JP4774866B2 - 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 - Google Patents

車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 Download PDF

Info

Publication number
JP4774866B2
JP4774866B2 JP2005242510A JP2005242510A JP4774866B2 JP 4774866 B2 JP4774866 B2 JP 4774866B2 JP 2005242510 A JP2005242510 A JP 2005242510A JP 2005242510 A JP2005242510 A JP 2005242510A JP 4774866 B2 JP4774866 B2 JP 4774866B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
sact
lane
vehicle speed
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005242510A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007055411A (ja
Inventor
俊介 土方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2005242510A priority Critical patent/JP4774866B2/ja
Publication of JP2007055411A publication Critical patent/JP2007055411A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4774866B2 publication Critical patent/JP4774866B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Description

本発明は、運転者の操作を補助する車両用運転操作補助装置に関する。
従来から、車両周囲のリスク状況を検出し、運転座席に設けられたリスクの発生する方向に対応する振動体を振動させて運転者に警報を与える警報装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この装置は、運転座席のヘッドレスト、背もたれ部および座部の表面付近に複数の振動体を内設し、リスクの発生方向に対応する振動体を振動させてリスクの高い方向を運転者に報知する。
本願発明に関連する先行技術文献としては次のものがある。
特開2001−199296号公報
上述した装置のように、運転座席からの刺激を利用した情報伝達を行う装置においては、自車両周囲のリスク状況だけでなく自車両が走行する実際の走行状況に対応して運転者が必要とする情報を伝達することが望まれている。ただし、複数の情報を一つの運転座席を介して伝達すると、運転者を混乱させてしまうという問題がある。
本発明による車両用運転操作補助装置は、自車速を検出する車速検出手段と、自車両と自車両が走行する自車線との相対位置関係を検出する走行状況検出手段と、走行状況検出手段の検出結果に基づいて、自車両の自車線からの逸脱度合を表すリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、自車両の横方向に作用する横加速度を検出する横加速度検出手段と、運転席シートのシートサイド部の移動量を運転者の体格に合わせて調整する体格調整手段と、車速検出手段で検出される自車速を低速領域、中速領域、および高速領域のいずれかの車速領域に分類し、自車速が低速領域にあるときは体格調整手段による調整結果に基づいてシートサイド部の移動量を算出し、自車速が中速領域にあるときは横加速度に基づいて移動量を算出し、自車速が高速領域にあるときはリスクポテンシャルに基づいて移動量を算出する移動量算出手段と、移動量算出手段で算出された移動量に応じてシートサイド部を移動するシートサイド駆動手段とを備える。
本発明による車両用運転操作補助装置方法は、自車速を検出し、自車両と自車両が走行する自車線との相対位置関係に基づいて、自車両の前記自車線からの逸脱度合を表すリスクポテンシャルを算出し、自車両の横方向に作用する横加速度を検出し、運転席シートのシートサイド部の移動量を運転者の体格に合わせて調整し、自車速を低速領域、中速領域、および高速領域のいずれかの車速領域に分類し、自車速が低速領域にあるときは体格に合わせた調整結果に基づいてシートサイド部の移動量を算出し、自車速が中速領域にあるときは横加速度に基づいて移動量を算出し、自車速が高速領域にあるときはリスクポテンシャルに基づいて移動量を算出し、算出された移動量に応じてシートサイド部を移動する
本発明によれば、運転席シートという単一の部材を用いて異なる複数の情報を運転者に伝えることができるとともに、自車速から判定される自車両の走行状況に応じて必要な情報を運転者に提供することができる。
《第1の実施の形態》
本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置について、図面を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の構成を示すシステム図であり、図2は、車両用運転操作補助装置1を搭載した車両の構成図である。
まず、車両用運転操作補助装置1の構成を説明する。
前方カメラ10は、フロントウィンドウ上部に取り付けられた小型のCCDカメラ、またはCMOSカメラ等であり、前方道路の状況を画像として検出し、コントローラ50へと出力する。前方カメラ10による検知領域は車両の前後方向中心線に対して水平方向に±30deg程度であり、この領域に含まれる前方道路風景が画像として取り込まれる。
車速センサ15は、車輪の回転数や変速機の出力側の回転数を計測することにより自車両の車速を検出し、検出した自車速をコントローラ50に出力する。横加速度センサ20は、自車両の横方向(車幅方向)に発生する横加速度を検出するセンサであり、検出した横加速度をコントローラ50へ出力する。
コントローラ50は、CPUと、ROMおよびRAM等のCPU周辺部品とから構成され、例えばCPUのソフトウェア形態により、レーン内横位置算出部50a,モード判定部50b、サイドサポート調整位置記憶部50c、横位置刺激量算出部50d、横加速度刺激量算出部50e、体格調整刺激量算出部50f、および制御量算出部50gを構成する。
コントローラ50は、前方カメラ10から入力される車両前方の画像情報と車速センサ15から入力される自車速とから、自車両の走行状態を検出する。ここで、自車両の走行状態は、自車両が自車線に対してどのように走行しているか、すなわち自車両と自車線との相対位置関係を意味する。
そして、コントローラ50は、検出した自車両と自車線との相対位置関係に基づいて自車両の左右方向のリスクポテンシャルを算出する。リスクポテンシャル(Risk Potential)は、「潜在的なリスク/危急」を意味し、ここでは、車線に対する自車両の潜在的なリスクの大きさ、とくに、レーンマーカ(車線識別線)に対する接近度合、もしくは車線からの逸脱度合を表す。リスクポテンシャルが大きいほど、自車両とレーンマーカが近づいており、自車両が自車線から逸脱する可能性が高いことを示す。コントローラ50は、算出したリスクポテンシャルを運転席シート71(図3(a)参照)からの触覚刺激として運転者に伝達する。
ただし、自車両が実際に走行するとき、すなわち運転者が自車両を運転操作するときは、走行状況に応じて運転者が必要とする情報が異なる。例えば、自車両が市街地を走行している場合は、停止車両等を回避しながら走行するため、自車線を維持して走行するように自車両と自車線との相対位置関係を伝達する必要性が低くなる。この場合は、自車両に作用する横加速度に基づいて車両状態を伝達しながら運転者の着座姿勢を保持するための情報を提供する必要性の方が高くなる。
そこで、第1の実施の形態では、一つの情報伝達インタフェイス、すなわち運転席シート71を用いて、走行状況に応じて異なる情報を運転者に伝える。また、異なる情報を運転者にそれぞれわかりやすく伝えるために、走行状況に応じて複数の情報伝達モードを設定し、モードの遷移によって与えられる情報の内容が変化することを運転者に認識させるようにする。
運転席シート71は、図3(a)に示すように、クッション部72、シートバック部73、およびヘッドレスト74から構成される。サイドサポート駆動機構70は、コントローラ50からの指令に応じて車両構成部材である運転席シート71の複数の部位を個別に駆動して運転者に押圧力を与える。ここでは、シートバック部73の左右サイドサポート(サイド部)73a,73bをそれぞれ駆動することにより、運転者に押圧力を与える。
図3(b)は、図3(a)のA−A断面図、すなわちシートバック部73の下部断面図を示している。図3(b)に示すように、サイドサポート駆動機構70は、シートバックフレーム73dの右端部に設けられたモータユニット711と、モータユニット711によって駆動される右サイドフレーム712、およびシートバックフレーム73dの左端部に設けられたモータユニット721と、モータユニット721によって駆動される左サイドフレーム722とから構成される。モータユニット711,721は、それぞれ例えば電気モータとギヤとから構成される。モータユニット711,721のトルクはトルクケーブル713,723を介してそれぞれ左右サイドフレーム712,722に伝達される。
モータユニット711が回転すると右サイドフレーム712が回転支持部714を支点として矢印方向、すなわちシートバック部73の内側に回動し、右サイドフレーム712がウレタンパッド73fを介して運転者の右脇腹に押しつけられる。モータユニット721が回転すると左サイドフレーム722が回転支持部724を支点として矢印方向、すなわちシートバック部73の内側に回動し、左サイドフレーム722が運転者の左脇腹に押し付けられる。
運転席シート71、具体的にはシートバック部73に対する左右サイドフレーム712,722の回動角度は、それぞれ角度センサ715,725によって検出される。左右サイドフレーム712,722の回動角度は、後述する左右サイドサポート73a,73bの制御量Sactに対応する。したがって、右サイドフレーム712の回動角度を制御量Sact_R、左サイドフレーム722の回動角度を制御量Sact_Lと表すことができる。制御量Sact_R,Sact_Lが大きくなるにつれて、図3(b)に示す状態からサイドサポート73a,73bが内側に回動していく。なお、左右サイドサポート73a,73bの回動角度は、サイドサポート調整スイッチ30を操作することにより、走行開始前に運転者が体格等に合わせて好みの位置に設定することができる。
次に、車両用運転操作補助装置1の動作を図4を用いて詳細に説明する。図4は、第1の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャートである。本処理内容は、一定間隔、例えば50msec毎に連続的に行われる。
ステップS101では、車速センサ15で検出される自車速Vを読み込む。ステップS102では、サイドサポート調整位置記憶部50cに記憶された左右サイドサポート部73a,73bの調整位置を検出する。調整位置は、走行開始前に運転者がサイドサポート調整スイッチ30の操作により設定した左右サイドサポート73a,73bの回動角度であり、サイドサポート駆動機構70の角度センサ715,725で検出される。この調整位置を、以降、体格調整量と呼ぶ。角度センサ715,725で検出された体格調整量は、サイドサポート調整位置記憶部50cに記憶される。
ステップS103では、横加速度センサ20で検出される自車両に作用する横加速度Gを読み込む。横加速度Gは、図5に示すように車両左方向に作用する場合を負の値、右方向に作用する場合を正の値で表す。さらに、検出した横加速度Gに係数kgを掛け、横加速度リスクRP_Gを算出する(RP_G=kg×G)。
ステップS104では、前方カメラ10の撮像画像に画像処理を施し、自車両が走行する車線のレーンマーカを認識する。さらに、車線に対する自車角度(ヨー角)θも認識する。ステップS105では、ステップS104で認識したレーンマーカと自車両との相対位置関係から、左右方向リスクポテンシャルとしてレーン内における自車両の横位置を算出する。
ここでは図6に示すように、自車両の所定距離前方における、自車線のレーン中央から自車両の中心までの距離をレーン内横位置RP_laneとする。レーン内横位置RP_laneは、自車両のヨー角θと、自車線のレーン中央から現在位置での自車両の中心までの距離δを用いて以下の(式1)から算出する。
RP_lane=kδ×δ+kθ・sinθ ・・・(式1)
(式1)において、kδ、kθは、それぞれ予め適切に設定された係数である。レーン内横位置RP_laneは、自車線のレーン中央を0として、右方向を正の値で表す。なお、自車速Vに応じてレーン内横位置RP_laneを算出するための所定距離を設定する。
ステップS106では、ステップS102で検出した体格調整量から体格調整刺激量S_iniを算出する。体格調整刺激量S_iniは、運転者の体格に合わせた幅調整のためのサイドサポート駆動機構70の制御量であり、左右サイドサポート73a,73についてそれぞれ算出する。ここでは、ステップS102で検出した体格調整量を体格調整刺激量S_iniとして設定する。体格調整量は運転者によって設定された固定値であるので、体格調整刺激量S_iniも固定値となる。なお、体格調整刺激量S_iniは、所定の最大値S_ini_maxを上限として設定される。
ステップS107では、ステップS103で算出した横加速度Gに基づいて横加速度刺激量Sact(G)を算出する。横加速度刺激量Sact(G)は、自車両に作用する横加速度Gに対応するサイドサポート駆動機構70の制御量に相当し、左右サイドサポート73a,73bについてそれぞれ算出する。横加速度刺激量Sact(G)は、以下の(式2)から算出する。
Sact(G)=k1×|RP_G| ・・・(式2)
(式2)においてk1は予め適切に設定された係数である。
ステップS108では、ステップS105で算出したレーン内横位置RP_laneに基づいてレーン内横位置刺激量Sact(lane)を算出する。レーン内横位置刺激量Sact(lane)は、自車両のレーン内横位置RP_laneに対応するサイドサポート駆動機構70の制御量に相当し、左右サイドサポート73a,73bについてそれぞれ算出する。レーン内横位置刺激量Sact(lane)は、以下の(式3)から算出する。
Sact(lane)=k2×|RP_lane| ・・・(式3)
(式3)においてk2は予め適切に設定された係数である。
ステップS109では、自車両の走行状況に応じて必要性の高い情報を運転者に伝達するために、情報伝達モードを判定する。ここでは、自車速Vに基づいて情報伝達モードを設定する。ステップS101で検出された自車速Vが所定値VLよりも小さい場合を低速領域、自車速Vが所定値VMよりも大きい場合を高速領域、VL<V<VMの場合を中速領域として分類する。所定値VLは、低速領域を定義するためのしきい値であり、例えばVL=40km/hに設定する。所定値VMは高速領域を定義するためのしきい値であり、例えばVM=80km/hに設定する。
図7に示すように、低速領域は運転者の体格に対応する運転席シート71の幅調整のための幅調整モード、中速領域は横加速度Gの情報を伝達する横加速度伝達モード、高速領域はレーン内横位置RP_laneの情報を伝達するレーン内横位置伝達モードと判定される。また、コントローラ50のモード判定部50は前回周期で判定されたモードを記憶しておき、今回周期でモードが切り換わったか否かを判定する。
ステップS110では、ステップS109で設定した情報伝達モードに応じて左右サイドサポート73a,73bの制御量Sact_R,Sact_Lを算出する。ここでは、右サイドサポート73aの制御量Sact_Rと、左サイドサポート73bの制御量Sact_Lをまとめて制御量Sactと表す。低速領域で幅調整モードと判定された場合は、以下の(式4)から制御量Sactを算出する。
Sac=S_ini ・・・(式4)
中速領域で横加速度伝達モードと判定された場合は、以下の(式5)から制御量Sactを算出する。
Sact=Sact(G)+S_ini
=k1×|RP_G|+S_ini ・・・(式5)
図8に、中速領域における右サイドサポート73aの制御量Sact_Rを実線で、左サイドサポート73bの制御量Sact_Lを一点鎖線で示す。図8に示すように、右方向に作用する横加速度Gが大きくなるほど、右サイドサポート73aの制御量Sact_Rが大きくなり、左方向に作用する横加速度Gが大きくなるほど、左サイドサポート73bの制御量Sact_Lが大きくなる。また、横加速度Gの発生方向に関わらず、運転者の体格に応じた体格調整量S_iniを加えた制御量Sact_R,Sact_Lが発生する。
高速領域でレーン内横位置伝達モードと判定された場合は、以下の(式6)から制御量Sactを算出する。
Sact=Sact(lane)+S_ini
=k2×|RP_lane|+Sini ・・・(式6)
図9に、高速領域における右サイドサポート73aの制御量Sact_Rを実線で、左サイドサポート73bの制御量Sact_Lを一点鎖線で示す。図9に示すように、レーン内横位置RP_laneが正方向に大きくなり自車両がレーン右端に接近していくほど、右サイドサポート73aの制御量Sact_Rが大きくなり、レーン内横位置RP_laneが負方向に大きくなり自車両がレーン左端に接近していくほど、左サイドサポート73bの制御量Sact_Lが大きくなる。また、レーン内横位置RP_laneの大きさに関わらず、運転者の体格に応じた体格調整量S_iniを加えた制御量Sact_R,Sact_Lが発生する。
なお、ステップS109において今回周期でモードが切り替わったと判断された場合は、モードが切り替わってから所定時間t0が経過するまでは、モードが切り替わる前の制御量Sactを維持する。所定時間t0は、運転者が制御量Sactが変動していないことを認識できる程度の時間として、例えば2secに設定する。具体的には、図10に示すように時間taで中速領域から高速領域に切り替わると、所定時間t0が経過するまで時間taの直前に算出した制御量Sactを維持する。所定時間t0経過後は、高速領域に対応する制御量Sactを算出して情報伝達を行う。所定時間t0が経過する前に再び中速領域に戻った場合は、高速領域におけるレーン内横位置RP_laneに基づく情報伝達は行わない。
ステップS111では、ステップS110で算出した左右サイドサポート73a,73bの制御量Sact_R,Sact_Lをサイドサポート駆動機70へ出力する。サイドサポート駆動機構70は、コントローラ50からの指令に応じてモータユニット711,721を制御し、左右サイドサポート73a,73bの作動量、すなわち回動量をそれぞれ制御する。これにより、今回の処理を終了する。
次に、第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の作用を、図11を用いて説明する。図11は、自車速Vと左右サイドサポート73a,73bの制御量Sactとの関係を模式的に示している。自車速Vが所定値VLよりも小さい低速領域では、制御量Sactとして体格調整量S_iniのみを発生する。左右サイドサポート73a,73bを運転者の好みや体格に合わせた位置に調整することで、シートバック部73の幅が調整され、運転者が運転席シート71に着座したときの適正なフィット感を実現することができる。
なお、低速領域において、自車両が停車したときは制御量Sact=0とし、自車両が再び走行を開始すると制御量Sact=S_iniと設定する。これにより、停車中は運転席シート71による束縛感がなく運転者が自由に姿勢を変化させることができる。そして、再発進時には運転席シート71から適度な締め付け感が得られるので、走行開始したことを運転者に知らせ、運転者の緊張感を高めて慎重な運転操作を促すという効果が期待できる。
中速領域(VL<V<VM)では、制御量Sactとして体格調整量S_iniに横加速度刺激量Sact(G)を加えた値を設定する。自車両が中速で走行している場合は、運転者が自車両周囲の環境に注意を払う必要性が高くなる。特に、市街地を走行する場合は停止車両等の障害物を避けるためにレーンマーカをまたいで走行するなど、自車両の左右方向(幅方向)の挙動が大きくなる。そこで、自車両に作用する横加速度Gと同じ方向のサイドサポート73a,73bを駆動して運転者側に押し付けることにより、車両状態を確実に伝達するとともに、運転者の姿勢を保持する。
自車速Vが所定値VMよりも大きい高速領域では、制御量Sactとして体格調整量S_iniにレーン内横位置刺激量Sact(lane)を加えた値を設定する。自車両が高速で走行している場合は、車線内の走行を維持するための情報を提供する必要性が高くなる。そこで、自車両が接近しているレーンマーカと同方向のサイドサポート73a,73bを駆動して運転者側に押し付けることにより、レーンマーカに対する接近度合、もしくは自車線からの逸脱度合を運転者に伝達する。
なお、中速領域および高速領域では、常に運転者の体格に応じた制御量S_iniが発生しているので、走行中、常に運転者の好みに応じたフィット感を与えることができる。また、低速領域と中速領域、および中速領域と高速領域の切り換わり時には、変化後の領域が所定時間t0継続してから、変化後の領域に対応する制御量Sactを発生させる。車速領域の切り換わり時に所定時間t0を設けて制御量Sactを維持することにより、モード切替のための時間を確保することができる。また、左右サイドサポート73a,73bの押し付け量が変化しない時間帯を設けることにより、運転者にモードの切り換わり、すなわち伝達される情報が変化することを認識させることが可能となる。
このように、以上説明した第1の実施の形態においては、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)車両用運転操作補助装置1は、自車速Vを検出し、自車両と自車両が走行する自車線との相対位置関係を検出し、相対位置関係に基づいて自車両の自車線からの逸脱度合を表すリスクポテンシャルを算出する。さらに自車両の横方向に作用する横加速度Gを検出する。車両用運転操作補助装置1は、運転席シート71のシートサイド部(サイドサポート)73a,73bの移動量を運転者の体格に合わせて調整する手段であるサイドサポート調整スイッチ30を備えている。コントローラ50は、自車速Vに基づいて、リスクポテンシャル、横加速度G,およびサイドサポート調整スイッチ30の調整結果のいずれかに基づいて、シートサイド部73a,73bの移動量を算出し、算出した移動量に応じてシートサイド部73a,73bを移動するようにサイドサポート駆動機構70を制御する。ここで、制御量Sactが、シートサイド部73a,73bの移動量に相当し、レーン内横位置RP_laneがリスクポテンシャルに相当する。これにより、運転席シート71のシートサイド部73a,73bという単一の部材の移動量を制御して、シートサイド部73a,73bを適宜運転者に押し付けることにより、運転席シート71からの押圧力として複数の異なる情報を運転者に伝えることができる。また、自車速Vに応じて運転者に伝達する情報を変更するので、自車両の走行状況に応じて必要な情報を運転者に提供することができる。
(2)コントローラ50は、自車速Vを低速領域、中速領域、および高速領域のいずれかの車速領域に分類し、自車速Vが低速領域にあるときはサイドサポート調整スイッチ30の調整結果に基づいて移動量を算出し、自車速Vが中速領域にあるときは横加速度Gに基づいて移動量を算出し、自車速Vが高速領域にあるときはリスクポテンシャルRP_laneに基づいて移動量を算出する。これにより、自車両の走行状況に応じて必要な情報を運転者に提供することができる。
(3)コントローラ50は、自車速Vの車速領域が変化すると、所定時間t0経過してから、変化後の車速領域に応じたシートサイド部73a,73bの移動量を算出する。具体的には、所定時間t0が経過するまでは、車速領域が変化する直前の制御量Sactを保持する。これにより、車速領域が変化し、運転シート71から提供される情報が変化することに対する運転者の理解を促すことができる。また、所定時間t0を設けることにより、コントローラ50における情報伝達モードの切換時間を確保することができる。
《第2の実施の形態》
以下に、本発明の第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。図12に、第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置2のシステム図を示す。図12において、図1および図2に示した第1の実施の形態と同様の機能を有する箇所には同一の符号を付している。ここでは、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
上述した第1の実施の形態では、車速領域が切り替わってから所定時間t0経過後に、切り換わり後の領域に応じた制御量Sactを発生させた。第2の実施の形態では、車速領域の遷移の仕方に応じて領域切り替わり時の制御方法を設定する。具体的には、図13に示すように低速領域(幅調整モード)、中速領域(横加速度伝達モード)、高速領域(レーン内横位置伝達モード)および停車時の4つの状態が、どのように遷移するかを判定し、遷移パターンに応じた制御方法を設定する。
そこで、車両用運転操作補助装置2のコントローラ51は、運転者の体格、レーン内横位置RP_lane、および横加速度Gに基づいて算出した制御量Sactを補正する制御量補正部50hをさらに備えている。
以下に、第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置2の動作を図14を用いて詳細に説明する。図14は、第2の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャートである。本処理内容は、一定間隔、例えば50msec毎に連続的に行われる。ステップS201〜S208での処理は、図4に示したフローチャートのステップS101〜S108での処理と同様であるので説明を省略する。
ステップS209では、自車速Vに基づいて車速領域(情報伝達モード)を判定するとともに、状態遷移パターンを判定する。なお、ここでは車速領域として自車速V=0の停車も含む。図13に示すように、停車から低速領域へ遷移する場合を遷移パターンa、低速領域から停車、中速領域から低速領域、または高速領域から低速領域へ遷移する場合を遷移パターンb、低速領域から中速領域へ遷移する場合を遷移パターンc、低速領域から高速領域へ遷移する場合を遷移パターンd、中速領域と高速領域との間で遷移する場合を遷移パターンeとして判定する。遷移パターンは、前回周期以前に判定され、モード判定部50bに記憶されている車速領域とその継続時間に基づいて判定される。
ステップS210では、ステップS209で設定した情報伝達モードに応じて、上述した(式4)〜(式6)を用いて左右サイドサポート73a,73bの制御量Sact_R、Sact_Lをそれぞれ算出する。つづくステップS211では、ステップS209で判定した遷移パターンに基づいて、ステップS210で算出した左右サイドサポート73a,73bの制御量Sact_R、Sact_Lを補正する。なお、車速領域が切り替わっておらず、同一の車速領域が継続している場合は、制御量Sactを補正せずにステップS210で算出された制御量Sactをそのまま用いる。以下に、遷移パターンに応じた制御量Sact_R、Sact_Lの補正方法を説明する。
遷移パターンa:自車速Vが0よりも大きくなると同時に、左右サイドサポート73a,73bから体格調整量S_iniを発生させる。したがって、右サイドサポート73aの制御量Sact_R=S_ini、左サイドサポート73bの制御量Sact_L=S_iniとする。自車速Vが0よりも大きくなると同時に制御量Sactを発生させることにより、走行が開始したことを遅れなく運転者に知らせる。
遷移パターンb:自車速Vが低下していく場合は、運転者に対して積極的な情報伝達を行う必要性が低い。そこで、車速領域が変化してから所定時間t1経過後に、制御量Sactを変化後の領域に応じた値まで徐々に低下させる。所定時間t1は、変化した自車速Vが安定するまでの時間として、例えばt1=2secに設定する。
高速領域から低速領域へ遷移する場合の自車速Vおよび左右サイドサポート73a,73bの制御量Sact_R、Sact_lの時間変化の一例を、図15(a)(b)に示す。自車両が自車速V(>VM)で自車線の左側領域を走行している場合は、図15(b)に示すように左サイドサポート73bから体格調整量S_iniにレーン内横位置刺激量Sact(lane)を加えた値が制御量Sact_Lとして設定される。時間tbで自車速Vが所定値VM以下となると、所定時間t1が経過するまでは高速領域に対応した制御量Sact_Lを算出する。所定時間t1が経過するまでに自車速Vが低速領域まで低下した場合は、所定時間t1経過後に制御量Sact_lを変化率ΔS/dtで徐々に体格調整量S_iniまで減少させる。右サイドサポート73aの制御量Sact_Rは、体格調整量S_iniに設定される。
なお、図15(a)に破線で示すように、自車速Vが所定値VM以下となってから所定時間t1が経過する前に、自車速Vが瞬間的に所定値VMを超えた場合でも、所定時間t1は継続してカウントする。これは、自車速Vの一時的な変化に対して車速領域を頻繁に変更することを避けるためである。例えば、所定時間t1内に再び自車速Vが所定値VMを下回った場合には時間のカウントを継続するようにしたり、車速センサ15で検出した自車速Vにフィルタ処理を施すことができる。
遷移パターンc:低速領域から中速領域へ遷移する場合は、中速領域において横加速度Gの情報を運転者にわかりやすく伝達するため、自車速Vが所定値VL以上となった後、所定時間t2が経過してから、左右サイドサポート73a,73bの制御量Sact_R、Sact_lを徐々に増加させる。所定時間t2は、制御量Sact_R、Sact_Lが変化していないことを運転者が認識できる程度の時間、例えばt2=3secに設定する。
低速領域から中速領域へ遷移する場合の自車速V、左右サイドサポート73a,73bの制御量Sact_R、Sact_lおよび横加速度Gの時間変化の一例を、図16(a)〜(c)に示す。低速領域では左右サイドサポート73a,73bから体格調整量S_iniを発生させる。時間tcで自車速Vが所定値VL以上となると、所定時間t2が経過するまで制御量Sact_R、Sact_Lを維持する。所定時間t2が経過した後、体格調整量S_iniに横加速度刺激量Sact(G)を加えた値を制御量Sactとして設定する。図16(c)に示すように自車両の左方向に横加速度Gが作用しているので、左サイドサポート73bから横加速度刺激量Sact(G)を加えた制御量Sact_Lが発生し、右サイドサポート73aから体格調整量S_iniのみの制御量Sact_Rが発生する。
なお、中速領域では、体格調整量S_iniと横加速度刺激量Sact(G)とを加算した値を制御量Sactとして設定することにより、自車両の車両状態をわかりやすく伝えるとともに、運転者の着座姿勢を保持する。そこで、左右サイドサポート73a,73bからの押圧力が車両状態、すなわち自車両に作用する横加速度Gを表していることに対する運転者の理解を促進するために、所定時間t2経過後の所定時間t2dを慣れ時間として設定する。慣れ時間t2dは、運転者が左右サイドサポート73a,73bから発生する押圧力の意味を理解するのに必要な時間として、例えば1secに設定する。
慣れ時間t2dの間は、横加速度Gに対する横加速度刺激量Sact(G)の変化を小さくし、左右サイドサポート73a、73bの制御量Sactが徐々に増加するように設定する。具体的には、横加速度Gに基づいて横加速度刺激量Sact(G)を算出する際の係数k1を、図17に示すように所定時間t2が経過してからの時間Tに基づいて算出する。時間T=0のときは係数k1=0として、時間Tが経過するにつれて係数k1を徐々に大きくする。慣れ時間t2dが経過した時点で係数k1=1となる。これにより、図16(b)に実線で示すように所定時間t2が経過してから左サイドサポート73bの制御量Sact_Lの変化が、破線で示す慣れ時間t2dを設けない場合に比べて緩やかに変化する。なお、右サイドサポート73aの制御量Sact_Rは、体格調整量S_iniに設定される。
遷移パターンd:低速領域から高速領域へ遷移する場合は、自車速Vが所定値VMを超えてから所定時間t2が経過した後、体格調整量S_iniにレーン内横位置刺激量Sact(lane)を加えた値を制御量Sactとして設定する。運転者はレーン内横位置RP_laneを視覚的に把握することが可能なので、上述した遷移パターンcのように押圧力の意味を理解させるための慣れ時間を設定しない。このとき、自車両が接近しているレーンマーカとは反対側のサイドサポート73a,73bからは、体格調整量S_iniのみを制御量Sactとして設定する。
遷移パターンe:中速領域と高速領域との間で遷移する場合は、自車速Vが所定値VMを超えるか、下回ってから、所定時間t3が経過するまで制御量Sactを保持する。所定時間t3が経過した後、制御量Sactを一旦、体格調整量S_iniまで急低下させてから、変化後の車速領域に対応した制御量Sactを発生させる。所定時間t3は、左右サイドサポート73a,73bの制御量Sactが変化しないことを運転者が認識できる程度の時間として、例えばt3=1secに設定する。
中速領域から高速領域へ遷移する場合の自車速Vおよび左右サイドサポート73a,73bの制御量Sact_R、Sact_Lの時間変化の一例を、図18(a)(b)に示す。中速領域では自車両の左方向に横加速度Gが作用し、高速領域では自車両が車線左側領域を走行しているとする。時間teで自車速Vが所定値VMを上回ると、所定時間t3が経過するまで車速領域が変化する直前に設定されていた左サイドサポート73bの制御量Sact_Lを保持する。所定時間t3が経過した後、制御量Sact_Lを体格調整量S_iniまで急低下させてから高速領域に対応するレーン内横位置RP_laneに応じた制御量Sact_Lを発生させる。このとき、右サイドサポート73aの制御量Sact_Rは、体格調整量S_iniに設定される。
所定時間t3が経過してから制御量Sactを体格調整量S_iniまで急低下させるときの変化率、および体格調整量S_iniから変化後の車速領域に対応した制御量Sactまで増加させるときの変化率は、それぞれ予め適切な値を設定しておく。
ステップS212では、ステップS211で補正した左右サイドサポート73a,73bの制御量Sact_R,Sact_Lをサイドサポート駆動機構70へ出力する。サイドサポート駆動機構70は、コントローラ50からの指令に応じてモータユニット711,721を制御し、左右サイドサポート73a,73bの作動量、すなわち回動量をそれぞれ制御する。これにより、今回の処理を終了する。
このように、以上説明した第2の実施の形態においては、上述した異第1の実施の形態による効果に加えて、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)コントローラ51は、車速領域の変化方向に応じて、車速領域が切り替わってから制御量Sactを保持する所定時間およびシートサイド部73a,73bの移動量の算出方法を変更する。低速領域、中速領域および高速領域でそれぞれ運転者に伝達する情報が異なるので、制御量Sactの保持時間および移動量の算出方法を領域の変化パターンに応じて変更することにより、領域変化後に提供する情報を運転者にわかりやすく伝えることが可能となる。
(2)コントローラ51は、自車速Vが低速領域から中速領域に変化すると、変化直前に算出された移動量を所定時間t2、保持した後に、移動量を徐々に横加速度Gに応じた値まで増加させる。具体的には、制御量Sactを所定時間t2だけ保持した後、慣れ時間t2dの間は横加速度刺激量Sact(G)の係数k1を徐々に1まで増加させる。これにより、図16(b)に示すように所定時間t2が経過してから制御量Sactが徐々に増加することになり、運転席シート71から発生する押圧力の意味を運転者が理解することを促すことが可能となる。
(3)コントローラ51は、自車速Vが中速領域と高速領域との間で変化する場合は、変化直前に算出された移動量を所定時間t3、保持した後に、移動量を一時的に低下させてから変化後の車速領域に応じた移動量を算出する。具体的には、図18(b)に示すように制御量Sactを所定時間t3だけ保持した後、制御量Sactを一旦、体格調整量S_iniまで低下させてから、変化後の高速領域に応じた制御量Sactまで増加させる。このように、制御量Sactを保持した後、一時的に急低下させることで、運転席シート71からの押圧力として伝達される情報が変化したことを運転者に確実に認識させることができる。
《第3の実施の形態》
以下に、本発明の第3の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。第3の実施の形態による車両用運転操作補助装置の基本構成は、図12に示した第2の実施の形態と同様である。ここでは、上述した第2の実施の形態との相違点を主に説明する。
第3の実施の形態においては、高速領域において自車両に作用する横加速度Gの大きさに基づいて、運転者に伝達する情報の内容を変更する。自車両が高速で走行する場合は、一般的に、自車両が自車線を維持して走行するためにレーン内横位置RP_laneを運転者に伝達する必要性が高い。ただし、高速走行中に自車両に作用する横加速度Gが大きい場合には、車両状態を伝えるとともに運転者の着座姿勢を保持する必要性が高くなる。
そこで、図19に示すように高速走行時には、自車両に作用する横加速度Gの大きさに応じて運転者に伝達する情報の内容を変更する。また、図20に示すように高速領域においてレーン内横位置RP_laneを伝達するモードと横加速度Gを伝達するモードが遷移するときに、遷移パターンに応じた制御方法を設定する。
以下に、第3の実施の形態による車両用運転操作補助装置の動作を図21を用いて詳細に説明する。図21は、第3の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャートである。本処理内容は、一定間隔、例えば50msec毎に連続的に行われる。ステップS301〜S308での処理は、図4に示したフローチャートのステップS101〜S108での処理と同様であるので説明を省略する。
ステップS309では、図20に示すように自車速Vに基づいて車速領域(情報伝達モード)を判定するとともに、状態遷移パターンを判定する。さらに、高速領域においては、横加速度センサ20で検出される横加速度Gの絶対値が所定値Gsよりも大きい場合は横加速度Gを伝達するモードとして設定し、横加速度Gの絶対値が所定値Gs以下の場合はレーン内横位置RP_laneを伝達するモードとして設定する。高速領域において横加速度Gの伝達モードからレーン内横位置RP_laneの伝達モードに遷移する場合を遷移パターンeとし、レーン内横位置RP_laneの伝達モードから横加速度Gの伝達モードへ遷移する場合を遷移パターンfとする。
ステップS310では、ステップS309で設定した情報伝達モードに応じて、低速領域の場合は上述した(式4)、中速領域の場合は(式5)を用いて左右サイドサポート73a,73bの制御量Sact_R、Sact_Lをそれぞれ算出する。高速領域においては、以下の(式7)及び(式8)で算出される制御量Sactのいずれか一方を選択する。
Sact=Sact(lane)+S_ini
=k2×|RP_lane|+Sini ・・・(式7)
Sact=Sact(G)+S_ini
=k1×|RP_G|+Sini ・・・(式8)
具体的には、横加速度Gの絶対値が所定値Gsよりも大きく、(式8)で算出する横加速度刺激量Sact(G)を用いた制御量Sactが、(式7)で算出するレーン内横位置刺激量Sact(lane)を用いた制御量Sactよりも大きい場合に、横加速度Gを伝達し、運転者の着座姿勢を保持するために、横加速度刺激量Sact(G)を用いた制御量Sactを選択する。|G|>Gsであっても、横加速度刺激量Sact(G)を用いた制御量Sactが小さい場合は、自車線を維持するための情報を伝達するように、レーン内横位置刺激量Sact(lane)を用いた制御量Sactを選択する。すなわち、高速領域で|G|>Gsの場合は、セレクトハイにより制御量Sactを選択する。
これにより、高速領域においては、図22に示すように体格調整量S_iniにレーン内横位置刺激量Sact(lane)または横加速度刺激量Sact(G)を加えた値が制御量Sactとして設定される。なお、自車両が接近しているレーンマーカとは反対方向、または自車両に作用する横加速度Gの反対方向のサイドサポート73a,73bからは、体格調整量S_iniのみが制御量Sactとして発生する。
つづくステップS311では、ステップS309で判定した遷移パターンに基づいて、ステップS310で算出した左右サイドサポート73a,73bの制御量Sact_R、Sact_Lを補正する。なお、車速領域が切り替わっておらず、同一の車速領域が継続している場合は、制御量Sactを補正せずにステップS310で算出された制御量Sactをそのまま用いる。遷移パターンa〜eの補正方法は、上述した第2の実施の形態と同様である。
遷移パターンf:高速領域において横加速度Gの絶対値が所定値Gsよりも大きくなると、運転者の着座姿勢を保持することが重要となるので、(式8)で算出した制御量Sactが(式7)で算出した制御量Sactよりも大きい場合は、横加速度|G|が所定値Gsを超えてから時間遅れなく、レーン内横位置刺激量Sact(lane)の代わりに横加速度刺激量Sact(G)を用いた制御量Sactを選択する。
高速領域において横加速度|G|が所定値Gsよりも大きくなる場合の自車速V、左右サイドサポート73a,73bの制御量Sact_R、Sact_Lおよび横加速度Gの時間変化の一例を、図23(a)〜(c)に示す。自車両の左方向に作用する横加速度Gの絶対値が所定値Gsよりも小さい場合は、実線で示すように、体格調整量S_iniにレーン内横位置刺激量Sact(lane)を加えた値を左サイドサポート73bの制御量Sact_Lとして設定する。時間tfで横加速度Gの絶対値が所定値Gsよりも大きくなると、一点鎖線で示すように、体格調整量S_iniに横加速度刺激量Sact(G)を加えた値を左サイドサポート73bの制御量Sact_Lとして設定する。
また、時間tgで横加速度Gの絶対値が所定値|Gs|よりも小さくなると、遷移パターンeに該当するので、所定時間t3が経過するまでは直前に設定された横加速度刺激量Sact(G)を加えた制御量Sactを保持する。所定時間t3が経過してからは、実線で示すようにレーン内横位置刺激量Sact(lane)を加えた制御量Sactを選択する。
このように、以上説明した第3の実施の形態においては、上述した第1及び第2の実施の形態による効果に加えて、以下のような作用効果を奏することができる。
コントローラ50は、自車速Vが高速領域にあり、かつ横加速度Gが所定値Gsよりも大きい場合は、リスクポテンシャルRP_laneの代わりに横加速度Gに基づいてシートサイド部73a、73bの移動量を算出する。具体的には、高速領域で横加速度|G|が所定値Gsよりも大きく、横加速度刺激量Sact(G)を用いて算出される制御量Sactがレーン内横位置刺激量Sact(lane)を用いて算出される制御量Sactよりも大きい場合に、横加速度Gに基づく制御量Sactを設定する。これにより、高速領域において自車両に大きな横加速度Gが作用している場合は、運転席シート71を介して横加速度Gの発生方向と大きさを知らせるとともに運転者の着座姿勢を保持し、安定した操舵操作を行える環境を整えることが可能となる。
《第4の実施の形態》
以下に、本発明の第4の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。図24に、第4の実施の形態による車両用運転操作補助装置4のシステム図を示す。図24において、図12に示した第2の実施の形態と同様の機能を有する箇所には同一の符号を付している。ここでは、上述した第2の実施の形態との相違点を主に説明する。
図24に示すように、車両用運転操作補助装置4は舵角センサ25をさらに備えている。舵角センサ25は、ステアリングコラムもしくはステアリングホイール(不図示)付近に取り付けられた角度センサ等であり、ステアリングシャフトの回転を操舵角として検出し、コントローラ52へ出力する。コントローラ52は、舵角センサ25で検出された操舵角に基づいて操舵操作状態を判定する操作状態判定部50iをさらに備えている。操作状態判定部50iの判定結果は、モード判定部50bに入力され、情報伝達モードの判定のために用いられる。
第4の実施の形態においては、高速領域において運転者の操舵操作状態に基づいて、運転者に伝達する情報の内容を変更する。自車両が高速で走行する場合は、一般的に、自車両が自車線を維持して走行するためにレーン内横位置RP_laneを運転者に伝達する必要性が高い。ただし、高速走行中に自車両のレーンマーカへの接近度合が高い状態で、レーンマーカとの接近を回避する方向に操舵操作が行われている場合には、自車両の作用する横加速度Gに基づく情報提示を行うようにする。すなわち、レーンマーカとの接近を回避する方向に操舵操作を行っている場合は、運転者がレーンマーカに対する接近度合を充分に認知していると判断し、運転者に着座姿勢を保持して操舵操作を補助するように横加速度Gに基づく情報提示を行う。
そこで、図25に示すように高速走行時には、左右方向のリスクポテンシャル、すなわちRP_laneが小さい場合はレーン内横位置RP_laneに基づく情報伝達を行い、左右方向リスクポテンシャルRP_laneが大きい場合は、操舵状態に基づいて運転者に伝達する情報の内容を変更する。また、図26に示すように高速領域においてレーン内横位置RP_laneを伝達するモードと横加速度Gを伝達するモードが遷移するときに、遷移パターンに応じた制御方法を設定する。
以下に、第4の実施の形態による車両用運転操作補助装置4の動作を図27を用いて詳細に説明する。図27は、第4の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャートである。本処理内容は、一定間隔、例えば50msec毎に連続的に行われる。ステップS401で車速センサ15で検出される自車速Vを読み込み、ステップS402では舵角センサ25で検出される操舵角Steerを読み込む。操舵角Steerは、ステアリングホイールが右方向に操舵される場合に正の値、左方向に操舵される場合に負の値で示される。
つづくステップS403〜S409での処理は、図4に示したフローチャートのステップS102〜S108での処理と同様であるので説明を省略する。
ステップS410では、図26に示すように自車速Vに基づいて車速領域(情報伝達モード)を判定するとともに、状態遷移パターンを判定する。高速領域においては、レーン内横位置RP_laneを伝達するモードとして設定する。ただし、レーン内横位置RP_laneが大きくレーンマーカに対する自車両の接近度合が高い状態で、そのレーンマーカから離れる方向への操舵操作が行われている場合は、横加速度Gを伝達するモードとして設定する。高速領域において横加速度Gの伝達モードからレーン内横位置RP_laneの伝達モードに遷移する場合を遷移パターンeとし、レーン内横位置RP_laneの伝達モードから横加速度Gの伝達モードへ遷移する場合を遷移パターンgとする。
ステップS411では、ステップS410で設定した情報伝達モードに応じて、低速領域の場合は上述した(式4)、中速領域の場合は(式5)を用いて左右サイドサポート73a,73bの制御量Sact_R、Sact_Lをそれぞれ算出する。高速領域においてレーン内横位置RP_laneを伝達する場合は、以下の(式9)から制御量Sactを算出する。ここでは、左右サイドサポート73a,73bの制御量Sact_R、Sact_Lをまとめて制御量Sactとして表している。
Sact=Sact(lane)+S_ini
=k2×|RP_lane|+Sini ・・・(式9)
ただし、高速領域において以下のいずれかの条件を満たす場合は、横加速度Gを伝達するように(式10)から制御量Sactを算出する。
・右レーンマーカに対応するレーン内横位置刺激量Sact(lane)_Rが所定値Sact_Raよりも大きく、かつ、左方向への操舵操作が行われている(Steer<0)場合。
・左レーンマーカに対応するレーン内横位置刺激量Sact(lane)_Lが所定値Sact_Laよりも大きく、かつ、右方向への操舵操作が行われている(Steer>0)の場合。
Sact=Sact(G)+S_ini
=k1×|RP_G|+Sini ・・・(式10)
なお、レーン内横位置刺激量Sact(lane)_R、Sact(lane)_Lは、自車両のレーン内横位置RP_laneに基づいて算出される値であるので、ここでは左右方向のリスクポテンシャルの大きさを判定するために用いている。
これにより、高速領域においては、図28に示すように体格調整量S_iniにレーン内横位置刺激量Sact(lane)または横加速度刺激量Sact(G)を加えた値が制御量Sactとして設定される。なお、自車両が接近しているレーンマーカとは反対方向のサイドサポート73a,73bからは、体格調整量S_iniのみが制御量Sactとして発生する。
つづくステップS412では、ステップS410で判定した遷移パターンに基づいて、ステップS411で算出した左右サイドサポート73a,73bの制御量Sact_R、Sact_Lを補正する。なお、車速領域が切り替わっておらず、同一の車速領域が継続している場合は、制御量Sactを補正せずにステップS411で算出された制御量Sactをそのまま用いる。遷移パターンa〜eの補正方法は、上述した第2の実施の形態と同様である。
遷移パターンg:高速領域において自車両とレーンマーカとの接近度合が高い状態で、運転者がレーンマーカへの接近を回避する方向への操舵操作を行うと、着座姿勢を保持して運転者の操舵操作を補助するように、時間遅れなく、レーン内横位置刺激量Sact(lane)の代わりに横加速度刺激量Sact(G)を用いた制御量Sactを選択する。
高速領域においてレーン内横位置RP_laneに基づく情報提示と横加速度Gに基づく情報提示が切り替わる場合の自車速V、左右サイドサポート73a,73bの制御量Sact_R、Sact_lおよび操舵角Steerの時間変化の一例を、図29(a)〜(c)に示す。また、図30(a)(b)に、実際の走行状況の具体例を示す。図30(a)に示すように高速領域(V>VM)において自車両が右レーンマーカに接近しつつある場合は、右レーンマーカに対応するレーン内横位置刺激量Sact(lane)_Rを体格調整量S_iniに加えた値が右サイドサポート73aの制御量Sact_Rとして設定される。
時間thで、レーン内横位置刺激量Sact(lane)_Rが所定値Sact_Raよりも大きい状態で左方向への操舵操作が開始されると、一点鎖線で示すように、右方向に作用する横加速度Gに基づく横加速度刺激量Sact(G)を体格調整量S_iniに加えた値を右サイドサポート73aの制御量Sact_Rとして設定する。なお、左サイドサポート73bの制御量Sact_Lは、体格調整量S_iniのみに基づいて設定される。
その後、時間tiで右方向の操舵操作が開始されると、遷移パターンeに該当するので、所定時間t3が経過するまでは直前に設定された横加速度刺激量Sact(G)を加えた制御量Sactを保持する。所定時間t3が経過してからは、実線で示すように、右レーンマーカに対応するレーン内横位置刺激量Sact(lane)_Rを体格調整量S_iniに加えた値が右サイドサポート73aの制御量Sact_Rとして設定される。
図30(b)に示すように自車両が左レーンマーカに接近しつつある場合も、右レーンマーカに接近する場合と同様にして制御量Sactを算出する。
このように、以上説明した第4の実施の形態においては、上述した第1及び第2の実施の形態による効果に加えて以下のような作用効果を奏することができる。
車両用運転操作補助装置4は、運転者による操舵操作状態を検出する手段である舵角センサ25をさらに備え、コントローラ52は、自車速が高速領域にあり、かつリスクポテンシャルRP_laneが所定値よりも大きい場合は、操舵操作状態に応じてリスクポテンシャルRP_laneまたは横加速度Gを選択し、選択した値に基づいてシートサイド部73a,73bの移動量を算出する。具体的には、リスクポテンシャルRP_laneに基づいて算出したレーン内横位置刺激量Sact(lane)の大きさからリスクポテンシャルRP_laneの大きさを判断し、リスクポテンシャルRP_laneが大きい場合に自車両が接近しつつあるレーンマーカから離れる方向に操舵操作が行われている場合は、横加速度Gに基づいて制御量Sactを算出する。これにより、レーンマーカに接近していることを把握して運転者が回避のための運転操作を行っている場合は、横加速度Gに基づく制御量Sactを算出して運転者の着座姿勢を保持し、安定した操舵操作を行えるようにすることができる。
なお、第4の実施の形態では、左右方向リスクポテンシャルRP_laneの大きさを判断するためにレーン内横位置刺激量Sact(lane)を所定値Sact_Ra,Sact_Laと比較したが、レーン内横位置RP_laneを適切に設定した所定値と比較することももちろん可能である。
以上説明した第1から第4の実施の形態においては、低速領域から高速領域で体格調整刺激量S_iniを常に発生するように制御量Sactを設定した。左右両方のサイドサポート73a,73bから体格調整刺激量S_iniを発生することにより、運転者の上体を両側から保持することができる。ただし、これには限定されず、中速領域および高速領域では横加速度Gまたはレーン内横位置RP_laneのみに基づいて制御量Sactを算出することも可能である。すなわち、中速領域では少なくとも横加速度Gを伝達し、高速領域では少なくともレーン内横位置RP_laneを伝達するように構成する。
以上説明した第1から第4の実施の形態では、左右方向リスクポテンシャルRP_laneとして、所定距離前方の位置におけるレーン中央から自車両までの横方向距離を用いた。ただし、これには限定されず、自車両の現在位置におけるレーン中央からの横方向距離を用いたり、レーンマーカから自車両中心までの距離を用いることもできる。
以上説明した第1〜第4の実施の形態では、サイドサポート駆動機構70として、シートバック部73に内蔵されたモータユニット711,721を利用し、モータユニット711,721の駆動によりサイドサポート73a,73bを回動して運転者に押し付けることにより、情報伝達を行うように構成した。ただし、これには限定されず、例えばサイドサポート73a,73bに空気袋を内蔵し、空気袋の内圧を調整することによって運転者に与える押圧力を調節することも可能である。また、シートバック部73に加えてクッション部72の左右サイド部から押圧力を発生するように構成することも可能である。
所定時間t0、t1、t2、t3の長さは、上述した値に限定されることなく、伝達する情報の変化を運転者が認識することを促進できるような値に設定することができる。
以上説明した第1から第4の実施の形態においては、車速センサ15が車速検出手段として機能し、前方カメラ10が走行状況検出手段として機能し、レーン内横位置算出部50aがリスクポテンシャル算出手段として機能し、横加速度センサ20が横加速度検出手段として機能し、サイドサポート調整スイッチ30およびサイドサポート調整位置記憶部50cが体格調整手段として機能し、レーン内横位置刺激量算出部50d、横加速度刺激量算出部50e、体格調整刺激量算出部50fおよび制御量算出部50gが移動量算出手段として機能し、サイドサポート駆動機構70がシートサイド駆動手段として機能することができる。また、舵角センサ25が操舵操作検出手段として機能することができる。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記の実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係になんら限定も拘束もされない。
本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置のシステム図。 図1に示す車両用運転操作補助装置を搭載した車両の構成図。 (a)(b)サイドサポート駆動機構の構成を示す図。 第1の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャート。 自車両に作用する横加速度を説明する図。 自車両のレーン内横位置を説明する図。 車速領域ごとの情報伝達内容を示す図。 中速領域における左右サイドサポートの制御量を示す図。 高速領域における左右サイドサポートの制御量を示す図。 自車速の時間変化の一例を示す図。 自車速と左右サイドサポートの制御量との関係を示す図。 第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置のシステム図。 車速領域に応じた情報伝達モードと各モードの遷移パターンを示す図。 第2の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャート。 (a)(b)遷移モードbにおける自車速と左右サイドサポートの制御量の時間変化の一例を示す図。 (a)〜(c)遷移モードcにおける自車速、左右サイドサポートの制御量および横加速度の時間変化の一例を示す図。 横加速度に応じた情報提示を開始してからの経過時間と横加速度刺激量係数との関係を示す図。 (a)(b)遷移モードeにおける自車速と左右サイドサポートの制御量の時間変化の一例を示す図。 第3の実施の形態における車速領域ごとの情報伝達内容を示す図。 車速領域に応じた情報伝達モードと各モードの遷移パターンを示す図。 第3の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャート。 自車速と左右サイドサポートの制御量との関係を示す図。 (a)〜(c)遷移モードfにおける自車速、左右サイドサポートの制御量および横加速度の時間変化の一例を示す図。 第4の実施の形態による車両用運転操作補助装置のシステム図。 車速領域ごとの情報伝達内容を示す図。 車速領域に応じた情報伝達モードと各モードの遷移パターンを示す図。 第4の実施の形態による車両用運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャート。 自車速と左右サイドサポートの制御量との関係を示す図。 (a)〜(c)遷移モードgにおける自車速、左右サイドサポートの制御量および操舵角の時間変化の一例を示す図。 (a)(b)自車両が右レーンマーカに接近する場合、および左レーンマーカに接近する場合の具体的な走行状況を示す図。
符号の説明
10:前方カメラ 15:車速センサ
20:横加速度センサ 25:舵角センサ
50,51,52:コントローラ 70:サイドサポート駆動機構

Claims (9)

  1. 自車速を検出する車速検出手段と、
    自車両と自車両が走行する自車線との相対位置関係を検出する走行状況検出手段と、
    前記走行状況検出手段の検出結果に基づいて、自車両の前記自車線からの逸脱度合を表すリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、
    前記自車両の横方向に作用する横加速度を検出する横加速度検出手段と、
    運転席シートのシートサイド部の移動量を運転者の体格に合わせて調整する体格調整手段と、
    前記車速検出手段で検出される前記自車速を低速領域、中速領域、および高速領域のいずれかの車速領域に分類し、前記自車速が前記低速領域にあるときは前記体格調整手段による調整結果に基づいて前記シートサイド部の移動量を算出し、前記自車速が前記中速領域にあるときは前記横加速度に基づいて前記移動量を算出し、前記自車速が前記高速領域にあるときは前記リスクポテンシャルに基づいて前記移動量を算出する移動量算出手段と、
    前記移動量算出手段で算出された移動量に応じて前記シートサイド部を移動するシートサイド駆動手段とを備えることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  2. 請求項1に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記移動量算出手段は、前記自車速の車速領域が変化すると、所定時間経過してから、変化後の車速領域に応じた前記シートサイド部の移動量を算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  3. 請求項2に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記移動量算出手段は、前記車速領域の変化方向に応じて、前記所定時間および前記移動量の算出方法を変更することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  4. 請求項3に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記移動量算出手段は、前記自車速が前記低速領域から前記中速領域に変化すると、変化直前に算出された前記移動量を前記所定時間、保持した後に、前記移動量を徐々に前記横加速度に応じた値まで増加させることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  5. 請求項3に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記移動量算出手段は、前記自車速が前記中速領域と前記高速領域との間で変化する場合は、変化直前に算出された前記移動量を前記所定時間、保持した後に、前記移動量を一時的に低下させてから変化後の車速領域に応じた前記移動量を算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  6. 請求項1に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記移動量算出手段は、前記自車速が前記高速領域にあり、かつ前記横加速度が所定値よりも大きい場合は、前記リスクポテンシャルの代わりに前記横加速度に基づいて前記移動量を算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  7. 請求項1に記載の車両用運転操作補助装置において、
    運転者による操舵操作状態を検出する操舵操作検出手段をさらに備え、
    前記移動量算出手段は、前記自車速が前記高速領域にあり、かつ前記リスクポテンシャルが所定値よりも大きい場合は、前記操舵操作検出手段によって検出される前記操舵操作状態に応じて前記リスクポテンシャルまたは前記横加速度を選択し、選択した値に基づいて前記移動量を算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  8. 自車速を検出し、
    自車両と自車両が走行する自車線との相対位置関係に基づいて、自車両の前記自車線からの逸脱度合を表すリスクポテンシャルを算出し、
    前記自車両の横方向に作用する横加速度を検出し、
    運転席シートのシートサイド部の移動量を運転者の体格に合わせて調整し、
    前記自車速を低速領域、中速領域、および高速領域のいずれかの車速領域に分類し、前記自車速が前記低速領域にあるときは前記体格に合わせた調整結果に基づいて前記シートサイド部の移動量を算出し、前記自車速が前記中速領域にあるときは前記横加速度に基づいて前記移動量を算出し、前記自車速が前記高速領域にあるときは前記リスクポテンシャルに基づいて前記移動量を算出し、
    算出された移動量に応じて前記シートサイド部を移動することを特徴とする車両用運転操作補助方法。
  9. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置を備えることを特徴とする車両。
JP2005242510A 2005-08-24 2005-08-24 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 Expired - Fee Related JP4774866B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005242510A JP4774866B2 (ja) 2005-08-24 2005-08-24 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005242510A JP4774866B2 (ja) 2005-08-24 2005-08-24 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007055411A JP2007055411A (ja) 2007-03-08
JP4774866B2 true JP4774866B2 (ja) 2011-09-14

Family

ID=37919268

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005242510A Expired - Fee Related JP4774866B2 (ja) 2005-08-24 2005-08-24 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4774866B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5381057B2 (ja) * 2008-12-04 2014-01-08 日産自動車株式会社 情報提供装置および情報提供方法
JP6920603B2 (ja) * 2016-10-19 2021-08-18 テイ・エス テック株式会社 乗物用シート

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60197436A (ja) * 1984-03-19 1985-10-05 Mitsuba Denki Seisakusho:Kk 車両用着席姿勢支持装置
JP2814137B2 (ja) * 1990-07-18 1998-10-22 コニカ株式会社 ハロゲン化銀写真感光材料
JPH05329036A (ja) * 1992-05-29 1993-12-14 Mitsubishi Motors Corp ファジ−制御を用いたシ−ト制御装置
JP2005119559A (ja) * 2003-10-17 2005-05-12 Toyota Motor Corp 車両の乗員姿勢制御装置
JP3900162B2 (ja) * 2004-02-09 2007-04-04 日産自動車株式会社 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007055411A (ja) 2007-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3915785B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4329622B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP3900162B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
WO2009110151A1 (ja) 車線維持支援装置及び車線維持支援方法
JP5266926B2 (ja) 車線維持支援装置及び車線維持支援方法
JP5017039B2 (ja) 車線変更支援装置
JP6413955B2 (ja) 逸脱回避装置
KR20180062958A (ko) 차선 내 주행 지원 장치
JP2019142469A (ja) 車両の制御装置
JP4211685B2 (ja) 運転支援装置
JP2007253770A (ja) 車両用支援制御装置
JP4774866B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP2009208602A (ja) 車線維持支援装置及び車線維持支援方法
JP4100406B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4556608B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP3925325B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP4530052B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備える車両
JP3858485B2 (ja) 車両の制御装置
JP4310224B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備える車両
JP4367214B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP3915786B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4385734B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4059258B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4725126B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備える車両
JP6881164B2 (ja) 運転支援装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080625

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110531

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110613

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4774866

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140708

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees