JP4772486B2 - 低温用高強度鋼管 - Google Patents

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Description

本発明は、米国石油協会(API)規格でX80以上(降伏強度551MPa以上、引張強度620MPa以上)かつX120未満(降伏強度で840MPa未満、引張強度で900MP未満)の、高強度と優れた溶接金属および溶接熱影響部(HAZ)靭性を有する、溶接入熱が70kJ/cm未満で内外面から1層ずつ溶接した鋼管に関するものである。
天然ガスの輸送手段として、従来は市場から比較的近いガス田はパイプラインで、市場から遠いガス田はLNGで輸送することが一般的であった。いずれの場合も巨額な設備投資を必要とするため、いわゆる大ガス田を前提として天然ガスの輸送手段の改善が行われてきた。最近、CNG(圧縮天然ガス)、GTL(化学的石油製品化)、DME(ジメチルエーテル)化などの新技術が発展し、従来の中小ガス田を開発し、有効利用する動きが活発化してきた。
天然ガスを圧縮して貯蔵運搬する方式のアイデアは昔からあり、自動車などの燃料タンクとして既に実用化されている。海上大規模輸送については、約40年前から輸送方法そのもののアイデアはあったが、近年、環境問題から世界的に天然ガスの需要が増加していることが背景となって技術革新が進み、実用化段階に近づきつつある。
例えば、CNGをシリンダータンクに−29℃の低温、13MPaの高圧で格納することによりタンクの重量を大幅に削減して効率的な輸送を可能とするアイデアが出されている。このシリンダータンクに使用される鋼管として、大径(42インチ以上)、厚肉(19mm以上)でAPI規格X80以上の高強度が要求されるとともに、−30℃という低温での優れた溶接部の靭性が要求されている。特に鋼管をシリンダータンク、いわゆる圧力容器として使用することからCTOD(Crack Tip Opening Displacement)試験によって評価される、優れた脆性破壊発生特性が要求される。
これまでにAPI規格でX80までのラインパイプが実用化され、X80級ラインパイプの製造法(非特許文献1及び非特許文献2)を基本に検討されているが、これらのラインパイプは低温靭性、特にHAZ靭性の点で問題を抱えており、これらを克服した画期的な低温用高強度鋼管が望まれている。
低合金鋼のHAZ靭性は、(1)結晶粒のサイズ、(2)高炭素島状マルテンサイト (M−A)、上部ベイナイト(Bu)などの硬化相の分散状態、(3)粒界脆化の有無、(4)元素のミクロ偏析など種々の冶金学的要因に支配される。中でもHAZの結晶粒のサイズは低温靭性に大きな影響を与えることが知られており、HAZ組織を微細化する数多くの技術が開発実用化されている。
例えば、TiNを微細に分散させ、490MPa級高張力鋼の大入熱溶接時のHAZ靭性を改善する手段が開示されている(非特許文献3)。しかし、これらの析出物は溶融線近傍においては1400℃以上の高温にさらされるため大部分が粗大化或いは溶解し、HAZ組織が粗大化してHAZ靭性が劣化するという欠点を有する。
この問題に対して、鋼中にTi酸化物を微細分散させて、溶接時のHAZにおいて粒内アシキュラーフェライト(以下IGFと呼ぶ)を生成させることにより溶融線近傍のHAZ組織は微細化され、HAZ靭性が改善されることが特許文献1、特許文献2などに開示されている。しかしながら、Ti酸化物からIGFの生成だけでは組織が十分に微細化されずHAZ靭性が劣化するため、X80以上の高強度鋼管のHAZ靭性の改善が強く望まれている。
そこで、さらにHAZ靭性を改善する手段として、1400℃を超えて加熱される溶融線近傍のHAZのオーステナイト(γ)粒成長を抑制するために、MgとAlからなる微細な酸化物を鋼中に数多く分散させて、これを核に0.01〜0.5μmのTiNを複合析出させる技術と、溶融線近傍HAZのγ粒内をIGFの生成によって微細化する技術を複合させた新しい技術が特許文献3に開示されている。しかしながら、これらの複合技術においても溶融線近傍の粒界フェライト(GBF)の生成を完全に抑制することができず、HAZ靭性が劣化するため、さらに新しい技術が必要であった。
また特許文献4、特許文献5には、ボロン(B)を含有した620MPa未満の引張強度を有する鋼板を溶接入熱70kJ/cm以上の大入熱で溶接した鋼板において、HAZ靭性を向上させることを目的として、溶融線近傍のHAZに存在する固溶NをBNとして固定するために必要なB量を溶接金属からのBの拡散によってまかなうようにする技術が開示されている。しかしながら溶接入熱が70kJ/cm以上の大入熱で溶接した鋼板の場合、溶接後の冷却速度が遅くなるため溶接金属からのBの拡散によって固溶NをBNとして固定することが可能となるが、一般的に溶接入熱が70kJ/cm以下の溶接継ぎ手においては、溶接後の冷却速度が早いため固溶NをBNとして固定することはできない。
「NKK技報」No.138(1992)、pp.24〜31 The 7th offshore Mechanics Arctic Engineering (1988), volume V, pp.179〜185 「鉄と鋼」第65巻第8号、昭和54年6月発行、1232頁 特開昭63−210235号公報 特開平1−15321号公報 特開2002−212670号公報 特開2003−138339号公報 特開2005−2476号公報
本発明は、良好なHAZ靭性(耐脆性破壊発生)を有するX80以上X120未満の高強度鋼管を提供するものである。
本発明の要旨は、以下のとおりである。
)質量%で、
C :0.03〜0.10%、 Si:0.6%以下、
Mn:0.8〜2.5%、 P :0.015%以下、
S :0.001〜0.005%、 Nb:0.005〜0.05%、
Ti:0.005〜0.030%、 Al:0.001〜0.010%、
Mg:0.0001〜0.0050%、 N :0.001〜0.006%、
O :0.001〜0.005%
を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、MgとAlからなる酸化物を内包す
る0.01〜0.5μmのTiNが10000個/mm以上含有し、かつ酸化物と硫化物が複合した形態で0.3質量%以上のMnを含有する0.5〜10μmの粒子が10個/mm以上含有する母材と、
C :0.03〜0.10%、 Si:0.6%以下、
Mn:0.8〜2.5%、 P :0.015%以下、
S :0.005%以下、 Nb:0.005〜0.05%、
Ti:0.005〜0.03%、 B :0.0015〜0.0050%、
Al:0.05%以下、 N :0.001〜0.01%、
O :0.015〜0.045%
を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなる溶接金属部を有する鋼管において、長手方向に内外面から1層ずつ溶接した鋼管における溶接熱影響部の旧オーステナイト粒径が150μm以下であり、溶融線から150μm以内の溶接熱影響部の旧オーステナイト粒界にボロンが存在すると共に、溶接部における脆性破壊特性である−30℃でのCTOD値が0.58mm以上、−40℃でのシャルピー吸収エネルギー値が114J以上であることを特徴とする620MPa以上900MPa未満の引張強度を有する低温用高強度鋼管。
)質量%で、
C :0.03〜0.10%、 Si:0.6%以下、
Mn:0.8〜2.5%、 P :0.015%以下、
S :0.001〜0.005%、 Nb:0.005〜0.05%、
Ti:0.005〜0.030%、 Al:0.001〜0.010%、
Mg:0.0001〜0.0050%、N :0.001〜0.006%、
O :0.001〜0.005%
を含有し、さらに
Ni:0.1〜1.0%、 Cu:0.1〜1.2%、
Cr:0.1〜1.0%、 Mo:0.1〜1.0%、
V :0.01〜0.1%、 Ca:0.0005〜0.0050%
の1種または2種以上を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、MgとAlか
らなる酸化物を内包する0.01〜0.5μmのTiNが10000個/mm以上含有し、かつ酸化物と硫化物が複合した形態で0.3質量%以上のMnを含有する0.5〜10μmの粒子が10個/mm以上含有する母材と、
C :0.03〜0.10%、 Si:0.6%以下、
Mn:0.8〜2.5%、 P :0.015%以下、
S :0.005%以下、 Nb:0.005〜0.05%、
Ti:0.005〜0.03%、 B :0.0015〜0.0050%、
Al:0.05%以下、 N :0.001〜0.01%、
O :0.015〜0.045%
を含有し、さらに
Ni:0.1〜2.0%、 Cu:0.1〜2.0%、
Cr:0.1〜1.5%、 Mo:0.1〜1.5%、
V :0.01〜0.1%、 Mg:0.0001〜0.0050%、
Ca:0.0005〜0.0050%
の1種または2種以上を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなる溶接金属部を有す
鋼管において、長手方向に内外面から1層ずつ溶接した鋼管における溶接熱影響部の旧オーステナイト粒径が150μm以下であり、溶融線から150μm以内の溶接熱影響部の旧オーステナイト粒界にボロンが存在すると共に、溶接部における脆性破壊特性である−30℃でのCTOD値が0.58mm以上、−40℃でのシャルピー吸収エネルギー値が114J以上であることを特徴とする620MPa以上900MPa未満の引張強度を有する低温用高強度鋼管。
本発明によるHAZ靭性に優れた高強度鋼管(API規格X80以上X120未満)をCNG輸送船に採用することにより、CNGの海上輸送の安全性が著しく向上すると共に、資源の有効利用が可能となった。
以下に、本発明の低温用高強度鋼管について詳細に説明する。
本発明の特徴は、低C―Nb−Ti系にMg、NおよびO量を厳格に制限し、かつMg
とAlからなる酸化物を内包する微細な炭窒化物、および酸化物と硫化物からなる複合物
とを含有させた母材部、低C−Mn−Ni−Cr−Mo−B系の溶接金属部、さらにはHAZの旧オーステナイト粒径が150μm以下であり、溶融線から150μm以内の旧オーステナイト粒界に固溶Bが存在するHAZから構成される溶接鋼管において良好なHAZ靭性を有する高強度鋼管にある。
低合金鋼の低温靭性は、(1) 結晶粒のサイズ、(2) M−Aや上部ベイナイト(Bu)などの分散状態など種々の冶金学的要因に支配される。中でもHAZの結晶粒のサイズおよびM−Aは低温靭性に大きな影響を与えることが知られている。
高強度鋼管のHAZにおいては、靭性に有害なM−Aが多量に生成するためにHAZ靭
性が劣化する傾向にある。靭性に有害なM−Aの悪影響を排除するためにはHAZの結晶
粒を徹底的に微細化しなければならない。そこで、HAZにおけるオーステナイト(γ)粒を150μm以下まで抑制する技術とともに、γ粒内からIGFを生成させる技術の複合効果によりHAZの結晶粒を微細化することが可能となる。
しかしながら、溶融線近傍でγ粒の粗大化抑制技術を導入した場合、溶融線近傍の焼入れ性が低下して、粒界から粗大なフェライトサイドプレート(FSP)やBuが生成しやすくなり、脆性破壊発生特性を評価するCTOD試験で安定したCTOD値が得られない。そこで、さらに溶融線から150μm以内のγ粒界に固溶Bを存在させて、γ粒界からの粗大なFSPやBu組織の生成を抑制する技術を複合させることによって、HAZ靭性や溶接金属の靭性を著しく改善できることを見出し、本発明に至った。
Mgの添加によりMgとAlからなる酸化物を内包する微細なTiNなどの炭窒化物を鋼中に生成させることにより、HAZにおけるγ粒の粗大化を抑制すること、およびMg、Mn、Sを含む酸化物・析出物からIGFを生成することにより結晶粒を微細化でき、HAZ靭性を向上させることが可能である。MgとAlからなる酸化物を内包する微細なTiNなどの炭窒化物およびMg、Mn、Sを含む酸化物・析出物は高温でも化学的に安定で溶解しないため、γ粒の粗大化抑制効果およびIGFの生成効果が維持される。
溶融線近傍の1400℃以上に加熱されるHAZにおいても化学的に安定な微細な酸化物をピンニング粒子として用いること、および0.5μm以上の酸化物・硫化物をIGFの生成核として用いることにより、HAZ組織を徹底的に微細化する方法を検討した。
まず、微量のMgとAlを含有させることにより、0.01〜0.05μmの微細な (Mg,Al)酸化物が多量に生成することを見出した。0.01〜0.5μmのTiNがこの微細な(Mg,Al)酸化物を核として複合析出するため、1400℃以上の高温においても優れたγ粒のピンニング効果を維持できることを明らかにした。この時、鋼中に含有する0.01〜0.5μmのTiNが10000個/mm2 未満の場合には、γ粒の粗大化抑制効果が不十分となり、良好なHAZ靱性を得ることができない。
そこで、MgとAlから成る酸化物を内包する0.01〜0.5μmのTiNを10000個/mm2 以上含有させる必要がある。さらに、このTiNを生成させるためには0.0001%以上のMgを添加する必要がある。Mg添加量が多すぎるとMg系酸化物が増加し、低温靱性を劣化させるので、その上限を0.0050%に限定した。
さらに、TiNの核となる微細な(Mg,Al)酸化物を生成させるためには、微量のAlを含有させる必要がある。しかしながら、Alの添加により粗大なアルミナのクラスターが生成し、低温靱性に悪影響を与える。このため、Alの含有量を0.001〜0.010%に限定した。0.001%以上のAl量であれば、微細な(Mg,Al)酸化物を生成させることができる。
次に、IGF生成の核となる酸化物・硫化物の必要な要件として、酸化物・硫化物の複
合体の個数、サイズおよび組成を制御することにより、HAZにおいてもIGFが生成し、HAZ組織が微細化され、HAZ靭性が改善されることを見出した。
まず、IGFの生成核となる酸化物・硫化物の複合体の個数は少なくとも10個/mm2 上必要である。IGF変態核が10個/mm2 未満ではHAZ組織の微細化が不十分となり良好なHAZ靭性は得られない。
また、IGFの変態核として機能するためには、0.5μm以上の大きさが必要である。0.5μm未満ではIGF変態核として十分に機能せず、HAZ組織の微細化効果が得られない。一方、10μmを超える酸化物・硫化物の複合体の場合、脆性破壊の発生点となるため、良好なHAZ靭性が得られない。
さらに、IGFの変態核として機能するためには、0.3質量%以上のMnを含有する必要がある。本発明では、1400℃以上の高温においてγ粒のピンニングに有効な微細な粒子を生成させるために、Mnよりも脱酸力の強いMg,Al,Tiを含有するので、酸化物の中にMnを含有させることは難しい。そこで、Mnを含む硫化物を酸化物上に複合析出させる必要がある。このような手段を講じれば、複合粒子中のMn含有量を安定的に0.3%以上にすることが可能であり、IGF変態核として有効に機能させることができる。
酸化物上にMn含有硫化物を複合析出させるための条件を探索した結果、酸化物中のMn含有量が重要である。Mn含有硫化物が複合するときの酸化物中には10%以上のMgが含有している。
一方、硫化物が複合せず単独として存在する酸化物中のMg含有量は10%未満である。すなわち、0.5〜10μmの酸化物中に10%以上のMgを含有させることで、Mn含有硫化物を安定的に複合析出させることが可能である。この結果として、酸化物と硫化物が複合した形態で0.3%以上のMnを含有する0.5〜10μmのIGF変態核を10個/mm2 以上確保することが可能となる。なお、酸化物中のMn量はEMPA(Electron Probe Micro Analyzer )によって測定される。
酸化物・硫化物の複合体におけるMn量が0.3%未満の場合、十分なIGF生成機能が得られず、HAZ組織は微細化しない。
この鋼板を成形し鋼管の長手方向に内外面から1層ずつ溶接した鋼管のHAZの旧γ粒径は150μm以下に抑制することが可能となり、IGFも生成する。しかしながら、溶融線から150μm以内のHAZにおいて焼入れ性が低下して粒界から粗大なフェライトサイドプレート(FSP)やBuが生成しやすいため安定したCTOD値が得られない。そこで、溶融線から150μm以内のγ粒界に固溶Bを偏析させ、γ粒界からの粗大なFSPやBu組織の生成を抑制させることによって安定したCTOD特性、いわゆる優れたHAZ靭性が得られる。
なお、溶融線から150μm以内のγ粒界に偏析するBはα線トラックエッチング(A
TE)法により確認できる。母材には意図的にBを含有させていないので、溶融線から1
50μm以内のγ粒界に偏析するBは溶接金属からの拡散によるものと推定される。
以上述べたように、620MPa以上900MPa未満の引張強度を有する低温でのH
AZ靭性に優れた溶接鋼管を見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の特徴は、鋼管母材として、低C―Nb−Ti系にMg、NおよびO
量を厳格に制限し、かつMgとAlからなる酸化物を内包する微細な炭窒化物、および酸
化物と硫化物からなる複合物とを含有させた620MPa以上で900MPa未満の引張
強度を有する母材部と、低C−Mn−Ni−Cr−Mo−B系で620MPa以上で90
0MPa未満の引張強度を有する溶接金属部と、さらにはHAZの旧オーステナイト粒径が150μm以下であり溶融線から150ミクロン以内の旧オーステナイト粒界に固溶Bが存在するHAZから構成される溶接鋼管にある。
以下に、鋼管母材の成分限定理由について説明する。
Cは母材とHAZの強度を確保するために、0.03%以上の添加が必要である。しかし、0.10%を超えると母材およびHAZの靭性が低下するとともに溶接性が劣化するので、0.10%を上限とした。
Siは脱酸や強度向上のため添加する元素であるが、多く添加すると現地溶接性、HAZ靭性を劣化させるので、上限を0.6%とした。鋼の脱酸はTiのみでも十分であり、Siは必ずしも添加する必要はない。
Mnは強度、低温靭性を確保する上で不可欠な元素であり、その下限は0.8%である。しかし、Mnが多すぎると鋼の焼入性が増加して現地溶接性、HAZ靭性を劣化させるだけでなく、連続鋳造鋼片の中心偏析を助長し、低温靭性も劣化させるので上限を2.5%とした。
本発明において、不可避的不純物であるP量を0.015%以下とする。この主たる理由は母材及びHAZの低温靭性をより一層向上させるためである。P量の低減は連続鋳造スラブの中心偏析を低減させて、粒界破壊を防止し低温靭性を向上させる。
Sは本発明において重要な元素である。IGF変態核として酸化物上に硫化物を複合析出させるためには0.001%以上含有することが望ましい。しかし、Sが0.005%を超えると母材およびHAZの靭性が劣化するので、0.005%を上限とする。
Nbは制御圧延時にνの再結晶を抑制して結晶粒を微細化するだけでなく、析出硬化や焼入性の増大にも寄与し、鋼を強靭化する作用を有する。この効果を得るためには最低0.005%のNbが必要である。しかしながら、Nb量が多すぎるとHAZ靭性が劣化するので、上限を0.05%に限定した。
Tiは微細なTiNを形成し、スラブ再加熱時及びHAZのγ粒の粗大化を抑制して、
ミクロ組織を微細化して、母材及びHAZの低温靭性を改善し、本発明において必須の元
素である。この効果を発揮させるためには0.005%以上の添加が必要である。また、
多すぎるとTiNの粗大化やTiCによる析出硬化が生じ、低温靭性を劣化させるので、
上限を0.03%に限定した。
NはTiNを形成し、スラブ再加熱時及びHAZのγ粒の粗大化を抑制して母材、HA
Zの低温靭性を向上させる。このために必要な最小量は0.001%である。しかし、N
量が多すぎるとスラブ表面疵や固溶NによるHAZ靭性の劣化の原因となるので、上限は
0.006%に抑える必要がある。
Oは、超微細な(Mg、Al)酸化物を形成して、HAZのγ粒の粗大化抑制効果を発揮すると同時に、0.5μm〜10μmのMg含有酸化物を形成してHAZにおいてIGF変態核として機能する。これらの機能を発揮させるためには0.001%以上のOが必要である。Oが0.001%未満の場合、10000個/mm2 以上の超微細酸化物や10個/mm2 以上の0.5〜10μm酸化物を確保することが困難である。しかし、Oが0.005%を超えると10μmを超える粗大な酸化物が生成し、母材やHAZにおいて脆性破壊の発生点となるため、0.005%を上限とした。
次に、Ni、Cu、Cr、Mo、V、Caを添加する理由について説明する。
基本成分にさらにこれらの元素を添加する主たる目的は、本発明鋼の特徴を損なうことなく、強度・低温靭性などの特性の向上をはかるためである。したがってその添加量は自ら制限されるべき性質のものである。
Niは溶接性、HAZ靭性に悪影響を及ぼすことなく母材の強度、低温靭性を向上させるが、0.1%未満では効果が薄く、1.0%超の添加は溶接性に好ましくないため、その上限を1.0%とした。
CuはNiとほぼ同様の効果を有すると共に耐食性、耐水素誘起割れ性などにも効果があり、0.1%以上の添加が必要である。しかし、過剰に添加すると析出硬化により母材、HAZ靭性劣化や熱間圧延時にCu−クラックが発生するため、上限を1.2%とした。
Crは母材、溶接部の強度を増加させる効果があり、0.1%以上の添加が必要である。しかし、多すぎると現地溶接性やHAZ靭性を著しく劣化させる。このためCr量の上限は1.0%とした。
Moは母材及び溶接部の強度を上昇させる元素であるが、1.0%を超えるとCrと同様に母材、HAZ靭性及び溶接性を劣化させる。また、0.1%未満の添加ではその効果が薄い。
Vは、ほぼNbと同様の効果を有するが、その効果はNbに比較して格段に弱い。その効果を発揮させるためには0.01%以上の添加が必要である。また、上限は現地溶接性、HAZ靭性の点から0.1%まで許容できる。
Caは硫化物(MnS)の形態を制御し、低温靭性を向上(シャルピー試験における吸
収エネルギーの増加など)させるほか、耐サワー性の向上にも著しい効果を発揮する。0
.0005%未満ではその効果が薄く、また0.005%を超えて添加するとCaO−C
aSが大量に生成してクラスター、大型介在物となり、鋼の清浄度を害するだけでなく、
現地溶接性にも悪影響を及ぼす。このためCa添加量を0.0005〜0.0050%に
制限した。
次に、溶接金属の成分限定理由について説明する。
溶接金属の高温割れを防止するために、C量は0.03%以上必要である。0.03%未満では溶接後、凝固する過程でδ凝固が起こり、高温割れが発生するためである。しかしC量が0.10%を超えると、溶接金属の低温靭性が劣化するため、上限を0.10%とした。
Siは脱酸や強度向上のため添加する元素であるが、多く添加すると低温靭性や現地溶接性を劣化させるので、上限を0.6%とした。
Mnは強度、低温靭性を確保する上で不可欠な元素であり、その下限は0.8%である。しかし、Mnが多すぎると鋼の焼入性が増加して低温靭性や現地溶接性を劣化させるので、上限を2.5%とした。
本発明において、不可避的不純物であるP量を0.015%以下とする。この主たる理由は溶接金属の低温靭性をより一層向上させるためである。P量の低減は粒界破壊を防止し低温靭性を向上させる。
溶接金属において不可避的不純物であるS量は0.005%以下とする。この主たる理由は溶接金属の低温靭性をより一層向上させるためである。S量の低減はMnSを低減して、延靭性を向上させる効果がある。
Nbは鋼を強靭化する作用を有し、0.005%以上必要である。しかし、Nbを0.05%超添加すると現地溶接性や低温靭性に悪影響をもたらすので、その上限を0.05%とした。
Ti添加は微細なTiNを形成し、低温靭性を改善する。このようなTiNの効果を発現させるためには、最低0.005%のTi添加が必要である。しかし、Ti量が多すぎるとTiNの粗大化やTiCによる析出硬化が生じ、低温靭性が劣化するので、その上限は0.03%に限定しなければならない。
Bは極微量で鋼の焼入性を飛躍的に高める元素である。溶接金属中においては溶接金属
内の旧γ粒界に固溶Bとして存在することにより、粒界の焼入れ性を増加させ微細な組織
を形成して良好な低温靭性が得られる。さらに溶接後の冷却中にHAZに拡散し、溶融線から150μm以内のγ粒界に固溶Bとして偏析し、HAZの組織微細化にも寄与する。このような効果を得るためには、Bは最低でも0.0015%必要である。一方、過剰に添加すると、低温靭性を劣化させるだけでなく、かえってBの焼入性向上効果を消失せしめることもあるので、その上限を0.0050%とした。
Alは、通常脱酸元素として効果を有する。しかし、Al量が0.05%を超えるとAl系非金属介在物が増加して鋼の清浄度を害するので、上限を0.05%とした。
NはTiNを形成して低温靭性を向上させる。このために必要な最小量は0.001%である。しかし、多すぎると低温靭性を劣化させるので、その上限は0.01%に抑える必要がある。
Oは溶接金属中において酸化物を形成し、粒内変態フェライトの核として作用し、組織の微細化に効果がある。しかし、多すぎると溶接金属の低温靭性が劣化すると共に、スラグ巻きこみなどの溶接欠陥を起こす。このためO量の下限を0.015%、上限を0.045%とした。
次に、Ni、Cu、Cr、Mo、V、Caを添加する理由について説明する。
基本となる成分にさらに、必要に応じてこれらの元素を添加する主たる目的は、本発明鋼の優れた特徴を損なうことなく、溶接金属の強度・低温靭性などの特性の向上を図るためである。したがって、その添加量は自ら制限されるべき性質のものである。
Niを添加する目的は、低温靭性や現地溶接性を劣化させることなく、強度を上昇させるためである。しかし、添加量が多すぎると経済性だけでなく、低温靭性などを劣化させるので、その上限を2.0%、下限を0.1%とした。
CuはNiと同様に低温靭性や現地溶接性を劣化させることなく、強度を上昇させる。しかし、過剰に添加すると低温靭性が劣化するので、その上限を2.0%とした。Cuの下限0.1%は添加による材質上の効果が顕著になる最小値である。
Crは強度を増加させるが、多すぎると低温靭性や現地溶接性を著しく劣化させる。このためCr量の上限を1.5%、下限を0.1%とした。
Moを添加する理由は、鋼の焼入性を向上させるためである。この効果を得るためには、Moは最低0.1%必要であるが、好ましくは0.5%である。しかし、過剰なMo添加は低温靭性、現地溶接性を劣化させるので、その上限を1.5%とした。
Vは、ほぼNbと同様の効果を有するが、その効果はNbに比較して弱い。Vは歪誘起析出し、強度を上昇させる。下限は0.01%、その上限は現地溶接性、低温靭性の観点から0.1%まで許容できる。
Mgは硫化物(MnS)の形態を制御し、低温靭性を向上(シャルピー試験における吸収エネルギーの増加など)させる。しかし、Mg量が0.0001%未満では実用上効果がなく、また0.0050%を超えて添加すると溶接欠陥を発生させる。このためMg添加量を0.0001〜0.0050%に限定した。
Caは硫化物(MnS)の形態を制御し、低温靭性を向上(シャルピー試験における吸収エネルギーの増加など)させる。しかし、Ca量が0.0005%未満では実用上効果がなく、また0.0050%を超えて添加するとCaO−CaSが大量に発生して、溶接欠陥を発生させる。このためCa添加量を0.0005〜0.0050%に限定した。
本発明の溶接鋼管は、鋼板を成形した後、長手方向に内外面から1層ずつ溶接して製造することができる。
本発明の実施例について以下に述べる。
転炉−連続鋳造法で種々の鋼成分の鋼片から製造された鋼板を用いて鋼管を製造し、諸性質を調査した。鋼管溶接部の低温靭性は内外面の1層のサブマージドアーク溶接を実施した後、シャルピー試験片およびCTOD試験片を用いて評価した。ノッチ位置は溶接金属中央及びHAZ(溶接金属とHAZが50%ずつ含まれる)とした。
鋼管溶接部のγ粒径は、鋼管厚みの1/4位置における溶融線に接する10個の旧γ粒径を測定し、その平均値を求めた。またHAZにおけるBの偏析は、α線トラックエッチング(ATE)法により旧γ粒界へのBの偏析を調査した。MgとAlからなる酸化物を内包するTiNの量とサイズは、10000倍で電子顕微鏡写真を10枚撮影し、その平均値を求めた。酸化物と硫化物が複合した酸化物の組成およびサイズと数量は4mm視野をEPMAおよび1000倍の光学顕微鏡で観察して求めた。
試験の条件、結果を表1(表1-1、表1-2)、表2、表3に示す。表1は、鋼管母材と溶接金属の化学成分を示し、表2に酸化物の個数、鋼管溶接部のγ粒径、γ粒界へのBの偏析有無を示し、そして、表3に鋼管母材の機械的性質、鋼管溶接部の機械的性質を示した。表から明らかなように、本発明の鋼管は高い強度(YS、TS)、低温靭性、溶接部靭性を有する。これに対して比較鋼は化学成分や具備すべき条件が適切でなく、いずれかの特性が劣る。
鋼11はS量が少ないため、HAZ靭性が劣る。鋼12は母材のAl量が少ないため、HAZ靭性が劣る。鋼13は母材のAl量が多いため、HAZ靭性が劣る。鋼14は母材のMg量が少ないため、HAZ靭性が劣る。鋼15は母材のMg量が多いため、母材の靭性が劣る。鋼16は溶接金属のC量が少ないため、溶接金属の高温割れが発生する。
鋼17は溶接金属のC量が多すぎるため、溶接金属の低温靭性が劣る。鋼18はMgとAlからなる酸化物を内包する0.01〜0.5μmのTiN、すなわちピン止め粒子の個数が少ないため、HAZ靭性が劣る。鋼19は酸化物と硫化物が複合した形態で0.3%以上のMnを含有する0.5〜10μmの粒子、すなわちIGF変態核の個数が少ないため、HAZ靭性が劣る。
鋼20はMgとAlからなる酸化物を内包する0.01〜0.5μmのTiN、すなわちピン止め粒子の個数が少なく、鋼管溶接部のHAZにおけるγ粒径が150μmを超えるためにHAZ靭性が劣る。鋼21は溶接金属のB量が少なく、鋼管溶接部の溶融線から150μm以内のγ粒界にBが偏析していないためにHAZ靭性が劣る。
本発明の溶接鋼管は低温靭性に優れているので、CNG輸送用シリンダータンクのほか寒冷地におけるパイプラインなどにも適用できる。
Figure 0004772486
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Claims (2)

  1. 質量%で、
    C :0.03〜0.10%、 Si:0.6%以下、
    Mn:0.8〜2.5%、 P :0.015%以下、
    S :0.001〜0.005%、 Nb:0.005〜0.05%、
    Ti:0.005〜0.030%、 Al:0.001〜0.010%、
    Mg:0.0001〜0.0050%、 N :0.001〜0.006%、
    O :0.001〜0.005%
    を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、MgとAlからなる酸化物を内包す
    る0.01〜0.5μmのTiNが10000個/mm以上含有し、かつ酸化物と硫化物が複合した形態で0.3質量%以上のMnを含有する0.5〜10μmの粒子が10個/mm以上含有する母材と、
    C :0.03〜0.10%、 Si:0.6%以下、
    Mn:0.8〜2.5%、 P :0.015%以下、
    S :0.005%以下、 Nb:0.005〜0.05%、
    Ti:0.005〜0.03%、 B :0.0015〜0.0050%、
    Al:0.05%以下、 N :0.001〜0.01%、
    O :0.015〜0.045%
    を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなる溶接金属部を有する鋼管において、長手方向に内外面から1層ずつ溶接した鋼管における溶接熱影響部の旧オーステナイト粒径が150μm以下であり、溶融線から150μm以内の溶接熱影響部の旧オーステナイト粒界にボロンが存在すると共に、溶接部における脆性破壊特性である−30℃でのCTOD値が0.58mm以上、−40℃でのシャルピー吸収エネルギー値が114J以上であることを特徴とする620MPa以上900MPa未満の引張強度を有する低温用高強度鋼管。
  2. 質量%で、
    C :0.03〜0.10%、 Si:0.6%以下、
    Mn:0.8〜2.5%、 P :0.015%以下、
    S :0.001〜0.005%、 Nb:0.005〜0.05%、
    Ti:0.005〜0.030%、 Al:0.001〜0.010%、
    Mg:0.0001〜0.0050%、 N :0.001〜0.006%、
    O :0.001〜0.005%
    を含有し、さらに
    Ni:0.1〜1.0%、 Cu:0.1〜1.2%、
    Cr:0.1〜1.0%、 Mo:0.1〜1.0%、
    V :0.01〜0.1%、 Ca:0.0005〜0.0050%
    の1種または2種以上を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、MgとAlか
    らなる酸化物を内包する0.01〜0.5μmのTiNが10000個/mm以上含有し、かつ酸化物と硫化物が複合した形態で0.3質量%以上のMnを含有する0.5〜10μmの粒子が10個/mm以上含有する母材と、
    C :0.03〜0.10%、 Si:0.6%以下、
    Mn:0.8〜2.5%、 P :0.015%以下、
    S :0.005%以下、 Nb:0.005〜0.05%、
    Ti:0.005〜0.03%、 B :0.0015〜0.0050%、
    Al:0.05%以下、 N :0.001〜0.01%、
    O :0.015〜0.045%
    を含有し、さらに
    Ni:0.1〜2.0%、 Cu:0.1〜2.0%、
    Cr:0.1〜1.5%、 Mo:0.1〜1.5%、
    V :0.01〜0.1%、 Mg:0.0001〜0.0050%、
    Ca:0.0005〜0.0050%
    の1種または2種以上を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなる溶接金属部を有す
    鋼管において、長手方向に内外面から1層ずつ溶接した鋼管における溶接熱影響部の旧オーステナイト粒径が150μm以下であり、溶融線から150μm以内の溶接熱影響部の旧オーステナイト粒界にボロンが存在すると共に、溶接部における脆性破壊特性である−30℃でのCTOD値が0.58mm以上、−40℃でのシャルピー吸収エネルギー値が114J以上であることを特徴とする620MPa以上900MPa未満の引張強度を有する低温高強度用鋼管。
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