の折り込み部分に、仮ひも18を通す(図6、図8および図9)。
その後、太鼓aを背中心にあてがい、仮ひも18を前帯の上で蝶結びして、太鼓aの位置を固定する。次に、袋帯Aを着用者の胴に巻き付け、帯揚げ17を着用者の胴に結んで太鼓aを位置決めし、次いで太鼓aから一対の第2クリップ11および仮ひも18を外し、帯締めにより袋帯Aを締める(図9)。
このように、袋帯Aを二重太鼓に結ぶとき、太鼓aの長さとたれbの長さとを決定する寸法決定線10aが一端部に引かれた太鼓定規10と、第1クリップ15と、一対の第2クリップ11とを使用し、畳の上で袋帯Aの一部に太鼓aをつくり、その後、太鼓aを背中心にあてがい、袋帯Aを着用者の胴に巻き付ける。すなわち、畳の上で行う太鼓結びの途中で、太鼓定規10により太鼓aの長さとたれbの長さとを決定するとともに、第1,第2クリップ11,15を使用して、袋帯Aの所定部分を適時挟持および挟持解除しながら、袋帯Aの一部に太鼓aを形成する。これにより、和服の着用者が一人でも簡単に、袋帯Aを使用して着用者の身長に合った適正サイズの太鼓aおよびたれbを有した太鼓結びを伴う着付けを行うことができる。
また、第1クリップ15は、帯山a1を形成する際、他方の挟持体13より長尺な一方の挟持体12の帯押し込み部12aを利用し、袋帯Aの折り戻した部分A1の一部を、帯枕16を挟み込むように袋帯A1のたれ側の端部の下へ押し込むことで、帯山a1を形成し、かつその直後、帯山a1を一対の挟持体12,13により挟持することができる。そのため、折り戻した部分A1の一部の押し込みを手作業で行うときの煩わしさ、具体的には片手での折り戻した部分A1の押し込み、この状態が崩れないように帯山a1を片手で握り返して、残った手でのクリップによる帯山a1の挟持が省ける。しかも、着用者の勘に頼る折り戻した部分A1の押し込みではなく、帯押し込み部12aの長さ分の所定の押し込み位置への正確な押し込みを実現することができる。
次に、図10〜図17を参照して、この発明の実施例2に係る名古屋帯の太鼓(一重太鼓)結びを伴う着物の着付け方法を説明する。名古屋帯Bを太鼓結びにする際には、実施例1で用いた太鼓定規10および第1,第2クリップ15,16を使用する。
まず、着用者が長襦袢と着物とを順に着用し、その後、半幅に折った胴廻り部20と全幅のたれ部21とが、二等辺三角形状の折り畳み部22を介して直角に折り重ねられた名古屋帯Bを、着用者の胴に太鼓結びする。
以下、名古屋帯Bを用いた具体的な太鼓結びの方法を説明する。
あらかじめ、名古屋帯Bの折り畳み部22の折り畳みを開き、次に、たれ部21と胴廻り部20とを一直線上に延ばした名古屋帯Bを、表を上向きにして畳に置く。
次いで、たれ部21の元部の下に、帯揚げ17の長さ方向の中間部分により包まれた帯枕16を配置する(図10)。このとき、帯枕16の両端部のひも16aを、名古屋帯Bの幅方向の両端から外方へ延ばしておく。
この状態で、第1クリップ15の帯押し込み部12aにより、帯枕16を挟み込むように折り畳み部22をたれ部21の下へ押し込み、この押し込んだ部分を、たれ部21の元部および帯枕16とともに第1クリップ15により挟持する。これにより、太鼓aの帯山a1が形成される(図11)。このとき、第1クリップ15により挟持されているのは、たれ部21の2層に折り畳まれた元部と、帯枕16とである(図12)。
次に、たれ部21を、表と表とが重なるように胴廻り部20の上に折り返す。これにより、たれ部21の裏面が上に向く。
その後、この状態で、たれ部21の折り返した部分21aを折り戻す。その際、太鼓定規10をたれ部21の横に置き、たれ部21の元側の端を基準とし、この基準位置から、折り返したたれ先とは反対方向(胴廻り部とは反対方向)へ向かって太鼓定規10の長さ分だけ離れた位置に、たれ部21のたれ先を配置する(図14)。
次にまた、たれ部21の折り戻した部分21bを、その折り戻し側の端21cから、寸法決定線10aにより規定された太鼓定規10のたれbの長さ分だけ、たれ部21のたれ側の端部が露出するように、表と表とを重ね合わせて折り返す(図15)。これにより、たれ部21に太鼓aが形成される。このとき、第1クリップ15により挟持されているのは、たれ部21の4層に折り畳まれた部分と帯枕16とである(図16)。この4層に折り畳まれた部分とは、たれ部21の折り戻した部分21b(2層)と、たれ部21の先端部(1層)と、折り畳み部22(1層)とである。
その後、第1クリップ15により挟持された名古屋帯Bの部分の幅方向の両端部を、一対の第2クリップ11により挟持する(図17)。
次にまた、名古屋帯Bのうち、折り戻した部分21bの折り戻し側の端21cの部分に仮ひも18を通し(図16および図17)、その後、太鼓aから第1クリップ15を取り外し(図17)、この状態で太鼓aを背中心にあてがい、仮ひも18を前帯の上で蝶結びして太鼓aの位置を固定する。その後、名古屋帯Bを着用者の胴に巻き付け、帯揚げ17を着用者の胴に結んで太鼓aを位置決めし、次いで太鼓aから一対の第2クリップ11および仮ひも18を外し、帯締めにより名古屋帯Bを締める(図9)。
このような手順で名古屋帯Bにより太鼓aを結ぶようにしたので、和服の着用者が一人で簡単に、適正サイズの太鼓aおよびたれbを有した名古屋帯Bでの太鼓結びを伴う着付けを行うことができる。
その他の構成、作用および効果は、実施例1から推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
次に、図18〜図21を参照して、着物(長着)のたたみ方を説明する。
まず、着物30を畳の上に載置し、これを脇線31,32に沿って折る(図18)。その後、一方の手で共衿33の両衿先33aを掴んでこれを若干持ち上げるとともに、他方の手で両方の褄先34を掴んでこれを同じ程度の高さだけ持ち上げる(図19)。
次いで、この掴んだ両手をそのまま下前の前身頃側へ平行に移動し、両共衿33の重ね合わされた衿先33aの先端が手前の脇線31に一致するように、着物30を折る(図20)。
次にまた、着物30を奥前の脇線32が手前の脇線31に重なるように二つ折りする(図21)。これにより、着物30を簡単に折り畳むことができる。しかも、両衿先33aを重ね合わせた脇線31,32から外方へ突出せず、収納時に両衿先33aに折り皺が発生しない。
これ以降の着物30のたたみ方は一般的な方法に則る。すなわち、まず上側の袖35を手前の後身頃の上に重ね合わせ、次に裾を半分に折り返し、次にまた下側の袖35を奥前の後身頃の下に折り返す。こうしてたたんだ着物30は、たとう紙などに入れて箪笥などに収納される。
その他の構成、作用および効果は、実施例1から推測可能な範囲であるので説明を省略する。
この発明の着物の着付け方法は、袋帯または名古屋帯により太鼓を結んで、訪問着などの長着を着る際に有用である。
10 太鼓定規、
10a 寸法決定線、
11 第2クリップ、
15 第1クリップ、
16 帯枕、
20 胴廻り部、
21 たれ部、
21a 折り返した部分、
21b 折り戻した部分、
21c 折り戻し側の端、
22 折り畳み部、
30 着物、
A 袋帯、
A1 折り返した部分、
A2 折り戻した部分、
B 名古屋帯、
a 太鼓、
b たれ、
b1 たれ余り部。

Claims (2)

  1. 長襦袢と着物とを着用者が順に着用した後、袋帯を着用者の胴に太鼓結びする着物の着付け方法において、
    前記袋帯を太鼓結びする際には、
    表を上にして広げた該袋帯を一直線上に延ばし、
    次に、太鼓の長さと該太鼓の下から露出するたれの長さとを決定する寸法決定線が一端部に引かれた矩形状の太鼓定規を使用し、
    前記袋帯のたれ側の端部の表のうち、該袋帯のたれ先から該袋帯の長さ方向へ前記太鼓定規の長さ分だけ離れた部分に、帯揚げに包まれた帯枕を、前記袋帯の幅方向の両端から前記帯揚げの両端部を突出させた状態で載せ、
    その後、該帯枕を中心にして、該帯枕より手先側の前記袋帯の部分を、該袋帯のたれ側の端部の上に表と表とが重なるように折り返し、
    次に、該袋帯のたれ先より先方向にたれ余り部を残して、前記袋帯の折り返した部分を該袋帯の折り返したたれ先とは反対方向へ折り戻し、
    ばねを介して対向状態で連結された一対の挟持体のうち、一方の挟持体の先部が他方の挟持体の先部より長くて帯押し込み部となった第1クリップを使用し、該袋帯の折り戻した部分の一部を、前記帯枕を挟み込むように前記帯押し込み部によって前記袋帯のたれ側の端部の下へ押し込み、この押し込んだ部分を、前記帯枕および前記袋帯の折り戻した部分のうちで前記帯枕を覆う部分とともに第1クリップにより挟持し、
    その後、前記袋帯のたれ余り部を、前記寸法決定線により規定された前記太鼓定規のたれの長さ分だけ前記袋帯のたれ側の端部が露出するように、前記第1クリップにより挟持された前記袋帯の部分の内側に折り込み、
    折り込まれた前記袋帯のたれ余り部を含めて、前記第1クリップにより挟持された前記袋帯の部分の幅方向の両端部を、一対の第2クリップにより挟持することで前記袋帯の一部に前記太鼓を形成し、
    次に、該太鼓から前記第1クリップを取り外した後、前記太鼓を背中心にあてがい、前記袋帯を着用者の胴に巻き付け、その後、前記太鼓から前記一対の第2クリップを外すとともに前記帯揚げを着用者の胴に結んで前記太鼓を位置決めし、さらに帯締めにより前記袋帯を締める着物の着付け方法。
  2. 長襦袢と着物とを着用者が順に着用した後、半幅に折った胴廻り部と全幅のたれ部とが、二等辺三角形状の折り畳み部を介して直角に折り重ねられた名古屋帯を着用者の胴に太鼓結びする着物の着付け方法において、
    前記名古屋帯を太鼓結びする際には、
    前記折り畳み部の折り畳みを開き、表を上にして前記たれ部と前記胴廻り部とを一直線上に延ばし、
    次に、前記たれ部の元部の下に、帯揚げに包まれた帯枕を、前記たれ部の幅方向の両端から前記帯揚げの両端部を突出させた状態で配置し、
    次いで、ばねを介して対向状態で連結された一対の挟持体のうち、一方の挟持体の先部が他方の挟持体の先部より長くて帯押し込み部となった第1クリップを使用し、前記帯枕を挟み込むように前記折り畳み部を前記帯押し込み部によって前記たれ部の下へ押し込み、この押し込んだ部分を、前記たれ部の元部および前記帯枕とともに第1クリップにより挟持し、
    その後、前記たれ部を、表と表とが重なるように前記胴廻り部の上に折り返し、
    次に、前記たれ部の折り返した部分を、該たれ部の折り返したたれ先とは反対方向へ折り戻し、その際、太鼓の長さと該太鼓の下から露出するたれの長さとを決定する寸法決定線が一端部に引かれた矩形状の太鼓定規を使用し、前記たれ部の元側の端を基準として、前記折り返したたれ先とは反対方向へ前記太鼓定規の長さ分だけ離れた位置に、前記たれ部のたれ先を配置し、
    次にまた、該たれ部の折り戻した部分を、その折り戻し側の端から、前記寸法決定線により規定された前記太鼓定規のたれの長さ分だけ前記たれ部のたれ側の端部が露出するように、表と表とを重ね合わせて折り返すことで前記太鼓を形成し、
    その後、前記第1クリップにより挟持された前記名古屋帯の部分の幅方向の両端部を一対の第2クリップにより挟持し、
    次に、前記太鼓から前記第1クリップを取り外した後、前記太鼓を背中心にあてがい、前記胴廻り部を着用者の胴に巻き付け、その後、前記太鼓から前記一対の第2クリップを外すとともに前記帯揚げを着用者の胴に結んで前記太鼓を位置決めし、さらに帯締めにより前記名古屋帯を締める着物の着付け方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000199119A (ja) * 1998-12-30 2000-07-18 Mieko Kobayashi 帯 枕

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