従来の閉鎖系のコネクタに用いられる弁部材には、上述したように貫通したスリットが形成されており、このスリットを介してルアー部が挿入される方式であるので、スリットの開閉の繰り返しによってスリット部分が劣化してしまう。スリット部分が劣化してしまうと、十分にスリットを閉じることができなくなるおそれがある。このような状態となると、閉鎖系のコネクタのメリットを十分と発揮することはできなくなり、流路空間内の液体が外部に漏れたりしてしまう場合がある。また、スリットの周辺から細菌が繁殖する可能性もある。
本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、不使用時には確実に外部との連通が遮断され、漏れや細菌繁殖のおそれの少ない弁部材を有するコネクタを提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため、本発明に係るコネクタの特徴は、外部に開口した開口部および管体に接続される接続口を有し、前記接続口を通じて液体が流通可能な流路空間が内部に形成されるハウジングと、前記開口部に取り付けられた弁部材とを備え、前記弁部材の開閉によって前記流路空間内に外部から液体を供給するコネクタにおいて、前記弁部材は、外部に面する外表面および前記流路空間に面する内表面と、前記内表面を二分割するように前記内表面に開口し前記内表面から前記外表面に向かう方向に延びる内方スリットとを有し、前記開口部を液密的に閉塞するとともに外部からの押圧力によって前記流路空間側に移動可能な本体部と、前記本体部の前記内方スリットが形成されている面を挟むように前記本体部の前記外表面の対向位置にそれぞれ取り付けられ、前記本体部を吊り下げるように前記ハウジングに係止されることにより前記本体部を支持するとともに、前記本体部が外部からの押圧力によって前記流路空間側に移動したときに前記本体部に弾性力を作用させる第一支持腕および第二支持腕とを備え、前記第一支持腕および前記第二支持腕が延びることにより前記本体部に作用する前記弾性力によって前記内方スリットが前記内表面側から開かれることによって窪みが形成されるように変形された前記外表面が前記流路空間に連通する連通表面を形成するものとすることである。
前述したように構成した本発明のコネクタによれば、ハウジングの開口部に取り付けられた弁部材は本体部および支持部を備え、さらに本体部の外表面には、外部からの押圧力で本体部がハウジング内の流路空間内に押し込まれたときに、流路空間に連通する連通表面が形成される。したがって、この連通表面をシリンジのルアー部などの押し込み部材で外部から押し込むことにより、押し込み部材が本体部とともに流路空間内に押し込まれ、流路空間に連通する。この状態で押し込み部材から供給すべき液体を投入すれば、投入された液体は連通表面から流路空間に流れる。このようにして液体の供給が行われる。
一方、連通表面から押し込み部材を離して押し込み力を解消させれば、本体部は支持部から受ける弾性力によってもとの状態(流路空間に押し込まれていない状態)に復帰する。もとの状態では、本体部は開口部を液密的に閉塞可能であるため、流路空間は本体部によって外部との連通が遮断される。このように、本発明のコネクタにおける弁部材は、外部からの押し込み力(押圧力)によって本体部を流路空間内に押し込んで、本体部の外表面自体を流路空間に連通する方式であり、従来のように弁部材に貫通形成したスリットで外部と流路空間とを連通する方式とは異なる。よって、従来の弁部材に形成されていた貫通スリットを必要としない。貫通スリットを要しないので、貫通スリットの劣化によって、不使用時(ルアー部が差し込まれておらず、液体の供給を行わないとき)に弁部材が半開き状態となることを防止できる。したがって、不使用時には確実に外部との連通が遮断され、漏れや細菌繁殖のおそれの少ないコネクタとすることができる。
上記した本発明において、支持部は、押し込み部材の押し込み力(押圧力)で本体部が流路空間側へ押し込まれたときに、本体部を開口部側から吊り下げるような態様で弾性支持する。そして、押し込み部材からの押し込み力(押圧力)が解消されると、この支持部から発生する弾性力によって本体部をもとの状態に復帰させる。このような作用を生じるものであれば、支持部はどのようなものであってもよい。例えば、支持部をばねとし、このばねを本体部に固定した構成であってもよい。また、本体部と支持部とをゴム部材などで一体的に成形してもよい。このようにすれば、弁部材を成形する工程が簡便となる。
また、支持部は、本体部の全周に隙間なく取り付けられていると、好ましくない。支持部が本体部の全周に亘って隙間無く取り付けられていると、本体部が流路空間に押し込まれた際に、外表面と流路空間とをつなげるための隙間が存在しなくなるからである。したがって、本体部が流路空間に押し込まれた際に、外表面と流路空間とをつなげるための隙間が僅かでもあればよい。この隙間は、スリット状のものであってもよいし、また、支持部を本体部の周方向に部分的に取り付けておき、周方向に取り付けられていない領域を隙間としてもよい。好ましくは、本体部の釣り合いの取れる位置(例えば対称的な位置)に複数本の支持腕を取り付け、これら複数本の支持腕を支持部として、本体部を吊り下げているような態様が考えられる。このような吊り下げ方式の弁開閉機構を採用すれば、本体部が流路空間に押し込まれた際に、各支持腕の隙間から、本体部の外表面と流路空間とを連通させることができる。
また、本体部は、外部に面する外表面および流路空間に面する内表面を持ち、開口部を液密的に閉塞できるものであれば、どのような形状であってもよい。例えば、牛乳瓶の蓋のような円板状のものであっても、上記作用を奏するのであれば、採用することができる。ただし、開口部を液密的に閉塞することが必要であるため、開口部との接触領域が大きい方が好ましく、例えば、外表面と内表面とを端面とする円柱状のゴム栓のような形状がよい。このような形状であれば、その側周面を開口部に広い範囲で接触させることができ、流路空間の液密性を十分に確保することができる。
また、本発明は、上記した構成に加え、前記本体部に、前記内表面に開口する(切れ目が形成される)とともに、前記内表面から前記外表面に向かう方向に延びる内方スリットを形成する。
本体部の外表面がシリンジのルアー部などによって押し込まれた場合、外部から流路空間側に向かう方向、つまり外表面から内表面に向かう方向に、押圧力として押し込み力が作用する。一方、この押し込み力によって本体部が流路空間側に押し込まれると、本体部を弾性支持している支持部からは、本体部をもとの位置に戻そうとする弾性力として引き上げ力が作用する。この引き上げ力は、流路空間側から外部に向かう方向、つまり、内表面から外表面に向かう方向に作用する。したがって、本体部は、その外表面から内表面に向かう方向に押し込み力を受けるとともに、その押し込み力とは相反する方向に引き上げ力を受ける。したがって、本体部には、これらの力による偶力が作用する。
ここで、本体部の内表面において、引き上げ力の作用点が押し込み力の作用点よりも外周側に位置する場合には、本体部の内表面は、偶力によって、中央付近(押し込み力が作用する点付近)から外周付近(引き上げ力が作用する点)に向かって引っ張られるような力を受ける。
この場合において、本発明のように、内表面に開口する(切れ目が形成されている)とともに、内表面から外表面に向かう方向に延びた内方スリットが形成されていると、上記した力によって、この内方スリットが開く。このような内方スリットの開きによって、本体部の外表面には、内方スリットに対応する位置に窪みが形成される。この窪みの部分を流路空間に連通するようにすれば、混注すべき液体を、窪みの部分から効率的に流路空間に流れ込ますことができる。
このように、本発明によれば、本体部の外表面を流路空間に押し込んで流路空間と連通させるだけではなく、偶力を利用して本体部の内表面側を開き、それに伴って外表面に窪みを形成させ、この窪みを流路空間に連通させるものである。なお、このような窪みを生じさせることなくルアー部を本体部の外表面に押し込んだ場合、ルアー部の先端開口は外表面に押し付けられて、ルアー部から薬液が供給できなくなる場合がある。この点、本発明では、上記窪みの形成によって、ルアー部の先端開口と外表面との間に隙間が生じるので、この隙間から薬液を供給することができる。このように、本発明は、実用上の便宜を図った構成として有用である。
なお、本発明においては、上述のように、偶力によって、本体部の内表面は、中心から外方へ向かう方向に力を受けるため、内表面において、支持部からの引き上げ力が作用する作用点は、押し込み力が作用する作用点よりも径方向外方に位置するのがよい。よって、支持部が本体部に連結する部分(すなわち引き上げ力が本体部に作用する部分)は、押し込み力が本体部に作用する部分(すなわちルアー部などにより本体部が押し込み力を受ける部分)よりも外周側に位置するのがよい。
また、支持部からの引き上げ力は、少なくとも異なった二方向から本体部に作用するのがよい。そのようにすれば、内表面において中心から外方へ引っ張る力が複数方向に分散されて、本体部の内表面側をより確実に開かせることができるからである。そのため、支持部は、異なった二点以上の部分で本体部と連結しているのがよい。より好ましくは、本体部の押し込み力を受ける部分を中心として、対称的な部分に支持部が本体部に連結されているとよい。この場合には、引っ張り力が外周方向にほぼ均等に働くため、本体部の内表面を偏りなく開くことができる。
なお、本体部の内表面において、押し込み力が作用する点と、支持部からの引き上げ力が作用する点とを結ぶ線分上、またはこの線分と平行な方向に内方スリットが開口しているのは好ましくない。上記方向は、内表面で中心から外方へ引っ張る力が作用する方向であり、この方向に沿ってスリットが開口していてもスリットを開かせることができないないからである。よって、内方スリットは、内表面で上記の方向以外の方向に開口しているものであるのがよい。最も好ましくは、内方スリットは、本体の内表面において、押し込み力の作用点と、引き上げ力の作用点とを結ぶ線分に対して直交する方向、すなわち、押し込み部材によって本体を押し込む際の押し込み位置と、支持部材による本体部の引き上げ位置とを結ぶ線分に対して直交する方向に開口しているのがよい。
また、内方スリットは、本体部の内表面を二分割するように形成されている。このように形成されていると、上記した中心から外方へ引っ張る力によって内方スリットが開きやすくなるとともに、内方スリットが開くのに対応して本体部の外表面に形成される窪みが、内方スリットに沿って溝状に形成される。よって、この溝状の窪みの部分が流路として働き、供給すべき液体をこの溝状の窪みに沿って流路空間に流れ込ますことができる。このように、溝状の窪みに沿って供給すべき液体が流れるので、外表面から液体がこぼれたりすることもなく、効率的に液体の供給を行うことができる。
また、前記本体部には、前記内方スリットの形成面を挟んで形成され、前記外表面に開口(切れ目が形成されている)するとともに、前記外表面から前記内表面に向かう方向に延び、前記内方スリットに平行な第一外方スリットおよび第二外方スリットが形成されているのが好ましい。上記した偶力により、本体部の外表面には、内側(中心側)に折れ込むような力が作用するが、外方スリットが形成されていれば、上記した力によって外方スリットが開かれ、応力を緩和できる。よって、弁部材の信頼性を向上させることができるとともに、長寿命化を図ることができる。
なお、本体部の外表面において、押し込み力が作用する点と、支持部からの引き上げ力が作用する点とを結ぶ線分上、またはこの線分と平行な方向に外方スリットが開口しているのは好ましくない。上記方向は、上記した力(内側に折れ込むような力)が外表面で作用する方向であり、この方向に沿ってスリットが開口していてもスリットを開かせることができないないからである。よって、外方スリットは、内表面で上記の方向以外の方向に開口しているものであるのがよい。最も好ましくは、外方スリットは、本体の内表面において、押し込み力の作用点と、引き上げ力の作用点とを結ぶ線分に対して直交する方向、すなわち、押し込み部材によって本体を押し込む際の押し込み位置と、支持部材による本体部の引き上げ位置とを結ぶ線分に対して直交する方向に開口しているのがよい。
さらに、外方スリットは、支持部が本体部に取り付けられている部分の近傍に設けるとよい。支持部が本体部に取り付けられている部分が、もっとも応力の集中が起こりやすい部位であるので、この付近に外方スリットを設けることによって、効果的に応力の集中を緩和することができる。
また、前記ハウジングは、前記開口部を有する第一部分と、前記接続口を有する第二部分とに分割して形成され、前記第一部分と前記第二部分はそれぞれの分割面が付き合わされるように配設され、前記コネクタは、前記第一部分の分割面と前記第二部分の分割面との間の隙間を通じて前記流路空間内の液体が外部に漏れないように、前記第一部分および前記第二部分に弾性的に接続された弾性手段を有し、前記弾性部材は、前記第一部分の分割面が前記第二部分の分割面に押しつけられるように収縮力を発生しているものであるとよい。上記構成によれば、開口部からルアー部などを引き抜くときに、開口部に取り付けられた弁部材とルアー部との間で作用する摩擦力によって第一部分がルアー部とともに移動し、第一部分と第二部分とが離間する。第一部分と第二部分とが離間することによって弾性手段が伸張されて、第一部分と第二部分との内部に形成される流路空間容積が液密性を保った状態で増加する。ルアー部をさらに引き抜くと弾性手段がさらに伸張して弾性手段に働く収縮力が増加し、やがてこの収縮力が摩擦力を上回る。このとき第一部分がルアー部から分離してルアー部の抜き取り(ルアー抜去)が完了するとともに、上記収縮力によって第一部分が第二部分側に移動して流路空間容積が減少する。この流路空間容積の減少に伴って流路空間内の圧力が増加し、流路空間は陽圧となる。ここで、コネクタ内の流路空間が陰圧になった場合には、コネクタに接続した医療用チューブ内の液体の逆流を引き起こすおそれがあるので好ましくないが、上記本発明ではルアー抜去時にコネクタ内の流路空間内が陽圧になるので、上記のような逆流の発生を抑えることができる。
(第一実施形態)
以下、本発明に係るコネクタについて、図面を用いて詳しく説明する。まず、第一実施形態として、本発明に係るコネクタを三方活栓として利用した例について説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係る三方活栓の平面図、図2は正面図、図3は図2を正面図とした場合の左側面図である。これらの図からわかるように、三方活栓100は、ハウジング10と、栓体20と、把持部30とを備えて構成される。栓体20と把持部30とは一体的に形成されており、栓体20はハウジング10内に装着される。
ハウジング10は、筒状部15と、この筒状部15に取り付けられた3本の分岐管である第一分岐管11、第二分岐管12および第三分岐管13を備えている。これらの分岐管内には、それぞれ分岐流路(第一分岐流路11a、第二分岐流路12a、第三分岐流路13a)が形成されており、各分岐流路は、筒状部15の内壁に開口している。なお、ハウジング10の材質として、本実施形態においては、ポリカーボネート(PC)を用いているが、その他、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)その他の樹脂材料が好ましく使用される。
図4は、図2におけるA−A断面を部分的に示した部分断面図、図5は、図3におけるB−B断面図である。図5に示すように、栓体20は、ハウジング10の筒状部15の内周側に回動可能に嵌めこまれている。また、図4に示すように、栓体20の外周には二本の溝部21,22が形成されている。また、栓体20の一方端部には、把持部30が取り付けられている。この把持部30は、三本の腕部を備えており、栓体20と一体的に回動される。したがって、把持部30を回転させることによって栓体20も筒状部15の内周側で回転する。栓体20の回転により、栓体20の外周に形成された溝部21,22の配置状態が変化する。この溝部21,22の配置状態を種々変えることで、各分岐管内に形成された分岐流路の連通や遮断を切換えることができる。
本実施形態において、栓体20と把持部30とは一体成形される。材質は、ポリエチレン(PE)が用いられているが、その他、ポリオキシメチレン(POM)、ポリプロピレン(PP)その他の樹脂が使用できる。
図5からわかるように、第一分岐管11は、筒状部15の図示右側に連結されており、第一分岐流路11aの開口部11bは図示右側に開口している。また、第二分岐管12は、筒状部15の図示左側に連結されており、第二分岐流路12aの開口部12bは図示左側に開口している。さらに、第三分岐管13は、筒状部15の図示上側に連結されており、第三分岐流路13aの開口部13bが図示上側に開口している。なお、本実施形態においては、第三分岐流路13a内の空間や、それに連通する連通空間が本発明における流路空間に相当し、第一分岐管11や第二分岐管12が本発明における接続口に相当する。
第一分岐管11、第二分岐管12および第三分岐管13は、それぞれ略90度の間隔で筒状部15に連結されている。第一分岐管11と第二分岐管12とは、筒状部15を挟んで対向して配置されている。また、第三分岐管13は、筒状部15の周方向において第一、第二分岐流路11,12からそれぞれ90度の間隔を隔てた位置に配置され、第三分岐流路13aは、第一分岐流路11aおよび第二分岐流路12aに対して直交するように形成されている。
図4に示すように、第三分岐管13は、筒状部15の側周から垂直方向に延びて形成されており、筒状部15から離れるにつれて内径が小さくなるテーパ状の内壁を持つテーパ部13cと、このテーパ部13cの先端(小径端)から図において上方に延びて円筒状に形成される円筒部13dとを備えて構成されている。テーパ部13cは、その内周面によって第三分岐流路13aを形成するとともにその外表面に段差部13eが形成されている。また、テーパ部13cの内部に形成される第三分岐流路13a内の流路空間は、上述した溝部21,22に連通可能とされており、溝部21,22内の液体がこの第三分岐流路13aを経由して流通可能とされている。
また、第三分岐流路13a内には、図に示すように隔壁13fが設けられている。この隔壁13fは、栓体20の外周に形成された二つの溝部21と22との間に形成される隔壁23と軸方向が一致する位置に形成されており、図4に示す状態では、溝部21と22との間に形成される配置状態とされている。したがって、両溝部21,22内の液体は、この隔壁13fを越えないと、互いに直接流通することができないようにされている。
第三分岐流路13aの開口部13bは、第三分岐管13の円筒部13dの図示上方にて開口している。この開口部13bには、弁部材40が取り付けられている。弁部材40は、本体部41、第一支持腕42aおよび第二支持腕42bを備えて構成され、これらがゴム状の材質で一体に形成されている。本体部41は、開口部13bに挿入されて、この開口部13bを液密的に閉塞するような状態とされている。本体部41は、円柱形状に形成されており、図に示した状態で外部に面する側の端面である外表面41aと、第三分岐流路13a内の流路空間に面する側の端面である内表面41bと、外表面41aと内表面41bとの間の周面である側周面41cで外郭を形成している。なお、第三分岐流路13aの開口部13bが、本発明における開口部に相当する。
本体部41は、その側周面41cが第三分岐管13の円筒部13dの内壁に接触し、弾性力によって開口部13bに嵌め込まれた状態とされている。そして、外部から外表面41aを押圧することによって、第三分岐流路13a側に押し込むことが可能となるように、開口部13bに取り付けられている。
また、図に示すように、本体部41には、内方スリット41dが形成されている。この内方スリット41dは、内表面41bに切れ目が形成されて開口しているとともに、その開口した部分から外表面41a側に向けて、ほぼ鉛直状に延びて形成されている。ただし、内方スリット41dは、外表面41aまでは達しておらず、内表面41bから外表面41aまで貫通して形成されてはいない。
図6は、本実施形態における弁部材40を模式的に表した斜視図である。図6に示すように、内方スリット41dの内表面41bにおける開口部41d1は、内表面41bの外周の縁から中心Oを通過して反対方向の縁にまで至る直線状の開口部(切れ目)とされている。よって、この内方スリット41dによって、内表面41bが二分割され、本体部41も、この内方スリット41dによって、第一部分41hと第二部分41iとに分けられるように形成されている。しかし、この第一部分41hと第二部分41iは、完全に離間しておらず、本体部41の図示上方の部分で共通となっている。
図1に示すように、第一支持腕42aおよび第二支持腕42bは、本体部41の外表面41aの外縁部分から径方向外方に延びて形成されている。本実施形態において、これらの支持腕は、外表面41aの対向する位置にそれぞれ取り付けられている。また、図4に示すように、第一支持腕42aおよび第二支持腕42bは、本体部41に対して、内方スリット41dが形成されている面を対称面としてほぼ面対称となるような周方向位置に取り付けられている。そして、これらの支持腕42a,42bは、第三分岐管13の円筒部13dの図示上端を乗り越えて、円筒部13dおよびテーパ部13cの外壁側にまで取り回されている。
図4によく示すように、第三分岐管13のテーパ部13cの外周には、プラスチック製のカバー51が取り付けられている。このカバー51はドーム状に形成されている。また、カバー51はその中央が円形状に開口され、この開口から第三分岐管13の円筒部13dを挿通して、第三分岐管13に装着される。そして、テーパ部13cの全周を覆うように第三分岐管13取り付けられている。カバー51の図示下端側の内周には、周方向に沿った溝51aが形成されている。この溝51aが、テーパ部13cの下部外周に周方向に形成された突条13gと係合することによって、カバー51がテーパ部13cに固定されている。
また、このカバー51には、図4に示すように、その内周側の上部に突起51bが形成されている。この突起51bは、テーパ部13cの外周に形成されている段差部13eに係合している。この突起51bが段差部13eに係合している部分に第一支持腕42a、第二支持腕42bが挟まれている。したがって、各支持腕42a,42bは、カバー51とテーパ部13cで挟着固定され、このように固定された支持腕42a,42bによって、本体部41が第一支持腕42aと第二支持腕42bとで吊り下げられるような状態で支持される。
上記のように構成された本実施形態の三方活栓100において、把持部30を回転させて、溝部21を第一分岐流路11aおよび第三分岐流路13aに連通し、溝部22を第二分岐流路12aおよび第三分岐流路13aに連通する。また、第一分岐管11および第二分岐管12に薬液チューブを取り付ける。そして、第一分岐管11に接続された薬液チューブから薬液を流す。すると、この薬液は第一分岐流路11aから栓体20の溝部21に流れる。溝部21内の薬液は、隔壁21cを乗り越えて第三分岐流路13aに入る。さらに、薬液は、第三分岐流路13a内の隔壁13fを乗り越えて溝部22に入る。そして、溝部22から第二分岐流路12aに流れる。このようにして主流路の流れが形成される。
ここで、図4に示すように第三分岐管13の開口部13bは弁部材40の本体部41で液密的に閉塞されて、閉じている状態になっている。したがって、上述のようにして流通する主流路の流れが第三分岐管13から漏れ出すことはない。また、外部から何らかの不純物が第三分岐管13の開口部13bを経由して第三分岐流路13aに進入することもない。
第三分岐管13側から薬液を主流路に混注する場合には、シリンジのルアー部を弁部材40の本体部41に差し込んで、弁部材を開く。図7(a)〜(c)は、第三分岐管13の開口部13bに取り付けられた弁部材40にシリンジのルアー部52が取り付けられて、シリンジから薬液が主流路に供給されるまでの作動を模式的に表した図、図8(a)〜(c)は、図7(a)〜(c)の状態を斜視的に表した図である。図7(a)および図8(a)は、弁部材40にルアー部52が差し込まれる前の状態を、図7(b)および図8(b)は、弁部材40にルアー部52が差し込まれているが、いまだ弁部材40が閉じている状態を、図7(c)および図8(c)は、弁部材40にルアー部52が差し込まれて弁部材40が開いた状態を、それぞれ示している。
まず、図7(a)および図8(a)に示すように、混注すべき液体が充填されたシリンジのルアー部52の先端を、第三分岐管13の開口部13bに取り付けられた弁部材40に近づける。そして、図7(b)および図8(b)に示すように、ルアー部52の先端部分を弁部材40の本体部41の外表面41aに押し付けて、この外表面41aを図示下方に位置する第三分岐流路13a側に押し込む。すると、ルアー部52の押し込み力によって、本体部41が図示下方に押し込まれるとともに第一支持腕42aおよび第二支持腕42bが引き伸ばされる。
第一および第二支持腕42a,42bが引き伸ばされると、これらの支持腕42a,42bからの弾性力が本体部41に作用し、支持腕42a,42bは、本体部41をもとの位置に復帰させるために、本体部41を引き上げようとする力(引き上げ力)を発生する。図9は、ルアー部52からの押し込み力と、第一および第二支持腕42a,42bからの引き上げ力との関係を示す図である。図9に示すように、ルアー部52の先端開口部分が弁部材40の本体部41に加える押し込み力Faは、本体部41を第三分岐流路13a側に押し込む方向(図示下方向)に作用する。これに対して、第一支持腕42aが本体部41に加える引き上げ力Fb1は、本体部41を第三分岐流路13a側から外部に引き上げる方向(図示上方向)に作用する。同様に、第二支持腕42bが本体部41に加える引き上げ力Fb2も、本体部41を第三分岐流路13a側から外部に引き上げる方向(図示上方向)に作用する。押し込み力Faと引き上げ力Fb1,Fb2とは、異なった位置から相反方向に作用するので、本体部41に偶力が作用する。
偶力は、押し込み力Faと引き上げ力Fb1との間、および、押し込み力Faと引き上げ力Fb2との間でそれぞれ作用する。また、引き上げ力Fb1およびFb2の作用線は、押し込み力Faの作用線に対して、本体部41の径方向外方に位置する。したがって、本体部41は、その中央部付近が第三分岐流路13a側に押し込まれ、その外周縁付近が支持腕42a,42bによって引き上げられるような状態とされる。このような状態では、本体部41の外表面41a側が内側に折り込まれるような力を受け、一方、本体部41の内表面41b側は、図の矢印Fg1およびFg2で示すような、中央から外周側に引っ張られるような力を受ける。
また、本体部41には内方スリット41dが形成されており、この内方スリット41dは、内表面41bを二分割するように形成されている。また、内方スリット41dが形成されている面は、第一支持腕42aが本体部41に取り付けられている部分と、第二支持腕42bが本体部41に取り付けられている部分との対称面とされ、内方スリット41dで分割された第一部分41hおよび第二部分41iのうち、第一部分41hが第一支持腕41aで支持され、第二部分41iが第二支持腕42bで支持されているような状態とされている。したがって、第一部分41hには、矢印Fg1で示す力が主に作用し、第二部分41iには、矢印Fg2で示す力が主に作用する。その結果、図7(c)、図8(c)および図9に示すように内方スリット41dが開き、内方スリット41dで分割された第一部分41hと第二部分41iとが、図示下方部分で離間する。
上記のようにして内方スリット41dが開くと、図9からわかるように、内方スリット41dの付け根部分41eが、図において下方に押し下げられる。すると、これに引きずられて本体部41の外表面41aも図示下方に押し下げられて、中央付近に窪みSを形成する。窪みSは、内方スリット41dに沿って、外表面41aの外周の縁部から反対方向の縁部まで溝状に形成される。また、この窪みSは、ルアー部52の先端開口部分と本体部41の外表面との間に形成される。したがって、ルアー部52によって、本体部41の外表面41aを、テーパ部13cの上端部(円筒部13dと連結している部分)と同じ高さ位置程度まで押し込むと、窪みSが第三分岐流路13a内の流路空間に連通する。そして、ルアー部52からの薬液は、この溝状の窪みSに供給され、さらに窪みSから第三分岐流路13aに流れる。このようにして、第三分岐流路13aからの混注が行われる。ここで、窪みSを形成する外表面41aの部分が、本発明における連通表面に相当する。
窪みSが第三分岐流路13aに連通している状態から、ルアー部52を抜き取ると、ルアー部52からの押し込み力Faは解消される。そのため、力Fg1,Fg2も作用しなくなり、内方スリット41dが閉じる。これとともに、第一および第二支持腕42a,42bからの引き上げ力Fb1,Fb2のみが本体部41に作用する。したがって、本体部41は両支持腕42a,42bによって引き上げられ、図7(a)および図8(a)に示すような基の位置に復帰する。この状態では、本体部41の外表面41aは第三分岐流路13aに連通していない。また、本体部41は、第三分岐管13の開口部13bを液密的に閉塞しているため、第三分岐流路13aと外部との連通は遮断される。
以上の説明のように、本実施形態における三方活栓100は、ハウジング10を構成する第三分岐管13の開口部13bに取り付けられた弁部材40が本体部41および支持部としての第一支持腕42aおよび第二支持腕42bを備え、さらに本体部41の外表面41aは、ルアー部で本体部41が第三分岐流路13a内の流路空間に押し込まれたときに、この第三分岐流路13aに連通するように構成される。したがって、本体部41の外表面41aをシリンジのルアー部で外部から押し込むことにより、ルアー部が本体部41とともに第三分岐流路13a内の流路空間に押し込まれ、ルアー部が第三分岐流路13aに連通する。この状態でルアー部から供給すべき液体を投入すれば、投入された液体は外表面41aから第三分岐流路13aに流れる。このようにして液体の供給が行われる。
また、本体部41の外表面41aからルアー部を離して押し込み力を解消させれば、本体部41は第一支持腕42aおよび第二支持腕42bから受ける引き上げ力(弾性力)によってもとの状態(第三分岐流路13aに押し込まれていない状態)に復帰する。もとの状態では、本体部41が第三分岐管13の開口部13bを液密的に閉塞するため、第三分岐流路13aは外部との連通が遮断される。このように、本実施形態の三方活栓100は、外部からの押し込み力(押圧力)によって本体部41を流路空間内に押し込んで、本体部41の外表面41a自体を流路空間に連通する方式であり、従来のように弁部材に貫通形成したスリットで外部と流路空間とを連通する方式とは異なる。よって、従来の弁部材に形成されていた貫通スリットを必要としない。そのため、スリットの劣化によって弁部材が半開き状態となることを防止でき、不使用時には確実に外部との連通が遮断され、漏れや細菌繁殖のおそれの少ない三方活栓とすることができる。
また、本実施形態では、弁部材40として、本体部41と支持部(第一支持腕42aおよび第二支持腕42b)とをゴム部材で一体的に成形している。したがって、弁部材40を簡便に成形することができる。
また、本実施形態における弁部材40の本体部41は、外表面41aと内表面41bとを端面とする円柱状のゴム栓のような形状とされる。このような形状であれば、その側周面41cを、第三分岐管13の開口部13bにつながる円筒部13dの内周面に広い範囲で接触させることができ、第三分岐流路13aの液密性を十分に確保することができる。
また、本実施形態では、本体部41に、内表面41bに開口した開口部41d1を持つとともに、内表面41bから外表面41aに向かう方向に延びる内方スリット41dを形成している。この内方スリット41dは、ルアー部の押し込み力と第一および第二支持腕42aおよび42bからの引き上げ力によって生じる偶力によって開く。この内方スリット41dの開きによって、外表面41aには、内方スリット41dに対応する位置に窪みSが形成される。この窪みSは、ルアー部先端と外表面41aとの間に形成されるので、ルアー部から混注すべき液体を、窪みSから確実に第三分岐流路13aに流れ込ますことができる。
また、本実施形態では、第一支持腕42aと第二支持腕42bとは、本体部41に対して対称的な部分にそれぞれ取り付けられている。このため、両支持部が発生する引き上げ力が均等に本体部41に作用するため、押し込み力と引き上げ力とのバランスが取れる。よって、このようなバランスがくずれて本体部が押し込まれる際に傾いてしまうのを防止できる。
また、本実施形態では、内方スリット41dは、本体部41の内表面41bを二分割するように形成されている。このように形成されていると、偶力によって内方スリット41dが開きやすくなる。また、内方スリット41dが開いたときに本体部41の外表面41aに形成される窪みSが、内方スリット41dの内表面41bにおける開口部41d1に沿って溝状となる。よって、この溝状の窪みの部分が流路として働き、供給すべき液体をこの溝状の窪みに沿って第三分岐流路13aに流れ込ますことができる。このように、溝状の窪みに沿って供給すべき液体が流れるので、外表面から液体がこぼれたりすることもなく、より効率的に液体の供給を行うことができる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態につき説明するが、本実施形態は、弁部材の本体部に外方スリットを設けた点に特徴を有し、その他の点については上記第一実施形態と同様の形態である。なお、以下の実施形態においては、既に説明した実施形態と同様の点に関しては同一符号を付してその具体的説明を省略し、相違する部分を中心に説明する。
図10は、本実施形態における三方活栓の平面図、図11は側面部分断面図である。なお、図11は、第一実施形態における図4に相当する図である。図からわかるように、本実施形態の三方活栓200において、弁部材40の本体部41には、第一外方スリット41fおよび第二外方スリット41gが形成されている。第一外方スリット41fは、本体部41の外表面41aのうち、第一支持腕42aが取り付けられる付近に開口した開口部41f1を有しており、この開口部41f1から内表面41b側に向けて垂下して形成されている。第二外方スリット41gは、外表面41aのうち、第二支持腕42bが取り付けられる付近に開口した開口部41g1を有しており、この開口部41g1から内表面41b側に向けて垂下して形成されている。ただし、第一外方スリット41fおよび第二外方スリット41gは、内表面41bまでは達しておらず、外表面41aから内表面41bまで貫通して形成されてはいない。
また、図10からわかるように、本体部41の外表面に形成される第一外方スリット41fの開口部41f1、および、第二外方スリット41gの開口部41g1は、外表面41aを分割するように、外表面41aの縁部から縁部に亘ってそれぞれ形成されている。したがって、第一外方スリット41fの開口部41f1および第二外方スリット41gの開口部41g1によって、本体部41の外表面41aは三分割されていることになる。また、これらの開口部41f1と41g1は、互いに平行になるように形成されている。
さらに、図11に示されるように、第一外方スリット41fおよび第二外方スリット41gは、本体部41の内表面41bに開口する内方スリット41dと平行になるように形成されている。また、本実施形態では、第一外方スリット41fと第二外方スリット41gとは、内方スリット41dの形成面を対称面として面対称となるように、本体部41に形成される。なお、第一外方スリット41fおよび第二外方スリット41g以外の構成については、上記第一実施形態と同様な構成であるので、同一部分については同一符号で示して、その具体的説明は省略する。
次に、上記構成の三方活栓200において、第三分岐管13より薬液を混注する場合について説明する。図12(a)〜(c)は、第三分岐管13の開口部13bに取り付けられた弁部材40にシリンジのルアー部52が取り付けられて、シリンジから薬液が供給されるまでの作動を模式的に表した図、図13(a)〜(c)は、図11(a)〜(c)の状態を斜視的に表した図である。図12(a)および図13(a)は、弁部材40にルアー部52が差し込まれる前の状態を、図12(b)および図13(b)は、弁部材40にルアー部52が差し込まれているが、いまだ弁部材40が閉じている状態を、図12(c)および図13(c)は、弁部材40にルアー部52が差し込まれて弁部材40が開いた状態を、それぞれ示している。
まず、図12(a)および図13(a)に示すように、混注すべき液体が充填されたシリンジのルアー部52の先端を、第三分岐管13の開口部13bに取り付けられた弁部材40に近づける。そして、図12(b)および図13(b)に示すように、ルアー部52の先端部分を弁部材40の本体部41の外表面41aに押し付けて、この外表面41aを図示下方に位置する第三分岐流路13a側に押し込む。ここで、本実施形態においては、弁部材40の本体部41、第一支持腕42a、第二支持腕42bは、ゴム状の材質で一体に形成されている。したがって、ルアー部52の押し込み力によって、本体部41が図示下方に押し込まれるとともに第一支持腕42aおよび第二支持腕42bが引き伸ばされる。
第一および第二支持腕42a,42bが引き伸ばされると、これらの支持腕42a,42bからの弾性力が本体部41に作用し、支持腕42a,42bは、本体部41をもとの位置に復帰させるために、本体部41を引き上げようとする力(引き上げ力)を発生する。このとき、押し込み力と引き上げ力によって、上記第一実施形態で説明したように、本体部41に偶力が作用する。この偶力によって、図に示すように内方スリット41dが開き、内方スリット41dで分割された第一部分41hと第二部分41iとが、図示下方部分で離間する。
内方スリット41dが開くと、内方スリット41dの付け根部分41eが、図において下方に押し下げられる。すると、これに引きずられて本体部41の外表面41aも下方に押し下げられて、図12(c)および図13(c)に示すように、中央付近に窪みSが形成される。窪みSは、内方スリット41dに沿って、外表面41aの縁部まで溝状に形成される。また、この窪みSは、ルアー部52の先端開口部分と本体部41の外表面との間に形成される。したがって、ルアー部52によって、本体部41の外表面41aを、テーパ部13cの上端部(円筒部13dと連結している部分)と同じ高さ位置程度まで押し込むと、窪みSが第三分岐流路13a内の流路空間に連通する。そして、ルアー部52からの薬液は、この溝状の窪みSに供給され、さらに窪みSから第三分岐流路13aに流れる。このようにして、第三分岐流路13aからの混注が行われる。ここで、窪みSを形成する外表面41aの部分が、本発明における連通表面に相当する。
図14は、ルアー部52からの押し込み力と、第一および第二支持腕42a,42bからの引き上げ力との関係を示す図である。図14に示すように、ルアー部52の先端開口部分が弁部材40の本体部41に加える押し込み力Faは、本体部41を第三分岐流路13a側に押し込む方向(図示下方向)に作用する。これに対して、第一支持腕42aが本体部41に加える引き上げ力Fb1は、本体部41を第三分岐流路13a側から外部に引き上げる方向(図示上方向)に作用する。同様に、第二支持腕42bが本体部41に加える引き上げ力Fb2も、本体部41を第三分岐流路13a側から外部に引き上げる方向(図示上方向)に作用する。押し込み力Faと引き上げ力Fb1,Fb2とは、異なった位置から相反方向に作用するので、本体部41には偶力が作用する。
上記第一実施形態で説明したように、本体部41に作用する偶力によって、本体部41は、その中央部付近が第三分岐流路13a側に押し込まれ、その外周縁付近が支持腕42a,42bによって引き上げられるような状態とされる。このような状態では、本体部41の内表面41b側は、図の矢印Fg1およびFg2で示すような、中央から外周側に引っ張られるような方向に作用する力を受ける。このため、内方スリット41dが開き、内方スリット41dで分割された第一部分41hと第二部分41iとが、図示下方部分で離間する。
一方、本体部41の外表面41a側では、図の矢印Fg1’およびFg2’で示すような、内側に折り込まれるような方向に作用する力を受ける。この場合において、本体部41の外表面41aの縁部には、図に示すように第一支持腕42aや第二支持腕42bが取り付けられているので、これらの支持腕の基端部付近では、矢印Fg1’およびFg2’で示す方向に作用する力によって、応力を受ける。
この点につき、本実施形態では、第一支持腕42aが取り付けられている部分の近くに第一外方スリット41fが、第二支持腕42bが取り付けられている部分の近くに第二外方スリット41gが、それぞれ形成されている。このため、これらのスリット42f、42gが開くことによって、この部分に作用する力を受ける。よって、この付近での応力の集中を緩和することができる。このように、本実施形態では、本体部41の外表面41a側に作用する応力集中を緩和できるので、弁部材の信頼性が向上するとともに、弁部材の長寿命化に寄与する。
図12(c)、図13(c)あるいは図14に示す状態から、ルアー部52を抜き取ると、ルアー部52からの押し込み力Faは解消される。そのため、力Fg1,Fg2,Fg1’,Fg2’も作用しなくなり、内方スリット41d、第一外方スリット41fおよび第二外方スリット41gが閉じる。これとともに、第一および第二支持腕42a,42bからの引き上げ力Fb1,Fb2のみが本体部41に作用する。したがって、本体部41は両支持腕42a,42bによって引き上げられ、図12(a)および図13(a)に示すようなもとの位置に復帰する。この状態では、本体部41の外表面41aは第三分岐流路13a内の流路空間に連通していない。また、本体部41は、第三分岐管13の開口部13bに液密的に取り付けられているため、第三分岐流路13a内の流路空間と外部との連通は遮断される。
(第三実施形態)
次に、本発明の第三実施形態につき説明するが、本実施形態は、本発明のコネクタを、三方活栓ではなく、流路の途中から液体を混注するための混注具に適用した点に特徴を有し、その他の点については上記第一実施形態と同様の形態である。
図15(a)は、本実施形態における混注具の正面図、図15(b)は平面図、図15(c)は側面図である。図16(a)は図15(b)のA−A断面図、図16(b)は図15(a)のB−B断面図、図16(c)は図15(b)のC−C断面図である。
これらの図からわかるように、混注具300は、ハウジング310を備える。このハウジング310は、第一分岐管311、第二分岐管312および第三分岐管313、および中央合流部315を備え、各分岐管がこの中央合流部315に連結されている。これらの分岐管内には、それぞれ分岐流路(第一分岐流路311a、第二分岐流路312a、第三分岐流路313a)が形成されている。また、図16(c)からわかるように、中央合流部315内には、隔壁315aが形成されており、この隔壁315aによって、中央合流部315の内部空間が、第一連通空間315bと第二連通空間315cとに分けられている。ただし、第一連通空間315bと第二連通空間315cとは、隔壁315aの図示上部に位置する第三分岐流路313aを介して連通可能とされている。
また、第一連通空間315bは、第一分岐流路311aと連通されており、第二連通空間315cは、第二分岐流路312aと連通されている。したがって、第一分岐流路311aは、第一連通空間315bおよび第二連通空間315cを介して第二分岐流路312aと連通されている。
図15(a)および図16(a)によく示されるように、第一分岐管311、第二分岐管312および第三分岐管313は、それぞれ略90度の間隔で中央合流部315に連結されている。第一分岐管311と第二分岐管312とは、対向して配置されている。また、第三分岐管313は、第一分岐管311および第二分岐管312からそれぞれ90度の間隔を隔てた位置に配置されている。
図16(c)に示すように、第三分岐管313は、テーパ状の内壁を持つテーパ部313cと、このテーパ部313cの先端から図において上方に延びて円筒状に形成される円筒部313dとを備えて構成されている。そして、円筒部313dの先端に開口部313bが形成されている。テーパ部313cは、その内部に第三分岐流路313aが形成されている。この第三分岐流路313aは、その下方部分に位置する中央合流部315内の第一連通空間315bおよび第二連通空間315cの双方に連通されている。なお、その他の構成、特に、弁部材40の構成などは、上記第一実施形態例と同一であるので、同一の構成については同一符号で表して、その具体的説明は省略する。
上記のように構成された本実施形態の混注具300において、第一分岐管311に接続された薬液チューブから薬液を流す。すると、この薬液は第一分岐流路311aから中央合流部315の第一連通空間315bに流れる。第一連通空間315b内の薬液は、隔壁315aを乗り越えて第三分岐流路313aに入る。さらに、薬液は、第三分岐流路313a内から隔壁315aを挟んで第一連通空間315bとは逆側に形成される第二連通空間315cに入る。そして、第二連通空間315cから第二分岐流路312aに流れる。このようにして主流路の流れが形成される。
ここで、図16(c)に示すように第三分岐管313の開口部313bは弁部材40の本体部41で液密的に閉塞されて、閉じている状態になっている。したがって、上述のようにして流通する主流路の流れが第三分岐管313から漏れ出すことはない。また、外部から何らかの不純物が第三分岐管313の開口部313bを経由して第三分岐流路313aに進入することもない。
第三分岐管313側から薬液を混注させたい場合には、シリンジのルアー部を弁部材40の本体部41に差し込む。そして、ルアー部で弁部材40の本体部41を第三分岐流路313aに押し込んで、弁部材40を開く。弁部材40を開くときの作動および本体部41の外表面41aが第三分岐流路313aに連通する原理については、上記第一実施形態で説明したものと同一であるので、ここでは省略する。このように、本発明は、混注具においても適用可能である。
(第四実施形態)
次に、本発明の第四実施形態につき説明するが、本実施形態は、本発明のコネクタを流路の端部に取り付けて、通常時は流路を閉塞し、チューブやシリンジのルアー部が取り付けられると流路を開通させるコネクタとして適用した点に特徴を有し、その他の点については上記第一実施形態と同様の形態である。
図17(a)は、本実施形態におけるコネクタの正面図、図17(b)は側面図、図17(c)は平面図である。図18(a)は図17(b)のA−A断面図、図18(b)は図17(a)のB−B断面図である。
これらの図からわかるように、本実施形態のコネクタ400は、ハウジング410を備える。このハウジング410には、接続管部411、接続管カバー部412、および、連通管部413が形成されている。
接続管部411は、細長い円筒形状を呈しており、内部に接続流路411aが形成されている。この接続管部411には、チューブなどの管体が接続される。また、接続管カバー部412は接続管部411の外周を覆うように円筒状に形成されている。また、接続管カバー部412の内壁には、内ねじ412aが形成されている。この内ねじ412aは、接続管部411に接続されるチューブと螺合して、チューブを固定するのに使用される。連通管部413は、接続管部411の基端側に連結されており、内部に連通空間413aが形成されている。この連通空間413aは、図に示すように接続管部411内の接続流路411aに連通している。なお、この連通空間413aが、本発明における流路空間に相当する。
図18(b)に示すように、連通管部413は、テーパ状の内壁を持つテーパ部413cと、このテーパ部413cの先端から図において上方に延びて円筒状に形成される円筒部413dとを備えて構成されている。そして、円筒部413dの先端に開口部413bが形成されている。テーパ部413cは、その内部に連通空間413aが形成されている。この連通空間413aは、上述したように、その下方部分に位置する接続流路411aに連通されている。
連通管部413の外周には、プラスチック製のカバー451が取り付けられている。このカバー451は、ドーム状に形成されたドーム部451aと、このドーム部451aの中央部分から立設された外ねじ部451bとを有する。また、外ねじ部451bの図示上端は開口しており、この開口から連通管部413の円筒部413dを挿通して、カバー451が連通管部413に装着される。また、カバー451の図示下端の内周側には、周方向に沿った溝が形成されており、この溝が、テーパ部413cに係合することによって、カバー451が連通管部413に固定されている。なお、外ねじ部451bには、その外壁に外ねじが形成されている。この外ねじは、シリンジなどのルアー部を螺合してロックするためのものである。なお、その他の構成、特に、弁部材40の構成などは、上記第一実施形態例と同一であるので、同一の構成については同一符号で表して、その具体的説明は省略する。
上記のように構成された本実施形態のコネクタ400において、まず、接続管部411にチューブなどの管体を接続し、接続管カバー部412の内ねじでチューブを螺合固定する。このとき、弁部材40にシリンジが取り付けられていない場合は、図18(b)に示すように連通管部413の開口部413bは弁部材40の本体部41で液密的に閉塞されて、閉じている状態になっている。したがって、接続管部411に取り付けられたチューブは弁部材40によって閉塞される。よって、チューブ内に既に液体が流通している場合でも、この液体が外部に漏れ出すことはない。また、外部から何らかの不純物が連通管部413の開口部413bを経由して連通空間413aに進入することもない。
連通管部413側から薬液を供給させたい場合には、シリンジのルアー部を弁部材40の本体部41に差し込み、外ねじ部で螺合接続してルアー部を固定する。そして、ルアー部で本体部41を連通空間413aに押し込んで、弁部材40を開く。なお、弁部材40を開くときの作動および本体部41の外表面41aが第三分岐流路313aに連通する原理については、上記第一実施形態で説明したものと同一であるので、ここでは省略する。このように、本発明は、上記のようなコネクタにおいても適用可能である。
(第五実施形態)
次に、本発明の第五実施形態につき説明するが、本実施形態は、三方活栓において、ハウジングが分割して形成されている点、および、弾性部材によって分割されたハウジングが液密的に連結されている点に特徴を有し、その他の点については上記第一実施形態と同様の形態である。
図19、図20は、本実施形態に係る三方活栓の断面図である。なお、図19は、図2におけるA−A断面図に相当し、図20は図3におけるB−B断面図に相当する。図からわかるように、本実施形態の三方活栓500は、第三分岐管13が筒状部15から分離可能となるように、その他のハウジングを構成する部分とは別体として形成されている。したがって、ハウジング10は、第三分岐管13を形成する第一部分16と、それ以外の部分である第一分岐管11、第二分岐管12、筒状部15を形成する第二部分17とに分割して形成されている。
第三分岐管13は、図示上方に開口した開口部13bが形成された第一円筒部13hと、この第一円筒部13hの図示下端から下方に向かうにつれて内径が大きくなるテーパ状の内壁を持つテーパ部13iと、テーパ部13iの図示下方から水平方向に拡径するとともに鉛直方向に延びて円筒状に形成された第二円筒部13jを有している。第二円筒部13jの下端は開口しており、この開口部における端面が第一部分16の分割面16aとされる。一方、筒状部15はその側周部が上部に開口しており、この開口部を囲む面が第二部分17の分割面17aとされる。そして、分割面16aと17aが突き合わされ、両面が当接した状態で第一部分16と第二部分17が組み合わされてハウジング10を形成する。このように組み合わされたハウジング10内では、第三分岐流路13a内の空間が筒状部15内の栓体20に形成された溝部21,22内の空間に連通し、これらの空間によって流路空間が形成される。
また、第二円筒部13jの内周に沿ってシリコーンゴムで形成された蛇腹状の弾性部材61が取り付けられている。この弾性部材61は円筒状に形成されており、その一端縁が分割面17aの内側に位置する円筒部15の側周面15aに液密的に接続され、その他端が第二円筒部13jの上方端にて径方向内方に形成された内周端面13kに液密的に接続されている。このため、弾性部材61によって第三分岐管13と筒状部15とが液密的に連結し、第一部分16の分割面16aと第二部分17の分割面17aとの間の隙間を通じて流路空間内の液体が外部に漏れないようにされている。また、図に示す状態では、弾性部材61は収縮力を軸方向に発生している。したがって、この弾性部材61の収縮力によって分割面16aが分割面17aに押し付けられて、第一部分16と第二部分17とが当接している。なお、その他の構成は上記第一実施形態と同一であるので、第一実施形態の説明を援用することによって、その具体的説明を省略する。
図21は、本実施形態の三方活栓500において、第三分岐管13の開口部13bからルアー部52を差込むとき、および、開口部13bに差し込んだルアー部52を抜き取るときの状態を示す図であり、(a)はルアー部52を開口部13bに差し込む前の状態を、(b)はルアー部52を開口部13bに差し込んだ状態を、(c)はルアー部52を開口部13bから抜き取る途中の状態を、(d)はルアー部52を開口部13bから抜き取った後の状態を、それぞれ示す。
図21(a)に示す状態からルアー部52を開口部13bに取り付けられた弁部材40の本体部41に差込み、図21(b)に示すように弁部材40を開く。そして、本体部41の外表面41aに形成された窪み部Sから流路空間内に液体をルアー部52から混注させる。なお、ここまでの弁部材40の動作は上記第一実施形態で説明したものと同一であるので、第一実施形態の説明を援用することによって、その具体的説明を省略する。
ルアー部52を開口部13bから抜き取るときは、図21(b)に示す状態からルアー部52を鉛直上方に引き抜く。このときルアー部52には、弁部材40の支持腕42から受ける挟着力に基づく摩擦力が引き抜き方向に発生している。この摩擦力はルアー部52の引き抜き初期においては弾性部材61の収縮力を上回る。このため、図21(c)に示すようにルアー部52が引き抜かれるのにつれてルアー部52を挟着する第三分岐管13を形成する第一部分16もルアー部52と一緒に図示上方に移動し、第一部分16が第二部分17から離間する。上記離間によって第一部分16および第二部分17に接続された弾性部材61が伸張する。この弾性部材61の伸張によって、ハウジング10内に形成される流路空間の断面積も図21(c)に示すように増加し、流路空間容積が増加する。
ルアー部52がある程度引き抜かれると、弾性部材61の収縮力が増加してルアー部52に作用する摩擦力を上回る。すると、ルアー部52が第三分岐管13の開口部13bから抜き取られる。ルアー部52が抜き取られると、第一部分16は弾性部材61の収縮力によって第二部分17に近づくように移動し、図21(d)に示すように分割面16a,17aが当接してもとの状態に復帰する。このとき、流路空間が増加した状態(図21(c)の状態)から、弾性部材61が収縮することによって流路空間が減少して元の容積に戻った状態(図21(d)の状態)となる。このため、ルアー部52が第三分岐管13の開口部13bから抜き取られたときに、流路空間内の圧力が増加して、流路空間が陽圧となる。
ところで、ルアー部を三方活栓等に差し込むときに、ルアー部の先端や三方活栓に取り付けられている弁体が流路空間に突出して流路空間の容積を減少することがある。このような状態においてルアー部を抜き取ると、流路空間に突出していた部分が引っ込んで元の状態に復帰するため、流路空間の容積が増加して流路空間内の圧力が減少し、流路空間が陰圧となる。ルアー部の抜き取り時に流路空間が陰圧となると、三方活栓に接続された医療用チューブ内の液体が逆流するおそれがあるので、流路空間内の圧力が陰圧になるのは好ましくない。
この点につき、本実施形態では、ルアー部が引き抜かれるときに一旦は図21(c)に示すように流路空間が増加して流路空間内の圧力が減少するが、最終的に図21(d)に示すように流路空間が元の状態に戻り、このとき流路空間容積が減少するとともに圧力が増加するので、流路空間は陽圧となる。したがって、流路空間が陰圧になることにより三方活栓に接続された医療用チューブ内の液体が逆流することを抑制することができる。なお、本実施形態においては、図21(c)に示すような状態のときは、流路空間容積が増加するために流路空間内の圧力が減少し、流路空間内が陰圧となるおそれがある。このときに、ルアー部52から液体を供給することによって主流路に順方向の流れを形成しておくことにより、上記陰圧の影響を最小限に抑えて、三方活栓500に接続される医療用チューブ内の液体をよどみなく流通することができる。
以上のように、本実施形態に係るコネクタとしての三方活栓500は、外部に開口した開口部13bが形成される第三分岐管13、管体に接続される接続口としての第一分岐管11および第二分岐管12を有し、第一分岐管11および第二分岐管12を通じて液体が流通可能な流路空間が内部に形成されるハウジング10と、開口部13bに取り付けられた弁部材40とを備え、弁部材40の開閉によって流路空間内に外部から液体を供給するものであって、弁部材40が上記第一実施形態と同様の構成であるので、上記第一実施形態と同様の効果を奏する。
また、本実施形態の三方活栓500は、ハウジング10が開口部13bを有する第一部分16と第一分岐管11および第二分岐管12を有する第二部分17とに分割して形成されているとともに、第一部分16の分割面16aと第二部分17の分割面17aとの間の隙間を通じて流路空間内の液体が外部に漏れないように、第一部分16および第二部分17に弾性的に接続された弾性手段61を有する。このため、ルアー部52の抜き取り時に流路空間を陽圧とすることができ、三方活栓に接続される医療用チューブ内の液体の逆流を抑制できる。
なお、本実施形態に示したような、ルアー部52が開口部13bから抜き取られたときにハウジング10内の流路空間容積を減少させて流路空間内の圧力を陽圧とする構成は、三方活栓のみならず、第三実施形態に示した混注具や、第四実施形態に示したコネクタなどにも適用できることは明らかである。
10…ハウジング、11…第一分岐管(接続口)、11a…第一分岐流路、11b…開口部、12…第二分岐管(接続口)、12a…第二分岐流路、12b…開口部、13…第三分岐管、13a…第三分岐流路(流路空間)、13b…開口部、13c…テーパ部、13d…円筒部、13e…段差部、13f…隔壁、13g…突条、15…筒状部、16…第一部分、16a…分割面、17…第二部分、17a…分割面、20…栓体、21…溝部、22…溝部、23…隔壁、30…把持部、40…弁部材、41…本体部、41a…外表面、41b…内表面、41c…側周面、41d…内方スリット、41d1…開口部、41e…付け根部分、41f…第一外方スリット、41f1…開口部、41g…第二外方スリット、41g1…開口部、41h…第一部分、41i…第二部分、42a…第一支持腕(支持部)、42b…第二支持腕(支持部)、51…カバー、51a…溝、51b…突起、52…ルアー部、61…弾性部材(弾性手段)、100…三方活栓、200…三方活栓、500…三方活栓、
300…混注具、310…ハウジング、311…第一分岐管(接続口)、311a…第一分岐流路、312…第二分岐管(接続口)、312a…第二分岐流路、313…第三分岐管、313a…第三分岐流路(流路空間)、313b…開口部、313c…テーパ部、313d…円筒部、315…中央合流部、315a…隔壁、315b…第一連通空間、315c…第二連通空間、
400…コネクタ、410…ハウジング、411…接続管部(接続口)、411a…接続流路、412…接続管カバー部、413…連通管部、413a…連通空間(流路空間)、413b…開口部、413c…テーパ部、413d…円筒部、451…カバー、451a…ドーム部、451b…外ねじ部