概ね、本発明は、メディアデバイスおよびメディアデバイスを動作させる方法に関する。本発明は、とくに携帯メディアプレーヤにおける使用に適す。
本発明の様々な態様の実施例は、図1〜16Bを参照して、以下に説明される。本発明がこれらの制限された実施例を逸脱している場合、これらの図に関して本明細書が示す詳細な説明は例示を目的とすることは、当業者であれば容易に理解するだろう。
本発明の一面によれば、メディアデバイスは、データを記憶するためのソリッドステートドライブとしても機能する。ソリッドステートドライブは、携帯メディアデバイスにより再生することができる、または、他の何らかの形で提示することができるメディアアイテムのメディアコンテンツを格納するだけでなく、メディアコンテンツに無関係のデータも格納することができる。
一実施例において、携帯メディアデバイスの形状ファクタは、ハンドヘルド、または、それよりも小型である。携帯メディアデバイスは、例えば、片手で運べるか、身につけられるか、または、ポケットに入る位、小さく軽量である。形状ファクタは、一般的に小型でハンドヘルド(または、手のひらサイズ)であるが、デバイスの構成は大きく異なることがある。形状ファクタに対する構成例として、細長いスティック、メモリスティック、メモリドライブ(例えば、USBドライブ)などが挙げられる。一実装において、携帯メディアプレーヤはディスプレイ(表示画面)を備えない。
他の実施例において、携帯メディアデバイスは、一つまたは複数のステータス指示器を使用する。指示器は、聴覚的なもの、または、視覚的なものにすることができる。例えば、ステータス指示器は、発光ダイオード(LED)などの専用光源により実装することができる。指示器はユーザへの視覚的なフィードバックになる。
他の実施例において、携帯メディアデバイスは、パーソナルコンピュータなどのホストデバイスに活動的に結合された周辺機器バスポートに携帯メディアデバイスをリムーバブルかつ容易に接続できるようにする周辺機器バスコネクタを含む。従って、携帯メディアデバイスは、ケーブルまたは他のサポートデバイスを使用せずにホストデバイスと通信することができる、つまり、ホストデバイスに直接差し込まれる。例えば、携帯メディアデバイスは、ホストデバイスとメディアファイルを共有する(またはその逆を行う)。
他の実施例において、携帯メディアデバイスは電池を備える、より具体的には、再充電可能な電池を備える。多くの場合、電池は、携帯メディアデバイスのコンポーネントに電力を供給するために使用される。幾つかの場合、電池は、周辺機器バスを介して充電することができる。
さらに他の実施例において、携帯メディアデバイスは、携帯メディアデバイスとユーザとがやり取りできるように一つまたは複数の入力デバイスを備える。例えば、入力デバイスは、携帯メディアデバイスのメディア操作またはモード/状態を制御するためのスイッチ(例えば、スライドスイッチ、ボタンなど)を備える。具体的な一実装において、スライドスイッチはメディア再生モードを選択するために使用される。
図1は本発明の一実施例による携帯メディアデバイス100の図である。メディアデバイス100は、メディアおよびデータに関する機能を実現するハードウェアを備える携帯型のデバイスである。携帯メディアデバイス100は、コンピュータなどのホストデバイスに結合することができ、これによりメディアデバイス100とホストデバイスの間でデータを転送することができる。一実施例において、メディアデバイス100は、プラグアンドプレイデバイスである。プラグアンドプレイ(PnP)という用語は、一般に、デバイスをホストデバイスに差し込み、ユーザ入力を殆ど、または、全く行わずにそのデバイスをホストデバイスに認識させることを、ユーザに与える機能を指す。
図1に示されるように、メディアデバイス100は、メディアデバイス100のコンポーネントを内部に入れた筐体102を備える。メディアデバイス100は、さらに、筐体102の外に出ているアクセス可能なコネクタ104も備える。コネクタ104は、メディアデバイス100とホストデバイスの間の通信(例えば、データ転送)を行わせるために、ホストデバイス上の対応するポートに差し込むことができる。コネクタ104は、千差万別である。一実施例において、コネクタ104は、USBまたはFIREWIRE(登録商標)コネクタなどの周辺機器バスコネクタである。これらの種類のコネクタは、電力とデータの両方の機能を備え、メディアデバイス100がホストデバイスに接続されると、メディアデバイス100とホストデバイスの間で電力供給とデータ通信の両方を実行することができる。場合により、ホストデバイスはメディアデバイス100に電力を供給する。
メディアデバイス100は、さらに、データを格納するためにメモリデバイス106を備える。メディアデバイス100がデバイスに接続されている際、メディアデバイス100とホストデバイスの間で、データをやり取りすることができる。データは、メディアファイル(例えば、オーディオトラック)、データファイルなどを含んでもよい。メモリデバイス106は、千差万別である。具体的な一実施例において、メモリデバイス106は、ソリッドステートメモリ(例えば、フラッシュメモリ)などの不揮発性メモリである。ソリッドステートメモリは、他の種類のメモリデバイスに勝る多くの利点を有する。ソリッドステートメモリの他の利点は、壊れたり跳ねたりする可動部品がないため、非常に堅牢なものになる傾向を有する点である。ソリッドステートメモリの他の利点は、メモリデバイスが小型で軽量なものになる傾向があり、メディアデバイス100の携帯性に適しているという点である。
一実施例において、メディアデバイス100は、メディアデバイス上のメディア操作を制御するメディアモジュール108を備える。例えば、メディアは、オーディオ、ビデオ、イメージなどである。例えば、メディアモジュール108は、メディアデバイス100上でメディアを提示する(例えば、再生する)ために使用する。従って、メディアデバイス100は、メディアプレーヤと考えられる。メディアモジュール108は、メモリデバイス106と連携して、メディアデータの格納および取り出しを行う。例えば、メディアモジュール108は、メモリデバイス106にアクセスして、オーディオトラック(例えば、歌曲)および/またはイメージ(例えば、写真)などのメディアデータを取得するか、または、引き渡す(deliver)ことができる。
一実施例において、メディアデバイス100は、電力をメディアデバイス100に供給するためのオンボード電池110を備える。例えば、ホストデバイスから切断されて完全に携帯可能なメディアデバイス100が動作することができるように、オンボード電池110は、メディアデバイス100に電力を供給する。オンボード電池110は、時々交換が必要な乾電池か、再充電可能な電池にすることができる。例えば、オンボード電池110は、アルカリ電池、ニッカド電池、リチウムイオン電池、または、他の種類の電池である。再充電可能な電池は、典型的には、滅多に交換する必要がないため乾電池よりも好ましい(使い易い)。場合によって、再充電可能な電池は、コネクタ104がホストデバイスのポートに活動的に結合された場合、コネクタ104の電力機能を介して充電することができる。
一実施例において、メディアデバイス100は、一つまたは複数の入力デバイス112を備える。入力デバイス112は、外界からメディアデバイス100内にデータを転送するように構成されている。例えば、入力デバイス112は、メディアデバイス100に関する選択やコマンドの発行に使用する。例えば、入力デバイス112は、ボタン、スイッチ、キーパッド、ホイール、ジョイスティック、ジョイパッド、タッチスクリーン、タッチパッド、トラックボールなどから選択することができる。
具体的な一実装において、入力デバイス112は、メディアデバイス100の状態またはモードを変えるために様々な位置の間でスライドするスライドスイッチとして具現化される。例えば、メディアデバイス100がオーディオトラック(例えば、音楽または歌曲)の再生を行う場合、スライドスイッチは、オフ位置、シャフル再生モード位置および連続再生モード位置を備える。スライドスイッチがオフ位置にある場合、メディアデバイス100のオーディオ機能はオフになる。連続再生モード位置にある場合、メディアデバイス100は、何らかの所定の順序で(例えば、作曲者または曲タイトルのアルファベット順に)オーディオトラックを再生する。シャフル再生モード位置にある場合、メディアデバイス100は、オーディオトラックのグループを無作為に選択して、選択した順序でオーディオトラックを再生する。
他の実装において、入力デバイス112は、メディアデバイス100のある種の面を制御するためにクリックすることができる一つまたは複数のクリッカブルボタンとして具現化される。例えば、オーディオ機能を備えるメディアデバイス100の場合、クリッカブルボタンは、前へ、次へ、音量増、音量減および再生/一時停止などのコマンドに対応する。
一実施例において、メディアデバイス100は、一つまたは複数の出力デバイス114を備える。出力デバイス114は、メディアデバイス100から外界にデータを転送するように構成されている。例えば、出力デバイス114は、聴覚的または視覚的情報をユーザに出力するために使用される。出力デバイス114は、スピーカ、オーディオジャック、指示器などから選択することができる。
従来のメディアデバイスは、ユーザインタラクション用に、液晶ディスプレイ(LCD)の使用が必須であるが、メディアデバイス100は、都合の良いことに、このようなディスプレイを備える必要がない。具体的な一実装において、メディアデバイス100は、ディスプレイを備えないが、(i)ヘッドセットまたは外部スピーカにオーディオ出力を供給するためのオーディオジャック、および、(ii)メディアデバイスのユーザフィードバックおよび/またはステータスを提供する一つまたは複数の指示器を備える。例えば、指示器は、特定の入力デバイス112が作動されたかをユーザに知らせる、または、電池寿命のステータスをユーザに知らせる。ディスプレイをなくすことにより、メディアデバイス100は、形状ファクタの小型化を実現し、携帯性を高めることができるだけでなく、メディアデバイスの電力消費を減らして、電池110の寿命を延ばすことができる。その結果、メディアデバイス100は、オンボード電池110を充電または交換せずに長時間に亘り使用することができる。
筐体102に関するI/Oデバイス112および114の位置は千差万別である。例えば、I/Oデバイス112および114は、メディアデバイス100の操作時にユーザがアクセス可能な筐体102の外面に配置することができる(例えば、上面、側面、前面または後面)。
一実装において、入力デバイス112は、一般的に、入力デバイス112を片手で操作できるような位置、より具体的には、メディアデバイス100を片手で持ちながら、一本の指で操作できる位置に配置される。具体的な一実装において、入力デバイス112は、筐体102の上部に配置される。それ故、ユーザが指と手のひらでメディアデバイス100を持つ場合に、ユーザの手の親指によって入力デバイス112を作動させることができる。出力デバイス114は、典型的には、ユーザの手でメディアデバイス100を持つときにアクセスできる位置に配置される。例えば、ユーザが入力デバイス112を操作しているときにアクセスできるように、出力デバイス114は、入力デバイス112の上部に配置される。I/Oデバイス112および114を、このように配置する(orient)ことにより、I/Oデバイス112および114を効果的に利用するために、メディアデバイス100を常に持ち変える(reposition)必要がなくなる。例えば、ボタンがデバイスの上から下へ一列に配置されている場合、望ましくない持ち変え(repositioning)が必要になることがある。
上述した様々な実施例、実装または特徴は、個々に、または、組み合わせて使用することができることに留意されたい。例えば、コネクタ104およびメモリデバイス106を含むメディアデバイス100は、上述した実施例のうちの一つと構成される(例えば、入力デバイス112のみ)。それとは別に、コネクタ104およびメモリデバイス106を含むメディアデバイス100は、上述した実施例のうちの二つまたはそれ以上と構成される(例えば、入力デバイス112および出力デバイス114)。それとは別に、コネクタ104およびメモリデバイス106を含むメディアデバイス100は、上述したすべての実施例を一体化したものとすることができる。例えば、メディアデバイス100は、アクセス可能なコネクタ104、メモリデバイス106、メディアモジュール108、電池110、および、様々なI/Oデバイス112と114の機能を単一のオールインワンユニットに一体化することができる、つまり、すべての要素が、メディアデバイス100の筐体102内に含まれるか、筐体102の上に配置される。その結果、ホストデバイスから離れてメディアデバイス100を操作する場合、サポートデバイス(取付可能な電池パックまたはI/Oデバイスなど)を必要としない、つまり、何かをしながら(on the go)、メディアデバイス100にデータを格納させて、メディアを制御、再生、出力することができる。この実装において、コネクタ104は、サポートデバイスに差し込まれないので、アクセス可能か、露出されていることに留意されたい。ユーザは、コネクタ104をホストデバイスまたは他のデバイス(例えば、ドック(dock)、ホルダ、電池パックまたは首紐(lanyard))に容易に差し込むことができる。メディアデバイス100は、コネクタ104を着脱自在に覆うカバーも備えることができる。
それとは別または加えて、メディアデバイス100は、イメージを取り込み、表示するためのイメージ処理コンポーネントを備えることができる。このような場合、メディアデバイス100は、カメラのように動作する。
図2Aおよび2Bは、本発明の一実施例による携帯メディアデバイス200の斜視図である。メディアデバイス200は、図1に例示されているメディアデバイス100の一実装を表す。メディアデバイス200は、片手で簡単に持てる細長いスティックの形状である。携帯メディアデバイス200は、メディアプレーヤの機能とメモリデバイスの機能を併せもち、携帯メディアデバイス200は、何かしながら、メディア(例えば、音楽)を提示(例えば、再生)すること、および、様々なデータファイルを格納することの両方を行うことができる。メモリデバイスは、データファイルおよびメディアデータ(歌曲およびプレイリストなど)を格納するために使用することができ、メディアプレーヤは、メモリに格納されているメディアデータをプレイリストに従って再生するために使用することができる。
典型的には、メディアデバイス200は、ホストデバイスに接続されている場合は記憶デバイス(データはメディアデバイス200から転送され、および、メディアデバイス200へ転送される)のように動作し、ホストデバイスから切断されている場合はメディアプレーヤとして動作する(歌曲を再生する)。それとは別または加えて、メディアデバイス200は、ホストデバイスに接続された場合にメディアプレーヤのように動作する(つまり、ホストデバイス上で音楽再生を駆動するために使用する)。ホストデバイスから切断された場合に、これらのデバイスをサポートするために必要なコンポーネントは、メディアデバイス200内に格納されているか、メディアデバイス200上に配置されていることに留意されたい。メディアデバイス200のコンポーネントを動作させるために他のサポートデバイスは不要である(例えば、電池およびI/Oデバイスを含む)。
図2Aおよび2Bに示されているように、携帯メディアデバイス200は、デバイス200の形状9shape or form)を決める筐体202を備える。つまり、筐体202の輪郭が、メディアデバイス200の物理的外観を具現化する。さらに、筐体202は、メディアデバイス200内部の様々な電気的コンポーネント(集積回路チップおよび他の回路を含む)を囲み支持する。例えば、電気的コンポーネントは、プロセッサ、メモリ、電池、I/O制御回路などを含む。場合によって、電気的コンポーネントは、プリント回路板(PCB)などの基板またはキャリア上に配置される。基板またはキャリアは、組立時に電気的コンポーネントを搬送し、筐体202内に組み込まてた電気的コンポーネントを支持する構造を備える。筐体および内部コンポーネントを含むメディアデバイス200は、例えば、参照として本明細書に組み込まれる、2004年7月2日に出願された「HANDHELD COMPUTING DEVICE」という表題の米国特許出願第10/884,172号に開示された発明に類似する方法で組み立てることができる。
さらに、メディアデバイス200は、筐体202の底部から外に出る周辺機器バスコネクタ204を備える。周辺機器バスコネクタ204は、ポートに挿入してメディアデバイス200とホストデバイスの間でデータを転送できるように構成されている(図3を参照)。周辺機器バスコネクタ204は、メディアまたは他のデータをメディアデバイス200から、または、メディアデバイス200へアップロードまたはダウンロードするために使用される。例えば、周辺機器バスコネクタ204は、歌曲、プレイリスト、オーディオブック、電子ブック(ebook)などをメディアデバイス200のメモリデバイスにダウンロードするために使用する。さらに、周辺機器バスコネクタ204は、メディアデバイス200に電力を供給し充電するためのインタフェイスとして使用することができる。場合によって、カバーまたはキャップを用意して、コネクタ204を覆って保護し、筐体202の残り部分とともに滑らかな連続面(一様な外観)をもたせることができる。例えば、周辺機器バスコネクタ204はUSBコネクタに対応する。
図に示すように、筐体202の断面は、典型的には、コネクタ204の断面よりも僅かに広く、筐体202の長さは、典型的には、内部のコンポーネント用に充分な収納域を備え、ユーザが片手で簡単にメディアデバイス200を持てるように構成される(図4、5を参照)。断面を最小にすることにより、メディアデバイス200をホストデバイスに接続した場合、メディアデバイス200が他のコネクタと干渉しない傾向がある。理解されるように、多くのポートが、ホストデバイスの側面または背面に接近して積み重ねられているか、一列にレイアウトされている(図3を参照)。さらに、サイズが小さいということは、典型的には、メディアデバイス200をポケットに入れ、首に掛け、または、キーチェーンに取り付けて、運び易いことを意味する。例えば、限定はしないが、筐体202は、厚さ約9mm、幅約25mm、長さ約85mmである。
さらに、メディアデバイス200は、メディアデバイス200からオーディオ情報を出力するために使用されるオーディオジャック206を備える。例えば、オーディオジャック206は、スピーカまたはヘッドセット(例えば、イヤホン)に接続されたオーディオプラグを受け付ける。
メディアデバイス200は、筐体202の一方の側に配置されたクリック可能なボタン駆動部208、および、筐体202の対向する他方の側に配置されたスライド式のモードスイッチ214を備える。これらの入力デバイス208と214それぞれを使って、ユーザは、メディアデバイス200とやり取りする、つまり、ユーザ入力を行うことができる。クリック可能なボタン駆動部208は、メディアデバイスのメディアプレーヤの面に対する再生コントロールを備えるが、スライド式のモードスイッチ214は、メディアプレーヤの様々なモードを切り替える手段になる。より一般的には、クリック可能なボタン駆動部208は、制御入力デバイスである。
詳しく説明すると、クリック可能なボタン駆動部208は、筐体202の前側の上部域に配置されている。クリック可能なボタン駆動部208は、中心ボタン212を囲む複数の周辺ボタン210を備える。具体的な一実施例において、クリック可能なボタン駆動部208は、円形配列である。メディアプレーヤの場合、周辺ボタン210は、前へ、次へ、音量増および音量減に対応し、中心ボタン212は、再生/一時停止に対応する。さらに、中心ボタン212のプレスおよびホールドはシャフルに対応する。周辺ボタン210は、それぞれ専用のクリック動作が用意された別々のデバイスとして、または、複数のクリック動作が用意された単一のデバイスとして組み込むことができる。後者の場合、単一のデバイスを複数の独立した、空間的に区別可能なボタンゾーンに分割する。ボタンゾーンは、異なるクリック動作を実現するために、筐体202に対して傾斜させるか、押し下げることができる、単一のデバイスの領域を表す。
図には示さないが、一実施例において、クリック動作は、筐体202内に含まれる一つまたは複数の動作(movement)指示器を作動させるように構成される。つまり、第一の位置(例えば、直立した状態)から第二の位置(例えば、押し下げられた状態)まで移動する特定のボタンまたはボタンゾーン210、212は、動作指示器を作動させる。動作指示器は、動作(例えば、クリック動作)を検出し、メディアデバイス200のコントローラに動作に対応する信号を送信するように構成される。例えば、動作指示器は、スイッチ、センサなどにすることができる。多くの場合、ボタンまたはボタンゾーン210、212ごとに動作指示器が一つある。
図2Aに示されるように、スライド式のモードスイッチ214は、筐体202の後部の最上部域に配置される。スライド式のモードスイッチ214は、メディアデバイス200の状態またはモードを調整するために、三つの位置の間で平行移動する可動部材216を備える。例示されている実施例において、可動部材216は、メディアプレーヤをオフにするトップ位置218A、メディアプレーヤをシャフルモードに設定するミドル位置218B、およびメディアプレーヤを連続再生モードに設定するボトム位置218Cの間で移動する。図2Aに例示されるように、例えば、可動部材216は、筐体202と同じ高さとすることができる。多くの場合、可動部材216は、筐体202の後面の凹部219内にスライド可能に保持される。一実施例において、可動部材216の両側面には、凹部219の両側面のチャネル内にトラップされるタブを備えることができる。他の例において、可動部材216は、凹部219の両側面のタブを受け入れるチャネルを備えることができる。さらに他の例において、可動部材216の底面には、凹部219の底面に配置されたチャネル内をスライドするフランジを備えることができる。これらのすべての場合において、可動部材216は、一つまたは複数の動作指示器を作動させるように構成される。動作指示器は、スライド動作時に可動部材216の移動を検出し、メディアデバイス200のコントローラに移動に対応する信号を送信するように構成される。場合によって、可動部材216がどの位置あるかをユーザに知らせるために、各位置に戻り止め(detent)を備えることができる。これら戻り止め、または、他の手段は、クリック音などのフォースフィードバックおよび/または聴覚信号をユーザに提供することができる。
一実施例において、メディアデバイス200の入力デバイス208および214は、メディアデバイス200の筐体202の前面または後面にのみ備えられる。このような実施例において、メディアデバイス200の側面に入力デバイスはない。都合の良いことに、偶発的な入力を減らし、メディアデバイス200の側面を使用して、メディアデバイス200を握って保持することができる。
メディアデバイス200は、ディスプレイを備えないが、メディアデバイス200に関連するイベントの発生を示す一つまたは複数の指示器を備える。例えば、イベントは、メディアデバイス200の信号、状態またはステータスに関係してよい。一実施例において、発光ダイオード(LED)などの光源を備えることができ、指示器は、典型的には、通常は点灯せず、イベントが発生したときに限られた持続時間の間点灯する。さらに、指示器は、オンオフ(例えば、明滅)するか、強度の増大または減少を伴ってサイクル動作をする。場合によって、監視されているイベントに関する、さらに詳細な情報を提供するために、色を変化させることもある。一般に、指示器は、ステータス指示器またはメディアデバイスステータス指示器とも呼ぶ。
指示器は、典型的には、LEDの前面に配置され、筐体の開口部内に挿入されて、筐体の表面部に存在する小型の透明プラスチックの挿入物を含む従来の指示器でもよい。LED自体は、さらに、挿入物を使用せずに、筐体の開口部内に入れることもできる。それとは別に、指示器は、筐体の表面を切り取らないように構成することもできる。この構成によれば、光源は筐体の内側に完全に配置される。指示器は、筐体の一部を照らすように構成することができ、これにより、筐体の外観を変える、つまり、色を変えることができる。例えば、色の変化は、メディアデバイス200のステータスの変化を示す。動作中、指示器の明かりは、指示器がオンのときに筐体202の表面に現れ、指示器がオフのときに筐体202の表面から消える。この種類の指示器の利点の一つは、指示器がオフのときは指示器の形跡がないことである。つまり、指示器は、指示(例えば、指示器の明かり)がオンにされているときのみ認知することができる。さらに、この指示器の場合、審美的に不満足な(aesthetically unpleaseing)、メディアデバイス200の外見(look)の品位を下げるような、筐体202の表面の実質的なk傷(break)、ライン、あばた(pits or protrusions)を避けることができる。この種類の指示器の実施例は、参照として本明細書に組み込まれる、2004年2月6日に出願された「ACTIVE ENCLOSURE FOR COMPUTING DEVICE」という表題の米国特許出願第10/773,897号に、さらに詳しく開示されている。
例示されている実施例において、メディアデバイス200は、状態または制御指示器220およびステータス指示器222を備える。制御指示器220は、クリック可能なボタン駆動部208の上側の筐体202の前面に配置されている。制御指示器220は、入力デバイス208を介して選択が行われた場合、その旨をにユーザに警告または通知するように構成されている。つまり、制御指示器220は、選択が正常に行われたことをユーザに知せるようにユーザフィードバックする。制御指示器220は、入力デバイス208の上側に配置されるため、入力デバイス208を介した選択が行われている場合も、ユーザは常に制御指示器を見ることができる(図4を参照)。この特定の実施例において、制御指示器220は、筐体202の表面を通して突き出るのではなく、制御指示器220の周りの筐体202の小さな部分を照らす隠れた指示器である。
他方、ステータス指示器222は、モード入力デバイス214の下側の筐体202の後面に配置されている。ステータス指示器222は、メディアデバイス200の特定のステータス、とくに電池寿命をユーザに警告するように構成される。例えば、ステータス指示器222は、電池が完全充電状態のときは緑色に点灯し、電池の充電レベルが低くなると黄色に点灯し、電池の充電レベルが深刻なほど低下した場合に赤色に点灯する。さらに、ステータス指示器222は、電池の充電レベルが非常に低い場合は点滅(明滅)する。ステータス指示器222は、ステータス情報を常に提示する常時点灯指示器か、ユーザによって促されたときのみステータス情報を提示するオンコール指示器でよい。後者の場合、(図2Aに示される)ボタン224は、ステータス指示器222を動作させるために用意する。ユーザがボタン224を押したとき、ステータス指示器222は、所定時間の間(例えば、数秒間)ステータス情報を提示する。
図3は、ラップトップコンピュータ250に配置されたポートに差し込まれたメディアデバイス200を示している。接続された場合、ラップトップコンピュータ250は、メディアデバイス200に電力を供給するだけでなく、場合によっては電池を充電するために、メディアデバイス200に電力を供給する。メディアデバイス200は、典型的には、プラグアンドプレイデバイスであるため、ラップトップコンピュータ250は、メディアデバイス200をメディアデバイスとして認識し、場合によっては、ラップトップコンピュータ250のディスプレイ254上にメディアデバイスアイコン252を生成する。メディアデバイスアイコン252を選択すると、典型的には、メディアデバイス200のメモリに格納されているデータおよびメディアファイルを表示するウィンドウが開く。メディアデバイス200に格納されたデータおよびメディアファイルは、ドラッグアンドドロップ機能を使って、ラップトップコンピュータ250に転送することができる。加えて、ラップトップコンピュータ250に格納された新しいデータおよびメディアファイルは、ドラッグアンドドロップ機能を使って、メディアデバイス200のメモリに追加することができる。場合によっては、ラップトップコンピュータ250に格納されたメディアファイルのうちの幾つかまたは一部は、メディアデバイス200と自動的に同期がとられる。つまり、ラップトップコンピュータ250は、メディアデバイス200を認識し、メディアデバイス200がメディア機能を備えると判定した後、ラップトップコンピュータ250に格納されたメディアファイル(例えば、オーディオトラック)の全部または選択された少数を、メディアデバイス200のメモリに自動的に引き渡すように構成さる。さらに、ラップトップコンピュータ250は、メディアデバイス200を認識した場合、メディア管理アプリケーションを起動する。音楽管理プログラムの一例は、Apple(登録商標)Computer, Inc.(カリフォルニア州クパチーノ所在)により製造されているiTunes(登録商標)である。
図4および5を参照すると、メディアデバイス200は、ユーザの手270の中にうまく収まる(そして、ホストデバイスから外される)。図4に示されるように、手270の指274と手のひら276によってメディアデバイス200を保持しながら、手270の親指272で制御入力デバイス208を簡単に操作することができる。例えば、ユーザは、手270の位置、より具体的には指274の位置を変えずに親指272を制御入力デバイス208の様々なボタンの上に移動することができる。図5に示されるように、モードスイッチ214、さらにはステータスボタン224は、手270の親指272を使い、メディアデバイス200を残る指で保持しながら、簡単に操作することができる。例えば、ユーザは、親指272を使って、スライド式のモードスイッチ214を様々な位置に移動するほか、ステータスボタン224を選択することもできる。
図6を参照しつつ、一実施例の制御入力デバイス208を、さらに詳しく説明する。図に示されるように、制御入力デバイス208は、筐体202に対して傾斜する揺動(movable)可能なプラットフォーム230を備える。(図に示すように)場合によって、プラットフォーム230は筐体202に移動可能な形で結合され、他の場合、筐体202はフローティングプラットフォーム230を移動可能に拘束する。プラットフォーム230は、一般に、固定板234の上面に取り付けられた化粧(cosmetic)層またはタクト(tactile)層232を備える。化粧層232は、筐体202の開口部236を通して突き出し、制御入力デバイス208の様々な周辺ボタンを動作させるためのタクト面を形成する。例示されている実施例において、化粧層232は、丸みのある上面を備える。
さらに、制御入力デバイス208は、プラットフォーム230と筐体202の間に配置された一つまたは複数の機械式スイッチ238を備え、これにより、プラットフォーム230の移動に基づき入力信号を発生する。機械式スイッチ238は、典型的には、様々なボタンゾーンに対応する位置に配置される。ボタンゾーンは、それぞれ、ボタンゾーンの下に配置された異なる機械式スイッチ238を含む。機械式スイッチ238は、押されたときに入力信号を発生させるアクチュエータ240を備える。機械式スイッチ238の領域内のプラットフォーム230を傾けると、アクチュエータ240が圧縮されて、入力信号が発生する。多くの場合、アクチュエータ240は機械式スイッチ238から離れるように伸び、かつ、プラットフォーム230を直立位置にバイアスするようにバネ付勢されている。機械式スイッチ238は、筐体202またはプラットフォーム230に取り付けることができる。例示されている実施例において、機械式スイッチ238は、プラットフォーム230の背面に取り付けられている。機械式スイッチ238と、より具体的にはアクチュエータ240は、筐体202内でプラットフォーム230を直立位置に支える脚として働く(つまり、アクチュエータは、筐体上に、または、筐体に装着されている何らかのコンポーネント上に載っている)。例えば、機械式スイッチ238は、SMT用にパッケージングされたドーム型スイッチなどのタクトスイッチに対応する。
上述したように、プラットフォーム230は、筐体202内に用意された空洞242内に揺動可能(movably)に拘束される。本質的に、プラットフォーム230は、筐体202の空間内に浮いているが、それでも、そこに拘束されている(プラットフォームは、筐体に取り付けられていない)。図に示されるように、プラットフォーム230は、筐体202の側壁、上壁および底壁によって囲まれている。側壁は、xおよびy方向の移動だけでなくx軸の周りの回転も実質的に妨ぐように構成されている(例えば、傾斜動作時にプラットフォーム230が筐体に引っ掛かる(binding)のを防ぐために、僅かな遊びをもたらす小さなギャップを除く)。しかし、上壁および下壁は、z方向の移動(制限されてはいるが)とともに、xおよびy軸を中心とする回転を許容して傾斜動作が可能なように構成される。つまり、上壁および下壁は、プラットフォーム230を空洞242に拘束するが、これらは、機械式スイッチ238のアクチュエータ240を押し下げるためにプラットフォーム230が傾斜するために充分な余地を設ける。さらに、機械式スイッチ238によって与えられるバネの力は、プラットフォーム230の上面を筐体202の上壁の下面と嵌め合い結合(mating engagement)させる(例えば、直立位置)。
動作時、ユーザは、所望のボタンゾーンの位置でプラットフォーム230の上面を単に押すだけで、ボタンゾーンの位置のプラットフォーム230の下に配置された機械式スイッチ238を作動させる。機械式スイッチ238は、作動すると、メディアデバイス200に使用される入力信号を発生する。機械式スイッチ238を作動させるために、指によって加えられる力が、機械式スイッチ238が作動するまでアクチュエータ240のバネの力に対抗して働く。プラットフォーム230は、本質的に、筐体202の空洞内に浮いた状態であるが、ユーザがプラットフォーム230の片側の所望のボタンゾーンを押すと、反対側が上壁に接触し(押すのと反対)、プラットフォーム230は、接触点を中心に旋回(pivot、枢動)する。本質的に、プラットフォームは四つの異なる軸を中心に旋回する。
さらに、ボタンキャップ244は、化粧層232と固定板234の上側の間に配置される。ボタンキャップ244の上部は、化粧層232内の開口部を通って突出するように構成されるが、フランジ部分は、化粧層232と固定板234の間に形成される空間内に保持される。ボタンキャップ244の上部分が押され、ボタンキャップ244の下に配置されている第五のスイッチ246を作動する。第五のスイッチ246は、筐体202に取り付けられ、固定板234および化粧層232の開口部を通過することができる。第五のスイッチ246のアクチュエータ248は、組み立てられると、他のスイッチ238と類似のバネ要素を介して、ボタンキャップ244を直立位置に押しやる(force)。
図6で説明される具体的な実装は、制限ではなく、制御入力デバイス208は、様々な異なる方法で構成されることに留意されたい。2003年8月18日に出願された「MOVABLE TOUCHPAD WITH ADDED FUNCTIONALITY」という表題の米国特許出願第10/643,256号は、タッチセンサ式コンポーネントを備える制御入力デバイスを含む、使用可能な制御入力デバイスの幾つかの実施例を説明し、これは参照として本明細書に組み込まれる。
図7は、本発明の一実施例によるメディアデバイス700のブロック図である。メディアデバイス700は、メディアデバイス700の全体的な動作を制御するマイクロプロセッサまたはコントローラに関連するプロセッサ702を備える。メディアデバイス700は、ファイルシステム704およびキャッシュ706にメディアアイテムに関係するメディアデータを格納する。ファイルシステム704は、典型的には、半導体記憶装置(solid-state storage medium)である。例えば、半導体記憶装置は、FLASHメモリでよい。ファイルシステム704は、典型的には、メディアデバイス700用に大容量の記憶機能を備える。ファイルシステムの704は、メディアデータだけでなく非メディアデータをも格納することができる。メディアデバイス700がメディア再生モードで動作する場合、ファイルシステム704は、メディアファイルの格納および取り出しを行う。メディア再生モードにおいては、メディアデバイス700をメディアプレーヤと考えることができる。それとは別に、メディアデバイス700がデータモードで動作する場合は、ファイルシステム704は、データファイルの格納および取り出しを行う。データモードにおいて、メディアデバイス700は、FLASHドライブまたはUSBドライブと呼ぶことができる。しかし、ファイルシステム704のアクセス時間は、比較的遅いため、メディアデバイス700は、キャッシュ706を備える。キャッシュ706は、例えば、半導体メモリにより実現されるランダムアクセスメモリ(RAM)である。キャッシュ706の相対的アクセス時間は、ファイルシステム704に比べて実質的に短い。しかし、キャッシュ706は、ファイルシステム704の大きな記憶容量を持たない。さらに、ファイルシステム704は、アクティブだと、キャッシュ706よりも電力を消費する。消費電力は、多くの場合、メディアデバイス700が電池(図に示さない)駆動式の携帯メディアプレーヤの場合に問題になる。メディアデバイス700は、RAM720および読み取り専用メモリ(ROM)722も備える。ROM722は、不揮発性メモリの形態で、実行すべきプログラム、ユーティリティまたはプロセスを格納する。RAM720は、キャッシュ706などに使用される、揮発性データ記憶装置を実現する。
さらに、メディアデバイス700は、メディアデバイス700のユーザがメディアデバイス700とやり取りするために使用する一つまたは複数のユーザ入力デバイス708を備える。例えば、ユーザ入力デバイス708は、ボタン、キーパッド、ダイヤル、スイッチなど、様々な形態である。データバス711を使用することで、少なくともファイルシステム704、キャッシュ706、プロセッサ702、およびCODEC712の間のデータ転送が容易になる。
一実施例において、メディアデバイス700は、複数のメディア資産(例えば、歌曲、写真など)をファイルシステム704に格納するために使用される。ユーザが特定のメディア資産をメディアデバイス700に再生させたい場合、ユーザは、ユーザ入力デバイス708を操作して、メディアプレーヤモードを選択する。次に、ユーザは、ユーザ入力デバイス708を使用して、次に利用可能なメディア資産を再生することができる。プロセッサ702は、特定のメディアアイテムの選択結果を受け取った後、特定のメディアアイテムのメディアデータ(例えば、オーディオファイル)を符号器/復号機(CODEC)712に供給する。次に、CODEC712は、スピーカ714用のアナログ出力信号を発生する。スピーカ714は、メディアデバイス700の内部スピーカ、または、メディアデバイス700の外部スピーカである。例えば、メディアデバイス700に接続されたヘッドホンまたはイヤホンは外部スピーカと考えられる。
さらに、メディアプレーヤは、本発明の幾つかの実施例により、特定のメディア再生モードに設定することができる。モード選択は、典型的には、スイッチまたはボタンなどの、ユーザ入力デバイス708を使用して行われる。二つの典型的なメディア再生モードは、連続再生モードとシャフル再生モードである。一般に、シャフル再生モードにおいて、メディアプレーヤは、ランダムな順序でメディア資産のリストを通して再生するが、連続再生モードにおいては、既定の順序でメディア資産のリスト通して再生する。メディア資産のリストに対する既定の順序は、例えば(i)曲名のアルファベット順、(ii)アルバムのトラック位置順、または、(iii)メディアプレーヤにロードされた日付順にすることができる。本発明の一実施例において、メディアプレーヤのユーザがオフ、連続再生モードおよびシャフル再生モードを選択するために使用する三接点スイッチ(three position switch)を使用してメディアプレーヤモードが選択される。
さらに、メディアデバイス700は、データリンク718に結合するネットワーク/バスインタフェイス716を備える。データリンク718を使用することで、メディアデバイス700をホストコンピュータに結合することができる。データリンク718は、有線接続または無線接続を介して実現することができる。無線接続の場合、ネットワーク/バスインタフェイス716は、無線トランシーバを含む。一実施例において、メディアデバイス700は、ネットワーク/バスインタフェイスに結合された周辺機器バスコネクタを備える。周辺機器バスコネクタの実施例は、USBコネクタまたはFireWire(登録商標)コネクタである。
図7は、メディアデバイス700がディスプレイ(表示画面)を備えることを示さないことに留意されたい。従来のメディアプレーヤは、ユーザがメディアプレーヤとインタフェイスするためのディスプレイを必要とするが、図7に示されるメディアデバイス700は、ディスプレイを備えない。ディスプレイを備えないことにより、メディアプレーヤは、従来のメディアプレーヤよりも小さく、軽くすることができる。メディアデバイス700の様々なコンポーネントに電力を供給する電池720(少なくとも、ホストコンピュータ(または周辺機器バス)に接続していない場合)は、電力消費が低減されるため、小さくすることができる。電池720は、再充電可能な電池とすることができ、周辺機器バスから供給される電力を使用して充電回路722により充電することができる。
一実施例において、ユーザとメディアデバイス700(ディスプレイを欠く)とのやり取りを容易にするために、ユーザ入力デバイス708は、少なくともシャフルスイッチを備えることができる。シャフルスイッチを使用することで、ユーザはメディアデバイス700によって再生されるメディア資産(例えば、歌曲)をシャフルすることができる。さらに、ユーザ入力デバイス708は、再生、一時停止、次へ進む、次へ戻る、制御入力の一時無効化、および、メディア資産の再シャフルを、ユーザが合図するため使用する制御入力デバイスを備える。
図8は、本発明の一実施例によるメディア管理システム800のブロック図である。メディア管理システム800は、ホストコンピュータ802およびメディアプレーヤ804を備える。例えば、メディアプレーヤは、図7のメディアプレーヤ700とすることができる。ホストコンピュータ802は、典型的には、パーソナルコンピュータである。ホストコンピュータは、他の従来のコンポーネントの中でも、ソフトウェアモジュールである管理モジュール806を備える。管理モジュール806は、ホストコンピュータ802のメディア資産だけでなく、メディアプレーヤ804のメディア資産(および/またはプレイリスト)の集中管理を提供する。より具体的には、管理モジュール806は、ホストコンピュータ802に関連付けられたメディア記憶部808に格納されるメディア資産を管理する。さらに、管理モジュール806は、メディアデータベース810とやり取りして、メディア記憶部808に格納されたメディア資産に関連付けられているメディア情報を格納する。幾つかの実施例は、さらに、ホスト802とメディアプレーヤ804の両方にある他のデータファイル(つまり、非メディア資産ファイル)の管理を受けもつファイルマネジャ815も備える。
メディア情報は、メディア資産の特性または属性に関係する。例えば、聴覚または視聴覚メディアの場合、メディア情報は、タイトル、アルバム、トラック、作曲者およびジャンルのうちの一つまたは複数を含む。これらの種類のメディア情報は、特定のメディア資産に特有のものである。加えて、メディア情報は、メディア資産の品質特性に関連する。メディア資産の品質特性の例は、ビットレート、サンプルレート、イコライザ設定、音量調節、開始/停止時間および合計時間のうちの一つ以上を含む。
さらに、幾つかの実施例において、管理モジュール806は、ホストコンピュータ802とやり取りして、データファイル(つまり、ホストコンピュータ802に、典型的にはホストコンピュータのハードドライブ上に格納されている非メディア資産ファイル)をメディア記憶部808の間で転送する。それとは別に、幾つかの実施例において、データファイルは、メディア記憶部808と物理的および/または論理的に組み合わされるか、または分離されていてもよい、任意選択のデータ記憶部809の間で転送することができる。データファイルは、すべてのファイルタイプを含む、ファイルシステムに格納されることが可能な任意のデータを含むことが理解される。典型的なデータファイルとしては、テキスト文書、実行ファイルおよびグラフィクスファイルがある。それとは別に、幾つかの実施例において、管理モジュール806は、データファイルに直接アクセスしない。むしろ、ユーザがホストコンピュータ上で、ファイルマネジャ815を使用してメディアプレーヤ804の間でファイルの転送または削除を行い、そこでは、メディアプレーヤは、例えば、ディスクドライブまたはリムーバブル記憶メディアとして現れる。
データ記憶部809および/またはメディア記憶部808は、ホストコンピュータのファイルシステムの(例えば、図には示されないがハードドライブ上の)一つまたは複数のディレクトリ(例えば、フォルダ)を使用することができる。従来どおり、データ記憶部809に格納されているデータは、ファイルマネジャ815によりアクセスすることができる。加えて、一実施例においては、メディア記憶部808に格納されているメディア資産も、ファイルマネジャ815によりアクセスすることができる。ファイルマネジャ815は、例えば、Apple(登録商標)Computerのオペレーティングシステムの一部である「Finder」アプリケーションなどの、ファイルエクスプローラとすることができる。
さらに、ホストコンピュータ802は、再生モジュール812を備える。再生モジュール812は、メディア記憶部808に格納された幾つかのメディア資産を再生するために使用できるソフトウェアモジュールである。幾つかの実施例において、再生モジュール812は、さらに、メディアプレーヤ804上のデータ記憶部820に格納されたメディア資産などのメディア記憶部808の外部に格納されているメディア資産を再生するために使用することもできる。
さらに、ホストコンピュータ802は、メディアプレーヤ804内の対応する通信モジュール816に結合する通信モジュール814も備える。接続またはリンク818は、通信モジュール814および816をリムーバブルに結合する。一実施例において、接続またはリンク818は、当業者によく知られている、FIREWIRE(登録商標)バスまたはUSBバスなどのデータバスを実現するケーブルである。他の実施例において、接続またはリンク818は、無線ネットワークを介した無線チャネルまたは接続である。さらに他の実施例において、接続またはリンク818は、メディアプレーヤ804上のUSBコネクタをホストコンピュータ802上のUSBスロットに直接結合することにより確立されるUSB接続である。この実施例において、メディアプレーヤ804は、ケーブルを使用せずにホストコンピュータ802のUSBスロット内に直接挿入される。従って、実装に応じて、通信モジュール814および816は、有線または無線方式で通信することができる。
さらに、メディアプレーヤ804は、メディア資産をメディアプレーヤ804に格納するメディア記憶部820を備える。適宜、メディア記憶部820は、データファイルをデータ記憶部821内に格納することができる。メディア資産記憶装置820またはデータ記憶部821に格納されているメディア資産またはデータファイルは、典型的には、ホストコンピュータ802から接続またはリンク818を介して受信される。より具体的には、管理モジュール806は、接続またはリンク818を介して、メディアプレーヤ804内のメディア記憶部808またはファイル記憶部809に格納されたメディア資産またはデータファイルの全部または一部をメディアプレーヤ804内のメディア記憶部820またはファイル記憶部821に送信する。さらに、ホストコンピュータ802からメディアプレーヤ804に配送されるメディア資産に対応するメディア情報は、メディアデータベース822内に格納する。この点に関して、ホストコンピュータ802内のメディアデータベース810からの特定のメディア情報は、接続またはリンク818を介して、メディアプレーヤ804内のメディアデータベース822に送信することができる。さらに、メディア資産のうちの幾つかを識別するプレイリストも、接続またはリンク818を介して、管理モジュール806によりメディアプレーヤ804内のメディア記憶部820またはメディアデータベース822に送信することができる。
さらに、メディアプレーヤ804は、メディア記憶部820およびメディアデータベース822に結合する再生モジュール824を備える。再生モジュール824は、メディア記憶部820に格納された幾つかのメディア資産を再生するために使用できるソフトウェアモジュールである。
従って、一実施例において、メディアプレーヤ804は、メディアプレーヤ804上のメディア資産またはデータファイルを管理する能力が限られているか、または、まったくない。しかし、ホストコンピュータ802内の管理モジュール806は、メディアプレーヤ804に収められたメディア資産を間接的に管理することができる。例えば、メディア資産をメディアプレーヤ804に「追加」する場合、管理モジュール806は、メディア記憶部808からメディアプレーヤ804に追加すべきメディア資産を識別するために使用され、次に、識別されたメディア資産またはデータをメディアプレーヤ804に配送する。他の実施例として、メディア資産をメディアプレーヤ804から「削除」する場合、管理モジュール806は、メディア記憶部808から削除すべきメディア資産を識別するために使用され、次に、識別されたメディア資産をメディアプレーヤ804から削除する。さらに他の実施例として、ホストコンピュータ802において管理モジュール806を使用してメディア資産の特性の変更(つまり、改変)が行われた場合、そのような特性は、さらに、メディアプレーヤ804上の対応するメディア資産に引き継がせることができる。一実装においては、追加、削除および/または変更は、メディアプレーヤ804上のメディア資産とホストコンピュータ802上のメディア資産の同期が取られるときにバッチのようなプロセスで行われる。
それとは別に、幾つかの実施例において、メディアプレーヤ804上のデータ記憶部は、ファイル記憶部821と指定され、メディア記憶部820と組み合わされるか、または物理的および/または論理的にメディア記憶部820から分離される。上述したように、幾つかの実施例において、管理モジュール806は、通常、ホストコンピュータ802上のファイル記憶部809とメディアプレーヤ804上のファイル記憶部821の間のデータ転送に関与しない。これらの実施例において、ホストコンピュータ802上で稼働するファイルマネジャ815は、ファイル記憶部809とファイル記憶部821の間のデータの転送を管理するために使用することができる。例えば、ファイルマネジャ815を使用する場合、メディアプレーヤ804は、USBドライブとして現れ、データファイルは、メディアプレーヤ804が従来のUSBドライブであるかのようにアクセスされる。
他の実施例において、メディアプレーヤ804は、メディアプレーヤ804上のプレイリストを管理する能力が限られているか、または、まったくない。しかし、ホストコンピュータ802内の管理モジュール806は、ホストコンピュータに収めらたプレイリストの管理を通して、メディアプレーヤ804に収められたプレイリストを間接的に管理することができる。この点に関して、プレイリストへの追加、削除または変更は、ホストコンピュータ802上で実行することができ、次に、配送されるときにメディアプレーヤ804に引き継がれる。
既に指摘したように、同期は、メディア管理の一形態である。同期を自動的に開始できることも、上で説明しており、また上で指摘されている関連出願において、既に説明されている。しかし、デバイス間の同期は、ホストコンピュータとメディアプレーヤが互いに認識しない場合に自動的な同期が行われることを防ぐたため、制限することができる。
一実装において、ホストコンピュータは、ホストコンピュータ上に常駐するアプリケーションを使用して、プレイリストの利用を許可し、プレイリストの管理を行うことができる。このようなアプリケーションの一つに、Apple(登録商標)Computer, Inc.(カリフォルニア州クパチーノ所在)により生産されているiTunes(登録商標)がある。
本発明の他の実施例は、一つまたは複数のステータス指示器を備える、携帯メディアプレーヤなどの携帯メディアデバイスに関する。ステータス指示器は、有益なユーザフィードバックを返し、これは、携帯型デバイスがLCDディスプレイなどの表示画面(ディスプレイ)を欠いている場合に、とく役立つ。ステータス指示器は、聴覚的なものまたは視覚的なものにすることができる。
図9Aおよび9Bは、本発明の一実施例によるメディアデバイス900の上面901のブロック図である。メディアデバイス900は、例えば、図1のメディアデバイス100、または、図2Aおよび2Bに示されているメディアデバイス200である。メディアデバイス900は、関連するメディアデバイスステータスを示すメディアデバイスステータス指示器903を備える。図に示す実施例によれば、メディアデバイスステータス指示器903は、視覚的なメディアデバイスステータス指示器である。例えば、視覚的なステータス指示器は、一つまたは複数のLEDにより実装する。複数のLEDを使用する場合、一つまたは複数のLEDは、異なるメディアデバイス状態を示すために異なる色を用いる。メディアデバイスステータスが変化したとき、ユーザには単一のステータス指示器903が色を変えていると見えるように、一つまたは複数のLEDの配置を互いに接近配置することができる。図に示すメディアデバイス900は、さらに、ユーザコントロールパネル905も備え、これは、一つまたは複数のスイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッドなどにすることができる。一実施例において、ユーザコントロールパネル905は、図2Aに例示されている制御入力デバイス208である。幾つかの実施例において、ステータス指示器903は、ユーザコントロールパネル905上に配置されている一つまたは複数のユーザコントロール(図には示さない)と一体であってもよい。
さらに、本発明の一実施例は、一体型の周辺機器バスコネクタ907、および、再充電可能な電池(図には示さない)を備える。再充電可能な電池は、携帯メディアデバイス900が周辺機器バスコネクタ907を介して周辺機器バスに接続された場合に充電される。上記のように、USBコネクタまたはFireWire(登録商標)コネクタは、周辺機器バスコネクタの実施例である。幾つかの実施例において、取り外し可能キャップ909を使用して、周辺機器バスコネクタ907を保護および/または隠すことができる。
本発明の一実施例において、異なる色の二つのLEDが、メディアデバイスステータス指示器903として使用される。この実施例において、第一の色のLEDは、一つまたは複数のユーザコントロールを操作するユーザに対応する視覚的なフィードバックをユーザに返すために使用される。第二の色は、メディアデバイス900が充電中であるという視覚的なフィードバックをユーザに返すために使用される。第一の色のLEDは、ユーザがユーザコントロールパネル905上の第一のユーザコントロール(例えば、ボリュームコントロール)を操作するごとに一回点滅させる。ユーザコントロールパネル905上の第二のユーザコントロール(例えば、再生/一時停止コントロール)が操作された場合、選択されたアクションが続いている間、第一の色のLEDは常時点滅している。この実施例によれば、第一の色のLEDと異なる色を発光する第二の色のLEDは、メディアデバイス900が充電している間、例えば、メディアデバイス900が、メディアデバイス900に電力供給が可能な周辺機器バスにプラグインされている場合、常時点滅する。
図9Cは、本発明の一実施例による図9Aおよび9Bに示されるメディアデバイス900の第二の表面925のブロック図である。メディアデバイス900は、関連するメディアデバイスステータスを示すメディアステータス指示器929を備える。図に示される実施例によれば、メディアデバイスステータス指示器929は、視覚的なメディアデバイスステータス指示器である。例えば、視覚的なステータス指示器は、一つまたは複数のLEDにより実装する。複数のLEDが使用される場合、一つまたは複数のLEDは、異なるメディアデバイス状態を示すために異なる色を用いる。一実施例において、メディアデバイスステータスが変化したとき、ユーザには単一のステータス指示器929が色を変えていると見えるように、一つまたは複数のLEDを互いに接近配置する。図に示されるメディアデバイス900は、さらに、ユーザコントロールパネル927も備え、これは、一つまたは複数のスイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッドなどにすることができる。一実施例において、ユーザコントロールパネル927は、図2Aに例示されている制御入力デバイス208である。一実施例において、ステータス指示器929は、ユーザコントロールパネル927上に配置される一つまたは複数のユーザコントロールと一体であってもよい。例えば、図2Aにおいて参照され説明されたステータス指示器222は、ボタン224と一体になっていると考えることができる。
本発明の一実施例において、異なる色の三つのLEDが、メディアデバイスステータス指示器929を実装するために使用される。この実施例において、LEDの三色それぞれは、異なる電池状態に対応する視覚的なフィードバックをユーザに返すために使用される。電池寿命を保持するために、幾つかの実施例において、メディアデバイスステータス指示器929は、ユーザコントロール(図には示さない)により作動され、ユーザがユーザコントロールを操作した後、短時間(例えば、五秒間)だけ動作する。
例えば、一実施例において、第一の色のLEDは、メディアデバイス900に電力を供給する電池がほとんど充電されたことを示すために点灯する。メディアデバイス900が動作していると、やがて電池は第一の所定電圧まで放電し、電池の充電が不充分であることを示す。そこで、第一の色のLEDがオフになり、第二の色のLEDが点灯して、電池が少し放電したことをユーザに示す。電池が引き続き第二の所定電圧まで放電すると、第二の色のLEDがオフになり、第三の色のLEDが点灯して、電池がほとんど放電したことをユーザに示す。最後に、電池がほぼ完全に放電した場合、単一のLED(任意の色の)が常時点滅し、電池レベルがメディアデバイス900の動作を継続させるのに不充分であるため、メディアデバイス900をシャットダウンする準備ができていることをユーザに示す。これ以降、メディアデバイスステータス指示器は、どのような指示の発生も停止し(つまり、どのLEDも点灯しない)、電池が実質的に完全放電して、メディアデバイス900を再度使用するには充電が必要であることをユーザに示す。
図10Aおよび10Bは、本発明の一実施例による携帯メディアデバイス1000のユーザコントロールを例示する図である。
図10Aは、三接点スイッチ(three-position switch)1004を含む、メディアデバイス1000の第一のコントロール表面1002を例示している。三接点スイッチ1004は、オフ位置1006、シャフル再生モード位置1008、および、連続再生モード位置1010を切り替える。シャフル再生モード位置1008は、図7を参照し説明したように、また図13〜16を参照し説明するように、メディアデバイスシャフル再生モードに対応する。一般に、シャフル再生モードにおいて、メディアデバイスは、無作為な順序でメディア資産のグループを再生する。連続再生モード位置1010は、メディアデバイス連続再生モードに対応し、メディアデバイスは、既定の順序に従ってメディア資産のリストを再生する。オフ位置1006において、ユーザは携帯メディアデバイス1000の電源を切ることができる。三接点スイッチ1004は、シャフル再生モード位置1008に示されている。本発明の一実施例において、三接点スイッチ1004は、図9Aおよび9Bのユーザコントロールパネル927上に配置されている。本発明の他の実施例において、三接点スイッチ1004は、図2Bのスライド式のモードスイッチ214として実装することができる。
図10Bは、一組のメディアデバイスコントロール1050を含む、メディアデバイス1000の第一のコントロール表面1020を例示している。これらのメディアデバイスコントロール1050は、音量増コントロール1022、音量減コントロール1024、一時停止/再生コントロール1026、次/早送りコントロール1028、および、前/巻き戻しコントロール1030を含む。本発明の一実施例において、メディアデバイスコントロール1050は、図9Aおよび9Bのユーザコントロールパネル905上に配置されている。本発明の幾つかの実施例において、この一組のメディアデバイスコントロール1050は、図2Aに例示されているクリック可能なボタン駆動部208として実装することができる。さらに、幾つかの実施例において、メディアデバイスコントロールの一つまたは複数は、複数の機能を備えるようにオーバロードされる。例えば、一時停止/再生コントロール1026は、ホールドボタンとして機能し、メディアデバイスコントロールが偶発的な制御入力を防ぐ(例えば、メディアデバイスがポケットに入っている場合)ことを無効にすることができる。この実施例において、一時停止/再生コントロールを押して、所定時間(例えば、三秒間)押したままにすると、メディアデバイスコントロールホールドが開始する。ホールドをキャンセルするには、一時停止/再生コントロール1026を押して、メディアデバイスコントロールホールドを開始する際と同じ方法で保持する。
本発明の他の面は、電源を切る前にメディアプレーヤステータス情報を持続性メモリに格納する機能を有する携帯メディアプレーヤに関するものである。その後、携帯メディアプレーヤの電源が再投入されると、格納されたメディアプレーヤステータス情報を取り出して、使用することができる。実際、携帯メディアプレーヤは、オフにされたときにメディア資産の何処を再生していたかを覚えていて、後にオンにされると、オフにされた所からメディア資産を再生することができる。
図11は、本発明の一実施例によるメディアプレーヤ1100の電源を落すプロセスの流れ図である。例えば、メディアプレーヤの電源を落すプロセス1100は、メディアプレーヤにより実行される。例えば、メディアプレーヤは、図1、2A、2B、7、および9A〜9Cに例示されているメディアデバイス100、200、700または900とすることができる。より一般的には、メディアプレーヤは、持続性メモリ記憶能力を備えるメディアプレーヤにより実現できる。一実施例において、持続性メモリは、FLASHメモリなどの不揮発性メモリである。例えば、図7のファイルシステム704は、持続性記憶装置を備える。
メディアプレーヤの電源を落すプロセス1100は、パワーオフ要求を受け取ったか否かを判定する判定1101から始まる。パワーオフ要求は、ユーザアクションまたはシステムコマンドから発せられる。ユーザアクションの一例は、オフスイッチを操作することである。それとは別に、パワーオフ要求が、システムコマンドから発せられた場合、コマンドは、所定の不活動期間の後またはローバッテリ条件など、ユーザ設定選択(user-set preference)の結果でよい。
パワーオフ要求を受け取った後、メディアプレーヤ電源オフプロセス1100は、メディアプレーヤからのメディアプレーヤステータス情報を判定する(1102)。例えば、メディアプレーヤステータス情報は、図7に示されるプロセッサ702など、メディアプレーヤを操作するプロセッサにより判定することができる。例えば、メディアプレーヤステータス情報は、メディアプレーヤの状態情報と考えることができる。状態情報は、メディアプレーヤが、後に、同じ(または実質的に同じ)状態から再生を再開できるようにメディアプレーヤの状態を記述する。メディアプレーヤステータス情報は、限定はしないが、提示されている(例えば、再生されている)一つまたは複数の現在のメディア資産(つまり、メディア資産ポインタ)、メディア資産内の現在位置(例えば、現在のメディア資産の経過時間)(つまり、メディア資産位置)、メディアプレーヤ音量、メディアプレーヤ一時停止ステータス、および、現在のメディア資産プレイリストを含む。幾つかの実施例においては、メディア資産プレイリスト有効性指示器(後述)も格納される。メディアプレーヤステータス情報は、ステータス指示によって表すことができる。表1は、メディアプレーヤステータス情報ステータス指示の例示的リストとともに、例示的な変数名およびサンプル値を示している。
表1
───────────┬──────────┬───────────
ステータス指示 │ 変数名 │ サンプル値
───────────┼──────────┼───────────
現在のプレイリスト │Playlist_pointer │{continuous, shuffle}
│(pp) │
───────────┼──────────┼───────────
現在のメディア資源 │Media_asset_pointer │メモリロケーション
│(map) │へのポインタ
───────────┼──────────┼───────────
現在のメディア資源の │Media_asset_position│時刻
位置 │(pos) │
───────────┼──────────┼───────────
現在のメディア │Volume_level │音量レベル
プレーヤの音量 │(vol) │
───────────┼──────────┼───────────
現在のメディアプレーヤ│Pause_status │{pause, play}
一時停止ステータス │(ps) │
───────────┼──────────┼───────────
現在のプレイリストの │Valid_list_flag │{valid, invalid}
有効性 │(v?) │
───────────┴──────────┴───────────
次に、メディアプレーヤステータス情報は、メディアプレーヤの持続性メモリに格納される(1103)。例えば、メディアプレーヤステータス情報は、FLASHメモリまたは他の不揮発性メモリなどのメディアプレーヤのメモリに格納する。その後、メディアプレーヤの電源が落とされる(1105)。そして、メディアプレーヤの電源を落すプロセス1100は、完了し終了する。
図12は、本発明の一実施例によるメディアプレーヤ電源投入プロセス1200の流れ図である。メディアプレーヤ電源投入プロセス1200は、メディアプレーヤを、メディアプレーヤステータス情報が格納されたときと実質的に同じ状態に戻す。一実施例において、メディアプレーヤは、図11のメディアプレーヤの電源を落すプロセス1100などに従って、メディアプレーヤの電源がオフにされたときに存在していたメディアプレーヤ状態に戻される。例えば、メディアプレーヤ電源投入プロセス1200は、メディアプレーヤにより実行される。例えば、メディアプレーヤは、図1、2A、2B、7、および9A〜9Cに例示されているメディアデバイス100、200、700または900にすることができる。
メディアプレーヤ電源投入プロセス1200は、パワーオン要求されたか否かを判定する判定1201から始まる。パワーオン要求は、ユーザアクションまたはシステムコマンドから発せられる。ユーザアクションの一例は、パワーオン要求を発行することである。パワーオン要求がシステムコマンドから発せられる場合、コマンドは、例えば、メディアプレーヤをホストコンピュータに接続した結果であり得る。
判定1201において、パワーオン要求されたと判定した後、持続性メモリからメディアプレーヤステータス情報が検索される(1203)。例えば、メディアプレーヤステータス情報は、FLASHメモリまたは他の不揮発性メモリなどのメディアプレーヤのメモリから検索する(1203)。本発明の一実施例によれば、検索(1203)されたメディアプレーヤステータス情報は、メディアプレーヤの状態情報と考えることができる。状態情報は、メディアプレーヤが、前回電源オフにされたときと同じ(または実質的に同じ)状態に戻せるようにメディアプレーヤの状態を記述する。メディアプレーヤステータス情報は、限定はしないが、メディア資産ポインタ、メディア資産位置(例えば、経過時間)、メディアプレーヤ音量、メディアプレーヤ一時停止ステータスおよびメディア資産プレイリストのうちの一つまたは複数を含む。他の実施例において、メディアプレーヤステータス情報は、ステータス指示を含む。例えば、ステータス指示は、表1に示されるメディアプレーヤステータス情報ステータス指示のうちの一つまたは複数にすることができる。典型的には、検索されたメディアプレーヤステータス情報は、メディアプレーヤの電源が前回オフされた場合に格納されているが、既定値またはユーザによって前回設定された値でもよい。例えば、メディアプレーヤ音量指示は、メディアプレーヤが起動したときにユーザのヘッドホンの音量レベルが思いのほか大きくなるのを防ぐため、自動的に、既定値に設定することができる。さらに、幾つかの実施例において、メディア資産プレイリストの有効性指示は、メディアプレーヤステータス情報の一部として検索する(1203)ことができる。
メディアプレーヤステータス情報が検索(1203)された後、メディアプレーヤは、検索したメディアプレーヤステータス情報に従い設定される(1205)。一実施例において、メディアプレーヤは、メディアプレーヤステータス情報が持続性メモリに格納されたときと同じまたは実質的に同じ状態であるように設定される(1205)。最後に、メディアプレーヤは、メディアプレーヤステータス情報に従って一つまたは複数のメディア資産を提示する(1207)。その後、メディアプレーヤ電源投入プロセス1200は終了する。
本発明のさらに他の面は、メディア資産プレイリストを横断(traverse)する方法に関する。この方法は、少なくとも一つのメディア資産連続プレイリストおよびメディア資産シャフル再生リストを含み、一つまたは複数のメディア資産プレイリスト内の一つまたは複数のメディア資産を提示することを含む。さらに、この実施例において、新しいメディア資産シャフルプレイリストが作成される状況について説明する。これらの方法は、資源または電力が、多くの場合、限られている携帯メディアデバイス上で実行するのに好適である。
図13は、本発明の一実施例によるメディア資産シャフルプレイリストの横断プロセス1300の流れ図である。この実施例は、メディアプレーヤ、例えば、図1、2A、2B、7、および9A〜9Cに例示されているメディアデバイス100、200、70、または900を使用してメディア資産シャフルプレイリストを横断するために使用される。メディア資産シャフルプレイリスト(shuffle playlist)は、メディア資産プレイリストの一種である。例えば、メディア資産シャフルプレイリストは、メディア資産プレイリストのシャフルされたバージョンである。本発明の幾つかの実施例において、メディア資産シャフルプレイリストは、無作為に生成されるプレイリストであり、これはメディアプレーヤ上に局所的に生成されている。他の実施例において、図8のコンピュータ802などのホストコンピュータ上においてプレイリストを無作為に生成することができる。
メディア資産シャフルプレイリストの横断プロセス1300は、提示要求を受け取ったか否かを判定する判定1301から始まる。提示要求は、ユーザ要求またはシステム要求とすることができる。上記のように、提示動作は、メディア資産を提示(例えば、再生)するためにメディアプレーヤによって使用される。メディア資産を提示することのほかに、メディアプレーヤによりサポートされる他の共通動作には、メディア資産の早送りまたは巻き戻し、並びに、次のメディア資産へのスキップ送りまたは前のメディア資産へのスキップ戻りがある。提示要求を受け取らなかった場合、メディア資産シャフルプレイリストの横断プロセス1300は、提示要求を受け取るまで待つ。他方、提示要求を受け取った場合、シャフルプレイリストが存在するか否かの判定1303を行う。判定1303において、シャフルプレイリストが存在しないと判定された場合、シャフルプレイリストが作成される(1311)。シャフルプレイリストの作成1311に続いて、シャフルプレイリストからメディア資産が検索される(1313)。検索されたメディア資産は、典型的には、シャフルプレイリストが新たに作成された場合、シャフルプレイリストの最初のメディア資産である。次に、検索されたメディア資産は、メディア資産プレーヤ(media assert player)上に提示される(例えば、再生される)(1315)。シャフルプレイリストから検索(1315)されたメディア資産が提示された後、メディア資産シャフルプレイリストの横断プロセス1300は、判定1303とその後のブロックに戻る。本発明の幾つかの実施例によれば、メディア資産を「提示する」ということは、メディアデバイスを使用してオーディオを出力することを意味する。しかし、提示することは、さらに、メディア資産の早送りまたは巻き戻し、並びに、次の資産へのスキップ送りまたは前のメディア資産へのスキップ戻りを含み、少なくとも、典型的なメディアプレーヤに一般的に関連する動作を含むことができる。
それとは別に、判定1303において、シャフルプレイリストが存在すると判定された場合、そのシャフルプレイリストが取得される(1307)。例えば、シャフルプレイリストの取得(1307)は、シャフルプレイリストへのポインタまたはシャフルプレイリスト内の現在のメディア資産を検索することにより可能である。次に、判定1309において、得られたシャフルプレイリストが有効か否かが判定される。一実施例において、シャフルプレイリストの有効性は、メディアプレーヤに格納されているフラグまたは他の指示(indicator)により示され得る。判定1309において、シャフルプレイリストが有効ではないと判定された場合、メディア資産シャフルプレイリストの横断プロセス1300は、シャフルプレイリストを作成し(1311)、次に、上述したように引き続きブロック1313および後続のブロックに進む。他方、判定1309において、シャフルプレイリストが有効と判定された場合、メディア資産シャフルの横断プロセス1300は、引き続き直接、ブロック1313および後続ブロックに進む。
メディア資産シャフルプレイリストの横断プロセス1300はシャフルプレイリストに適用されるが、メディア資産シャフルプレイリストの横断プロセス1300は、さらに、他の種類のプレイリストにも適用できることが理解されるであろう。さらに、本発明の幾つかの実施例において、メディア資産シャフルプレイリストのステータスは、例えば、図11のメディアプレーヤの電源を落すプロセス1100などの電源を落すプロセス実行において格納される。さらに、本発明の幾つかの実施例において、メディア資産シャフルプレイリストのステータスは、図12のメディアプレーヤ電源投入プロセス1200などの電源投入プロセス実行時に検索される。
図14Aおよび14Bは、本発明の一実施例によるメディア資産リストの横断プロセス1400の流れ図である。メディア資産リストの横断プロセス1400は、例えば、メディアプレーヤ、例えば、図1、2A、2B、7および9A〜9Cに例示されているメディアデバイス100、200、700または900により実行される。
メディア資産リストの横断プロセス1400は、メディア資産シャフルプレイリストが有効か否かを判定する、判定1401から始まる。例えば、判定1401は、例えば図13の動作1307の間に、メディア資産シャフルプレイリストがアクセスされた場合に実行される。幾つかの実施例において、有効性の判定は、プレイリスト有効性指示の値を調べることにより行うことができる。判定1401において、メディア資産シャフルプレイリストが有効と判定された場合、メディア資産シャフルプレイリスト上の始めおよび/または次のメディア資産が検索され(1407)、提示される(1409)。典型的には、メディア資産プレイリストが新しい場合、メディア資産シャフルプレイリストの始めのメディア資産が検索される(1407)。しかし、メディア資産シャフルプレイリストが部分的に横断された場合(例えば、メディア資産シャフルプレイリストの幾つかのメディア資産は、既に提示されている(1409))、メディア資産プレイリストの次のメディア資産が検索される(1407)。他方、判定1401において、メディア資産シャフルプレイリストが無効と判定された場合、新しいメディア資産シャフルプレイリストが作成され(1403)、その新しいメディア資産シャフルプレイリストに関連付けられている有効性指示(validity indicator)は有効に設定される(1405)。シャフルシーケンスを生成する技術は、当業者にはよく理解されている。例えば、一技術では乱数生成器を使用し、この実施例は、すべての目的に関して全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,707,768号に記載されている。有効性指示は、例えば、表1に示されている現在のプレイリスト有効性ステータス指示とすることができる。ブロック1405に続いて、メディア資産シャフルリスト作成プロセスは、ブロック1407に進む。
メディア資産シャフルプレイリストの始めまたは次のメディア資産を検索した後(1407)、検索されたメディア資産が提示される(1409)(例えば、再生される)。次に、判定1411において、メディアプレーヤが連続モードに切り替えられたか否かを判定する。なお、連続モードは、メディア資産連続プレイリストに関連付けられている。例えば、メディアプレーヤは、スイッチなどの入力デバイスを使用することにより連続モードに切り替えることができる。典型的には、幾つかの実施例において、連続モードを作動させるのに、ユーザが現在選択されているシャフルプレイリストを聴きたくなくなったというような理由から、ユーザは手動でメディアプレーヤのスイッチを連続モード設定に切り替える。本発明の一実施例によるメディア資産連続プレイリストは、図15Aおよび15Bを参照して以下に説明される。
判定1411において、メディアプレーヤが連続モードに切り替えられたと判定された場合、メディア資産シャフルリストの作成プロセス1400は、引き続き、メディア資産連続プレイリストの横断に関連する他の処理に進む。そうでない場合、判定1413では、メディアプレーヤが新しいメディア資産シャフルプレイリストを作成(1403)をメディアプレーヤのユーザが要求したか否かを判定する。このユーザ要求は、本発明の幾つかの実施例によれば、メディアプレーヤコントロールを操作することにより開始される。専用メディアプレーヤコントロールを使用するか、既存のメディアプレーヤコントロールをオーバロードして新しいメディア資産シャフルプレイリストを要求する機能を働かせることができる。本発明の幾つかの実施例において、メディアプレーヤコントロール、例えば図10の一時停止/再生コントロール1026は、素早く連続して数回押された場合に、新しいメディア資産シャフルプレイリストの作成(1403)が要求されるようにオーバロードされる。幾つかの実施例において、新しいシャフルプレイリストの作成は、メディアプレーヤコントロールを素早く連続して三回、例えば二秒以内に三回押すことにより開始される。
判定1413において、ユーザが新しいメディア資産シャフルプレイリストの作成を要求したと判定された場合、メディア資産プレイリスト有効性指示は「無効」に設定される(1417)。他方、ユーザが新しいメディア資産シャフルプレイリストの作成を要求しない場合、判定1413の指示により、メディア資産シャフルプレイリストの作成プロセス1400は判定1415および後続のブロックに進む。判定1415において、シャフルプレイリストの終わりに達したと判定された場合、メディア資産プレイリスト有効性指示は「無効」に設定される(1417)。それとは別に、シャフルプレイリストの終わりに達していない場合、メディア資産リストの横断プロセス1400は、ブロック1407および後続のブロックに戻る。次に、ブロック1417にどのように到達したかに関係なく、ブロック1417に続いて、メディア資産シャフルリストの作成プロセス1400は、ブロック1401および後続のブロックに戻る。
より具体的には、判定1411において、メディアプレーヤが連続モードに切り替えられたと判定された場合、判定1455において、メディアプレーヤがメディア資産間の遷移(例えば、曲の末尾)に達したか否かを判定する。そうであれば、メディア資産プレイリスト有効性指示は「無効」に設定される(1457)。それとは別に、メディアプレーヤが連続モードで再生している間に遷移に到達しない場合、メディア資産リストの横断プロセス1400は、引き続き、判定1463および後続のブロックに進む。判定1463において、メディアプレーヤが連続モードに切り替えられたか否かが判定される。メディアプレーヤが連続モードに切り替えられた場合、メディア資産リストの横断プロセス1450は、メディア資産シャフルプレイリストプロセス1400の判定1402に戻る。他方、メディアプレーヤがシャフルモードに切り替えられていない場合、判定1463の指示により、メディア資産リストの横断プロセス1450は判定1455および後続のブロックに進む。この実施例によれば、メディア資産の遷移に達する前にユーザがメディアプレーヤをシャフルモードに戻した場合、メディア資産プレイリスト有効性指示は「無効」に設定されない。
次に、メディア資産連続プレイリストの始めまたは次のメディア資産が検索され(1459)、提示される(1461)。本発明の一実施例によれば、メディアプレーヤが、例えば図14Aの判定1411の前に、シャフルモードから連続モードに切り替えられた直後の場合、メディアプレーヤは、メディア資産連続プレイリストの始めのメディア資産を検索し(1459)、提示する(1461)。しかし、メディア資産連続プレイリストが部分的に横断された場合(例えば、メディア資産シャフルプレイリスト上の幾つかのメディア資産は、既に提示されている(1461))、メディア資産プレイリストの次のメディア資産が検索される(1407)。これ以降、メディア資産リストの横断プロセス1400は、引き続き、判定1463および後続のブロックに進む。
本発明の幾つかの実施例によれば、メディア資産連続リストの終わりに達した場合、メディア資産リストの横断プロセス1400は、メディア資産連続リストの始めのメディア資産からやり直す。しかし、他の実施例において、任意選択の判定1465が追加される。判定1465において、メディア資産連続リストの終わりに達したと判定された場合、メディア資産リストの横断プロセス1400は終了する。そうではない場合、これらの実施例によれば、メディア資産リストの横断プロセス1400は、引き続き、判定1455および後続のブロックに進む。
図15Aおよび15Bは、本発明の一実施例による例示的なメディア資産プレイリストの配列の図である。本発明の幾つかの実施例において、メディア資産プレイリストは、持続性メモリに格納される。他の実施例において、メディア資産プレイリストは、揮発性メモリに格納される。このプレイリスト配列は、携帯メディアプレーヤ、例えば、図1、2A、2B、7および9A〜9Cに例示されているメディアデバイス100、200、700または900とともに使用するのに適している。
図15Aは、メディア資産プレイリスト1501が連続プレイリストのメディア資産データエントリ1503を含むメディア資産プレイリスト配列1500を例示している。メディア資産データエントリ1503は、メディア記憶装置1509に配置されているメディア資産1507へのポインタ1505を含む。例えば、メディア記憶装置1509は、図8のメディアプレーヤ804内のメディア記憶部820である。さらに、プレイリストポインタ(pp)1511およびメディア資産ポインタ(map)1513が図に示されている。プレイリストポインタ1511は、現在選択されているプレイリストに追従するために使用される。幾つかの実施例において、スイッチなどのメディアプレーヤコントロールを操作すると、プレイリストポインタ1511は他のプレイリストを指すように変更される。図15は、プレイリスト記憶装置1502内に格納されている単一プレイリストを示している。しかし、幾つかの実施例では複数のプレイリストが使用される(図15Bを参照)。メディア資産ポインタ1513は、提示(例えば、再生)されている現在のメディア資産1507を指している。
図15に示されている実施例において、メディア資産プレイリスト1501は、連続メディア資産プレイリスト(cont_PL)である。連続メディア資産プレイリスト1501は、典型的には、メディア資産が、とくに無作為でない順序で配列されているプレイリストである。例えば、連続メディアプレイリスト1501は、アーティスト別、作成者別、アルバム別、またはアルファベット順に配列することができる。それとは別に、連続メディア資産プレイリスト1501は、ユーザ指定の順序で配列することもできる。典型的には、連続メディア資産プレイリスト1501は静的である(つまり、変化しない)。しかし、幾つかの実施例において、メディア資産プレイリスト1501は、ホストコンピュータ上で実行されるメディア管理アプリケーション、例えば、図2のホストコンピュータ202上で実行される管理モジュール206を使用して変更することができる。
上述したように、メディア資産ポインタ1513は、現在選択されているメディア資産データエントリ1503(図15においてCPL_xと指定されている)を指す。メディア資産プレイリスト1501が横断されると、メディア資産ポインタ1513は、ポインタ1505に指されるべきメディア資産1507の提示の完了後(例えば、歌曲の再生が終了した後)、メディア資産プレイリスト1501内の次の連続プレイリストのメディア資産データエントリ1503に移動する。例えば、メディア資産プレイリスト1501は、メディア資産プレイリストの横断プロセスにより横断することができる。典型的なメディア資産プレイリストの横断プロセスは、プレイリスト内の第一の連続プレイリストのメディア資産データエントリ1503から始まり、メディア資産プレイリストの始め(図15でCPL_1と指定されている)からメディア資産プレイリストの終わり(図15でCPL_nと指定されている)へ順次メディア資産エントリ1503を横断する。当業者であれば、メディアストア内のメディア資産1507の順序が重要でないことを理解することに留意されたい。従って、図15は、連続プレイリストのメディア資産データエントリ1503と異なる順序で編成されたメディア資産1507を示している。
メディア資産プレイリスト配列1500を使用してメディア資産1507を提示する一実施例は、メディア資産ポインタ1513が現在指している特定のプレイリストのメディア資産データエントリ1503にメディアプレーヤがアクセスすることを伴う。次に、連続プレイリストのメディア資産データエントリ1503に関連付けられているポインタ1505に従って、メディア資産1507を特定する。
図15Bは、本発明の一実施例によるメディア資産プレイリスト配列1550を例示している。図15の1501〜1509について与えられている説明は、図15Bにも当て嵌まる。さらに、図15Bは、プレイリスト記憶装置1502に格納されているメディア資産シャフルプレイリスト1551を示している。メディア資産シャフルプレイリスト1551(shuffle_PL)は、連続プレイリストのメディア資産データエントリ1503へのポインタ1555を含むシャフルプレイリストのメディア資産データエントリ1553を含む。ポインタのこの配列は、単に、シャフルプレイリストを説明するための一方法に過ぎず、例示目的のみであることが意図されている。コンピュータプログラミングの当業者であれば、シャフルプレイリストを実装する方法は多数あり、また、この説明が例示的であることが意図されていることを理解するであろう。
図15を参照して上で説明したように、プレイリストポインタ(pp)1511も、図15Bに示されている。図15Bでは、プレイリストポインタ1511は、メディア資産シャフルプレイリスト1551を指している。しかし、プレイリストポインタ1511は、どのプレイリストをも指すことができる(点線とプレイリストポインタ1511'により示されている)。幾つかの実施例において、スイッチなどのメディアプレーヤコントロールを操作すると、プレイリストポインタ1511は他のプレイリストを指すように移動される。例えば、図15Bに示されている二つのプレイリストの何れか(shuffle_PLおよびcont_PL)は、メディアプレーヤコントロールを操作することにより選択できる。一実装において、メディアプレーヤコントロールは、少なくとも「shuffle」および「continuous」位置をもつ多接点スイッチ(multi-position switch)にすることができる。
さらに、メディア資産ポインタ1513は、現在選択されているメディア資産データエントリ1553(図15BでSPL_yと指定されている)を指す。メディア資産シャフルプレイリスト1551が横断されると、メディア資産ポインタ1513は、現在選択されているメディア資産データエントリ1553に対応するメディア資産1507の提示の完了後(例えば、歌曲の再生が終了した後)、メディア資産プレイリスト1551内の次のシャフルプレイリストのメディア資産データエントリ1553に移動する。例えば、メディア資産シャフルプレイリスト1551は、図13のメディア資産シャフルプレイリストの横断プロセス1300により横断することができる。しかし、一般に、典型的なメディア資産プレイリストの横断プロセスは、プレイリストの最初のシャフルプレイリストのメディア資産データエントリ1553から始まり、メディア資産シャフルプレイリストの始め(図15でSPL_1と指定されている)からメディア資産シャフルプレイリストの終わり(図15でSPL_nと指定されている)へ順次シャフルプレイリストのメディア資産データエントリ1553を横断する。
メディア資産プレイリスト配列1550を使用してメディア資産1507を提示する一実施例は、メディア資産ポインタ1513が現在指している特定のシャフルプレイリストのメディア資産データエントリ1553にメディアプレーヤがアクセスすることを伴う。次に、シャフルプレイリストのメディア資産データエントリ1553に関連付けられているポインタ1555は、連続プレイリストのメディア資産データエントリ1503を指すようになる。その後、連続プレイリストのメディア資産データエントリ1503に関連付けられているポインタ1505は、メディア資産1507を指すが、これは、メディアプレーヤの能力に応じて提示される。
さらに、例えば、図14のメディア資産シャフルプレイリストの作成プロセス1400などの典型的なメディア資産シャフルプレイリストの作成プロセスにおいて、特定のシャフルプレイリストのメディア資産データエントリ1553に関連付けられているポインタ1555は、通常、新しいメディアシャフルプレイリストが作成されると、必ず、異なる連続プレイリストのメディア資産データエントリ1503を指すことになることに留意されたい。例えば(本発明の範囲を制限することなく)、図15Bの説明の文脈における新しいメディア資産シャフルプレイリストの作成をポインタ1555の再シャフルとしてみなすことが可能である。
図16Aおよび16Bは、本発明の一実施例によるメディアプレーヤの一連の状態を例示する例示的な時系列1600を示している。時系列上で示されている時刻(nを整数として、Tnというラベルが付されている)は、それぞれ、状態変数の集合とメディア資産プレイリストのスナップショット1601と対応する。図16Aおよび16Bに示されている状態変数(メディアプレーヤ状態指示などのメディアプレーヤステータス情報)とともに例示的なプレイリストが、図に示され、表1および図11〜14B、15Aおよび15Bを参照して上で説明されている。これらの実施例は、例えば、図1に示されるメディアプレーヤ100を使用した異なるメディア資産プレイリストの横断を示している。さらに、これらの実施例は、図11および12で説明されている電源投入および電源を落すプロセスにより格納されるか、または、使用される状態変数のサンプルスナップショット1601を含む。
表2は、それぞれに対する状態変数および関連する省略記号の一覧である。それぞれの状態変数に対する値は、それぞれのスナップショット1601について図16Aおよび16Bに示されている。
表2
───┬────────────
pp │プレイリストポインタ
───┼────────────
map │メディア資源ポインタ
───┼────────────
pos │メディア資源の位置
───┼────────────
vol │音量
───┼────────────
ps │再生ステータス
───┼────────────
v? │プレイリストの有効性指示
───┴────────────
さらに、時系列の各時刻Tnにおけるメディア資産シャフルプレイリスト1603が示されている。メディア資産シャフルプレイリスト1603は、図15Bのメディア資産シャフルプレイリスト1551の特徴をもつことができる。しかし、分かり易くするために、示される各メディア資産ラベルは、メディア資産へのポインタではなく、実際のメディア資産1607である。メディア資産1607は、メディア資産シャフルプレイリストの無作為順序付けをシミュレートするために狂った順序で示されている。メディア資産ポインタ(map)1605も示されている。メディア資産ポインタ1605は、再生されている現在のメディア資産1607を示している。
図15Bを参照して上述したように、シャフルプレイリスト1603は、連続プレイリスト1609と関連付けることができる。図15を参照して上で説明したように、連続プレイリスト上のメディア資産の順序は、典型的には、メディアプレーヤのオペレータによって変えることができるものではない。従って、図16Aおよび16Bの目的に関して、連続プレイリストは、シャフルプレイリスト1603の変更頻度と無関係に、変化されることがないと仮定される。
時系列は、T0から始まり、その際に、初期メディアプレーヤ状態は「オフ」である。T0で、すべての状態変数は、持続性メモリに格納されている。
T1のときに、メディアプレーヤは、電源オンにされ、シャフルモードに切り替えられる。T1に関して示されるスナップショット1601において状態変数をロードすると、メディアプレーヤは、T1に示されるシャフルプレイリストを横断し始める。特に、メディアプレーヤは、30秒の地点から始まり、メディア資産MA_dに入る。これは、T0よりも前のあるTPで、メディア資産MA_dを、30秒間分、再生した後にメディアプレーヤが電源オフにされ、TPのメディアプレーヤ状態を示す状態変数が、メディアプレーヤが電源オフにされる前に格納されたことを示す。
T1から30秒の後のT2で、ユーザは、メディアプレーヤを連続モードに設定する。プレイリストポインタ(pp)の値は、cont_PLに変更され、連続プレイリスト1609が現在選択されていることを示す。しかし、メディアプレーヤは、メディア資産1607の終わりに達するまでシャフルプレイリスト1603上でメディア資産ポインタ1605が指しているメディア資産1607(MA_d)を提示(再生)し続ける。
時刻T3で、遷移は、メディア資産MA_dの終わりに達する。従って、現在のメディアシャフルプレイリストは無効になり、プレイリスト有効性指示は「無効」に設定される。さらに、メディアプレーヤはT2で連続モードに設定されたため、現在無効であるシャフルプレイリスト上の次のメディア資産1607であるMA_bではなく、MA_e(連続プレイリスト1609上の次のメディア資産1607)が提示される。
メディアプレーヤが連続モードのままであれば、連続プレイリストは、順次横断されることに留意されたい(MA_f、MA_gなど)。
メディア資産MA_eを再生して一分間の、時刻T4で、メディアプレーヤのユーザは、メディアプレーヤをシャフルモードに戻す。従って、プレイリストポインタは、shuffle_PLに戻される。
時刻T5で、遷移は、メディア資産MA_eの終わりに達する。メディアプレーヤは、シャフルモードに入っているため、メディアプレーヤは、シャフルプレイリストを横断しようと試みる。しかし、プレイリスト有効性指示は、T3で、「無効」に設定され、新しいシャフルプレイリスト1611(shuffle_PL')が作成される。そのため、新しいシャフルプレイリスト1611が作成され、メディア資産ポインタは、新しいシャフルプレイリスト1609上の第一のメディア資産1607である、MA_cに移動される。
時系列1600は、図16Bに続く。時刻T5とT6の間で、シャフルプレイリスト1611は正常に横断される(つまり、シャフルプレイリスト上のメディア資産は順次提示される)。そのため、時刻T6で、メディア資産ポインタ1607は、図に示されているが、MA_fを指すように移動されている。また、時刻T6で、ユーザは、もう一度メディアプレーヤを連続モードに切り替え、これによりプレイリストポインタはcont_plを指すように変更される。しかし、MA_fの終わりに達する前に、ユーザは、時刻T7で、メディアプレーヤをシャフルモードに戻す。従って、遷移は、MA_fの終わりに決して到達することはないため、シャフルプレイリスト1611は有効なままであり、これはプレイリスト有効性指示により示されているとおりである。従って、時刻T8で、メディア資産ポインタ1609は、シャフルプレイリスト1611上の次のメディア資産1607である、MA_iに移動す。
時刻T9で、ユーザは新しいシャフルプレイリストを要求する。有効性指示を「無効」に設定することにより示されるように、新しいシャフルプレイリスト要求により、シャフルプレイリスト1611が無効化される。時刻T10において、次の遷移(MA_iとMA_x)に達した場合、新しいシャフルプレイリスト1613(shuffle_PL")が作成され、メディア資産ポインタ1605は、新しいシャフルプレイリスト1613上の第一のメディア資産1607である、MA_dを指すように設定される。
最後に、時刻T11で、ユーザはメディアプレーヤの電源をオフにする。メディアプレーヤがオフになる前に、現在の状態変数を持続性メモリにメディア資産ステータス指示として保存する(図12を参照)。
図2Aおよび2Bに例示されているような、メディアデバイスの装飾的意匠の実施例は、(i)参照により本明細書に組み込まれている2004年12月23日に出願された「ELECTRONIC DEVICE」という表題の米国意匠特許出願第29/220,035号、(ii)参照により本明細書に組み込まれている2004年12月23日に出願された「ELECTRONIC DEVICE」という表題の米国意匠特許出願第29/220,120号、および(iii)参照により本明細書に組み込まれている2004年12月23日に出願された「ELECTRONIC DEVICE」という表題の米国意匠特許出願第29/220,038号に記載されている。
上記の実施例の幾つかにおいて強調されているメディアアイテム(またはメディア資産)は、オーディオアイテム(例えば、オーディオファイルまたは歌曲)であるが、メディアアイテムはオーディオアイテムに限定されない。例えば、それとは別に、メディアアイテムは、ビデオ(例えば、映画)またはイメージ(例えば、写真)に関係するものとすることができる。
上で説明されている本発明の様々な態様、特徴、実施例、または実装は、単独で、または様々な組み合わせで使用することができる。
本発明の方法は、ソフトウェア、ハードウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで実装することができる。本発明は、さらに、コンピュータが読み取り可能なメディア上にコンピュータが読み取り可能なコードとして具現化することもできる。コンピュータが読み取り可能なメディアは、上で定義されているような転送デバイスおよび転送デバイスの両方を含み、コンピュータシステムにより読み出すことができるデータを格納することが可能なデータ記憶デバイスである。コンピュータが読み取り可能なメディアの幾つかの例として、読取専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、CD-ROM、フラッシュメモリカード、DVD、磁気テープ、光データ記憶デバイスおよび搬送波がある。コンピュータが読み取り可能なメディアは、さらに、コンピュータが読み取り可能なコードが分散方式で格納され実行されるように、複数のネットワーク結合コンピュータシステムに分散させることもできる。
本発明の多くの特徴および利点は、明細書から明らかであり、そこで、付属の請求項において本発明のすべてのこのような特徴および利点を対象範囲とすることが意図されている。さらに、当業者であれば多くの修正例および変形例を容易に思いつくであろうから、本発明は、例示され説明されているとおりの正確な構造およびオペレーションに限定されるべきではない。従って、すべての好適な変形例および等価例は、本発明の範囲内にあるものとして用いることができる。