JP4786944B2 - 引戸の引き込み装置 - Google Patents

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Description

本発明は、引戸が急激に閉じるのを緩和するとともに、自動的に引戸を閉止する引戸の引き込み装置に関する。
開いている抽斗を閉める時あるいはドアを閉めるときに、これらがソフトにかつ確実に閉まるようにする引き込み装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この引き込み装置は、バネの力を受けかつ線形にスライドできるキャリッジと、回転ダンパーとを持ち、そのキャリッジはカムを介して家具の可動部分と取り外し可能な状態で連結でき、また回転ダンパーはラック面と噛み合うピニオンを備えており、前記スライド可能なキャリッジにラック面が形成され、回転ダンパーが位置を固定して配置されている。また、回転ダンパーの代わりに、線形ダンパーを用いる。すなわち、この引き込み装置は、閉ダンパー装置を組み合わせることにより、閉動作の騒音を生じることなく、ソフトな閉動作プロセスを得るようにしている。
特開2001−245738号公報
しかしながら、特許文献1に記載の引き込み装置にあっては、1つの回転ダンパーを用い、この回転ダンパーがラックに常に噛み合っているので、引き込み時の最初から最後まで同じ抵抗力が作用する。そして、最後まで完全にドア等を引き込むために、バネが縮んでもバネの力を相当程度強くしておく必要があり、このためバネの最大バネ力が大きくなってしまう。特に、閉操作に大きな操作力を要するドア等の場合には、このバネの力は相当強くする必要があり、このためドア等を開けるときに、大きな力が必要になってしまうという問題がある。さらに、シリコンオイル等の粘性を利用する回転ダンパーにおいては、回転ダンパーの抵抗力が温度の変化によって冬場と夏場とで異なり、引き込み時の抵抗力が変化して、ダンパー機能(衝撃吸収機能)が変化してしまうという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、引戸が急激に閉じるのを緩和することができるとともに、開時の操作力を軽減することができる引戸の引き込み装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、引戸が急激に閉じるのを緩和することができるとともに、開時の操作力を軽減することができ、さらに引き込み時の抵抗力を変更可能な引戸の引き込み装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の引戸の引き込み装置は、引戸の枠体に設けられた装置本体と、前記引戸の障子に設けられた操作部材とを備え、
前記装置本体は、
前記枠体に設けられ、前記障子の閉方向に向かってラックおよび直線部がこの順に設けられているガイドレール部と、
このガイドレール部に前記障子の移動方向と平行に往復移動自在に設けられた引き込み部材と、
この引き込み部材を前記障子の閉方向に付勢する引き込み用付勢部材と、
前記引き込み部材に複数個設けられた一方向回転ダンパーとを備え、
複数個の前記一方向回転ダンパーは、前記障子の閉時の当初においては、複数個の前記一方向回転ダンパーが前記ガイドレール部の前記ラックに噛み合って前記引き込み部材に抵抗力を与え、その後、複数個の前記一方向回転ダンパーのうちの少なくとも1つが前記直線部に移動して抵抗力が生じなくなるものである、
ことを特徴とする。
請求項2に記載の引戸の引き込み装置は、引戸の枠体に設けられた操作部材と、前記引戸の障子に設けられた装置本体とを備え、
前記装置本体は、
前記障子に設けられ、前記障子の開方向に向かってラックおよび直線部がこの順に設けられているガイドレール部と、
このガイドレール部に前記障子の移動方向と平行に往復移動自在に設けられた引き込み部材と、
この引き込み部材を前記障子の開方向に付勢するとともに、該引き込み部材が前記操作部材により移動不能とされた際に前記障子を閉方向に付勢する引き込み用付勢部材と、
前記引き込み部材に複数個設けられた一方向回転ダンパーとを備え、
複数個の前記一方向回転ダンパーは、前記障子の閉時の当初においては、複数個の前記一方向回転ダンパーが前記ガイドレール部の前記ラックに噛み合って前記ガイドレール部に抵抗力を与え、その後、複数個の前記一方向回転ダンパーのうちの少なくとも1つが前記直線部に移動して抵抗力が生じなくなるものである、
ことを特徴とする。
請求項3に記載の引戸の引き込み装置は、請求項1または請求項2に記載の発明において、ラックに噛み合う一方向回転ダンパーの噛み合い長さまたは個数を変更可能とされていることを特徴とする。
請求項1および請求項2に記載の引戸の引き込み装置によれば、障子の閉時に、引き込み装置が作動する当初は、複数個の一方向回転ダンパーにより大きな抵抗力を与えて、障子の移動速度を緩和することができ、その後一方向回転ダンパーのうちの少なくとも1つが直線部に移動して抵抗力を生じなくなるので、このときの引き込み用付勢部材の付勢力を小さくして、完全に障子を閉止することができる。このため、引き込み用付勢部材の最大付勢力を小さくすることができるので、障子を開けるときの操作力を軽減することができる。この引戸の引き込み装置は、障子の重量が大きい引戸に特に有効である。
請求項3に記載の引戸の引き込み装置によれば、請求項1または請求項2に記載の発明と同様の作用効果を奏するとともに、ラックに噛み合う一方向回転ダンパーの噛み合い長さまたは個数を変更可能とされているので、引き込み時の抵抗力を変化させることができ、したがって、例えば、一方向回転ダンパーの抵抗力が温度の変化によって冬場と夏場とで異なっても、引き込み時の抵抗力を同じようにすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図12は、本発明の第1の実施の形態に係る引戸の引き込み装置を示す図であって、図1は引き込み装置が設置された引戸を示す正面図であり、図2は同引戸の平面図であり、図3は同引戸の側面図であり、図4は引戸の引き込み装置の平面図であり、図5は同引き込み装 置を一部を切り欠いて示す正面図であり、図6は図4の要部拡大図であり、図7は図5の要部拡大図であり、図8(a)は図7のA−A線に沿う断面図であり、図8(b)は図7のB−B線に沿う断面図であり、図8(c)は図7のC−C線に沿う断面図であり、図9はガイドレール部を示す図であって、(a)は平面図、(b)は一部を切り欠いて示す正面図、(c)は縦断面図であり、図10は引き込みフレーム部を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図であり、図11はばね力調整部を示す正面図であり、図12は操作部を示す正面図である。
本実施の形態の引戸の引き込み装置は、図1乃至図3に示すように、装置本体Hと操作部Sとを備えており、装置本体Hは、引戸Tの枠体Wの上枠W1に取り付けられ、操作部Sは、引戸Tの障子Vの上框V1の上面に取り付けられている。装置本体Hおよび操作部Sはともに、上枠W1の案内溝M内に配置されている。
本実施の形態では、引戸Tは、2枚建ての引き違い引戸であって、枠体Wは上枠W1、下枠W2および左右の縦枠W3により方形に組み立てられており、この枠体Wに2枚の障子(外障子および内障子)Vが左右方向に水平移動可能に設けられている。障子Vは上框V1、下框V2および左右の縦框(戸先側縦框および外召合せ側縦框)V3とにより方形の框組体が組み立てられ、この框組体にパネル体等が組み込まれている。障子Vの下框V2には2つの戸車Kが回転自在に設けられ、これらの戸車Kが枠体Wの下枠W2に設けられたレールR上を走行することにより、障子Vが開閉するようになっている。また、障子Vの上框V1の上面には、2つのガイドローラGが水平回転自在に設けられており、枠体Wの上枠W1の下面に形成された案内溝Mの内面に沿って転動するようになっている。
なお、本実施の形態では、2枚の障子Vのうち、外障子Vに本発明の引き込み装置を適用する場合について説明するが、内障子Vにも同様にして適用することができる。
引戸の引き込み装置の装置本体Hは、図4乃至図11に示すように、ガイドレール部1と、引き込みフレーム部2と、ばね力調整部3とを備えている。ガイドレール部1および引き込みフレーム部2は上枠W1下面の左右方向中央部寄りに設けられ、ばね調整部3は端部寄りに設けられている(図1参照)。
ガイドレール部1は、ねじにより互いに固定された上側のガイドレール11および下側のガイドレール12と、これらのガイドレール11、12の後側に固定されたL字板状の連結板13とから、前側が開口された細長い概略四角箱状に形成されている。上側のガイドレール11は、ねじ14により、上枠W1に固定されている。上側のガイドレール11の下面および下側のガイドレール12の上面にはそれぞれ、長手方向に連続的に延びるガイド溝15、16等が形成されている。また、上側のガイドレール11の前面の上部には、長手方向中央部分に、ラック17が形成されており、このラック17から上枠W1の端部側の部分には、ラック17の歯底と同じ奥行きで長手方向に延びる直線部(平坦部)18が形成されている。また、上側のガイドレール11の前面の下部には、ローラガイド部20が形成されている。ローラガイド部20は、長手方向に直線状に延びる直線部21と、この直線部21の上枠W1の中央部側の端から連続して形成された傾斜部22とからなり、この傾斜部22のさらに上枠W1の中央部側には、奥側に窪んでいる凹部(ストッパ部)24が形成されている。傾斜部22は、直線部21から凹部24に向かうにつれて漸次奥側(後側)に向かうように傾斜している。なお、傾斜部22は、本例では直線状に形成されているが、曲線状に形成されていてもよい。
引き込みフレーム部2は、引き込みフレーム(引き込み部材)31を備えている。この引き込みフレーム31は、ガイドレール部1に長手方向に移動可能に設けられている。すなわち、フレーム31の上面および下面の奥側にはそれぞれ、上側および下側に突出する突起部32、33が2つずつ長手方向の両端部に形成されており、両突起部32がガイドレール11のガイド溝15に、また両突起部33がガイドレール12のガイド溝16にそれぞれ嵌入され、各突起部32、33がそれぞれ各ガイド溝15、16に沿って移動するなどのガイド構造が設けられている。
引き込みフレーム31には、2つの一方向回転ダンパー(ダンパー)34、35が引き込みフレーム31の長手方向に間隔をおいて取り付けられている。各一方向回転ダンパー34、35の各ピニオン36、37はそれぞれ、ガイドレール11のラック17に噛み合うようになっており、引き込みフレーム31が上枠W1の端部側に移動するときには、抵抗力が働いて引き込みフレーム31がゆっくり移動し、上枠W1の中央部側に移動するときには、抵抗なく移動するようになっている。両一方向回転ダンパー34、35は、抵抗力が異なっており、上枠W1の端部側に位置する一方向回転ダンパー34の方が中央部側に位置する一方向回転ダンパー35よりも抵抗力が大きく設定されている。
また、引き込みフレーム31における上枠W1の端部側の端部には、ピン38が固定されており、このピン38には2つの引っ張りコイルバネ(バネ)39の一端部が係止されている。これらの引っ張りコイルバネ39の他端部は、ばね力調整部3のねじ41に係止されている。引っ張りコイルバネ39は、引き込みフレーム31を引き込む引き込み用付勢部材として機能するものである。
ばね力調整部3は、取付フレーム42を備えており、この取付フレーム42は、上枠W1の左右方向端部の案内溝M内にねじにより取り付けられている。なお、取付フレーム42をガイドレール部1と一体的に形成するようにしてもよい。このようにすると、これらの上枠W1への取り付けが容易になる。取付フレーム42の下壁43には、案内溝Mの長手方向に延びる長穴44が形成されており、この長穴44に下側からねじ45が挿入され、ナット46が溶接されているナットプレート47のナット46にねじ込まれている。下壁43とナット46との間には、板状のスペーサ48が介在さている。ねじ45のナットプレート47より先端側には、抜け止め部材49が装着されている。ねじ41は、取付フレーム42の下壁43の長穴44に下側から挿入され、スペーサ48を通してナットプレート47にねじ込まれている。このねじ41は、ねじ45より上枠W1の中央部側に配置されている。長穴44内を移動させて、ねじ45の位置を変えることにより、引き込みフレーム31との間のねじ41の位置が変わり、これにより引っ張りコイルバネ39のばね力を調整するようになっている。
また、引き込みフレーム31における上枠W1の中央部側には、キャッチ部材50が円筒状のスペーサ51を介してねじ52により回動可能に固定されており、これによりキャッチ部材50はねじ(回動軸)52を中心に水平回動自在となっている。このキャッチ部材50は、キャッチ部材50と引き込みフレーム31との間に設けられた引っ張りコイルバネ(付勢部材)54により、平面視において反時計方向に回動するように付勢されている。キャッチ部材50には、ねじ55によりガイドローラ56が回転自在に取り付けられている。このガイドローラ56は、ガイドレール部1のガイドレール11のローラガイド部20に案内されて移動し、ローラガイド部20の傾斜部22側の端部では、凹部24内に落とされる。また、キャッチ部材50には、ガイドレール部1の開口側(連結板13と反対側)に水平に突出する係合部57と係合部58とが少しの間隔をおいて形成されている。これらの係合部57および係合部58には、操作部Sの操作部材70が係合する。
操作部Sは、図12に示すように、取付フレーム71を備えており、この取付フレーム71は、障子Vの上框V1の上面の中央部より少し召合せ部寄りの位置に、ねじにより取り付けられている。この取付フレーム71には、操作部材70と戻し部材72とが互いに少し間隔をおいて上方に突出するように取り付けられている。操作部材70および戻し部材72はそれぞれ、障子Vの召合せ側および戸先側に配置されている。戻し部材72は、その下端部のピン74を中心に回動可能に取り付けられるとともに、その上端部が操作部材70から離れる方向にねじりコイルバネ(付勢部材)75により付勢され、かつ操作部材70側に斜めに傾いた状態でそれ以上起き上がれないようにゴム製の規制板76により規制されている。したがって、戻し部材72は、常時は操作部材70側に斜めに傾いた状態になっているとともに、ねじりコイルバネ75の付勢力に抗して力を加えると操作部材70側に倒れ、力を抜くとねじりコイルバネ75の付勢力により斜めの状態に復帰するようになっている。
次に、この引戸の引き込み装置の動作を図1乃至図3および図13乃至図18を参照しつつ説明する。
障子Vが所定量開いている状態ないし全開状態では、図13に示すように、キャッチ部材50のガイドローラ56がガイドレール部1の凹部24内に位置しており、これにより引き込みフレーム31が引っ張りコイルバネ39により上枠W1の端部側に引っ張られているにも拘わらず、引き込みフレーム31はその位置を保持している。このとき、引き込みフレーム31の2つの一方向回転ダンパー34、35の各ピニオン36、37はともに、ガイドレール部1のラック17に噛み合っている。
次いで、障子Vを閉めて行くと、障子Vに取り付けられた操作部材70が図13において左側に移動して行き、キャッチ部材50の係合部57に突き当たって、係合する。このとき、障子Vはあと少しを残して開いた状態である。
さらに、障子Vが閉まって行くと、図14に示すように、操作部材70によりキャッチ部材50の係合部57が押されて、キャッチ部材50が引っ張りコイルバネ54の付勢力に抗してねじ52を中心に同図において(平面視において)時計方向に回動し、これによりガイドローラ56がガイドレール部1の凹部24から外れて、引き込みフレーム31が移動できるようになる。その後、引き込みフレーム31は、引っ張りコイルバネ39の付勢力により同図において左側(上枠W1の端部側)に移動するが、引き込みフレーム31が移動すると、キャッチ部材50の係合部58が操作部材70に係合するので、操作部材70も移動するので、障子Vを人力等により移動させなくても、障子Vは引っ張りコイルバネ39の付勢力により移動する。そして、引き込みフレーム31の2つの一方向回転ダンパー34、35の各ピニオン36、37がともに、ガイドレール部1のラック17に噛み合っている間は、両方の一方向回転ダンパー34、35の回転抵抗を受け、引き込みフレーム31および操作部材70はゆっくり移動し、したがって操作部材70が固定されている障子Vはゆっくり閉まって行く。このように、本引き込み装置の作動当初では、障子Vの移動速度が遅くなる。したがって、障子Vを勢い良く閉めた場合には、障子Vの移動速度が減速され、これにより指詰め等の事故を防止することが可能になる。
さらに、障子Vが閉まって行くと、図15に示すように、2つの一方向回転ダンパー34、35のうちの一方の一方向回転ダンパー34のピニオン36がラック17から外れて直線部18を移動する。そうすると、引き込みフレーム31は、ラック17と噛み合っている一方向回転ダンパー35の回転抵抗のみを受けて移動するようになるので、引き込みフレーム31および操作部材70(したがって障子V)はその前より少し早く移動するようになる。この例では、一方向回転ダンパー34の方が一方向回転ダンパー35よりも回転抵抗が大きく設定されているので、一方向回転ダンパー35のみによる回転抵抗は、2つの一方向回転ダンパー34、35による回転抵抗の半分よりも小さくなる。
さらに、障子Vが閉まって行くと、図16に示すように、一方向回転ダンパー35のピニオン37もラック17から外れて直線部18を移動する。そうすると、引き込みフレーム31は、一方向回転ダンパーの回転抵抗がまったく作用することなく、引っ張りコイルバネ39の付勢力により移動するようになるので、引っ張りコイルバネ39が縮んで来て、その付勢力が弱くなってきても、引き込みフレーム31および操作部材70が移動し、したがって障子Vが全閉状態まで閉まって行く。
なお、ガイドローラ56は、ガイドレール部1のローラガイド部20の傾斜部22および直線部21に沿って移動する。これにより、キャッチ部材50の移動時の姿勢が制御されるので、キャッチ部材50の係合部58が操作部材70に係合し、この操作部材70を引き込むことができる。
他方、障子Vを全閉状態から開けて行くと、図17に示すように、障子Vに固定されている操作部材70がキャッチ部材50の係合部58を押して行く。そうすると、引っ張りコイルバネ39の付勢力に抗して該引っ張りコイルバネ39を伸ばしながら、引き込みフレーム31が同図において右側(上枠W1の中央部側)に移動して行く。このとき、ガイドローラ56は、ガイドレール部1のローラガイド部20の直線部21および傾斜部22に沿って移動する。これにより、キャッチ部材50の移動時の姿勢が制御されるので、操作部材70がキャッチ部材50の係合部58に係合し、この係合部58を押すことができる。なお、引き込みフレーム31のこの方向への移動時には、一方向回転ダンパー34、35の回転抵抗は生じない。
さらに、障子Vを開いて行き、ガイドローラ56がガイドレール部1の凹部24の位置にくると、図18に示すように、キャッチ部材50が、その係合部58を操作部材70により押されるとともに、引っ張りコイルバネ54により引っ張られて、ねじ52を中心に同図において(平面視において)反時計方向に回動し、これによりガイドローラ56が凹部24に落ちて、凹部24に係合される。このようにして、この引き込み装置は、図13と同じ状態に戻る。
このようにガイドローラ56が凹部24内に位置すると、操作部材70がキャッチ部材50の係合部58から外れるので、これ以降、障子Vはこの引き込み装置とは無関係に開いて行く。
なお、引っ張りコイルバネ39のバネ力(付勢力)は、ガイドローラ56がガイドレール部1の凹部24に係合される直前に最大となるが、ローラガイド部20の直線部21と凹部24との間に傾斜部22を設けているので、障子Vを開く時に生じるローラガイド部20とガイドローラ56との摺動抵抗が低減され、これにより障子Vの開時の操作力が軽減されるとともに、ガイドローラ56の凹部24への出入りが円滑になり、障子Vの開閉操作が円滑になる。
次に、戻し部材72の作用について説明する。
障子Vが所定量以上開いている場合には、図13に示すように、キャッチ部材50のガイドローラ56が凹部24に係合されており、障子Vを閉めて行くと、操作部材70がキャッチ部材50の係合部58に係合する。しかし、障子Vの建て込み時、あるいはキャッチ部材50を手で触って回動させ、引き込みフレーム31が引き込まれてしまった場合などには、図19に示すように、操作部材70がキャッチ部材50の係合部58に係合していない状態で、引き込みフレーム31が引き込まれていることがある。このようになると、引き込み装置が機能しない。
このような場合には、障子Vを閉めてから再び開けると、戻し部材72により、キャッチ部材50のガイドローラ56が凹部24に係合される。
すなわち、図19の状態から障子Vを閉めて行くと、図20に示すように、操作部材70がキャッチ部材50の端部に突き当たるまで障子Vが閉まる。このとき、操作部材70とともに障子Vに取り付けられている戻し部材72は、キャッチ部材50に突き当たって操作部材70側に倒れ、その後ねじりコイルバネ75の付勢力により斜めの状態に復帰し、その先端部がキャッチ部材50の係合部57と係合部58との間に位置する。
その後、障子Vを開けると、図21に示すように、ガイドローラ56がガイドレール部1の凹部24に係合されるまで、戻し部材72が引っ張りコイルバネ39の付勢力に抗してキャッチ部材50の係合部58を押して行く。ガイドローラ56が凹部24内に位置すると、戻し部材72がキャッチ部材50の係合部58から外れるので、これ以降、障子Vはこの引き込み装置とは無関係に開いて行く。
なお、操作部材70がキャッチ部材50の係合部58に係合する通常の状態では、戻し部材72の先端部は引き込みフレーム31の下端で押えられた状態になっており、キャッチ部材50の係合部58に係合することはない。
このように構成された引戸の引き込み装置にあっては、障子Vの閉時に、引き込み装置が作動する当初は、2つ一方向回転ダンパー34、35により大きな抵抗力を与えて、障子Vの移動速度を緩和することができ、その後2つの一方向回転ダンパー34、35のうちの一方向回転ダンパー34が直線部18に移動して抵抗力を生じなくなり、最後には両方の一方向回転ダンパー34、35が直線部18に移動して抵抗力を生じなくなるので、このときの引っ張りコイルバネ39のバネ力(付勢力)を小さくして、完全に障子Vを閉止することができる。このため、引っ張りコイルバネ39の最大バネ力(最大付勢力)を小さくすることができるので、障子Vを開けるときの操作力を軽減することができる。この引戸の引き込み装置は、障子の重量が大きい引戸に特に有効である。
なお、両方の一方向回転ダンパー34、35が直線部18に移動せずに、一方の一方向回転ダンパー34のみを直線部18に移動させるようにしても、引っ張りコイルバネ39の最大バネ力(最大付勢力)を小さくすることができるので、障子Vを開けるときの操作力を軽減することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図22乃至図31は、本実施の形態に係る引戸の引き込み装置を示す図であって、図22は引き込み装置が設置された引戸を示す正面図、図23は同引戸の平面図であり、図24は引戸の引き込み装置の平面図であり、図25は同引き込み装置を一部を切り欠いて示す正面図であり、図26は図24の要部拡大図であり、図27は図25の要部拡大図であり、図28(a)は図27のA’−A’線に沿う断面図であり、図28(b)は図27のB’−B’線に沿う断面図であり、図28(c)は図27のC’−C’線に沿う断面図であり、図29はガイドレール部を示す図であって、(a)は横断面図、(b)は一部を切り欠いて示す正面図、(c)は縦断面図であり、図30は引き込みフレーム部を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図であり、図31は操作部を示す正面図である。
前述の実施の形態では、装置本体Hを引戸Tの枠体W側に設けるとともに、操作部Sを障子V側に設け、また引き込み用付勢部材としてばね(引っ張りコイルバネ39)を用いたが、本実施の形態の引戸の引き込み装置では、装置本体を引戸の障子側に設けるとともに、操作部を枠体側に設け、また引き込み用付勢部材として分銅を用いている。
なお、本実施の形態では、2枚の障子Vのうち、外障子Vに本発明の引き込み装置を適用する場合について説明するが、内障子Vにも同様にして適用することができる。
本実施の形態に係る引戸の引き込み装置は、図22および図23に示すように、装置本体HAと操作部SAとを備えており、装置本体HAは、引戸Tの障子Vの上框V1の上面に取り付けられ、操作部SAは、引戸Tの枠体Wの上枠W1に取り付けられている。装置本体HAおよび操作部SAはともに、上枠W1の案内溝M内に配置されている。なお、引戸Tは、前記の実施の形態の場合とほぼ同様に構成されている。
引戸の引き込み装置の装置本体HAは、図24乃至図30に示すように、ガイドレール部1Aと、引き込みフレーム部2Aとを、分銅部4とを備えている。
ガイドレール部1Aは、ねじにより互いに固定された下側のガイドレール11Aおよび上側のガイドレール12Aと、これらのガイドレール11A、12Aの後側に固定されたL字板状の連結板13Aとから、前側が開口された細長い概略四角箱状に形成されている。下側のガイドレール11Aは、ねじ14Aにより、障子Vの上框V1上面の左右方向略中央部に固定されている。下側のガイドレール11Aの上面および上側のガイドレール12Aの下面にはそれぞれ、長手方向に連続的に延びるガイド面15A、ガイド溝16A等が形成されている。また、下側のガイドレール11Aの前面の上部には、ローラガイド部20Aが形成されている。ローラガイド部20Aは、長手方向に直線状に延びる直線部21Aと、この直線部21Aの障子Vの戸先側の端から連続して形成された傾斜部22Aとからなり、この傾斜部22Aのさらに障子Vの戸先側には、奥側に窪んでいる凹部(ストッパ部)24Aが形成されている。傾斜部22Aは、直線部21Aから凹部24に向かうにつれて漸次奥側(後側)に向かうように傾斜している。なお、傾斜部22Aは、本例では直線状に形成されているが、曲線状に形成されていてもよい。また、下側のガイドレール11Aの前面には、ローラガイド部20Aの下側に、長手方向中央部分に延びるラック17Aが形成されており、このラック17Aから障子Vの召合せ側の部分には、ラック17Aの歯底と同じ奥行きで長手方向に延びる直線部18Aが形成されている。
引き込みフレーム部2Aは、引き込みフレーム(引き込み部材)31Aを備えている。この引き込みフレーム31Aは、ガイドレール部1Aに長手方向に移動可能に設けられている。すなわち、フレーム31Aの上面および下面の奥側にはそれぞれ、上側および下側に突出する突起部32A、33Aが2つずつ長手方向の両端部に形成されており、両突起部32がガイドレール11Aのガイド面15Aに載置され、また両突起部33がガイドレール12Aのガイド溝16Aに嵌入され、各突起部32A、33Aがそれぞれ各ガイド面15A、ガイド溝16Aに沿って移動するなどのガイド構造が設けられている。
引き込みフレーム31Aには、2つの一方向回転ダンパー(ダンパー)34A、35Aが引き込みフレーム31Aの長手方向に間隔をおいて取り付けられている。各一方向回転ダンパー34A、35Aの各ピニオン36A、37Aはそれぞれ、ガイドレール11Aのラック17Aに噛み合うようになっており、障子Vが閉方向に動くときには、障子Vと一体のラック17Aの動きによって抵抗力が働いて障子Vがゆっくり移動し、障子Vが開方向に動くときには、抵抗なく移動するようになっている。両一方向回転ダンパー34A、35Aは、抵抗力が異なっており、障子Vの召合せ側に位置する一方向回転ダンパー34Aの方が戸先側に位置する一方向回転ダンパー35Aよりも抵抗力が大きく設定されている。
また、引き込みフレーム31Aにおける障子Vの召合せ側の端部には、ピン38Aが固定されており、このピン38Aにはロープ76の一端部が連結されている。このロープ76は、枠体Wに回転自在に取り付けられたプーリ77を介して水平方向から下方に直角に曲げられ、その他端部が分銅部4の上端部に連結されている。分銅部4は、分銅78と、この分銅78の上下端部にそれぞれ設けられた合成樹脂等からなる分銅ガイド79とを備えている。分銅部4は、障子Vの召合せ側の縦枠V3内に上下移動自在に設けられている。分銅ガイド79は、分銅78が移動する際のガイドとして機能するとともに、縦框V3に分銅部4が衝突するときに分銅ガイド79が当るようにして衝突音を緩衝する緩衝部材として機能する。ロープ76、プーリ77および分銅部4は、引き込みフレーム31Aを引き込む引き込み用付勢部材として機能するものである。
また、引き込みフレーム31Aにおける障子Vの戸先側の端部には、キャッチ部材50Aが円筒状のスペーサ51Aを介してねじ52Aにより回動可能に固定されており、これによりキャッチ部材50Aはねじ(回動軸)52Aを中心に水平回動自在となっている。このキャッチ部材50Aは、キャッチ部材50Aと引き込みフレーム31Aとの間に設けられた引っ張りコイルバネ(付勢部材)54Aにより、平面視において時計方向に回動するように付勢されている。キャッチ部材50Aには、ねじ55Aによりガイドローラ56Aが回転自在に取り付けられている。このガイドローラ56Aは、ガイドレール部1Aのガイドレール11Aのローラガイド部20Aに案内されて移動し、ローラガイド部20Aの傾斜部22A側の端部では、凹部24A内に落とされる。また、キャッチ部材50Aには、ガイドレール部1の開口側(連結板13と反対側)に水平に突出する係合部57Aと係合部58Aとが少しの間隔をおいて形成されている。これらの係合部57Aおよび係合部58Aには、操作部SAの操作部材70Aが係合する。
操作部SAは、図31に示すように、取付フレーム71Aを備えており、この取付フレーム71Aは、枠体Wの上枠W1下面の左右方向端部と中央部との間の中間の位置に、ねじにより取り付けられている。この取付フレーム71Aには、操作部材70Aと戻し部材72Aとが互いに少し間隔をおいて下方に突出するように設けられている。操作部材70Aおよび戻し部材72Aはそれぞれ、障子Vの戸先側および召合せ側に配置されている。戻し部材72Aは、その上端部のピン74Aを中心に回動可能に取り付けられるとともに、その下端部が操作部材70Aから離れる方向にねじりコイルバネ(付勢部材)75Aにより付勢され、かつ操作部材70A側に斜めに傾いた状態でそれ以上起き上がれないように上枠W1により規制されている。したがって、戻し部材72Aは、常時は操作部材70A側に斜めに傾いた状態になっているとともに、ねじりコイルバネ75Aの付勢力に抗して力を加えると操作部材70A側に倒れ、力を抜くとねじりコイルバネ75Aの付勢力により斜めの状態に復帰するようになっている。
次に、この引戸の引き込み装置の動作を図22乃至図25を参照しつつ説明する。
障子Vが所定量開いている状態ないし全開状態では、キャッチ部材50Aのガイドローラ56Aがガイドレール部1Aの凹部24A内に位置しており、これによりガイドレール部1A、引き込みフレーム2Aおよび分銅部4とが一体化し、障子Vとともに移動する。このとき、引き込みフレーム31Aの2つの一方向回転ダンパー34A、35Aの各ピニオン36A、37Aはともに、ガイドレール部1Aのラック17Aに噛み合っている。
次いで、障子Vを閉めて行くと、障子Vに取り付けられた装置本体HA(ガイドレール部1A、引き込みフレーム2Aおよび分銅部4)が障子Vとともに枠体Wの縦枠W3側に移動して行き、キャッチ部材50Aの係合部57Aが上枠W1に取り付けられた操作部材70Aに突き当たって、係合する。このとき、障子Vはあと少しを残して開いた状態である。
さらに、障子Vが閉まって行くと、操作部材70Aによりキャッチ部材50Aの係合部57Aが押されて、キャッチ部材50Aが引っ張りコイルバネ54Aの付勢力に抗してねじ52Aを中心に平面視において反時計方向に回動し、これによりガイドローラ56Aがガイドレール部1Aの凹部24Aから外れて、ガイドレール部1Aと引き込みフレーム部2Aとが別々に移動できるようになる。その後、引き込みフレーム部2Aは、分銅部4によりの障子Vの召合せ側に付勢されているので、キャッチ部材50Aの係合部58Aが操作部材70Aに係合し、引き込みフレーム部2Aはその位置に保持される。一方、障子Vに設けられたプーリ77に作用する分銅部4の荷重により、障子Vが閉まる方向に押されるので、障子Vを人力等により移動させなくても、障子Vが閉まって行く。障子Vが閉まって行くと、プーリ77も障子Vとともに移動するので、分銅部4が縦框V3内を下降して行く。そして、引き込み部2Aの引き込みフレーム31Aの2つの一方向回転ダンパー34A、35Aの各ピニオン36A、37Aがともに、ガイドレール部1Aのラック17Aに噛み合っている間は、両方の一方向回転ダンパー34A、35Aの回転抵抗を受け、ガイドレール部1Aはゆっくり移動し、したがってガイドレール部1Aが固定されている障子Vはゆっくり閉まって行く。このように、本引き込み装置の作動当初では、障子Vの移動速度が遅くなる。したがって、障子Vを勢い良く閉めた場合には、障子Vの移動速度が減速され、これにより指詰め等の事故を防止することが可能になる。
さらに、障子Vが閉まって行くと、2つの一方向回転ダンパー34A、35Aのうちの一方の一方向回転ダンパー34Aのピニオン36Aがラック17Aから外れて直線部18Aに位置する。そうすると、ガイドレール部1Aは、ラック17Aと噛み合っている一方向回転ダンパー35Aの回転抵抗のみを受けて移動するようになるので、ガイドレール部1A(したがって障子V)はその前より少し早く移動するようになる。この例では、一方向回転ダンパー34Aの方が一方向回転ダンパー35Aよりも回転抵抗が大きく設定されているので、一方向回転ダンパー35Aのみによる回転抵抗は、2つの一方向回転ダンパー34A、35Aによる回転抵抗の半分よりも小さくなる。その後、障子Vは全閉状態まで閉まって行く。
なお、ガイドローラ56Aは、ガイドレール部1Aのローラガイド部20Aの傾斜部22Aおよび直線部21Aに沿って移動する。これにより、キャッチ部材50Aの障子V移動時の姿勢が制御され、キャッチ部材50Aの係合部58Aが操作部材70Aに係合し、引き込みフレーム部2Aが同じ位置に保持される。
他方、障子Vを全閉状態から開けて行くと、ガイドレール部1Aが障子Vとともに枠体Wの左右方向中央部側に移動するとともに、分銅部4が縦框V3内を上昇して行く。このときの障子Vには、プーリ77を介して障子Vが閉まる方向に分銅部4の荷重による力が作用している。このとき、ガイドローラ56Aは、ガイドレール部1Aのローラガイド部20Aの直線部21Aおよび傾斜部22Aに沿って移動する。これにより、キャッチ部材50Aの障子V移動時の姿勢が制御され、キャッチ部材50Aの係合部58Aが操作部材70Aに係合し、引き込みフレーム部2Aが同じ位置に保持される。なお、ガイドレール部1Aのこの方向への移動時には、一方向回転ダンパー34A、35Aの回転抵抗は生じない。
さらに、障子Vを開いて行き、引き込みフレーム部2Aのガイドローラ56Aがガイドレール部1Aの凹部24Aの位置にくると、キャッチ部材50Aが、その係合部58を操作部材70Aにより押されるとともに、引っ張りコイルバネ54Aにより引っ張られて、ねじ52Aを中心に平面視において時計方向に回動し、これによりガイドローラ56Aが凹部24Aに落ちて、凹部24Aに係合される。そうすると、ガイドレール部1A、引き込みフレーム2Aおよび分銅部4とが一体化し、障子Vとともに移動するようになり、これ以降、障子Vはこの引き込み装置とは無関係に開いて行く。
なお、分銅部4の付勢力は一定であるが、ローラガイド部20Aの直線部21Aと凹部24Aとの間に傾斜部22Aを設けているので、障子Vを開く時に生じるローラガイド部20Aとガイドローラ56Aとの摺動抵抗が低減され、これにより障子Vの開時の操作力が軽減されるとともに、ガイドローラ56Aの凹部24Aへの出入りが円滑になり、障子Vの開閉操作が円滑になる。
次に、戻し部材72Aの作用について図22乃至図25を参照しつつ説明する。
障子Vが所定量以上開いている場合には、前述のように、キャッチ部材50Aのガイドローラ56Aが凹部24Aに係合されており、障子Vを閉めて行くと、キャッチ部材50Aの係合部58Aが操作部材70Aに係合する。しかし、障子Vの建て込み時、あるいはキャッチ部材50Aを手で触って回動させ、引き込みフレーム31Aが召合せ側に引き込まれてしまった場合などには、キャッチ部材50Aの係合部58Aが操作部材70Aに係合していない状態で、引き込みフレーム31Aが引き込まれてしまうことがある。このようになると、引き込み装置が機能しない。
このような場合には、障子Vを閉めてから再び開けると、戻し部材72Aにより、キャッチ部材50Aのガイドローラ56Aが凹部24Aに係合される。
すなわち、操作部材70Aがキャッチ部材50Aより戸先側に位置している状態で、障子Vを閉めて行くと、キャッチ部材50Aの戸先側の端部が操作部材70Aに突き当たるまで障子Vが閉まる。このとき、操作部材70Aとともに障子Vに取り付けられている戻し部材72Aは、キャッチ部材50Aに突き当たって操作部材70A側に倒れ、その後ねじりコイルバネ75Aの付勢力により斜めの状態に復帰し、その先端部がキャッチ部材50Aの係合部57Aと係合部58Aとの間に位置する。
その後、障子Vを開けると、戻し部材72Aがキャッチ部材50Aの係合部58Aに係合し、分銅部4の付勢力に抗してキャッチ部材50Aをその位置に保持している。そして、ガイドレール部1Aの凹部24Aがキャッチ部材50Aのガイドローラ56Aの位置にくると、ガイドローラ56Aが凹部24Aに落ちて、係合される。ガイドローラ56Aが凹部24A内に位置すると、戻し部材72Aがキャッチ部材50Aの係合部58Aから外れるので、これ以降、障子Vはこの引き込み装置とは無関係に開いて行く。
なお、操作部材70Aがキャッチ部材50Aの係合部58Aに係合する通常の状態では、戻し部材72Aの先端部は引き込みフレーム31Aの上端で押えられた状態になっており、キャッチ部材50Aの係合部58Aに係合することはない。
このように構成された引戸の引き込み装置にあっては、障子Vの閉時に、引き込み装置が作動する当初は、2つの一方向回転ダンパー34A、35Aにより大きな抵抗力を与えて、障子Vの移動速度を緩和することができ、その後2つの一方向回転ダンパー34A、35Aのうちの一方向回転ダンパー34Aが直線部18Aに移動して抵抗力を生じなくなるので、このときの分銅部4による付勢力を小さくして、完全に障子Vを閉止することができる。このため、分銅部4による最大付勢力を小さくすることができるので、障子Vを開けるときの操作力を軽減することができる。この引戸の引き込み装置は、障子の重量が大きい引戸に特に有効である。
なお、前述の第1の実施の形態では、装置本体Hを引戸Tの枠体Wの上枠W1に取り付け、操作部Sを引戸Tの障子Vの上框V1に取り付けた場合について説明したが、図32に示すように、装置本体Hを引戸Tの障子Vの上框V1に取り付け、操作部Sを引戸Tの枠体Wの上枠W1に取り付けるようにしてもよい。図32は障子Vの全閉時を示している。なお、図32の第3の実施の形態では、引き込みフレーム31の障子Vの召合せ側の端部にロープ85の一端部を固定し、このロープ85を障子Vに固定されたプーリ86に巻回した後、ロープ85の他端部に引っ張りコイルバネ39の一端部を取り付け、この引っ張りコイルバネ(バネ)39の他端部を、ガイドレール部1に取り付けている。ロープ85、プーリ86およびばね39は、引き込みフレーム31を引き込む引き込み用付勢部材として機能するものである。また、図32の実施の形態では、ばね力調整部3を設けていない。
また、前述の第2の実施の形態では、装置本体HAを引戸Tの障子Vの上框V1に取り付け、操作部SAを引戸Tの枠体Wの上枠W1に取り付けた場合について説明したが、図33に示すように、装置本体HAを引戸Tの枠体Wの上枠W1に取り付け、操作部SAを引戸Tの障子Vの上框V1に取り付けるようにしてもよい。図33において、左側の障子Vは全閉時を示し、右側の障子Vは引き込み装置により引き込まれる直前の状態を示している。なお、図33の第4の実施の形態では、分銅部4は縦枠W3内に設けられている。また、図33の実施の形態では、2枚の障子V(外障子Vおよび内障子V)両方に本発明の引き込み装置が設けられている場合を示している。
また、前述の各実施の形態では、本発明の引き込み装置を引戸の上部に設けたが、本発明の引き込み装置を引戸の下部に設けるようにしてもよい。
また、前述の各実施の形態では、本発明の引戸の引き込み装置を、2枚建ての引き違い引戸に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、4枚建ての引戸あるいは片引き引戸等にも適用することができ、また溝上で開閉する方式の引戸あるいはハンガーレールに吊られて開閉する方式の引き戸等にも適用することができる。
図34乃至図36は、本発明の第5の実施の形態に係る引戸の引き込み装置を示す図であって、図34は引戸の引き込み装置の要部の平面図であり、図35は引き込みフレーム部を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図であり、図36は一方向回転ダンパーの1つの位置を変更した状態の引戸の引き込み装置の要部の平面図である。
なお、本実施の形態は、一方向回転ダンパーのうちの1つの位置を変更できる点に特徴があり、その他の構成および作用は前述した第1の実施の形態の構成および作用と同様であるため、以下においては、本実施の形態の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図1ないし図21と同一の符号を付して簡潔に説明するに留める。
本実施の形態では、図34および図35に示すように、引き込みフレーム部2の引き込みフレーム31に設けられている2つの一方向回転ダンパー34、35のうちの一方向回転ダンパー34の位置が変更できるようになっている。すなわち、一方向回転ダンパー34は、引き込みフレーム部2の引き込みフレーム31に設けられている2つの一方向回転ダンパー34、35のうちで、ガイドレール部1のガイドレール11のラック17から早く外れて直線部(平坦部)18に移動するようになっているが、この一方向回転ダンパー34の位置をラック17に沿う方向に変更できるようになっている。
この一方向回転ダンパー34の位置を変更可能とする構造は、次のように構成されている。すなわち、引き込みフレーム31の下側には、ダンパー取付板90が設けられており、ダンパー取付板90に一方向回転ダンパー34が固定されている。このダンパー取付板90には、ラック17に沿う方向に延びる2つの長穴91が形成されており、各長穴91にはそれぞれ、ガイドピンとしてのねじ92が下側から挿入され、引き込みフレーム31に螺合されている。この場合、ねじ92を引き込みフレーム31に締め付けても、ダンパー取付板90は移動できるようになっている。また、ダンパー取付板90には、ラック17に沿う方向に延びる長穴93が形成されており、この長穴93には、固定ねじ94が下側から挿入され、引き込みフレーム31に螺合されている。したがって、ダンパー取付板90は、固定ねじ94を緩めて、ガイドピンとしてねじ92と長穴91とをガイドとしてラック17に沿う方向に移動し、固定ねじ94を締め付けることにより、ラック17に沿う方向に固定位置を変更できるようになっており、このダンパー取付板90の固定位置変更に伴って、ダンパー取付板90に固定されている一方向回転ダンパー34の位置が変更するようになっている。
このような引戸の引き込み装置にあっては、図36に示すように、ダンパー取付板90の固定位置をガイドレール部1の直線部18側からラック17側に移動することにより、一方向回転ダンパー34を一方向回転ダンパー35側に移動し、これにより一方向回転ダンパー34のピニオン36がラック17に噛み合う噛み合い長さが長くなるようにすると、障子の閉時に、引っ張りコイルバネ39により引き込みフレーム31が引き込まれる際に、2つの一方向回転ダンパー34、35の両ピニオン36、37とラック17との噛み合いによる両方の一方向回転ダンパー34、35の回転抵抗が両方とも作用している距離が長くなり、引き込み時の抵抗が大きくなる。一方向回転ダンパー34、35は、通常シリコンオイル等の粘性を利用するものであるので、冬場に比べて夏場に、一方向回転ダンパー34、35の回転抵抗が低下するが、この夏場に、一方向回転ダンパー34のピニオン36がラック17に噛み合う噛み合い長さが長くなるように、上記のように一方向回転ダンパー34の固定位置を変更することにより、冬場と同じようなダンパー機能(衝撃吸収機能)を得ることが可能となる。また、一方向回転ダンパー34のピニオン36とラック17との噛み合い長さを調節することができるので、ダンパー機能を調節することが可能である。
図37乃至図41は、本発明の第6の実施の形態に係る引戸の引き込み装置を示す図であって、図37は引戸の引き込み装置の要部を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図であり、図38はガイドレール部を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は(b)のD−D線に沿う断面図であり、図39は引き込みフレーム部を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図であり、図40および図41は補助の一方向回転ダンパーを使用する場合の引戸の引き込み装置の要部の平面図である。
なお、本実施の形態は、補助の一方向回転ダンパーを設けた点に特徴があり、その他の構成および作用は前述した第1の実施の形態の構成および作用と同様であるため、以下においては、本実施の形態の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図1ないし図21と同一の符号を付して簡潔に説明するに留める。
本実施の形態では、図37および図38に示すように、ガイドレール部1に補助の一方向回転ダンパー100が位置を変更可能に設けられている。すなわち、ガイドレール部1の直線部18側の端部には、延長部101が設けられ、この延長部101の下側には、補助ダンパー取付板103が設けられており、この補助ダンパー取付板103に一方向回転ダンパー100が固定されている。補助ダンパー取付板103には、ラック17に沿う方向に延びる2つの長穴105が形成されており、各長穴105にはそれぞれ、ガイドピンとしてのねじ106が下側から挿入され、延長部101に螺合されている。この場合、ねじ106を延長部101に締め付けても、補助ダンパー取付板103は移動できるようになっている。また、補助ダンパー取付板103には、ラック17に沿う方向に延びる長穴107が形成されており、この長穴107には、固定ねじ108が下側から挿入され、延長部101に螺合されている。したがって、補助ダンパー取付板103は、固定ねじ108を緩めて、ガイドピンとしてねじ106と長穴105とをガイドとしてラック17に沿う方向に移動し、固定ねじ108を締め付けることにより、ラック17に沿う方向に固定位置を変更できるようになっており、この補助ダンパー取付板103の固定位置変更に伴って、補助ダンパー取付板103に固定されている一方向回転ダンパー100の位置が変更するようになっている。
一方、図37および図39に示すように、引き込みフレーム部2の引き込みフレーム31の一方向回転ダンパー34側の端部には、細巾の延長部111が一体に形成されており、この延長部111の先端部には、補助のラック112が形成されている。このラック112は、ガイドレール部1のラック17と平行に延びている。後述するように、ラック112は、補助の一方向回転ダンパー100のピニオン115が噛み合い可能となっている。ラック112の一方向回転ダンパー34側には、ラック112の歯底と同じ奥行きで直線状に延びる直線部(平坦部)113が形成されている。
このような引戸の引き込み装置においては、補助の一方向回転ダンパー100を使用しないときには、図37に示すように、補助の一方向回転ダンパー100がラック112より一方向回転ダンパー34側に位置しており、したがって障子の閉時に、引っ張りコイルバネ39により引き込みフレーム31が引き込まれても、補助の一方向回転ダンパー100がラック112に噛み合うことはない。
他方、補助の一方向回転ダンパー100を使用する場合には、図40に示すように、補助ダンパー取付板103をガイドレール部1の延長部101から引き出して、補助ダンパー取付板103の固定位置を延長部101の先端側に移動することにより、補助の一方向回転ダンパー100を延長部101の先端側に移動し、これにより補助の一方向回転ダンパー100のピニオン115がラック112の先端側(一方向回転ダンパー34と反対側)の端部に噛み合うようにする。そうすると、障子の閉時に、引っ張りコイルバネ39により引き込みフレーム31が引き込まれる際に、2つの一方向回転ダンパー34、35の両ピニオン36、37がラック17との噛み合うとともに、補助の一方向回転ダンパー100のピニオン115がラック112と噛み合うので、引き込み時の抵抗が大きくなる。なお、本例では、図41に示すように、引き込みフレーム31が引き込まれて、一方向回転ダンパー34のピニオン36がラック17から外れて直線部に移動するときに、補助の一方向回転ダンパー100のピニオン115もラック112から外れて直線部113に移動するようになっている。
したがって、この引戸の引き込み装置にあっては、冬場に比べて夏場に、一方向回転ダンパー34、35の回転抵抗が低下しても、この夏場に、補助の一方向回転ダンパー100を用いることにより、冬場と同じようなダンパー機能を得ることが可能となる。また、補助の一方向回転ダンパー100のピニオン115とラック112との噛み合い長さを変更することができるので、ダンパー機能(衝撃吸収機能)を調節することができる。
図42乃至図44は、本発明の第7の実施の形態に係る引戸の引き込み装置を示す図であって、図42は引戸の引き込み装置の要部を示す平面図であり、図43は引き込みフレーム部を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図であり、図44は離脱式の一方向回転ダンパーを使用する場合の引き込みフレーム部の正面図である。
なお、本実施の形態は、離脱式の一方向回転ダンパーを設けた点に特徴があり、その他の構成および作用は前述した第1の実施の形態の構成および作用と同様であるため、以下においては、本実施の形態の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図1ないし図21と同一の符号を付して簡潔に説明するに留める。
本実施の形態では、図42および図43に示すように、引き込みフレーム部2の引き込みフレーム31に、2つの一方向回転ダンパー34、35に加えて、離脱式の一方向回転ダンパー120が設けられている。すなわち、一方向回転ダンパー120は、離脱ダンパー取付板121に固定されており、この離脱ダンパー取付板121は、固定ねじ122に固定されている。この固定ねじ122が引き込みフレーム31に下側から螺合されることにより、離脱ダンパー取付板121が引き込みフレーム31の下側に設けられている。また、離脱ダンパー取付板121には、上方に延びるガイドピン123が設けられており、このガイドピン123は、引き込みフレーム31に上下方向に延びるガイド穴124に挿入されている。
そして、固定ねじ122が引き込みフレーム31にねじ込まれるにつれて、離脱ダンパー取付板121が上昇し(引き込みフレーム31に接近し)、これに伴い一方向回転ダンパー120が上昇するようになっている。固定ねじ122が完全にねじ込まれたときに、一方向回転ダンパー120のピニオン125がガイドレール部1のラック17における直線部18側の端部に噛み合うようになっている。
他方、固定ねじ122が引き込みフレーム31から緩められるにつれて、離脱ダンパー取付板121が下降し(引き込みフレーム31から離れ)、これに伴い一方向回転ダンパー120が下降し、これにより一方向回転ダンパー120のピニオン125がラック17に噛み合わなくなるようになっている。
離脱ダンパー取付板121は、昇降移動時に、ガイドピン123とガイド穴124により、案内されて移動する。
このような引戸の引き込み装置においては、離脱式の一方向回転ダンパー120を使用しないときには、図43(b)に示すように、離脱ダンパー取付板121が下側の位置にあるので、一方向回転ダンパー120のピニオン125がラック17よりも下側の位置にあり、したがって障子の閉時に、引っ張りコイルバネ39により引き込みフレーム31が引き込まれても、補助の一方向回転ダンパー100がラック17に噛み合うことはない。
他方、離脱式の一方向回転ダンパー120を使用する場合には、図44に示すように、固定ねじ122をねじ込み、離脱ダンパー取付板121を上昇させて、離脱ダンパー取付板121の固定位置を上側に移動することにより、一方向回転ダンパー120のピニオン125がラック17に噛み合うようにする。そうすると、障子の閉時に、引っ張りコイルバネ39により引き込みフレーム31が引き込まれる際に、2つの一方向回転ダンパー34、35の両ピニオン36、37がラック17との噛み合うとともに、離脱式の一方向回転ダンパー120のピニオン125がラック17と噛み合うので、引き込み時の抵抗が大きくなる。
したがって、この引戸の引き込み装置にあっては、冬場に比べて夏場に、一方向回転ダンパー34、35の回転抵抗が低下しても、この夏場に、離脱式の一方向回転ダンパー120を用いることにより、冬場と同じようなダンパー機能を得ることが可能となる。
なお、本発明の第5乃至第7の各実施の形態は、前述の本発明の第2乃至第4の各実施の形態にも適用することができる。
すなわち、第5の実施の形態のように、ラックに噛み合う一方向回転ダンパーのうちの少なくとも1つの一方向回転ダンパーの位置を変更可能とし、これにより一方向回転ダンパーがラックに噛み合う噛み合い長さを変更可能とすることは、前述の第2乃至第4の各実施の形態のような引戸の引き込み装置にも適用することができる。
また、第6の実施の形態のように、少なくとも1つの補助の一方向回転ダンパーおよびラックを設け、適宜これを用いることにより、引き込み時の抵抗を大きくすること、ならびにこれらの補助の一方向回転ダンパーとラックとの噛み合い長さを変更可能とすることは、前述の第2乃至第4の各実施の形態に係る引戸の引き込み装置にも適用することができる。
また、第7の実施の形態のように、ラックに噛み合う少なくとも1つの離脱式の一方向回転ダンパーを設け、適宜これを用いることにより、引き込み時の抵抗を大きくすることは、前述の第2乃至第4の各実施の形態に係る引戸の引き込み装置にも適用することができる。この離脱式の一方向回転ダンパーは、前述のように上下方向に移動自在とすることのほかに、例えば、離脱式の一方向回転ダンパーを横方向に移動自在としたり、あるいは旋回自在とするなどして、ラックに噛み合う位置とラックから外れる位置とに移動自在とするようにしてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る引戸の引き込み装置が設置された引戸を示す図であって、正面図である。 同、平面図である。 同、側面図である。 引戸の引き込み装置を示す平面図である。 引戸の引き込み装置を一部を切り欠いて示す正面図である。 図4の要部拡大図である。 図5の要部拡大図である。 (a)は図7のA−A線に沿う断面図であり、(b)は図7のB−B線に沿う断面図であり、(c)は図7のC−C線に沿う断面図である。 ガイドレール部を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は一部を切り欠いて示す正面図であり、(c)は縦断面図である。 引き込みフレーム部を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は正面図である。 ばね力調整部を示す正面図である。 操作部を示す正面図である。 引戸の引き込み装置の動作を説明するための平面図である。 引戸の引き込み装置の動作を説明するための平面図である。 引戸の引き込み装置の動作を説明するための平面図である。 引戸の引き込み装置の動作を説明するための平面図である。 引戸の引き込み装置の動作を説明するための平面図である。 引戸の引き込み装置の動作を説明するための平面図である。 戻し部材の作用を説明するための正面図である。 戻し部材の作用を説明するための正面図である。 戻し部材の作用を説明するための正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る引戸の引き込み装置が設置された引戸を示す図であって、正面図である。 同、平面図である。 引戸の引き込み装置を示す平面図である。 引戸の引き込み装置を一部を切り欠いて示す正面図である。 図24の要部拡大図である。 図25の要部拡大図である。 (a)は図27のA’−A’線に沿う断面図であり、(b)は図27のB’−B’線に沿う断面図であり、(c)は図27のC’−C’線に沿う断面図である。 ガイドレール部を示す図であって、(a)は横断面図であり、(b)は一部を切り欠いて示す正面図であり、(c)は縦断面図である。 引き込みフレーム部を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は正面図である。 操作部を示す正面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る引戸の引き込み装置が設置された引戸を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は正面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る引戸の引き込み装置が設置された引戸を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は正面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る引戸の引き込み装置の要部を示す平面図である。 引き込みフレーム部を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は正面図である。 一方向回転ダンパーの1つの位置を変更した状態の引戸の引き込み装置の要部を示す平面図である。 本発明の第6の実施の形態に係る引戸の引き込み装置の要部を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図である。 ガイドレール部を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は(b)のD−D線に沿う断面図である。 引き込みフレーム部を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図である。 補助の一方向回転ダンパーを使用する場合の引戸の引き込み装置の要部の平面図である。 補助の一方向回転ダンパーを使用する場合の引戸の引き込み装置の要部の平面図である。 本発明の第7の実施の形態に係る引戸の引き込み装置の要部を示す平面図である。 引き込みフレーム部を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図である。 離脱式の一方向回転ダンパーを使用する場合の引き込みフレーム部の正面図である。
符号の説明
T 引戸
W 枠体
V 障子
H、HA 装置本体
1、1A ガイドレール部
17、17A、112 ラック
18、18A、113 直線部
31、31A 引き込みフレーム(引き込み部材)
34、35、34A、35A、100、120 一方向回転ダンパー
70、70A 操作部材

Claims (3)

  1. 引戸の枠体に設けられた装置本体と、前記引戸の障子に設けられた操作部材とを備え、
    前記装置本体は、
    前記枠体に設けられ、前記障子の閉方向に向かってラックおよび直線部がこの順に設けられているガイドレール部と、
    このガイドレール部に前記障子の移動方向と平行に往復移動自在に設けられた引き込み部材と、
    この引き込み部材を前記障子の閉方向に付勢する引き込み用付勢部材と、
    前記引き込み部材に複数個設けられた一方向回転ダンパーとを備え、
    複数個の前記一方向回転ダンパーは、前記障子の閉時の当初においては、複数個の前記一方向回転ダンパーが前記ガイドレール部の前記ラックに噛み合って前記引き込み部材に抵抗力を与え、その後、複数個の前記一方向回転ダンパーのうちの少なくとも1つが前記直線部に移動して抵抗力が生じなくなるものである、
    ことを特徴とする引戸の引き込み装置。
  2. 引戸の枠体に設けられた操作部材と、前記引戸の障子に設けられた装置本体とを備え、
    前記装置本体は、
    前記障子に設けられ、前記障子の開方向に向かってラックおよび直線部がこの順に設けられているガイドレール部と、
    このガイドレール部に前記障子の移動方向と平行に往復移動自在に設けられた引き込み部材と、
    この引き込み部材を前記障子の開方向に付勢するとともに、該引き込み部材が前記操作部材により移動不能とされた際に前記障子を閉方向に付勢する引き込み用付勢部材と、
    前記引き込み部材に複数個設けられた一方向回転ダンパーとを備え、
    複数個の前記一方向回転ダンパーは、前記障子の閉時の当初においては、複数個の前記一方向回転ダンパーが前記ガイドレール部の前記ラックに噛み合って前記ガイドレール部に抵抗力を与え、その後、複数個の前記一方向回転ダンパーのうちの少なくとも1つが前記直線部に移動して抵抗力が生じなくなるものである、
    ことを特徴とする引戸の引き込み装置。
  3. ラックに噛み合う一方向回転ダンパーの噛み合い長さまたは個数を変更可能とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の引戸の引き込み装置。
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