JP4770261B2 - 直動案内装置 - Google Patents
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Description
(a)転動体保持器をリターンガイドと共に樹脂にて成形する場合、リターンガイドによる肉厚が存在するため、樹脂成形時のヒケによって変形が発生し易い、
(b)樹脂成形時のヒケによる変形を抑える目的でリターンガイドの裏側に肉盗みを形成する必要があるため、複雑な金型構成が必要となる、
(c)転動体戻し路に挿入されたスリーブの位置決めを必要とする場合には、転動体保持器と一体に樹脂成形されたリターンガイドが転動体戻し路側に張り出すため、転動体保持器を組み付ける前にスリーブを転動体戻し路に挿入する必要があり、直動案内装置の組立性を阻害する、などの問題があった。また、スライダ本体とスリーブで位置決めをするには、スライダ本体に何らかの加工が必要であり、コストアップとなる。また、スリーブの位置を合せながら位置決めの機能を持つ保持器やエンドキャップを組み付ける必要があり、組立性が悪いという問題もあった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、作動性、騒音特性及び耐久性を低下させることなく生産性及び組立性の向上を図ることのできる直動案内装置を提供することを目的とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の直動案内装置において、前記転動体保持器は、長手方向直角断面において屈曲部を有することを特徴とする。
ここで、保持器の転動体保持部はスライダ本体の内側面上部に設けた転動溝(以下「上溝」という)の上側に配置される部位とスライダ本体の内側面下部に設けた転動溝(以下「下溝」という)と上溝との間に配置される部位と下溝の下側に配置される部位の全てを備える必要はない。
また、転動体保持部の形状を長手方向直角断面内において屈曲部を持つようにすると、保持部の曲げに対する強度が向上し、保持部の変形に対して強度が強化され、転動体の保持力が一層向上する。
図1〜図10は本発明の第1の実施形態を示す図であり、図1に示すように、第1の実施形態に係る直動案内装置10は、案内レール11、スライダ本体12、エンドキャップ13A,13B及び多数の転動体16を備えている。
案内レール11は鋼等の金属材料を所定の形状に引抜き加工して形成されており、その左右側面部11a,11b(図2参照)には、例えば二条の転動体転動溝14Rが案内レール11の長手方向に沿ってそれぞれ設けられている。
転動体転動溝14Sは前述した案内レール11の転動体転動溝14Rと対向しており、転動体転動溝14Rと転動体転動溝14Sとの間には、転動体16を案内レール11の長手方向に転走させるための転動体転走路17(図1参照)が形成されている。
転動体戻し路19は転動体転走路17に対応してスライダ本体12の転動体循環部121内に形成されており、各転動体戻し路19には、セパレータ23の摩耗を抑制するために、樹脂製のスリーブ24(図2参照)が挿入されている。
スリーブ24はその両端部がスライダ本体12から突出しており、各スリーブ24の両端部は転動体保持器22に設けられた通路接続孔28(図5参照)に嵌入されている。この通路接続孔28は転動体保持器22のプレート部221に二つずつ形成されており、方向転換路18と転動体戻し路19は、通路接続孔28にスリーブ24の端部を嵌合させると共にエンドキャップ13A,13Bのリターンガイド132に設けられた円筒状の突起部29(図3参照)を嵌合させることによって接続されている。
潤滑剤供給溝27はエンドキャップ13A,13Bのエンドキャップ本体131に形成された潤滑剤流通溝32(図3参照)に連通しており、この潤滑剤流通溝32には、上記ニップル取付け孔21に装着された潤滑剤供給ニップルからグリース等の潤滑剤が供給されるようになっている。
案内路形成部としての突起部31は転動体保持器22の通路接続孔28に二つずつ設けられており、転動体戻し路19に沿って二つに分割されたスリーブ24には、上記突起部31に係合する断面V字状の溝部33(図10参照)がスリーブ24の軸方向に沿って設けられている。
さらに、上述した直動案内装置10では、転動体戻し路19に挿入されたスリーブ24の端部と嵌合すると共にエンドキャップ13A,13Bに設けられた円筒状の突起部29と嵌合する通路接続孔28を転動体保持器22のプレート部221に設けたことにより、方向転換路18と転動体戻し路19との繋ぎ目に振動や騒音の発生原因となる段差を発生させることなく方向転換路18と転動体戻し路19とを接続することができる。したがって、スライダ15の作動性向上を図ることができると共に騒音特性の向上を図ることができ、また転動体保持器22のプレート部221に設けられた通路接続孔28からスリーブ24を転動体戻し路19に挿入できるため、スライダ本体12に転動体保持器22を組み付けた後でもスリーブ24を転動体戻し路19に挿入でき、これにより、スライダ15の組立性向上を図ることができる。
上を図ることができる。
なお、上述した第1の実施形態では球状に形成された転動体16を用いた場合を例示したが、転動体16は円筒状に形成されていてもよい。
12 スライダ本体
13A,13B エンドキャップ
131 エンドキャップ本体
132 リターンガイド
14R,14S 転動体転動溝
15 スライダ
16 転動体
17 転動体転走路
18 方向転換路
19 転動体戻し路
20 サイドシール
21 ニップル取付け孔
22 転動体保持器
221 プレート部
23 セパレータ
24 スリーブ
25 突起部
26 円弧状切欠部
27 潤滑剤供給溝
28 通路接続孔
29 突起部
30 案内路
31 突起部
32 潤滑剤流通溝
33 溝部
Claims (3)
- 案内レールと、該案内レール上に形成された転動体転動溝と対向する転動体転動溝を有するスライダ本体と、前記案内レール及び前記スライダ本体の両転動体転動溝間に形成された転動体転走路及び前記スライダ本体内に形成された転動体戻し路に連通する方向転換路を夫々有すると共にリターンガイドを夫々有する二つのエンドキャップと、前記スライダ本体及び前記エンドキャップからなるスライダの相対的直線運動に伴って前記案内レール及び前記スライダ本体の転動体転動溝上を転動する多数の転動体と、前記スライダに組み付けられた樹脂製の転動体保持器と、を備えた直動案内装置であって、
前記転動体保持器が前記スライダ本体を挟んで相対向する二つのプレート部を有して、前記スライダ本体の両内側面に1対設けられ、
前記エンドキャップ及び該エンドキャップに設けられた前記リターンガイドの少なくともいずれか一方に係合して前記転動体転走路に対して前記転動体保持器を位置決めする位置決め部が前記プレート部に設けられ、
前記方向転換路または前記転動体戻し路に潤滑剤を供給する潤滑剤供給溝が前記プレート部に設けられ、
前記スライダ本体の転動体転動溝は、前記スライダ本体の内側面上部と内側面下部に設けられ、
前記転動体保持器は、前記スライダ本体の内側面上部に設けられた転動体転動溝の上側に配置される部位と、前記スライダ本体の内側面上部に設けられた転動体転動溝と前記スライダ本体の内側面下部に設けられた転動体転動溝との間に配置される部位と、前記スライダ本体の内側面下部に設けられた転動体転動溝の下側に配置される部位とを有することを特徴とする直動案内装置。 - 請求項1記載の直動案内装置において、前記転動体戻し路に挿入され、前記スライダ本体から突出する樹脂製のスリーブの端部と嵌合して前記スリーブを位置決めする位置決め部が前記プレート部に設けられたことを特徴とする直動案内装置。
- 請求項1又は2記載の直動案内装置において、前記転動体保持器は、長手方向直角断面において屈曲部を有することを特徴とする直動案内装置。
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