JP4758779B2 - シートの操作装置及びシート - Google Patents

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Description

本発明は、例えば乗員が着座するために自動車等に搭載されるシートの操作装置及びシートに関する。
車両用シートとして、リクライニング機構のロックを解除してシートバックの角度調整を可能にするための操作レバーと、シートクッションの高さを調整するためのノブとを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。操作レバーとノブとは、それぞれシートの幅方向外端部に互いに離間して配置されることで、互いに干渉することなく独立して操作可能とされている。
また、リクライニングレバーを2段階操作可能とし、第1段階の操作でリクライニング機構のロックを解除してシートバックの角度調整を可能にし、第2段階の操作でシートバックの角度調整を可能にしたままハイトレバーが引かれてシートが上昇するように構成した車両用シートが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−130294号公報 特開平8−26007号公報
しかしながら、上記の前者の技術では、操作レバー及びノブを別個に設けているため、両者を共に操作性の良好な位置に配置することが困難であった。一方、後者の技術では、シート高さロック機構のロック解除(ハイトレバー操作)をリクライニングのロック解除から独立して行うことができず、操作性の向上には寄与しない。
本発明は、上記事実を考慮して、高さ調整機構及び角度調整機構の操作性を向上することができるシートの操作装置及びシートを得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係るシートの操作装置は、着座者による操作によって所定の回動軸線廻りに回動されることで操作力が付与される操作部材と、前記操作部材の操作力をシートクッションの高さを調整するための高さ調整機構に伝達するための第1伝達部材と、前記操作部材の操作力を前記シートクッションに対するシートバックの角度を調整するための角度調整機構に伝達するための第2伝達部材と、前記第1伝達部材の被係合部に前記操作部材の操作力を伝達可能に係合する第1の係合状態と、前記第2伝達部材の被係合部に前記操作部材の操作力を伝達可能に係合する第2の係合状態とを選択的に取り得る切替部材と、着座者の操作に応じて、前記切替部材を前記第1の係合状態及び第2の係合状態の何れか一方の選択状態にする選択部と、を備え、前記第1伝達部材及び第2伝達部材は、それぞれ前記シートクッションに対し前記操作部材と同軸的かつ独立して回動可能に支持された回動部材であり、それぞれの前記被係合部が前記操作部材の非操作状態における側面視で互いに向き合って開口する溝部とされており、前記切替部材は、前記選択部の操作に応じて直線的に変位し前記各溝部の何れかに入り込む係合部を含んで構成されている。
請求項1記載のシートの操作装置では、着座者による選択部の操作(操作しない状態を含む)によって切替部材が第1の係合状態を取る場合に操作部材を操作すると、この操作力が第1伝達部材を経由して高さ調整機構に伝わり、シートクッションの高さが調整される。一方、着座者による選択部の操作(操作しない状態を含む)によって切替部材が第2の係合状態を取る場合に操作部材を操作すると、この操作力が第2伝達部材を経由して角度調整機構に伝わり、シートクッションに対するシートバックの角度が調整され、又は調整可能な状態になる。
これにより、1つの操作部材によって、高さ調整機構及び角度調整機構を選択的にすなわち独立して調整することができる。このため、高さ調整機構及び角度調整機構を独立して操作するための2つ操作部を独立して設けた構成と比較して、着座者による操作部位の配置や大きさに対する制約が低減され、設計自由度の向上が図られる。したがって、例えば、高さ調整機構及び角度調整機構を独立して操作し得る単一の操作部材を、シートクッションにおける操作性の良好な位置に配置することで、高さ調整機構及び角度調整機構を共に良好な操作性で操作することができる。
このように、請求項1記載のシートの操作装置では、高さ調整機構及び角度調整機構の操作性を向上することができる。なお、操作部材は、高さ調整機構及び角度調整機構に加え、他の被調整部が調整可能に構成されても良い。
また、本シートの操作装置では、例えば第1伝達部材の外周部(又は内周部)に設けられた溝部と、第2伝達部材の内周部(又は外周部)に設けられた溝部とが側面視で(回動軸線方向から見て)互いに向き合って開口しており、該回動軸線を通る径方向に沿って配置されている。そして、切替部材の係合部が何れかの溝部に入り込むことで、操作部材の回動力は、係合部を経由して該係合部が入り込んでいる溝部を有する方の伝達部材に伝わる。これにより、切替部材は単一の係合部を有すれば足り、簡単な構造で操作性を向上することができる。
請求項記載の発明に係るシートの操作装置は、請求項記載のシートの操作装置において、前記選択部の操作方向に長手とされ、該選択部が長手方向の一端側に設けられると共に前記係合部が長手方向の他端側に設けられて構成されている。
請求項記載のシートの操作装置では、例えば選択部を直線的に押し又は引くと、この直線動作がそのまま係合部に伝わって該係合部が入り込む溝部が切り替わる。選択部と係合部とが切替部材にて直接的に連結されているため、一層簡単な構造で、操作性を向上することができる。
請求項記載の発明に係るシートは、請求項1又は請求項記載のシートの操作装置が、シートクッションの側部に設けられている。
請求項記載のシートでは、上記シートの操作装置を備えるため、高さ調整機構及び角度調整機構の操作性が良好で、調整作業が容易である。
以上説明したように本発明に係るシートの操作装置及びシートは、それぞれ高さ調整機構及び角度調整機構の操作性を向上することができるという優れた効果を有する。
本発明の実施形態に係るシートとしての車両用シート10について、図1乃至図7に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印Wは、それぞれ車両用シート10が適用された自動車の前方向(進行方向)、上方向、車幅方向を示しており、これらの上方向、前方向、幅方向は、車両用シート10の上方向、前方向、幅方向に一致している。以下単に前後方向、上下方向、幅方向というときは上記した車両用シート(自動車)を基準とした各方向を示す。
図5には、車両用シート10の概略全体構成が正面図にて示されている。この図に示される如く、車両用シート10は、自動車の乗員が着座するシートクッション12と、着座した乗員の上体を背後から支持するシートバック14とを有する。図7に示される如く、シートクッション12を構成するシートクッションフレーム16の後端部とシートバック14を構成するシートバックフレーム18の下端部とは、角度調整機構としてのリクライニング機構20を介して相対角度の調整可能に連結されている。リクライニング機構20は、幅方向の両端にそれぞれ設けられており、これらのリクライニング機構20は、図示しない連動機構にて連動するようになっている。
図7に示される如く、リクライニング機構20は、シートクッションフレーム16に固定されるクッション側ブラケット20Aと、リクライニング軸20Bを介してクッション側ブラケット20Aに連結されると共にシートバックフレーム18に固定されるバック側ブラケット20Cと、クッション側ブラケット20Aとバック側ブラケット20Cとの、リクライニング軸20B廻りの相対角度を多段階又は無段階に調整可能でかつ任意の相対角度でロック可能なロック連結部20Dと、クッション側ブラケット20Aとバック側ブラケット20Cとの相対角変位を阻止するロック側にロック連結部20Dを付勢するトーションスプリング20Eとを主要構成要素として構成されている。また、シート幅方向一方側(例えば車幅方向外側)のリクライニング機構20は、長手方向の一端側がリクライニング軸20Bに一体回転可能に連結されたロック解除アーム20Fを備えている。ロック連結部20Dについては公知の各種構造を取り得るので、構造の説明は省略する。
これら一対のリクライニング機構20は、ロック連結部20Dのロック状態において、シートクッション12(シートクッションフレーム16)に対しシートバック14(シートバックフレーム18)を任意の傾斜角で保持する構成である。また、一対のリクライニング機構20は、トーションスプリング20Eの付勢力に抗してロック解除アーム20Fを図6に示す矢印A方向に回動すると、この回動によって直接的に、又は連動機構によってこの回動が伝達されて、それぞれのロック連結部20Dによるロック状態を解除するようになっている。
シートクッション12とシートバック14との間には、図示しないリターンスプリングが配設されており、各リクライニング機構20のロック解除状態でシートバック14に負荷を掛けない場合には、シートバック14がシートクッション12に対し所定位置まで前傾するようになっている。一方、各リクライニング機構20のロック解除状態においてシートバック14に所定値以上の後向き荷重を作用させると、シートバック14がシートクッション12に対し後傾するようになっている。そして、シートバック14のシートクッション12に対する任意の傾斜角で、ロック解除アーム20Fの操作力を解除すると、トーションスプリング20Eの付勢力によってリクライニング機構20がロック状態に復帰し、該シートクッション12に任意の傾斜角でシートバック14を保持するようになっている。
これらリクライニング機構20のロック解除は、後述するリクライニング選択状態を取る操作レバー30からの操作力を被覆ケーブル40(何れも後述)がロック解除アーム20Fに伝達することで果たされるようになっている。
また、車両用シート10は、図6に示される如き高さ調整機構としてのシートリフタ22を備えている。シートリフタ22は、それぞれ上下端がアッパレール24とシートクッションフレーム16とに回転自在に連結された前後一対のリンク22A、22Bを備えており、該アッパレール24とシートクッションフレーム16と共に4節リンクを構成している。アッパレール24は、車体フロアに固定されたロアレール26(図5参照)に前後方向のスライド可能に支持されている。
前後のリンク22A、22Bは、それぞれの上下の連結部(回転軸)を結ぶ仮想直線が略平行となるように互いに後傾して配置されており、その後傾角度を変化させることで、シートクッションフレーム16をアッパレール24に対し上下方向に接離させる構成とされている。なお、図6の実線、想像線は、それぞれシートクッションフレーム16(シートクッション12)のアッパレール24に対する下限位置、上限位置を示している。
また、シートリフタ22は、シートクッションフレーム16に回転自在に軸支されたリフタギヤ22Cを備えており、該リフタギヤ22Cにおける回転軸の上方部分には連結リンク22Dの前端部が回転自在に連結されている。連結リンク22Dの後端は、リンク22Bとシートクッションフレーム16との連結部の上方で回転自在に連結されている。これにより、シートリフタ22では、該リフタギヤ22Cを矢印B方向に回動させるとリンク22Bが起立側に回動してシートクッションフレーム16が上方に変位し、該リフタギヤ22Cを矢印Bとは逆の矢印C方向に回動させるとリンク22Bが後傾側に回動してシートクッションフレーム16が下方に変位するようになっている。
シートリフタ22は、リフタギヤ22Cに噛み合わされたピニオン22Eを備え、ピニオン22Eは、ポンプ式リフタ機構22Fを介して後述するリフタプレート46、操作レバー30に連結されている。ポンプ式リフタ機構22Fは、シートクッションフレーム16に支持されており、後述するリフタ選択状態を取る操作レバー30の矢印D方向への回動によってピニオン22Eを介してリフタギヤ22Cを矢印B方向に回動させ、操作レバー30の矢印D側への回動位置(以下、上側操作位置という)から非操作位置としての中立位置への復帰の際にはピニオン22Eに操作力を伝達しない構成とされている。
同様に、ポンプ式リフタ機構22Fは、リフタ選択状態を取る操作レバー30の矢印E方向への回動によってピニオン22Eを介してリフタギヤ22Cを矢印C方向に回動させ、操作レバー30の矢印E側への回動位置(以下、下側操作位置という)から中立位置への復帰の際にはピニオン22Eに操作力を伝達しない構成とされている。
また、ポンプ式リフタ機構22Fは、リフタギヤ22C側からの力でピニオン22Eが反転しないようにブレーキ機能を有する。なお、ポンプ式リフタ機構22Fは、操作レバー30を中立位置側に付勢する付勢部材を含んでおり、操作レバー30の中立位置への復帰には操作力を要しない構成とされている。
以上により、シートリフタ22は、リフタ選択状態を取る操作レバー30を中立位置と矢印D側の回動位置との間で往復揺動操作することで車体フロアに対しシートクッション12を上昇させ、リフタ選択状態を取る操作レバー30を中立位置と矢印E側の回動位置との間で往復揺動操作することで車体フロアに対しシートクッション12を下降させ、かつシートクッション12を着座荷重に抗して任意の高さで保持することができるようになっている。
図5に示される如く、シートクッション12の幅方向端部(例えば車幅方向外側)には、車両用シート10のリクライニング角度及びフロアに対する高さを調整するための「シートの操作装置」としての操作力付与部28が配設されている。操作力付与部28は、リクライニング機構20及びシートリフタ22を独立して操作するための単一の操作部材としての操作レバー30を有して構成されている。この実施形態では、操作力付与部28は、シートクッション12の側端部に操作可能に配置されている。
図1にも示される如く、操作レバー30は、前後方向に長手とされており、その前端側が操作部30Aとされると共に、その後端側が幅方向内向きに開口する凹状の被支持部30Bとされている。操作部30Aは、人手により把持しやすい形状とされている。
この操作レバー30は、被支持部30Bにおいてポンプ式リフタ機構22Fと同軸的かつ該シートリフタ22に対し独立して回動可能に支持されている。具体的には、図3及び図4に示される如く、被支持部30Bの側板部分には幅方向外向きに開口する凹部30Cが形成されており、該凹部30Cの中央部において被支持部30Bの側板部分を貫通する軸孔30Dには支持ピン32が周方向の摺動自在に挿通されている。
そして、支持ピン32は、その頭部32Aが凹部30C内に配置されると共に先端側のボルト部32Bが固定部材34に螺合している。固定部材34は、ポンプ式リフタ機構22Fにおける荷重入力部22Gに回転可能に軸支されている。これにより、操作レバー30は、支持ピン32、固定部材34、ポンプ式リフタ機構22Fを介して、シートクッションフレーム16に対する相対回動可能に支持されている。また、操作レバー30の被支持部30Bにおける凹部30Cの開口端には、カバー部材36が内嵌合して該凹部30Cを閉止している。
また、支持ピン32は、第2伝達部材としてのリクライニングプレート38を自軸廻りに回転可能に軸支している。リクライニングプレート38は、その軸心部において支持ピン32に支持された略円板状に形成されており、支持ピン32の中間部に形成された段部32Cと固定部材34との間に摺動可能に挟まれて幅方向の位置ずれが規制されている。
このリクライニングプレート38は、被覆ケーブル40を介してロック解除アーム20Fの先端側に操作力を伝達可能に接続されている。具体的には、被覆ケーブル40は、ケーブル40Aと、ケーブル40Aを被覆する被覆40Bとを有して構成されている。そして、リクライニングプレート38の後下部(後述するようにリクライニングプレート38が矢印F方向に所定量だけ回動した場合に前後方向の変位が大きい部分)には、一端がロック解除アーム20Fの先端側に係止された40Aの他端が係止されている。
また、被覆40Bは、一端がリクライニング機構20の近傍でシートクッションフレーム16に固定されたケーブル固定ブラケット(図示省略)に固定されると共に、他端がリクライニングプレート38(操作レバー30の後部)の近傍でシートクッションフレーム16に固定されたケーブル固定ブラケット44に固定されている。これにより、操作力付与部28は、リクライニングプレート38を図1に示す矢印F方向に回動することで、ケーブル40Aが前方に引っ張られてロック解除アーム20Fが矢印A方向に回動し、リクライニング機構20のロック状態を解除する構成とされている。
なお、被覆ケーブル40は、被支持部30Bに後向き開口して形成された窓部30Hを通じて、ロック解除アーム20Fとリクライニングプレート38とを連結している。また、リクライニング機構20及び被覆ケーブル40は、図5に示されるカバー部材42にて幅方向外側から被覆されている。さらに、リクライニングプレート38は、矢印F方向とは反対向きの回動方向の回動限において図示しないストッパに係合し、それ以上の矢印F方向とは反対向きの回動が規制されている。ストッパは、シートクッションフレーム16に対し不動とされており、例えばシートクッションフレーム16やカバー部材42に設けられている。リクライニングプレート38は、図示しないリターンスプリングの付勢力、又はケーブル40Aを介して伝わるトーションスプリング20Eの付勢力によってストッパとの当接側に偏倚されている。
一方、ポンプ式リフタ機構22Fの荷重入力部22Gには、リング板状に形成された第1伝達部材としてのリフタプレート46が固定されている。リフタプレート46は、内縁部から径方向内側に張り出した複数(この実施形態では2つ)の取付片46Aにおいて、ビス48によって荷重入力部22Gに同軸的に固定されており、該荷重入力部22Gと一体に回転するようになっている。したがって、操作力付与部28は、リフタプレート46を矢印D又は矢印Eに回動することで、シートリフタ22を動作させるように構成されている。
図3及び図4に示される如く、リクライニングプレート38、リフタプレート46は、それぞれ操作レバー30の被支持部30B内に収容されている。また、図1及び図3に示される如く、リフタプレート46における取付片46Aの設置部位外の内径は、リクライニングプレート38の外径よりも大とされている。
そして、図1に示される如く、操作力付与部28は、着座者による操作レバー30の操作力を、リクライニングプレート38を介してリクライニング機構20に伝達する状態と、リフタプレート46を介してシートリフタ22に伝達する状態とに切り替える切替機構50を備えている。
図1に示される如く、切替機構50は、リクライニングプレート38における非操作状態で後端となる外周部に後向きに開口して設けられた被係合部又は溝部としての係合溝38Aと、リフタプレート46における非操作状態で後端となる内周部に前向きに開口して設けられた被係合部又は溝部としての係合溝46Bとを備えている。係合溝38Aと係合溝46Bとは、側面視で互いに向き合って開口するように、前後方向(互いの径方向)に沿う直線上に配置されている。
また、切替機構50は、操作レバー30の長手方向に沿って長手とされ、該操作レバー30内に該操作レバー30と一体に支持ピン32廻りに回動するように配設された切替部材としてのスイッチプレート52を備えている。具体的には、図3及び図4に示される如くスイッチプレート52は、操作レバー30に一体に形成されたガイド部30Eによって該操作レバー30に対する長手(前後)方向の相対変位可能でかつ他の方向の相対変位(角変位を含む)が規制されるように支持されており、リクライニングプレート38、リフタプレート46に対しシート幅方向の外側に位置している。スイッチプレート52は、その後端側に形成された前後方向に長手の長孔52Aに支持ピン32を挿通させており、操作レバー30に対する前後方向のスライドが許容される構成とされている。
このスイッチプレート52の後端からは、係合部としての切替ピン54が幅方向内向きに突設されている。切替ピン54は、スイッチプレート52の操作レバー30に対する長手方向に沿った相対変位によって、図2(A)に示す如く係合溝38Aに入り込むリクライニング選択状態と、図2(B)に示す如く係合溝46Bに入り込むリフタ選択状態とを切り替える構成とされている。すなわち、切替ピン54は、操作レバー30の支持ピン32廻りの回動による操作力をリクライニングプレート38又はリフタプレート46の矢印F又は矢印D、矢印E方向の回転力として伝達する機能を果たす構成とされている。
一方、スイッチプレート52の前端には、操作レバー30の前端から前方に突出した選択部としての切替ノブ56が取り付けられている。この切替ノブ56を着座者が前後方向に操作することで、リクライニング選択状態とリフタ選択状態とが切り替えられる構成である。さらに、図1に示される如く、スイッチプレート52の中間部にはスプリング係止片52Bが下向きに突設されており、スプリング係止片52Bには、前端が操作レバー30のスプリング係止片30Fに係止された引張コイルスプリング58の後端が係止されている。
これにより、操作力付与部28では、スイッチプレート52が引張コイルスプリング58によって前向きに付勢されており、切替ノブ56のフランジ部56Aが操作レバー30のストッパ30Gに係合することで上記付勢力が支持されるようになっている。そして、この状態すなわちスイッチプレート52の前側移動限では、切替ピン54が係合溝38Aに入り込んでおり、切替ノブ56の非操作状態ではリクライニング選択状態に切り替えられる構成である。そして、操作レバー30の非操作状態では、リクライニングプレート38は上記ストッパに当接するように偏倚しており、切替ピン54、スイッチプレート52を介してリクライニングプレート38に連結された操作レバー30が非操作位置に保持されるようになっている。
また、操作力付与部28では、引張コイルスプリング58の付勢力に抗して切替ノブ56を所定量だけ後向き(操作レバー30内)に押し込むことで、切替ピン54が係合溝38Aから抜け出すと共に係合溝46Bに入り込み、リクライニング選択状態からリフタ選択状態に切り替わる構成とされている。したがって、操作レバー30の操作によってシートリフタ22を動作させる際には、切替ノブ56を30内に押し込みながら(押し込んだ状態を維持しながら)操作レバー30を矢印D又は矢印E方向に回動させることとなる。
次に、実施形態の作用を説明する。
上記の構成の車両用シート10では、着座者が着座高さを高くする方向に調整する際には、着座者は、例えば操作レバー30の操作部30Aを把持しつつ切替ノブ56を親指などで操作レバー30内に押し込みつつ、すなわちリフタ選択状態に切り替えて、該操作レバー30を中立位置と上操作位置との間で揺動(往復回動)させる。操作レバー30の操作のうち中立位置から上操作位置へ向かう動作に伴う操作力が、係合溝46Bに入り込んだ切替ピン54、リフタプレート46を介してシートリフタ22に伝達され、シートクッション12すなわち車両用シート10が全体として上方に変位する。所望の高さで操作レバー30の操作を停止すると、シートリフタ22によってシートクッション12の高さが調整した高さに維持される。
同様に、着座者が着座高さを低くする方向に調整する際には、着座者は、例えば操作レバー30の操作部30Aを把持しつつ切替ノブ56を親指などで操作レバー30内に押し込みつつ、すなわちリフタ選択状態に切り替えて、該操作レバー30を中立位置と下操作位置との間で揺動(往復回動)させる。操作レバー30の操作のうち中立位置から下操作位置へ向かう動作に伴う操作力が、係合溝46Bに入り込んだ切替ピン54、リフタプレート46を介してシートリフタ22に伝達され、シートクッション12すなわち車両用シート10が全体として下方に変位する。所望の高さで操作レバー30の操作を停止すると、シートリフタ22によってシートクッション12の高さが調整した高さに維持される。
一方、着座者がシートバック14のシートクッション12に対する角度を調整する際には、着座者は、切替ノブ56を操作することなく、すなわちリクライニング選択状態のまま、操作レバー30の操作部30Aに手指を掛けて又は操作部30Aを把持し、該操作部30Aを上方に引き上げて操作レバー30をリクライニング非操作位置からリクライニング操作位置に操作する。すると、係合溝38Aに入り込んだ切替ピン54から操作レバー30の操作力を受けたリクライニングプレート38が矢印F方向に回動し、被覆40Bに対し相対変位するケーブル40Aがロック解除アーム20Fを矢印A側に回動してリクライニング機構20のロックが解除される。
着座者は、シートバック14に体重を掛けて該シートバック14を後傾させて所望にしで停止し、又はリターンスプリングの付勢力で立ち上がるシートバック14を所望の位置で停止させる。着座者が操作レバー30から操作力を解除すると、トーションスプリング20Eの付勢力によって、リクライニング機構20はロック状態に復帰し、操作レバー30は非操作位置に復帰する。
ここで、車両用シート10では、単一の操作レバー30によってリクライニング機構20及びシートリフタ22を独立して(選択的に)操作して調整することができるため、着座者にとって操作性の良好な位置に操作レバー30を配置して、これらリクライニング機構20及びシートリフタ22の操作性を両立する構成が実現された。
この点を図8に示す比較例との比較で説明すると、該比較例に係るシート200では、シート高さ調整用のリフタノブ202と、リクライニングロック解除用のリクライニングレバー204とは、互いに独立して操作されるように、着座者による***作部202A、204Aが大きく離間して配置されている。このため、調整用のリフタノブ202、リクライニングレバー204のそれぞれについて、必要な最低限の寸法、独立した操作スペースを確保する必要があり、これらリフタノブ202、リクライニングレバー204の寸法形状や配置に対する制約が大きい。具体的には、シート200では、着座者にとって操作性の良い位置には、***作部202A、204Aの何れか一方しか配置することができず、この比較例では、リクライニングレバー204は、その位置がシート後部であるため手が届き難く、操作時に手がシートベルト装置206(バックル係止部)等が干渉してしまう虞もある。また、リフタノブ202、リクライニングレバー204は共にアーム長(前後長)が短く制限されるので、操作力の軽減には限界がある。さらに、リフタノブ202、リクライニングレバー204の上記した制約の範囲で各機能の確保が優先されるので、シート200は意匠、設計の自由度が少ない。
このように、車両用シートにおいて、着座者にとって操作性の良好な範囲は限られるが、車両用シート10では、操作レバー30をリクライニング機構20とシートリフタ22とで共通化しているため、該操作レバー30の配置や大きさに対する制約が低減され、設計自由度の向上が図られた。具体的には、単一の操作レバー30をシートベルト装置等との干渉を避けかつ手指の届き易い適切な位置に配置してリクライニング機構20及びシートリフタ22の操作性を確保、向上した。また、操作レバー30は、アーム長の設定の自由度が高いため、操作力や操作ストロークを容易に適切に設定することができる。
このように、本発明の実施形態に係る操作力付与部28を備えた車両用シート10では、リクライニング機構20及びシートリフタ22の操作性を向上することができる。
また、車両用シート10では、切替機構50によって操作レバー30の操作力の伝達される機構を切り替える構成であるため、操作レバー30の操作方向は、リクライニング機構20を調整する場合及びシートリフタ22を調整する場合の何れにおいても、操作部30Aの前端を上下方向に変位させる支持ピン32廻りの回動方向であり、操作者(着座者)に違和感を与えることなく、リクライニング機構20及びシートリフタ22の両者を単一の操作レバー30にて操作させることができる。
また、車両用シート10では、側面視で向き合って開口した係合溝38A及び係合溝46Bの何れか一方に選択的に単一(共通)の切替ピン54を入り込ませることで、リクライニング選択状態とリフタ選択状態とを切り替えるため、簡単な構造で切替機構50が実現される。特に、係合溝38Aと係合溝46Bとの向き合い方向をスイッチプレート52の変位方向(切替ノブ56の操作方向)に一致させているため、変位(力)変換機構が不要で切替機構50の構造が一層簡単である。
なお、上記実施形態では、操作レバー30がシート幅方向に沿う軸線(ポンプ式リフタ機構22F)廻りに回動可能とされた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、操作レバー30が前後方向に沿う軸線廻りの回動によってリクライニング機構20及びシートリフタ22を操作、調整にしても良い。
また、上記実施形態では、第1伝達部材としてリング状のリフタプレート46、第2伝達部材として円板状のリクライニングプレート38を備えた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、これら伝達部材に代えて、円板状のリフタプレートと、該リフタプレートの外径よりも大きな内径を有するリング状のリクライニングプレートとを備えた構成とすることも可能である。
さらに、上記実施形態では、本発明が車両用シート10として適用された例を示したが、本発明はこれに限定されず、各種乗物用シートや安楽椅子、事務椅子などに適用することも可能である。
本発明の実施形態に係る車両用シートの操作力付与部の側断面図である。 本発明の実施形態に係る車両用シートの操作力付与部を示す図であって、(A)はリクライニング選択状態の側断面図、(B)はリフタ選択状態の側断面図である。 本発明の実施形態に係る車両用シートの操作力付与部の平面断面図である。 本発明の実施形態に係る車両用シートの操作力付与部の背面断面図である。 本発明の実施形態に係る車両用シートの全体構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両用シートを構成するシートリフタを示す側面図である。 本発明の実施形態に係る車両用シートを構成するリクライニング機構を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る車両用シートとの比較例に係るシートを示す側面図である。
符号の説明
10 車両用シート(シート)
12 シートクッション
14 シートバック
20 リクライニング機構(角度調整機構)
22 シートリフタ(高さ調整機構)
28 操作力付与部(シートの操作装置)
30 操作レバー(操作部材)
38 リクライニングプレート(第2伝達部材)
38A 係合溝(被係合部、溝部)
46 リフタプレート(第1伝達部材)
46B 係合溝(被係合部、溝部)
52 スイッチプレート(切替部材)
54 切替ピン(係合部)
56 切替ノブ(選択部)

Claims (3)

  1. 着座者による操作によって所定の回動軸線廻りに回動されることで操作力が付与される操作部材と、
    前記操作部材の操作力をシートクッションの高さを調整するための高さ調整機構に伝達するための第1伝達部材と、
    前記操作部材の操作力を前記シートクッションに対するシートバックの角度を調整するための角度調整機構に伝達するための第2伝達部材と、
    前記第1伝達部材の被係合部に前記操作部材の操作力を伝達可能に係合する第1の係合状態と、前記第2伝達部材の被係合部に前記操作部材の操作力を伝達可能に係合する第2の係合状態とを選択的に取り得る切替部材と、
    着座者の操作に応じて、前記切替部材を前記第1の係合状態及び第2の係合状態の何れか一方の選択状態にする選択部と、
    を備え
    前記第1伝達部材及び第2伝達部材は、それぞれ前記シートクッションに対し前記操作部材と同軸的かつ独立して回動可能に支持された回動部材であり、それぞれの前記被係合部が前記操作部材の非操作状態における側面視で互いに向き合って開口する溝部とされており、
    前記切替部材は、前記選択部の操作に応じて直線的に変位し前記各溝部の何れかに入り込む係合部を含んで構成されているシートの操作装置。
  2. 記切替部材は、前記選択部の操作方向に長手とされ、該選択部が長手方向の一端側に設けられると共に前記係合部が長手方向の他端側に設けられて構成されている請求項1記載のシートの操作装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載のシートの操作装置が、シートクッションの側部に設けられたシート。
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