JP4775338B2 - 空調機の劣化判定装置、空調システム、劣化判定方法および劣化判定プログラム - Google Patents

空調機の劣化判定装置、空調システム、劣化判定方法および劣化判定プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4775338B2
JP4775338B2 JP2007183126A JP2007183126A JP4775338B2 JP 4775338 B2 JP4775338 B2 JP 4775338B2 JP 2007183126 A JP2007183126 A JP 2007183126A JP 2007183126 A JP2007183126 A JP 2007183126A JP 4775338 B2 JP4775338 B2 JP 4775338B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power consumption
change curve
deterioration
change
determination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007183126A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009020721A (ja
Inventor
欣之 増田
淳 西野
哲 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2007183126A priority Critical patent/JP4775338B2/ja
Publication of JP2009020721A publication Critical patent/JP2009020721A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4775338B2 publication Critical patent/JP4775338B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Description

本発明は、空調機の劣化を判定する劣化判定装置、空調システム、劣化判定方法および劣化判定プログラムに関する。
空調機は、その使用頻度や使用状態、経年などの様々な要因により劣化していくものである。例えば、オフィスビルや病院といった建物内においては、複数の空調機が設置されており、かかる既設の空調機の空調運転実績データなどに基づいて既設の空調システムの診断が行われている(例えば、特許文献1)。
特開2005−003313号公報
ところで、空調機における劣化は、電力消費量と一定の相関関係にあることが知られている。すなわち、同一の空調機の同一条件下の運転であっても、劣化がすすむと電力消費量が上がる。このような省エネルギー性が悪くなった空調機の使用を続ければ、建物の所有者やテナントは必要以上の電気料金を支払うことになり損害を受ける。また、多様な使用環境にある空調機の劣化の程度を個別に把握することは、空調機の改修や取換えの必要性やその時期の予測を立てる上でも非常に重要である。
そこで、本発明は、空調機の劣化の程度を容易に判定できる劣化判定装置、空調システム、劣化判定方法および劣化判定プログラムを提供する。
第1発明に係る劣化判定装置は、空調機の劣化を判定する劣化判定装置であって、電力消費量保持部と、第一変化曲線変化率演算部と、第二変化曲線変化率演算部と、基準データ設定部と、劣化度演算部と、を備える。電力消費量保持部は、空調機について、所定の時刻毎に取得した基準電力消費量を保持する。第一変化曲線変化率演算部は、基準電力消費量の変化曲線である第一変化曲線について、各前記所定の時刻間の変化率を演算する。第二変化曲線変化率演算部は、前記空調機について、前記所定の時刻毎に判定時の電力消費量である判定電力消費量を取得し、判定電力消費量の変化曲線である第二変化曲線について、前記各所定の時刻間の変化率を演算する。基準データ設定部は、前記各所定の時刻間の変化率に基づき、第二変化曲線との差が所定の範囲内である第一変化曲線を取得し、取得された第一変化曲線を有する基準電力消費量を基準データとして設定する。劣化度演算部は、基準データと判定電力消費量との差に基づき空調機の劣化度を算出する。
基準電力消費量は、空調機の劣化が小さい期間、例えば空調機の導入時の電力消費量をいう。電力消費量を取得する所定の時刻毎とは一定期間(例えば日毎、月毎、季節毎等)における電力消費量の変化を把握するのに十分な間隔であればよい。各所定の時刻間の変化率を演算するとは、例えば、第一変化曲線や第二変化曲線における所定の時刻間(基準電力消費量を取得した時刻そのものの間に限定されず、任意の時刻間も含む)における変化率をそれぞれ演算することをいう。また、各所定の時刻間の変化率に基づき、第二変化曲線との差が所定の範囲内である第一変化曲線を取得するとは、第二変化曲線とほぼ類似している第一変化曲線を取得することをいう。
ここでは、各空調機の電力消費量の変化曲線の類似度から劣化度を推定するための基準となるデータを取得し、電力消費量の変化曲線の相似比から劣化度を演算することにより、各空調機の劣化の程度を容易に判定できる。
第2発明に係る劣化判定装置は、第1発明の劣化判定装置であって、空調機の劣化を判定する劣化判定装置であって、電力消費量保持部と、第一変化曲線変化率演算部と、第二変化曲線変化率演算部と、基準データ設定部と、劣化度演算部と、を備える。電力消費量保持部は、複数の空調機について、所定の時刻毎に取得した基準電力消費量を保持する。第一変化曲線変化率演算部は、基準電力消費量の変化曲線である第一変化曲線について、前記所定の時刻間の変化率を演算する。第二変化曲線変化率演算部は、判定対象である空調機について、前記所定の時刻毎に判定時の電力消費量である判定電力消費量を取得し、判定電力消費量の変化曲線である第二変化曲線について、前記所定の時刻間の変化率を演算する。基準データ設定部は、前記各所定の時刻間の変化率に基づき、第二変化曲線との差が所定の範囲内である第一変化曲線を取得し、取得された第一変化曲線を有する基準電力消費量を基準データとして設定する。劣化度演算部は、基準データと判定電力消費量との差に基づき判定対象である空調機の劣化度を算出する。
ここでは、複数の空調機の電力消費量の変化曲線を予め保持しておき、判定対象である空調機の変化曲線との類似度から劣化度を推定するための基準となるデータを取得し、双方の電力消費量の変化曲線の相似比から劣化度を演算する。これにより、各空調機の劣化の程度を容易に判定できる。また、すでに設置され劣化が生じている空調機についても劣化度を推定することができる。
第3発明に係る劣化判定装置は、第1又は第2発明の劣化判定装置であって、空調機は室内機であり、室内機毎の電力消費量を演算する電力消費量演算部をさらに備える。
ここでは、室内機毎の電力消費量を演算できるため、室内機毎の劣化の程度を判定することができる。
第4発明に係る劣化判定装置は、第1又は第2発明の劣化判定装置であって、外気温度及び設定温度に基づき前記基準データ設定部におけるデータを補正するデータ補正部をさらに備える。
ここでは、外気温度や内気温度、設定温度等の温度環境による電力消費量への過度な影響をできるだけ排除することにより、より正確に劣化の程度を判定することができる。
第5発明に係る劣化判定装置は、第1又は第2発明の劣化判定装置であって、劣化度を出力する出力部をさらに備え、出力部は、劣化度を劣化度の大きさの昇順又は降順に出力する。
ここでは、劣化判定の結果を示すことができる。
第6発明に係る劣化判定装置は、第1又は第2発明の劣化判定装置であって、第一変化曲線と第二変化曲線との差が所定の範囲内であることに基づき、空調機の運転環境を判定する、運転環境判定部をさらに備える。運転環境とは、例えば空調機が設定された場所の日当たりや蓄熱負荷等の環境をいう。
ここでは、運転環境を把握することによって劣化の要因等を判定することができる。
第7発明に係る空調システムは、第1又は第2発明の劣化判定装置を備える。
第8発明に係る劣化判定方法は、空調機の劣化を判定する方法であって、電力消費量保持ステップと、第一変化曲線変化率演算ステップと、第二変化曲線変化率演算ステップと、基準データ設定ステップと、劣化度演算ステップと、を備える。電力消費量保持ステップでは、空調機について、所定の時刻毎に取得した基準電力消費量を保持する。第一変化曲線変化率演算ステップでは、基準電力消費量の変化曲線である第一変化曲線について、前記所定の時刻間の変化率を演算する。第二変化曲線変化率演算ステップでは、前記空調機について、前記所定の時刻毎に判定時の電力消費量である判定電力消費量を取得し、判定電力消費量の変化曲線である第二変化曲線について、前記所定の時刻間の変化率を演算する。基準データ設定ステップでは、前記各所定の時刻間の変化率に基づき、第二変化曲線との差が所定の範囲内である第一変化曲線を取得し、取得された第一変化曲線を有する基準電力消費量を基準データとして設定する。劣化度演算ステップでは、基準データと判定電力消費量との差に基づき空調機の劣化度を算出する。
第9発明に係る劣化判定プログラムは、空調機の劣化を判定するためのコンピュータプログラムであって、電力消費量保持ステップと、第一変化曲線変化率演算ステップと、第二変化曲線変化率演算ステップと、基準データ設定ステップと、劣化度演算ステップと、を備える。電力消費量保持ステップでは、空調機について、所定の時刻毎に取得した基準電力消費量を保持する。第一変化曲線変化率演算ステップでは、基準電力消費量の変化曲線である第一変化曲線について、前記所定の時刻間の変化率を演算する。第二変化曲線変化率演算ステップでは、前記空調機について、前記所定の時刻毎に判定時の電力消費量である判定電力消費量を取得し、判定電力消費量の変化曲線である第二変化曲線について、前記所定の時刻間の変化率を演算する。基準データ設定ステップでは、前記各所定の時刻間の変化率に基づき、第二変化曲線との差が所定の範囲内である第一変化曲線を取得し、取得された第一変化曲線を有する基準電力消費量を基準データとして設定する。劣化度演算ステップでは、基準データと判定電力消費量との差に基づき空調機の劣化度を算出する。
本発明によれば、空調機の劣化の程度を容易に判定できる。
図1に、本発明の実施形態に係る空調機の劣化判定装置1を含む空調システム100の全体的な構成図を示す。
<1.空調システムの構成>
図1に示すように、空調システム100は、本発明に係る空調機の劣化判定装置1に接続された空調制御装置70と、同空調制御装置70と通信線等を介して通信可能な空調機の室外機2群および室内機3群とを備える。空調制御装置70は、建物内においてLAN等のネットワークを介して空調機2,3を管理するコンピュータである。劣化判定装置1は、空調制御装置の一部として設けられるものであってもよいし、別個のコンピュータに設けられてもよい。空調機は、室外機2群と室内機3群とから構成される。室内機3は、各空調対象空間の天井等に設置される。
<1.1.劣化判定装置の構成>
図2は、劣化判定装置1の構成及びデータや指令の流れを概略的に示したものである。劣化判定装置1は、主に、第一変化曲線保持部10と、電力消費量保持部11と、第一変化曲線変化率演算部12と、第二変化曲線変化率演算部13と、基準データ設定部14と、劣化度演算部15と、モニタ16と、電力消費量演算部17と、データ補正部18と、入力部19とを有する。なお、劣化判定装置1はコンピュータ等により実現され、同図に点線で示すように、各部は、CPUなどからなる演算制御部C、メモリM、モニタやプリンターなどの出力装置O、およびキーボードやマウス等を含む入力装置Iなどに配される。本劣化判定装置1は、メモリMに予め保持された劣化判定プログラムPに従って各部が動作する。
第一変化曲線保持部10は、空調機2,3の導入時に一定時間間隔(例えば1時間毎)に取得した電力消費量(以下、基準電力消費量と称する)の一日の変化曲線である第一変化曲線を保持する。ここで、第一変化曲線とは、例えば図3(A)の上段のグラフに示すように、X軸の時刻に対するY軸の電力消費量の一日の変化を示す曲線である。
電力消費量保持部11は、電力消費量演算部17より取得した室内機3毎の電力消費量を測定日および測定時刻等に関連させて蓄積していく。この蓄積した導入時のデータが上述の第一変化曲線として保持される。
第一変化曲線変化率演算部12は、第一変化曲線保持部10より取得する第一変化曲線の変化率を演算する。具体的には、図3(B)の上段に示すように、第一変化曲線を微分等して、各時間における変化率を算出し、一日分の積算値を求める。
第二変化曲線変化率演算部13は、判定対象として指定された室内機3の現在(又は判定対象となる時点)の電力消費量(以下、判定電力消費量と称する)を、例えば電力消費量演算部17、電力消費量保持部11等を介して取得し、図3(B)の下段に示すように、第一変化曲線変化率演算部12と同様にして一日分の電力消費量の変化曲線の変化率を求める。なお、第一及び第二変化曲線変化率演算部は、図示例ではそれぞれ分けて示されているが、各変化曲線変化率は同一のプログラム処理によって演算可能であることは言うまでもない。
基準データ設定部14は、第一変化曲線変化率演算部12より室内機3の第一変化曲線の変化率を取得するとともに、第二変化曲線変化率演算部13から当該室内機3の第二変化曲線の変化率を取得する(例えば、図3(B))。そして、基準データ設定部14は、所定の時刻毎における第一変化曲線の変化率と第二変化曲線の変化率との差分の二乗を取得し、その差分の二乗の積算値から第一変化曲線と第二変化曲線との類似度を演算し、その類似度が高い第一変化曲線を選定する。
データ補正部18は、基準データ設定部14におけるデータを補正し、外気温度や内気温度、設定温度等の温度環境の影響、例えば外気温度が通年より大幅に高いため設定温度を過度に下げていた場合等の影響を排除し、データの適性化を図るものである。具体的には、基準データ設定部14において選定された第一変化曲線から求めた定数を含む重回帰式(E=a・To+b・Ts+c)に、運転データとして蓄積される各室内機3の設定温度Tsと対応する外気温度Toとを説明変数として代入し、各時刻における推定電力消費量Eを求める。その結果得られた変化曲線に相当する電力消費量を基準データとして設定する。なお、同様にして第二変化曲線に相当する判定電力消費量を補正してもよい。
劣化度演算部15は、図4に示すように基準データとして設定された電力消費量と、判定対象の判定電力消費量との所定の時刻毎の差分を演算し、その差分の二乗の積算値の度合いを劣化度として演算する。
モニタ16は、図6に示すような画面で上記劣化度や対応する室内機3等を出力する。
電力消費量演算部17は、室内機3毎の電力消費量を演算する。電力消費量は、例えばフロア毎や室外機毎に計測された電力消費量を運転時間等に基づいて按分したり、室内機3毎の計測器等を利用したりすることにより、室内機3毎の電力消費量を演算する。なお、この電力消費量の演算は、各空調機の導入時における所定期間および劣化判定時に行われる。ここで、所定期間とは、例えば空調機2,3が導入されてから1ヶ月間である。このような導入時の期間は空調機の劣化がもっとも小さい期間であるため、基準として用いるのに適しているからである。
入力部19は、判定対象の空調機のID情報等を入力することにより、判定対象の室内機3を特定し、本劣化判定装置1が劣化判定処理を開始する。なお、この入力は、所定の画面を通じて入力されるようにしてもよい。例えば、図6の出力例に示すように建物の空調機のレイアウトを示す画面を表示させ、室内機3毎、フロア毎、或いは建物全体の室内機3の劣化判定を行うよう指令を入力する。また、この入力部19は劣化判定装置1と同一装置内にある必要はなく、ネットワークを通じて別の端末から入力できるようにしてもよい。
<1.2.劣化判定装置の動作>
図5のフローチャートを参照しながら劣化判定装置1の動作の一例を説明する。
なお、予め各室内機3についての導入時における電力消費量が電力消費量演算部17によって演算され、電力消費量保持部11に保持されている。また導入時の電力消費量から、第一変化曲線が第一変化曲線保持部10に保持されている。
まず、判定指令が入力部19を介して入力される(S101ステップ)。次いで、同判定指令により特定された判定対象の室内機3の現在の電力消費量が電力消費量演算部17によって演算され取得される(S102ステップ)。そして、演算された現在の電力消費量に基づき、第二変化曲線変化率演算部13によって第二変化曲線の変化率が演算される(S103ステップ)。一方、当該室内機3の導入時の電力消費量の第一変化曲線が、第一変化曲線保持部10より取得され、その変化率が演算される(S104ステップ)。
次に、基準データ設定部14によって、第一変化曲線の変化率と第二変化曲線の変化率とが比較処理される(S105ステップ)。具体的には、所定の時刻毎の第一変化曲線の変化率と第二変化曲線の変化率との差分の二乗の積算値からその類似度を演算する。そして、この比較処理は、順次第一変化曲線を読出し、その読出しが完了するまで繰り返される(S105〜S106ステップ)。この比較処理の結果、第二変化曲線との類似度の高い第一変化曲線が選定される(S107ステップ)。
次に、データ補正部18により、上述したような方法で、選定された第一変化曲線及び/又は第二変化曲線が補正され(S108ステップ)、基準データとして設定される(S109ステップ)。そして、第二変化曲線と基準データとの所定の時刻毎の差分の二乗の積算値を求めて劣化度を演算する(S110ステップ)。この一連の処理を判定対象の室内機がなくなるまで繰り返す(S102〜S111ステップ)。なお、本実施の形態の劣化判定装置1の処理は上記処理に限定されるものではない。
<1.3.劣化判定装置の出力例>
図6は、本実施の形態の劣化判定装置1の処理の結果を、モニタ16を介して表示する出力例である。同図に示すように、例えば、建物全体の室内機について、劣化度の高い順から表示される。また、空調機の位置が把握しやすいように建物のレイアウトともに劣化度の高いと推定される空調機(黒丸)の位置をマークして表示する。
<1.4.劣化判定装置の特徴>
(1)
上記実施の形態に係る劣化判定装置1においては、第一変化曲線変化率演算部12によって基準電力消費量の変化曲線である第一変化曲線の変化率を演算し、第二変化曲線変化率演算部13によって判定電力消費量の変化曲線である第二変化曲線の変化率を演算し、基準データ設定部14によって第二変化曲線との類似度が高い第一変化曲線を選定し、基準データとして設定する。これにより、各空調機2,3の劣化度を推定するための基準となるデータを容易に取得することができる。
(2)
上記実施の形態に係る劣化判定装置1においてはさらに、劣化度演算部15が、基準データと判定電力消費量との差に基づき空調機の劣化度を算出する。これにより、各空調機2,3の劣化の程度を容易に判定できる。
(3)
上記実施の形態に係る劣化判定装置1は、室内機3毎の電力消費量を演算する電力消費量演算部17をさらに備えることにより、室内機3毎の劣化の程度を判定することができる。
(4)
上記実施の形態に係る劣化判定装置1はさらに、外気温度及び設定温度を説明変数とする重回帰式を使用して基準データ設定部14におけるデータを補正するデータ補正部18を備えている。これにより、外気温度や内気温度、設定温度等の温度環境の影響を排除し、データの適性化を図ることができる。
(5)
上記実施の形態に係る劣化判定装置1は、劣化度を出力するモニタ16をさらに備え、モニタ16は、劣化度をその大きさの昇順又は降順に出力することにより、劣化判定の結果を利用者に示すことができる。
<変形例>
(A)
上記実施の形態において、基準データ設定部14は、第二変化曲線との類似度が高い第一変化曲線を上位から複数選定し、その平均値を基準データとして設定してもよい。
(B)
基準電力消費量や判定電力消費量の取得時において気温が異常等の特殊な事情がある場合は、同日のデータを劣化判定のデータとして使用しないように、予め削除等してもよい。
(C)
上記実施の形態においては、予め導入時に室内機3毎に基準電力消費量を取得しておき、当該室内機3の第一変化曲線と判定時の第二変化曲線とを比較するものであったが、これに限定されない。例えば、任意の室内機3の基準電力消費量を保持しておき、そのデータから第一変化曲線を選択して第二変化曲線と比較してもよい。このようにすれば、室内機を特定しなくとも、基準データを取得でき、一定の劣化度の推定が可能となる。
(D)
図7に示すように、上記実施の形態の劣化判定装置1に、さらに運転環境判定部51を設けることもできる。同図に示すように、運転環境判定部51は、例えば、第二変化曲線と予め保持された一定のパターンを有するパターン曲線とを比較して、同室内機の運転環境を判定するものである。ここで、運転環境とは、例えば、蓄熱負荷による影響が高い、日当たりによる影響が高い等の環境である。このような運転環境による電力消費量の変化曲線をパターン化しておき、そのパターン曲線と第二変化曲線との類似性を求め、類似度が高ければ、運転環境判定部51は、当該室内機の運転環境をモニタ16を通じて出力する。
これにより、空調機の運転環境が把握できるため劣化の要因や進行度合い、空調機の改善ための分析等に利用できる。
(E)
変化曲線は一日分には限定されない。1ヶ月、季節毎等自由に設定してもよい。この場合、電力消費量は、上記実施の形態のように一定の時刻毎に取得され一日分を単位として蓄積したものであってもよいが、所定の日数分の実測値から得た平均値(例えば、同時刻の実測値の平均値)を蓄積してもよい。
本発明は、空調機の劣化の程度を容易に判定できる劣化判定装置、空調システム、劣化判定方法および劣化判定プログラムとして有用である。
本発明の実施形態に係る空調システムの全体的な構成図 本発明の実施形態に係る劣化判定装置の概略構成を示す構成図 本発明の実施形態に係る劣化判定装置の処理内容の説明図 本発明の実施形態に係る劣化判定装置の処理内容の説明図 本発明の実施形態に係る劣化判定装置の処理の流れを示すフローチャート 本発明の実施形態に係る劣化判定装置の出力例を示す図 本発明の実施形態に係る劣化判定装置の変形例を示す図
符号の説明
1 劣化判定装置
2 室外機
3 室内機
10 第一変化曲線保持部
11 電力消費量保持部
12 第一変化曲線変化率演算部
13 第二変化曲線変化率演算部
14 基準データ設定部
15 劣化度演算部
16 モニタ(出力部)
17 電力消費量演算部
18 データ補正部
19 入力部
51 運転環境判定部
52 パターン曲線保持部
70 空調制御装置
100 空調システム

Claims (9)

  1. 空調機(2,3)の劣化を判定する劣化判定装置(1)であって、
    前記空調機について、所定の時刻毎に取得した基準電力消費量を保持する電力消費量保持部(11)と、
    前記基準電力消費量の変化曲線である第一変化曲線について、各前記所定の時刻間の変化率を演算する第一変化曲線変化率演算部(12)と、
    前記空調機について、前記所定の時刻毎に判定時の電力消費量である判定電力消費量を取得し、前記判定電力消費量の変化曲線である第二変化曲線について、前記各所定の時刻間の変化率を演算する第二変化曲線変化率演算部(13)と、
    前記各所定の時刻間の変化率に基づき、前記第二変化曲線との差が所定の範囲内である前記第一変化曲線を取得し、取得された前記第一変化曲線を有する前記基準電力消費量を基準データとして設定する基準データ設定部(14)と、
    前記基準データと前記判定電力消費量との差に基づき前記空調機の劣化度を算出する劣化度演算部(15)と、
    を備える、劣化判定装置。
  2. 空調機(2,3)の劣化を判定する劣化判定装置(1)であって、
    複数の空調機について、所定の時刻毎に取得した基準電力消費量を保持する電力消費量保持部(11)と、
    前記基準電力消費量の変化曲線である第一変化曲線について、前記所定の時刻間の変化率を演算する第一変化曲線変化率演算部(12)と、
    判定対象である空調機について、前記所定の時刻毎に判定時の電力消費量である判定電力消費量を取得し、前記判定電力消費量の変化曲線である第二変化曲線について、前記所定の時刻間の変化率を演算する第二変化曲線変化率演算部(13)と、
    前記各所定の時刻間の変化率に基づき、前記第二変化曲線との差が所定の範囲内である前記第一変化曲線を取得し、取得された前記第一変化曲線を有する前記基準電力消費量を基準データとして設定する基準データ設定部(14)と、
    前記基準データと前記判定電力消費量との差に基づき前記判定対象である空調機の劣化度を算出する劣化度演算部(15)と、
    を備える、劣化判定装置。
  3. 前記空調機は室内機(3)であり、
    前記室内機(3)毎の電力消費量を演算する電力消費量演算部(17)をさらに備える、
    請求項1又は2に記載の劣化判定装置。
  4. 外気温度及び設定温度に基づき前記基準データ設定部(14)におけるデータを補正するデータ補正部(18)をさらに備える、
    請求項1又は2に記載の劣化判定装置。
  5. 前記劣化度を出力する出力部(16)をさらに備え、
    前記出力部(16)は、前記劣化度を前記劣化度の大きさの昇順又は降順に出力する、
    請求項1又は2に記載の劣化判定装置。
  6. 前記第一変化曲線と前記第二変化曲線との前記差が前記所定の範囲内であることに基づき、前記空調機(2,3)の運転環境を判定する運転環境判定部(51)をさらに備える、
    請求項1又は2に記載の劣化判定装置。
  7. 請求項1又は2に記載の劣化判定装置(1)を備える、
    空調システム。
  8. 空調機(2,3)の劣化を判定する方法であって、
    前記空調機について、所定の時刻毎に取得した基準電力消費量を保持する電力消費量保持ステップと、
    前記基準電力消費量の変化曲線である第一変化曲線について、前記所定の時刻間の変化率を演算する第一変化曲線変化率演算ステップと、
    前記空調機について、所定の時刻毎に判定時の電力消費量である判定電力消費量を取得し、前記判定電力消費量の変化曲線である第二変化曲線について、前記所定の時刻間の変化率を演算する第二変化曲線変化率演算ステップと、
    前記各所定の時刻間の変化率に基づき、前記第二変化曲線との差が所定の範囲内である前記第一変化曲線を取得し、取得された前記第一変化曲線を有する前記基準電力消費量を基準データとして設定する基準データ設定ステップと、
    前記基準データと前記判定電力消費量との差に基づき前記空調機の劣化度を算出する劣化度演算ステップと、
    を備える、劣化判定方法。
  9. 空調機(2,3)の劣化を判定するためのコンピュータプログラムであって、
    前記空調機について、所定の時刻毎に取得した基準電力消費量を保持する電力消費量保持ステップと、
    前記基準電力消費量の変化曲線である第一変化曲線について、各前記所定の時刻間の変化率を演算する第一変化曲線変化率演算ステップと、
    前記空調機について、前記所定の時刻毎に判定時の電力消費量である判定電力消費量を取得し、前記判定電力消費量の変化曲線である第二変化曲線について、前記各所定の時刻間の変化率を演算する第二変化曲線変化率演算ステップと、
    前記各所定の時刻間の変化率に基づき、前記第二変化曲線との差が所定の範囲内である前記第一変化曲線を取得し、取得された前記第一変化曲線を有する前記基準電力消費量を基準データとして設定する基準データ設定ステップと、
    前記基準データと前記判定電力消費量との差に基づき前記空調機の劣化度を算出する劣化度演算ステップと、
    を備える、劣化判定プログラム。
JP2007183126A 2007-07-12 2007-07-12 空調機の劣化判定装置、空調システム、劣化判定方法および劣化判定プログラム Active JP4775338B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007183126A JP4775338B2 (ja) 2007-07-12 2007-07-12 空調機の劣化判定装置、空調システム、劣化判定方法および劣化判定プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007183126A JP4775338B2 (ja) 2007-07-12 2007-07-12 空調機の劣化判定装置、空調システム、劣化判定方法および劣化判定プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009020721A JP2009020721A (ja) 2009-01-29
JP4775338B2 true JP4775338B2 (ja) 2011-09-21

Family

ID=40360308

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007183126A Active JP4775338B2 (ja) 2007-07-12 2007-07-12 空調機の劣化判定装置、空調システム、劣化判定方法および劣化判定プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4775338B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5362692B2 (ja) * 2010-12-01 2013-12-11 日本電信電話株式会社 冷蔵庫の冷却性能劣化診断システムおよび冷蔵庫の冷却性能劣化診断方法
JP6430106B2 (ja) * 2013-08-26 2018-11-28 東芝ライフスタイル株式会社 消費電力出力装置
JP6247990B2 (ja) * 2014-04-16 2017-12-13 株式会社日立製作所 空調機器管理システム
JP6436300B2 (ja) * 2014-12-26 2018-12-12 パナソニックIpマネジメント株式会社 恒温保管庫の検査ライン
JP6862130B2 (ja) * 2016-09-08 2021-04-21 株式会社東芝 異常検知装置、異常検知方法、およびプログラム
JP2019028834A (ja) * 2017-08-01 2019-02-21 株式会社東芝 異常値診断装置、異常値診断方法、およびプログラム
JP6965624B2 (ja) * 2017-08-10 2021-11-10 株式会社大林組 空調システム選定装置、空調システム選定方法、プログラム及び記録媒体
JP2022190459A (ja) 2021-06-14 2022-12-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 劣化判定方法及び装置
JP2023132329A (ja) * 2022-03-10 2023-09-22 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 冷熱機器診断システム

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4206953B2 (ja) * 2004-04-01 2009-01-14 ダイキン工業株式会社 空気調和機の性能劣化評価方法、空気調和機の性能劣化評価システムおよび空気調和機の情報収集装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009020721A (ja) 2009-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4775338B2 (ja) 空調機の劣化判定装置、空調システム、劣化判定方法および劣化判定プログラム
Azar et al. A comprehensive analysis of the impact of occupancy parameters in energy simulation of office buildings
CN112484230B (zh) 用于控制空调设备或空调***的舒适温度的装置和方法
Li et al. A novel operation approach for the energy efficiency improvement of the HVAC system in office spaces through real-time big data analytics
EP2924631A1 (en) Computer-implemented system and method for externally evaluating thermostat adjustment patterns of an indoor climate control system in a building
EP2924629A1 (en) Computer-implemented system and method for externally inferring an effective indoor temperature in a building
JP4816581B2 (ja) 空調機の省エネルギー性分析装置、空調システム、空調機の省エネルギー性分析方法および分析プログラム
CN107923645B (zh) 空气调节运行分析装置以及记录有程序的非临时性计算机可读取记录介质
JP6373396B2 (ja) 省エネルギ化診断装置、省エネルギ化診断方法およびプログラム
JP6252673B2 (ja) パラメータ学習装置およびパラメータ学習方法
JP6581490B2 (ja) 空調パラメータ生成装置、空調運用評価装置、空調パラメータ生成方法およびプログラム
WO2013090026A2 (en) Automated monitoring for changes in energy consumption patterns
JP5262122B2 (ja) 空調機診断装置
JP6862130B2 (ja) 異常検知装置、異常検知方法、およびプログラム
KR20130133605A (ko) 건물 에너지 절감을 위한 실시간 에너지진단 시스템 및 방법
Woradechjumroen et al. Virtual partition surface temperature sensor based on linear parametric model
Cheung et al. Minimizing data collection for field calibration of steady-state virtual sensors for HVAC equipment
Yadav et al. Data-driven simulation for energy and local comfort optimization: Case study of a laboratory
JP6381282B2 (ja) 異常検出装置及びプログラム
JP2005090780A (ja) 空調エネルギー評価システム
JP6338684B2 (ja) 診断装置、診断方法、及び、プログラム
KR101894541B1 (ko) 인공지능 기반의 특성인자 예측방법 및 이를 이용한 빌딩 에너지 소모량 예측방법
KR102638026B1 (ko) 정형화된 학습데이터를 기반으로 공기조화기의 성능을예측하기 위한 인공신경망의 기계 학습 장치 및 이를 활용한 공기조화기의 성능 예측 장치
TWI408319B (zh) 室內氣候感測器的佈建方法及儲存其之電腦可讀取記錄媒體
Rahman et al. Methodology and analytical approach to investigate the impact of building temperature setpoint schedules

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110531

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110613

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4775338

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140708

Year of fee payment: 3