JP4782988B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像素子の結露防止機能を備えた撮像装置に関する
ものである。
顕微鏡などの撮像装置に使用される固体撮像素子(以下、CCDと称する。)は、周囲温度上昇に伴ない画像が劣化することが知られている。
そこで、このようなCCDを使用する場合、CCDの温度上昇を抑制するため、例えばペルチェ素子などの冷却手段を用いてCCD全体を冷却し、吸熱したエネルギーをカバーを介して外気へと放熱するようにしている。
しかし、CCDを冷却すると、カバー内の空気中に含まれる水分がCCDの撮像面に結露することがあり、撮像結果に結露した水分が写り込むという問題があった。
このための対策として、CCDおよびその周辺を完全な密閉構造とし、低湿の環境下で製品を組み立てたり、あるいはカバー内部を真空あるいは窒素ガス等で充填するようなことが考えられている。しかし、CCDおよびその周辺を完全な密閉構造とするには、非常にコストがかかってしまい現実的でない。また、密閉構造が完全でない場合には、極めて微量ではあるが、徐々に外気中に含まれた水分がカバー内部に浸入し、時間の経過とともに結露が発生するという問題を生じる。
この対策として従来より知られている方法に、例えば、特許文献1に開示されるように、カバー内にシリカゲルを同梱し、内部の水分を吸湿させるものや、特許文献2に開示されるように、CCDを冷却する冷却制御部を設け、この冷却制御部をCCD温度よりも低く冷やすことで、内部の水分を冷却制御部に結露させて、CCDの結露を防止するものがある。
図9は、特許文献1の特徴を説明するためのものである。図において、1は撮像を行うCCDで、このCCD1は、基板2上に取り付けられている。また、CCD1には、ペルチェ素子3が設けられている。ペルチェ素子3は、CCD1を冷却するためのもので、冷却面が熱伝導部材4を介してCCD1に設けられている。熱伝導部材4は、CCD1とペルチェ素子3の冷却面を熱的に連結するもので、材質はアルミ、銅等の熱伝達率の高いものが用いられる。熱伝導部材4には、サーミスタ5が設けられている。サーミスタ5は、熱伝導部材4の温度を測定するためのもので、測定温度を基板2上の配線(不図示)を介して温度制御部(不図示)に通知するようにしている。
ペルチェ素子3は、放熱面が外装部6の放熱部を兼ねた基体6a面に密着して設けられている。この基体6aには、CCD1を取り付けた基板2がスタッド7を介して固定されている。この場合、スタッド7は、基板2と基体6aとの間に熱伝導部材4とペルチェ素子3を挟み込んで固定している。
外装部6の基体6aには、CCD1の周囲を覆うように外装カバー6bが設けられている。この外装カバー6bは、パッキン6dを介在させてネジ6cにより基体6a上に気密に取り付けられている。外装カバー6bには、CCD1の撮像面に対応する位置にカバーガラス8を嵌め込んだ窓部6eが設けられている。カバーガラス8は、接着剤等を用いて窓部6eに密閉状態で接着されている。外装カバー6b内部には、シリカゲル9が配置されている。シリカゲル9は、CCD1を含む外装カバー6b内部の密閉された空間を除湿するためのものである。
外装カバー6bには、マウント10が設けられている。マウント10は、本撮像装置をアダプタ(不図示)に連結するための接続部を持ったもので、アダプタの中心とCCD1の中心を一致させる機構と、アダプタ側のレンズ(不図示)の焦点とCCD1の撮像面とを一致させるようになっている。この場合、マウント10は、板状部材10aと10bを持ち、ねじ10cにより板状部材10aと10bを図示水平方向に移動させることでアダプタの中心とCCD1の中心を一致させ、ねじ10dにより板状部材10aと10bの間を締付けることで、レンズ(不図示)の焦点とCCD1の撮像面とを一致させるようになっている。
外装部6の基体6aには、CCD1を取り付けた基板2と反対側の端部にCCD1やペルチェ素子3の駆動回路(不図示)などを有する基板11が設けられている。この基板11には、ケーブル12を介して基板2が電気的に接続されている。また、基板11には、ケーブル12が挿通する基体6aの孔部6fを気密に保つための密閉部品13が設けられている。
基体6aには、基板11の周囲を覆うように外装カバー14が設けられている。この外装カバー14には、コネクタ15が設けられている。このコネクタ15は、図示しない外部装置にケーブルを介して接続され、基板11上のそれぞれの駆動回路(不図示)に対し電力の供給や制御信号の受け渡しなどを行なうようにしている。
このような構成において、CCD1は熱伝導部材4を通してペルチェ素子3により冷却される。ペルチェ素子3は、CCD1と熱伝導部材4から吸熱した熱を、外装部6の基体6aに伝達し、大気中に放熱するとともに、外装カバー6bを介してマウント10側にも伝達し、大気中に放熱する。この場合、サーミスタ5は、熱伝導部材4の温度を測定し、CCD1の冷却温度を推測する。この推測された温度データは、基板2からケーブル12を介して基板11に伝えられ、コネクタ15により外部装置のパソコンなどに入力される。パソコンでは、温度データに基づいてCCD1の目標冷却温度との温度差を計算し、目標温度になるようにペルチェ素子3に流す電流を制御する。
一方、シリカゲル9は、日々ごく微量に浸入してくる水分を吸湿している。この場合、図10に示すように時間経過とともに装置内部に侵入する水により同図(a)に示すように水分量が変化する場合、シリカゲル9の量を適正、少、多の3段階に設定した場合の装置内部における湿度の変化は、それぞれ同図(b)(c)(d)に示すようになり、シリカゲル9の量に大きく影響される。これにより、CCD1に結露する湿度を同図(e)とすると、シリカゲル9の量が少ない場合、同図(f)に示す製品保障寿命に達しない前の比較的短時間のうちに結露が発生してしまうことがある。このため、撮像装置の組み立ての際には、製品保証寿命の期間に侵入される総水分量に対して、結露防止できる十分な量のシリカゲル9を封入する必要がある。
図11は、特許文献2の特徴を説明するもので、シリカゲルに代えてペルチェ素子16を用いたものである。この場合、ペルチェ素子16は、冷却面を外装カバー6bで覆われた密閉空間の空気に接し、放熱面を基体6aに接するように配置されている。その他は、図9と同一部分には、同符号を付している。
このような構成において、CCD1を冷却する場合、初めにペルチェ素子16を駆動し冷却する。すると、ペルチェ素子16に密閉空間の空気中の水分が結露をし始め、図12(a)に示すように結露した水分量の増加とともに、密閉空間内部の湿度が同図b)に示すように低下する。そして、密閉空間内部の湿度が同図(c)に示すCCD1の冷却温度で結露する湿度より低下した時点(同図(d))をCCD冷却開始点としてCCD1の冷却を行うペルチェ素子3を駆動する。
図13は、上述したシリカゲルに代えてペルチェ素子16を用いたものに、さらに水分の排出手段17を設けたものである。
この場合、外装部6の外装カバー6bの側面に孔部6gを設け、この孔部6gに排出手段17を設けている。この排出手段17は、シート状の形状をしており、一方端部をペルチェ素子16の冷却面に接し、他方端部を孔部6gを介して外気に接するように配置されている。この場合、孔部6gと排出手段17のそれぞれの断面形状は同寸法になっていて、空気の移動がしづらい構造となっている。その他は、図9と同一部分には、同符号を付している。 このような構成とすれば、ペルチェ素子16に結露した水分は、排出手段17を介して外部に排出されるようになる。
特開平9−009116号公報 特開平6−121207号公報
しかしながら、図9に開示されるものは、装置内に封入されるシリカゲル9が大量に必要であり、装置の大型化を招く結果となっている。例えば、35℃の環境でCCD1を5℃まで冷却するような場合、CCD1が結露しないためには、内部の湿度を15.6%以下に保つ必要がある。一般的なシリカゲル9の吸湿率(重量対比)は8.7%程度であるので、仮に、シリカゲル9が初期状態で2.5%程度吸湿しているものとすると、内部に侵入する水分の15倍以上(重量比)もの大量のシリカゲル9が必要となる。
また、図11に開示されるものは、撮像時に、すぐにCCD1を冷却することができないという問題があった。これは、図12で述べたように、ペルチェ素子16に密閉空間の空気中の水分が結露をし始め、同図(a)に示すように結露した水分量の増加とともに、密閉空間内部の湿度が同図(b)に示すように低下するが、同図(c)に示すCCD1の冷却温度で結露しない湿度以下になってからでないと、CCD1に結露が発生するため、直ちに冷却することができないからである。また、使用後にペルチェ素子16の電源をOFFすると、ペルチェ素子16に結露している水分は気化し、再び密閉空間内部の湿度が上昇するため、CCD1を使用するごとに、冷却の待ち時間が必要となり、作業効率が低下する。
さらに、図13に開示されるものは、水分の排出手段17は、当然ながら水分を通す構造になっているため、使用後にペルチェ素子16の電源をOFFすると、外気の水分が内部に逆流し、密閉空間内部の湿度は外気と同等になってしまい、結果的に図11に開示されるものと同様に、CCD1を使用するごとに冷却の待ち時間が必要となっている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、シリカゲルの使用量を低減できるとともに、撮像素子を使用する際の冷却の待ち時間を短縮できる撮像装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、画像を撮像する固体撮像素子と、少なくとも前記固体撮像素子を冷却するペルチェ素子と、前記固体撮像素子およびペルチェ素子を収容する密閉された外装部材と、前記外装部材の内部に配置され、該外装部材の密閉された空間を除湿するシリカゲルと、を具備する撮像装置であって、前記ペルチェ素子に流す電流を可変制御して前記ペルチェ素子を駆動および非駆動状態に制御するとともに、前記ペルチェ素子が前記固体撮像素子とは独立して前記シリカゲルのみを冷却することを可能ならしめたことを特徴としている。
本発明によれば、シリカゲルを冷却手段により強制的に冷却し、シリカゲルの吸湿率を上昇させることにより、外装部内の密閉空間の水分を効率的に除去することができ、必要とするシリカゲルの量を大幅に低減できる。
また、長期間に亘って外装部内の密閉空間の湿度を低く保つことができるので、撮像素子を使用する際の冷却の待ち時間を大幅に短縮することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる撮像装置の概略構成を示している。
図1において、21は撮像を行う撮像素子としてのCCDで、このCCD21は、基板22上に取り付けられている。また、CCD21には、冷却手段としてのペルチェ素子23が設けられている。ペルチェ素子23は、CCD21を冷却するためのもので、冷却面に熱伝導部材24を介してCCD21が設けられている。熱伝導部材24は、CCD21とペルチェ素子23の冷却面を熱的に連結するもので、材質はアルミ、銅等の熱伝達率の高いものが用いられる。
熱伝導部材24には、サーミスタ25が設けられている。サーミスタ25は、熱伝導部材24の温度を測定するためのもので、測定温度を基板22上の配線(不図示)を介して後述するパソコン37に通知するようにしている。
ペルチェ素子23は、放熱面が外装部26の放熱部を兼ねた基体26a面に密着して設けられている。また、ペルチェ素子23を駆動制御するための制御線(不図示)が、基板22上の配線(不図示)に接続されている。
基体26aには、基板22がスタッド27を介して固定されている。この場合、スタッド27は、基板22と基体26aとの間に熱伝導部材24とペルチェ素子23を挟み込んで固定するようにしている。
外装部26の基体26aには、CCD21の周囲を覆うように外装カバー26bが設けられている。この外装カバー26bは、ゴム材などのパッキン26dを介在させてネジ26cにより基体26a上に気密に取り付けられている。外装カバー26bには、CCD21の撮像面に対応する位置にカバーガラス28を嵌め込んだ窓部26eが設けられている。カバーガラス28は、接着剤等を用いて窓部26eに密閉状態で接着されている。
外装カバー26b内部には、シリカゲル29が配置されている。シリカゲル29は、CCD21を含む外装カバー26b内部の密閉された空間を除湿するためのものである。
シリカゲル29には、ペルチェ素子30が設けられている。ペルチェ素子30は、シリカゲル29を冷却するためのもので、冷却面にシリカゲル29が設けられている。また、ペルチェ素子30は、放熱面が外装部26の基体26a面に密着して設けられ、シリカゲル29の冷却効果を高めるようにしている。また、ペルチェ素子30には、駆動制御するための制御線(不図示)が接続されており、この制御線が基板22上の配線(不図示)に接続されている。
外装カバー26bには、マウント31が設けられている。マウント31は、本撮像装置をアダプタ(不図示)に連結するための接続部を持ったもので、アダプタの中心とCCD21の中心を一致させる機構と、アダプタ側のレンズ(不図示)の焦点とCCD21の撮像面とを一致させるようになっている。この場合、マウント31は、板状部材31aと31bを持ち、ねじ31cにより板状部材31aと31bを図示水平方向に移動させることでアダプタの中心とCCD21の中心を一致させ、さらに板状部材31aと31bの間に適当な厚みのシムを挟み込み、ねじ31dにより締付けることで、レンズ(不図示)の焦点とCCD21の撮像面とを一致させるようになっている。
外装部26の基体26aには、CCD21を取り付けた基板22と反対側の端部にCCD21、ペルチェ素子23、30の駆動回路(不図示)などを有する基板32が設けられている。この基板32には、ケーブル33を介して基板22が電気的に接続されている。また、基板32には、ケーブル33が挿通される基体26aの孔部26gを気密に保つための密閉部品34が設けられている。
基体26aには、基板32の周囲を覆うように外装カバー35が設けられている。この外装カバー35には、コネクタ36が設けられている。このコネクタ36には、制御手段としてのパソコン37がケーブル38を介して接続されている。パソコン37は、サーミスタ25から送られてくる温度データに基づいてペルチェ素子23に流す電流値を制御する他、シリカゲル29を冷却するペルチェ素子30の駆動状態、非駆動状態の制御、ペルチェ素子30に流す電流値の制御などを可能にしている。
このような構成において、CCD21は熱伝導部材24を通してペルチェ素子23により冷却される。ペルチェ素子23は、CCD21と熱伝導部材24から吸熱した熱を、外装部26の基体26aを介して外装カバー35に伝達し、大気中に放熱するとともに、外装カバー26bを介してマウント31にも伝達し、大気中に放熱する。
この状態で、サーミスタ25は、熱伝導部材24の温度を測定し、CCD21の冷却温度を推測する。この推測された温度データは、基板22からケーブル33を介して基板32に伝えられ、コネクタ36よりパソコン37ヘ入力される。パソコン37は、このときの温度データに基づいて、CCD21の目標冷却温度との温度差を計算し、目標温度になるようにペルチェ素子23に流す電流値を制御する。
シリカゲル29は、日々ごく微量に浸入してくる水分を吸湿している。また、シリカゲル29は、ペルチェ素子30により強制的に冷却される。ペルチェ素子30は、シリカゲル29から吸熱した熱を、外装部26の基体26aを介して大気中に放熱している。
このようにシリカゲル29を強制的に冷却すると、シリカゲル29の周囲温度が低下して湿度が上昇する。図2は、湿度とシリカゲル29の吸湿率との関係を示したもので、シリカゲル29は、周囲の湿度が高くなるほど、吸湿率が高くなる。また、シリカゲル29の吸湿率は、温度の依存性がほとんどないことも知られている。
これにより、シリカゲル29をペルチェ素子30により強制的に冷却すると、周囲湿度の上昇によりシリカゲル29の吸湿率が上昇することから、外装カバー26b内の密閉空間の水分を効率的に除去することができ、必要とするシリカゲル29の量を大幅に低減できる。また、シリカゲル29の量を低減できることで、外装カバー26bを有する外装部26全体の大きさを小さくできることから、デザイン上の制約を少なくできるとともに、顕微鏡などに取り付けるときのシステム性が向上する。また、外装カバー26b内部の空間容積を小さくできることから、ペルチェ素子30が吸収した熱の外装カバー26b内部への放熱量も小さくすることができ、冷却効率も向上させることができる。
一方、図3に示すように、時間経過とともに、装置内部に僅かずつ侵入する水分により、同図(a)のように水分量が変化するものとすると、シリカゲル29を冷却しない場合の湿度の変化は、同図(b)に示すのに対し、シリカゲル29を冷却した場合の湿度の変化は、同図(c)に示すようになり、シリカゲル29の冷却有りと無しの条件に大きく影響される。これにより、CCD21に結露する湿度を同図(d)とすると、シリカゲル29を冷却しない場合、同図(e)に示す製品寿命まで達しない比較的短時間のうちに結露が発生してしまうおそれがあるが、シリカゲル29を冷却している場合は、同図(e)に示す製品寿命に達した後も長時間に亘って内部の湿度を低く保つことができ、CCD21を使用するごとの冷却の待ち時間を大幅に短縮することができる。
ちなみに、例えば、35℃の環境でCCD21を5℃まで冷却するような場合、CCD21が結露しないためには、内部の湿度を15.6%以下に保つ必要がある。一般的なシリカゲル29の吸湿率(重量対比)は8.7%程度であるので、ここで、シリカゲル29を5℃まで冷却すれば、シリカゲル29の周囲の相対湿度は90%以下であればよいこととなり、その時の一般的なシリカゲル29の吸湿率は約40%にもなる。これにより、シリカゲル29の初期吸湿率の2.5%を勘案すると、シリカゲル29は、実に冷却しない場合の約1/6の量で済むことになる。
さらに、使用終了後にペルチェ素子30の電源をOFFしても、シリカゲル29として一度吸湿した水分を放出しないタイプのものを使用すれば、内部の湿度が急激に上昇することがない。また、従来で述べたような水分の排出手段を有しておらず、外部から水分が逆流することもないので、内部の湿度が急激に上昇することはない。これにより、撮像装置を使用してから、次の使用まで保管している間に密閉構造を通過して浸入する、ごく微量な水分が、CCD21に結露する湿度を超えない限り結露は発生しない。
次に、図4に示すように時間経過とともに、装置内部に僅かずつ侵入する水分により、同図(a)のように水分量が変化するものとすると、撮像装置を連続的に使用する場合(週に1回は使用する程度)の湿度の変化は、同図(b)に、短いサイクルでスポット的に使用する場合(2〜3ヶ月置きに使用する程度)は、同図(c)に、長いサイクルでスポット的に使用する場合(1年置きに使用する程度)は、同図(d)にそれぞれ示すようになる。つまり、図4は、撮像装置を短いサイクルと長いサイクルでスポット的に使用する場合の装置内部の湿度の変化の状態を示しており、これら短いサイクルと長いサイクルは、湿度が上昇している期間が未使用の状態の期間で、湿度が急激に低下している期間が使用している期間で、この湿度が急激に低下は、シリカゲル29の強制冷却により吸湿率が上昇することから起こる現象である。
図4からも明らかなように、装置を連続的に使用する場合(同図(b))は、同図(e)に示す製品保証寿命までの期間内で、同図(f)に示すCCD21に結露する湿度を超えることがなく、また、短いサイクルでスポット的に使用する場合(同図(c))でも、同図(e)に示す製品保証寿命までの期間内で、同図(f)に示すCCD21に結露する湿度を超えることがなく、それぞれ問題ない。しかし、長いサイクルでスポット的に使用する場合(同図(d))は、同図(e)に示す製品保証寿命までの期間までに同図(f)に示すCCD21に結露する湿度を超えることがある。
そこで、安全をみて2〜3ヶ月を超える保管期間を終えて使用するような場合は、パソコン37より指示を出して一時的に内部湿度がCCD21に結露する湿度以下に低下するまでペルチェ素子30の駆動を行う。この場合、例えば、パソコン37の画面(不図示)にシリカゲル29の強制冷却ボタンをつけておき、手動でボタンをONすることでシリカゲル29の冷却を行なうペルチェ素子30を駆動状態とし、OFFすると非駆動状態となるようにすればよい。また、パソコン37側でスタートボタンとON時間を入力するようにして、スタートボタンを押すとペルチェ素子30を駆動状態とし、ON時間が経過後に自動的に非駆動状態となるようにしてもよい。また、長期間保管後、連続的あるいは短いサイクルでスポット的に使用する場合は、長期間保管後の初回のみ上述したような作業を実施すればよい。
このようにすれば、従来のように保管期間の長短に関わらす上述した作業が毎回必要であったことと比較すると、作業の頻度が大幅に少なくできる。
また、内部の水分がシリカゲル29に吸湿され十分に低湿となったあとは、ペルチェ素子30を非駆動状態にすることで、外装部26への無駄な放熱を抑えることができ、外装部26の温度上昇を防止できるとともに、消費電力の低減も得ることができる。
なお、図5に示すように時間経過とともに、装置内部に僅かずつ侵入する水分により、同図(a)のように水分量が変化する場合、シリカゲル29の冷却を行なうペルチェ素子30を常時駆動させた場合と定期的に一定時間駆動させた場合で、それぞれ同図(b)(c)に示すような内部湿度の変化が得られるが、シリカゲル29の吸湿速度は、水分の浸入速度と比較して各段に早いため、常時駆動させなくても水分がある程度たまってから一定時間駆動させることの繰り返しでも、常時駆動と同等の効果が得られる。このような動作は、パソコン37の指示によりシリカゲル29の冷却を行なうペルチェ素子30を駆動状態となってから、ある一定時間(t1)が経過したら非駆動状態とし、さらに一定時間(t2)が経過したら再び駆動状態となるようにすればよい。
また、上述では、パソコン37の指示により、ペルチェ素子30を駆動、非駆動状態に制御するようにしたが、パソコン37により、ペルチェ素子30に流す電流を可変可能にするようにしてもよい。この場合の制御方法は、CCD21を冷却するペルチェ素子23に対する制御と同様な周知の制御方法が用いられる。このようにすれば、シリカゲル29の冷却のスタート時にペルチェ素子30に対し大きい電流を流すことで、冷却目標温度まで早急に冷却することができるなど、冷却効率の向上を図ることができるとともに、消費電力の低減と、外装部26の不必要な温度上昇も防止できる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図6は、第2の実施の形態にかかる撮像装置の概略構成を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
この場合、シリカゲル29とペルチェ素子30との間に熱伝導部材41が配置されている。熱伝導部材41は、板状の基台41a上に垂直な突壁41bを有したもので、基台41a裏面をペルチェ素子30の冷却面に取り付けられている。また、シリカゲル29は、凹部29aが形成され、この凹部29aに熱伝導部材41の突壁41bが挿入されている。これにより、シリカゲル29は、熱伝導部材41の基台41aと突壁41bに接触し、熱伝導部材41との接触面積が大きくなっている。熱伝導部材41には、アルミ、銅等の熱伝達率の高い材質のものが望ましい。
このようにすれば、シリカゲル29は、熱伝導部材41との接触面積を大きく取れることで、この間の熱抵抗を大幅に低減できるので、ペルチェ素子30による冷却の際の熱伝導が良好となり、さらに強力に冷却され、周囲温度を低くできる。これにより、シリカゲル29の周囲の相対湿度はより高くなり、吸湿率が向上することから、CCD21の結露をさらに安定して防止することができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
図7は、第3の実施の形態にかかる撮像装置の概略構成を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
この場合も、シリカゲル29とペルチェ素子30との間に、他の熱伝導部材42が配置されている。熱伝導部材42は、三方の側面を有し、断面を略コ字形状にしたもので、一側面をペルチェ素子30の冷却面に取り付けられている。熱伝導部材42の三方の側面に囲まれた中空部には、シリカゲル29が挿入されている。これにより、シリカゲル29は、周囲を熱伝導部材42の三方の側面に接触し、熱伝導部材42との接触面積が大きくなっている。この場合も、熱伝導部材42には、アルミ、銅等の熱伝達率の高い材質のものが望ましい。
このようにしても、シリカゲル29は、熱伝導部材42との接触面積を大きく取れることで、この間の熱抵抗を大幅に低減できるので、ペルチェ素子30による冷却の際の熱伝導が良好となり、さらに強力に冷却され、周囲温度を低くできる。これにより、シリカゲル29の周囲の相対湿度はより高くでき、シリカゲル29の吸湿率が向上することから、CCD21の結露をさらに安定して防止することができる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。
図8は、第4の実施の形態にかかる撮像装置の概略構成を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
この場合、CCD21とペルチェ素子23との間には、上述した熱伝導部材24に代えて熱伝導部材43が配置されている。この熱伝導部材43は、一方端部を大きく延出していて、この延出部に三方の側面を有する断面略コ字形状のシリカゲル保持部43aが形成されている。このシリカゲル保持部43aには、シリカゲル29が挿入保持されている。この場合も、熱伝導部材43には、アルミ、銅等の熱伝達率の高い材質のものが望ましい。
このようにすれば、ペルチェ素子23を駆動することで、CCD21とシリカゲル29の両方を一度に冷却することができるので、シリカゲル29を専用に冷却するためのペルチェ素子を省略することができ、その分部品点数の低減を図ることができるとともに、ペルチェ素子駆動のための消費電力を低減することもできる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。例えば、上述した実施の形態では、冷却手段としてペルチェ素子について述べたが、これに代えてヒートポンプを用いるようにしてもよい。
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
本発明の第1の実施の形態の概略構成を示す図。 第1の実施の形態を説明するためのシリカゲルの相対湿度と吸湿率の関係を示す図。 第1の実施の形態を説明するための経過年数と湿度の関係を示す図。 第1の実施の形態を説明するための経過年数と湿度の関係を示す図。 第1の実施の形態を説明するための経過年数と湿度の関係を示す図。 本発明の第2の実施の形態の概略構成を示す図。 本発明の第3の実施の形態の概略構成を示す図。 本発明の第4の実施の形態の概略構成を示す図。 従来の撮像装置の一例の概略構成を示す図。 従来の撮像装置を説明するための経過年数と湿度の関係を示す図。 従来の撮像装置の他の例の概略構成を示す図。 従来の撮像装置を説明するための電源投入からの経過時間と湿度の関係を示す図。 従来の撮像装置の他の例の概略構成を示す図。
符号の説明
21…CCD、22…基板、23…ペルチェ素子
24…熱伝導部材、25…サーミスタ
26…外装部、26a…基体、26b…外装カバー
26d…パッキン、26c…ネジ、26e…窓部
26g…孔部、27…スタッド、28…カバーガラス
29…シリカゲル、29a…凹部
30…ペルチェ素子、31…マウント
31a、31b…板状部材、31c、31d…ねじ
32…基板、33…ケーブル
34…密閉部品、35…外装カバー
36…コネクタ、37…パソコン、38…ケーブル
41…熱伝導部材、41a…基台、41b…突壁
42…熱伝導部材、43…熱伝導部材、43a…シリカゲル保持部

Claims (1)

  1. 画像を撮像する固体撮像素子と、
    少なくとも前記固体撮像素子を冷却するペルチェ素子と、
    前記固体撮像素子およびペルチェ素子を収容する密閉された外装部材と、
    前記外装部材の内部に配置され、該外装部材の密閉された空間を除湿するシリカゲルと、
    を具備する撮像装置であって、
    前記ペルチェ素子に流す電流を可変制御して前記ペルチェ素子を駆動および非駆動状態に制御するとともに、前記ペルチェ素子が前記固体撮像素子とは独立して前記シリカゲルのみを冷却することを可能ならしめたことを特徴とする撮像装置。
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