JP4752269B2 - ポルフィリン化合物及びその製造方法、有機半導体膜、並びに半導体装置 - Google Patents

ポルフィリン化合物及びその製造方法、有機半導体膜、並びに半導体装置 Download PDF

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本発明は、ポルフィリン化合物及びその製造方法、有機半導体膜及びその製造方法、並びに半導体装置及びその製造方法に関するものである。
現在、トランジスタやダイオードなどの様々な半導体デバイスは、主にシリコンなどの無機半導体材料によって形成されている。その製造方法はフォトリソグラフィとエッチングによる半導体層のパターニングを基本としており、高価な装置と多数の工程を必要とするので、生産コストが高い。また、高温での熱処理が必要であることから、基板などの材料が制約される。
それに対し、有機半導体デバイスは、塗布法や浸漬法などの簡易なプロセスで製造でき、無機半導体デバイスに比べて低コストで大面積のデバイスが作製可能である。また、プラスチック基板などの、軟らかくて曲げやすく、フレキシブルであるが耐熱性のない基板にも形成でき、機械的衝撃に対しても安定である。
そこで、近年、表示装置のアクティブマトリックス回路に用いられる薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;以下、TFTと略記する。)などを想定して、トランジスタのチャネル層をシリコン層から有機半導体層に置き換えようとする、有機半導体材料を用いた有機電界効果トランジスタの開発研究が活発に行われている。
有機チャネル材料としては、ペンタセン(S.Nelsonら, Appl. Phys. Lett., (1998), 72, 1854-1856)、オリゴチオフェン((a)G.Horowitzら, Solid State Commun., (1989), 72, 381-384、(b)F.Garnier, Pure Appl. Chem., (1996), 68, 1455-1462、(c)H.E.Katz, J. Mater. Chem., (1997), 7, 369-379)など、低分子量で、蒸着によって半導体層を形成する材料や、レジオレギュラーポリチオフェンなど、高分子量で、溶液の塗布によって半導体層を形成する材料((a)Z.Baoら, Appl. Phys. Lett., (1996), 69, 4108-4110、(b)Z.Baoら, Chem. Mater., (1997), 9, 1299-1301、B.S.Ongら, J. Am. Chem. Soc., (2004), 126, 3378-3379)を用いた研究が主流となっている。
また、オリゴチオフェン、ペンタセン、ポルフィリンなどの前駆体を塗布により成膜する研究も注目を浴びている(A.R.Murphyら, J. Am. Chem. Soc., (2004), 126, 1596-1597、(a)P.T.Herwigら, Adv. Mater., (1999), 11, 480-483、(b)A.Afzaliら, J. Am. Chem. Soc., (2002), 124, 8812-8813、S.Aramakiら, Appl. Phys. Lett., (2004), 84,2085-2087、(a)G.Horowitzら, Adv. Mater., (1998), 10, 365-377、(b)H.E.Katz, Acc. Chem. Res., (2001), 34, 359-369、(c)C.D.Dimitrakopoulosら, Adv. Mater., (2002), 14, 99-117)。
また、後述の特許文献1のように、それぞれがトランジスタのチャンネル材料として応用されているポルフィリンとオリゴチオフェンTを1つの分子に組み込み、ポルフィリン環とオリゴチオフェン鎖とを有する複合体分子を用いた有機電界効果トランジスタなども試作されている。
特開2004−6758号公報(第5−14、17及び18頁、図1)
しかしながら、有機半導体材料では、TFTの特性指標であるキャリア移動度は、典型的な値として10-3〜1cm2/Vsが得られているにすぎない(C.D.Dimitrakopoulosら, Adv. Mater., (2002), 14, 99-117)。この値は、アモルファスシリコンの移動度である数cm2/Vsや多結晶シリコンの移動度である約100cm2/Vsに比べて低く、ディスプレイ用TFTで要求される移動度1〜3cm2/Vsに達していない。このため、移動度を改善することが有機半導体材料開発の大きな課題となっている。
有機半導体材料の移動度は、分子内の電荷移動および分子間の電荷移動によって決定される。分子内の電荷移動は、π電子が非局在化して共役π電子系を形成することによって可能となる。分子間の電荷移動は、分子間の結合、π−π相互作用による分子軌道の重なりによる伝導、または分子間のトラップ準位を介してのホッピング伝導によって行われる。
この場合、分子内での移動度をμ-intra、分子間の結合による移動度をμ-inter、分子間のホッピング伝導の移動度をμ-hopとすると、
μ-intra ≫ μ-inter > μ-hop
の関係があり、有機半導体材料では、遅い分子間の電荷移動が全体としての移動度を制限しているため、電荷の移動度が小さくなっている。
従って、有機半導体材料の高いキャリア移動度を実現するには、共役π電子系を有する分子同士をどのように配置してパッキングするかということが最も重要になる。
一方、作製工程の簡易化という観点からは、有機半導体材料を適当な溶媒に溶解させ、この溶液を塗布したり印刷したりすることによって有機半導体層を形成するデバイス作製方法が望ましく、これを可能とする有機半導体材料の開発が今後の重要な課題になっている。
有機半導体材料の有機溶媒に対する溶解性を高め、溶液から半導体層を成膜する工程を容易とするため、アルキル基などの親油性基を有機半導体材料に導入することが知られている。しかし、スピンコーティング法などの溶液からの半導体層成膜プロセスを用いた場合に、溶解性向上のために導入された置換基が、良好な分子間キャリア移動を実現する分子同士の間の配列やパッキングを阻害する可能性がある(C.Videlotetら, Adv. Mater.. (2003), 15, 306-310)。実際、溶液から成膜された半導体層のキャリア移動度を、蒸着によって成膜された半導体層のキャリア移動度と比べると、キャリア移動度は十分の1から千分の1と小さく、トランジスタ特性が低い(W.Geensら, Synth. Met., (2001), 122, 191-194)。
また、トランジスタのチャネルに用いられる有機半導体分子は、分子長軸が基板面にほぼ垂直に配列し(薄膜相)、基板に平行な方向に分子がスタッキングして積層して安定化した構造が形成された場合に、高いキャリア移動度が得られている。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、良好な分子間キャリア移動を実現する半導体膜を溶液から成膜することのできるポルフィリン化合物及びその製造方法、有機半導体膜及びその製造方法、並びに半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
即ち、本発明は、下記一般式[I]又は[II]で示されるポルフィリン化合物に係わるものである。
[但し、前記一般式[I]又は[II]において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、互いに同一の若しくは異なる、炭素数が1〜10の、置換若しくは非置換のアルキル基であり、a、b、c、d、e及びfは、互いに同一の若しくは異なる1〜6の整数であり、Mは金属イオンである。]
また、前記ポルフィリン化合物の第1の製造方法であって、アルデヒドRBCHOとピロールとの縮合反応によって、下記一般式[III]で示されるアルキルジ(2−ピロリル)メタンを合成し、次に下記一般式[IV]で示されるオリゴチオフェンカルバルデヒドと前記アルキルジ(2−ピロリル)メタンとの縮合反応によって、下記一般式[V]で示される化合物を合成し、次にこの化合物を酸化してポルフィリン環を完成し、次にポルフィリン環に金属イオンM2+を導入して、一般式[I]で示されるポルフィリン化合物を合成する、ポルフィリン化合物の製造方法に係わるものである。
[但し、前記一般式[III]〜[V]において、RA及びRBは、互いに同一の若しくは異なる、炭素数が1〜10の、置換若しくは非置換のアルキル基であり、nは1〜6の整数である。]
また、前記ポルフィリン化合物の第2の製造方法であって、下記一般式[IV]で示されるオリゴチオフェンカルバルデヒドとピロールとの縮合反応によって、下記一般式[VI]で示される化合物を合成し、次にこの化合物を酸化してポルフィリン環を完成し、次にポルフィリン環に金属イオンM2+を導入して、一般式[II]で示されるポルフィリン化合物を合成する、ポルフィリン化合物の製造方法に係わるものである。
[但し、前記一般式[IV]及び[VI]において、RAは、炭素数が1〜10の置換若しくは非置換のアルキル基であり、nは1〜6の整数である。]
また、前記ポルフィリン化合物の第3の製造方法であって、アルデヒドRBCHOとピロールとの縮合反応によって、下記一般式[III]で示されるアルキルジ(2−ピロリル)メタンを合成し、次に下記一般式[VII]で示されるオリゴチオフェンカルバルデヒドと前記アルキルジ(2−ピロリル)メタンとの縮合反応及びその後の酸化反応によって、下記一般式[VIII]で示されるポルフィリンコア化合物を合成する工程と、ポルフィリン環に金属イオンM2+を導入する反応、及び下記一般式[IX]で示される化合物とのカップリング反応によって、前記ポルフィリンコア化合物から一般式[I]で示されるポルフィリン化合物を合成する工程とを有する、ポルフィリン化合物の製造方法に係わるものである。
[但し、前記一般式[III]及び[VII]〜[IX]において、RA及びRBは、互いに同一の若しくは異なる、炭素数が1〜10の、置換若しくは非置換のアルキル基であり、Xはハロゲン原子であり、RDは置換若しくは非置換のアルキル基であり、iとjの和は2〜6の整数である。]
また、前記ポルフィリン化合物からなる有機半導体膜に係わり、また、前記ポルフィリン化合物が極性溶媒に溶解している溶液と、無極性溶媒或いは前記極性溶媒よりも極性の小さい溶媒とを混合し、この混合液を塗布して溶媒を蒸発させる、有機半導体膜の製造方法に係わるものである。
また、前記ポルフィリン化合物からなる導電路を有する半導体装置に係わり、また、この半導体装置の製造方法であって、前記ポルフィリン化合物が極性溶媒に溶解している溶液と、無極性溶媒或いは前記極性溶媒よりも極性の小さい溶媒とを混合し、この混合液を塗布して溶媒を蒸発させ、前記導電路を形成する、半導体装置の製造方法に係わるものである。
前記一般式[I]及び[II]で示されるポルフィリン化合物(以下、ポルフィリン化合物[I]及び[II]と略記する。)は、ポルフィリン環のメソ位にオリゴチオフェン鎖が2つあるいは4つ結合し、さらにポルフィリン環のメソ位、またはメソ位に結合しているオリゴチオフェン鎖の末端にアルキル基が結合している新規化合物である。
ポルフィリンは18個のπ電子をもつ2次元の共役π電子系を有する分子である。そのHOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)のエネルギー準位は約5.4eVであるので、室温で容易に金電極(仕事関数:5.1eV)から電子を注入することができる。ポルフィリン化合物[I]及び[II]では、ポルフィリン環のメソ位にオリゴチオフェン鎖が結合しているので、分子内では、ポルフィリン環およびオリゴチオフェン鎖のそれぞれが、電荷キャリアの導電路として機能することが可能である。
分子間においては、ポルフィリン分子間には強いπ−π相互作用が作用し、かつ、オリゴチオフェン分子間にもπ−π相互作用が作用するから、2つの分子のπ共役π電子系を1つの分子中に組み込んだポルフィリン化合物[I]及び[II]のそれぞれの分子間には、一層強化されたπ−π相互作用による強い分子間力が作用することになる。分子の配列やパッキングなどによる自己集合体の形成には、分子の対称性やオリゴチオフェン鎖の長さなどが影響を及ぼすので、分子内のオリゴチオフェン鎖の長さは同じであることが望ましい(N.E.Gruhnら, J. Am. Chem. Soc., (2004), 126, 3430-3431)。
以上の理由から、ポルフィリン化合物[I]及び[II]のそれぞれの分子集合体では、高い分子内及び分子間のキャリア移動度を期待できる。実際、後に実施例で後述するように、3個のチオフェン鎖を有するポルフィリン化合物[I]を用いて作製された電界効果トランジスタ(FET)と、5個のチオフェン鎖を有するポルフィリン化合物[I]を用いて作製されたFETとの特性を比較すると、後者のFETは前者のFETに比べ、ホール移動度が4倍、On/Off比が10倍優れており、これはチオフェン鎖の効果を実証する結果と考えられる。
一方、ポルフィリン化合物[I]及び[II]では、ポルフィリン環とチオフェン鎖との共役π電子系ユニットの周辺に4つのアルキル基が配置されている。共役π電子系は極性ユニットであるのに対し、アルキル鎖は非極性ユニットである。すなわち、ポルフィリン化合物[I]及び[II]は、中心部の極性ユニットと外縁部の非極性ユニットからなる両親媒和性物質である。このため、クロロホルムやジクロロメタンやテトラヒドロフラン(THF)などの極性溶媒ばかりでなく、アルキル鎖との強い親和性によって、トルエンやヘキサンなどの低極性又は無極性の有機溶媒に対しても高い溶解性をもつことができる。このため、ポルフィリン化合物[I]及び[II]は、溶液プロセスによって分子集合体からなる有機半導体膜を形成することが容易である。
その上、ポルフィリン化合物[I]及び[II]では、溶媒の極性を変化させることによって、ポルフィリン化合物[I]又は[II]と溶媒分子との結びつきを変化させ、これを通じてポルフィリン化合物[I]又は[II]の分子間の相互作用を制御することが可能である(N.Kiriyら, Nano Lett., (2003), 3, 707)。
従って、本発明では、ポルフィリン化合物[I]又は[II]が極性溶媒に溶解している溶液と、無極性溶媒或いは前記極性溶媒よりも極性の小さい溶媒とを混合し、この混合液を塗布して溶媒を蒸発させて、ポルフィリン化合物[I]又は[II]からなる有機半導体膜を製造する。例えば、ポルフィリン化合物[I]又は[II]がクロロホルムのような極性溶媒に溶けている溶液に、へキサンのような無極性または低極性溶媒を加えていくと、共役π電子系ユニットは溶媒分子と溶媒和しにくくなる。その結果、溶媒にはじかれた共役π電子系ユニットは、共役π電子系ユニット同士が分子間で集合しようとする傾向が強くなり、ポルフィリン環などの共役π電子系ユニットがスタッキングして積層し、溶媒とは外縁部のアルキル基で溶媒和する構造を有するポルフィリン化合物[I]又は[II]の分子集合体の形成が誘導される(このような集合体の形成機構は、せっけん水溶液におけるせっけん分子のミセルの形成と類似した機構である)。
但し、アルキル鎖同士は、ファンデルワールス力により分子間相互作用を強化する効果がある((a)H.E.Katzら, Chem. Mater., (1995), 7, 2238、(b)C.D.Dimitrakopoulosら, Synth. Met., (1998), 92, 47)ものの、その長さが短かすぎても、長すぎてもトランジスタの特性は低下するとされている。一般的には、有機半導体分子の有機溶媒への溶解性を向上させるアルキル基として、ヘキシル基(−C613)、オクチル基(−C817)、あるいはデシル基(−C1021)がよく用いられている(M.Halikら, Adv. Mater., (2003), 15, 917-922)。従って、ポルフィリン化合物[I]及び[II]のアルキル鎖の炭素数は、1〜10が適切である。
また、本発明のポルフィリン化合物の第1、第2及び第3の製造方法は、いずれも、既に確立された反応の組み合わせによって実現されているので、確実に前記ポルフィリン化合物を得ることができる。
また、本発明の半導体装置及びその製造方法は、前記ポルフィリン化合物[I]又は[II]からなる導電路を有する半導体装置、及び、前述したように、ポルフィリン化合物[I]又は[II]が極性溶媒に溶解している溶液と、無極性溶媒或いは前記極性溶媒よりも極性の小さい溶媒とを混合し、この混合液を塗布して溶媒を蒸発させ、前記分子集合体からなる前記導電路の形成を誘導する半導体装置の製造方法であるので、前記ポルフィリン化合物[I]又は[II]の特性を生かした半導体装置及びその製造方法である。
本発明のポルフィリン化合物において、前記金属イオンが、亜鉛、マグネシウム、銅、鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、又は白金のいずれかの金属元素のイオンであるのがよい。
本発明の有機半導体膜の製造方法において、前記塗布をスピンコーティング法によって行うのがよい。スピンコーティング法によれば、前記分子集合体を整列させる効果を期待できる。
本発明の半導体装置及びその製造方法において、電界を印加する手段が形成され、前記導電路の導電性が前記電界によって制御されるように構成されているのがよい。
その際、前記半導体装置が、前記導電路を有するチャネル領域が形成され、このチャネル領域の両側にソース及びドレイン電極が設けられ、これらの両電極間にゲート電極が設けられている絶縁ゲート型電界効果トランジスタとして構成されているのがよい。この他に、前記半導体装置として各種センサなどへの応用が考えられる。
次に、本発明の好ましい実施の形態を図面参照下に具体的かつ詳細に説明する。
ポルフィリン化合物[I]及び[II]の合成
図1は、ポルフィリン化合物[I]及び[II]の合成スキームを示す説明図である(P.A.van Halら, Chem. Eur. J., (2002), 8, 5415-5429、B.Liら, J. Am. Chem. Soc., (2004), 126,3430-3431)。
図1の合成スキーム1は、前記ポルフィリン化合物の第1の製造方法の例である。この合成スキーム1では、まず、通常のアルデヒドRBCHOとピロールとの縮合反応によって、アルキルジ(2−ピロリル)メタン[III]を生成させる。次に、このアルキルジ(2−ピロリル)メタンと、アルキル基−RAをもつオリゴチオフェンカルバルデヒド[IV]との縮合反応によって、下記一般式[V]で示される化合物を合成する。
次にこの化合物[V]をp−クロルアニル(テトラクロロ-p-ベンゾキノン)で酸化してポルフィリン環を完成し、次にポルフィリン環に金属イオンM2+を導入して、一般式[I]で示されるポルフィリン化合物を合成する。
合成スキーム1では、対向する2箇所のメソ位だけにオリゴチオフェン鎖を導入する合成方法である。また、メソ位に直接導入されるアルキル基−RBとオリゴチオフェン鎖を介して導入されるアルキル基−RAとを異なるものにすることができ、多様なポルフィリン化合物[I]を合成することができる。
図1の合成スキーム2は、前記ポルフィリン化合物の第2の製造方法の例である。この合成スキーム2では、まず、前記アルキル基−RAをもつオリゴチオフェンカルバルデヒド[IV]とピロールとの縮合反応によって、下記一般式[VI]で示される化合物を合成する。
次に化合物[VI]をp−クロルアニルで酸化してポルフィリン環を完成し、次にポルフィリン環に金属イオンM2+を導入して、一般式[II]で示されるポルフィリン化合物を合成する。この合成方法は、4箇所のメソ位にオリゴチオフェン鎖を導入でき、簡便である。
図1の合成スキーム3は、前記ポルフィリン化合物の第3の製造方法の例である。この合成スキーム3は、前記合成スキーム1または2の変形例ともみなせる方法である(図1には、合成スキーム1の変形例を示したが、アルキルジ(2−ピロリル)メタン[III]の代わりにピロールを用いれば、合成スキーム2の変形例を構成することができる。)。
図1の合成スキーム3は、まず、合成スキーム1で用いたオリゴチオフェンカルバルデヒド[IV]の代わりに、臭素基をもつオリゴチオフェンカルバルデヒド[X]で示されるを用いて、合成スキーム1と同様にアルキルジ(2−ピロリル)メタン[III]と反応させ、この生成物をp−クロルアニルで酸化して、下記一般式で示されるポルフィリンコア化合物[XI]を合成する。
次に、このポルフィリンコア化合物[XI]に金属イオンM2+を導入した後、一般式[XII]で示される化合物とのカップリング反応によって、前記ポルフィリンコア化合物[XI]から一般式[I]で示されるポルフィリン化合物を合成する。
この合成スキーム3によれば、合成スキーム1または2よりも長いオリゴチオフェン鎖をもつポルフィリン化合物[I]又は[II]を合成することができる。
図2は、上記の合成スキームで用いられる各種オリゴチオフェン誘導体を合成する反応を示す説明図である。図2は一例としてオリゴチオフェンが3量体である例を示したが、これに限るものではなく、単量体から6量体まで同様の反応を行うことができる(P.A.van Halら, Chem. Eur. J., (2002), 8, 5415-5429、B.Liら, J. Am. Chem. Soc., (2004), 126,3430-3431)。
反応(1)は、オリゴチオフェンにカルボニルクロリドROClを作用させ、オリゴチオフェンにアシル基−CORを導入する反応である。反応(2)は、このアシル基をリチウムアルミニウムハイドライドLiAlH4で還元する反応であり、反応(1)及び(2)によって、オリゴチオフェンにアルキル基を導入することができる。
反応(3)は、オリゴチオフェンにブチルリチウムBuLiとトリブチルクロロスタンナンとを作用させることによって、オリゴチオフェンにトリブチルスタンニル基−SnBu3を導入する反応である。
反応(4)は、ホスホリルクロリドPOCl3の存在下で、オリゴチオフェンにN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を作用させることによって、オリゴチオフェンにアルデヒド基−CHOを導入する反応である。
反応(5)は、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)の存在下で、オリゴチオフェンにN-ブロモスクシンイミド(NBS)を作用させることによって、オリゴチオフェンを選択的に臭素化する反応である。
反応(6)は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)Pd(PPh3 )4触媒などのパラジウム触媒の存在下で、臭素化されたオリゴチオフェンと、反応(3)によって合成されたトリブチルスタンニル基−SnBu3を有するオリゴチオフェンとをカップリング反応させ、2つのオリゴチオフェン鎖を連結する反応である。
分子集合体の形成
ポルフィリン化合物[I]及び[II]では、ポルフィリン環とチオフェン鎖との共役π電子系ユニットの外縁部に4つのアルキル基が配置されている。共役π電子系は極性ユニットであるのに対し、アルキル鎖は非極性ユニットである。従って、前述したように、溶媒分子の極性を変化させることによって、ポルフィリン化合物[I]又は[II]と溶媒分子との結びつきを変化させ、これを通じてポルフィリン化合物[I]又は[II]の分子間の相互作用を制御することが可能である(N.Kiriyら, Nano Lett., (2003), 3, 707)。
図3は、ポルフィリン化合物[I]又は[II]の分子集合体からなる有機半導体膜を作製する工程を示すフロー図である。例えば、ポルフィリン化合物[I]又は[II]がクロロホルムのような極性溶媒に溶けている溶液に、へキサンのような無極性または低極性溶媒を加えていくと、共役π電子系ユニットは溶媒分子と溶媒和しにくくなる。その結果、溶媒にはじかれた共役π電子系ユニットは、共役π電子系ユニット同士が分子間で集合しようとする傾向が強くなり、ポルフィリン環などの共役π電子系ユニットがスタッキングして積層し、溶媒とは外縁部のアルキル基で溶媒和する構造を有するポルフィリン化合物[I]又は[II]の分子集合体の形成が誘導される。このような集合体の形成機構は、せっけん水溶液におけるせっけん分子のミセルの形成と類似した機構である。この際用いる溶媒としては、例えば、クロロホルム(polarity index: 4.1)、トルエン(polarity index: 2.1)、へキサン(polarity index: 0)を用いることができる。
図4は、ポルフィリン分子のスタッキング構造を示す概略図である。図4に示すように、ポルフィリン分子のスタッキング構造には、ポルフィリン環同士が環の面方向に位置ずれすることなく、環の面に対し垂直な直線上に環の中心位置が重なるようにface-to-faceに積層するH型集合体(H-aggregate)と、ポルフィリン環同士が環の面方向に位置ずれして、環の面に対し斜めに傾斜した直線上に環の中心が並ぶように積層するJ型集合体(J-aggregate)との2つがある。
ポルフィリンの2つのスタッキング構造は、可視紫外光吸収スペクトルを測定することで識別することができる。ポルフィリン分子は、後述するように400−500nm付近に強いソーレーバンドの吸収帯をもつ。このソーレーバンドは、分子間相互作用に応じてユニークなスペクトル変化を生じ、H型集合体(H-aggregate)ではソーレーバンドが短波長側へ移動(the blue shift)し、J型集合体(J-aggregate)ではソーレーバンドが長波長側へ移動(the red shift)する((a)M.Shirakawaら, J. Org. Chem., (2003), 68, 5037-5044、(b)V.Kralら, Org. Lett., (2002), 4, 51-54、M. Kashaら, Pure. Appl. Chem., (1965), 11, 371)。
上記のように溶液中で生成した高規則性の有機半導体分子集合体を、スピンコーティングなどの溶液プロセスを用い、FETのゲート絶縁膜表面上に移して整列させて、前記導電路となる前記有機半導体膜を形成することが可能となるので、キャリア移動度の大きい有機FETを実現することができる。
有機FETの作製
図5は、本実施の形態に基づく絶縁ゲート型FETのデバイス構造を示す断面図である。本発明に基づく絶縁ゲート型FETには、図4に示したボトムゲート型のデバイス構造が好適である。このFETでは、シリコン基板などの基板1の上に金などからなるゲート電極3、酸化シリコンなどからなるゲート絶縁膜2、金などからなるソース電極4およびドレイン電極5を形成しておき、ゲート絶縁膜2の上の、ソース電極4とドレイン電極5との間の領域に有機半導体膜からなる導電層6を形成するものである。
図6は、望ましい絶縁ゲート型FETのデバイス構造を示す断面図である。上記のように溶液中で生成した高規則性のポルフィリン化合物[I]又は[II]の分子集合体を、スピンコーティングなどの溶液プロセスを用い、FETのゲート絶縁膜2の表面上に移し、分子長軸が基板面にほぼ垂直に配列し、基板に平行な方向に分子がスタッキングして積層するように整列させ、前記導電路となる前記有機半導体膜を形成することが可能となるので、キャリア移動度の大きい有機FETを実現できると期待される。
以下に本発明の好ましい実施例について具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
ポルフィリン化合物[I]及び[II]の合成
前述した合成スキーム1および3によって、3個および5個のオリゴチオフェン鎖をもつポルフィリン化合物[I]であるポルフィリン化合物(9)および(10)を合成し、合成スキーム2によって、3個のオリゴチオフェン鎖をもつポルフィリン化合物[II]であるポルフィリン化合物(11)を合成した。分子の同定は、1H NMR測定とMALDI−TOF−MS(Matrix Assisted Laser Desorption Ionization−Time of Flight-Mass Spectroscopy)測定で行い、ポルフィリン化合物(9)〜(11)の可視紫外光吸収スペクトルを検討した。測定結果は、詳細な合成方法とともに、下記に示す。
<5−ヘキサノイル−2,2’:5’,2”−テルチオフェン(2)の合成>
アルゴン雰囲気下、2,2’:5’,2”−テルチオフェン(1)5.0g(20mmol)に無水ジクロロメタンCH2Cl230mlを加え、撹拌しながら4℃に冷却した。この溶液にヘキサノイルクロリドCH3CH2CH2CH2CH2COCl2.6ml(20mmol)を徐々に滴下し、続いて塩化スズ(II)SnCl2の1.0Mジクロロメタン溶液20mlを滴下した。滴下後、4℃で1時間撹拌した後、さらに室温で2時間撹拌した。
反応液を0.5M塩酸に徐々に加え、ジクロロメタンで徹底的に抽出し、飽和炭酸水素ナトリウムNaHCO3水溶液と飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムNa2SO4で乾燥させた後、ジクロロメタンを展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製して、固体状の5−ヘキサノイル−2,2’:5’,2”−テルチオフェン(2)4.8g(収率70%)を得た。
1H NMR(400 MHz, CDCl3, 23 ℃):δ(ppm)=0.98(t, 3H; CH3), 1.44(m, 4H, CH2), 1.82(t, 2H, CH2), 2.93(t, 2H, CH2), 7.10-7.60(m, 6H, Ar-H), 7.66(d, 1H, Ar-H).
MALDI-TOF-MS:[M]+のm/z:calcd:346.052;obsd:345.900.
<5−ヘキシル−2,2’:5’,2”−テルチオフェン(3)の合成>
アルゴン雰囲気下、塩化アルミニウムAlCl32.5g(18.9mmol)とリチウムアルミニウムハイドライドLiAlH42.8g(75.6mmol)に無水エーテル300mlを加え、撹拌しながら4℃に冷却した。この溶液に、生成物(2)4.2g(12.6mmol)を無水トルエン200mlに溶かした溶液を徐々に滴下した。滴下後、4℃で30分間撹拌した後、さらに室温で2時間撹拌した。
この溶液を4℃に冷却した後、酢酸エチル38mlを滴下して過剰のリチウムアルミニウムハイドライドを分解した。さらに、濃塩酸12mlを徐々に加えて撹拌すると、透明な薄い緑色の溶液になった。ろ過後、ろ液を濃縮し、ヘキサンを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。これを、ジクロロメタンとヘキサンとの体積比1:1の混合溶媒を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製して、油状の5−ヘキシル−2,2’:5’,2”−テルチオフェン(3)3.0g(収率72%)を得た。
1H NMR(400 MHz, CDCl3, 23 ℃):δ(ppm)=0.87(d, 3H; CH3), 1.30(s, 6H, CH2), 1.65(t, 2H, CH2), 2.75(t, 2H, CH2), 6.64-6.97(m, 6H, Ar-H), 7.16(d, 1H, Ar-H).
MALDI-TOF-MS:[M]+のm/z:calcd:332.073;obsd:331.932.
<5−ヘキシル−5”−トリブチルスタンニル−2,2’:5’,2”−テルチオフェン(4)の合成>
アルゴン雰囲気下、生成物(3)3.0g(9mmol)に無水テトラヒドロフラン(THF)100mlを加え、撹拌しながら−78℃に冷却した。この溶液に、ブチルリチウムBuLi(11.7mmol)の1.6Mヘキサン溶液7.4mlを徐々に滴下し、さらにトリブチルクロロスタンナン3.2ml(11.7mmol)を徐々に加えた。滴下後、−78℃で1時間撹拌した後、さらに室温で16時間撹拌した。
反応液を濃縮後、ヘキサン200mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。これを、酢酸エチルとヘキサンとの体積比1:5の混合溶媒を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製して、油状の5−ヘキシル−5”−トリブチルスタンニル−2,2’:5’,2”−テルチオフェン(4)5.6g(収率100%)を得た。
1H NMR(400 MHz, CDCl3, 23 ℃):δ(ppm)=0.87(t, 3H; CH3), 1.30(s, 6H, CH2), 1.65(t, 2H, CH2), 2.75(t, 2H, CH2), 6.64-6.97(m, 6H, Ar-H), 7.16(d, 1H, Ar-H).
MALDI-TOF-MS:[M]+のm/z:calcd:622.178;obsd:622.035.
<5”−ヘキシル−2,2’:5’,2”−テルチオフェン−5−カルバルデヒド(5)の合成>
アルゴン雰囲気下、生成物(3)3.0g(9mmol)に無水1,2−ジクロロエタン60mlと無水N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)0.84ml(10.8mmol)を加え、撹拌しながら−4℃に冷却した。この溶液にホスホリルクロリドPOCl30.96ml(10.8mmol)を徐々に滴下した。滴下後、1時間撹拌した後、さらに18時間還流加熱した。
反応液を飽和酢酸ナトリウム水溶液200ml中に注ぎ、1時間撹拌した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。これを、ジクロロメタンとヘキサンとの体積比1:1の混合溶媒を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製して、固体状の5”−ヘキシル−2,2’:5’,2”−テルチオフェン−5−カルバルデヒド(5)2.3g(収率72%)を得た。
1H NMR(400 MHz, CDCl3, 23 ℃):δ(ppm)=0.94(t, 3H; CH3), 1.33(d, 6H, CH2), 1.71(t, 2H, CH2), 2.81(t, 2H, CH2), 7.00-7.27(m, 6H, Ar-H), 9.88(s, 1H, CHO).
MALDI-TOF-MS:[M]+のm/z:calcd:360.068;obsd:359.676.
<ペンチルジ(2−ピロリル)メタン(7)の合成>
アルゴン雰囲気下、ヘキサナール6.1ml(0.05mol)を含むピロール150ml(1.5mol)溶液にトリフルオロ酢酸(TFA)2mlを徐々に加え、40分間撹拌した後、トリエチルアミン(TEA)2mlを加えて反応を停止させた。そのまま減圧濃縮し、未反応のピロールを除去する。濃縮された反応液を、酢酸エチルとヘキサンとの体積比1:4の混合溶媒を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製して、油状のペンチルジ(2−ピロリル)メタン(7)3.3g(収率30%)を得た。
1H NMR(400 MHz, CDCl3, 23 ℃):δ(ppm)=0.89(t, 3H; CH3), 1.31(s, 6H, CH2), 1.95(q, 2H, CH2), 3.99(t, 1H, methane-H), 6.09-6.18(m, 4H, Ar-H), 6.65(d, 2H, Ar-H), 7.77(s, 2H, NH).
<ポルフィリン化合物(9)の合成>
アルゴン雰囲気下、カルバルデヒド(5)1.5g(4.2mmol)とペンチルジ(2−ピロリル)メタン(7)0.96g(4.2mmol)とを含むクロロホルム溶液400mlに、トリフルオロ酢酸(TFA)0.5mlを徐々に加えた後、17時間攪拌した。その後、p−クロルアニル(テトラクロロ-p-ベンゾキノン)1.0g(4.1mmol)を加え、30分攪拌した後、トリエチルアミン(TEA)1.0mlを加え、反応を停止させた。反応液をそのまま濃縮し、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。さらに、酢酸亜鉛Zn(CH3COO)2のメタノール飽和溶液を加え、1時間撹拌し、ポルフィリン環に亜鉛イオンを導入し、水で洗浄した。
これを、ジクロロメタンを展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製してポリマーを除去した後、BioBeadsS-X1からなるカラムを用い、THFを溶媒とする分取ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)にて精製し、固体状のポルフィリン化合物(9)0.7g(収率30%)を得た。但し、上式中のPenはペンチル基を、Hexはヘキシル基を示す。
1H NMR(400 MHz, CDCl3, 23 ℃):δ(ppm)=0.94-0.98(m, 12H; CH3), 1.29-1.62(m, 20H, CH2), 1.75-1.86(m, 8H, CH2), 2.57(t, 4H, CH2), 4.94(s, 4H, CH2), 7.10-7.19(m, 4H, thiophene-H), 7.28(2H, thiophene-H, overlapped with CDCl3 peak), 7.33(d, 2H, thiophene-H), 7.59(d, 2H, thiophene-H), 7.80(d, 2H, thiophene-H), 9.31(d, 4H, pyrrole-H), 9.52(d, 4H, pyrrole-H).
UV−Vis(CHCl3):λmax/nm=359.5, 435, 562, 616.5.
MALDI-TOF-MS:[M+H]+のm/z:calcd:1172.306;obsd:1172.160.
<ポルフィリンコア化合物(8)の合成>
アルゴン雰囲気下、ペンチルジ(2−ピロリル)メタン(7)1.6g(7.0mmol)と5’−ブロモ−2,2’−ビチオフェン−5−カルバルデヒド1.9g(7.0mmol)を含むクロロホルム溶液700mlにトリフルオロ酢酸(TFA)0.82mlを徐々に加え、18時間撹拌した。その後、p−クロルアニル1.7g(7.0mmol)を加えて30分間撹拌した後、トリエチルアミン(TEA)1.5mlを加えて反応を停止させた。反応液をそのまま濃縮し、水で洗浄した。さらに、酢酸亜鉛Zn(CH3COO)2のメタノール飽和溶液を加え、1時間撹拌し、ポルフィリン環に亜鉛イオンを導入し、水で洗浄した。
これを、ジクロロメタンとヘキサンとの体積比3:2の混合溶媒を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製して、固体状のポルフィリンコア化合物(8)2.1g(収率46%)を得た。但し、上式中のPenはペンチル基を示す。
1H NMR(400 MHz, CDCl3, 23 ℃):δ(ppm)=1.01(m, 6H; CH3), 1.60(t, 4H, CH2), 1.87(t, 4H, CH2), 2.54(t, 4H, CH2), 4.96(t, 4H, CH2), 7.12(d, 2H, thiophene-H), 7.19(d, 2H, thiophene-H), 7.54(d, 2H, thiophene-H), 7.79(d, 2H, thiophene-H), 9.28(d, 4H, pyrrole-H), 9.53(d, 4H, pyrrole-H).
MALDI-TOF-MS:[M]+のm/z:calcd:997.962;obsd:997.732.
<ポルフィリン化合物(10)の合成>
アルゴン雰囲気下、テルチオフェンから合成されたチオフェン誘導体(4)56mg(0.09mmol)と、ポルフィリンコア化合物(8)30mg(0.03mmol)とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)Pd(PPh3 )4触媒4.3mg(0.0037mmol)とを含む無水トルエン溶液5mlを18時間還流加熱した。
反応液をそのまま濃縮し、ジクロロメタンとヘキサンとの体積比1:1の混合溶媒を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製してポリマーを除去した後、BioBeadsS-X1からなるカラムを用い、THFを溶媒とする分取ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)にて精製し、固体状のポルフィリン化合物(10)1.8mg(収率4%)を得た。但し、上式中のPenはペンチル基を、Hexはヘキシル基を示す。
1H NMR(400 MHz, CDCl3, 23 ℃):δ(ppm)=0.92(t, 12H; CH3), 1.00-1.33(m, 20H, CH2), 1.70(t, 4H, CH2), 1.84(t, 4H, CH2), 2.57(t, 4H, CH2), 4.96(t, 4H, CH2), 6.84(d, 2H, thiophene-H), 6.98-7.23(m, 12H, thiophene-H), 7.36(q, 2H, thiophene-H), 7.62(d, 2H, thiophene-H), 7.81(d, 2H, thiophene-H), 9.32(d, 4H, pyrrole-H), 9.54(d, 4H, pyrrole-H).
UV−Vis(CHCl3):λmax/nm=430.5, 560.5, 615.
MALDI-TOF-MS:[M+H]+のm/z:calcd:1501.257;obsd:1501.954.
<ポルフィリン化合物(11)の合成>
アルゴン雰囲気下、テルチオフェンカルバルデヒド(5)0.50g(1.4mmol)と、ピロール95μl(1.4mmol)とを含むクロロホルム溶液130mlに、トリフルオロ酢酸(TFA)0.16mlを徐々に加えた後、17時間撹拌した。その後、p−クロルアニル0.33g(1.3mmol)を加えて30分間撹拌した後、トリエチルアミン(TEA)0.33mlを加えて反応を停止させた。反応液をそのまま濃縮し、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。さらに、酢酸亜鉛Zn(CH3COO)2のメタノール飽和溶液を加え、1時間撹拌し、ポルフィリン環に亜鉛イオンを導入し、水で洗浄した。
これを、ジクロロメタンとヘキサンとの体積比1:1の混合溶媒を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製してポリマーを除去した後、BioBeadsS-X1からなるカラムを用い、THFを溶媒とする分取ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)にて精製し、固体状のポルフィリン化合物(11)0.1g(収率9%)を得た。但し、上式中のHexはヘキシル基を示す。
The 1H NMR(400 MHz, CDCl3)spectrum was not detectable due to rather broadening of each peaks even at an elevated temperature such as 55 ℃.
UV−Vis(CHCl3):λmax/nm=362, 448, 568, 615.
MALDI-TOF-MS:[M+H]+のm/z:calcd. 1693.264;obsd. 1693.744.
<MALDI-TOF-MS>
図7は、MALDI−TOF−MSによるポルフィリン化合物(9)〜(11)の質量スペクトルである。これらの質量スペクトルでは、分子量の測定値が計算値とよく一致した。
<可視紫外光吸収スペクトル>
図8は、クロロホルム中のポルフィリン化合物(9)〜(11)の可視紫外光吸収スペクトルである。ポルフィリン由来の吸収としては、400−500nmの間に強いソーレーバンドがあり、550−650nmの間にQバンドの2つの吸収ピークがある。チオフェン由来の吸収は、350nm付近の吸収である。
ポルフィリン化合物(9)の場合には、チオフェン3量体の吸収ピークが359.5nmに、ポルフィリンソーレーバンドの吸収ピークが435nmに、Qバンドの吸収ピークが562nmと616.5nmに現れる。ポルフィリン化合物(10)の場合には、チオフェン5量体の吸収ピークがポルフィリンソーレーバンドの吸収ピークと重なっているので、ソーレーバンドが若干広がっている。ポルフィリン化合物(11)の場合には、チオフェン3量体を4つもつため、より大きなチオフェン由来の吸収ピークが362nmに現れる。また、チオフェンユニットとポルフィリンユニット間の相互作用が増すことにより、ポルフィリンソーレーバンドがより長波長側へシフトし、吸収ピークが448nmに現れる。
自己集合体の形成
高濃度のクロロホルム溶液10μlを3mlのクロロホルムおよびへキサンにそれぞれ加え、軽く振った後、30秒間超音波処理して、試料溶液を形成した。試料溶液におけるポルフィリン化合物の濃度は、3.0×10-6Mである。極性が異なる2つの有機溶媒の極性(polarity index)は、クロロホルム:4.1およびへキサン:0である。
<可視紫外光吸収スペクトル測定による検討>
図9は、ポルフィリン化合物(9)〜(11)の可視紫外光吸収スペクトルの溶媒による変化を調べた結果である。これらの吸収スペクトルによれば、溶媒の極性が低くなると、ポルフィリンのソーレーバンドが、短波長側へ移動する(blue shift)傾向が見られた。
このような吸収波長の移動は、一般的に観測される深色シフトであるのか、先述したH型集合体(H-aggregate)の形成によるものなのか、明らかではない。もしこの吸収波長の移動がH型集合体(H-aggregate)の形成によるものであれば、この結果は、ポルフィリン化合物(9)〜(11)のクロロホルム溶液にヘキサンのような無極性溶媒を加えることによって、H型集合体(H-aggregate)の形成を誘導できることを示している。
<透過型電子顕微鏡(TEM)による自己集合体の観察>
図10は、マイクログリット貼り付けメッシュに、ポルフィリン化合物(9)〜(11)のへキサン溶液を滴下し、自然乾燥させ、加速電圧200kVの透過型電子顕微鏡により表面観察を行ったTEM写真である。棒状物が集合している様子が観察された。
図10(a)に示すポルフィリン化合物(9)のTEM写真では、粒状物が集合している様子が観察された。ただし、個々の形状は、粒というよりも、くびれを持つ棒状、もしくはダンベルのような形状に見受けられる。図10(b)に示すポルフィリン化合物(10)のTEM写真では、個々の棒状物の長さは数百nmで、その太さは約50nm程度であった。図10(c)に示すポルフィリン化合物(11)のTEM写真では、塊状物の回りに粒状物が付着しているような様子が観察された。粒状物の中には、小さな棒状のものや(長さ数十nm)や、細かい繊維状のようなランダムな縞模様が見られた。
この結果から、図10(b)に示すポルフィリン化合物(10)の分子は安定な数百nm程度の長さの棒状の分子集合体を形成することが明らかになった。これから、FETへの応用に向け、分子集合体のサイズ制御が次の課題となる。
有機FETの作製と動作確認
図5に示したボトムゲート型の絶縁ゲート型FETを作製した。このFETでは、シリコン基板1の上に金からなるゲート電極3、酸化シリコンからなるゲート絶縁膜2、金からなるソース電極4およびドレイン電極5を形成しておき、ゲート絶縁膜2の上の、ソース電極4とドレイン電極5との間の領域に有機半導体膜からなる導電層6を形成した。
導電層6は、ポルフィリン化合物(9)および(10)のクロロホルム溶液(0.1mg/ml)をスピンコーティングにより、シリコン基板1上のHMDS処理した酸化シリコンからなるゲート絶縁膜2の上に成膜した。HMDS処理は、ウェーハ上の酸化膜とレジスト膜などとの密着性向上を目的とする処理で、一般的に、HMDS((CH3)3SiNHSi(CH3)3)を蒸気状にして塗布する。
図11および図12は、それぞれ、ポルフィリン化合物(9)および(10)を用いて作製された有機FETにおける、ドレイン電流Idとゲート電圧Vgとの関係を示すグラフ(a)と、ドレイン電流Idとドレイン電圧Vdとの関係を示すグラフ(b)とである。
図11(a)および図12(a)に示されたゲート電圧Vgの変化にともなうドレイン電流Idの変化から、有機FETのOn/Off比は、ポルフィリン化合物(9)を用いて作製された有機FETで104程度、ポルフィリン化合物(10)を用いて作製された有機FETで105である。また、ホール移動度は、ポルフィリン化合物(9)を用いて作製された有機FETで1.08×10-5cm2/Vs程度であり、ポルフィリン化合物(10)を用いて作製された有機FETで4.17×10-5cm2/Vsである。
ポルフィリン化合物(9)を用いて作製された有機FETよりも、ポルフィリン化合物(10)を用いて作製された有機FETで、キヤリア移動度などのFET性能が高いのは、ポルフィリン化合物(10)では分子間相互作用が強く、分子のパッキングが密接になっているためと考えられる。
以上のように、新規のポルフィリン化合物(9)および(10)を用いたFETにおいて、カーブのヒステリシスも小さく、高品質のFET動作が確認できた。さらに、長さが制御された自己集合体のH型集合体(H-aggregate)構造をFETのチャンネル層としてFETへ転写することが可能となれば、キヤリア転送速度の向上が期待される。
以上、本発明を実施の形態および実施例に基づいて説明したが、本発明はこれらの例に何ら限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。
本発明のポルフィリン化合物及びその製造方法、有機半導体膜及びその製造方法、並びに半導体装置及びその製造方法は、種々の電子回路、特にディスプレイのアクティブマトリックス回路などのスイッチング素子として広く用いられている薄膜トランジスタ(TFT)などの半導体装置及びその製造方法として用いられ、その低コスト化や、プラスチック等の耐熱性のないフレキシブルな基板への適用などの新規な用途の開発に貢献することができる。
本発明の実施の形態に基づくポルフィリン化合物の合成スキームを示す説明図である。 同、前記合成スキームで用いられる各種オリゴチオフェン誘導体を合成する反応を示す説明図である。 同、ポルフィリン化合物[I]又は[II]の分子集合体からなる半導体膜を作製する工程を示すフロー図である。 同、ポルフィリン分子のスタッキング構造を示す概略図である。 同、絶縁ゲート型FETの構造を示す断面図である。 同、望ましい絶縁ゲート型FETの構造を示す断面図である。 本発明の実施例によるMALDI−TOF−MSによるポルフィリン化合物(9)〜(11)の質量スペクトルである。 同、クロロホルム中のポルフィリン化合物(9)〜(11)の可視紫外光吸収スペクトルである。 同、ポルフィリン化合物(9)〜(11)の可視紫外光吸収スペクトルの溶媒による変化である。 同、ポルフィリン化合物(9)〜(11)の分子集合体の電子顕微鏡写真である。 同、有機FETにおけるドレイン電流Idとゲート電圧Vgとの関係を示すグラフ(a)と、ドレイン電流Idとドレイン電圧Vdとの関係を示すグラフ(b)とである。 同、有機FETにおけるドレイン電流Idとゲート電圧Vgとの関係を示すグラフ(a)と、ドレイン電流Idとドレイン電圧Vdとの関係を示すグラフ(b)とである。
符号の説明
1…基板、2…ゲート絶縁層、3…ゲート電極、4…ソース電極、5…ドレイン電極、6…有機半導体膜(導電路)

Claims (6)

  1. 下記一般式[I]で示されるポルフィリン化合物。
    [但し、前記一般式[I]において、R1、R2、R3 及び4は、互いに同一の若しくは異なる、炭素数が1〜10の、置換若しくは非置換のアルキル基であり、a及びbは、互いに同一の若しくは異なる1〜6の整数であり、Mは金属イオンである。]
  2. 前記金属イオンが、亜鉛、マグネシウム、銅、鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、又は白金のいずれかの金属元素のイオンである、請求項1に記載したポルフィリン化合物。
  3. 請求項1又は2に記載したポルフィリン化合物の製造方法であって、アルデヒドRBCHOとピロールとの縮合反応によって、下記一般式[III]で示されるアルキルジ(2−ピロリル)メタンを合成し、次に下記一般式[IV]で示されるオリゴチオフェンカルバルデヒドと前記アルキルジ(2−ピロリル)メタンとの縮合反応によって、下記一般式[V]で示される化合物を合成し、次にこの化合物を酸化してポルフィリン環を完成し、次にポルフィリン環に金属イオンM2+を導入して、前記一般式[I]で示されるポルフィリン化合物を合成する、ポルフィリン化合物の製造方法。
    [但し、前記一般式[III]〜[V]において、RA及びRBは、互いに同一の若しくは異なる、炭素数が1〜10の、置換若しくは非置換のアルキル基であり、nは1〜6の整数である。]
  4. 請求項1又は2に記載したポルフィリン化合物の製造方法であって、アルデヒドRBCHOとピロールとの縮合反応によって、下記一般式[III]で示されるアルキルジ(2−ピロリル)メタンを合成し、次に下記一般式[VII]で示されるオリゴチオフェンカルバルデヒドと前記アルキルジ(2−ピロリル)メタンとの縮合反応及びその後の酸化反応によって、下記一般式[VIII]で示されるポルフィリンコア化合物を合成する工程と、ポルフィリン環に金属イオンM2+を導入する反応、及び下記一般式[IX]で示される化合物とのカップリング反応によって、前記ポルフィリンコア化合物から前記一般式[I]で示されるポルフィリン化合物を合成する工程とを有する、ポルフィリン化合物の製造方法。
    [但し、前記一般式[III]及び[VII]〜[IX]において、RA及びRBは、互いに同一の若しくは異なる、炭素数が1〜10の、置換若しくは非置換のアルキル基であり、Xはハロゲン原子であり、RDは置換若しくは非置換のアルキル基であり、iとjの和は2〜6の整数である。]
  5. 請求項1又は2に記載したポルフィリン化合物からなる、有機半導体膜。
  6. 請求項1又は2に記載したポルフィリン化合物からなる導電路を有し、この導電路の導電性が電界によって制御されるように構成された、半導体装置であって、前記導電路を有するチャネル領域が形成され、このチャネル領域の両側にソース及びドレイン電極が設けられ、これらの両電極間に、前記導電路の導電性を電界によって制御するためのゲート電極が設けられている絶縁ゲート型電界効果トランジスタとして構成された、半導体装置。
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