JP4790013B2 - β−アミロイドの血中分解速度測定によるアルツハイマー病の検定に用いられる方法及び診断試薬 - Google Patents
β−アミロイドの血中分解速度測定によるアルツハイマー病の検定に用いられる方法及び診断試薬 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4790013B2 JP4790013B2 JP2008510925A JP2008510925A JP4790013B2 JP 4790013 B2 JP4790013 B2 JP 4790013B2 JP 2008510925 A JP2008510925 A JP 2008510925A JP 2008510925 A JP2008510925 A JP 2008510925A JP 4790013 B2 JP4790013 B2 JP 4790013B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antibody
- blood
- peptide
- amyloid
- sample
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/68—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
- G01N33/6893—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids related to diseases not provided for elsewhere
- G01N33/6896—Neurological disorders, e.g. Alzheimer's disease
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q1/00—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
- C12Q1/34—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving hydrolase
- C12Q1/37—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving hydrolase involving peptidase or proteinase
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2333/00—Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature
- G01N2333/435—Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature from animals; from humans
- G01N2333/46—Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature from animals; from humans from vertebrates
- G01N2333/47—Assays involving proteins of known structure or function as defined in the subgroups
- G01N2333/4701—Details
- G01N2333/4709—Amyloid plaque core protein
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2800/00—Detection or diagnosis of diseases
- G01N2800/28—Neurological disorders
- G01N2800/2814—Dementia; Cognitive disorders
- G01N2800/2821—Alzheimer
Description
Aβの分子種は、様々な分子量サイズのものが知られているが、それらの中で神経細胞毒性と関連して最もよく知られているのが、42個のアミノ酸からなるAβ(以下、Aβ1−42と記す)である。Aβ1−42は、容易に繊維化する性質を持っており、ADの早期から沈着しアミロイドプラークを形成することが知られており、AD発症の原因物質のひとつであると考えられている。
上記のように、Aβの合成過程及びAβとAD発症の関係についてはこれまでにも盛んに研究が進められている。一方、産生したAβの分解経路についても近年になって徐々にではあるが解明されつつある。特に、西道らのグループは脳の神経細胞内に特異的に局在するAβ分解酵素であるネプリライシンの存在を突き止め、この酵素の働きが低下するとAβの脳内沈着量が増加し、ADを引き起こす可能性について示唆した(非特許文献1〜3)。一方、Aβは脳内で産生した後、脊髄液を経由して最終的に血中まで移行すると考えられているが、血中を含む脳組織以外でのAβ分解に関しては、分解経路や分解酵素の存在の有無も含めて未だ不明である。
Takaki Y, et al., J.Biochem(Tokyo).2000;128(6):897-902. Shirotani K, et al., J. Biol.Chem.2001 276(24);21895-901. Iwata N, et al., Science.2001 292(5521);1550-2. Tamaoka A, et al., J. Neurol. Sci.1997; 148:41-45. Andreasen N, et al., Arch.Neurol.1999; 56:673-680. Galasko D, et al., Arch. Neurol. 1998; 55:937-945. Motter R, et al., Ann Neurol 1995; 38:643-648. Tamaoka A, et al., J.Neurol. Sci.1996; 141:65-68. 難波et al.、電気化学発光法(Electrochemiluminescence:ECL)による高感度免疫学的測定法の検討、日本臨床検査自動化学会会誌(JJCLA)、1996, Vol. 21 No. 5. Nature, 256, 459-497(1975)
測定の結果、添加したAβ1−42合成ペプチドの測定値は時間の経過とともに低下していくことを確認した。また、Aβ1−42合成ペプチドを血清に添加する際に、血清中に酵素活性を阻害するプロテアーゼインヒビターをあらかじめ投入しておくと、時間経過によるAβ1−42測定値低下が大幅に抑えられることについても確認した。
これらの事実は、Aβが血液中で、速やかにプロテアーゼにより分解・断片化していることを意味しており、添加したAβ1−42合成ペプチドが血液中で酵素消化され、断片化していくことで、全長Aβ1−42のみを測定できる二抗体サンドイッチ免疫測定法での測定が不可能となっていくことを意味する。
なお、添加したAβペプチドの残存量の測定方法は上記の二抗体サンドイッチ免疫測定法に限らず、例えば発光物質や蛍光物質を標識したAβ合成ペプチドを作製して血中に添加し、添加Aβペプチド分解による発光、蛍光量の変化を測定する方法などを使用することも可能であり、本発明の趣旨は、検体血液成分のAβ分解活性を測定することにある。言い換えれば、検体血液に含まれるプロテアーゼ活性又は量を測定してADを検定する方法である。その一つの手法として、検体血液に添加したAβペプチドの分解速度、つまり血液中でのAβ分解酵素の活性を測定することによりAD診断に利用することにある。
本発明方法によれば、複数のAβペプチドの分解物が存在した場合でも、ADに特異的に現れるピークを測定することにより、より特異的な診断が可能になる。また、ADに特異的に現れるピークが特定できれば、AD特異的なAβペプチドの切断位置を特定することができ、より特異的なAD診断薬の開発につなげることが可能となる。
検体血清にAβ1−42合成ペプチドを添加して25℃で保温した後、その一定量を分取して残存するAβ1−42合成ペプチドを二抗体サンドイッチ免疫測定法にて定量し、検体血清の該ペプチド分解活性を算定する。この値と健常者血清の分解活性とを比較することにより、ADの疾患の有無を検定するものである。
二抗体サンドイッチ免疫測定法は、Aβ1−42のN末端部分に特異的な抗体を磁気ビーズに固相化したものと、ルテニウム錯体で標識したC末端部分に特異的な抗体を使用し、手法は常法に準ずる。すなわち、分取したサンプルと、抗体を固相化した磁気ビーズを反応させて、Aβ1−42合成ペプチドを結合させた後洗浄する(BF分離)。次いで標識した二次抗体を反応させて、磁気ビーズに結合したAβ1−42合成ペプチドと結合させた後洗浄し、最後に、磁気ビーズに結合している標識物質ルテニウム錯体の量を、トリプトピルアミン存在下で電気エネルギーを加えて発光させ、発光の強度を測定する方法である。
前記二抗体サンドイッチ免疫測定法に用いられる抗体は、Aβ1−42のN末端部分に特異的な抗体と、C末端部分に特異的な抗体であれば、モノクローナル抗体及びポリクローナル抗体いずれも使用することが可能である。
Aβ1−42のN末端部分認識抗体に関しては、必ずしも最N末端部である必要はなく、市販品としては、例えば、Aβ1−42のアミノ酸1−5部位認識抗体である3D6抗体(イノジェネティクス社製)やアミノ酸10−16部位認識抗体である6E10抗体(ケミコン社製)、アミノ酸17−24部位認識抗体である4G8抗体(ケミコン社製)などが使用可能である。
Aβ1−42のC末端部分認識抗体は、市販品としては、例えば、マウスモノクローナル抗体である21F12(イノジェネティクス社製)、8G7(ナノツール社製)、あるいはウサギポリクローナル抗体であるAB5078P(ケミコン社製)などが挙げられる。
Aβ1−40のC末端部分認識抗体とN末端部分認識抗体の二抗体サンドイッチ免疫測定系を用いて、Aβ1−40合成ペプチドの血液検体中での分解速度を測定する方法などを用いる事も可能である。また、N末端部分認識抗体として、アミノ酸10−16部位認識抗体6E10抗体を使用する場合は、添加するAβ合成ペプチドのN末端部分を短くすることも可能である。さらに、Aβ合成ペプチドの分解(切断)部位を認識する抗体を用いることにより、検体中での分解の有無を測定することもできる。
このように、検体血液に添加するAβ合成ペプチドは、Aβ1−42合成ペプチドに限らず、血液中で分解されうる長さを有しておれば特に限定されるものではなく、該ペプチドの測定法として免疫学的測定法を採用した場合は、使用する抗体の認識部位の特異性等を考慮して、ペプチドの長さは適宜選択することができる。本発明方法において、基質として使用するAβ1−42合成ペプチドは、ヒト由来Aβ1−42と同一アミノ酸配列であれば製造メーカーを問わず使用可能である。前記ペプチドは、固相合成法など常法に従い合成することが出来る。
抗体を支持体に固相化する方法は、常法に準ずればよい。支持体として磁気ビーズを使用する場合、該ビーズと抗体を緩衝液中で反応させた後、磁気ビーズをブロッキング剤で処理し、使用時までブロッキング剤下で保存することが好ましい。
本発明に使用する標識物質は、酵素、発光物質、蛍光物質、同位元素などに限定されず、好ましくはルテニウム錯体である。標識抗体の調製方法は常法に準ずる。例えば、抗体とルテニウム錯体(IGEN社製、ORIGEN TAG-NHS ESTER)を緩衝液中で反応させた後、2Mグリシンを加えてさらに反応させる。次いで、ゲルろ過カラムクロマトグラフィーにより標識抗体を精製することにより調製できる。
免疫抗原はAβ1−42も使用できるが、目的の抗体がAβ1−42のC末端部分に特異性を有する抗体であるので、Aβ1−42のC末端部分を保有するペプチド、例えば、Aβ33−42など適宜選択することができる。通常、キャリアー蛋白質との複合体を抗原として使用するが、その調製は種々の縮合剤、例えばグルタルアルデヒド、カルボジイミド、マレイミド活性エステル等が使用される。キャリアー蛋白質はウシ血清アルブミン、サイログロブリン、ヘモシアニン等を使用し、通常1〜5倍量の割合でカップリングさせる方法が用いられる。
免疫される動物としてはマウス、モルモットなどがあげられ、接種方法は皮下、筋肉あるいは腹腔内に投与される。投与に際しては、完全フロイントアジュバンドや不完全フロイントアジュバンドと混和して投与してもよく、投与は通常2〜5週毎に1回ずつ行われる。免疫された動物の脾臓あるいはリンパ節から得られた抗体産生細胞は骨髄腫細胞と細胞融合させられ、ハイブリドーマとして単離される。骨髄腫細胞としてはマウス、ラット、ヒト等由来のものが使用され、抗体産生細胞と同種由来のものであることが好ましいが、異種間においても可能な場合もある。
Aβ1−42のC末端部分に特異性を有する抗体を産生するハイブリドーマのスクリーニングは、種々の免疫化学的方法が使用できる。例えば、ELISA法、ウエスタンブロット法、競合法等があげられる。また、Aβ1−42ペプチド及びAβ1−40ペプチドを使用することにより、Aβ1−42に反応しAβ1−40に反応しない抗体を選択することができる。
このように選択されたウエルから更に、例えば限界希釈法によってクローニングを行い、目的とするクローンを得ることができる。ハイブリドーマの選択、育種は、通常HAT(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン)を添加して、10〜20%ウシ胎児血清を含む動物細胞用培地(例、RPMI1640)で行われる。このようにして得られたクローンは、あらかじめブリスタンを投与したBALB/Cマウスの腹腔内へ移植し、10〜14日後にモノクローナル抗体を高濃度に含む腹水を採取し、抗体精製の原料とすることができる。また、該クローンを培養し、その培養液を抗体精製の原料とすることもできる。モノクローナル抗体の回収は、免疫グロブリンの精製法として既知の方法を用いればよく、例えば、硫安分画法、PEG分画法、エタノール分画法、陰イオン交換体の利用、さらにアフィニティクロマトグラフィなどの手段により達成することができる。
ポリクローナル抗体も常法により調製することができる。抗原はAβ1−42のC末端部分を主な構成とするペプチドを採用し、前記と同様な手法により、複合体としてウサギ、モルモットなどの動物に免疫して調製することができる。適宜採血して抗体力価を測定し、高力価の血清を抗体の精製原料として、前記の手法により精製することによりポリクローナル抗体を得ることができる。
一次抗体としてAβ1−42の1−5アミノ酸部位を認識する3D6マウスモノクローナル抗体(イノジェネティクス社製)を使用し、二次抗体としてAβ1−42のC末端部分認識抗体である21F12マウスモノクローナル抗体(イノジェネティクス社製)をルテニウム錯体標識して使用した。
(1)3D6抗体結合磁気ビーズの調製方法
3D6マウスモノクローナル抗体を10mmol/Lリン酸カリウム緩衝液(pH7.8)で1mg/mL抗体濃度に希釈し、この抗体0.5mLを、30mg/mLの磁気ビーズ(DYNAL社製、DYNABEADS M-450 Epoxy)0.5mLと混合した。混合液を25℃、16時間攪拌し、磁気ビーズと抗体を結合させた。その後、この磁気ビーズ溶液より溶液のみを抜き取ることで、溶液中に残存していた磁気ビーズ未結合の遊離抗体を除去した。次にブロッキング剤として1mLの4%ブロックエース試薬(大日本製薬社製)を抗体結合磁気ビーズに加え、25℃、3時間攪拌した。その後、前述の4%ブロックエース試薬10mLで磁気ビーズを洗浄(2mLの4%ブロックエース/5回洗浄)した。洗浄後の3D6抗体結合磁気ビーズは前述の4%ブロックエース試薬0.5mLと混合し、使用時まで4℃で保存した。
ルテニウム標識抗体の調製方法は、21F12マウスモノクローナル抗体(イノジェネティクス社製)を10mmol/Lリン酸カリウム緩衝液(pH7.8)で1mg/mL抗体濃度に希釈した。1mg/mL抗体0.5mLに10mg/mLのルテニウム(IGEN社製、ORIGEN TAG-NHS ESTER)を17.6μL加え、25℃、30分間攪拌した。その後、2mol/Lグリシンを30μL添加し、25℃、30分間攪拌した。
次いで、直径1cm、高さ30cmのガラス管に充填したゲルろ過カラムクロマトグラフィー(アマシャム・バイオサイエンス社製、sephadex G-25)にルテニウム標識抗体液をアプライし、未標識のルテニウムとルテニウム標識抗体を単離精製した。溶出は10mmol/Lリン酸カリウム緩衝液(pH6.0)にて行った。
500μL容ポリスチレンカップ(以下、反応カップと記述)を必要量用意し、それぞれに200μLの50mmol/L MOPS/1%(W/V)ブロックエース(大日本製薬社製)/0.15mol/L NaCl/0.01%(W/V)Tween20/10mmol/L EDTA2Na/0.1%CHAPS pH7.2(以下、反応用溶液と記述)を分注した。そこにAβ1−42合成ペプチド(ペプチド研究所社製)、Aβ1−40合成ペプチド(ペプチド研究所社製)、Aβ1−11合成ペプチド(バヘム社製)、及びAβ34−42合成ペプチド(シグマ社製)を反応用溶液で0、1、5、10、50、100、200又は400pg/mLに希釈してから20μLずつ混合した。次に反応用溶液で1mg/mL濃度に希釈した3D6抗体結合磁気ビーズを25μLずつ添加し、30℃で9分間反応させた(第一反応)。
その後、磁気ビーズを磁石でトラップしておいてから反応カップ中の液体を抜き取り、50mmol/L TrisHCL/tween20/0.15mol/L NaCl pH7.5(以下、洗浄液と記述)350μLで2回磁気ビーズを洗浄し、抗原抗体反応以外の非特異結合物質を除去した。次に反応用溶液で4μg/mL濃度に希釈したルテニウム標識21F12抗体を200μL加えて30℃で9分間反応させた(第二反応)。反応後の磁気ビーズを磁石でトラップしておいてから反応カップ中の液体を抜き取り、350μLの洗浄液で2回磁気ビーズを洗浄し、抗原抗体反応以外の非特異結合物質を除去した。
その後、反応カップに発光基質である300μLのトリプトピルアミンを入れ、磁気ビーズと混合した。この状態で電気エネルギーを与えることでルテニウムが発光し、その発光強度を検出機で検出した。なお、上記の反応カップへの磁気ビーズ添加測定操作以降は、ルテニウム発光自動測定機であるピコルミ8220(三光純薬社製)上で行った。結果を表1及び図1に示す。
マイクロチューブ(ピアス社製、Immuno Ware Micro Tubes、以下マイクロチューブと記述)2本に、健常人の血清を90μLずつ分注した。2本の内の1本に9μLのプロテアーゼインヒビターカクテル(ロッシュ社製)を添加し(以下、インヒビター添加サンプルと表記)、他方に9μL滅菌水を加えた(以下、インヒビター無しサンプルと表記)。その後、それぞれのチューブは25℃で保温した。
サンプル作製直後(0時間)、保温開始6時間後、及び保温開始20時間後に各サンプルから10μLずつを抜き取り、200μLの反応用溶液とマイクロチューブ内で混合した(以下、測定前希釈サンプルと表記)。測定前希釈サンプルは作製後、時間を置かずに実験例1と同様の方法でAβ1−42サンドイッチ免疫測定法にて測定を行った。
マイクロチューブを必要量用意し、30例のAD患者血清、及び30例の健常人血清を100μLずつ分注した。各分注検体に1μLの400ng/mL Aβ1−42合成ペプチドを加えた。同時に血清検体の代わりに100μLの反応用溶液に1μLの400ng/mL Aβ1−42合成ペプチドを加えたものを標準品として作製した。Aβ1−42合成ペプチド添加血清及び標準品は25℃で20時間保温した。
保温開始20時間後の各サンプルから10μLずつを抜き取り、200μLの反応用溶液とマイクロチューブ内で混合し、測定前希釈サンプルとした。測定前希釈サンプルは作製後、時間を置かずに実験例1と同様の方法で二抗体サンドイッチ免疫測定法にて測定を行った。
分解率=(1−サンプルの発光強度÷標準品の発光強度)×100・・・(1)
また、AD患者及び健常者の分解率の平均値をそれぞれ表3及び表4に示した。図3は、ADと健常人のAβ1−42の分解率を示したグラフである。
一次抗体としてAβ1−42の10−16アミノ酸部位を認識する6E10マウスモノクローナル抗体(ケミコン社製)を使用し、二次抗体としてAβ1−42のC末端部分認識抗体である21F12マウスモノクローナル抗体(イノジェネティクス社製)をルテニウム錯体標識して使用した。6E10抗体結合磁気ビーズの調製方法、ルテニウム錯体標識21F12抗体の調製方法及び二抗体サンドイッチ免疫測定法は、実験例1と同様の方法で行った。結果を表5,6及び図4に示す。
Claims (4)
- 検体血液成分の、β−アミロイド分解活性を測定する、アルツハイマー病の検定に用いられるβ−アミロイド分解活性の測定方法であって、
β−アミロイド分解活性を測定する方法が、前記検体血液に、β−アミロイドペプチドを添加して、該ペプチドを分解する活性を測定し、健常者血液の該分解活性と比較することであり、
前記検体血液に添加するβ−アミロイドペプチドが、β−アミロイド1−42であり、
前記検体血液に添加したβ−アミロイドペプチドの残存量を免疫学的測定法により測定して、前記検体血液のβ−アミロイドペプチドの分解活性を測定し、
前記免疫学的測定法が、前記検体血液に添加するβ−アミロイドペプチドのC末端部分を認識する抗体及びN末端部分を認識する抗体を使用する二抗体サンドイッチ免疫測定法であることを特徴とする方法。 - 前記検体血液が血清又は血漿であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 請求項1又は2記載の方法に用いられるアルツハイマー病の診断試薬であって、
検体血液に添加するβ−アミロイドペプチド、該β−アミロイドペプチドのC末端部分を認識する抗体及び該β−アミロイドペプチドのN末端部分を認識する抗体を必須の構成成分とし、
前記β−アミロイドペプチドが、β−アミロイド1−42であり、
検体血液に添加した該β−アミロイドペプチドの残存量を測定することにより、検体血液のβ−アミロイドペプチド分解活性を測定することを特徴とする、アルツハイマー病の診断試薬。 - 前記検体血液が血清又は血漿であることを特徴とする、請求項3記載のアルツハイマー病の診断試薬。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008510925A JP4790013B2 (ja) | 2006-04-13 | 2007-04-05 | β−アミロイドの血中分解速度測定によるアルツハイマー病の検定に用いられる方法及び診断試薬 |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006110881 | 2006-04-13 | ||
JP2006110881 | 2006-04-13 | ||
JP2008510925A JP4790013B2 (ja) | 2006-04-13 | 2007-04-05 | β−アミロイドの血中分解速度測定によるアルツハイマー病の検定に用いられる方法及び診断試薬 |
PCT/JP2007/057663 WO2007119685A1 (ja) | 2006-04-13 | 2007-04-05 | β-アミロイドの血中分解速度測定によるアルツハイマー病の検定方法及び診断試薬 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2007119685A1 JPWO2007119685A1 (ja) | 2009-08-27 |
JP4790013B2 true JP4790013B2 (ja) | 2011-10-12 |
Family
ID=38609445
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008510925A Expired - Fee Related JP4790013B2 (ja) | 2006-04-13 | 2007-04-05 | β−アミロイドの血中分解速度測定によるアルツハイマー病の検定に用いられる方法及び診断試薬 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US20090291453A1 (ja) |
EP (1) | EP2006392B1 (ja) |
JP (1) | JP4790013B2 (ja) |
ES (1) | ES2409058T3 (ja) |
WO (1) | WO2007119685A1 (ja) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10303974A1 (de) | 2003-01-31 | 2004-08-05 | Abbott Gmbh & Co. Kg | Amyloid-β(1-42)-Oligomere, Verfahren zu deren Herstellung und deren Verwendung |
BRPI0619249A2 (pt) | 2005-11-30 | 2011-09-20 | Abbott Lab | anticorpos anti-globulÈmeros-aß, frações que se ligam a antìgeno destes, hibridomas correspondentes, ácidos nucléicos, vetores, células hospedeiras, métodos de produzir os ditos anticorpos, composições compreendendo os ditos anticorpos, usos dos ditos anticorpos e métodos de usar os ditos anticorpos |
CN101506236B (zh) | 2005-11-30 | 2012-12-12 | 雅培制药有限公司 | 抗淀粉样β蛋白的单克隆抗体及其用途 |
US8455626B2 (en) | 2006-11-30 | 2013-06-04 | Abbott Laboratories | Aβ conformer selective anti-aβ globulomer monoclonal antibodies |
EP2486928A1 (en) | 2007-02-27 | 2012-08-15 | Abbott GmbH & Co. KG | Method for the treatment of amyloidoses |
MX360403B (es) | 2010-04-15 | 2018-10-31 | Abbvie Inc | Proteinas de union a amiloide beta. |
JP6147665B2 (ja) | 2010-08-14 | 2017-06-14 | アッヴィ・インコーポレイテッド | アミロイドベータ結合タンパク質 |
RU2484471C1 (ru) * | 2011-11-29 | 2013-06-10 | Закрытое акционерное общество Научно-производственная фирма "ФЛАВИТ" | Способ диагностики амилоидоза при болезни альцгеймера |
WO2019167128A1 (ja) * | 2018-02-27 | 2019-09-06 | 株式会社 島津製作所 | サンドイッチ型免疫測定法 |
EP3760640A4 (en) * | 2018-02-27 | 2021-11-17 | Shimadzu Corporation | ANTIBODIES SPECIFICALLY RECOGNIZING THE N-TERMINAL END OF APP669-X, AND METHOD OF IMMUNOLOGICAL ASSAY |
JP7205691B2 (ja) * | 2019-01-23 | 2023-01-17 | ウシオ電機株式会社 | 抗イヌプロカルシトニン抗体及びこれを用いた検査用キット |
US20220137071A1 (en) * | 2019-03-01 | 2022-05-05 | Shimadzu Corporation | Method and kit for measuring app669-711 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0751096A (ja) * | 1992-04-09 | 1995-02-28 | Miles Inc | アミロイド前駆体タンパク質のタンパク質分解に基づいてのアルツハイマー病についての診断アッセイ |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1480041A1 (en) * | 2003-05-22 | 2004-11-24 | Innogenetics N.V. | Method for the prediction, diagnosis and differential diagnosis of Alzheimer's disease |
EP1813947A4 (en) * | 2004-10-28 | 2008-06-11 | Sanko Junyaku Kk | METHOD FOR THE STUDY OF MORBUS ALZHEIMER AND DIAGNOSTIC REAGENT |
-
2007
- 2007-04-05 US US12/226,148 patent/US20090291453A1/en not_active Abandoned
- 2007-04-05 JP JP2008510925A patent/JP4790013B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2007-04-05 WO PCT/JP2007/057663 patent/WO2007119685A1/ja active Application Filing
- 2007-04-05 EP EP07741099A patent/EP2006392B1/en not_active Not-in-force
- 2007-04-05 ES ES07741099T patent/ES2409058T3/es active Active
-
2011
- 2011-06-17 US US13/162,969 patent/US20110244495A1/en not_active Abandoned
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0751096A (ja) * | 1992-04-09 | 1995-02-28 | Miles Inc | アミロイド前駆体タンパク質のタンパク質分解に基づいてのアルツハイマー病についての診断アッセイ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP2006392A4 (en) | 2010-08-11 |
US20090291453A1 (en) | 2009-11-26 |
EP2006392A1 (en) | 2008-12-24 |
US20110244495A1 (en) | 2011-10-06 |
ES2409058T3 (es) | 2013-06-24 |
WO2007119685A1 (ja) | 2007-10-25 |
JPWO2007119685A1 (ja) | 2009-08-27 |
EP2006392B1 (en) | 2013-03-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4790013B2 (ja) | β−アミロイドの血中分解速度測定によるアルツハイマー病の検定に用いられる方法及び診断試薬 | |
US20080199879A1 (en) | Method of Assaying Alzheimer's Disease and Diagnostic Reagent | |
CA2360219A1 (en) | Method for detecting alzheimer's disease | |
US8399207B2 (en) | Monoclonal antibodies against osteopontin | |
US20220341948A1 (en) | Methods and compositions for monitoring phagocytic activity | |
WO2012175602A2 (en) | Elisa for calprotectin | |
JP2020508650A (ja) | 遺伝子バリアントを認識する抗体 | |
JP2024056971A (ja) | APP669-xのN末端を特異的に認識する抗体、及び免疫測定法 | |
US9458210B2 (en) | Antibody reacting with native Cochlin-tomoprotein (CTP) and method for measuring CTP using same | |
JP2008526937A (ja) | ファクターXIIaのフォーム | |
US20170097352A1 (en) | Immunoglobulin-bound extracellular vesicles and uses thereof | |
JP5280916B2 (ja) | 抗ラットオステオカルシンモノクローナル抗体 | |
JP4254242B2 (ja) | 育毛活性評価方法及び育毛活性評価キット | |
JP4481160B2 (ja) | ヒト尿中3−ヒドロキシプロリンの免疫学的測定法および測定用キット | |
US8911731B2 (en) | Monoclonal antibodies specific for beta-amyloid x-37 and uses thereof | |
JP4423426B2 (ja) | アドレノメデュリン前駆体c末端ペプチドの濃度の上昇を循環器疾患又は炎症性疾患の指標とする方法 | |
US20220137071A1 (en) | Method and kit for measuring app669-711 | |
JP4829961B2 (ja) | プロスタシン部分ペプチド及び抗プロスタシン抗体 | |
JP6183920B2 (ja) | 腎炎の病変部位の検査方法およびそのための試薬 | |
JP2010241744A (ja) | ウシアディポネクチンに対する抗体及びウシアディポネクチンの測定方法 | |
JP2007127472A (ja) | グリシル化ガストリン(glycine−extendedgastrin)の分析方法 | |
US20100261199A1 (en) | Assay for the detection of phosphorylated PTH | |
JP2010189381A (ja) | 抗ヒトオステオカルシンモノクローナル抗体 | |
JP2010285416A (ja) | Adm抗体エピトープペプチドおよびその利用 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110425 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110620 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110711 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110719 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140729 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |