JP4783316B2 - 中空合成樹脂板を用いた函体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
例えば、特開2006−273352号に示す組立乃至展開可能な通い箱の構造では、1枚の底板と、その短辺から上下に延びる2枚の端壁およびその長辺から左右に延びる2枚の側壁とからなり、2枚の端壁のそれぞれの両側は左右に延びて、側壁の端と重なるフラップを有し、2枚の側壁はその両側で端壁のフラップと重なる部分以外の部分は二重の厚さがあり、使用時には、2枚の端壁と2枚の側壁とを底板から垂直に立て、側壁の両側に端壁のフラップ部分を重ねて固定手段をもって固定することにより、上部の開いた箱を形成することができ、一方、不使用時には、固定を解除して両端壁および両側壁をともに平坦にすることにより、全体としてほぼ奴凧型の輪郭をもった構成からなっている。
上記固定手段では着脱可能な結合構造が用いられるが、箱の形態のまま使用する場合には、前記フラップと側壁とを重ねてからワイヤーステッチ、金属リベット、樹脂リベット、金属ピン等を貫通して機械的に結合したり、前記4つのフラップを側壁に熱や超音波で溶着結合したりしている。
しかし、上記構成の場合、以下のような問題があった。
(1)ブランクが1枚の展開形状からなっているので、シートからブランクにするには木型が必要となる。
(2)ジョイント部の結合代となるフラップの長さは、最低でも40mm以上が必要となる。
即ち、通常、上記ジョイント部は内折であって、内容物の損傷やガタツキを防止し、また耐圧を増すためにジョイント部を延長して内側の段差を無くしている。このため、ブランクの展開寸法が大きくなり、使用シートの面積(重量)が大きくなる。
(3)ジョイント部の結合としては、前述のように機械的結合の場合は金属部品を使用しており、プラスチックダンボールにポリピロピレンを用いる場合には同材質のものは使用されず、完全リサイクル品とはいえず、また、分解分別が必要となり、環境負荷が高い。更に、隅部は折り曲げているだけであり隙間が生じるため水漏れを防ぐことができなかった。
一方、溶着結合の場合には、超音波溶着では、振動方式のために中空構造にピンホールが生じ、外部から汚れや水が浸入し、衛生上問題がある。
(4)そのため従来品では水漏れがしないものはできず、花卉や医薬品の輸送分野での採用は難しかった。
一方、中空合成樹脂板の端面処理方法として、例えば、特開2000−190384号が知られている。
上記構成では、中空体合成樹脂板の開口溝が面している端面処理部を成形熱板により所定厚さの溶融面と該溶融面に第1溶融溝と第2溶融溝を形成し、溶融面を第2溶融溝から開口溝を塞ぐように直角に折曲して第1折曲部5を形成し、且つ該第1折曲部5の先端に位置する第2折曲部を中空体合成樹脂板の板厚の位置で直角に折曲して、該第2折曲部の裏壁面が中空体合成樹脂板の表壁面と略面一となるように溶着成形した構成からなっている。
しかし、上記構成では端面の処理はできるが、2部材を溶着するための構成としては適用できない。
この発明の別の課題は、プラスチックダンボールを用い、強度や耐久性にも優れた函体を提供することにある。
この発明の更に別の課題は、上記函体を容易に製造する方法を提供することにある。
中空合成樹脂板からなる分離したブランク相互を熱溶着して結合する函体構造において、
ブランクが、底壁面とその両側に連接された一対の第1周壁面とからなって断面コ字状に折り曲げられる第1ブランクと、前記底壁面と一対の第1周壁面との周辺部に沿って配置される第2周壁面となる一対の第2ブランクとからなっており、
上記第1ブランクまたは第2ブランクのいずれか一方に、所定の幅に設定されて函体成形時に縦方向と横方向に伸びる第1熱溶着代と第2熱溶着代とを形成すると共に両者の交叉する個所に切欠を設けてなり、
上記第1熱溶着代とこれと直交する壁面および第2溶着代とこれと直交する壁面を表面側から溶融して一対の第1および第2溶融片となし、
該一対の第1および第2溶融片の一方を他方に折り重ねて一体に溶着してなることを特徴とする。
請求項2の発明では、
前記函体組立時に、第1周壁面と第2周壁面との目方向がいずれも縦向きに配置されてなることを特徴とする。
また、請求項3の発明では、
前記第1周壁面と第2周壁面とが、色彩または厚みの異なるプラスチックダンボールからなっていることを特徴とする。
請求項4の発明では、
前記第2ブランクの三辺に沿って第2熱溶着代とその両側に切欠を介して第1熱溶着代とが配置されており、第1熱溶着代と第1周壁面の縁部、第2熱溶着代と底壁面の縁部の表面を溶融して2組の第1および第2の溶融片とし、該第1溶融片を折り曲げて第2溶融片の外側に重ね合わせて柱状縁部を形成してなることを特徴とする。
次ぎに、請求項5の函体の製造方法の発明では、
中空合成樹脂板からなる分離したブランク相互を熱溶着して結合する函体の製造方法において、
ブランクが、底壁面とその両側に連接された一対の第1周壁面とからなる第1ブランクと、前記底壁面と一対の第1周壁面との周辺部に沿って配置される第2周壁面となる一対の第2ブランクとからなっており、
上記第1ブランクまたは第2ブランクのいずれか一方に、所定の幅に設定されて函体成形時に縦方向と横方向に伸びる第1熱溶着代と第2熱溶着代とを形成すると共に両者の交叉する個所に切欠を設けてなり、
前記第1ブランクを各壁面に沿って断面略コ字状に折り曲げ、
該第1ブランクのコ字状の縁部を第2周壁面上に載置し、
前記第1熱溶着代および第2溶着代と、これらと直交する壁面との外側角部に熱板を約45度の角度で押し付けて表面側から所定の厚みまで溶融して第1、第2熱溶着代をそれぞれ第1溶融片とし、直交する壁面側を第2溶融片とし、
押し板を上昇させて第1溶融片を折曲げて第2溶融片と重ねて溶着し、函体を形成してなることを特徴とする。
また、請求項6の発明では、
前記第2ブランクで第1ブランクの一対の第1周壁面と接する辺に第1熱溶着代が形成され、底壁面に接する辺に第2熱溶着代が形成され、両者の交叉する個所に切欠が形成されており、
該切欠を第1ブランクの断面略コ字状に折り曲げられたコーナー部分に整合してなることを特徴とする。
更に、請求項7の発明では、
前記熱板が、中央の直角部の両側に被溶着個所となるコーナーの角度に対応した角度で交叉する一対の加熱面を有しており、
第1ブランクと第2ブランクの直交する外側角部に押し当てて、そのまま熱板を均等に推し進めて前記一対の加熱面が接した個所を等しい厚みで溶融し、押し板で上記溶融した片を重ねて溶着してなることを特徴とする。
(1)分割された矩形の3ピースからなるので、裁断だけでよく木型が不要となり、また板取り効率に優れる。
各ピースは同一のシートから製作する必要がないので、別製品の裁断片などの本来不要な部分からも製作することができる。
(2)各ピースは、函体の用途に応じて厚みや強度、色彩の異なるシートから成形することができる。これにより印刷を要さずに、壁面が色違いの函体を製作することができ、函体に識別性を持たせることができる。
(3)各ピースの縁部を熱溶着を用いて結合して函体の角部を形成するので、溶けた樹脂が中空構造内に埋まって密度の高い角部を形成することができ、函体の強度を高めることができる。
(4)結合構造は熱溶着だけであるので、プラスチックダンボールにポリプロピレンを用いれば、完全なリサイクル対応製品となる。
(5)函体の角部を熱溶着により結合するので、隙間が生じることがなく密封することができるので、異物の侵入防止や液体の洩れ防止が可能となり、函体の用途を拡大することができる。
また、上記函体の製造方法では、更に次の効果を奏する。
(6)第1ブランクと第2ブランクの結合部分に熱板を約45度の角度で押し付けて一対の第1、第2溶融片を形成し、次いで押し板を上昇させて第1溶融片を折り曲げて第2溶融片と重ねて溶着するので、簡単な工程で第2ブランクを第1ブランクに結合することができる。
函体1は、図1(a)に示すように、底壁面22を挟んで対向する一対の第1周壁面21が図中左右に連続する矩形の第1ブランク2と、図1(b)に示すように、函体組立時に上記第1周壁面21と直交して配置される第2周壁面31になる一対の矩形の第2ブランク3とから構成される。
上記第1ブランク2と第2ブランク3は、図示例では平面から見て長方形としたが、その一方または双方が平面から見て正方形であってもよい。
そこで、一般的な1100mm×1100mmのパレット用の函(内寸615mm×415mm×270mm)の場合、ネット寸法(使用面積)で比較すると従来製品の1.169m2に対して0.86m2で足り、グロス寸法(シート幅で換算した場合)で比較しても従来品の1.315m2に対して0.95m2で足りるので、前記シートの使用量を約30%削減でき、軽量化とコストダウンを図ることができる。
また、第2ブランク3は寸法が小さいので、別製品の裁断片などの本来不要な部分を用いて成形することもできる。
第1ブランク2は、プラスチックダンボールのシートに「ダンプラエース」(登録商標 東罐興業株式会社製)を使用し、図1(a)に示すように目方向aが各壁面の連続方向(図中、横方向)となっており、一対の第1周壁面21、21(図示例では横275mm×縦415mm)の間に底壁面22(横625mm×縦415mm)が連設されて1つの長方形状(横1175mm×縦415mm)となっている。
この第1ブランク2の上記第1周壁面21と底壁面22との間に折り目となる罫線23がそれぞれ形成される。
第2ブランク3は、前記「ダンプラエース」を使用し、2つで1組として用いられる。
上記第2ブランク3の目方向bは、第1ブランク2の目方向と直交し使用時には上下方向(図中、縦方向)となっており、前記底壁面22の横の長さL1より後述の一対の第1溶着代41分を含んだやや長い横の長さ(625mm+12mm×2=649mm)L2と第1周壁面21の横の長さL3より一方の第2溶着代42分を含んだやや長い縦の長さ(275mm+11mm=286mm)L4からなる長方形状からなっており、第2周壁面31を形成するために用いられる。
本実施例では、図2に示すように、第2ブランク3の前記底壁面22の横の長さL1に対応する一方の辺の両側の角部に切欠4が形成されている。
溶着時には上記切欠4の縦横の辺に沿って延び第2ブランク3の各端縁と平行な延長線(点線で図示)を境にして内側を第2周壁面31とし、外側を第1、第2溶着代41、42としている。
図示例では、折曲部分を含む第1溶着代41の幅を約12mm、第2溶着代の幅を約11mmとしているが、この発明では上記数値に特に限定されるものではなく、また同じ寸法であってもよい。
函体1の組立について図3以降の図を参照して説明する。
まず、第1ブランク2を罫線23に沿って、コ字状に折り曲げる。
そして、第2ブランク3を下に水平に配置した上に、各壁面21、22を垂直に立てた状態で折り曲げた第1ブランク2を載置する。
この際に、前記切欠4の角部C1に第1周壁面21と底壁面22との角部C2が整合するように位置決めする。
そして、第1周壁面21と第1熱溶着代41とが直角に配置されて第1外側角部5Aが形成され、底壁面22と第2熱溶着代42とが直角に配置されて第2外側角部5Bが形成される(図4、6参照)。
即ち、熱板6は、図示例の場合、断面正方形の1つの直角部を除いた3つの直角部R1〜R3を有し、中央の直角部R1の両側に加熱面6a、6bを有する押圧部62と、該押圧部62に結合されたアーム部61とを備えた構成からなっている(図6参照)。
この発明で熱板6の形状は上記実施例に限定されるものではなく、要するに函体の被溶接個所となるコーナーの角度に対応した角度で交叉する一対の加熱面6a、6bを有するものであればよい。
そして、第1外側角部5Aの場合は、上記中央の直角部R1を第1周壁面21と第1熱溶着代41との角部に整合して、第1加熱面6aを第1熱溶着代41に押し当てると共に、第2加熱面6bを第1周壁面21に押し当て、そのまま熱板6を約45度の角度で下向きに角部に向けて均等に推し進めることで、第1、第2加熱面6a、6bが接した個所をその板厚の約半分程度溶融する(図6参照)。
また、第1周壁面21は、前記第1熱溶着代41の厚みの略半分の位置から前記第1溶融片51と略同じ長さにわたって第1周壁面21の厚みt1の略半分t3を溶融して第1周壁面21内の中空構造内に溶け込ませて第2溶融片52を形成する(図7参照)。
ここで、中空構造内に溶け込ませる溶融部分は、板厚の半分を超えない範囲であることが溶着上好ましい。
なお、第2溶融片52の上部に連なる個所52aは、熱板6の進入により斜めに切り欠かれるが、上記個所52aは、後述の押し板7による加圧時に溶融した樹脂によって埋められる。
図示例の場合、押し板7は、矩形ブロックからなって、表面が水冷などにより冷却されており、前記熱板6によって加熱された溶融片を冷却しながら整形し固化させているが、この発明では、加熱するものでもよい。
この押し板7は、第1周壁面21の表面の垂下位置に端面がセットされており、熱板6による溶融が終了して熱板6が後方に退動すると、上昇し始める。
そして、押し板7は、上昇しながら上記第1溶融片51を第1周壁面21の外側に折り曲げ、次いで第1溶融片51を第2溶融片52と隙間無く重ね合わせて両者を一体に熱溶着して結合させる。
そして、上記結合個所の表面は第1周壁面21の他の表面と略同一面となる(図8参照)。
これにより第1外側角部5Aに沿って、嵩密度の高い第1柱状縁部50Aが形成されることになる(図5参照)。
同様に、図9(a)に示すように、中央の直角部R1を底壁面22と第2熱溶着代42との第2外側角部5Bに沿わせて、熱板6の第1加熱面6aを第2熱溶着代42に、第2加熱面6bを底壁面22に押し当てて、そのまま熱板6を約45度の角度で下向きに角部に向けて均等に推し進めることで、第1、第2加熱面6a、6bが接した個所をその板厚を約半分程度溶融する(図9(b)参照)。
また、底壁面22は、前記第1溶融片53の厚みの略半分の位置から前記第1溶融片53と略同じ長さにわたって底壁面22の厚みの略半分を溶融して底壁面22内の中空構造内に溶け込ませて第2溶融片54を形成する(図8(b)参照)。
押し板7は、底壁面22の表面の垂下位置に端面がセットされており、熱板6による溶融が終了して熱板6が後方に退動すると、上昇し始める。
これにより第2外側角部5Bに沿って、嵩密度の高い第2柱状縁部50Bが形成されることになる(図5参照)。
上記構成を採ることにより、従来構造で必要とされる4枚のフラップ分の重量の軽量化(約25%の軽量化)が図れると共に、圧縮強度が平均値で約20%向上するという特段の効果を確認することができた。
これは、ブランクの縁部を熱溶着を用いて結合して函体の角部を形成するので、溶けた樹脂が中空構造内に埋まって嵩密度の高いコーナー縁部が形成されるこ、および目方向を縦に揃えたことによる。
図14に本願発明に係る製品と従来品の圧縮強度を比較するグラフを示す。
この圧縮強度比較試験の条件は以下の通りである。
(a)試験機 圧縮試験機 Shimazu(株)製 DSS−2000
(b)前処理 温度26度 50%RHの温湿度環境で24時間以上放置
(c)圧縮量 圧縮速度12.5mm/min 静平面圧縮加重
(d)箱の状態 内容物無し、天板を付けて荷重試験を行う。
実施例2の第1ブランク2は、第1周壁面21の両側縁が外側に僅かに延びて第1熱溶着代41’が形成されており、底壁面22の両側縁が外側に僅かに延びて第2熱溶着代42’が形成された略長方形の板状からなっており、上記第1熱溶着代41’と第2熱溶着代42’との間には正方形の切欠4’が形成された図示例構成からなっている(図10(a)参照)。
また、第2ブランク3は長方形状または正方形状の第2周壁面31からなっている。
溶着の詳細を図11に示すが、その構成は図6から図9に準じるので、その説明を省略する。
この場合も、前記実施例と同様に、隙間を生じさせることがなく、埃や液体の侵入や液体の漏れを防止することができる。
前記実施例1、2では、第2周壁面31を形成する第2ブランク3が、第1周壁面21を形成する第1ブランク2とは別体であるので、組立時に立設する第1周壁面21と第2周壁面31の目方向a、bを縦向きに揃えることができ、函体1の強度を高めうるが、この発明では、従来と同様に一方の目方向が横向きとなるものであっても、あるいは双方の目方向が横向きとなるものであってもよい。
そのため函体自体や、特定の壁面に識別子を付する場合は、塗料の塗布や、印刷、ラベルの貼付等が必要であった。
これに対して、本願発明では、第2周壁面31となる第2ブランク3は別体となっているので、第1ブランクとは別の厚みや強度、または色彩などが異なるプラスチックダンボールのシートから成形することができるので、函体1を組み立てるだけで、一方、または双方の第2周壁面31の厚みや強度、または色彩などを変更することが可能となる。
これにより、第1溶融片と第2溶融片とを重ね合わせた場合に、その重ねた面と他の面とを同一面上に成形することができる。
この場合には、ポリプロピレン製の嵌合フレーム71とコーナー継手72とを用いる。
即ち、第1周壁面21、第2周壁面22のそれぞれの上端縁部に沿って直線状に延びる断面チャンネル状の嵌合フレーム71を上から差し込む。
そして、函体1の角部で直角方向に隣接する一対の嵌合フレーム71、71にアングル状に延びる断面チャンネル状のコーナー継手72を上から外嵌する。
そして、コーナー継手72の上からスポット溶接により嵌合フレーム71を結合して使用に供することができる。
通い箱やコンテナの構造としては上記実施例に限らず、その他の公知の構造を用いることができる。
また、函体は、上記のように通い箱とする場合に限らず、函体1をC式の身およびまたは別体の被せ蓋とすることもできる。
また、ブランクの端面をシールすれば、中空構造の目が端部で塞がれるので異物の侵入防止が図れる函体を製作することができ、HACCP(食品の安全衛生管理手法)対応の函体としても使用することができる。
その他、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
2 第1ブランク
3 第2ブランク
4、4’切欠
5A 第1外側角部
5B 第2外側角部
6 熱板
6a 第1加熱面
6b 第2加熱面
7 押し板
10 第1直交部
20 第2直交部
21 第1周壁面
22 底壁面
23 罫線
31 第2周壁面
41 第1熱溶着代
42 第2熱溶着代
51 第1溶融片
52 第2溶融片
53 第1溶融片
54 第2溶融片
61 アーム部
62 押圧部
71 嵌合フレーム
72 コーナー継手
Claims (7)
- 中空合成樹脂板からなる分離したブランク相互を熱溶着して結合する函体構造において、
ブランクが、底壁面とその両側に連接された一対の第1周壁面とからなって断面コ字状に折り曲げられる第1ブランクと、前記底壁面と一対の第1周壁面との周辺部に沿って配置される第2周壁面となる一対の第2ブランクとからなっており、
上記第1ブランクまたは第2ブランクのいずれか一方に、所定の幅に設定されて函体成形時に縦方向と横方向に伸びる第1熱溶着代と第2熱溶着代とを形成すると共に両者の交叉する個所に切欠を設けてなり、
上記第1熱溶着代とこれと直交する壁面および第2溶着代とこれと直交する壁面を表面側から溶融して一対の第1および第2溶融片となし、
該一対の第1および第2溶融片の一方を他方に折り重ねて一体に溶着してなることを特徴とする函体構造。 - 函体組立時に、第1周壁面と第2周壁面との目方向がいずれも縦向きに配置されてなることを特徴とする請求項1に記載の函体構造。
- 第1周壁面と第2周壁面とが、色彩または厚みの異なるプラスチックダンボールからなっていることを特徴とする請求項1に記載の函体構造。
- 第2ブランクの三辺に沿って第2熱溶着代とその両側に切欠を介して第1熱溶着代とが配置されており、第1熱溶着代と第1周壁面の縁部、第2熱溶着代と底壁面の縁部の表面を溶融して2組の第1および第2の溶融片とし、該第1溶融片を折り曲げて第2溶融片の外側に重ね合わせて柱状縁部を形成してなることを特徴とする請求項1に記載の函体構造。
- 中空合成樹脂板からなる分離したブランク相互を熱溶着して結合する函体の製造方法において、
ブランクが、底壁面とその両側に連接された一対の第1周壁面とからなる第1ブランクと、前記底壁面と一対の第1周壁面との周辺部に沿って配置される第2周壁面となる一対の第2ブランクとからなっており、
上記第1ブランクまたは第2ブランクのいずれか一方に、所定の幅に設定されて函体成形時に縦方向と横方向に伸びる第1熱溶着代と第2熱溶着代とを形成すると共に両者の交叉する個所に切欠を設けてなり、
前記第1ブランクを各壁面に沿って断面略コ字状に折り曲げ、
該第1ブランクのコ字状の縁部を第2周壁面上に載置し、
前記第1熱溶着代および第2溶着代と、これらと直交する壁面との外側角部に熱板を約45度の角度で押し付けて表面側から所定の厚みまで溶融して第1、第2熱溶着代をそれぞれ第1溶融片とし、直交する壁面側を第2溶融片とし、
押し板を上昇させて第1溶融片を折曲げて第2溶融片と重ねて溶着し、
函体を形成してなることを特徴とする函体の製造方法。 - 第2ブランクで第1ブランクの一対の第1周壁面と接する辺に第1熱溶着代が形成され、底壁面に接する辺に第2熱溶着代が形成され、両者の交叉する個所に切欠が形成されており、
該切欠を第1ブランクの断面略コ字状に折り曲げられたコーナー部分に整合してなることを特徴とする請求項5に記載の函体の製造方法。 - 熱板が、中央の直角部の両側に被溶着個所となるコーナーの角度に対応した角度で交叉する一対の加熱面を有しており、
第1ブランクと第2ブランクの直交する外側角部に押し当てて、そのまま熱板を均等に推し進めて前記一対の加熱面が接した個所を等しい厚みで溶融し、押し板で上記溶融した片を重ねて溶着してなることを特徴とする請求項5に記載の函体の製造方法。
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