JP4740309B2 - 発光ダイオード照明灯 - Google Patents
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Description
発光ダイオード照明灯は、従来の蛍光灯よりも省エネであるため、省エネ型の照明灯として、地球温暖化の原因とされる温暖化ガスの二酸化炭素(CO2)を削減する照明灯として見られており、公共施設や商店、コンビニエンスストアの看板や屋内外照明の光源に発光ダイオード照明灯を導入する企業が増えている。
また、蛍光灯からこの発光ダイオード照明灯への切り替えにより、CO2の発生量を大幅に削減できる。
発光ダイオード照明灯11は、直管形であり、発光ダイオード照明灯11の透明もしくは不透明の管状カバー12で、合成樹脂製パイプからなる。
この管状カバー12の直径および長さ寸法は、一般に使用されている既存の直管形の蛍光灯(JISC7601:蛍光ランプ)とは直径および長さ寸法と同じであり、この管状カバー12の開口両端部にそれぞれ取り付けられている。口金13にある2本のピン14は、口金13に絶縁材15を介して取り付けられている。これら口金13およびピン14は、一般に使用されている既存の規格からなる直管形蛍光灯の口金および電極ピンと同じ形状、寸法である。
図7に示すように、基板16は、前記管状カバー12の内部に取り付けられている。白色発光ダイオード17は、この棒状配線基板16の片面に固定されている。白色反射シート18は、配線基板16の表面に配設されている。白色反射不透明シート19は、この白色反射シート18の反対側の不透明管状カバー12の外表面に配設されている。
また、発光ダイオード照明灯11は、発光ダイオード(LED)の光源と管状カバーとの距離が近く、光の拡散が不十分な状態で放射されるために光が狭い範囲に集中し、その周囲が暗くなるという問題があった。
また、発光ダイオード照明灯11は、発光ダイオード(LED)から発生する熱を放熱しなければならないが、管状カバー内の閉鎖空間が狭いため十分に放熱できないという問題があった。
また、他の放熱を解決する例としては、金属製の放熱板などを基板裏に装着して除熱手段としたものもあるが、質量が重くなるとともに、製造コストが嵩む問題があった。
さらに、発光ダイオード(LED)の光源が、管状カバーに近いため管状カバーの側面部に縞状模様が出て、事務所や会議室などに設置する場合には、違和感を生じるという問題があった。
また、LEDモジュールの位置が透光性管状カバーの軸心位置からずらして配置したことにより、発光ダイオードと管状カバーとの距離を長くすることができるので、管状カバー内において光の拡散が十分になり、光が狭い範囲に集中せず、その周囲が暗くなるのを防止することができる。
さらに、雌型位置決め部と電極ピンがLEDモジュール側に偏心されていることにより、照明方向側の円形部を大径に形成しても、従来の蛍光灯の取付位置と同様に装着することができる。また、発光ダイオードの光源と管状カバーとの距離を確保したことにより、光の拡散が十分でき、管状カバー内の閉鎖空間が広くなったことにより放熱ができる。
図1は、本発明の発光ダイオード照明灯を示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)に示すA−A線の断面図、(c)は(a)に示すB−B線の断面図、(d)は端子部材を取り外した後の固定部材を示すC矢視図である。
図1の(a)に示すように、本発明の発光ダイオード照明灯10は、複数の発光ダイオード1,1…が基板2上に直線状に配置されており、複数の発光ダイオード1,1…と基板2とによって構成されるLEDモジュール3と、このLEDモジュール3を包囲する透光性管状カバー4と、透光性管状カバー4の両端開口部を閉鎖する管端閉鎖部材5,5と、から構成されている。
また、この両端開口部を閉鎖する管端閉鎖部材5,5は、固定部材6と端子部材7とから構成されている。
図5の(b)に示すように、例えば、一般的な蛍光灯の40W形相当であれば、全長が1198mm、外径がφ32.5mmである。これを、外部器具20である蛍光灯の照明器具に装着すると、壁面20aと発光ダイオード照明灯11の外径までの寸法は、約11mmである。
図5の(a)に示すように、発光ダイオード照明灯10のサイズ、すなわち透光性管状カバー(4)を、例えば、外径をφ40mmとして、外径を一回り大きくしたとしても、固定部材の雌型位置決め部の中心位置を、LEDモジュール3側に5mmだけ偏心させることにより、壁面20aと発光ダイオード照明灯11の外径のフラット面4dまでの寸法は、約12mmとなり、従来のものより離間させることができ、放熱に有利になっている。
また、LEDモジュール3の位置を、透光性管状カバー4の軸心位置からずらして配置し、図3に示すように、端子部材7の中心位置も、LEDモジュール3側に偏心させたことにより、外径をφ40mmの大径としても、外部器具(以下、蛍光灯照明器具という)へ支障がなく装着できる。さらに、透光性管状カバー4の上方となる面をフラット面4bとし、角部となる場所に丸みをつければ、より支障がなく装着できる。
複数の発光ダイオード1は、直線状に一列に配置されている。図4の(a)は直線状に配置された複数の発光ダイオード1が3列の場合を、図4の(b)は2列の場合を示している。また、複数の発光ダイオード1は、基板2に配置されている。
発光ダイオード1は、照明用としては白色LEDが使用される。また、用途によっては青色、赤色等のLEDが使用される。この発光ダイオード1は、4本足を有し、Fluxタイプと呼ばれている。このFluxタイプの発光ダイオード1の特徴は全長が短いため、透光性管状カバー4までの距離を確保するのに都合がよい。また、例えば、15度中央に傾けるには、15度の傾斜を設けたピース又はリードの長さを変えて基板に固定してもよいし、4本のリード端子を接続後に折り曲げても構わない。さらに、基板を所定の角度に折り曲げても構わない。なお、この発光ダイオード1は、上記Fluxタイプではなく、砲弾型タイプ、表面実装型タイプなどであってもよい。
基板2は、図4の(a)に示すように、透光性管状カバー4の内周面の両側に設けられたそれぞれの第1凸部4bと第2凸部4cによって形成された支持溝4a,4aに挿通され、挟持されている。基板2は長尺のプリント基板であり、全長は装着器具により任意に設定される。例えば40W型蛍光灯と置換するものにおいては1198mm、20W型蛍光灯と置換するものにおいては580mm近くになる。厚みは2mm〜5mmであり、薄すぎると剛性強度が弱すぎ、厚すぎると重量が重くなりすぎる。さらに、に好ましくは2mm〜3mmである。基板2の上面には3列配置、または、図4の(b)に示すように、2列配置で数十から数百個の発光ダイオード1,1…が配置されている。また、図示しない位置には、両波整流器や抵抗器が配置されている。
LEDモジュール3は、基板2上に複数の発光ダイオード1,1…が直線状に配置され、組み付けられた構成をいう。格子状や千鳥状の配置も、直線状に見えれば、含まれる。
透光性管状カバー4は、直管形であり、円形部の直径は一般的な蛍光灯よりも太く、例えば約φ40mmである。透光性管状カバー4の内周面の両側には、それぞれの第1凸部4bと第2凸部4cが形成され、この間にそれぞれ支持溝4a,4aが形成されている。
具体的な形状の一例として、図1の(b)に示すように、透光性管状カバー4の上半分はφ40mmの半円をしており、下部の両側面の傾斜角αが30度の面で形成されている。下部はフラット面4bが形成されており、このフラット面4bと30度の面とは10Rでなめらかに結ばれている。
図1の(b)〜(d)に示すように、透光性管状カバー4の外周形状は上下方向を反転すると、ちょうど、しずく形(図5の(a)参照)をしている。
材質は、アクリル樹脂、または、ポリカーボネート樹脂から形成されている。アクリル樹脂の特徴は、光透過性と、耐候性と、電気絶縁性が高い。また、ポリカーボネート樹脂の特徴は、割れ難く、燃え難く、安全性が高い。
なお、ポリカーボネート樹脂は、傷が付きやすく、加工しにくく、また、コストが高いため、どちらかと言えば、アクリル樹脂の方が好適である。
透光性管状カバー4のカバー色は、一般照明用では乳白色、昼光色が好ましいが、無色透明であってもよい。なお、乳白色の濃度を高めるほど光の拡散効果を得ることができるが、光の透過率が低下するため、乳白色の濃度は使用目的や条件によって適宜調整することが望ましい。また、光の拡散を図るため、無色透明管の表面に凹凸模様を付すことや管内に光拡散効果のあるシートを挿入し固定しても構わない。
前記透光性管状カバー4の両端部を閉鎖する管端閉鎖部材5,5は、固定部材6と端子部材7とから構成されている。管端閉鎖部材5,5の材質は、アクリル等の合成樹脂、ゴム等の可撓性材料、または、アルミニウム等の金属材料が適宜使用可能であるが、金属等の導電性材料は、電力供給系統と接続する2本のピンの絶縁を図る必要がある。また、可撓性材料の場合には、従来の直管形蛍光灯器具への取り付けは容易であるが、一定の剛性も必要になることから、アクリル樹脂が好適である。
<固定部材>
固定部材6は、透光性管状カバー4の両端部を閉鎖し、端子部材7を固定させるための部材である。図1の(d)に示すように、固定部材6は、凹部6aの窪みが設けられ、その内周面には雌型位置決め部6bが形成されている。また、この凹部6aの位置は、透光性管状カバー4の中心から下方に偏心させている。
図2は端子部材を示し、(a)は左側面図、(b)断面図、(c)は右側面図である。
端子部材7は、透光性管状カバー4の両端部を閉鎖する固定部材に固定され、2本の電極ピン7cの姿勢(取り付け角度の位置)を変えるための部材である。管端閉鎖部材5を構成するもう一つの端子部材7は、図1の(a)と図2の(a)〜(c)に示すように、先端部には雄型位置決め部7bが形成され、前記した固定部材6の雌型位置決め部6bに係合可能になっている。また、端子部材7は、図1の(a)に示すように、凹部7aの窪みが形成されており、この窪みの空間は、端子部材7を取り外す場合、延長した電線7dを格納するスペースとなっている。
また、雌型位置決め部6bの形状は、凹凸を形成した24山からなるセレーションから形成されている。なお、セレーションの形状を変更し、例えば、セレーションの山の頂部と谷底のフラット部を無しにした単純な、類似の形成にしてもよい。さらに、異種形状の山形や花形、インボリュート曲線、サイクロイド曲線等の歯車の刻みやその他の雄型と雌型が係合可能な凹凸形状であれば、その他の形状であっても構わない。
なお、雌型位置決め部6bの凹凸を24山にすることにより、後記する端子部材7の取り付け位置を一山(一枚)当たりの角度を15度に設定することができる。
同様に、9時が−F、10時が−D、11時が−Bとし、−A,−B,−C,−D,−E,−Fが−15度ごとに印字されている。これらの文字の表示は、その他の文字や記号であっても構わない。
なお、発光ダイオード1への電力供給方式には、一方の管端閉鎖部材5側からのみの供給方式や両端の管端閉鎖部材5側からの供給方式があり、一方の管端閉鎖部材5側からのみの供給方式の場合などでは、必ずしも凹部7aの窪みを設ける必要はない。
電極ピン7cは、一般に使用されている既存の規格からなる蛍光灯の照明器具の取付部の口金に合わせて、蛍光灯の電極ピンと同じ形状、寸法である。図1(a)に示すように、2本の電極ピン7cの後端部には、それぞれの電線7dがハンダ付けされ、基板と接続されている。この電線7dは、端子部材7の出し入れの際に支障がないように、予め長めの電線が格納されており、凹部6aと凹部7aとが形成する空間は、この電線を格納するスペースとなっている。
また、図4は、図1の(a)に示すD−D線の断面図であり、(a)は3列配置、(b)は2列配置を示す断面図である。
図4の(a)に示すように、3列配置の場合である。LEDモジュール3の基板2に発光ダイオード1が3列で配置され、基板2に配置された発光ダイオード1の3列のうち、外側の2列が透光性管状カバー4の軸心方向へ向かって内側へ傾けている。この傾き角度θは、ここでは15度としているが、傾き角度θは、10〜25度の範囲内であれば何度であってもよい。
傾き角度θが10度よりも小さいと、光拡散ムラを緩和する効果が得られない。また、傾き角度θが25度よりも大きいと、よけいに光拡散ムラを惹起する。
図4の(b)は、2列配置の場合である。LEDモジュール3の基板2に発光ダイオード1が2列で配置され、この傾き角度θは、前記同様、ここでは15度としているが、傾き角度θは、10〜25度であってもよい。
<第1ステップ>
左右とも、固定部材6に固定された端子部材7のビス6cを緩め、固定部材6から端子部材7を取り外す。
<第2ステップ>
照明方向を右回転で45度の方向へ回動させる場合、
右側の端子部材7は、例えば、一歯(1枚)が15度に相当するから、0から−A,−B,−Cと3つ目の−C目盛りに合わせて挿入し、ビス6cを締めて固定する。
左側の端子部材7は、同様に、0からA,B,Cと3つ目のC目盛りに合わせて挿入し、ビス6cを締めて固定する。
<第3ステップ>
蛍光灯取付器具の口金の両端に電極ピン7cを挿通し、セットする。
これにより、壁面と直角方向に対して45度下方方向へ向けた照明ができる。
たとえば、透光性管状カバー4の直径方向の縦断面形状を、LEDモジュール3側を縮小し、光の照射方向側が馬蹄形の円弧状に形成しても構わない。また、両波整流器や抵抗器の配置以外にも、AC/DCアダプターによる電力の供給や周波数変換回路など必要により適宜の部材を配置しても構わない。
また、雌型位置決め部6bの凹凸の山数は、24山に限定するものではなく、それ以外の山数であっても構わない。
2 基板
3 LEDモジュール
4 透光性管状カバー
4a 支持溝
4b 第1凸部
4c 第2凸部
4d フラット面
5 管端閉鎖部材
6 固定部材
6a 凹部
6b 雌型位置決め部
6c ビス
7 端子部材
7a 凹部
7b 凸部位置決部
7c 電極ピン
7d 電線
10 発光ダイオード照明灯
Claims (3)
- 直線状に配置された複数の発光ダイオード(1)と、前記直線状に配置された複数の発光ダイオード(1)が配置された基板(2)とからなるLEDモジュール(3)と、前記LEDモジュール(3)を包囲する透光性管状カバー(4)と、前記透光性管状カバー(4)の両端開口部をそれぞれ閉鎖する管端閉鎖部材(5,5)と、からなる発光ダイオード照明灯(10)において、
前記管端閉鎖部材(5,5)は、凹部(6a)が形成され、当該凹部(6a)の内周面に複数の凹凸からなる雌型位置決め部(6b)が形成された固定部材(6)と、前記固定部材(6)の雌型位置決め部(6b)に係合する雄型位置決め部(7b)を有し、外部器具のソケットへ接続する2本の電極ピン(7c)が突設された端子部材(7)と、からなり、
前記雌型位置決め部(6b)の凹凸と前記雄型位置決め部(7b)の凹凸を係合させて、前記電極ピン(7c)の取り付け角度の位置を変えて位置決めすると共に、
前記LEDモジュール(3)の位置は、前記透光性管状カバー(4)の軸心位置からずらして配置され、
前記雌型位置決め部(6b)の中心位置および前記電極ピン(7c)が前記軸心から前記LEDモジュール(3)側に偏心されていることを特徴とする発光ダイオード照明灯(10)。 - 前記雌型位置決め部(6b)の凹凸および前記雄型位置決め部(7b)の凹凸は、複数の山からなるセレーションから形成されたことを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオード照明灯(10)。
- 前記LEDモジュール(3)の前記基板(2)に前記直線状に配置された複数の発光ダイオード(1)が複数列配置され、そのうち、前記透光性管状カバー(4)の軸心から外側の列の発光ダイオード(1)が、前記透光性管状カバー(4)の軸心方向へ向かって内側へ傾けて配置されたことを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオード照明灯(10)。
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