JP4783987B2 - 情報端末装置及び情報端末受信方法、ディジタル放送受信装置及び方法、並びに、出力時間演算装置及び方法 - Google Patents

情報端末装置及び情報端末受信方法、ディジタル放送受信装置及び方法、並びに、出力時間演算装置及び方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明、例えば、ディジタルBS(Broadcast Satellite )放送で、通常の放送が終了したことにより生じるトランスポンダの空き帯域を利用してコンテンツのデータを配信するようなシステムに用いて好適な情報端末装置及び情報端末受信方法、ディジタル放送受信装置及び方法、並びに、出力時間演算装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタルBS放送では、MPEG(Moving Picture Coding Experts Group )2−TS(Transport Stream)を使って、ディジタルビデオデータやディジタルオーディオデータ、その他の情報からなる番組が放送されている。MPEG2−TSでは、1つの搬送波に複数のチャンネルの番組を多重化して伝送できる。例えば、ディジタルBS放送を行っている衛星(BS−4後発機)には、伝送帯域幅が30Mbpsのトランスポンダが8機搭載されている。1つのトランスポンダで、SDTV(Standard Definition Television)放送なら6チャンネル、HDTV(High Definition Television)放送なら2チャンネルの伝送が可能である。
【0003】
これらディジタルBS放送で放送されている通常の番組中には、放送する時間帯が昼間に限られているものがある。このため、夜間、通常の放送が終了すると、トランスポンダに空き帯域が生じる。そこで、放送が終了した後に生じるトランスボンダの空き帯域を有効的に利用して、コンテンツのデータの配信を行うことが提案されている。
【0004】
つまり、夜間、通常の放送が終了した間に生じるトランスポンダの帯域に空き帯域を利用して、放送局から各家庭の受信機に、BS衛星を介して、コンテンツのデータが送られる。このコンテンツのデータが各家庭の受信機で受信される。各家庭の受信機には、ハードディスクドライブのようなストレージデバイスが備えられている。受信されたコンテンツのデータは、このストレージデバイスに一旦蓄積される。ストレージデバイスに蓄積されたコンテンツのデータは、ユーザが後に再生することができる。ストレージデバイスに蓄積されたコンテンツのデータを再生させると、各家庭の受信端末のストレージデバイスからコンテンツのデータが読み出され、その映像が各家庭のテレビジョン受像機に映し出される。
【0005】
このようなコンテンツのデータの配信サービスは、通常の放送が終了したことにより生じる空き帯域を利用しているため、低コストでコンテンツのデータを配信できるという利点がある。配信するコンテンツのデータとしては、映画やドラマのようなビデオデータの他、各種のものが考えられる。このようなコンテンツのデータの配信サービスは、ビデオオンデマンドや音楽の配信サービスにも利用できる。
【0006】
ところで、このようなコンテンツのデータの配信サービスは、通常の番組の放送が終了した後のトランスポンダの空き帯域を利用してデータを転送しているため、コンテンツのデータを配信できる時間帯は、通常の番組の放送時間によって制限される。また、コンテンツのデータの伝送に確保できる帯域は、通常放送が終了している間のトランスポンダの空き帯域に制限される。このため、コンテンツのデータを、通常の放送が終了してトランスポンダに空き帯域が生じている時間内に配信できなくなったり、トランスポンダの空き帯域ではコンテンツのデータを配信するのに十分な帯域が確保できなくなったりすることが考えられる。
【0007】
そこで、このようなコンテンツのデータの配信サービスにおいて、コンテンツのデータの配信時間を短縮するために、実時間より速い速度でデータを送ったり、コンテンツのデータを送るのに十分な帯域を確保するために、実時間より遅い速度でデータを送ったりすることが考えられている。
【0008】
すなわち、例えば、通常の放送が行われていない時間帯が夜中の1時から朝5時までの4時間であると想定する。この場合、配信したいコンテンツのデータの時間が4時間以内なら、通常の放送が終了している夜中の1時から朝5時までの4時間で、コンテンツのデータを実時間で送ることができる。
【0009】
ところが、配信したいコンテンツの時間が実時間で例えば8時間ある場合には、通常の放送が終了している夜中の1時から朝5時までの4時間では、コンテンツのデータの配信が完了できない。
【0010】
そこで、このように、コンテンツのデータの転送時間が十分に確保できない場合には、実時間の例えば2倍の速度で、コンテンツのデータの転送が行われる。実時間の例えば2倍の速度でコンテンツのデータが送られると、実時間では例えば8時間のコンテンツのデータが4時間で送れることになる。したがって、配信したいコンテンツの時間が実時間で例えば8時間であっても、転送速度を2倍にすれば、通常の放送が終了している夜中の1時から朝5時までの4時間で、コンテンツのデータの配信を完了できる。
【0011】
また、上述したように、ディジタルBS衛星には、30Mbpsの伝送帯域のトランスポンダが8機搭載されており、1つのトランスポンダで、SDTV放送なら6チャンネル、HDTV放送なら2チャンネルの伝送が可能である。例えば、SDTVの放送を行っている番組の終了時間を利用して、コンテンツのデータの配信を行うと想定する。この場合、それまで放送されていた番組と同等のSDTVのコンテンツのデータを配信するのであれば、空き帯域を利用して実時間でそのままコンテンツのデータを転送できる。ところが、HDTVのコンテンツのデータを配信しようとすると、SDTVの放送を行っている番組が終了したことにより生じるトランスポンダの空き帯域では、帯域が十分でなく、コンテンツのデータが転送できない。
【0012】
そこで、このように、コンテンツのデータを転送するのに十分な帯域が確保できない場合には、実時間より遅い速度でコンテンツのデータの転送が行われる。例えば、実時間では1時間のHDTVのコンテンツのデータの転送速度を1/4に落として送るようにすると、伝送帯域が1/4となり、SDTVの放送を行っている番組が終了したことにより生じるトランスポンダの空き帯域でも、HDTVのコンテンツのデータが転送できる。
【0013】
また、例えば、SDTVの放送を行っている番組の終了時間を利用して、SDTVの2つのコンテンツのデータの配信を行いたいとする。実時間でコンテンツのデータを配信するのでは、1つのSDTVの放送を行っている番組が終了したことにより生じる空き帯域を利用して、2つのコンテンツのデータを同時に配信することはできない。
【0014】
この場合には、コンテンツの情報の転送速度が1/2に落とされる。転送速度が1/2になると、伝送帯域が1/2になり、1つのSDTVの放送を行っている番組が終了したことにより生じるトランスポンダの空き帯域を利用して、2つのSDTVのコンテンツのデータを同時に送ることができる。
【0015】
さらに、例えば、トランスポンダの空き帯域として、例えば、10Mbps分が確保されているとする。これに対して、伝送しようとするコンテンツのデータの帯域が8Mbpsであるとする。この場合、通常ヌルパケットを挿入して伝送するが、このようにすると、2Mbpsの帯域の無駄が生じる。コンテンツのデータの転送速度を変えられれば、このような無駄を生じさせずに、データを転送できる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
このように、夜間、放送が終了し、トランスポンダに空き帯域が生じる間に、トランスポンダの空き帯域を利用してコンテンツのデータを送るようなシステムでは、実時間より速い速度でデータを送ることにより、長時間のコンテンツのデータを限られた時間内に送ることが可能になる。また、実時間より遅い速度でデータを送ることにより、限られた伝送帯域で広帯域のコンテンツのデータを転送させたり、複数のコンテンツのデータを同時に送ったりすることが可能になる。
【0017】
ところが、実時間とは異なる速度でデータを伝送すると、時間情報が失われてしまい、時間軸が復元できなくなる。このため、TSパケットで送られてくるPCR(Program Clock Reference )を基準にして時刻を設定してプログラムを再生することができなくなるという問題が生じる。
【0018】
したがって、この発明の目的は、MPEG2のストリームを実時間とは異なる速度で伝送しても、正しい時間軸を復元してプログラムを再生できるようにした情報端末装置及び情報端末受信方法、ディジタル放送受信装置及び受信方法、並びに、出力時間演算装置及び方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この発明は、複数の第1のパケットと複数の第2のパケットとからなり、第1のパケットは、少なくとも、実時間が反映されるダミー基準時間情報と、配信の際の転送レートと再生レートとの比率を示す時間比率情報とを含むダミーパケットであり、第2のパケットは、オーディオパケットまたはビデオパケットであるコンテンツ配信データを受信する受信部と、第1および第2のパケットのそれぞれを出力するタイミングを示す出力時間情報を算出する算出部と、第1および第2のパケットのそれぞれに出力時間情報が付加され、出力時間情報が付加された第1および第2のパケットを記録する記録部と、出力時間情報に基づいて、記録部から読み出される第1および第2のパケットの出力を制御する制御部とを有し算出部は、(x−1)番目(但し、xは1以上の整数)に入力される第1のパケットの到達時間を第1のパケットの出力時間情報とするとともに、(x−1)番目に入力される第1のパケットの到達時間をラッチし、ラッチされている到達時間と、第2のパケットの到達時間との差分に時間比率情報を乗算して、第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を算出し、(x−1)番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報と、x番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報との差分を算出し、差分に応じて、第1および第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を較正する情報端末装置である。
【0020】
この発明は、複数の第1のパケットと複数の第2のパケットとからなり、第1のパケットは、少なくとも、実時間が反映されるダミー基準時間情報と、配信の際の転送レートと再生レートとの比率を示す時間比率情報とを含むダミーパケットであり、第2のパケットは、オーディオパケットまたはビデオパケットであるコンテンツ配信データを受信する受信ステップと、第1および第2のパケットのそれぞれを出力するタイミングを示す出力時間情報を算出する算出ステップと、第1および第2のパケットのそれぞれに出力時間情報が付加され、出力時間情報が付加された第1および第2のパケットを記録する記録ステップと、出力時間情報に基づいて、第1および第2のパケットの出力を制御する制御ステップとを有し算出ステップは、(x−1)番目(但し、xは1以上の整数)に入力される第1のパケットの到達時間を第1のパケットの出力時間情報とするとともに、(x−1)番目に入力される第1のパケットの到達時間をラッチし、ラッチされている到達時間と、第2のパケットの到達時間との差分に時間比率情報を乗算して、第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を算出し、(x−1)番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報と、x番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報との差分を算出し、差分に応じて、第1および第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を較正する情報端末受信方法である。
【0021】
この発明は、放送波により配信され、複数の第1のパケットと複数の第2のパケットとからなり、第1のパケットは、少なくとも、実時間が反映されるダミー基準時間情報と、配信の際の転送レートと再生レートとの比率を示す時間比率情報とを含むダミーパケットであり、第2のパケットは、オーディオパケットまたはビデオパケットであるコンテンツ配信データを受信する受信部と、第1および第2のパケットのそれぞれを出力するタイミングを示す出力時間情報を算出する算出部と、第1および第2のパケットのそれぞれに出力時間情報が付加され、出力時間情報が付加された第1および第2のパケットを記録する記録部と、出力時間情報に基づいて、記録部から読み出される第1および第2のパケットの出力を制御する制御部とを有し算出部は、(x−1)番目(但し、xは1以上の整数)に入力される第1のパケットの到達時間を第1のパケットの出力時間情報とするとともに、(x−1)番目に入力される第1のパケットの到達時間をラッチし、ラッチされている到達時間と、第2のパケットの到達時間との差分に時間比率情報を乗算して、第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を算出し、(x−1)番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報と、x番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報との差分を算出し、差分に応じて、第1および第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を較正するディジタル放送受信装置である。
【0022】
この発明は、放送波により配信され、複数の第1のパケットと複数の第2のパケットとからなり、第1のパケットは、少なくとも、実時間が反映されるダミー基準時間情報と、配信の際の転送レートと再生レートとの比率を示す時間比率情報とを含むダミーパケットであり、第2のパケットは、オーディオパケットまたはビデオパケットであるコンテンツ配信データを受信する受信ステップと、第1および第2のパケットのそれぞれを出力するタイミングを示す出力時間情報を算出する算出ステップと、第1および第2のパケットのそれぞれに出力時間情報が付加され、出力時間情報が付加された第1および第2のパケットを記録する記録ステップと、出力時間情報に基づいて、第1および第2のパケットの出力を制御する制御ステップとを有し算出ステップは、(x−1)番目(但し、xは1以上の整数)に入力される第1のパケットの到達時間を第1のパケットの出力時間情報とするとともに、(x−1)番目に入力される第1のパケットの到達時間をラッチし、ラッチされている到達時間と、第2のパケットの到達時間との差分に時間比率情報を乗算して、第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を算出し、(x−1)番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報と、x番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報との差分を算出し、差分に応じて、第1および第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を較正するディジタル放送受信方法である。
【0023】
この発明は、複数の第1のパケットと複数の第2のパケットとからなり、第1のパケットは、少なくとも、実時間が反映されるダミー基準時間情報と、配信の際の転送レートと再生レートとの比率を示す時間比率情報とを含むダミーパケットであり、第2のパケットは、オーディオパケットまたはビデオパケットであるコンテンツ配信データを受信する受信部と、第1および第2のパケットのそれぞれを出力するタイミングを示す出力時間情報を算出し(x−1)番目(但し、xは1以上の整数)に入力される第1のパケットの到達時間を第1のパケットの出力時間情報とするとともに、(x−1)番目に入力される第1のパケットの到達時間をラッチし、ラッチされている到達時間と、第2のパケットの到達時間との差分に時間比率情報を乗算して、第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を算出し、(x−1)番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報と、x番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報との差分を算出し、差分に応じて、第1および第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を較正する出力時間演算装置である。
【0024】
この発明は、複数の第1のパケットと複数の第2のパケットとからなり、第1のパケットは、少なくとも、実時間が反映されるダミー基準時間情報と、配信の際の転送レートと再生レートとの比率を示す時間比率情報とを含むダミーパケットであり、第2のパケットは、オーディオパケットまたはビデオパケットであるコンテンツ配信データを受信し、第1および第2のパケットのそれぞれを出力するタイミングを示す出力時間情報を算出し(x−1)番目(但し、xは1以上の整数)に入力される第1のパケットの到達時間を第1のパケットの出力時間情報とするとともに、(x−1)番目に入力される第1のパケットの到達時間をラッチし、ラッチされている到達時間と、第2のパケットの到達時間との差分に時間比率情報を乗算して、第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を算出し、(x−1)番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報と、x番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報との差分を算出し、差分に応じて、第1および第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を較正する出力時間演算方法である。
【0029】
実時間を復元するためのダミーPCRの値と、転送時間と実時間との時間比率情報がアダプテーションフィールドに入ったダミーパケットが用意される。
【0030】
受信時には、このダミーパケットのダミーPCRと、時間比率情報とから、実時間に基づく出力時の時間情報が求められる。この実時間に基づく出力時の時間情報がタイムスタンプとしてTSパケットに付加されて、ハードディスクドライブ等のストレージデバイスに蓄積される。そして、再生時には、この記録時に付加されたタイムスタンプを参照して、ストレージデバイスからデータが読み出される。これにより、実時間とは異なる時間軸で送られてきたコンテンツのデータを、正しい時間軸で再生することができる。
【0031】
または、受信時に、タイムスタンプが付加されたTSパケットがハードディスクドライブ等のストレージデバイスに蓄積される。再生時に、ダミーパケットのダミーPCRと、時間比率情報とから、実時間に基づく出力時の時間情報が求められ、求められた時間のタイミングで再生が行なわれる。これにより、実時間とは異なる時間軸で送られてきたコンテンツのデータを、正しい時間軸で再生することができる。
【0032】
このように、実時間とは異なる速度でコンテンツのデータを伝送できることから、限られた時間を利用して長時間のコンテンツのデータを送ったり、狭い帯域でコンテンツのデータを送ったりすることが可能になる。
【0033】
また、実時間に基づく再生時の時間情報は、ダミーパケットの到達時間をラッチし、ラッチされているダミーパケットの到達時間と、入力されたパケットの到達時間との差分に、時間比率情報を乗算するようにすることで、簡単な構成で求められる。
【0034】
また、実時間に基づく再生時の時間情報は、ダミーパケットの到達時間をラッチし、ラッチされているダミーパケットの到達時間と、入力されたパケットの到達時間との差分に、時間比率情報を乗算してそのパケットの出力時間を算出するとともに、連続するダミーパケットを取得し、連続したダミーパケットに含まれるダミーPCRの差分に基づいて、パケットの出力時間を較正することで、誤差が堆積されなくなり、精度の向上が図れる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。この発明は、ディジタルBS放送を利用してコンテンツのデータを配信するシステムに適用できる。図1は、このように、ディジタルBS放送を利用してコンテンツのデータを配信するシステムの全体構成を示すものである。
【0036】
図1において、1はディジタルBS放送の放送局、2はディジタルBS(Broadcast Satellite )放送を行っている衛星、3はユーザの受信端末である。
【0037】
ディジタルBS放送では、例えば12GHz帯(周波数11.7GHz〜12GHz)の帯域を使って、ビデオデータ及びオーディオデータがMPEG2(Moving Picture Coding Experts Group )−TS(Transport Stream)で伝送される。ビデオデータは、MPEG2方式に基づいて圧縮され、オーディオデータは、MPEG2−ACC(Advanced Audio Coding )方式に基づいて圧縮される。そして、ビデオパケット及びオーディオパケットは、MPEG2のトランスポートストリームに組み込まれ、例えばトリレス8PSK( Phase Shift Keying )、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying )、又はBPSK(Binary Phase Shift Keying )で階層化変調され、所望の搬送波で送信される。
【0038】
放送局1は、放送する番組のソースとなるビデオデータ及びオーディオデータを、上述のように、MPEG2のトランスポートストリームに組み込み、所望の搬送波で変調して、衛星2に向けて送信している。放送局1からのストリームは、複数のチャンネルのプログラムが多重化されている。また、後に説明するように、夜間、通常の番組が終了したときには、放送局1からのストリームに、配信するコンテンツのデータが含められる。
【0039】
衛星2は、例えばディジタルBSの衛星(BS−4後継機)であり、この衛星2には、例えば8機のトランスポンダが搭載されている。1つのトランスポンダの伝送帯域幅は、例えば30Mbpsである。1つのトランスポンダで、SDTV(Standard Definition Television)放送なら例えば6チャンネル、HDTV(High Definition Television)放送なら2チャンネルの伝送が可能である。
【0040】
放送局1からの信号は、衛星2を介して、各家庭の受信端末3で受信される。各家庭の受信端末3は、受信機4と、テレビジョン受像機5とからなる。受信機4は、放送局1から、衛星2を介して送られてきた信号を受信し、MPEG2のトランスポートストリームを復調し、このトランスポートストリームから所望のチャンネルのビデオパケット及びオーディオパケットを抜き取り、ビデオ信号とオーディオ信号とをデコードするものである。
【0041】
受信機4でデコードされたビデオ信号及びオーディオ信号は、テレビジョン受像機5に供給され、テレビジョン受像機5に再生画面が映出される。
【0042】
また、受信機4には、ストレージ部7が設けられている。このストレージ部7は、夜間、空き帯域を有効利用して送られてくるコンテンツのデータを蓄積するために設けられている。
【0043】
図2は、放送局1の構成を示すものである。図2において、11A、11B、…は、通常放送を行うための放送信号処理部を示し、21はコンテンツ配信放送を行うための放送信号処理部を示している。
【0044】
通常放送の放送信号処理部11A、11B、…では、ビデオソース12A、12B、…からのビデオ信号がビデオエンコーダ13A、13B、…に供給され、オーディオソース15A、15B、…からのオーディオ信号がオーディオエンコーダ16A、16B、…に供給される。ビデオエンコーダ13A、13B、…で、MPEG2方式でビデオデータが圧縮され、ビデオパケットが形成される。また、オーディオエンコーダ16A、16B、…で、MPEG2−AAC(Advanced Audio Coding )方式で、オーディオデータが圧縮され、オーディオパケットが形成される。また、データ発生部17A、17B、…から、選局情報や限定受信情報、番組情報等のPSI(Program Specific Information)が発生される。
【0045】
ビデオエンコーダ13A、13B、…の出力と、オーディオエンコーダ16A、16B、…の出力と、データ発生部17A、17B、…の出力は、マルチプレクサ14A、14B、…に供給される。マルチプレクサ14A、14B、…で、ビデオパケットと、オーディオパケットと、データパケットとが多重化され、188バイトの固定長からなるTSパケットに組み入れられる。このマルチプレクサ14A、14B、…の出力は、マルチプレクサ18に供給される。
【0046】
コンテンツ配信放送の信号処理部21では、ビデオソース22からのビデオ信号がビデオエンコーダ23に供給され、オーディオソース25からのオーディオ信号がオーディオエンコーダ26に供給される。ビデオエンコーダ23で、MPEG2方式でビデオデータが圧縮され、ビデオパケットが形成される。また、オーディオエンコーダ26で、MPEG2−AAC方式で、オーディオデータが圧縮され、オーディオパケットが形成される。また、データ発生部27から、選局情報や限定受信情報、番組情報等のPSIが発生される。
【0047】
ビデオエンコーダ23の出力と、オーディオエンコーダ26の出力と、データ発生部27の出力は、マルチプレクサ24に供給される。マルチプレクサ24で、ビデオパケットと、オーディオデータと、データパケットとが多重化され、188バイトの固定長からなるTSパケットに組み入れられる。
【0048】
このマルチプレクサ24の出力は、時間変換部28に供給される。時間変換部28は、配信したいコンテンツの転送時間が十分に確保できない場合に、実時間より高速でコンテンツのデータを転送したり、配信しようとするコンテンツのデータの伝送帯域に対して、トランスポンダの空き帯域が十分に確保できない場合に、実時間より遅くコンテンツのデータを転送したりできるように、データの転送速度を変換するものである。
【0049】
この時間変換部28は、例えば、パーソナルコンピュータを利用した編集機により実現できる。実時間より高速でコンテンツのデータの配信を行う場合には、時間変換部28を構成するパーソナルコンピュータのハードディスクドライブにTSパケットを一旦記憶させ、入力レートより高速でTSパケットを出力させ、実時間より低速でコンテンツの配信を行う場合には、時間変換部28を構成するパーソナルコンピュータのハードディスクドライブにTSパケットを一旦記憶させ、入力レートより低速でTSパケットを出力させる。
【0050】
また、このとき、PCR(Program Clock Reference )の値をダミーPCRに書き換え、時間比率情報を付加しておく。ダミーPCR及び時間比率情報については後に説明する。勿論、時間変換部28は、TSパケットストリームの転送時間の変換と、ダミーPCRの付加を行えば良いので、専用のハードウェアでも実現可能である。
【0051】
時間変換部28の出力がマルチプレクサ18に供給される。マルチプレクサ18で、各通常放送の放送信号処理部11A、11B、…で形成された各チャンネルの通常放送のTSパケットとコンテンツ配信放送の信号処理部21で形成されたコンテンツ配信放送のTSパケットとが多重化される。
【0052】
マルチプレクサ18の出力が変調部30に供給される。変調部30で、例えばトレリス8PSK、QPSK、又はBPSKで階層符号化による変調処理が行われる。
【0053】
変調部30の出力が周波数変換部31に供給される。周波数変換部31で、使用されるトランスポンダの周波数に応じて、搬送波周波数が変換される。周波数変換部31の出力が増幅器32で増幅され、アンテナ33から出力され、衛星2に向けて送信される。
【0054】
全てのチャンネルで通常放送が行われている昼間の時間帯では、通常放送の放送信号処理部11A、11B、…が動作しており、衛星2のトランスポンダの帯域は、これらの通常のチャンネルの放送で占有されている。このように、衛星2のトランスポンダの帯域が通常のチャンネルの放送で占有されているときには、トランスポンダにコンテンツデータの配信を行えるための空き帯域が確保されていないので、コンテンツ配信のための信号処理部21の動作は停止される。
【0055】
夜間の時間帯になると、いくつかの通常放送の番組が終了し、衛星2のトランスポンダの伝送帯域に空き帯域が生じる。このときには、通常放送の放送信号処理部11A、11B、…の中で放送が終了しているものの動作は行われなくなり、コンテンツ配信放送を行うために、コンテンツのデータの配信を行うための信号処理部21が動作される。
【0056】
このように、コンテンツデータの配信は、通常の放送が行われている時間帯には行われず、通常の放送が終了し、衛星2のトランスポンダの伝送帯域に空き帯域が生じる時間帯に行われる。これにより、コンテンツの配信コストを下げることができる。
【0057】
しかしながら、この場合、コンテンツのデータの配信が衛星2のトランスポンダに空き帯域が生じている時間帯に限られているため、コンテンツのデータを配信できる時間は、通常のチャンネルの番組の放送時間によって制限されてしまう。このため、長時間のコンテンツのデータが送信できない。また、コンテンツのデータの伝送に確保できる帯域は、通常放送が終了している間のトランスポンダの空き帯域に制限されてしまう。このため、広帯域のコンテンツのデータが転送できない。
【0058】
そこで、この例では、マルチプレクサ24の後段に時間変換部28が設けられる。そして、夜間、通常の放送が終了したことにより生じるトランスポンダの空き帯域を利用してコンテンツのデータの配信を行う場合には、時間変換部28により、データの転送速度が変えられる。この時間変換部28により、例えば、配信したいコンテンツの時間が長く、十分な転送時間が確保できない場合には、実時間より高速でコンテンツのデータの転送が行われる。これにより、長時間のコンテンツのデータの転送が可能である。また、配信しようとするコンテンツのデータの伝送帯域が十分に確保できない場合には、実時間より遅い速度でデータの転送が行われる。これにより、広帯域のコンテンツのデータの転送が可能となる。
【0059】
しかしながら、このように、実時間とは異なる時間でコンテンツデータの転送を行うと、再生時に、基準となる時刻情報が得られなくなり、実時間に基づく時間軸が復元できなくなる。
【0060】
そこで、この発明の実施の形態では、コンテンツのデータを実時間とは異なる速度で転送する場合には、実時間を再生するための時間比率情報と、ダミーPCRが含められるダミーパケットを送るようにしている。
【0061】
図3は、コンテンツのデータを実時間とは異なる速度で転送した場合に、放送局1から送信されるストリームを示すものである。放送局1から送信されるストリームは、188バイトの固定長のTSパケットとされ、MPEG2のトランスポートストリームに組み入れられる。このTSパケットには、図3に示すように、ビデオパケットVP、VP、…と、オーディオパケットAP、AP、…とが含まれると共に、ダミーパケットDP、DP、…が含められる。ダミーパケットDP、DP、…には、実時間を復元するための時間比率情報とダミーPCRが含められる。そして、ダミーパケットには、このTSパケットがダミーパケットであることを示すPID(パケット識別子)が付けられている。
【0062】
図4は、この発明が適用された受信機4(図1)の一例を示すものである。図4において、放送局1から、衛星2を介して送られてきた信号は、パラボラアンテナ51で受信される。この受信信号は、図示せずも、パラボラアンテナ51に取り付けられたLNB(Low Noise Block Down Converter)で例えば1GHz帯の中間周波信号に変換される。このパラボラアンテナ51のLNBの出力は、チューナ部52に供給される。
【0063】
チューナ部52で、受信信号の中から所望の搬送波周波数のトランスポンダの信号が選択される。チューナ部52の受信周波数は、システムコントローラ50の出力により設定される。チューナ部52の出力が復調部53に供給される。
【0064】
復調部53で、トレリス8PSK、QPSK、又はBPSKの復調処理が行われる。すなわち、BSディジタル衛星放送では、BPSKと、QPSKと、トレリス8PSKとにより、階層化伝送が行われている。TC−8PSK変調では、1シンボル当たりの情報量は増えるが、降雨による減衰があると、エラーレートが悪化する。これに対して、BPSKやQPSKでは、1シンボル当たりの情報量は少なくなるが、降雨による減衰があっても、エラーレートはさほど低下しない。
【0065】
送信側では、1つのTSパケットを1スロットに対応させて、各TSパケットが48スロットで構成されるフレームにマッピングされる。各スロット毎に、変調方式や符号化方式を割り当てることができる。各スロットに割り当てられたられた変調方式の種別や符号化率は、TMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号により送られる。そして、8フレームを単位としてスーパーフレームが構成され、スロットの位置毎にインターリーブが行われる。
【0066】
復調部53では、受信信号のCN比が良好な場合には、トレリス8PSKで復調が行われ、降雨による減衰があり、受信信号のCN比が悪化すると、BPSKやQPSKで復調が行われる。
【0067】
復調部53の出力がエラー訂正部54に供給される。エラー訂正部54で、例えば、リード・ソロモン符号によるエラー訂正処理が行われる。
【0068】
エラー訂正部54の出力がデスクランブラ55に供給される。デスクランブラ55で、CAS(Condition Access System )制御が行われ、限定受信の場合には、デスクランブル処理が行われる。デスクランブラ55の出力から、トランスポートストリームが得られる。
【0069】
デスクランブラ55から出力されるトランスポートストリームは、デマルチプレクサ60に供給されると共に、PCR・タイムスタンプ処理部56に供給される。通常の放送を受信する場合には、デスクランブラ55からのストリームは、デマルチプレクサ60に送られる。通常の放送を録画する場合や、コンテンツのデータを蓄積する場合には、デスクランブラ55の出力がPCR・タイムスタンプ処理部56に供給される。
【0070】
デマルチプレクサ60は、システムコントローラ50からの指令に基づいて、デスクランブラ55からのストリームの中から、所望のパケットを分離するものである。
【0071】
すなわち、伝送されてきたTSパケットのヘッダ部にはPIDが記述されている。デマルチプレクサ60で、このPIDに基づいて、所望のプログラムのビデオパケット、オーディオパケット、データパケットが分離される。ビデオパケットは、ビデオ処理部63に送られ、オーディオパケットは、オーディオ処理部64に送られる。データパケットは、システムコントローラ50に送られる。
【0072】
ビデオ処理部63で、MPEG2方式の復号処理が行われ、ビデオ信号が復号される。このビデオ信号が出力端子65から出力される。また、オーディオ処理部64で、MPEG2−AAC方式の復号処理が行われ、オーディオ信号が復号される。このオーディオ信号が出力端子66から出力される。
【0073】
コンテンツデータの配信のために送られてきたストリームは、デスクランブラ55から、PCR・タイムスタンプ処理部56に供給される。このコンテンツデータの転送速度は、前述したように、実時間とは異なるものとすることができる。そして、実時間とは異なる速度でコンテンツのデータが送られてくる場合には、実時間を再生するための時間比率情報と、ダミーPCRが入れられたダミーパケットが送られてくる。
【0074】
PCR・タイムスタンプ処理部56で、ダミーパケットが取得され、このダミーパケットの中の時間比率情報とダミーPCRの値が抜き取られる。それから、PCR・タイムスタンプ処理部56で、ダミーパケットの中に含められていた時間比率情報やダミーPCRの値と、内部の入力タイマの時間とを用いて演算することにより、実時間に基づく時間情報が求められる。この実時間に基づく時間情報がタイムスタンプとしてTSパケット付加される。そして、到来しているパケットがダミーパケットの場合には、アダプテーションフィールドの書き換えが行われる。
【0075】
通常の放送を録画する場合には、通常の放送は実時間で行われているので、時間情報を求め直したり、アダプテーションフィールドの記述を書き換える必要はない。また、コンテンツデータの配信のために送られてきたストリームであっても、実時間で送られているなら、時間情報を求め直したり、アダプテーションフィールドの記述を書き換える必要はない。この場合には、PCR・タイムスタンプ処理部56で、内部の入力タイマで形成されたタイムスタンプがTSパケットに付加される。
【0076】
PCR・タイムスタンプ処理部56の出力は、ハードディスクコントローラ57を介して、ハードディスクドライブ58に供給され、ハードディスクドライブ58のディスクに蓄積される。
【0077】
ハードディスクドライブ58に蓄積されたデータは、ハードディスクコントローラ57を介して読み出され、タイミング設定部61に供給される。タイミング設定部61により、ハードディスクドライブ58の出力から、記録時に付加されたタイムスタンプが取り出され、このタイムスタンプで示される時間情報と内部の出力タイマの時間情報とに基づいて、パケットの出力タイミングが設定される。このタイミングに基づいて、ハードディスクドライブ58から読み出されたデータがデマルチプレクサ60に供給される。
【0078】
すなわち、図5は、図4におけるタイミング設定部61の一例を示すものである。図5において、入力端子81に、ハードディスクドライブ58から、ハードディスクコントローラ57を介して再生されたTSパケットが供給される。このTSパケットには、前述したように、タイムスタンプが付加されている。
【0079】
このタイムスタンプは、通常の放送や実時間で送られてくるコンテンツのデータの場合には、そのパケットが到達したときの入力タイマの時間である。実時間より高速又は低速で送られてきたコンテンツのデータの場合には、時間比率情報やダミーPCRの値と、内部の入力タイマの時間とを用いて演算して求められた実時間に基づく時間である。
【0080】
タイムスタンプ抽出部82で、このTSパケットに付加されているタイムスタンプが抽出される。そして、TSパケットは出力制御部85に供給され、タイムスタンプは比較部83に供給される。比較部83には、出力タイマ84からの時間情報が供給される。比較部83で、抽出されたタイムスタンプと、出力タイマからの時間情報とが比較される。
【0081】
タイムスタンプ抽出部82で抽出されたタイムスタンプと、出力タイマ84からの出力タイマ値とが一致すると、比較部83から制御信号が出力される。この制御信号により、出力制御部85の出力が制御され、そのTSパケットが出力端子86から出力される。
【0082】
通常の放送や実時間で送られてくるコンテンツのデータの場合には、そのパケットが到達したときの入力タイマの時間がタイムスタンプとして付加されている。したがって、タイムスタンプを付加したときと同様に進む出力タイマ84のタイミングに基づいて、ハードディスクドライブ58から読み出された情報を読み出すことで、入力時と同様の時間軸で、パケットストリームを復元できる。
【0083】
実時間より高速又は低速で送られてきたコンテンツのデータの場合には、時間比率情報やダミーPCRの値と、内部の入力タイマの時間とを用いて演算して求められた実時間に基づく時間がタイムスタンプとして付加されている。なお、この演算については、後に説明する。したがって、出力タイマ84のタイミングに基づいて、ハードディスクドライブ58から読み出された情報を読み出すと、実時間に基づく時間軸で、パケットストリームを復元できる。
【0084】
図4において、タイミング設定部61の出力がデマルチプレクサ60に供給される。デマルチプレクサ60により、ビデオパケットと、オーディオパケットが分離される。ビデオパケットは、ビデオ処理部63に供給される。オーディオパケットは、オーディオ処理部64に供給される。
【0085】
ビデオ処理部63で、MPEG2方式の復号処理が行われ、ビデオ信号が復号される。このビデオ信号が出力端子65から出力される。また、オーディオ処理部64で、MPEG2−AAC方式の復号処理が行われ、オーディオ信号が復号される。このオーディオ信号が出力端子66から出力される。
【0086】
図6は、受信機4のより具体的な構成を説明するためのブロック図である。図6において、デスクランブラ55(図4)からのトランスポートストリームは、入力インターフェース101から入力され、セレクタ102及び入力PIDパーサ103に供給される。セレクタ102の出力が出力インターフェース129に供給される。
【0087】
出力インターフェース129は、デマルチプレクサ60(図4)に繋がっている。通常の番組を見ており、録画を行わない場合には、入力インターフェース101からのストリームは、セレクタ102を介して、出力インターフェース129から出力され、デマルチプレクサ60に送られる。
【0088】
通常の番組をハードディスクドライブに録画する場合や、配信されてきたコンテンツのデータをハードディスクドライブに蓄積する場合には、入力インターフェース101から入力されたストリームが入力PIDパーサ103に供給される。
【0089】
入力PIDパーサ103は、受信されたトランスポートストリームを構成するTSパケットの中から、記録や制御に必要なTSパケットを抽出する。不要なTSパケットは、この入力PIDパーサ103により破棄される。記録用のパケットは、TSパケットアナライザ104に供給される。TSパケットアナライザ104で、パケットの解析が行われる。
【0090】
マルチプレクサ105は、入力PIDパーサ103が出力するTSパケットと、出力PIDパーサ106が出力するハードディスクから再生されたTSパケットと、パケット挿入部130からのTSパケットとを多重化し、セレクタ102に出力する。
【0091】
TSパケットアナライザ104の出力がタイムスタンプ付加部107に供給される。タイムスタンプ付加部107には、時間演算部131から時間情報が供給される。時間演算部131には、入力タイマ108の出力が供給される。
【0092】
入力ストリームが実時間であれば、タイムスタンプ付加部107により、入力TSパケットに入力タイマ108からの時間に基づいて、タイムスタンプが付加される。
【0093】
入力ストリームが実時間と異なる場合には、実時間を再生するための時間比率情報と、ダミーPCRが入れられたダミーパケットが送られてくる。TSパケットアナライザ104でこのダミーパケットが取得され、このダミーパケットの中の時間比率情報とダミーPCRの値が抜き取られる。この時間比率情報及びダミーPCRが時間演算部131に送られる。
【0094】
時間演算部131により、ダミーパケットの中に含められていた時間比率情報及びダミーPCRと、パケットが到達したときの入力タイマ108の時間とを用いて演算することにより、実時間に基づく時間情報が求められる。この実時間情報がタイムスタンプとしてTSパケット付加される。そして、到来しているパケットがダミーパケットの場合には、ダミーパケットが通常のPCRの値を持ったパケットとなるように、アダプタションフィールドが書き換えられる。
【0095】
なお、このタイムスタンプ付加部107及び時間演算部131は、図4におけるPCR・タイムスタンプ処理部56に対応している。
【0096】
タイムスタンプ付加部107によりタイムスタンプが付加されたTSパケットは、アービター109に供給される。アービター109は、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)111に発生するリクエストの調停を行っている。アービター109に入力されたTSパケットは、SDRAMコントローラ110により、SDRAM111の入力FIFO(First-In First-Out)112に記憶される。
【0097】
入力FIFO112に記憶されたTSパケットは、SDRAMコントローラ110により読み出され、アービター109を介して、インデックス付加部115に供給される。
【0098】
インデックス付加部115は、サーチタイマ116からサーチ用のタイムスタンプが送られると共に、DMA(Direct Memory Access)コントローラ117の出力が供給される。
【0099】
ハードディスクドライブに記録するデータは、ハードディスクの記録単位であるクラスタ毎に処理され、DMA転送により処理される。インデックス付加部115で、各クラスタに、サーチ用スタンプ、LBA(Logical Block Address )、ユーザ領域からなるインデックスが付加され、このインデックスが付加され、クラスタ化されたデータがセレクタ120に供給される。
【0100】
一方、バスインターフェース132は、システムコントローラ50(図4)と接続されており、システムコントローラ50からのコマンドやデータは、バスインターフェース132を介して行われている。セレクタ120には、このコマンドやデータが供給される。また、DMA転送を可能とするために、DMAコントローラ117からのコマンドやデータがセレクタ120に供給される。
【0101】
インデックス付加部115からのデータは、セレクタ120、インターフェース121を介して、ハードディスクドライブ122に供給される。そして、このデータは、ハードディスクコントローラ124により、ハードディスクドライブ122のディスク123に記録される。このようにして、ハードディスクドライブ122のディスク123に、受信されたTSパケットのストリームに基づくデータが記録されていく。
【0102】
ハードディスクドライブ122のディスク123に蓄積されたTSパケットに基づくデータを再生する場合には、ディスク123からデータが読み出される。データはクラスタ毎に読み出され、読み出されたデータは、インターフェース121、セレクタ120を介して、インデックス検出部125に供給される。
【0103】
インデックス検出部125は、再生されたデータから、インデックス付加部115において付加されたインデックスを検出する。検出されたインデックスは、DMAコントローラ117内のレジスタに記憶され、DMAコントローラ117は、その記憶されたインデックスを基に、ディスクの読み出しの制御を行う。そして、ここで、インデックスは取り除かれる。
【0104】
インデックス検出部125からの再生トランスポートストリームは、アービター109、SDRAMコントローラ110を介して、SDRAM111の出力FIFO113に、一旦記憶される。
【0105】
出力FIFO113に記憶された再生トランスポートストリームは、SDRAMコントローラ110により読み出され、アービター109に供給され、さらに、タイムスタンプ検出部126に供給される。
【0106】
タイムスタンプ検出部126には、出力タイマ127の出力が供給される。タイムスタンプ検出部126により、入力時にタイムスタンプ付加部107で付加されたタイムスタンプが検出される。そして、出力タイマ127の時間に基づき、そのタイムスタンプに従って、TSパケット同士の時間間隔を元の状態に戻すようなタイミングで、再生トランスポートストリームが出力される。
【0107】
なお、このタイムスタンプ検出部126の制御は、図4におけるタイミング設定部61に対応している。
【0108】
この再生トランスポートストリームが出力PIDパーサ106に供給される。出力PIDパーサ106は、タイムスタンプ検出部126から出力された再生トランスポートストリームを受信し、その再生トランスポートストリームを構成するTSパケットから、再生すべき再生用パケットを抽出し、これをマルチプレクサ105に出力する。
【0109】
マルチプレクサ105は、出力PIDパーサ103が出力するTSパケットと入力PIDパーサ106が出力するTSパケットと、出力パケット挿入部130からのTSパケットを多重化し、これをセレクタ102を介して、出力インターフェースに出力する。
【0110】
出力インターフェース129は、デマルチプレクサ60(図4)に繋がっており、再生されたTSパケットストリームは、出力インターフェースからデマルチプレクサ60に送られる。
【0111】
このように、この例では、コンテンツのデータを配信するような場合には、実時間とは異なる速度でデータが送られる。この場合には、図3に示したように、ダミーPCRと時間比率情報とが含まれるダミーパケットDPが送られる。そして、受信側では、図4におけるPCR・タイムスタンプ処理部56で、実時間とは異なる速度で転送されてきたデータに対して、ダミーPCR及び時間比率情報と、パケットが到達したときの入力タイマの時間とを使って、実時間に基づく時間情報が演算により求められ、求められた時間情報がタイムスタンプとしてTSパケットに付加される。また、ダミーパケットが通常のPCRの値を持ったパケットとなるように、ダミーパケットのアダプテーションフィールドが書き換えられている。これにより、実時間とは異なる速度で送られてきたデータであっても、再生時には、実時間で送られてきたストリームに対する処理と同様な処理を行って再生することが可能になる。このことについて、以下に詳述する。
【0112】
MPEG2のTSパケットでは、PCRと呼ばれるプログラム時刻の基準となる参照値が一定間隔(例えば100m秒)毎に送出されている。通常のシステムでは、このPCRの値をプログラム時刻の基準参照値として用いている。
【0113】
図7は、MPEGトランスポートストリームを示すものである。図7Aに示すように、MPEG2のトランスポートストリームは、188バイトのTSパケットからなっている。図7Bに示すように、このTSパケットは、パケットの先頭を示す同期バイト(8ビット)と、パケット中のエラーの有無を示す誤り表示(1ビット)と、新たなPESパケットがこのトランスポートパケットのペイロードから始まることを示すユニット開始表示(1ビット)と、このパケットの重要度を示すトランスポートパケットプライオリティ(1ビット)と、個別のパケットを識別するためのPID(13ビット)と、ペイロードのスクランブルの有無を示すスクランブル制御(2ビット)と、アダプテーションフィールドの有無及びペイロードの有無を示すアダプテーションフィールド制御(2ビット)と、PIDをもつパケットが途中で一部棄却されたかどうかを受信カウントの連続性で検出するための巡回カウンタ(4ビット)と、個別ストリームに関する付加情報を伝送するためのアダプテーションフィールドと、ペイロード(情報)とからなる。
【0114】
アダプテーションフィールドには、個別ストリームに関する付加情報や、スタッフィングを入れることができる。このアダプテーションフィールドは、図7Cに示すように、アダプテーションフィールド長(8ビット)と、不連続表示(1ビット)と、ランダムアクセス表示(1ビット)と、ストリーム優先表示(1ビット)と、オプショナルフィールドに対する5つのフラグと、オプショナルフィールドと、スタッフィングバイトとからなる。
【0115】
アダプテーションフィールド長は、アダプテーションフィールドの長さを示している。不連続表示は、次に同じPIDのシステムクロックがリセットされ、新たな内容になることを示している。ランダムアクセス表示は、ビデオシーケンスの始まり、又は、オーディオシーケンスの始まりを示し、ランダムアクセスのエントリーポイントを示している。ストリームプライオリティは、この個別ストリームの重要部分が、このパケットのペイロードであることを示している。例えば、ビデオの場合には、イントラ符号化部分である。
【0116】
オプショナルフィールドとしては、図7Dに示すように、PCR(Program Clock Reference)(42+6)ビット)と、OPCR(Original PCR)(42+6ビット)と、スプライスカウントダウン(8ビット)と、トランスポートプライベートデータ長とデータと、アダプテーションフィールド拡張がある。オプショナルフィールドの前に設けられているフラグは、これらの5つのオプショナルフィールドの状態を示している。スタッフィングバイトは、TSパケットを188バイトの固定長にするためのスタッフィングである。
【0117】
図8は、PCRの値を持ったTSパケットのアダプテーションフィールドを記述したものである。
【0118】
図7Cに示したように、アダプテーションフィールドには、個別ストリームに関する付加情報や、スタッフィングを入れることができる。アダプテーションフィールドは、アダプテーションフィールド長(adaptioon_field_length)と、不連続表示(discontinuity_indicator)と、ランダムアクセス表示(random_access_indicator)と、ストリーム優先表示(elemantary_stream_priority_indicator)と、オプショナルフィールドに対する5つのフラグ(PCR_flag, OPCR_flag, splicing_point_flag, transport_private_data_flag, adaptation_field_extention_flag)と、オプショナルフィールドと、スタッフィングバイトとからなる。
【0119】
PCRの値を持ったパケットの場合には、PCRの値が記述される。このため、5つのフラグ(PCR_flag, OPCR_flag, splicing_poin_flag ,transport_private_data_flag, adaptation_field_extention_flag)のうち、PCRフラグ(PCR_flag)が”1”となっている。
【0120】
PCRは、33ビットのプログラムクロックリファレンスベース(program_clock_reference_base)と、6ビットのリザーブ(reserved)と、9ビットのプログラムクロックリファレンスエクステンション(program_clock_reference _extention )とからなる。
【0121】
前述したように、この例では、実時間と異なる速さでコンテンツのデータを転送する場合に、ダミーパケットが送られる。このダミーパケットには、そのアダプテーションフィールドに、ダミーPCRの値と時間比率情報が含められている。
【0122】
図9は、ダミーパケットのアダプテーションフィールドの構成を記述したものである。
【0123】
ダミーパケットの場合には、ダミーPCRと時間比率情報とが、アダプテーションフィールドのトランスポートプライベートデータ( transport_private_data)が処理され、5つのフラグ(PCR_flag, OPCR_flag, splicing_point_flag, transport_private_data_flag ,adaptation_field_extention_flag)のうち、トランスポートプライベートデータがあることを示すトランスポートプライベートデータフラグ(transport_private_data_flag)が”1”となっている。
【0124】
そして、トランスポートプライベートデータ(transport_private_data)として、ダミーPCR(Dummy PCR )と、時間比率情報(Dummy Ratio )とが記述される。
【0125】
ダミーPCR(Dummy PCR )は、33ビットのダミープログラムクロックリファレンスベース(dummy_program_lock_reference_base)と、6ビットのリザーブ(dummy _reserved)と、9ビットのダミープログラムクロックリファレンスエクステンション(dummy_program_clock_reference_extention )とからなり、このフォーマットは、通常のPCRのフォーマットと同様である。
【0126】
時間比率情報(Dummy Ratio )は、実時間の転送速度と、送られてきたデータの転送時間との比を示しており、5ビットの整数値(output_ratio_int )と、12ビットの小数値(output_ratio_decimal )と、7ビットのリザーブ(output_ratio _reserved)からなる。
【0127】
次に、時間比率情報及びダミーPCRの値と、パケットが到来したときの入力タイマの時間とから、実時間に基づく時間を求めるための演算について説明する。
【0128】
TSパケットは、実時間に対して時間比率情報で示す時間比率だけ、高速或いは低速で転送されている。このことから、最初のダミーパケットが到達した時間から次のパケットが到達するまでの時間は、時間比率情報に基づく時間だけ、実時間より短く或いは長くなっている。したがって、入力されてくるパケットの到達したときの時間と、最初にダミーパケットが到達したときの時間との差分に、時間比率情報を乗算すれば、実時間に基づく出力時間を求めることができる。
【0129】
すなわち、最初のダミーパケットの入力到達時間をidt(0)とし、最初のダミーパケットからn番目にある通常パケットの入力到達時間をirt(0)(n)とすると、最初のダミーパケットからn番目にあるパケットの出力時間ort(0)(n)は、ダミーパケット中の時間比率情報をratioとすると、
ort(0)(n) = (irt(0)(n) - idt(0))・ratio …(1)
として求めることができる。
【0130】
図10は、このように、最初のダミーパケットの到達時間と入力パケットの到達時間との差分に時間比率情報を乗算して、そのパケットの出力時間を求める場合のPCR・タイムスタンプ処理部56(図4)(又は時間演算部131(図6))の回路構成を示すものである。
【0131】
図10において、受信されたTSパケットは、入力端子201から入力され、パケット解析部202に供給されると共に、アダプテーションフィールド変換部203に供給される。アダプテーションフィールド変換部203により、入力されたTSパケットがダミーパケットの場合には、アダプテーションフィールドの書き換えが行われる。
【0132】
すなわち、図9に示したダミーパケットのアダプテーションフィールドから、図8に示した通常のPCRを有する通常のパケットとなるように、transport_private_dataの内容とPCRの内容とが書き換えられる。そして、PCR_flagが”0”から”1”とされ、transport_private_data_flagが”1”から”0”とされる。アダプテーションフィールド変換部203の出力がパケット出力端子221から出力される。
【0133】
パケット解析部202は、入力されたTSパケットがダミーパケットであるのか、それ以外の通常のパケットであるのかを判断している。
【0134】
最初のダミーパケットが入力されたときには、入力タイマ204の時間idt(0)がラッチ205に取り込まれる。そして、レシオ抽出部208で、ダミーパケットの中から時間比率情報ratioが抽出され、乗算器207に設定される。
【0135】
最初のダミーパケット以外のときには、TSパケットが到達したときの入力タイマ204の時間irt(0)(n)が減算器206に供給される。減算器206で、ラッチ205にラッチされている最初のダミーパケットの到達時間idt(0)と、入力されたパケットの到達時間irt(0)(n)との差分
irt(0)(n) - idt(0)
が求められる。この減算器206の出力が乗算器207に供給される。
【0136】
レシオ抽出部208で抽出された時間比率情報ratioは、乗算器207に供給される。乗算器207で、最初のダミーパケットの到達時間idt(0)と入力されたパケットの到達時間irt(0)(n)との差分値(irt(0)(n) - idt(0))と、時間比率情報ratioとが乗算される。これにより、(1)式に示す演算がなされる。この乗算器207の出力が出力端子222から出力される。
【0137】
図11は、このように、最初のダミーパケットの到達時間と入力パケットの到達時間との差分に時間比率情報を乗算してパケットの出力時間を求めて、タイムスタンプとしてパケットに付加するようにした場合の例を示すものである。この例では、実時間より速い速度でコンテンツのデータが送られてきており、時間比率情報が「2」の場合の例を示している。
【0138】
図11において、時間「0」で、ダミーパケットD_P0が入力されたとする。このときの入力タイマ204の時間「0」は、最初のダミーパケットの到達時間idt(0)として、ラッチ205に取り込まれる。この最初のダミーパケットD_P(0)は基準となるので、その出力時間は「0」である。
【0139】
次に、時間「2」でパケットR_P(0)(0)が入力されると、このときの入力タイマ204の値「2」が、パケットの到達時間irt(0)(0)として取り込まれる。そして、このときの入力タイマ204の値「2」と、ラッチ205に取り込まれている時間「0」とが減算され、これに、時間比率情報「2」が乗算される。したがって、出力時間ort(0)(0)は、
ort(0)(0) =(2−0)×2=4
となる。
【0140】
次に、時間「4」でパケットR_P(0)(1)が入力されると、このときの入力タイマ204の値「4」が、パケットの到達時間irt(0)(1)として取り込まれる。そして、このときの入力タイマ204の値「4」と、ラッチ205に取り込まれている時間「0」とが減算され、これに、時間比率情報「2」が乗算され、出力時間ort(0)(1)は、
ort(0)(1) =(4−0)×2=8
となる。
【0141】
以下、同様にして、パケットR_P(0)(2)、R_P(0)(3)、…の出力時間ort(0)(2), ort(0)(3)…が「12」、「16」、…として求められる。
【0142】
このように、入力されてくるTSパケットの入力到達時間と、最初のダミーパケットの入力到達時間との差分(irt(0)(n) - idt(0))に、時間比率情報ratioを乗算して出力時間ort(0)(n)を求める演算は、図10に示したように、1つの減算器206と1つの乗算器207で出力時間が演算できるため、回路構成が簡単になるという利点がある。ところが、この構成では、図11に示すように、入力パケットの到達時間と最初のダミーパケットの到達時間との差分Δ1、Δ2、…に時間比率情報を乗算して出力時間を求めているため、誤差が堆積してしまうという問題がある。誤差としては、タイムスタンプが持つ誤差、配信側のPCRに基づく誤差、配信側のパケットが持つジッター等がある。これらの誤差があった場合、最初のダミーパケットに近いところでは誤差はわずかであるが、最初のダミーパケットから離れるに従って、その誤差が堆積して、大きな誤差となる。
【0143】
そこで、ダミーPCRの値を使って出力時間を較正することで、誤差が堆積しないようにすることが考えられる。
【0144】
つまり、入力されたTSパケットがダミーパケットであるとする。前述したように、ダミーパケットにはダミーPCRの値が含まれている。入力されたTSパケットがダミーパケットの場合には、ダミーPCRの値に基づいて、出力時の時間が求められる。ダミーPCRの値は、実時間を反映しているので、ダミーPCRにより求められる出力時間は誤差が堆積しない。
【0145】
すなわち、x番目のダミーPCRの値を(D_pcr(x))とし、その1つ前のダミーPCRの値を(D_pcr(x-1))とし、その差分をdiff
diff = D_pcr(x) - D_pcr(x-1)
とすると、x番目のダミーパケットは、(x−1)番目のダミーパケットの出力時間からdiffの後に出力される。したがって、x番目のダミーパケットの出力時間odt(x)は、その前のダミーパケットが出力される時間odt(x-1)に、x番目のダミーPCRの値(D_pcr(x))とその1つ前のダミーPCRの値(D_pcr(x-1))との差分diffを加えた値により求められる。
Figure 0004783987
【0146】
このように、ダミーパケットの出力時間は、ダミーPCRの値から求められ、このようにダミーPCRの値から求められた時間には、実時間に基づく時間なので、誤差は堆積しない。このようにして求められたダミーパケットの出力時間を基に、パケットの出力時間を較正していくと、ダミーパケットが入力される毎に誤差が校正されるようになり、誤差の堆積が防止できる。
【0147】
そして、x番目のダミーパケットを基準にすると、x番目のダミーパケットからn番目にある通常のパケットの出力時間ort(x)(n)は、x番目のダミーパケットの出力時間odt(x)に対して、そのパケットの入力到達時間irt(x)(n)とx番目のダミーパケットの入力到達時間idt(x)との差分に時間比率情報ratioを乗じた値を加えることにより求められる。
ort(x)(n) = odt(x) + (irt(x)(n) - idt(x))・ratio …(3)
【0148】
上述の(2)式に示したように、x番目のダミーパケットの出力時間odt(x)は、連続するダミーパケットのダミーPCRの差分から求められる。(3)式)に(2)式で求められるダミーパケットの出力時間odt(x)を代入すると、
ort(x)(n)= odt(x-1) + (D_pcr(x) - D_pcr(x-1)) + (irt(x)(n) - idt(x))・ratio
…(4)
となる。
【0149】
図12は、上述の演算により出力時間を求めるPCR・タイムスタンプ処理部56(又は時間演算部131)の一例を示すものである。図12において、受信されたTSパケットは、入力端子301から入力され、パケット解析部302に供給されると共に、アダプテーションフィールド変換部303に供給される。アダプテーションフィールド変換部303により、入力されたTSパケットがダミーパケットの場合には、アダプテーションフィールドの書き換えが行われる。アダプテーションフィールド変換部303の出力がパケット出力端子321から出力される。
【0150】
パケット解析部302は、入力されたTSパケットがダミーパケットであるのか、それ以外の通常のパケットであるのかを判断している。入力されたパケットがダミーパケットのときには、入力タイマ304の時間がidt(x)としてラッチ305に取り込まれる。そして、パケット解析部302の出力がレシオ抽出部308に供給され、さらに、PCR抽出部309に供給される。レシオ抽出部308で、ダミーパケットの中から時間比率情報ratioが抽出され、PCR抽出部309で、ダミーパケットの中からダミーPCRの値D_pcr(x)が抽出される。
【0151】
ダミーパケット以外の通常のパケットが受信された場合には、入力タイマ304の時間irt(x)(n)が減算器306に供給され、減算器306で、ラッチ305にラッチされている直前のダミーパケットの到達時間idt(x)と、入力されたパケットの到達時間irt(x)(n)との差分(irt(x)(n) - idt(x))が求められる。この減算器306の出力が乗算器307に供給される。
【0152】
レシオ抽出部308で抽出された時間比率情報ratioは、乗算器307に供給される。乗算器307で、直前のダミーパケットの到達時間と入力されたパケットの到達時間との差分値(irt(x)(n) - idt(x))と、時間比率情報ratioとが乗算される。この乗算器307の出力が加算器315に供給される。
【0153】
PCR抽出部309で抽出されたダミーPCRの値D_pcr(x)は、ラッチ310に供給される。ラッチ310の出力がラッチ311に供給されると共に、減算器312に供給される。ラッチ310の出力が減算器312に供給される。
【0154】
ラッチ310及び311には、連続するダミーPCRの値D_pcr(x) , D_pcr(x-1)がラッチされる。減算器312で、連続するダミーPCRの値の差分値(D_pcr(x) - D_pcr(x-1))が求められる。
【0155】
この減算器312の出力が加算器313に供給される。加算器313の出力がラッチ314に供給される。ラッチ314には、前回のダミーパケットの出力時間ort(x-1)がラッチされる。ラッチ314の出力が加算器313に供給される。また、加算器313の出力が加算器315に供給されると共に、セレクタ316に供給される。
【0156】
セレクタ316は、ダミーパケットの場合と、それ以外の通常のパケットの場合とで切り換えられる。ダミーパケットの場合には、セレクタ316が端子316a側に設定され、加算器313の出力から求められた時間が出力端子322から出力される。通常のパケットの場合には、セレクタ316が端子316b側に切り換えら、加算器315で求められた時間が出力端子322から出力される。
【0157】
入力パケットがダミーPCRパケットの場合には、前述の(2)式に示すような演算により、出力時間が演算される。
【0158】
すなわち、パケット解析部302により、入力パケットがダミーパケットであると判断された場合には、PCR抽出部309でダミーPCRの値D_pcr(x)が抽出され、ラッチ310及び311に、連続するダミーPCRの値D_pcr(x)、D_pcr(x-1)が取り込まれ、減算器312により、x番目のダミーPCRの値(D_pcr(x))とその1つ前のダミーPCRの値(D_pcr(x-1))との差分diff
diff = D_pcr(x) - D_pcr(x-1)
が求められる。
【0159】
ラッチ314には、その前のダミーパケットの出力時間odt(x-1)がラッチされている。加算器313で、その前のダミーパケットの出力時間odt(x-1)と、x番目のダミーPCRの値(D_pcr(x))とその1つ前のダミーPCRの値(D_pcr(x-1))との差分diffとが加算される。これにより、
Figure 0004783987
なる演算がなされ、x番目のダミーPCRの出力時間odt(x)が求められる。
【0160】
求められたx番目のダミーPCRの出力時間odt(x)は、セレクタ316を介して、タイムスタンプとして、出力端子322から出力される。
【0161】
また、入力パケットがダミーパケットの場合には、アダプテーションフィールド変換部303で、アダプテーションフィールドの書き換えが行われる。
【0162】
入力パケットがダミーパケット以外の通常のTSパケットなら、(4)式に示すような演算により、出力時間が演算される。
【0163】
すなわち、ラッチ305には、x番目のダミーパケットが入力されたときの時間idt(x)がラッチされている。入力タイマ304からは、TSパケットが到達したときの時間irt(x)(n)が出力され、減算器306で、そのパケットの入力到達時間irt(x)(n)とx番目のダミーパケットの入力到達時間idt(x)との差分
irt(x)(n) - idt(x)
が求められる。
【0164】
乗算器307で、そのパケットの入力到達時間irt(x)(n)とx番目のダミーパケットの入力到達時間idt(x)との差分に時間比率情報ratioが乗じられる。
(irt(x)(n) - idt(x))・ratio
【0165】
加算器315で、そのパケットの入力到達時間irt(x)(n)とx番目のダミーパケットの入力到達時間idt(x)との差分に時間比率ratioを乗じた値(irt(x)(n) - idt(x))・ratio)と、加算器313からのx番目のダミーパケットの出力時間odt(x)とが加算される。
【0166】
これにより、
Figure 0004783987
なる演算がなされ、x番目のダミーパケットからn番目の通常のパケットの出力時間ort(x)(n)が求められる。
【0167】
求められたx番目のパケットの出力時間idt(x)(n)は、セレクタ316を介して、出力端子322からタイムスタンプとして出力される。
【0168】
図13は、このようにして出力時間を求めて、タイムスタンプとしてパケットに付加するようにした場合の例を示すものである。この例では、実時間より速い速度でコンテンツのデータが送られてきており、時間比率情報が「2」の場合の例を示している。
【0169】
図13において、時間「0」で、ダミーパケットD_P(0)が入力され、時間「2」、「4」、…で、パケットR_P(0)(0)、R_P(0)(1)、…が入力され、時間「16」で、ダミーパケットD_P(1)が入力され、時間「18」、「20」、…で、パケットR_P(1)(0)、R_P(1)(1)、…が入力されたとする。
【0170】
ダミーパケットD_P(0)は、時間「0」で入力されているので、ダミーパケットのD_P(0)の入力時の到達時間idt(0)としては、「0」が取り込まれる。このダミーパケットD_P(0)の出力時間odt(0)が「0」となる。
【0171】
パケットR_P(0)(0)、R_P(0)(1)…は、時間「2」、「4」、…で入力されているので、パケットR_P(0)(0)、R_P(0)(1)…の入力時の到達時間irt (0)(0)、irt(0)(1)、…としては、夫々、「2」、「4」、…が取り込まれる。
【0172】
パケットR_P(0)(0)の入力時の到達時間irt(0)(0)は「2」である。そして、時間比率ratioは「2」である。したがって、パケットR_P0(0)の出力時間ort(0)(0) は、
Figure 0004783987
となる。
【0173】
そして、これに続くパケットR_P(0)(1)の出力時の到達時間ort(0)(1)は、パケットR_P(0)(1)の入力時の到達時間irt(0)(1)は「4」であるから、
Figure 0004783987
となる。
【0174】
以下、パケットR_P(0)(2)、R_P(0)(3)、…の出力時間ort (0)(2)、ort (0)(3)、…は、「12」、「16」、…となる。
【0175】
ダミーパケットD_P(1)は、時間「16」で入力されているので、ダミーパケットのD_P(1)の入力時の到達時間idt(1) としては、「16」が取り込まれる。
【0176】
ダミーパケットD_P(1)に付加されたダミーPCRの値は「32」であり、それより1つ前のダミーパケットD_P(0)に付加されたダミーPCRの値は「0」であるから、diffの値は、
diff=32−0=32
となる。
【0177】
したがって、ダミーパケットD_P(0)の出力時間odt (0) を、
odt(0) =0
とすると、ダミーパケットD_P(1)の出力時間odt 1 は、
Figure 0004783987
となる。
【0178】
パケットR_P(1)(0)、R_P(1)(1)…は、夫々、時間「18」、「20」、…で入力されているので、パケットR_P(1)(0)、R_P(1)(1)…の入力時の到達時間irt(1)(0)、irt(1)(1)、…としては、夫々、「18」、「20」、…が取り込まれる。
【0179】
パケットR_P(1)(0)の入力時の到達時間irt(1)(0)は「18」である。そして、時間比率は「2」である。したがって、パケットR_P(1)(0)の出力時間ort(1)(0) は、
Figure 0004783987
となる。
【0180】
そして、これに続くパケットR_P(1)(1)の出力時間ort(1)(1) は、パケットR_P(1)(1)の入力時の到達時間irt(0)(1)は「20」であるから、
Figure 0004783987
となる。
【0181】
以下、パケットR_P(1)(2)、R_P(1)(3)、…の出力時間ort (1)(2)、ort (1)(3)、…は、「44」、「48」、…となる。
【0182】
このようして求められた出力時間ort 0(0)、ort 0(1)、…、ort 1(0)、ort 1(1)、…は、タイムスタンプとしてTSパケットに付加される。
【0183】
図13に示すように、パケットR_P(0)(0)、R_P(0)(1)、…の出力時間は、ダミーパケットDP_(0)の時間との差分値Δ1、Δ2、…に基づいて算出され、パケットR_P(1)(0)、R_P(1)(1)…の出力時間は、ダミーパケットDP_(1)の時間との差分値Δ11、Δ12、…に基づいて算出される。そして、ダミーパケットの出力時間は、ダミーPCRにより求められるため、出力時間には誤差が堆積しない。このため、ダミーパケットが到来する毎に、出力時間の誤差が較正されていき、誤差の堆積が防止できる。
【0184】
図14は、図13に示すようにしてタイムスタンプを付加して、再生する時のタイミングを示すものである。
【0185】
図14に示すように、パケットD_P(0)にはタイムスタンプ「0」が付加されているので、時間「0」になると、パケットD_P(0)の処理が行われる。パケットR_P(0)(0)、R_P(0)(1)、…には、タイムスタンプ「4」、「8」、…が付加されているので、時間「4」、「8」、…になると、パケットR_P(0)(0)、R_P(0)(1)、…の処理が行われる。
【0186】
その結果、図15に示すように、記録時には、時間「0」、「2」、「4」、…で送られてきたパケットは、再生時には、時間「0」、「4」、「8」、…で処理されることになり、実時間より速い速度で送られてきたコンテンツがそれより遅い速度で再生され、実時間に基づく時間軸で再生が行われることになる。
【0187】
図16〜図18は、実時間より遅い速度(時間比率1/2)で情報が配信されてきており、再生時には、実時間に合わせて、送られてきた時間より速い速度で再生を行う例である。
【0188】
図16において、時間「0」で、ダミーパケットD_P(0)が入力され、時間「2」、「4」、…で、パケットR_P(0)(0)、R_P(0)(1)…が入力され、時間「12」で、ダミーパケットD_P(1)が入力され、時間「14」、「16」、…で、パケットR_P(1)(0)、R_P(1)(1)、…が入力されたとする。
【0189】
この場合には、時間比率情報は(1/2)であり、上述の演算により、ダミーパケットD_P(0)の出力時間odt (0) を、
odt(0) =0
とすると、パケットR_P(0)(0)の出力時間ort(0)(0)は「1」となり、これに続くパケットR_P(0)(1)の出力時の到達時間ort(0)(1)は「2」となり、以下、パケットR_P(0)(2)、R_P(0)(3)、…の出力時間ort (0)(2)、ort(0)(3)、…は、「3」、「4」、…となる。
【0190】
また、ダミーパケットD_P(1)の出力時間は「6」となり、パケットR_P(1)(0)、R_P(1)(1)、…の出力時の到達時間ort(1)(0)、ort(1)(1)、…は、「7」、「8」、…となる。
【0191】
このようして求められた出力時間は、タイムスタンプとして、TSパケットに付加され記録される。
【0192】
図17 は、再生時のタイミングを示すものである。図17に示すように、パケットD_P(0)にはタイムスタンプ「0」が付加されているので、時間「0」になると、パケットD_P(0)の処理が行われる。パケットR_P(0)(0)、R_P(0)(1)、…には、タイムスタンプ「1」、「2」、…が付加されているので、時間「1」、「2」、…になると、パケットR_P(0)(0)、R_P(0)(1)、…の処理が行われる。
【0193】
その結果、図18に示すように、記録時には、時間「0」、「2」、「4」、…で送られてきたパケットは、再生時には、時間「0」、「1」、「2」、…で処理されることになり、実時間より遅い速度で送られてきたコンテンツがそれより速い速度で再生され、実時間に基づく時間軸で再生が行われることになる。
【0194】
以上説明したように、この発明が適用されたシステムでは、実時間より高速又は低速でコンテンツのデータを送る場合には、時間比率情報とダミーPCRとが含まれるダミーパケットが送られる。この時間比率情報及びダミーPCRに基づいて出力時間が演算により求められ、この演算により求められた出力時間がタイムスタンプとして付加される。これにより、実時間と異なる速度でコンテンツのデータを送った場合にも、実時間に基づく時間を復元することができる。
【0195】
なお、上述の実施の形態では、記録時に実時間に基づく出力時の時間情報を復元しているが、再生時に正しい時間軸を復元するようにしても良い。すなわち、記録時には、入力タイマの時間でそのままタイムスタンプを付加し、再生時に、ダミーパケットのダミーPCRと、時間比率情報とから、実時間に基づく出力時の時間情報を求め、求められた時間のタイミングで再生を行なうことで、実時間とは異なる時間軸で送られてきたコンテンツのデータを、正しい時間軸で再生するようにしても良い。
【0196】
また、上述の例では、夜間、通常の放送が終了してトランスポンダに空き帯域が生じたときにコンテンツのデータを送るようにしているが、コンテンツのデータを送る専用チャンネルやプログラムを設けるようにしても良い。
【0197】
また、上述の例では、コンテンツのデータをディジタルBS放送で送るようにしているが、コンテンツのデータを送るのは、ディジタルBS放送に限定されるものではない。ディジタルCS放送や、ディジタル地上波放送でも同様にコンテンツのデータを転送できる。
【0198】
さらに、インターネットや各種のネットワークでコンテンツのデータを送る場合にも、同様に適用することができる。
【0199】
【発明の効果】
この発明によれば、実時間を復元するためのダミーPCRの値と、転送時間と実時間との時間比率情報がアダプテーションフィールドに入ったダミーパケットが用意される。
【0200】
受信時には、このダミーPCRと、時間比率情報とから、出力時の時間情報が求められ、この出力時の時間情報がタイムスタンプとしてTSパケットに付加されて、ハードディスクドライブ等のストレージデバイスに記憶される。そして、再生時には、この記録時に付加されたタイムスタンプを参照して、ストレージデバイスからデータが読み出される。これにより、実時間とは異なる時間軸で送られてきたコンテンツの情報を、正しい時間軸で再生することができる。
【0201】
または、受信時に、タイムスタンプが付加されたTSパケットがハードディスクドライブ等のストレージデバイスに蓄積される。再生時に、ダミーパケットのダミーPCRと、時間比率情報とから、実時間に基づく出力時の時間情報が求められ、求められた時間のタイミングで再生が行なわれる。これにより、実時間とは異なる時間軸で送られてきたコンテンツのデータを、正しい時間軸で再生することができる。
【0202】
このように、実時間とは異なる速度でコンテンツの情報を伝送できることから、限られた時間を利用して長時間のコンテンツの情報を送ったり、狭い帯域でコンテンツの情報を送ったりすることが可能になる。
【0203】
また、この発明では、実時間に基づく再生時の時間は、ダミーパケットの到達時間をラッチし、ラッチされているダミーパケットの到達時間と、入力されたパケットの到達時間との差分に、時間比率情報を乗算するようにすることで、簡単な構成で求められる。
【0204】
また、この発明では、実時間に基づく再生時の時間は、ダミーパケットの到達時間をラッチし、ラッチされているダミーパケットの到達時間と、入力されたパケットの到達時間との差分に、時間比率情報を乗算してそのパケットの出力時間を算出するとともに、連続するダミーパケットを取得し、取得したダミーパケットに含まれるダミーPCRの差分に基づいて、パケットの出力時間を校正することで、誤差が堆積されなくなり、精度の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用された情報配信システムの一例のブロック図である。
【図2】この発明が適用された情報配信システムにおける送信側の一例のブロック図である。
【図3】送信されるパケットストリームの説明に用いる略線図である。
【図4】この発明が適用された情報配信システムにおける受信側の一例のブロック図である。
【図5】タイミング設定部の一例のブロック図である。
【図6】この発明が適用された情報配信システムにおける受信側の詳細を示すブロック図である。
【図7】MPEG2トランスポートストリームの説明に用いる略線図である。
【図8】アダプテーションフィールドの説明に用いる略線図である。
【図9】アダプテーションフィールドの説明に用いる略線図である。
【図10】時間演算部の一例のブロック図である。
【図11】時間演算部の一例の説明に用いる略線図である。
【図12】時間演算部の他の例のブロック図である。
【図13】時間演算部の他の例の説明に用いる略線図である。
【図14】時間演算部の他の例の説明に用いる略線図である。
【図15】時間演算部の他の例の説明に用いる略線図である。
【図16】時間演算部の他の例の説明に用いる略線図である。
【図17】時間演算部の他の例の説明に用いる略線図である。
【図18】時間演算部の他の例の説明に用いる略線図である。
【符号の説明】
1・・・放送局,2・・・ディジタルBS衛星,3・・・受信端末,56・・・PCR・タイムスタンプ処理部,58・・・ハードディスクドライブ,61・・・タイミング設定部

Claims (6)

  1. 複数の第1のパケットと複数の第2のパケットとからなり、上記第1のパケットは、少なくとも、実時間が反映されるダミー基準時間情報と、配信の際の転送レートと再生レートとの比率を示す時間比率情報とを含むダミーパケットであり、上記第2のパケットは、オーディオパケットまたはビデオパケットであるコンテンツ配信データを受信する受信部と、
    上記第1および第2のパケットのそれぞれを出力するタイミングを示す出力時間情報を算出する算出部と、
    上記第1および第2のパケットのそれぞれに上記出力時間情報が付加され、上記出力時間情報が付加された上記第1および第2のパケットを記録する記録部と、
    上記出力時間情報に基づいて、上記記録部から読み出される上記第1および第2のパケットの出力を制御する制御部と
    を有し
    記算出部は、(x−1)番目(但し、xは1以上の整数)に入力される第1のパケットの到達時間を上記第1のパケットの出力時間情報とするとともに、上記(x−1)番目に入力される第1のパケットの到達時間をラッチし、上記ラッチされている上記到達時間と、上記第2のパケットの到達時間との差分に上記時間比率情報を乗算して、上記第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を算出し、
    上記(x−1)番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報と、x番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報との差分を算出し、
    上記差分に応じて、上記第1および第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を較正する情報端末装置。
  2. 複数の第1のパケットと複数の第2のパケットとからなり、上記第1のパケットは、少なくとも、実時間が反映されるダミー基準時間情報と、配信の際の転送レートと再生レートとの比率を示す時間比率情報とを含むダミーパケットであり、上記第2のパケットは、オーディオパケットまたはビデオパケットであるコンテンツ配信データを受信する受信ステップと、
    上記第1および第2のパケットのそれぞれを出力するタイミングを示す出力時間情報を算出する算出ステップと、
    上記第1および第2のパケットのそれぞれに上記出力時間情報が付加され、上記出力時間情報が付加された上記第1および第2のパケットを記録する記録ステップと、
    上記出力時間情報に基づいて、上記第1および第2のパケットの出力を制御する制御ステップと
    を有し
    記算出ステップは、(x−1)番目(但し、xは1以上の整数)に入力される第1のパケットの到達時間を上記第1のパケットの出力時間情報とするとともに、上記(x−1)番目に入力される第1のパケットの到達時間をラッチし、上記ラッチされている上記到達時間と、上記第2のパケットの到達時間との差分に上記時間比率情報を乗算して、上記第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を算出し、
    上記(x−1)番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報と、x番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報との差分を算出し、
    上記差分に応じて、上記第1および第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を較正する情報端末受信方法。
  3. 放送波により配信され、複数の第1のパケットと複数の第2のパケットとからなり、上記第1のパケットは、少なくとも、実時間が反映されるダミー基準時間情報と、配信の際の転送レートと再生レートとの比率を示す時間比率情報とを含むダミーパケットであり、上記第2のパケットは、オーディオパケットまたはビデオパケットであるコンテンツ配信データを受信する受信部と、
    上記第1および第2のパケットのそれぞれを出力するタイミングを示す出力時間情報を算出する算出部と、
    上記第1および第2のパケットのそれぞれに上記出力時間情報が付加され、上記出力時間情報が付加された上記第1および第2のパケットを記録する記録部と、
    上記出力時間情報に基づいて、上記記録部から読み出される上記第1および第2のパケットの出力を制御する制御部と
    を有し
    記算出部は、(x−1)番目(但し、xは1以上の整数)に入力される第1のパケットの到達時間を上記第1のパケットの出力時間情報とするとともに、上記(x−1)番目に入力される第1のパケットの到達時間をラッチし、上記ラッチされている上記到達時間と、上記第2のパケットの到達時間との差分に上記時間比率情報を乗算して、上記第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を算出し、
    上記(x−1)番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報と、x番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報との差分を算出し、
    上記差分に応じて、上記第1および第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を較正するディジタル放送受信装置。
  4. 放送波により配信され、複数の第1のパケットと複数の第2のパケットとからなり、上記第1のパケットは、少なくとも、実時間が反映されるダミー基準時間情報と、配信の際の転送レートと再生レートとの比率を示す時間比率情報とを含むダミーパケットであり、上記第2のパケットは、オーディオパケットまたはビデオパケットであるコンテンツ配信データを受信する受信ステップと、
    上記第1および第2のパケットのそれぞれを出力するタイミングを示す出力時間情報を算出する算出ステップと、
    上記第1および第2のパケットのそれぞれに上記出力時間情報が付加され、上記出力時間情報が付加された上記第1および第2のパケットを記録する記録ステップと、
    上記出力時間情報に基づいて、上記第1および第2のパケットの出力を制御する制御ステップと
    を有し
    記算出ステップは、(x−1)番目(但し、xは1以上の整数)に入力される第1のパケットの到達時間を上記第1のパケットの出力時間情報とするとともに、上記(x−1)番目に入力される第1のパケットの到達時間をラッチし、上記ラッチされている上記到達時間と、上記第2のパケットの到達時間との差分に上記時間比率情報を乗算して、上記第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を算出し、
    上記(x−1)番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報と、x番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報との差分を算出し、
    上記差分に応じて、上記第1および第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を較正するディジタル放送受信方法。
  5. 複数の第1のパケットと複数の第2のパケットとからなり、上記第1のパケットは、少なくとも、実時間が反映されるダミー基準時間情報と、配信の際の転送レートと再生レートとの比率を示す時間比率情報とを含むダミーパケットであり、上記第2のパケットは、オーディオパケットまたはビデオパケットであるコンテンツ配信データを受信する受信部と、
    上記第1および第2のパケットのそれぞれを出力するタイミングを示す出力時間情報を算出し
    上記(x−1)番目(但し、xは1以上の整数)に入力される第1のパケットの到達時間を上記第1のパケットの出力時間情報とするとともに、上記(x−1)番目に入力される第1のパケットの到達時間をラッチし、上記ラッチされている上記到達時間と、上記第2のパケットの到達時間との差分に上記時間比率情報を乗算して、上記第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を算出し、
    上記(x−1)番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報と、x番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報との差分を算出し、
    上記差分に応じて、上記第1および第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を較正する出力時間演算装置。
  6. 複数の第1のパケットと複数の第2のパケットとからなり、上記第1のパケットは、少なくとも、実時間が反映されるダミー基準時間情報と、配信の際の転送レートと再生レートとの比率を示す時間比率情報とを含むダミーパケットであり、上記第2のパケットは、オーディオパケットまたはビデオパケットであるコンテンツ配信データを受信し、
    上記第1および第2のパケットのそれぞれを出力するタイミングを示す出力時間情報を算出し
    上記(x−1)番目(但し、xは1以上の整数)に入力される第1のパケットの到達時間を上記第1のパケットの出力時間情報とするとともに、上記(x−1)番目に入力される第1のパケットの到達時間をラッチし、上記ラッチされている上記到達時間と、上記第2のパケットの到達時間との差分に上記時間比率情報を乗算して、上記第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を算出し、
    上記(x−1)番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報と、x番目に入力される第1のパケットのダミー基準時間情報との差分を算出し、
    上記差分に応じて、上記第1および第2のパケットのそれぞれの出力時間情報を較正する出力時間演算方法。
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