JP4757168B2 - 血液透析装置における逆濾過透析液の送液方法および血液透析装置 - Google Patents

血液透析装置における逆濾過透析液の送液方法および血液透析装置 Download PDF

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Description

本発明は、血液透析装置における逆濾過透析液の送液方法とその方法を用いた血液透析装置に関し、特に、透析液供給用に伸縮自在な弾性膜からなる隔膜により内部を2小室に区分したチャンバを有する血液透析装置において、血液回路内または/および血液透析要素のプライミング、返血、補液等の際に、逆濾過透析液を送液を自動的に効率よく行えるようにした逆濾過透析液の送液方法およびその方法を用いた血液透析装置に関する。
透析膜を介して、血液回路と透析液回路との間で血液透析を行う血液透析装置において、透析液回路側の圧力を血液回路側の圧力よりも高めて、新鮮な透析液を透析膜を通して透析液回路側から血液回路内に送液する方法、いわゆる、逆濾過方式で透析液を送液する方法が知られている(例えば、特許文献1)。この逆濾過透析液の送液により、例えば血液回路内に残留している血液を患者の体内に返血すること等が可能になる。
一方、血液透析装置として、透析液回路に、伸縮自在な弾性膜からなる隔膜により内部を2小室に区分したチャンバを設けたタイプの血液透析装置が知られている(例えば、特許文献2、特許文献3)。この種の血液透析装置では、上記のように伸縮自在な隔膜で2小室に区分された定量容器からなるチャンバが通常少なくとも2個設けられ、一方のチャンバの一方の小室が新鮮透析液の受入を行い、他方の小室から排出された使用済み透析液を排液回路に排液し、他方のチャンバの一方の小室に収容されている新鮮透析液が透析膜を内蔵した血液透析要素に供給され、血液透析要素からの使用済み透析液が他方の小室へ流入されることにより、血液透析が行われるようになっている。そして、新鮮透析液の受入を行うチャンバと、血液透析要素に新鮮透析液を供給するチャンバとを、順次切り替えることにより、連続的に血液透析が行われるようになっている。
このチャンバ方式の血液透析装置においては、そのままでは、以下の理由から、新鮮透析液の血液回路内への逆濾過透析液の送液を行うことはできない。すなわち、伸縮自在な隔膜を備えた2個のチャンバのうち、一方のチャンバは、血液透析要素との間で密閉系回路を形成し、該チャンバの一方の小室から新鮮透析液が血液透析要素に供給されるとともに、血液透析要素からは他方の小室に使用済み透析液が戻される。このとき、他方のチャンバは、新しい透析液を受け入れるとともに、使用済みの透析液を外部へ排出する状態にある。2つのチャンバは交互に切り替わり、一方のチャンバが前者の状態のときに、他方のチャンバは後者の状態にある。新鮮透析液を血液透析要素に供給しているチャンバは、血液透析要素との間で密閉系回路を形成しているので、隔膜に押されて血液透析要素へ供給された一方の小室内の新鮮透析液の量と、血液透析要素から排液されて他方の小室へ流入した使用済み透析液の量とは全く等しくなり、弾性隔膜の変化量に相当した量となる。したがって、この系のままでは、通常、新鮮透析液を血液回路内へと逆濾過供給できるだけの圧力を、透析液回路内に発生させることはできず、血液回路内への逆濾過透析液の送液を行うことはできない。
また、一般に、血液透析装置の構成として、透析液を送液するための高流量ポンプ、たとえばギアポンプと、患者体内の水分を除水するのに利用する低流量ポンプ、たとえばピストンポンプの2種類のポンプが使用されている。高流量ポンプは血液透析要素へ透析液を送液することに使用され、低流量ポンプは血液透析要素の透析膜を介して、患者体内から余剰の水分を除去するために使用される。これらのポンプを使用して逆濾過透析液を送液しようとする場合、高流量ポンプでは多量に逆濾過透析液の送液が可能であるが、流量の精度管理が困難である。また、低流量ポンプは流量の精度は高いが、逆濾過透析液の送液量は多量に得られない、若しくは流量を無理に高めると、本来の使用目的である除水の精度が低下するという問題点がある。
さらに、逆濾過透析液を送液するために、血液透析装置に逆濾過透析液を送液するポンプを別に装備する場合、透析装置内に大きなデバイスを設置するスペースが必要となり、透析装置内も複雑となる。このことにより、装置全体のコストアップを招くとともに、装置のメンテナンス性が低下する。
特開昭63−260570号公報 特公昭56−82号公報 特公昭61−25382号公報
そこで本発明の課題は、上述したチャンバ方式の血液透析装置において、ごく簡単な改良にて、逆濾過透析液の送液を可能ならしめるとともに、高流量での逆濾過透析液の送液を可能とする、血液透析装置における逆濾過透析液の送液方法およびその方法を用いた血液透析装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、チャンバ方式の血液透析装置において、高流量の逆濾過透析液を精度よく得るために、次のように血液透析装置内の透析液の流路を工夫し、所望の逆濾過透析液の送液を可能とするために、後述の実施形態に示すように2方電磁弁を1つ追加する。このように簡便な方法で、高流量の逆濾過透析液を精度よく得ることが可能になる。
すなわち、本発明に係る血液透析装置における逆濾過透析液の送液方法は、患者の体内との間で血液を循環させる血液回路と透析液を流通させる透析液回路との間で透析膜を介して血液透析を行う血液透析要素を備え、透析液回路内に、伸縮自在な隔膜により、新鮮透析液を収容する新鮮透析液側小室と使用済み透析液を収容する使用済み透析液側小室との2小室に区分された定量容器からなるチャンバを少なくとも2つ有する血液透析装置を用い、一方のチャンバの新鮮透析液側小室に新鮮透析液を受け入れ、隔膜を介して該一方のチャンバの使用済み透析液側小室から押し出され排出される使用済み透析液を、他方のチャンバの使用済み透析液側小室へ送液し、隔膜を介して該他方のチャンバの新鮮透析液側小室から押し出され排出される新鮮透析液を、血液透析要素へ送液し、送液された新鮮透析液を透析膜を通して逆濾過方式にて血液回路内に流入させることを特徴とする方法からなる。
この本発明に係る方法においては、従来一方のチャンバの使用済み透析液小室から排液回路に排出されていた使用済み透析液が、他方のチャンバの使用済み透析液小室に送液され、該送液により該他方のチャンバの隔膜が押されて、該他方のチャンバの新鮮透析液側小室から新鮮透析液が強制的に押し出され、該新鮮透析液側小室から押し出され排出される新鮮透析液が血液透析要素へと送液される。これら一連の系を形成することのより、上記一方のチャンバの新鮮透析液側小室への新鮮透析液の受入のための圧力(例えば、ポンプによる圧力)を、実質的にそのまま上記血液透析要素への新鮮透析液の送液圧力として利用することが可能になり、別途ポンプを装備することなく、透析膜を通しての逆濾過が可能になり、逆濾過透析液を血液回路内に送液することが可能になる。新鮮透析液の受入のために設けられているポンプは、通常、短時間で受入完了するために、比較的大容量のポンプが配置されている。つまり、チャンバ方式の血液透析装置でありながら、きわめて簡単な改良のみで、所望の高流量での逆濾過透析液の送液が可能になる。
本発明に係る血液透析装置における逆濾過透析液の送液方法においては、上記一方のチャンバへの新鮮透析液の受入完了時に、両チャンバ間でチャンバの切替を行い、上記他方のチャンバへの新鮮透析液の受入を開始するとともに、上記一方のチャンバの新鮮透析液側小室に満たされている新鮮透析液の血液透析要素への送液を開始することにより、新鮮透析液を連続的に血液透析要素へ送液することができる。これにより、容易に、必要な量だけ逆濾過透析液を血液回路内に流入させることが可能になる。
また、本発明に係る送液方法においては、血液透析要素への新鮮透析液の送液量は、定量容器からなるチャンバの容量に依存している。したがって、とくに、上記のようにチャンバを切り替えながら新鮮透析液を連続的に血液透析要素へ送液する場合には、各チャンバの容量と、切り替え回数や送液回数を考慮することにより、容易に高精度で送液量を制御することが可能になる。
また、チャンバへの新鮮透析液の受入完了時間またはチャンバ切替時間から、血液透析要素へ送液する流速を算出することもできる。流速を算出し、送液時間を考慮すれば、一層高精度で送液量を制御することが可能になる。
また、チャンバ内の新鮮透析液が全て血液透析要素へ送液されたことを検出する手段を設けておけば、該検出手段による検出に基づいてチャンバを切り替えることが可能になり、連続送液を達成するための効率のよいチャンバ切替が可能になる。
また、透析液回路内に圧力を検出する手段を有し、該検出手段により検出された圧力が異常と判断された場合には、血液透析要素への新鮮透析液の送液を中断または中止し、透析液回路内に異常発生時には迅速に対処するようにすることもできる。
また、血液回路内へ逆濾過により送液された新鮮透析液の血液回路内圧力を検出する手段を有し、該検出手段により検出された圧力が異常と判断された場合には、血液透析要素への新鮮透析液の送液を中断または中止し、血液回路内に異常発生時には迅速に対処するようにすることもできる。
また、逆濾過により血液回路内へ送液される新鮮透析液の使用量を、予め設定された設定量に基づいて自動制御することができる。つまり、前記一連の動作とともに、逆濾過送液量を自動制御することが可能である。
さらに、本発明は、上記のような逆濾過透析液の送液方法を用いて、透析膜を通して透析液回路内の新鮮透析液を血液回路内に流入させることにより、プライミング、返血または補液を行うことを可能とした血液透析装置についても提供する。すなわち、上記のような逆濾過透析液の送液を実施することにより、血液透析前の血液回路内のプライミングや、血液回路内に残留している血液を逆濾過透析液によって患者の体内に押し戻す返血が可能となる。さらに、新鮮透析液は極めて清浄に保たれた液であるから、補液として使用可能なものであり、通常生理食塩水等が使用されている補液に代えて、あるいはその通常使用されている補液とともに、逆濾過された新鮮透析液を補液として血液回路内に供給することが可能になる。
このように、本発明に係る血液透析装置における逆濾過透析液の送液方法およびその方法を用いた血液透析装置によれば、チャンバ方式の血液透析装置でありながら、ごく簡単な改良にて、逆濾過透析液の送液が可能になり、しかも、新たにポンプを付加することなく、高流量でかつ高精度の逆濾過透析液の送液が可能となる。そして、この逆濾過透析液の送液は、容易に自動的に行うことができる。また、逆濾過透析液を利用して、容易に、望ましい形態で、プライミング、返血または補液を効率よく実施できるようになる。
以下に、本発明の望ましい実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1〜図3は、本発明の一実施態様に係る逆濾過透析液の送液方法を実施するための血液透析装置を示しており、図1はプライミング時の形態、図2は通常の血液透析時の形態、図3は血液回路の具体例およびそのプライミング時の形態をそれぞれ示している。
まず、図2を参照しながら、通常の血液透析時の形態を主体に説明する。本発明における血液透析装置は、いわゆるチャンバ方式の血液透析装置に構成される。1は、例えば中空糸等からなる透析膜2を備えた血液透析要素を示しており、血液透析要素1では、患者の体内との間で血液を循環させる血液回路3と透析液を流通させる透析液回路4との間で透析膜2を介して血液透析を行う。血液回路3は、患者の動脈側に接続される動脈側血液回路5と静脈側に接続される静脈側血液回路6からなる。血液回路3には、図3に示すように、動脈側血液回路5に、血液の流れ方向に順に、動脈側回路クランプ7、動脈側気泡検知器8、チューブポンプからなる血液ポンプ9、ドリップチャンバ10が設けられており、ドリップチャンバ10には動脈側血液回路内圧力センサ11が設けられている。静脈側血液回路6には、血液の流れ方向に順に、ドリップチャンバ12、静脈側気泡検知器13、静脈側回路クランプ14が設けられており、ドリップチャンバ10には静脈側血液回路内圧力センサ15が設けられている。図3は、逆濾過透析液を利用して血液回路3内のプライミングを実施する際の接続状態を示しており、このときには、動脈針接続部16と静脈針接続部17が互いに接続されて、供給された逆濾過透析液が血液回路3内を循環可能に形成される。血液回路3内に存在する空気、プライミングに使用した逆濾過透析液は、ドリップチャンバ10、12に備えつけられたオーバーフローラインから排出されるようになっている。
透析液回路4内での透析液の流通は次のように行われる。図2に示すように、本実施態様では透析液回路4内に2つの定量容器からなるチャンバ(A)、(B)21、22が設けられている。各チャンバ(A)、(B)21、22内は、伸縮自在な弾性膜からなる隔膜23、24により、新鮮透析液を収容する新鮮透析液側小室25、26と使用済み透析液を収容する使用済み透析液側小室27、28との2小室に区分されている。血液透析時には、例えば図2に示すように、チャンバ22の新鮮透析液側小室26に収容されている新鮮透析液が隔膜24に押し出され血液透析要素1内に送液されて血液透析が行われ、使用済み透析液が使用済み透析液側小室28に戻される。この回路は密閉系回路に形成され、送液量と戻り量は、実質的に同じで隔膜24の移動量に相当している。この透析液の循環は、戻り側回路に設けられた陰圧循環ポンプ29によって行われる。また、この透析液回路4には、フロースイッチ30、バイパス弁1(31)、バイパス弁2(32)、透析液圧センサ33が設けられており、戻り側回路に対しては陰圧開放弁34が設けられている。また、陰圧循環ポンプ29の上流側には、除水ポンプ35が接続されており、患者体内からの余剰の水分を除去できるようになっている。チャンバ22側を血液透析に使用している際に、チャンバ21側では、その新鮮透析液側小室25内に、脱気ポンプ36によりフロースイッチ37を介して新鮮透析液が供給され、新鮮透析液側小室25内が新鮮透析液で満たされる。同時に、使用済み透析液側小室27に収容されていた使用済み透析液は、排液回路38を介して、除水ポンプ35による除水とともに外部に排出される。チャンバ(A)、(B)21、22の新鮮透析液側小室25、26と使用済み透析液側小室27、28に対しては、それぞれ、一対の切替弁39(ノーマルクローズド2方電磁弁)が配置されており、各切替弁39のオンオフ動作によって、血液透析に供されるチャンバと新鮮透析液を受け入れるチャンバとが交互に切替可能となっている。この切替により、血液透析要素1への透析液の供給が連続的に行えるようになっている。なお、40は、本発明において付加したノーマルオープン2方電磁弁であり、該弁40は次に述べる逆濾過透析液の送液時に閉じられる。血液透析時には開かれたままである。弁40以外は、従来装置と同様のものであり、血液透析のための動作も同様である。
次に、図1を参照しながら、本発明における逆濾過透析液の送液について説明する。陰圧循環ポンプ29、除水ポンプ35は作動されず、2方電磁弁からなる弁40がオンされ該弁40が閉じられた条件にて、脱気ポンプ36が作動され、一方のチャンバ21の新鮮透析液側小室25に新鮮透析液が受け入れられる。このとき、隔膜23が使用済み透析液側小室27側に押され、隔膜23を介してチャンバ21の使用済み透析液側小室27から使用済み透析液が押し出されて排出される。押し出され排出された使用済み透析液は、他方のチャンバ22の使用済み透析液側小室28へ送液され、隔膜24が新鮮透析液側小室26側に押され、隔膜24を介してチャンバ22の新鮮透析液側小室26から新鮮透析液が押し出されて排出される。押し出され排出された新鮮透析液は、血液透析要素1へ送液される。これら一連の系は密閉系であるから、隔膜23、隔膜24の動作を介して脱気ポンプ36による圧力が、血液透析要素1への送液圧力として作用する。したがって、血液回路3内の圧力に比べ十分に高い圧力が負荷され、送液された新鮮透析液が透析膜2を通して逆濾過方式にて血液回路3内に流入される。
このとき、透析液圧センサ32により、逆濾過時の透析液回路4内の圧力を検知することができる。したがって、透析液回路4内の圧力に異常が生じた場合には、血液透析要素1への新鮮透析液の送液を中断または中止することができる。また、図3のプライミングの形態例に示したように、血液回路3内に逆濾過により送液された新鮮透析液の血液回路3内の圧力は動脈側血液回路内圧力センサ11または/および静脈側血液回路内圧力センサ15で検出できるので、これらセンサで検出された圧力が異常と判断された場合にも、血液透析要素1への新鮮透析液の送液を中断または中止することができる。これら判断および送液の中断または中止は、図3に示すように制御装置41、42を設けておくことで自動制御できる。
また、上記血液透析要素1へ新鮮透析液を送液するチャンバ22と、新鮮透析液を受け入れるチャンバ21とは、各切替弁39のオンオフ動作によって、交互に切り替えられる。この切替により、逆濾過透析液が連続的に血液回路3内に送液される。つまり、チャンバ21への新鮮透析液の受入完了時に、両チャンバ21、22間でチャンバの切替を行い、他方のチャンバ22への新鮮透析液の受入を開始するとともに、チャンバ21の新鮮透析液側小室25に満たされている新鮮透析液の血液透析要素1への送液を開始することにより、新鮮透析液を連続的に血液透析要素1へ連続的に送液することができる。
この新鮮透析液の血液透析要素1への送液量は、専ら、定量容器からなるチャンバ21、22の容量に依存して行うことになるので、上記のようにチャンバを切り替えながら新鮮透析液を連続的に血液透析要素1へ送液する場合には、各チャンバの容量と、切り替え回数や送液回数を考慮することにより、容易に高精度で送液量を制御することが可能になる。
また、新鮮透析液の受入のために設けられているポンプとしての脱気ポンプ36は、通常、短時間で受入完了するために、比較的大容量のポンプが配置されているので、チャンバ方式の血液透析装置でありながら、上記弁40を追加して所定の制御を行うだけのきわめて簡単な改良のみで、所望の高流量での逆濾過透析液の送液が可能になる。また、溶液量の総量としても、上記チャンバ切替を連続的に行うことにより、容易に所望の量に設定することが可能である。
また、チャンバへの新鮮透析液の受入完了時間またはチャンバ切替時間から、例えばチャンバを交互に切り替えて新鮮透析液を連続的に血液透析要素1へ送液している場合には、チャンバ切替間隔の時間から、そのとき血液透析要素1へ送液されている単位時間当たり送液量、つまり流速を容易に算出することができる。流速を算出し、送液時間を考慮すれば、一層高精度で送液量を制御することが可能になる。
また、チャンバ内の新鮮透析液が全て血液透析要素へ送液されたことを検出する手段を設けておけば、例えば、図示は省略するが、隔膜の挙動を検出できる手段(例えば、隔膜が完全に新鮮透析液側小室に移動されたことを検出するタッチセンサ等)を設けておけば、該検出手段による検出に基づいてチャンバを切り替えることが可能になり、連続送液を達成するための効率のよい、かつより安全、確実なチャンバ切替が可能になる。
また、逆濾過により血液回路内へ送液される新鮮透析液の使用量の総量は、予め設定された設定量に基づいて自動制御することができる。つまり、上述の如く、送液量や流速を精度よく制御できるので、送液される新鮮透析液の使用量の総量が設定値に至ったときに容易に送液停止できる。この制御も、上記一連の動作とともに、自動制御できる。
さらに、図1、図3にはプライミングを実施する場合について例示したが、上記のような本発明に係る逆濾過透析液の送液方法を用いて、透析膜を通して透析液回路内の新鮮透析液を血液回路内に逆濾過方式にて流入させることにより、返血や補液を行うことも可能である。
本発明に係る方法は、チャンバ方式の血液透析装置に適用でき、該血液透析装置を用いて、効率よくプライミングや返血、補液を行うことが可能になる。
本発明の一実施態様に係る逆濾過透析液の送液方法を実施するための血液透析装置のプライミング時の形態を示す機器系統図である。 図1の装置の血液透析時の形態を示す機器系統図である。 図1の装置の血液回路側の詳細を示す部分機器系統図である。
符号の説明
1 血液透析要素
2 透析膜
3 血液回路
4 透析液回路
5 動脈側血液回路
6 静脈側血液回路
7 動脈側回路クランプ
8 動脈側気泡検知器
9 血液ポンプ
10 ドリップチャンバ
11 動脈側血液回路内圧力センサ
12 ドリップチャンバ
13 静脈側気泡検知器
14 静脈側回路クランプ
15 静脈側血液回路内圧力センサ
16 動脈針接続部
17 静脈針接続部
21、22 チャンバ
23、24 隔膜
25、26 新鮮透析液側小室
27、28 使用済み透析液側小室
29 陰圧循環ポンプ
30 フロースイッチ
31 バイパス弁1
32 バイパス弁2
33 透析液圧センサ
34 陰圧開放弁
35 除水ポンプ
36 脱気ポンプ
37 フロースイッチ
38 排液回路
39 切替弁
40 ノーマルオープン2方電磁弁
41、42 制御装置

Claims (9)

  1. 患者の体内との間で血液を循環させる血液回路と透析液を流通させる透析液回路との間で透析膜を介して血液透析を行う血液透析要素を備え、透析液回路内に、伸縮自在な隔膜により、新鮮透析液を収容する新鮮透析液側小室と使用済み透析液を収容する使用済み透析液側小室との2小室に区分された定量容器からなるチャンバを少なくとも2つ有する血液透析装置を用い、一方のチャンバの新鮮透析液側小室に新鮮透析液を受け入れ、隔膜を介して該一方のチャンバの使用済み透析液側小室から押し出され排出される使用済み透析液を、他方のチャンバの使用済み透析液側小室へ送液し、隔膜を介して該他方のチャンバの新鮮透析液側小室から押し出され排出される新鮮透析液を、血液透析要素へ送液し、送液された新鮮透析液を透析膜を通して逆濾過方式にて血液回路内に流入させることを特徴とする、血液透析装置における逆濾過透析液の送液方法。
  2. 前記一方のチャンバへの新鮮透析液の受入完了時に、両チャンバ間でチャンバの切替を行い、前記他方のチャンバへの新鮮透析液の受入を開始するとともに、前記一方のチャンバの新鮮透析液側小室に満たされている新鮮透析液の血液透析要素への送液を開始することにより、新鮮透析液を連続的に血液透析要素へ送液する、請求項1に記載の血液透析装置における逆濾過透析液の送液方法。
  3. 血液透析要素への新鮮透析液の送液量が定量容器からなるチャンバの容量に依存している、請求項1または2に記載の血液透析装置における逆濾過透析液の送液方法。
  4. チャンバへの新鮮透析液の受入完了時間またはチャンバ切替時間から、血液透析要素へ送液する流速を算出する、請求項2または3に記載の血液透析装置における逆濾過透析液の送液方法。
  5. チャンバ内の新鮮透析液が全て血液透析要素へ送液されたことを検出する手段を有し、該検出手段による検出に基づいてチャンバを切り替える、請求項2〜4のいずれかに記載の血液透析装置における逆濾過透析液の送液方法。
  6. 透析液回路内に圧力を検出する手段を有し、該検出手段により検出された圧力が異常と判断された場合には、血液透析要素への新鮮透析液の送液を中断または中止する、請求項1〜5のいずれかに記載の血液透析装置における逆濾過透析液の送液方法。
  7. 血液回路内へ逆濾過により送液された新鮮透析液の血液回路内圧力を検出する手段を有し、該検出手段により検出された圧力が異常と判断された場合には、血液透析要素への新鮮透析液の送液を中断または中止する、請求項1〜6のいずれかに記載の血液透析装置における逆濾過透析液の送液方法。
  8. 逆濾過により血液回路内へ送液される新鮮透析液の使用量を、予め設定された設定量に基づいて自動制御する、請求項1〜7のいずれかに記載の血液透析装置における逆濾過透析液の送液方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の方法を用いて、透析膜を通して透析液回路内の新鮮透析液を血液回路内に流入させることにより、プライミング、返血または補液を行うことを可能とした血液透析装置。
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