JP4783446B2 - 充放電試験用コントローラおよび充放電試験方法 - Google Patents

充放電試験用コントローラおよび充放電試験方法 Download PDF

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Description

本発明は、充放電試験用コントローラおよび充放電試験方法に関し、より詳細には、2次電池などの充放電特性を試験するための充放電試験装置に適用される充放電試験用コントローラおよび充放電試験方法に関する。
ニッケル水素電池、ニッカド電池などの2次電池は、充放電方法が適切でないと、電池性能が十分に発揮できないばかりか寿命を劣化させるおれがある。そのため、これら2次電池を試験する際には、専用の充放試験装置を用いるのが一般的である。
2次電池の充電方法を用途面から別けると、サイクル使用とスタンバイ使用とに大別できる。サイクル使用とは、充電と放電を繰り返しながら使用する方法であり、携帯電話、デジタル音源などの充電に広く利用されている。一方、スタンバイ使用とは、通常時には他の電源から電力が供給され、停電や電源遮断時のバックアップとして使用する方法である。スタンバイ使用における充電方法としては、電池の自己放電分を微小電流にて補うトリクル充電方式が一般的である。
例えば、電池容量が6000mAhの電池を、満充電した後、2週間の間に定格容量の10%を自己放電する場合を考える。つまり、2週間で600mAhの電気量が自己放電したことになる。この電池を1時間で満充電にするために要する充電電流は
I1=6000mA
であり、トリクル充電電流I2をI1の1/30とすると(一般的には、トリクル充電電流1/30Itと表記する)、
I2=(1/30)I1=200mA
となる。従って、2週間に充電される電気量は、
200mA×24×14=67200mAh
となる。自己放電分600mAhを、67200mAhから差し引いた66600mAh分の電気量の殆どは熱として消費され、かかる過充電は、2次電池の寿命を短くするという問題が生じる。
逆に、2週間で自己放電した電気量を補う電流値は、以下の式から
600mAh÷14÷24=1.79mA
と求めることができる。しかし、このような小さな電流値では充電効率が低く、実際には電池に充電することができない。従って、トリクル充電方式は、自己放電率の低い高性能型2次電池の充電方式としては適していない。これに代わる充電方式として、最近では、平均電流を下げて充電効率が高い電流値で充電するパルス充電方式が採用されている。このような背景から、最近の充放電試験装置には、パルス充放電試験を行う機能が求められている。
図1に、従来の充放電試験装置の構成を示す。充放電試験装置1は、被試験物2である2次電池に接続され、スイッチ7を切り替えることにより、直流電源装置3から2次電池に充電し、または2次電池から電子負荷装置4へ放電させる。直流電源装置3および電子負荷装置4は、制御部6により制御され、試験条件は、試験条件設定部5から制御部6に設定される。ここで、試験条件設定部5の代わりに、パーソナルコンピュータなどを使用して、試験条件を制御部6に設定しても差し支えない。試験条件設定部5は、充放電モード、充放電時間などを設定するとともに、試験結果を記録するための指令を行う。
従来の充放電試験装置1の電子負荷装置4は、摺動抵抗器などが用いられ、これに流れ込む電流によって被試験物2の電気的特性を測定していた。しかし、摺動抵抗器型の負荷では、測定できる範囲(電流・電力)に限りがあること、抵抗器の機構上、測定精度の高い試験には適さないことから、現在では摺動抵抗器の代わりに電子回路を用いた電子負荷装置が広く用いられている。
直流電源装置3には、CV(Constant Voltage:定電圧)モードと、CC(Constant Current:定電流)モードの2つの出力機能が具備されている。CV(定電圧)モードとは、負荷電流の変動にかかわらず定電圧で電力を供給するモードであり、CC(定電流)モードとは、負荷電圧の変動にかかわらず定電流で電力を供給するモードである。
一方、電子負荷装置4には、次の4つの試験モードが具備されている。
(1)CR(Constant Resistance:定抵抗)モード
(2)CV(Constant Voltage:定電圧)モード
(3)CC(Constant Current:定電流)モード
(4)CP(Constant Power:定電力)モード
CR(定抵抗)モードとは、入力電圧の変動に比例した電流を吸収するモードであり、従来の摺動抵抗器型負荷と同様の作用をする。CRモードは、電子負荷装置4の基本的試験モードとされている。CV(定電圧)モードは、入力電流の変動にかかわらず負荷装置の入力端子電圧を一定に保つモードであり、電源装置、2次電池などの定電流特性試験に適している。CC(定電流)モードは、入力電圧の変動にかかわらず一定電流を吸い込むモードであり、1次電池、2次電池などの放電試験に適している。CP(定電力)モードは、負荷装置が吸収する電力を入力電圧または入力電流に追従させ、常に電力が一定になるようにする。CPモードは、太陽電池パネル、燃料電池、または2次電池などの電力試験に適している。
2次電池の充放電試験の試験モードとしては、通常、CCモードが用いられ、定電流で2次電池などを充放電させている。ただし、2次電池を過充電して定格電圧を超えるような場合には、強制的にCVモードに切り換えて、2次電池が過電圧になることを防止している。
図1に示した充放電試験装置1による試験方法を説明する。試験条件設定部5は、試験モードをCCモードに設定し、充電電流10Aで被試験物2の2次電池を充電するように設定する。制御部6は、直流電源装置3に対して充電電流10AのCCモードに設定するとともに、スイッチ7を直流電源装置3側に切り換える。2次電池を満充電した後、試験条件設定部5は、試験モードをCCモードに設定し、放電電流10Aで2次電池から放電させるように設定する。制御部6は、スイッチ7を電子負荷装置4側に切り換え、電子負荷装置4に対して放電電流10AのCCモードに設定し、2次電池に蓄えられた電気量を吸収する。
充放電試験装置1は、被試験物2の2次電池などを充放電させ、その際に得られた試験結果から、被試験物2の充放電特性を測定・試験する。被試験物2には、携帯電話などの小型の電子機器に用いられる2次電池から、複数のサーバ・コンピュータの補助電源などに用いられる2次電池まで、さまざまな電池容量を有している。従って、被試験物2の2次電池の電池容量に応じた充放電能力を有する直流電源装置および電子負荷装置を備えた充放電試験装置を、複数用意して試験が行われている。
そこで、既に保有している汎用型の直流電源装置と電子負荷装置とを組み合わせることによって、容易に充放電試験装置を構成することができる充放電試験用のコントローラが考案されている。充放電試験用のコントローラは、
(1)既に保有している汎用型の直流電源装置と電子負荷装置を利用することによって、コントローラ本体価格を低価格で提供することができる。
(2)既に保有している汎用の直流電源装置と電子負荷装置との種類によって、多彩な容量の充放電試験装置を構成することができる。
という利点を有している。また、試験条件設定部として汎用のパーソナルコンピュータなどを利用することにより、パスル充放電試験が可能になる。充放電試験用コントローラをアナログ制御とすると、コントローラと電子負荷装置または直流電源装置との間の距離が長くなると、経路に存在するインダクタンス、ストレー容量の影響により異常発振を起こしやすくなる。充放電試験用コントローラをデジタル制御とすることで、このような問題も解決することができる。
図2に、従来の充放電試験用コントローラを適用した充放電試験装置の構成を示す。充放電試験用コントローラ11は、制御部16と、スイッチ17とから構成されている。スイッチ17を介して、直流電源装置13、電子負荷装置14および被試験物12が接続されている。直流電源装置13および電子負荷装置14は、既存の汎用製品であり、被試験物2の2次電池の電池容量に応じて、適正な能力の製品が選択される。直流電源装置13および電子負荷装置14に内蔵されている電流検出器13a,14aが、制御部16に接続される。制御部16には、試験条件を設定する試験条件設定部15として、パーソナルコンピュータなどが接続される。
図3に、従来の充放電試験用コントローラの制御部の構成を示す。制御部16は、試験条件設定部15からの定電流設定値を入力して、直流電源装置13および電子負荷装置14への制御信号を出力する安定化回路21を備えている。D/Aコンバータ24a,24bは、安定化回路21からのデジタル制御信号をアナログ制御信号に変換する。A/Dコンバータ23a,23bは、電流検出器13a,14aで得られたアナログ電流値をデジタル電流値に変換する。
校正演算器22は、試験条件設定部15からの校正値(デジタル値)と、A/Dコンバータ23a,23bからのデジタル電流値とを比較し、被試験物2の2次電池に流れている電流値となるように校正した後、安定化回路21に出力する。校正演算器22は、電流検出器13a,14a自体の精度誤差およびA/Dコンバータ23a,23bの精度誤差の影響を補正する。なお、以降の説明においては、便宜上、電流検出器、A/DコンバータおよびD/Aコンバータの精度誤差は無視できるものとして説明する。従って、以降の説明では、校正演算器の処理についても説明を省略する。
図4に、従来のオン/オフスイッチング型負帰還回路の構成と出力波形を示す。CCモードまたはCVモードなどの一定の電流値または電圧値を保持して試験を行うための安定化回路として、オン/オフスイッチング型負帰還回路またはPID制御回路が適している。図4(a)に示すオン/オフスイッチング型負帰還回路は、パルス充放電のように、高速の応答特性を得るために好適である。オン/オフスイッチング型負帰還回路は、出力電圧V0を分圧して、基準電圧と比較し、出力トランジスタQ1をオン/オフ制御する。
しかしながら、オン/オフスイッチング型負帰還回路は、図4(b)に示すように、出力波形は、設定値に対してハンチングしながら整定(安定化)して行くため、必然的にオーバーシュートが生じ易い。このオーバーシュートは、2次電池に対して過電圧状態を生じせしめ、2次電池の性能を劣化させてしまうおそれがある。
オン/オフスイッチング型負帰還回路は、このような欠点があるため、充放電試験装置の安定化回路としては、PID制御型が用いられることになる。PID制御は、自動制御方式の中で最も広く用いられている制御方式であり、外部装置に対する操作量の制御を、出力値と目標値との偏差に対して、P(Propotinal:比例)制御、I(Integral:積分)制御、およびD(Differential:微分)制御の3つの要素によって行う(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
制御方式は、
PID制御=P(比例)制御+I(積分)制御+D(微分)制御
となる。最も基本的なP(比例)は、操作量を、出力値と目標値の偏差の一次関数として制御する。例えば、ある時刻tでの操作量をx(t)、出力値をy(t)、目標値をy0とすると、
x(t)=Kp(y(t)- y0)+ x0
となる。ここで、x0は、y(t)=y0のときにそれを維持するために必要な操作量である。
Δx(t)=x(t)-x0、Δy(t)=y(t)-y0
とすると、
Δx(t)=KpΔy(t) (式1)
が成立し、ある時点の操作量は、出力値のKp倍という比例関係が成立する。この偏差に比例して操作量を変化させる動作がP(比例)動作であり、定数Kpを比例ゲインと呼ぶ。また、出力値と目標値との偏差を残留偏差(オフセット)という。
例えば、外気温が零下15度の場合に、電気ポットの温度を95度まで上昇させ、95度に保持する場合と、外気温が35度の場合に、電気ポットの95度まで上昇させ、95度に保持する場合とでは、当然に要する熱量が異なるが、P制御においては、その都度最適のKpを設定し直すのは容易ではない。
そこで、第1項の比例制御部分の次に、第2項の積分部分を加え、残留偏差の時間積分に比例して操作量を変化させる。
Figure 0004783446
I(積分)制御は、偏差状態期間が長時間続くと、その分操作量の変化を大きくして目標値に近づけようとする。そのためには一定期間の変化量を積分する必要があるため、I制御は、ある程度の時間が経過しないと効果を発揮することができない。そのため、急激な出力値の変化に対してはI制御は有効でない。
そこで、出力値が急激に変動する場合に備え、さらに第3項としてD(微分)制御を加える。
Figure 0004783446
この第3項は、急激な出力値の変化に対し、その変化の大きさに比例した入力を行うように作用することにより、その変化に抗しようとする役目を果たす。すなわち、出力値が急激に上昇した場合は、これを下降させるように作用し、出力値が急激に下降した場合は、これを上昇させるように作用する。
図5に、従来のPID制御を用いた安定化回路を示す。安定化回路21は、目標値となる定電流設定値を入力すると、電流検出器25にて検出されたデジタル電流値との差分である残留偏差eを、比較器により求める。初回、残留偏差がゼロのときは、試験条件設定部15から設定された定電流設定値を目標値として、P制御を介することにより、比例ゲインKpを乗算して操作量を算出し、アナログ制御信号に変換して電子負荷装置14に出力する。電子負荷装置14が放電を開始すると、電流検出器25にてアナログ電流値が検出され、その値がデジタル電流値として比較器に入力される。
この残留偏差eをもとに、再びP(比例)制御、I(積分)制御、D(微分)制御を介することにより操作量を算出する。操作量は、初期状態または外乱が無視し得る領域においては、P制御がPID制御全体を支配する。従って、結局は、P制御からの操作量と考えて差し支えない。
P(比例)制御による直流電源装置13の制御について以下に説明する。目標値(定電流設定値)を10Aとしたとき、電流検出器23aのアナログ電流値が2Aだったとすると、偏差は8Aとなる。
残留偏差e=目標値(定電流設定値)−出力値(デジタル電流値)
e0=10−2=8A
しかし、P制御の係数Kpは1以下であるため、操作量は8Aとはならない。PID制御回路は、加算型のフィードバック制御回路であるため、係数Kp>1とすると、PID制御回路が異常発振、制御の不安定をきたし、2次電池を過電圧状態にするおそれがあるからである。
そこで、仮にKp=0.3とすると、
8×0.3=2.4A
が操作量となり、直流電源装置13に出力するアナログ制御信号は、
2+2.4=4.4A
となる。そして、デジタル電流値は、4.4Aとなり、
e1=10−4.4=5.6A
5.6×0.3=1.68A
5.6+1.68=6.08A
となり、6.08Aが次のアナログ制御信号となる。以上の制御動作を繰り返し、逐次操作量とデジタル電流値を比較し、残留偏差を求め、最終的に目標値である定電流設定値と出力値であるデジタル電流値とを一致させる。
しかしながら、表1に示すように、残留偏差が小さくなると、それに比例して操作量も小さくなるため、P制御だけでは出力値を目標値に一致させることができない。
Figure 0004783446
この不一致部分、すなわち、10−9.774=0.226A部分を補うものがI(積分)制御であり、D(微分)制御である。式1〜3の係数、Kp、K、Kdは、フィードバック回路の安定度、応答速度などの点から総合的に決定するが、通常、経験的に求めた値または論理的に算出した理想値が設定される。
図6に、従来のPID制御の出力波形と操作量との関係を示す。PID制御を用いることにより、ハンチング、オーバーシュートを発生させずに滑らかに出力値と目標値とを一致させることができる。
特開2008−180519号公報 特開2004−282159号公報
しかしながら、PID制御を適用した従来の充放電試験用コントローラには、以下のような問題があった。
(1)図7に、2次電池の充放電試験の定電流設定値パターンを示す。充放電試験には、定電流設定値を短時間で数段階に変化させたパターンを周期的に繰り返して、2次電池の充放電を行うことがある。例えば、図7(a)に示すように、定電流設定値をCC SET 1〜CC SET 3の3段階に切り換える。このような場合、定電流設定値の切り換えを高速で行うと、図7(b)に示すように、PID制御による出力値(電流値)が、定電流設定値CC SET 1で設定された値に到達する前に、定電流設定値CC SET 2に切り換わってしまい、いつまでたっても出力値が定電流設定値に一致しない。
(2)直流電源装置13と電子負荷装置14の温度ドリフト傾向、設定確度などが同一でないため、変換されたアナログ制御信号によって設定された電流値のとおりに動作しない。そのため、被試験物2の容量測定に誤差を生じる。
(3)直流電源装置13と電子負荷装置14とが、それぞれ個別の電流検出器13a,電流検出器14aにより2次電池に流れる電流を検出するため、電流検出器13a,電流検出器14aの精度の違いに起因する容量測定誤差を生じる。
(4)直流電源装置13と電子負荷装置14は、それぞれ個々に校正せざるを得ないため、上記校正による新たな誤差が発生するおそれ、または校正に要する工数の増大などの派生的問題も生じ得る。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、高精度の充放電試験を実施することができる充放電試験用コントローラおよび充放電試験方法を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、被試験物の充放電試験を行うために、直流電源装置および電子負荷装置を制御する充放電試験用コントローラにおいて、前記直流電源装置から前記被試験物への充電電流および前記被試験物から前記電子負荷装置への放電電流が共通して流れる経路に挿入された電流検出器と、前記電流検出器で検出された電流値が、外部から設定された定電流設定値となるように操作量を計算し、前記直流電源装置または前記電子負荷装置へ制御信号を出力する制御部とを備え、前記定電流設定値を複数の段階で変化させたパターンを周期的に繰り返して充放電を行う場合に、前の周期の各々の段階が終了する直前の制御信号を記憶し、次の周期の各々の段階が開始するとき、記憶された制御信号を用いて、それぞれの段階の操作量を計算することを特徴とする。
この構成によれば、1周期目の第1段階が終了する直前の制御信号を記憶し、次の2周期目の第1段階を開始するときに、記憶された制御信号からPID制御を行う。第2段階以降複数の段階のそれぞれにおいて、同じ処理を行うことにより、定電流設定値が短時間で変化する場合であっても、高精度で効率よく定電流設定値に追従させることができる。
充放電試験用コントローラは、前記複数の段階の各々の定電流設定値を記憶する目標値レジスタ部と、前記複数の段階の各々の時間幅を示す時間信号を受信するタイマー部と、前記複数の段階のそれぞれにおいて、前記制御部から出力された前記制御信号を記憶する制御信号メモリ部とを備え、前記目標値レジスタ部および前記制御信号メモリ部は、前記タイマー部からの制御により、各々の段階に応じて切り換えられる。
前記制御信号メモリ部は、充放電試験の開始時にゼロに設定され、充放電試験用コントローラは、前記制御信号メモリ部の内容がゼロのとき、前記制御信号メモリ部に記憶された制御信号を使用しないことにより、制御開始の早い段階から精度よく定電流設定値に近づけることができる。
以上説明したように、本発明によれば、効率よく定電流設定値に近づけることができ、高精度の充放電試験を実施することが可能となる。
従来の充放電試験装置の構成を示すブロック図である。 従来の充放電試験用コントローラを適用した充放電試験装置の構成を示すブロック図である。 従来の充放電試験用コントローラの制御部の構成を示すブロック図である。 従来のオン/オフスイッチング型負帰還回路の構成と出力波形を示す図である。 従来のPID制御を用いた安定化回路を示すブロック図である。 従来のPID制御の出力波形と操作量との関係を示す図である。 従来の充放電試験用コントローラの問題点を説明するための図である。 本発明の一実施形態にかかる充放電試験用コントローラを示すブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる充放電試験用コントローラの制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる充放電試験用コントローラの制御方法を示すフローチャートである。 PID処理部における初回の制御方法の相違を説明するための図である。 制御レジスタと制御信号メモリ部との間の転送のタイミングを示す図である。 Ptimeを変えたときの電流検出器のアナログ電流値の実測値を示す図である。 PID処理部における制御信号値の転送方法を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
図8に、本発明の一実施形態にかかる充放電試験用コントローラを示す。充放電試験用コントローラ31は、制御部36と、スイッチ37と、電流検出器38とから構成されている。スイッチ37を介して、直流電源装置13、電子負荷装置14および被試験物12が接続されている。直流電源装置13および電子負荷装置14は、既存の汎用製品であり、被試験物2の2次電池の電池容量に応じて、適正な能力の製品が選択される。被試験物12と直流電源装置13および電子負荷装置14の−端子側、すなわちリターン回路に電流検出器38が、挿入されている。制御部36には、試験条件を設定する試験条件設定部15として、パーソナルコンピュータなどが接続される。
従来の充放電試験用コントローラの問題点として、直流電源装置13と電子負荷装置14とを別々に校正している、それぞれ個別の電流検出器13a,電流検出器14aにより2次電池に流れる電流を検出しているため、精度の高い充放電試験ができなかった。そこで、本実施形態では、校正作業を充放電試験用コントローラ31自体が自動的に行うという着想を得た。充放電試験用コントローラ31内に電流検出器38を設け、前記直流電源装置から前記被試験物への充電電流および前記被試験物から前記電子負荷装置への放電電流が共通して流れる回路に挿入する。例えば、スイッチ37のコモン端子と充放電試験用コントローラ31の+端子の間に介挿するか、または充放電試験用コントローラ31の−端子と直流電源装置13および電子負荷装置14の間に介挿する。このようにして、充電電流の検出および放電電流の検出を、同一の電流検出器にて行うことにしている。
直流電源装置13および電子負荷装置14に内蔵されている電流検出器を利用せずに、校正に係る誤差を高精度の電流検出器38に負担させることによって、内蔵されている電流検出器の精度の違いによる問題を解消する。また、制御部36は、試験条件設定部15から設定された電流値により、直流電源装置13または電子負荷装置14を制御し、電流検出器38により電流値を検出する。制御部36は、測定された電流値が、設定された電流値と等しくなるように、直流電源装置13と電子負荷装置14とに対する制御信号を校正する。
従来の充放電試験用コントローラの問題点として、定電流設定値の切り換えを高速で行うことができず、定電流設定値を短時間で数段階に変化させたパターンを繰り返して行う場合に、精度の高い充放電試験ができなかった。これは、基本的にPID制御が高速制御に不向きであること、デジタル演算、アナログ−デジタル変換、デジタル−アナログ変換に時間を要することが原因である。
定電流設定値が一定の値の場合、図6から明らかなように、PID制御でも電流検出器で検出される電流値と試験条件設定部15にて設定された定電流設定値とが一致する。従って、上記の問題は、定電流設定値を1周期の間に複数段階変化させる場合であって、その1周期が極めて短時間であるときに生じ易いことになる。充放電試験用コントローラでのPID処理部は、出力値(電流値)と定電流設定値との差を1秒間に約1000回計測し、操作量を微細にコントロールしている。従って、1ポイント当たりの計測には約1msec要することになる。例えば、Ptime1の期間が50msecの場合、50ポイントの偏差しか計測できず、電流検出器で検出される電流値と試験条件設定部15にて設定された定電流設定値とが一致する制御信号に到達しないうちに、Ptime2に試験条件が移動しかねない。
図7に示したパターンで制御する場合、定電流設定値CC SET 1(Ptime1)から1周期目が始まり、1周期目の制御が終了して、2周期目の定電流設定値CC SET 1(Ptime1)が開始するときを考える。2周期目の制御は、直前の定電流設定値CC SET 3(Ptime3)がゼロであることから、制御信号ゼロから始まり、定電流設定値CC SET 1(Ptime1)になるように制御がなされる。このことは、定電流設定値の切り換えを高速に行うことができない一因となっている。そこで、本実施形態では、1周期目のPtime1が終了する直前の制御信号を記憶し、次の2周期目のPtime1を開始するときに、記憶された制御信号からPID制御を行うこととする。
図9に、本発明の一実施形態にかかる充放電試験用コントローラの制御部の構成を示す。制御部36は、試験条件設定部15から複数の段階の定電流設定値(目標値)を入力して記憶する目標値レジスタ部46と、A/Dコンバータ43からのデジタル電流値および目標値レジスタ部46に記憶された目標値から、直流電源装置13および電子負荷装置14へのデジタル制御信号を出力するPID処理部41と、デジタル制御信号を記憶する制御信号メモリ部45とを備えている。D/Aコンバータ44a,44bは、PID処理部41からのデジタル制御信号をアナログ制御信号に変換する。A/Dコンバータ43は、電流検出器38で得られたアナログ電流値をデジタル電流値に変換する。A/Dコンバータ43は、高分解能であることが求められ、本実施形態では、24ビットのA/Dコンバータを用いる。また、タイマー部47は、試験条件設定部15から複数の段階の時間幅を示すPtime信号を受信し、タイミング信号を目標値レジスタ部46および制御信号メモリ部45に供給する。
また、PID処理部41と、デジタル制御信号の算出に使用する制御レジスタ48を備えている。ただし、後述のフローチャートのとおりの実行が可能であれば、制御レジスタ48は、必ずしもPID処理部41内に組み込む必要はなく、目標値レジスタ部46も必ずしも制御部36内に設ける必要はない。
このような構成により、図7に示した定電流設定値パターンにより、直流電源装置13を制御する方法について述べる。最初に、試験条件設定部15から定電流設定値をCC SET 1〜CC SET 3を目標値レジスタ部46に、Ptime1〜3信号をタイマー部47に記憶する。ここで、Kp=0.3、定電流設定値CC SET 1=10A、定電流設定値CC SET 2=5A、定電流設定値CC SET 3=0A、Ptime1〜3=50msとして、P(比例)制御を行う。1周期目の最初の電流検出器38の電流計測値が2Aとすると、定電流設定値CC SET 1=10Aであるから、残留偏差e=8Aであり、
8×0.3=2.4A
が操作量となり、直流電源装置13に出力するアナログ制御信号は、
2+2.4=4.4A
となる。そして、電流検出器38、A/Dコンバータ43精度誤差を無視すれば、デジタル電流値は、4.4Aとなり、
e1=10−4.4=5.6A
5.6×0.3=1.68A
5.6+1.68=6.08A
となる。このようにして、PID制御を10回繰り返し、Ptime1が終了したときの直前のアナログ制御信号が9.774Aだとする。このアナログ制御信号に対応するデジタル制御信号が、制御レジスタ48に格納されおり、この制御信号値が、制御信号メモリ45に記憶される。
次に、1周期目のPtime2が始まると、電流計測値=9.774A、定電流設定値CC SET 2=5AからP制御を行う。Ptime2が終了したときの直前の制御レジスタ48の制御信号値が、制御信号メモリ45に記憶される。同様に、1周期目のPtime3のP制御を行う。
そして、2周期目のPtime1が始まると、制御信号メモリ45に記憶されている制御信号値=9.774Aが、制御レジスタ48に転送され、電流計測値=0A、定電流設定値CC SET 1=10AからP制御を行う。同様に、2周期目のPtime2が始まると、制御信号メモリ45に記憶されている制御信号値が制御レジスタ48に転送され、定電流設定値CC SET 2=5AからP制御を行う。同様に、2周期目のPtime3のP制御を行う。このようにして、P制御を繰り返すことにより、Ptime1〜3の各々における電流計測値と、定電流設定値CC SET 1〜CC SET 3とが一致する。詳細な制御フローを以下に説明する。
図10に、本発明の一実施形態にかかる充放電試験用コントローラの制御方法を示す。上記と同様に図7に示したパターンで制御する場合について説明するが、制御パターンは、1サイクルにおける定電流設定値の数は2以上であれば良く、特に数に制限はない。最初に、試験条件設定部15から目標値レジスタ部46に定電流設定値が設定され、タイマー部47にPtime信号が設定されると、初期起動と判定し(S102)、制御レジスタ48および制御信号メモリ部45の内容をクリア(ゼロ)にする(S104)。なお、制御信号メモリ部45には、1サイクルにおける定電流設定値の数(図7の例では3)だけ、格納領域を有するので、それら全ての領域をクリアする。直流電源装置13、電子負荷装置14等の充放電試験装置の構成機器を立ち上げ(S106)、カウンタnを1にセットする(S108)。
PID処理部41は、目標値レジスタ部46から定電流設定値CC SET 1を読み込み、CC(定電流)モードでPID制御をスタートさせる。このとき、タイマー部47は、Ptime1タイマーをスタートさせる(S110)。制御信号メモリ部45の値がゼロか否かを判定する(S112)。n=1の初回は、制御量メモリ部45はゼロに初期設定されているので、この場合はYのルーチン、ステップS116へ進む。制御信号メモリ部45の値がゼロではない場合は、Nのルーチン、ステップS114へ進む。
ここで、PID処理部41が、n=1のときに制御信号メモリ部45から制御信号値を転送しない理由を、 図11を参照して説明する。n=1の初回は、直流電源装置13および電子負荷装置14も立ち上げシーケンスの直後であり、出力値はゼロに設定されている。従来のように、n=1のときに制御信号メモリ部45から制御信号値を参照すると、Ptime1〜3の各段階の最初から、制御信号ゼロから始まるので、直流電源装置13および電子負荷装置14は追従することができず、効率よく定電流設定値に近づけることができない。この様子を図11(a)に示す。一方、n=1のときに制御信号メモリ部45から制御信号値を転送しない場合は、Ptime2の最初の制御信号は、Ptime1の最後の制御信号から算出し、Ptime3の最初の制御信号は、Ptime2の最後の制御信号から算出するので、図11(b)に示すように、効率よく定電流設定値に近づけることができる。
また、一般的な電子負荷装置は、電子負荷の定電流制御回路(誤差増幅器)が有するヒステリシス特性により、制御信号をゼロから立ち上げた場合に、制御信号が微小領域にある間は追従しない。典型的には、負荷電流が概ね数10〜数100mA相当にする制御信号に上昇したときに、初めて負荷電流が流れ出す。従って、上記のように、n=1のときに制御量メモリ部45から制御信号値を転送しないようにすれば、ヒステリシス特性の影響を受けることなく、n=1のときから精度よく定電流設定値に近づけることができる。
図10に戻り、ステップS114では、制御信号メモリ部45の値がゼロではない場合は、制御信号値を制御レジスタ48に転送する。ステップS116においてタイマー部47は、Ptime信号で設定された時間が経過するまでタイマーが進行し、所定タイム経過するまで、PID処理部41によるPID制御が行われる(S118)。Ptime信号で設定された時間が経過すると、その直前のデジタル制御信号を、制御レジスタ48から制御信号メモリ部45に記憶する(S120)。ステップS122では、n+1をnにセットし、ステップS110にリターンする。
1サイクルにおける定電流設定値の数(図7の例では3)だけ、ステップ110からステップS122までを繰り返して、第1周期を終了する。第2周期以降は、制御信号メモリ部45に制御信号値が格納されているので、ステップS114を経由して、PID制御が行われる(S118)。
図12に、制御レジスタと制御信号メモリ部との間の転送のタイミングを示す。定電流設定値CC SET 1(Ptime1)から1周期目が始まり、制御信号メモリ部45の値がゼロなので、PID処理部41は、制御信号値を転送せずにPID制御を行う。1周期目のPtime1が終了する直前に、デジタル制御信号A(1)を、制御レジスタ48から制御信号メモリ部45に転送する。次に、1周期目のPtime2が始まると、制御信号値を転送せずにPID制御を行い、Ptime2が終了したときの直前の制御レジスタ48のデジタル制御信号A(2)が、制御信号メモリ45に記憶される。同様に、1周期目のPtime3の制御を行う。
2周期目のPtime1を開始するときに、PID処理部41は、制御信号メモリ部45に記憶された制御信号値A(1)を、制御レジスタ48に転送してPID制御を行う。2周期目のPtime1が終了する直前に、デジタル制御信号C(1)を、制御レジスタ48から制御信号メモリ部45に転送する。次に、2周期目のPtime2が始まると、PID処理部41は、制御信号メモリ部45に記憶された制御信号値A(2)を、制御レジスタ48に転送してPID制御を行う。Ptime2が終了したときの直前の制御レジスタ48のデジタル制御信号C(2)が、制御信号メモリ45に記憶される。同様に、2周期目のPtime3の制御を行う。
図7(b)に示したように、従来の充放電試験用コントローラでは、定電流設定値CC SET 1で設定された値に到達する前に、定電流設定値CC SET 2に切り換わってしまい、いつまでたっても出力値が定電流設定値に一致しない。本実施形態によれば、図12に示したように、1周期目のPtime1が終了する直前の制御信号を記憶し、次の2周期目のPtime1を開始するときに、記憶された制御信号からPID制御を行うので、高精度で効率よく定電流設定値に近づけることができる。
図13に、Ptimeを変えたときの電流検出器のアナログ電流値の実測値を示す。Kp=0.3、定電流設定値CC SET 1=20A、定電流設定値CC SET 2=40A、定電流設定値CC SET 3=0Aとし、図13(a)はPtime1〜3=500ms、図13(b)はPtime1〜3=50ms、図13(c)はPtime1〜3=5msの場合を示す。図13(a)は、図12に示したのと同様に、効率よく定電流設定値に近づいていることがわかる。図13(b)では、定電流設定値を短時間で変化させているが、4周期目で、ほぼ定電流設定値に追従していることがわかる。さらに、図13(c)に示すように、定電流設定値を短時間で変化させても、およそ700ms後には、定電流設定値に追従していることがわかる。
図14に、PID処理部における制御信号値の転送方法を示す。試験条件設定部15から目標値レジスタ部46に複数の段階の定電流設定値(設定値1〜4)が設定され、タイマー部47に複数の段階の時間幅を示すPtime信号(設定値1〜4)が設定される。制御信号メモリ部45には、1サイクルにおける定電流設定値の数(この例では4)だけ、格納領域(メモリ1〜4)を有し、当初はゼロ・クリアされている。
タイマー部47は、Ptime信号によって設定された設定値に従い、所定の時間幅パルスを作り出すと同時に、設定値が切り換わるタイミングで、目標値レジスタ部46の出力および制御信号メモリ部45の入出力を切り換える。例えば、Ptime1のときには目標値レジスタ部46の設定値1および制御信号メモリ部45のメモリ1を同時に選択するとともに、Ptime1の時間幅パルスを作成する。そして、Ptime1の時間経過後、Ptime2に切り換わるタイミングで、設定値1から設定値2に切り換え、メモリ1からメモリ2に切り換えるとともに、Ptime2の時間幅パルスを作成する。
Ptime1の開始時には、設定値1が選択され、メモリ1に格納された制御信号値=0が制御レジスタ48に転送される。PID処理部41のPID制御に従って、デジタル制御信号が出力され、メモリ1に随時書き込まれる。従って、Ptime1が終了する直前のデジタル制御信号が、メモリ1に格納されることになる。このようにして、図12に示した転送のタイミングを実現することができる。
12 被試験物
13 直流電源装置
14 電子負荷装置
15 試験条件設定部
31 充放電試験用コントローラ
36 制御部
37 スイッチ
38 電流検出器
41 PID処理部
43 A/Dコンバータ
44a,44b D/Aコンバータ
45 制御信号メモリ部
46 目標値レジスタ部
47 タイマー部
48 制御レジスタ

Claims (5)

  1. 被試験物の充放電試験を行うために、直流電源装置および電子負荷装置を制御する充放電試験用コントローラにおいて、
    前記直流電源装置から前記被試験物への充電電流および前記被試験物から前記電子負荷装置への放電電流が共通して流れる経路に挿入された電流検出器と、
    前記電流検出器で検出された電流値が、外部から設定された定電流設定値となるように操作量を計算し、前記直流電源装置または前記電子負荷装置へ制御信号を出力する制御部とを備え、
    前記定電流設定値を複数の段階で変化させたパターンを周期的に繰り返して充放電を行う場合に、前の周期の各々の段階が終了する直前の制御信号を記憶し、次の周期の各々の段階が開始するとき、記憶された制御信号を用いて、それぞれの段階の操作量を計算することを特徴とする充放電試験用コントローラ。
  2. 前記複数の段階の各々の定電流設定値を記憶する目標値レジスタ部と、
    前記複数の段階の各々の時間幅を示す時間信号を受信するタイマー部と、
    前記複数の段階のそれぞれにおいて、前記制御部から出力された前記制御信号を記憶する制御信号メモリ部とを備え、
    前記目標値レジスタ部および前記制御信号メモリ部は、前記タイマー部からの制御により、各々の段階に応じて切り換えられることを特徴とする請求項1に記載の充放電試験用コントローラ。
  3. 被試験物の充放電試験を行うために、直流電源装置および電子負荷装置を制御する充放電試験用コントローラにおける充放電試験方法であって、
    前記直流電源装置から前記被試験物への充電電流および前記被試験物から前記電子負荷装置への放電電流が共通して流れる経路に挿入された電流検出器から、電流値を取得する第1ステップと、
    前記電流検出器で検出された電流値が、外部から設定された定電流設定値となるように操作量を計算し、前記直流電源装置または前記電子負荷装置へ制御信号を出力する第2ステップであって、前記定電流設定値を複数の段階で変化させたパターンを周期的に繰り返して充放電を行う場合に、前の周期の各々の段階が終了する直前の制御信号を記憶し、次の周期の各々の段階が開始するとき、記憶された制御信号を用いて、それぞれの段階の操作量を計算する第2ステップと
    を備えたことを特徴とする充放電試験方法。
  4. 前記第2ステップは、前記複数の段階のそれぞれにおいて、前の周期の各々の段階が終了する直前の制御信号を、制御信号メモリ部に記憶し、次の周期の各々の段階が開始するとき、前記制御信号メモリ部に記憶された制御信号を用いて、それぞれの段階の操作量を計算し、
    前記制御信号メモリ部は、前記複数の段階の各々の時間幅を示す時間信号を受信するタイマー部からの制御により、各々の段階に応じて切り換えられることを特徴とする請求項3に記載の充放電試験方法。
  5. 前記制御信号メモリ部は、充放電試験の開始時にゼロに設定され、
    前記第2ステップは、前記制御信号メモリ部の内容がゼロのとき、前記制御信号メモリ部に記憶された制御信号を使用しないことを特徴とする請求項4に記載の充放電試験方法。
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