JP4752707B2 - 電解コンデンサ用電解液 - Google Patents

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Description

この発明は電解コンデンサ用電解液、特に低比抵抗特性を有する電解コンデンサ用電解液に関する。
電解コンデンサは、一般的には帯状の高純度のアルミニウム箔に、化学的あるいは電気化学的にエッチング処理を施して、アルミニウム箔表面を拡大させるとともに、このアルミニウム箔をホウ酸アンモニウム水溶液等の化成液中にて化成処理して表面に酸化皮膜層を形成させた陽極電極箔と、エッチング処理のみを施した高純度のアルミニウム箔からなる陰極電極箔とを、マニラ紙等からなるセパレータを介して巻回してコンデンサ素子を形成する。そして、このコンデンサ素子は、電解コンデンサ駆動用の電解液を含浸した後、アルミニウム等からなる有底筒状の外装ケースに収納する。外装ケースの開口部には弾性ゴムからなる封口体を装着し、絞り加工により外装ケースを密封している。
ここで、コンデンサ素子に含浸される高電導率を有する電解コンデンサ駆動用の電解液として、γ−ブチロラクトンを主溶媒とし、溶質として環状アミジン化合物を四級化したカチオンであるイミダゾリニウムカチオンやイミダゾリウムカチオンを、カチオン成分とし、酸の共役塩基をアニオン成分とした塩を溶解させたものが用いられている(特許文献1及び特許文献2参照)。この電解液は導電率には優れるものの耐電圧に乏しく、高導電率特性を有しさらに耐電圧も高い電解液用溶質としてボロジグリコール酸が提案されている(特許文献3)。
特開平08−321440号公報 特開平08−321441号公報 特開平2004−134458号公報
このボロジグリコール酸を用いた電解液は耐電圧は高いものの、漏れ電流が高いという問題点を有していた。
そこで、本発明は、低比抵抗特性を有し、さらに耐電圧が高く、漏れ電流も低い電解コンデンサ用電解液を提供することを目的とする。
本発明の電解コンデンサ用電解液は、溶質としてボロジグリコール酸三級アミン塩を用い、0.4〜1.0wt%の水と、ヒドロキシカルボン酸またはその誘導体またはそれらの塩と、亜硫酸基または過硫酸基を含む化合物から選ばれる一種または二種以上とを添加したことを特徴とする。
そして、溶媒としてγ-ブチロラクトンを用いたことを特徴とする。
また、前記電解液において、溶媒中90wt%以下のスルホラン、3−メチルスルホランまたは2,4−ジメチルスルホランを含有することを特徴とする。
本発明者らは、ボロジグリコール酸を用いた電解液の漏れ電流が高い原因について、この電解液の火花電圧について電圧の立ち上がりに時間がかかることに注目した。すなわち、V−t特性を測定してみると50V程度までは立ち上がるもののその後の立ち上がりは悪い。つまり、コンデンサ製造時に化成はされるが、その後の化成皮膜溶解、再化成反応の反応性が悪く、したがって耐電圧は高いが漏れ電流が高くなると推察した。そこで、この立ち上がりを改善すべく検討した結果、0.4〜3.0wt%の水を含み、ヒドロキシカルボン酸またはその誘導体またはそれらの塩と、亜硫酸基または過硫酸基を含む化合物から選ばれる一種または二種以上とを添加することによって、火花電圧の立ち上がりが高くなることが判明した。すなわち、電解液に存在する水によって電極箔の化成反応がおこり、ヒドロキシカルボン酸またはその誘導体またはそれらの塩と、亜硫酸基または過硫酸基を含む化合物から選ばれる一種または二種以上とによってその反応が促進されて、電解液の化成性が向上して、火花電圧の立ち上がりが早くなり、その結果、漏れ電流が低減するものと思われる。
本発明の電解コンデンサ用電解液は、溶質としてボロジグリコール酸三級アミン塩、溶媒、0.4〜1.0wt%の水を含み、ヒドロキシカルボン酸またはその誘導体またはそれらの塩と、亜硫酸基または過硫酸基を含む化合物から選ばれる一種または二種以上とを添加したことを特徴としている。水の添加量は、0.4〜3.0wt%であるが、このましくは0.4〜2.0wt%、さらにこのましくは0.5〜0.8wt%である。この範囲未満では効果が少なく、この範囲を越えるとボロジグリコール酸の加水分解によるものと思われるが、ESRが上昇する。
ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、サリチル酸 、ヒドロキシマロン酸、リンゴ酸、α−メチルリンゴ酸、酒石酸、クエン酸、γ−レゾルシル酸 、β−レゾルシル酸 、ヒドロキシフタル酸、ジヒドロキシフタル酸を挙げることができる。
亜硫酸基または過硫酸基を含む化合物としては、亜硫酸、亜硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム等を挙げることができる。
これらの添加剤の添加量は0.1〜3wt%、好ましくは0.3〜2wt%である。この範囲未満では化成性向上効果が低下し、この範囲を越えると比抵抗増大、pHの低下によって化成性が低下する。 。
そして、本発明の電解液におけるボロジグリコール酸の添加量は、10〜50wt%、好ましくは20〜30wt%である。この範囲未満では比抵抗が上昇し、この範囲を越えると耐電圧が低下する。 。
本発明の電解液に用いる溶媒としては、プロトン性極性溶媒、非プロトン性溶媒、及びこれらの混合物を用いることができる。プロトン性極性溶媒としては、一価アルコール類(エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類およびオキシアルコール化合物類(エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メトキシプロピレングリコール、ジメトキシプロパノール等)などが挙げられる。また、非プロトン性の極性溶媒としては、アミド系(N−メチルホルムアミド、N,N─ジメチルホルムアミド、N─エチルホルムアミド、N,N─ジエチルホルムアミド、N─メチルアセトアミド、N,N─ジメチルアセトアミド、N─エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックアミド等)、ラクトン類(γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン等)、スルホ ラン系(スルホ ラン、3−メチルスルホ ラン、2,4−ジメチルスルホ ラン等)、環状アミド系(N─メチル─2─ピロリドン等)、カーボネイト類(エチレンカーボネイト、プロピレンカーボネイト、イソブチレンカーボネイト等)、ニトリル系(アセトニトリル等)、スルホ キシド系(ジメチルスルホ キシド等)、2−イミダゾリジノン系〔1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジ(n−プロピル)−2−イミダゾリジノン等)、1,3,4−トリアルキル−2−イミダゾリジノン(1,3,4−トリメチル−2−イミダゾリジノン等)〕などが代表として、挙げられる。なかでも、γ−ブチロラクトンを用いるとインピーダンス特性が向上するので好ましく、スルホ ラン、3−メチルスルホ ラン、または2,4−ジメチルスルホ ランを用いると高温特性が向上するので好ましい。γ-ブチロラクトンの溶媒中の含有率は、10〜100wt%、好ましくは30〜100wt%である。この範囲未満では比抵抗が上昇する。
以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
本実施例ではボロジグリコール酸25部、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.1部、γ−レゾルシル酸1部、溶媒として75部のγ-ブチロラクトンまたはγ-ブチロラクトンとスルホランからなる電解コンデンサ用電解液を用いた。なお、比較例1、2として本願の添加剤を用いない電解液、比較例3としてγ−レゾルシル酸1部を添加した電解液を用いて電解コンデンサを作製した。これらの電解コンデンサについて高温寿命特性を評価した。試験条件は105℃、1000時間負荷である。電解液の溶媒の比率と試験結果を(表1)に示す。
Figure 0004752707
(表1)から分かるように、実施例は比較例に比べて、初期、高温寿命試験後も漏れ電流特性が改善されている。また、γ−レゾルシル酸を添加した比較例3は添加しない比較例2に比べて効果はなく、本願のヒドロキシカルボン酸またはその誘導体またはそれらの塩と、亜硫酸基または過硫酸基を含む化合物の相乗効果によって、本願の効果が得られていることがあきらかである。

Claims (4)

  1. 溶質としてボロジグリコール酸三級アミン塩を用い、0.4〜3.0wt%の水と、ヒドロキシカルボン酸またはその誘導体またはそれらの塩と、亜硫酸基または過硫酸基を含む化合物から選ばれる一種または二種以上とを添加した電解コンデンサ用電解液。
  2. ヒドロキシカルボン酸がγ-レゾルシル酸であり、過硫酸基を含む化合物がペルオキソ二硫酸アンモニウムである請求項記載の電解コンデンサ用電解液。
  3. 溶媒としてγ-ブチロラクトンを用いた請求項1又は2記載の電解コンデンサ用電解液。
  4. 溶媒中90wt%以下のスルホラン、3−メチルスルホランまたは2,4−ジメチルスルホランを含有する請求項3記載の電解コンデンサ用電解液。
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