JP4738225B2 - 動力システム - Google Patents

動力システム Download PDF

Info

Publication number
JP4738225B2
JP4738225B2 JP2006085331A JP2006085331A JP4738225B2 JP 4738225 B2 JP4738225 B2 JP 4738225B2 JP 2006085331 A JP2006085331 A JP 2006085331A JP 2006085331 A JP2006085331 A JP 2006085331A JP 4738225 B2 JP4738225 B2 JP 4738225B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
condenser
working fluid
steam
solution
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006085331A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007262909A (ja
Inventor
洋 藤本
努 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP2006085331A priority Critical patent/JP4738225B2/ja
Publication of JP2007262909A publication Critical patent/JP2007262909A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4738225B2 publication Critical patent/JP4738225B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/27Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies
    • Y02A30/274Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies using waste energy, e.g. from internal combustion engine
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/10Geothermal energy

Landscapes

  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Description

本発明は、高沸点媒体と低沸点媒体とを混合してなる作動流体が、当該作動流体の溶液を加熱して蒸気を発生する蒸気発生器と、前記蒸気発生器から供給された前記蒸気により駆動する蒸気タービンと、前記蒸気タービンから排出された前記蒸気を冷却して前記溶液に復水させる復水器と、前記復水器から供給された前記溶液を前記蒸気発生器に供給する供給ポンプとの順に夫々を循環する動力サイクル回路を備えた動力システムに関する。
発電用のエンジンなどからエンジン排ガスとして排出される高温排熱や、エンジン冷却水として排出される低温排熱を効率良く回収して、発電機等を駆動するための動力を得るための動力システムが知られている。
この種の動力システムは、上記蒸気発生器において、エンジン排ガス等の高温排熱により作動流体の溶液を蒸発させて当該作動流体の蒸気を発生し、上記蒸気タービンにおいて、その蒸気により得た軸動力により発電機等を駆動し、上記復水器において、蒸気タービンを駆動した後に排出された蒸気を溶液に復水させるというサイクルを実現するものである。この様なサイクルとしては、ランキンサイクルが代表的なものであるが、カリーナサイクルも同様である。
更に、上記作動流体としては、アンモニア等の低沸点媒体と水等の高沸点媒体とを混合してなる水−アンモニア系等の非共沸混合媒体を用い、更に、再生器と吸収器とを備える吸収サイクルを利用して、上記再生器において、復水器で復水した溶液から低沸点媒体を分離すると共に、上記吸収器において、再生器で分離した低沸点媒体を再度復水器で復水した溶液に吸収させて低沸点媒体が非常に多く吸収された高濃度の溶液を生成して、上記蒸気発生器に、その高濃度の溶液を供給するように構成された動力システムが知られている(例えば、特許文献1〜3を参照。)。この様なサイクルをカリーナサイクルと呼んでいる。
また、一般的に、この種の動力システムの復水器等において利用される冷熱源としては、大気熱を利用するように構成されており、例えば、クーリングタワー等で空冷された冷却水が、上記冷熱源として復水器等に供給される。
特開2003−161115号公報 特開2001−248409号公報 特開2005−171891号公報
上記のようなサイクルを実現する動力システムでは、蒸気タービンの蒸気流入側での圧力に対して、その流出側である復水器での圧力はできるだけ低いほうが、サイクル効率が高くなることが知られている。しかしながら、この復水器での圧力が過剰に低下した場合には、管継手やシール部等を介して外気が動力サイクル回路側に侵入するなどの原因で、サイクル効率が低下する場合があった。
特に、復水器等において利用される冷熱源として、大気熱等のように、季節の変化などの要因でその温度が大幅に変化するようなものを利用する場合には、冬場などにおいてその冷熱源の温度が極めて低くなって、復水器の圧力が過剰に低下することが懸念される。
また、上記動力システムにおける低沸点媒体の濃度は、サイクル効率を良好なものにすべく決定されているが、復水器で起り得る最低圧力との関係からは決定されていなかった。
従って、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、上記サイクルを実現する動力サイクル回路において、サイクル効率を最適化し得る動力システムを実現する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る動力システムは、高沸点媒体と低沸点媒体とを混合してなる作動流体が、当該作動流体の溶液を加熱して蒸気を発生する蒸気発生器と、前記蒸気発生器から供給された前記蒸気により駆動する蒸気タービンと、前記蒸気タービンから排出された前記蒸気を冷却して前記溶液に復水させる復水器と、前記復水器から供給された前記溶液を前記蒸気発生器に供給する供給ポンプとの順に夫々を循環する動力サイクル回路を備えた動力システムであって、その第1特徴構成は、前記動力サイクル回路における前記復水器で起り得る最低圧力が大気圧近傍圧力となるように、前記復水器での前記作動流体の低沸点媒体の濃度が決定され
前記作動流体が、前記低沸点媒体としてのアンモニアと前記高沸点媒体としての水とを混合してなる水−アンモニア系の作動流体であり、
前記復水器での当該作動流体におけるアンモニア濃度が、前記復水器に通ずる冷却水温度の関数として決定され、
前記蒸気タービンを動力源として駆動する圧縮機を備えたヒートポンプ回路を備え、
前記復水器において前記蒸気を冷却して得た温熱により前記ヒートポンプ回路の蒸発器に通ずる温熱源を加熱するように構成されている点にある。
尚、本発明において、復水器で起り得る最低圧力が設定される大気圧近傍圧力とは、復水器での圧力として設定した場合に、動力サイクル回路への外気の侵入を抑制し得る復水器での圧力範囲において、サイクル効率を許容範囲内に維持できるできるだけ低い圧力を示し、例えば、101.3kPa以上且つ151.3の範囲内の圧力とすることができる。
上記のように高沸点媒体と低沸点媒体とを混合してなる非共沸混合媒体を作動流体としてランキンサイクルを実現する上記動力サイクル回路においては、復水器での圧力は、その復水器での作動流体の温度以外に、その復水器での作動流体における低沸点媒体の濃度によって決定される。
そこで、上記第1特徴構成によれば、上記動力サイクル回路における復水器では、その復水器で起り得る最低圧力が大気圧近傍圧力となるように、復水器での作動流体における液部の低沸点媒体の濃度を決定する。よって、復水器の圧力が冬季等において起り得る最低圧力となったときでは、その復水器の圧力が、動力サイクル回路側への外気の侵入を抑制し得る圧力下限以上に維持されていることから、その動力サイクル回路側への外気の侵入によるサイクル効率の低下を抑制することができる。一方、復水器での作動流体における低沸点媒体の濃度が、復水器での圧力がサイクル効率を許容範囲内に維持できるできるだけ低い圧力となるように決定されていることから、復水器での圧力が夏季等において想定し得る最高圧力となったときでも、蒸気タービンの蒸気流入部での圧力に対する復水器の圧力差の縮小によるサイクル効率の低下を最小限に抑制することができる。
そして、本特徴構成によれば、動力サイクル回路を流通する作動流体として、水−アンモニア系の作動流体を利用する場合には、復水器でのその作動流体におけるアンモニア濃度を記復水器に通ずる冷却水温度の関数として決定することにより、復水器で起り得る最低圧力を大気圧近傍に維持することができ、結果、復水器での圧力の過剰低下によるサイクル効率の低下を抑制することができる。
即ち、復水器でのその作動流体におけるアンモニア濃度は、この復水器に通ずる冷却水温度に対して、復水器で起り得る最低圧力が大気圧近傍圧力となる範囲内に決定し、この範囲とは、例えば、冷却水温度が5℃のときには44.7重量%以上且つ51.3重量%以下の範囲、冷却水温度が15℃のときには38.5重量%以上且つ44.6重量%以下の範囲、冷却水温度が32℃のときには29.0重量%以上且つ34.6重量%以下の範囲となる。尚、例示した夫々の濃度範囲における冷却水温度は、対応する作動流体の溶液の飽和圧力が101.3kPa〜151.3kPaの範囲内にあるときのものである。
また、復水器でのその作動流体におけるアンモニア濃度を、前記復水器に通ずる冷却水温度の関数として決定するのは、この冷却水温度が復水器での作動流体の温度に最も近く、且つ、作動流体の温度よりも低いからである。
そして、上記アンモニア濃度が上記範囲の下限値よりも低い場合には、復水器で起こり得る最低圧力が低くなりすぎて、動力サイクル回路への外気の侵入によるサイクル効率の低下が懸念され、逆に、上記アンモニア濃度が上記範囲の上限値よりも高い場合には、復水器の圧力が高くなって、蒸気タービンの蒸気流入部での圧力に対する復水器の圧力差の縮小によるサイクル効率の低下が懸念される。
さらに、本特徴構成によれば、上記のようなヒートポンプ回路を備え、例えばヒートポンプ回路の凝縮器において暖房用の温熱を生成するように構成する場合には、復水器において前記蒸気を冷却して得た温熱を、蒸発器に供給する温熱源として有効利用することができる。
本発明に係る動力システムの第特徴構成は、前記蒸気発生器が、前記溶液を高温排熱により加熱し、
前記復水器との間で循環する前記溶液を低温排熱により加熱して前記溶液から前記低沸点媒体の蒸気を分離する再生器を備えて、前記再生器で分離した前記低沸点媒体の蒸気を、前記供給ポンプから前記蒸気発生器までの前記溶液に吸収させる、又は、前記蒸気タービンの低圧段に供給するように構成され、
前記再生器から前記復水器に供給される前記溶液を冷却する冷却器を備えた点にある。
上記第特徴構成によれば、蒸気発生器において、高温排熱により作動流体の溶液を加熱するので、高い圧力でも作動流体を蒸発させることが可能となり、従って、蒸気タービンの蒸気流入側の圧力を高くすることができる。更に、再生器において、低温排熱により作動流体の溶液を加熱して低沸点媒体の蒸気を分離し、吸収器においてその比較的低圧の低沸点媒体の蒸気を蒸気発生器に供給される溶液に吸収させるように構成することで、高温排熱の熱回収量が増大する。又は、前記蒸気タービンの低圧段に供給するように構成することで、蒸気タービンの少なくとも低圧段に供給される低沸点媒体の蒸気の流量が増加する。結果として、蒸気タービンの軸出力を増加させることができる。
一方、この再生器において低沸点媒体が低濃度となった作動流体の溶液を復水器に返すことで、復水器において、低沸点媒体が低濃度の作動流体の溶液に対して、蒸気タービンから排出される低沸点媒体の蒸気を効率良く吸収させることができる。ここで、復水器で発生する作動流体の凝縮熱と低沸点媒体の吸収熱を効率良く取り去るために、復水器での冷却に加えて、上記冷却器により再生器から復水器に供給される作動流体を冷却すれば、復水器での低沸点媒体の吸収能力を一層高くすることができ、サイクル効率の向上に寄与することができる。
本発明に係る動力システムの第特徴構成は、冷却用の冷熱源として地中熱を利用するように構成されている点にある。
上記第特徴構成によれば、上記復水器において利用される冷熱源、更には、上記第3特徴構成で上記冷却器において利用される冷熱源として、季節の変化などによってはその温度が殆ど変化しない地中熱を利用することで、復水器での作動流体の温度の変化を抑制することができる。よって、冬場などにおいて、復水器での圧力の過剰低下によるサイクル効率の低下を抑制すると共に、夏場などにおいて、復水器での圧力をできるだけ低く維持して、蒸気タービンの蒸気流入部での圧力に対する復水器の圧力差の縮小によるサイクル効率の低下を最小限に抑制することができる。また、上記冷熱源の温度が年間を通じて略一定に維持されることから、作動流体における低沸点媒体の濃度の調整の煩わしさからも開放される。
本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1に示す動力システムは、高温排熱としてのエンジン20から排出されるエンジン排ガスの排熱を高温排熱とし、エンジン20を冷却するエンジン冷却水の排熱を低温排熱として、これらエンジン排ガスとエンジン冷却水とから効率良く排熱回収して、蒸気タービン2により軸動力を出力するサイクルを利用するように構成されている。
更に、この動力システムは、低沸点媒体としてのアンモニアと、当該アンモニアを吸収可能な高沸点媒体としての水との水−アンモニア系等の非共沸混合媒体を作動流体として用いた吸収サイクルを利用するように構成されている。
そして、この動力システムは、作動流体の溶液を、排ガス管21を通じてエンジン20から供給された排ガスとの熱交換により加熱して作動流体の蒸気を発生する蒸気発生器1、蒸気発生器1から蒸気供給管11を通じて供給された蒸気により駆動する蒸気タービン2、蒸気タービン2から排出され蒸気排出管12を通じて供給された蒸気を冷却水との熱交換により冷却して溶液に復水させる復水器3と、復水器3から供給された溶液を、配管15を通じて蒸気発生器1に供給する供給ポンプ16との順に、この作動流体を循環させる動力サイクル回路10を備えて構成されている。
そして、この蒸気タービン2が出力する軸動力は、後述するヒートポンプ回路50に設けられた圧縮機51を駆動する駆動源として利用される。
上記復水器3には、冷却水が通流する冷却管3aが配設され、その冷却管3a内に、冷却水ポンプ31により冷却水回路30を循環する冷却水が通流することにより、蒸気及び溶液と冷却水との間の熱交換が行われ、蒸気が凝縮して溶液に混合されるときに生じる凝縮潜熱及び混合熱が冷却水により奪われる。
また、復水器3からポンプ14により配管17を通じて作動流体の溶液が供給され、エンジン冷却水との熱交換により、その作動流体の溶液を加熱して作動流体から低沸点媒体であるアンモニアの蒸気を分離する再生器4が設けられている。
この再生器4には、エンジン冷却水が通流する加熱管4aが配設され、その加熱管4a内に、エンジン20との間でポンプ23により循環されるエンジン冷却水を通流させることにより、作動流体の溶液とエンジン冷却水との熱交換が行われる。
この再生器4でアンモニア蒸気が分離された後の比較的アンモニア濃度が低い作動流体の溶液は、配管18を通じて復水器3に戻されて、蒸気タービン2から供給された蒸気を吸収した後に再び再生器4に供給される。
また、復水器3から配管13を通じて供給された作動流体の溶液に、再生器4から配管18を通じて供給されたアンモニアの蒸気を吸収させ、アンモニア濃度が非常に高い作動流体の溶液を生成する吸収器5が設けられている。
そして、この吸収器5で生成された高濃度の作動流体の溶液が、供給ポンプ16により配管15を通じて蒸気発生器1に供給される。
復水器3から再生器4に供給される作動流体の溶液が通流する配管17と、再生器4から復水器3に供給される作動流体の溶液が通流する配管18との間で熱交換を行う熱交換器6が設けられている。
即ち、この熱交換器6により、配管18内を通流し再生器4でエンジン冷却水により加熱されて比較的高温となった溶液と、復水器3で冷却水により冷却され比較的低温となった溶液との熱交換を行って、再生器4における加熱効率、及び、復水器3における冷却効率を向上させることができる。
更に、再生器4から復水器3に供給される作動流体の溶液が通流する配管18には、上記熱交換器6の下流側に、冷却水回路30において上記復水器3を通流した後の冷却水との熱交換により、上記溶液を冷却する冷却器7が設けられている。
この冷却器7により、再生器4から復水器3に供給される溶液の温度を一層低くすることができ、復水器3での蒸気タービン2から排出されるアンモニアに対する溶液の吸収能力を高くして、サイクル効率の向上が図られている。
更に、蒸気タービン2から排出された蒸気との熱交換により、温水を生成する熱交換器8が設けられており、この熱交換器8で生成された温水は給湯用や暖房用の温水として利用することができる。
上記冷却水回路30において、復水器3及び冷却器7を通過して昇温した冷却水は、後述するヒートポンプ回路50の蒸発器54の温熱源として利用された後に、地中Gに埋設された地中熱交換器33に供給される。そして、地中熱交換器33において、地中熱により、冷却水の温度は、季節の変化などによっては殆ど変化しない略一定の温度(例えば15℃程度)に維持され、再度、ポンプ14により復水器3に供給される。
即ち、上記復水器3更には冷却器7における冷却用の冷熱源としては、地中熱が利用されている。
これまで説明してきた動力システムにおいて、動力サイクル回路10における復水器3での冷却水の温度変化等を考慮して起り得る最低圧力が、大気圧近傍圧力の例えば101.3kPa以上且つ151.3kPa以下の範囲内となるように、復水器3での作動流体における低沸点媒体の濃度、即ち、水−アンモニア系の作動流体におけるアンモニア濃度が決定されている。即ち、ランキンサイクルと吸収サイクルとを利用するように構成された従来の動力システムでは、通常、サイクル効率を良好なものにすべく、水−アンモニア系の作動流体のアンモニア濃度が、27%程度に決定されていた。
これに対して、本実施形態の動力システムでは、復水器3での水−アンモニア系の作動流体のアンモニア濃度が、上記従来の動力サイクルでのアンモニア濃度とは異なって、上記復水器3で起り得る最低圧力が上記大気圧近傍圧力となるように、前記復水器に通ずる冷却水温度の関数として決定されており、例えば、冷却水回路30を循環する冷却水温度が15℃の場合には、38.5重量%以上且つ44.6重量%以下の範囲内に決定されている。
尚、ここで冷却水回路30を循環する冷却水温度としては、復水器3の入口側又は出口側の冷却水の温度や、地中熱交換器33に通ずる冷却水の温度等の何れの箇所において測定した温度を用いても構わない。
また、このようなアンモニア濃度の冷却水温度に応じた調整については、1日毎のバッチ調整で行っても良いし、連続調整ができるように工夫して行っても良い。
よって、復水器3での圧力は、年間を通じて、大気圧より高く、且つ、大気圧に近いほぼ一定の圧力(101.3kPa以上且つ151.3の範囲内の圧力)に維持される。
次に、蒸気タービン2を動力源として駆動する圧縮機51を備えたヒートポンプ回路50について説明を加える。
上記ヒートポンプ回路50は、公知の如く、冷媒を圧縮する圧縮機51と、冷媒を放熱させて凝縮させる凝縮器52と、冷媒を膨張させて減圧させる膨張弁53と、冷媒に吸熱させて蒸発させる蒸発器54との順に夫々を循環するように構成されている。
そして、上記凝縮器52においては、その冷媒との熱交換により温水を生成し、その温水を給湯用や暖房用の温水として利用することができる。
上記蒸発器54の温熱源としては、通常では外気熱が利用されるが、本実施形態では、地中熱を熱源としており、それを復水器3更には冷却器7を通過させることにより加熱し、復水器3や冷却器7を冷却して得た温熱が、蒸発器54に供給される温熱源として追加され有効利用されている。
〔別実施形態〕
(1)上記実施の形態では、蒸気タービンの軸出力を増加させるために、復水器3と蒸気発生器1との間に吸収器5を設けて、この吸収器5において、復水器3から蒸気発生器1に供給される作動流体の溶液に、再生器4から供給されたアンモニアである低沸点媒体の蒸気を吸収させるように構成したが、この吸収器5を省略すると共に、蒸気タービン3を、蒸気の流通方向において高圧段と低圧段とを直列に配置してなる多段式に構成して、再生器4から供給された低沸点媒体の蒸気を、上記蒸気タービン3の低圧段に供給することで、この蒸気タービン3の低圧段に供給される蒸気の流量を増加させるように構成しても構わない。
(2)上記実施の形態では、冷却器7において、再生器4から復水器3に供給される作動流体の溶液を、冷却水回路30を流通する冷却水により冷却するように構成したが、この冷却器7の代わりに、地中に埋設された熱交換器を設け、再生器4から復水器3に供給される作動流体の溶液を直接この熱交換器に通流させて、上記溶液を直接地中熱により冷却するように構成しても構わない。
(3)上記実施の形態では、蒸気発生器1及び再生器4の温熱源を、エンジン20の排熱としたが、ボイラなどの別の温熱源を利用しても構わない。
(4)上記実施の形態では、復水器3及び冷却器7の冷熱源を、地中熱としたが、大気熱などの別の冷熱源を利用しても構わない。
本発明に係る動力システムは、ランキンサイクルやカリーナサイクルを実現する動力サイクル回路において、サイクル効率を最適化し得る動力システムとして有効に利用可能である。
動力システムの概略構成図
1:蒸気発生器
2:蒸気タービン
3:復水器
4:再生器
5:吸収器
7:冷却器
10:動力サイクル回路
16:供給ポンプ
33:地中熱交換器
50:ヒートポンプ回路
51:圧縮機

Claims (3)

  1. 高沸点媒体と低沸点媒体とを混合してなる作動流体が、当該作動流体の溶液を加熱して蒸気を発生する蒸気発生器と、前記蒸気発生器から供給された前記蒸気により駆動する蒸気タービンと、前記蒸気タービンから排出された前記蒸気を冷却して前記溶液に復水させる復水器と、前記復水器から供給された前記溶液を前記蒸気発生器に供給する供給ポンプとの順に夫々を循環する動力サイクル回路を備えた動力システムであって、
    前記動力サイクル回路における前記復水器で起り得る最低圧力が大気圧近傍圧力となるように、前記復水器での前記作動流体の低沸点媒体の濃度が決定され
    前記作動流体が、前記低沸点媒体としてのアンモニアと前記高沸点媒体としての水とを混合してなる水−アンモニア系の作動流体であり、
    前記復水器での当該作動流体におけるアンモニア濃度が、前記復水器に通ずる冷却水温度の関数として決定され、
    前記蒸気タービンを動力源として駆動する圧縮機を備えたヒートポンプ回路を備え、
    前記復水器において前記蒸気を冷却して得た温熱により前記ヒートポンプ回路の蒸発器に通ずる温熱源を加熱するように構成されている動力システム。
  2. 前記蒸気発生器が、前記溶液を高温排熱により加熱し、
    前記復水器との間で循環する前記溶液を低温排熱により加熱して前記溶液から前記低沸点媒体の蒸気を分離する再生器を備えて、前記再生器で分離した前記低沸点媒体の蒸気を、前記供給ポンプから前記蒸気発生器までの前記溶液に吸収させる、又は、前記蒸気タービンの低圧段に供給するように構成され、
    前記再生器から前記復水器に供給される前記溶液を冷却する冷却器を備えた請求項1に記載の動力システム。
  3. 冷却用の冷熱源として地中熱を利用するように構成されている請求項1又は2に記載の動力システム。
JP2006085331A 2006-03-27 2006-03-27 動力システム Expired - Fee Related JP4738225B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006085331A JP4738225B2 (ja) 2006-03-27 2006-03-27 動力システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006085331A JP4738225B2 (ja) 2006-03-27 2006-03-27 動力システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007262909A JP2007262909A (ja) 2007-10-11
JP4738225B2 true JP4738225B2 (ja) 2011-08-03

Family

ID=38636151

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006085331A Expired - Fee Related JP4738225B2 (ja) 2006-03-27 2006-03-27 動力システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4738225B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5173477B2 (ja) * 2008-02-20 2013-04-03 大阪瓦斯株式会社 ハイブリッド冷凍機
CN101552488B (zh) * 2008-04-03 2011-01-26 苏庆泉 备用电源***及其供电方法
WO2010070702A1 (ja) * 2008-12-16 2010-06-24 社団法人日本銅センター 自然エネルギを利用した動力発生装置
US8744636B2 (en) * 2009-07-15 2014-06-03 Recurrent Engineering, Llc Systems and methods for increasing the efficiency of a kalina cycle
WO2013027643A1 (ja) 2011-08-19 2013-02-28 富士電機株式会社 発電装置
JP5757335B2 (ja) 2011-10-19 2015-07-29 富士電機株式会社 混入空気除去装置およびこれを備えた発電装置
JP6084879B2 (ja) * 2013-03-29 2017-02-22 メタウォーター株式会社 バイナリー発電システムおよびバイナリー発電システムの運転方法
CN108678820B (zh) * 2018-07-16 2024-04-16 中国科学院工程热物理研究所 一种兼顾火电空冷凝汽器安全度夏与电力调峰的装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6187908A (ja) * 1984-10-05 1986-05-06 Mayekawa Mfg Co Ltd 発電及び冷凍又はヒ−トポンプサイクルの複合装置
JPH11257025A (ja) * 1998-03-10 1999-09-21 Toshiba Corp 混合媒体サイクル発電プラント
JP2005171891A (ja) * 2003-12-11 2005-06-30 Osaka Gas Co Ltd 排熱回収システム
JP2005214166A (ja) * 2004-02-02 2005-08-11 Osaka Gas Co Ltd タービン装置及び排熱回収システム
JP2006037760A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Sanden Corp ランキンサイクル発電装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6187908A (ja) * 1984-10-05 1986-05-06 Mayekawa Mfg Co Ltd 発電及び冷凍又はヒ−トポンプサイクルの複合装置
JPH11257025A (ja) * 1998-03-10 1999-09-21 Toshiba Corp 混合媒体サイクル発電プラント
JP2005171891A (ja) * 2003-12-11 2005-06-30 Osaka Gas Co Ltd 排熱回収システム
JP2005214166A (ja) * 2004-02-02 2005-08-11 Osaka Gas Co Ltd タービン装置及び排熱回収システム
JP2006037760A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Sanden Corp ランキンサイクル発電装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007262909A (ja) 2007-10-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4738225B2 (ja) 動力システム
CA2755034C (en) Rankine cycle integrated with absorption chiller
CN104185717B (zh) 用于从双热源回收废热的***和方法
JP2010540837A (ja) 往復機関からの廃熱を利用するカスケード型有機ランキンサイクル(orc)システム
JP4953433B2 (ja) 吸収式ヒートポンプシステム
KR20130086397A (ko) 발전 시스템에서 흡수식 히트펌프를 이용한 발전 효율 향상
KR20180088524A (ko) 냉각 설비, 이를 구비하는 콤바인드 사이클 플랜트, 및 냉각 방법
JP2008127017A (ja) 車両室内を空調するための冷却回路とランキン回路との組み合わせ
JP2005315127A (ja) ガスタービン
KR101499810B1 (ko) 하이브리드 타입 복수기 시스템
KR101386179B1 (ko) 히트펌프를 이용하여 가스 터빈 출력 증대가 가능한 지역난방수 공급 시스템
JP2593197B2 (ja) 熱エネルギ回収方法、及び熱エネルギ回収装置
JP5148448B2 (ja) 排熱利用ヒートポンプシステム
JP2007263482A (ja) 複合ヒートポンプシステム
JP4187562B2 (ja) アンモニア吸収ヒートポンプ
CN107076026A (zh) 具有吸收式制冷***的联合循环发电设备
JP2016151191A (ja) 発電システム
JP4155916B2 (ja) 排熱回収システム
KR102021901B1 (ko) 병렬 히터를 적용한 초임계 이산화탄소 발전 시스템
JP4187563B2 (ja) アンモニア吸収冷凍機
JP2010096414A (ja) アンモニア吸収冷凍式発電装置
KR200356600Y1 (ko) 복합 화력 발전의 가스 터빈 흡입 공기 냉각 시스템
JP2011106475A (ja) 動力システム
JPH09112214A (ja) 動力発生システム
US10577986B2 (en) Systems and methods for improving power plant efficiency

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110307

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110414

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110426

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4738225

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140513

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees