JP4753817B2 - 充電器 - Google Patents

Description

本発明は、パーソナル・コンピュータ（ＰＣ）等のＵＳＢ（ユニバーサル・シリアル・バス）を利用して二次電池を充電するに好適な、取り扱い性に優れた充電器に関する。

充電により繰り返し使用可能な二次電池、特に単３型や単４型と称される円筒形（丸形）の二次電池は、各種の機器の汎用電源として多用されている。この種の二次電池の充電器は、専ら、二次電池が着脱自在に装着される電池収納部を備えた筐体に、トランスや整流器等からなるＡＣ-ＤＣ変換器を内蔵し、例えばその筐体に組み込まれたＡＣプラグをＡＣコンセントに直接装着して使用されるように構成される。

尚、二次電池を内蔵した機器に外部接続して使用される充電器、いわゆるＡＣアダプタとして、その本体部である筐体からＡＣコードとＤＣコードとをそれぞれ導出し、これらのコードを上記筐体の周囲に巻き付けて収納し得るように構造のものや、ＡＣプラグが組み込まれた筐体からＤＣコードを導出した充電器も提唱されている（例えば特許文献１,２を参照）。
特開２００４−７９３２０号公報 特開２００３−４０５３３号公報

ところでパーソナル・コンピュータ（ＰＣ）等におけるＵＳＢ（ユニバーサル・シリアル・バス）には、直流の電源ラインが設けられており、微小電力ではあるが上記ＵＳＢに接続された外部機器に電源供給を行い得るようになっている。従ってこのようなＵＳＢを利用した充電器を実現すれば、ＰＣ使用環境において手軽に二次電池を充電することが可能となる。

本発明はこのような要求に鑑みてなされたもので、その目的は、例えばＵＳＢを利用して二次電池を充電するに好適な、取り扱い性に優れた充電器を提供することにある。

上述した目的を達成するべく本発明に係る充電器は、二次電池が着脱自在に装着される電池収納部を備えた筐体と、この筐体から導出された電源コードの先端に装着されたコネクタ、例えばＵＳＢコネクタと、前記筐体の内部に組み込まれて前記コネクタを介して給電される電力により前記電池収納部に装着された二次電池を充電する充電電源とを具備したものであって、特に前記筐体の外周壁に、該外周壁に沿って前記電源コードが巻装される樋状のコード収納部を設けると共に、前記コネクタを着脱自在に保持するコネクタ保持部を設けたことを特徴としている。

好ましくは前記コネクタ保持部は、前記ＵＳＢコネクタの電極部を、保持する穴部として実現される。具体的には前記コネクタ保持部を、前記電源コードを樋状のコード収納部に巻装した状態で前記ＵＳＢコネクタが位置付けられる部位に、該ＵＳＢコネクタの電極部を保持する構造の穴部として設けることが好ましい。

また本発明に係る充電器は、更に前記電池収納部に装着された二次電池の充電量を求める残量測定部と、前記ＵＳＢコネクタを介して外部機器、例えばパーソナルコンピュータとの間で情報通信する通信部とを備え、この通信部を介して前記残量測定部にて求められた二次電池の充電量の情報を出力し、これによって前記パーソナルコンピュータの表示画面上で前記二次電池の充電量を、例えば棒グラフ表示することを特徴としている。
更に、コネクタの把持部は、筐体の外周の側部に設けた切り欠き部に位置する。
そして、コネクタ保持部を筐体の側面に沿った穴部として設け、切り欠き部を、筐体の平面状の側面に沿って、コネクタより長く形成して、筐体の側面に沿ってコネクタを進退させてコネクタ保持部に対する装脱を行っている。

上記構造の充電器によれば、電池収納部を備えた筐体から導出された電源コードを前記筐体の外周壁に設けられた樋状のコード収納部に巻装し、この状態で前記電源コードの先端に装着されたコネクタ（例えばＵＳＢコネクタ）を前記コネクタ保持部に嵌め込むだけで、これらの電原コードおよびコネクタを前記筐体の外周壁に見栄え良く収納することができる。そして前記コネクタ保持部からＵＳＢコネクタを取り外せば、これによって前記筐体から電源コードを介して上記ＵＳＢコネクタを引き延ばすことができるので、該ＵＳＢコネクタをＰＣ等におけるＵＳＢポートに容易に装着することが可能となる。

特に電源コードを介して筐体からＵＳＢコネクタを引き出した構造を有するので、電池収納部に二次電池を収納してその全体的な重量が増えた場合でも、ＵＳＢコネクタとＵＳＢ端子との接続部分にて上記重量を支える必要がない。従って上記接続部分に不本意な機械的ストレスが加わる虞がない等の利点がある。
またＵＳＢコネクタを介する情報通信により、充電器において計測される二次電池の充電量の情報を出力するようにしておけば、例えばパーソナルコンピュータの表示画面上で上記二次電池の充電状態を簡易にモニタすることが可能となる。

以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る充電器について説明する。
この充電器は、パーソナル・コンピュータ（ＰＣ）等におけるＵＳＢ（ユニバーサル・シリアル・バス）に接続され、該ＵＳＢから給電される直流電力にて単３型、或いは単４型と称される円筒形（丸形）の二次電池を充電するものである。
図１は上記充電器の外観斜視図、図２は上記充電器を裏面側から見た斜視図、そして図３はその分解斜視図をそれぞれ示している。この充電器は、概略的には上述した二次電池が着脱自在に装着される電池収納部１を備えたプラスチック製の筐体２と、この筐体２から導出された電源コード３と、この電源コード３の先端に装着されたＵＳＢコネクタ４と、前記筐体２の内部に組み込まれて前記ＵＳＢコネクタ４を介して給電される電力により前記電池収納部１に装着された二次電池を充電する充電電源５とを備えて構成される。

筐体２は、箱形の上ケース２ａと下ケース２ｂとからなり、充電電源５を構築する電子部品等を搭載したプリント基板６を上記下ケース２ｂの内部に組み込み、上記プリント基板６を覆って前記上ケース２ａを下ケース２ｂに接合することにより一体化される。そして前記電源コード３は、その一端を前記プリント基板６に接続して設けられ、他端側を前記筐体２の外周壁に設けられたコード引き出し口２ｃを通して該筐体２の外部に引き出されている。この外部に引き出された電源コード３の先端部にＵＳＢコネクタ４が装着されている。

また前述した電池収納部１は、前記上ケース２ａの上面に設けた凹部として形成されており、図４に示すように単４型の二次電池７を２本、または図５に示すように単３型の二次電池８を２本並べて着脱自在に収納し得るようになっている。そして前記プリント基板６には、図３に示すように該プリント基板６の一端部に位置して２つの固定端子１０ａ,１０ｂが設けられている。これらの固定端子１０ａ,１０ｂは、上述した電池収納部１の内壁部に突出して、該電池収納部１に装着される二次電池７,８の一方の電極（マイナス端子）に圧接するものである。

更にこのプリント基板６の前記固定端子１０ａ,１０ｂに対して所定の距離を隔てて対峙する部位には、前記二次電池７,８の他方の電極（プラス端子）に圧接して該二次電池７,８を保持する可動端子台１１が設けられている。この可動端子台１１は、略直方体形状のブロック体１１ａに２つの端子板１１ｂ,１１ｃを組み込んだものであり、ブロック体１１ａの両側部に突出する軸部１１ｄを前述した上ケース２ａと下ケース２ｂとの間に挟み込まれて傾倒自在に支持される。そしてこの可動端子台１１は、常時は横向きに寝かした状態で前記電池収納部１の内側に収納され、その側部から上端部に掛けて露出させた前記端子板１１ｂ,１１ｃを前記固定端子１０ａ,１０ｂに対峙させている（図１、図４、図５等を参照）。

上記構成の充電器を用いて小型の単４型の二次電池７を充電する場合には、前記可動端子台１１は横向きに寝かせた状態のまま使用される。この状態で前記電池収納部１に単４型の二次電池７を装着することで、図４に示すように該二次電池７は前記固定端子１０ａ,１０ｂと前記可動端子台１１の端子板１１ｂ,１１ｃとの間に挟み込まれて保持される。
また前記電池収納部１に前記単４型の二次電池７よりも大きい単３型の二次電池８を装着する場合、前記可動端子台１１は図５に示すように縦向きに起こして使用される。そしてその内側面に露出させた前記可動端子台１１の前記端子板１１ｂ,１１ｃを前記固定端子１０ａ,１０ｂに対峙させ、その間に単３型の二次電池８を挟み込んで保持するものとなっている。このようにして可動端子台１１を横向きに寝かした状態、また縦向きに起こした状態で使用するべく、前述したように前記端子板１１ｂ,１１ｃはブロック体１１ａの上端部から側部に掛けて設けられており、二次電池７,８のプラス端子に確実に圧接するようになっている。尚、上記端子板１１ｂ,１１ｃは前記プリント基板６にそれぞれ電気的に接続されている。そしてこれらの端子板１１ｂ,１１ｃと前記固定端子１０ａ,１０ｂとの間に前述した充電電源５から直流電圧が印加され、これによって固定端子１０ａ,１０ｂとの間に保持した二次電池７,８を充電するものとなっている。

さて基本的には上述した如く構成される充電器においてこの発明が特徴とするところは、前記電源コード３を前記筐体２の外周壁から引き出すようにし、前記筐体２の外周壁に該外周壁に沿って前記電源コード３が巻装される樋状のコード収納部１２を設けると共に、前記ＵＳＢコネクタ４を着脱自在に保持するコネクタ保持部１３を設けた点にある。具体的には前記コード収納部１２は、電源コード３から引き出される前記筐体２の外周壁における長手方向の一端部から、その短手方向の側部に掛けて前記上ケース２ａと下ケース２ｂとの接合部に沿って樋状に設けられている。特にこの樋状のコード収納部１２の溝幅は、前記電源コード３の外被体の径よりも若干狭く設定されており、またその溝深さは前記電源コード３の外被体の径よりも若干深く設定されている。このようなコード収納部１２に前記電源コード３を、その外被体の弾性力を利用して押し込むことで、該電源コード１３はコード収納部１３に軽く挟持された状態で保持される。尚、前記コード収納部１２の溝幅を、前記電源コード３の外被体の径よりも大きくしても良いことは言うまでもない。

また前記コネクタ保持部１３は、前記筐体２の側部外周壁であって前記コード収納部１２の延長線上に設けられている。特にコネクタ保持部１３は、前記電源コード３を樋状のコード収納部１２に巻装した状態で前記ＵＳＢコネクタ４が位置付けられる部位に、図２に示すように該ＵＳＢコネクタ４の電極部４ａを前記筐体２の裏面側から嵌め込み得る構造の溝部として設けられている。ちなみにＵＳＢコネクタ４の電極部４ａは、所定の厚みの内部空間を形成した四角形状の金属製外囲器の内部に複数の端子を設けた構造をなし、外観的には略直方体形状をなす。そしてこのようなＵＳＢコネクタ４の電極部４ａを保持するコネクタ保持部１３は、図２に示すように前記筐体２の裏面側に連なる開口部１３ａを形成して設けられており、この開口部１３ａを通してＵＳＢコネクタ４を装脱し得るようになっている。

このようなコネクタ保持部１３に前記ＵＳＢコネクタ４の電極部４ａを嵌め込むことで、図１に示すように前記ＵＳＢコネクタ４が筐体２の側部に保持されるようになっている。特にＵＳＢコネクタ４は、その把持部４ｂを筐体２の側部に設けた切り欠き部２ｄに位置付けられて前記コネクタ保持部１３に保持されるようになっている。そしてこの切り欠き部２ｄを通して指先にて前記コネクタ保持部１３に装着したＵＳＢコネクタ４の把持部４ｂを外部から把持し得るようになっている。尚、コネクタ保持部１３の上部には、筐体２の上ケース２ａの上面が延出しており、ＵＳＢコネクタ４の上側への過剰な動きは上記筐体２の上ケース２ａにより止められる。

このようにしてコネクタ保持部１３に装着されたＵＳＢコネクタ４の上記コネクタ保持部１３からの取り外しは、前記切り欠き部２ｄを通して筐体２の上面側から前記ＵＳＢコネクタ４の把持部４ｂをその裏面側に押し出すことによってなされる。そしてこの状態から前記電源コード３を前記コード保持部１２から取り外すことにより、図４および図５にそれぞれ示すように筐体２からＵＳＢコネクタ４が引き出されることになる。逆に筐体２から引き出されたＵＳＢコネクタ４の収納は、先ず電源コード３をコード保持部１２に嵌め込み、その後、筐体２の裏面側からＵＳＢコネクタ４の電極部４ａを、前述したコネクタ保持部１３に嵌め込むことによってなされる。

かくして上述した如く構成された充電器によれば、筐体２から引き出された電源コード３の先端部にＵＳＢコネクタ４が装着されているので、このＵＳＢコネクタ４をＰＣのＵＳＢポートに装着するだけで、上記電源コード３を介して充電器本体（筐体２）をＵＳＢに接続することが可能となる。従って筐体２の電池収納部１に二次電池７,８を収納し、実質的に筐体２側の重量が増えている場合であっても、筐体２側とＵＳＢコネクタ４とを重量的に分離することができるので、該ＵＳＢコネクタ４が装着されたＰＣのＵＳＢポート側に不本意な機械的ストレスが加わることがない。故にＵＳＢコネクタ４とＰＣのＵＳＢポートとの接続状態を安定に保ってＵＳＢから筐体２側に安定に電力供給することが可能となる。

また充電器を使用しない場合には、その電源コード３を筐体２の外周壁に設けたコード収納部１２に収納し、更にＵＳＢコネクタ４をコネクタ保持部１３に装着して保持することができるので、その収納形態を整然とまとめることができ、すっきりとした見栄えの良いものとし得る。しかもコネクタ保持部１３からのＵＳＢコネクタ４の取り外しについては、該ＵＳＢコネクタ４の把持部４ｂを筐体２の裏面側に押し出すだけで良いので、その取り扱いが非常に簡単であり、その取り外し操作自体も容易である。また逆にＵＳＢコネクタ４のコネクタ保持部１３への装着も容易である。従ってその取り扱いの容易化を図り、使い勝手の良い充電器を実現することができる。

尚、図６および図７に本発明の別の実施形態を示すように、コネクタ保持部１３を筐体２の側面に沿った穴部として設けることも可能である。但し、この場合には筐体２の側面に沿ってＵＳＢコネクタ４を進退させて前記コネクタ保持部１３に対する装脱を行うことが必要なので、前述した切り欠き部２ｄを該筐体２の側面に沿って長めに形成しておくようにすれば良い。このような構造とすれば、コネクタ保持部１３からの前記ＵＳＢコネクタ４の不本意な脱落を確実に防止することが可能となる。

ところで図８に本発明に係る充電器の電気的な構成を示すように、二次電池７,８を充電する充電電源２１に加えて、上記二次電池７,８の充電量を求める残量測定部２２や、前記ＵＳＢコネクタ４を介して外部機器（例えばパーソナルコンピュータ）と情報通信する通信部２３を組み込んでおくことが有用である。そしてＵＳＢコネクタ４を介して前記通信部２３から前記残量測定部２２にて求められた二次電池７,８の充電量（電池残量）の情報を出力可能にしておくことが好ましい。

このように充電器を構成しておけば、例えば図９に示すように本発明に係る充電器をパーソナルコンピュータ（ＰＣ）３０に接続し、このパーソナルコンピュータ（ＰＣ）３０の表示画面上で前記二次電池７,８の充電量を、例えば棒グラフ３１として表示することで、その充電状態を簡易にモニタすることが可能となる。特にパーソナルコンピュータ（ＰＣ）３０を充電器に対する電源供給部として機能させながら、その充電状態を簡易にモニタすることが可能となる。

尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えばコネクタ保持部１３を筐体２の側面にその開口部を設けた凹部として実現し、この凹部にＵＳＢコネクタ４の電極部４ａを筐体２の側面側から嵌め込む構造としても良い。またコネクタ保持部１３の内側に、ＵＳＢコネクタ４の電極部４ａを、その両側部から挟み込んで保持する弾性片を設けておくことも有用である。また電源コード３が長い場合には、前述した樋状のコード保持部１２を筐体の外周壁の略全周に亘って設けるようにしても良い。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。

本発明の一実施形態に係る充電器の外観斜視図。 図１に示す充電器を裏面側から見た斜視図。 図１に示す充電器の分解斜視図。 単４型の二次電池を充電する際の使用状態を示す図。 単３型の二次電池を充電する際の使用状態を示す図。 本発明の別の実施形態に係る充電器の外観斜視図。 図６に示す充電器を角度を変えて見た斜視図。 本発明に係る充電器の電気的な構成を示す図。 本発明に係る充電器をパーソナルコンピュータに接続した使用状態の例を示す図。

符号の説明

１ 電池収納部
２ 筐体
３ 電源コード
４ ＵＳＢコネクタ
１２ コード収納部
１３ コネクタ保持部

Claims (3)

1. 二次電池が着脱自在に装着される電池収納部を備えた筐体と、
   この筐体から導出された電源コードの先端に装着されたコネクタと、
   前記筐体の内部に組み込まれて前記コネクタを介して給電される電力により前記電池収納部に装着された二次電池を充電する充電電源とを具備し、
   前記筐体の外周壁に、該外周壁に沿って前記電源コードが巻装される樋状のコード収納部を設けると共に、前記コネクタを着脱自在に保持するコネクタ保持部を設け、
   前記コネクタの把持部は、前記筐体の外周の側部に設けた切り欠き部に位置し、
   前記コネクタ保持部を前記筐体の側面に沿った穴部として設け、前記切り欠き部を、前記筐体の平面状の側面に沿って、前記コネクタより長く形成して、前記筐体の側面に沿って前記コネクタを進退させて前記コネクタ保持部に対する装脱を行う
   ことを特徴とする充電器。
2. 前記コネクタはＵＳＢコネクタであって、前記コネクタ保持部は上記ＵＳＢコネクタの電極部を、保持する前記穴部からなる請求項１に記載の充電器。
3. 請求項２に記載の充電器において、更に前記筐体の内部に組み込まれて前記電池収納部に装着された二次電池の充電量を求める残量測定部と、前記ＵＳＢコネクタを介して外部機器との間で情報通信する通信部とを備え、この通信部を介して前記残量測定部にて求められた二次電池の充電量の情報を出力することを特徴とする充電器。
   

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