JP4760504B2 - ネットワークシステムおよび通信装置 - Google Patents
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Description
リングネットワークは、パス管理や障害ポイント検出の容易性などの観点から、WAN(Wide Area Network)やMAN(Metro Area Network)などの施設によく使用されるネットワークトポロジーである。図1は一般的なリングネットワークを説明する図である。通信装置101-1から101-4までの4ノードが2本の伝送路で接続されている。リングネットワークでは、伝送路での障害発生時にも、サービスを中断することなく提供するために、現用系のリング102と予備系のリング103の2経路を用意する。ISPやキャリアが提供するWANやMANなどでは、高い信頼性が要求されるため、伝送路の状態を監視したり、障害状態を即座に検出したり、障害点を回避する等の保守管理機能が必須である。
論理パス管理テーブル320は、論理パス毎の運用状態と障害有無状態を管理しているテーブルである。論理パス管理テーブル320のテーブルフォーマットとテーブルエントリを図7に示す。論理パス管理テーブル320のテーブル検索アドレスは、伝送路情報610と論理パスIDから作成される。伝送路情報610はテーブル検索アドレスの最上位1bitとして使用され、論理パスIDは下位bitとして使用される。従って、論理パス管理テーブル320の各エントリは上位1bitが“0”であるテーブルエントリが伝送路A用のエントリ(A面701)、上位1bitが“1”であるテーブルエントリが伝送路B用のエントリ(B面702)である。上記テーブル内の検索アドレスおよび各エントリのアドレスのアドレス体系は、後述のMPLSラベル付与テーブル308も同じであり、1つの論理パスの情報をテーブルに設定する際に、例えばA面に現用系パス情報を登録しておき、B面に予備系パス情報を登録しておくことで、現用と予備の2本のパスを管理する事ができる。論理パス管理テーブル320のエントリは現在のパス利用可否を表すパス閉塞フラグ710と、正常性確認フレームの未受信を警告する正常性確認フレーム未受信フラグ711と、論理パスがマルチポイント論理パスであることを示すMC(Multi Cast)パスフラグ712と、本ユーザIF201がMC(Multi Cast)フレームの送信端であることを示すMC(Multi Cast)送信端フラグ713と、フレームをユーザIF201で複製して転送する必要があるか否かを示すMC(Multi Cast)コピーフラグ714と、伝送経路に障害が発生しているか否かを示す伝送経路障害フラグ715と、予め設定された時間ごとに値を1毎カウントダウンされ正常性確認フレーム受信毎に初期設定値(例えば3など)にカウンタ値がクリアされることで一定時間内に正常性確認フレームが受信できたかどうかを管理している正常性受信フレーム受信カウンタ716と、本エントリの運用状態をあらわすエントリ有効フラグ717から構成される。エントリ有効フラグは“1”でエントリ登録済み(運用中)、“0”でエントリ未登録(未運用)となる。
ユーザIF入力ヘッダ解析部301は、上述の処理が完了後、内部ヘッダ500のコピーフラグ512が“0”のフレームを一時保管Buffer304に格納し、コピーフラグ512が“1”のフレームをMC(Multi Cast)複製Buffer305に格納する。
以上が、ユーザIFにデータフレームが入力してスイッチへと転送されるまでの流れとなる。次にスイッチからデータフレームがユーザIFへ入力し、装置外へと転送されるまでの流れを説明する。
ユーザIF出力ヘッダ解析部311は正常性確認フレームの定期受信確認、前方障害通知フレームからの障害位置特定、パス切り替え要求フレームに基づく特定論理パス切り替え処理を行う。
フレーム送信回路315は内部ヘッダ500を削除し、装置外へとフレームを送信する。
制御部IF330は、パケット通信装置101の制御部204とユーザIF201との通信IFである。制御部204は制御部IF330から各種テーブル設定を行う。
以上がユーザIF201のブロック構成とユーザIF201内のデータフレームの処理手順となる。
図4はリングIF201のブロック図である。リングIF201は、フレーム受信回路400と、リングIF入力ヘッダ解析部401と、リングIF_MPLSラベル検索テーブル402と、一時保管Buffer403と、セレクタ404と、スイッチ送信回路405と、スイッチ受信回路410と、リングIF出力ヘッダ解析部411と、MPLSラベル変換テーブル412と、フレーム送信回路413と、論理パス管理部420とOAM挿入Buffer421と制御部IF430 から構成される。
セレクタ404は、一時保管Buffer403、OAM挿入Buffer421のどのバッファからフレームを読み出すかをスケジューリングし、フレーム送出信号をバッファへ送信する。
スイッチ送信回路405は受信フレームをスイッチ202へ転送する回路である。
スイッチ受信回路410はスイッチ202からフレームを受信すると、リングIF出力ヘッダ解析部411へとフレームを転送する回路である。
リングIF出力ヘッダ解析部411はMPLSラベルIDを検索キーとしてMPLSラベル変換テーブル412の検索を行い、テーブル情報に従ってMPLSラベルの変換処理を行うブロックである。
制御部IF430は、パケット通信装置101の制御部204とリングIF203との通信IFである。制御部204は制御部IF430から各種テーブル設定を行う。
以上がリングIF203のブロック構成とリングIF203内のデータフレームの処理手順となる。
本発明では、マルチポイント論理パスの導通確認、マルチポイント論理パス内での障害通知、マルチポイント論理パスのパス切替えに正常性確認フレーム、後方障害通知フレーム、前方障害通知フレームのうち少なくともひとつを使用する。
マルチポイント論理パスの導通確認には正常性確認フレームを使用する。正常性確認フレームのフレームフォーマットを図29に示す。正常性確認フレーム2900は正常性確認フレームであることを識別するファンクション2901と正常性確認フレームの送信端ノードを格納する送信ノードIDフィールド2902から構成されている。本フレームには論理パス毎に割り振られているパスラベルIDを持つMPLSラベルタグと本フレームが管理系のフレームであることを識別するラベルIDを持つMPLSラベルタグが付与される。マルチキャストフレーム送信端ノードのユーザIF201のOAM送信処理部321は定期的に現用系と予備系のマルチポイント論理パスに正常性確認フレーム2900を送信する。正常性確認フレーム2900はマルチポイント論理パス毎のマルチキャストフレーム受信端ノードのユーザIFおよびリングを一周して送信端ノードのユーザIFで終端される。各終端位置のユーザIFのOAM受信処理部322は正常性確認フレーム2900を受信すると、MPLSラベルIDから論理パス管理テーブル320を検索し、エントリ内の正常性フレーム受信カウンタ716値を初期設定値(たとえば3)にクリアする。正常性フレーム受信カウンタ716値は後述するOAM送信処理部321の処理フローで定期的に1ずつ減算されるため、一定期間正常性確認フレーム2900が受信出来ない場合に0となりその際論理パスに障害が発生している事が確認できる。各マルチキャスト受信端ユーザIFは上述のように定期的に本フレームを受信することで論理パスが正常に導通している事を確認できる。また、送信端ノードのユーザIFも自ノードが送信した正常性確認フレーム2900を受信することでリングネットワークが正常に導通している事を確認できる。
OAM送信処理部321は論理パス管理テーブル320を読み出すと、エントリ有効フラグ717を確認する。エントリ有効フラグ717が“1”つまりエントリが有効ならば、正常性確認フレーム受信カウンタ716の値を“1”減算する(S101)。
減算した結果、カウンタ値が“0”になった場合、正常性確認フレーム未受信フラグ711に未受信を表す“1”を設定する(S102、S103)。
マルチポイント論理パスの場合、MC送信端フラグ713を確認し、マルチキャストフレームの送信端となるユーザIFかどうかを確認する(S015)。マルチポイント論理パスの切替えは送信端ノード主動となる。
伝送路障害が無い場合は、パス正常性確認フレームの正常受信の確認のため、正常性確認フレーム未受信フラグ711を確認する。判定の結果パス正常性確認フレーム未受信の場合、論理パス障害が発生していることになるため、パス切替えの必要性を確認する処理へと移る(S107)。論理パス正常性確認フレームを受信している場合は正常に論理パスが導通しているので、フローを終了する。
障害検出まで予備系で使用していた論理パス管理テーブル320のエントリのパス閉塞フラグ710を“0”に設定して、パスの閉塞を解除する(S115)。
S110またはS111で両系障害と判定した場合、OAM送信処理部321は二重障害と判定して図22に示すフローチャートの動作を行う。
まず予備系のパス閉塞フラグ710が“0”かどうか判定する。“0”の場合はすでに予備系を利用していることになるため、二重障害の回避が行われているためフローを終了する(S301)。
現用系の論理パス管理テーブルエントリのMCコピーフラグ714を“1”にして本論理パス宛のフレームは全てコピーして送信するように設定する(S303)。
以上がOAM送信処理部321のパス切替え要求フレームの送信手順フローとなる。
OAM受信処理部322はパス切替えリクエストを受信すると論理パス管理テーブルエントリを取得する(S201)。論理パス管理テーブルの取得手順はデータフレームの受信処理と同じである。
取得した論理パス管理テーブルエントリのパス閉塞フラグを“0”(閉塞解除)として、取得した論理パス管理テーブルエントリの検索アドレスの最上位bitを反転させたエントリ(論理パスのA面/B面に相当)のパス閉塞フラグ710の値を“1”(閉塞)とする(S203)。
以上がOAM受信処理部322の終端およびパス切替え処理手順フローとなる。論理パス管理テーブルエントリのパス閉塞フラグを“0”とすることでマルチキャスト受信ノードのユーザIFは新現用系パスからのフレーム受信が可能となる。
以下ではリングネットワーク内で障害が発生した場合の全体の障害検出、障害通知、論理パス切替えの流れを図12〜図19と図23〜図24を用いて説明する。
ユーザIFは装置Aの制御部へと障害情報を通知する(S404)。
以上によりマルチキャストフレームの受信端ノードのユーザIF障害位置の特定が可能となる。
このように、マルチキャストフレームの受信端となる通信装置内で発生した障害に関してはマルチポイント論理パスを切替えるのではなく装置内での障害対応とすることが望ましい。
伝送路Aの障害はリングIFの光モジュールからLoss情報として論理パス管理部420へと通知されることで検出できる(S501)。
障害を検出したリングIF1302-1は、伝送路Aを利用して前方障害通知フレーム2800を図記載のマルチポイント論理パスを含めたすべての論理パスに対して送信する(S502)。
このとき、パス管理テーブルから予備系パスの障害有無を確認する。予備系パスで障害が無いことを確認すると伝送路Bの予備系パスにパス切替え要求フレーム3000を送信する(S504)。
予備系のマルチポイント論理パスにより転送されたパス切替え要求フレーム3000は送信ノードで終端される(S506)。
以上が現用系パスでの伝送路障害発生時のパス切替え手順となる。この機能を使用することで、現用系パスの伝送路で障害が発生した場合でも予備系パスへ切替えることでマルチキャストフレームの転送を継続することが可能となる。また、マルチポイント論理パスはリングを一周していることから障害発生箇所を特定することなくパスを切替えることが可能となるため、経由ノードの管理が不要となる。
予備系のマルチポイント論理パスにより転送されたパス切替え要求フレーム3000は送信ノードで終端される(S604)。
以上が、論理パス障害が現用系パスで発生した時のパス切替え手順となる。この機能を使用することで、現用系マルチポイント論理パスで障害が発生した場合でも予備系パスへ切替えることでマルチキャストフレームの転送を継続することが可能となる。また、マルチポイント論理パスはリングを一周していることから障害発生箇所を特定することなくパスを切替えることが可能となるため、経由ノードの管理が不要となる。
伝送路Bの障害はリングIFの光モジュールからLoss情報として論理パス管理部420へと通知されることで検出できる。
障害を検出したリングIF1302-1は、伝送路Bを利用して前方障害通知フレーム2800を図記載のマルチポイント論理パスを含めたすべての論理パスに対して送信する。
しかし、伝送路Bは予備系パスとして使用していることから、マルチキャストフレームの送信には影響が無い。そのため、ユーザIF1600は制御部へ障害情報のみを報告し、パスの切替えは行わない。
伝送路Aの障害はリングIF1702-1の光モジュールからLoss情報として、伝送路Bの障害はリングIF1702-2の光モジュールからLoss情報として、それぞれのリングIFの論理パス管理部420へと通知されることで検出できる(S701)。
このような現用系パスと予備系パスの両パスで障害が発生した場合、マルチキャストフレームを全ユーザIFへ転送するためには、ユーザIF1701-1とユーザIF1701-2へは予備系パスを利用し、ユーザIF1701-3とユーザIF1701-4へは現用系パスを利用することでマルチキャストフレームを転送することができる。そのため、現在現用系パスでデータフレームを送信できていないユーザIF1701-1と1701-2へ予備系パスでデータフレームを送信できるように予備系パスにパス切替え要求フレーム3000を送信する(S704)。
以上が現用系パスと予備系パスで同時に伝送路障害が発生した時のパス切替え手順となる。この機能を使用することで、現用系パスと予備系パスで同時に障害が発生した場合でも送信端ノードでフレームを複製して予備系パスへも転送することでマルチキャストフレームの転送を継続することが可能となる。
以上が現用系パスと予備系パスで同時に論理パス障害が発生した時のパス切替え手順となる。この機能を使用することで、現用系パスと予備系パスで同時に論理パス障害が発生した場合でも送信端ノードでフレームを複製して予備系パスへも転送することでマルチキャストフレームの転送を継続することが可能となる。
104 端末。
Claims (8)
- リングネットワークを形成する通信装置を接続するリングインタフェースと、
ユーザ端末もしくはリングネットワークを形成しない他の通信装置を接続するユーザインタフェースと、
各インタフェースから入力したフレームをヘッダ情報に応じて所望の出力先へと転送するスイッチ手段と、を有する通信装置がリング状に接続され、伝送方向が反対で互いに対をなす第1、第2のリングネットワークを形成するネットワークシステムにおいて、
マルチキャストデータを転送するマルチキャストフロー毎に前記第1のリングネットワーク上にマルチポイント論理パスの現用系パス、前記第2のリングネットワーク上にマルチポイント論理パスの予備系パスを形成し、
前記現用系パスと予備系パスのマルチポイント論理パスはそれぞれ、リング内のマルチキャスト送信端通信装置のユーザインタフェースを始点とし、リングネットワークを構成する各通信装置で前記マルチキャストデータを受信するユーザを接続するマルチキャスト受信端通信装置のユーザインタフェースを第1の終端点とするパスと、さらにリングネットワークを構成する通信装置を経由して前記マルチキャスト送信端通信装置のユーザインタフェースを第2終端点とするパスを含み、
前記マルチキャスト送信端通信装置のユーザインタフェースからパス正常性確認フレームを挿入し、前記マルチキャスト送信端通信装置のユーザインタフェースで終端することを特徴とするネットワークシステム。 - 請求項1記載のネットワークシステムであって、
前記第1または第2のリングネットワークの伝送路で障害を検出した通信装置は、前方障害通知フレームを、前記障害が発生したリングネットワーク上に形成されるマルチポイント論理パスに送信し、前記前方障害通知フレームは、前記リングネットワークを形成する通信装置を順次経由してマルチポイント論理パスの第2の終端点である前記マルチキャスト送信端通信装置のユーザインタフェースまで転送されることを特徴とするネットワークシステム。 - 請求項1記載のネットワークシステムであって、
何れかの前記マルチキャスト受信端通信装置のユーザインタフェースで障害が発生した
場合、前記マルチキャスト受信端通信装置は、前記障害が発生したリングネットワーク上に形成されるマルチポイント論理パスに後方障害通知フレームを送信し、前記後方障害通知フレームは、前記リングネットワークを形成する通信装置を順次経由して前記マルチポイント論理パスの第2の終端点としての前記マルチキャスト送信端通信装置のユーザインタフェースまで転送されることを特徴とするネットワークシステム。 - 請求項1記載のネットワークシステムであって、
前記第2の終端点としての前記マルチキャスト送信端通信装置のユーザインタフェース
が一定期間前記パス正常性確認フレームを未受信であることを検出することで前記マルチポイント論理パスに障害が発生したと判断することを特徴とするネットワークシステム。 - 請求項2記載のネットワークシステムであって、
前記障害検出時に、前記前方障害通知フレームが現用系パスから送信されたものか、予
備系パスから送信されたものかを前記マルチキャスト送信端通信装置が判定し、現用系パ
スから送信されてきた場合は前記マルチポイント論理パスを現用系パスから予備系に切替
えてマルチキャストフレームの転送を行い、前記前方障害通知フレームが予備系パスから
送信されてきた場合は現用系パスで継続してマルチキャストフレームを転送することを特徴とするネットワークシステム。 - 請求項2記載のネットワークシステムであって、
前記障害検出時に、前記前方障害通知フレームが現用系パスから送信されたものか、予
備系パスから送信されたものかを前記マルチキャスト送信端通信装置が判定し、
前記前方障害通知フレームが現用系パスと予備系パスの双方から送信されてきた場合はマルチキャストフレームを前記マルチキャスト送信端通信装置でコピーして現用系パスと予備系パスの両方に転送することを特徴とするネットワークシステム。 - 請求項5記載のネットワークシステムであって、
前記障害検出時に、前記前方障害通知フレームが前記マルチキャスト受信端通信装置の
ユーザインタフェースから送信されたものであることを前記マルチキャスト送信端通信装
置が判定し、マルチポイント論理パスの切り替えを行わないことを特徴とするネットワー
クシステム。 - 請求項4記載のネットワークシステムであって、
マルチキャスト送信端通信装置が前記障害検出時に、現用系パスのマルチポイント論理
パスに障害が発生した場合は前記マルチポイント論理パスを現用系パスから予備系に切替
えてマルチキャストフレームの転送を行い、予備系パスのマルチポイント論理パスに障害
が発生した場合は現用系パスで継続してマルチキャストフレームを転送し、現用系パスと
予備系パスの双方に障害が発生した場合はマルチキャストフレームを前記マルチキャスト
送信端通信装置でコピーして現用系パスと予備系パスの両方に転送することを特徴とする
ネットワークシステム。
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