JP4736239B2 - 模様画像作成方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、三次元空間に表現された物体を二次元平面に投影することにより画像を作成する技術に関し、特に、このような技術を利用して人工大理石等の模様を人工的に作成する模様画像作成方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、建材製品の表面を装飾するものとして様々な模様が用いられている。その中でも、人工大理石の模様は高級感もあり、人気が高い。このような人工大理石の模様を作成するためには、本物の人工大理石を直接撮影する等の作業を経て行われているが、制作費が高くなること、バリエーションがないことが問題となっている。最近では、コンピュータグラフィックスによって人工的に大理石の模様を発生させる試みも行われているが、実物に近いものを得るのは、困難なものとなっている。
【0003】
一般に、人工大理石の模様は、媒質の中に小石のような他の物体が含まれたようなものとなっている。外から見えるのは、この表面だけであるので、人工大理石の模様というものは、小石のような物体を表面に投影した画像で近似できると考えられている。そこで、三次元空間における物体を投影するための技術、すなわち三次元CG(コンピュータグラフィックス)の表現技術を利用することが行われている。
【0004】
ここで、三次元CGの表現技術について説明しておく。三次元CGの表現技術においては、より立体感を表現するために、三次元空間内に存在する物体の被写界深度効果を考慮した投影手法が用いられている。被写界深度とは、視点のピントが合う平面との距離のことであり、被写界深度効果とは、三次元空間内において、被写界深度以外にある物体に、被写界深度との差に応じたぼかしを施してリアル感を出す手法である。
【0005】
このような被写界深度効果を利用してレンダリングを行なう手法は、一般に透視放射影を用いて実現されている。ここで、透視放射影を用いたレンダリングについて説明する。図11は透視放射影を行なう際の、オブジェクト(物体)、焦点面、視点の関係を示す図である。図11(a)に示すように視点には、所定の画角が設定され、その画角の範囲に含まれるオブジェクトが視点に投影される。図11(a)では、焦点面と視点は、三角形を構成しているように見えるが、実際には三次元空間であるため、焦点面を底面とし、視点を頂点とした円錐または角錐形状を構成する関係となっている。透視放射影とは、円形もしくは多角形であって、焦点面と平行な面上の各点における色情報を視点に反映させる手法である。この視点を各画素位置に適用することにより、投影画像が得られることになる。
【0006】
上述のように各画素に対して透視放射影を行なうことにより投影画像が得られることになる。実際には、その精度を向上させるために図11(b)、(c)に示すように視点位置を変更した状態(ジッタ処理)における投影画像を得て、これらの投影画像の平均値を求めることにより最終的な投影画像を得るようにしている。視点位置を増やす程、より精度の高い投影画像が得られることになる。このような三次元CGの表現技術を利用することにより人工大理石の模様を簡易に作成することが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、所定の大きさの画像をレンダリングして大理石模様の画像を作成する際は、ジッタ処理を施した透視放射影の手法は大きな効果を奏する。しかしながら、模様画像などを作成する場合は、基準となる単位画像を作成し、これを上下左右方向に繰り返して配置することにより目的とする大きさの模様画像を得るようにするのが普通である。このように単位画像を繰り返して目的の大きさの画像を作成する場合には、その繋ぎ目が目立たないようにエンドレス処理を行うことが好ましい。
【0008】
しかしながら、繰り返し同じ絵柄が現れるエンドレス画像を生成しようとする場合、透視放射影の手法では、視体積(作成される二次元の画像上の1点に影響する三次元空間における体積)が図12のように広がっているため、三次元空間に配置したオブジェクトがエンドレスになっていたとしても、レンダリングされた画像の端(上下、左右)がつながることはない。このため、好ましいエンドレス画像が得られない。また、投影されるオブジェクトの表面の絵柄に個性的なものがなく、得られる人工大理石模様がつまらないものとなっている。
【0009】
上記のような点に鑑み、本発明は、正射影を用いて被写界深度効果を表現することによりエンドレス処理の施された模様画像を作成することが可能であるとともに、個性的なデザインの模様画像を作成することが可能な模様画像作成方法および装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、コンピュータが、入力されたパラメータに基づいて三次元空間に破片を生成し、生成された破片に入力された画像を貼り付けた後、画像が貼り付けられた破片を二次元平面に正射影の手法により投影すると共に、焦点面からの距離および媒質の透過度を考慮して投影される画素値を算出することにより投影画像を作成し、投影画像の作成は、視線方向を変化させることにより複数回レンダリングを行ない、それぞれのレンダリングにより得られるレンダリング結果の平均を算出することにより行うようにしたことを特徴とする。本発明では、特に、三次元空間上に発生した破片を、焦点面からの距離および媒質の透過度を考慮して二次元平面上に正射影の手法により投影することにより投影画像を得るようにしたので、この投影画像を単位画像として繰り返し並べることにより繋ぎ目が目立たない模様画像を作成することが可能になると共に、個性的なデザインの絵柄を破片の表面に有する人工大理石調の模様画像を作成することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は本発明による模様画像作成方法のフローチャートである。最初に、三次元空間において破片をどのように発生させるかに関するパラメータの入力を行う(ステップS1)。このようなパラメータとしては、スクリーンのサイズと位置を含む投影領域、質感グループ数、表面質感、破片(オブジェクト)の大きさ、破片の底面形状、頂点の高さ、配置密度、上記投影領域における破片の配置範囲を設定する。投影領域とは、単位画像に対して正射影により投影を行う三次元領域である。ここでは、投影後に単位画像となるスクリーンSのサイズをw画素(x方向)×h画素(y方向)とする。また、z方向が奥行きを示すことになる。このような投影領域の一例を図2(a)に示す。質感グループ数とは、破片表面の質感の種類の数を示すものであり、各質感グループについて、上記表面質感、破片の大きさ、破片の底面形状、頂点の高さ、配置密度、上記投影領域における破片の配置範囲が設定される。
【0012】
表面質感とは、発生された破片表面の質感であり、破片表面にマッピングするためのテクスチャを指定することにより設定が行われる。テクスチャの指定は、テクスチャを画像として記憶したファイルのID等を指定することにより行われる。
【0013】
破片の大きさ、破片の底面形状、頂点の高さの3つのパラメータは、破片形状を決定するためのものである。ここで、破片形状の一例を図3に示す。図3の例は、破片の底面形状のパラメータが四角形と設定された場合を示している。破片の大きさは、この底面の大きさを設定するためのパラメータであり、頂点の高さは、この四角錐における底面からの頂点の高さを設定するためのパラメータである。図3に示したような破片形状の場合、底面は四角形であるため、最低2つの三角形ポリゴンで構成することができ、側面は三角形であるため、最低1つの三角形ポリゴンで構成することができる。すなわち、図3に示した四角錐の破片形状は最低5つの三角形ポリゴンで構成することができる。
【0014】
配置範囲は、図2(a)に示した投影領域のうち、破片を配置する範囲を設定するパラメータである。この配置範囲は、z座標で設定される。z座標を所定の範囲に設定した場合の配置範囲を図2(b)に示す。図2(b)において、網掛けされた直方体の内部が配置範囲となる。配置密度は、配置範囲内に配置する破片の密度を設定するパラメータである。
【0015】
続いて、三次元空間における破片を二次元平面に投影するレンダリング処理をどのように行うかに関するパラメータの入力を行う(ステップS2)。このようなパラメータとしては、焦点面の配置位置、視線方向設定数N、視線移動最大角度θmaxを設定する。また、焦点面はスクリーンSと平行に配置されるため、焦点面の配置位置は、スクリーンSからの距離で設定される。視線方向設定数Nは、投影を行なうための視線方向の設定数であり、設定された数だけ異なる方向から投影が行なわれてスクリーンS上の画素値が決定されることになる。視線移動最大角度θmaxは、視線方向とスクリーンS平面が垂直であるときを0°としたとき、視線方向が傾き得る最大角度を示す。
【0016】
次に、三次元空間に破片を生成する(ステップS3)。これは、各質感グループ毎に、設定された形状の破片が設定された配置領域に設定された密度で生成されることになる。また、生成された破片を構成する各ポリゴンには、指定されたテクスチャ画像がマッピング、すなわち貼り付けされる。
【0017】
ここで、テクスチャ画像のマッピングの手法について図4を用いて説明する。
まず、テクスチャ画像としては、生成される破片を構成するポリゴンよりも大きいものを用意しておく。図4の例では、テクスチャ画像は縦IY×横IXの大きさとなっている。ここでまず、あるポリゴンについて、図4(a)に示すようにランダムに一点A(x,y)を選択する。これは、0≦x≦IX,0≦y≦IYの範囲において乱数を発生することにより行われる。選択された点A(x,y)に対して、ポリゴンにおける他の頂点の関係から、図4(b)に示すように点B,点Cのテクスチャ画像上での位置関係が定まる。点B,点Cが共にテクスチャ画像上に収まる場合には、この3点ABCで決定される絵柄を切り取って、そのポリゴンに貼り付ける。図4(c)に示すように点B,点Cのいずれかがテクスチャ画像の領域からはみ出してしまった場合には、再度A点の位置決めが行われる。以上のようにして生成された全ポリゴンに対して貼り付けるべき絵柄を決定していく。
【0018】
次に、媒質ポリゴンを生成する(ステップS4)。媒質ポリゴンは、スクリーンSと同サイズでスクリーンSと同位置に生成される。すなわち、スクリーンSは矩形形状となるので、三角形のポリゴン2つで構成することができる。この媒質ポリゴンには、あらかじめ用意した媒質テクスチャを貼り付けるようにすることも可能であるが、本実施形態では、媒質を一様にするため、全面に渡って均一な色となるよう設定する。
【0019】
次に、破片のスクリーンSへの正射影を行い、当該スクリーン上の各画素の色を決定する(ステップS5)。ステップS5における正射影のための視線の方向は複数設定され、それぞれの視線方向についてスクリーンS上の画素値を決定する。各視線方向ごとに得られるスクリーンS上の画素値は、最終的には平均化されて1つの投影画像を構成する画素値が得られることになる。ここでは、まず、スクリーンSからの視線方向がスクリーンSに対して垂直である場合について説明する。
【0020】
この場合、ある破片上の画素は、(x,y)座標値が同一であるスクリーンS上の画素に投影されることになるが、このときスクリーン上の画素の画素値VHは以下の(数式1)で算出される。
【0021】
(数式1)
H = T ×(DO /DF )×VO
T:減衰率
【0022】
ただし、上記(数式1)において、DOはスクリーンSから破片上の画素VOまでの距離、DFはスクリーンSから焦点面までの距離を示す。上記(数式1)は、破片上の画素が焦点面に近い程、本来の画素値に近付き、焦点面から遠ざかる程、ぼけていくことを示している。また、破片は三次元空間内にランダムに配置されるため、スクリーンSからの視線上で重なる破片については、最もスクリーンSに近い破片だけが見えることになる。これは、単純に両破片のz座標同士を比較し、スクリーンSに近いものを生かすことにより表現できる。
【0023】
さらに、スクリーンS上の画素値はこれだけで決定されるのではなく、媒質による減衰分も考慮されて決定されることになる。媒質の画素値をVBとし、合成のための透過率をα(ただし、0≦α≦1)とすると、スクリーンS上の画素値Vは以下に示す(数式2)により算出される。このとき、媒質の画素値VBは、スクリーン上に生成された媒質ポリゴン上の画素値が採用される。
【0024】
(数式2)
V = α×VH + (1−α)× VB
【0025】
この(数式2)からわかるように、透過率αの値を大きくすればする程、本来の色が表現され、透過率αの値を小さくすればする程、媒質色の影響が強くなる。
【0026】
視線方向を変えた場合にも同様に投影が行なわれる。例えば、視線角度θで正射影を行なう場合、その視線角度θは、以下の(数式3)により算出される。
【0027】
(数式3)
θ = θmax × γ1
【0028】
上記(数式3)において、θmaxはステップS1において設定された視線移動最大角度を示し、γ1は0.0〜1.0の範囲の値になるように発生される乱数を示す。
【0029】
この視線角度θに基づいて、三次元空間に存在する破片を正射影すると共に媒質の影響を考慮することにより、この視線角度θに対するスクリーンS上の画素が得られる。ここで、ある破片に着目した場合の視線角度θとスクリーンSおよび破片の関係を図5に示す。図中、横軸は図2に示したz軸であるものとする。
図5(a)は視線角度が0°、すなわちスクリーンSと視線方向が垂直である状態を示している。図5(b)(c)は、それぞれ視線角度θだけ視線方向を傾けた状態を示している。図5(a)〜(c)に示すスクリーンおよび破片は全て同位置に存在するものであるが、視線角度が異なるため、スクリーンに投影される破片の様子は異なるものになる。図5(a)〜(c)のスクリーンに投影される破片の様子をそれぞれ図6(a)〜(c)に示す。図6(a)では、オブジェクトはスクリーンの中央に投影されているが、図6(b)ではスクリーン下方、図6(c)ではスクリーン上方にそれぞれ投影されていることがわかる。
【0030】
ステップS5における正射影は、ステップS2において設定された視線方向設定数だけ行なわれる。すなわち、視線方向設定数分のレンダリング結果が得られることになる。最終的に得られる投影画像は、これらのレンダリング結果を平均化したものである。ここで、ステップS5における処理手順の詳細を図7のフローチャートに基づいて説明する。まず、上述のように(数式3)を用いて視線角度θを算出する(ステップS11)。
【0031】
続いて、視線角度θを傾ける方向を決定するためのスクリーン平面内における視線ベクトル(Vx,Vy)を以下の(数式4)により算出する(ステップS12)。
【0032】
(数式4)
Vx=sinφ
Vy=cosφ
ただし、φ=360°×γ2
【0033】
上記(数式4)においてγ2は0.0〜1.0の範囲の値になるように発生される乱数を示す。このようにして、視線角度θ、および視線ベクトル(Vx,Vy)が定まると、正射影を行なうための視線方向が1方向に特定されるので、特定された視線方向からスクリーンへの正射影、すなわち、スクリーンへのレンダリングを行なう。これは、具体的には上記(数式1)および(数式2)を用いて行われるが、視線方向θ=0°以外の場合は、距離の算出に三次元のそれぞれの座標における位置計算が必要となるため、演算負荷が大きくなる。そこで、本発明では、この演算負荷を削減するために、レンダリング処理を行う前に、距離を1つの座標軸で算出可能なように破片の位置座標の変換を行う(ステップS13)。
【0034】
具体的には、各破片がポリゴンで構成されているため、このポリゴンの各頂点の座標値を以下の(数式5)(数式6)により変換する。
【0035】
(数式5)
K = tanθ × abs(L−Z)
【0036】
上記(数式5)は移動量Kを算出するためのものであり、Lは投影面のz座標値、Zはポリゴンのz座標値、absは絶対値を取ることを示す。
【0037】
(数式6)
Mx= Vx × K
My= Vy × K
【0038】
上記(数式6)は(数式5)で算出した移動量Kを用いてx座標、y座標の移動量Mx、Myをそれぞれ算出するものである。この結果、各ポリゴンの頂点の座標値(X、Y、Z)は、仮想的な座標値(X+Mx,Y+My,Z)に変換される。
【0039】
このようなステップS13における座標変換処理は、各破片を構成する各ポリゴンの各頂点について行われる。これにより、仮想的な三次元空間における座標値が作成されることになる。例えば、図8(a)に示すような状態でポリゴンが存在している場合、図8(b)に示すような状態に変換されることになる。これにより、破片を構成するポリゴンのある頂点A(X,Y,Z)はA´(X+Mx,Y+My,Z)に移動することになる。このように変換することにより、z軸方向(図8では左右方向)の値の差がそのまま投影面との距離となる。
【0040】
続いて、この仮想的な座標値に基づいて、(数式1)(数式2)を用いることにより、スクリーンS上の画素の画素値Vが算出される。このとき、(数式1)において画素値VHの算出のための距離DO、距離DFは共に仮想的な空間におけるz座標値だけを用いれば良いので演算負荷が大幅に削減され、高速に処理を行うことが可能となる。この画素値の集合がその視線方向の場合のレンダリング結果となる(ステップS14)。
【0041】
スクリーンSへのレンダリング結果は、画像メモリに記録される(ステップS15)。この場合、最初のレンダリング結果はそのまま画像メモリに書き込まれる。2つ目以降のレンダリング結果は、それ以前に画像メモリに書き込まれていた内容を含めた複数回のレンダリング結果に加算されて、それまでの平均値として書き込まれるようになっている。例えば、2回目のレンダリング結果は、既に画像メモリに記録されている1回目のレンダリング結果と各画素ごとに加算して2で割ることにより平均値を算出し、それを2回目までのレンダリング平均として画像メモリの内容を更新する。3回目のレンダリング結果は、2回目までのレンダリング平均を2倍したものと各画素ごとに加算した後、3で割ることにより過去3回目までの平均値を算出し、それを3回目までのレンダリング平均として画像メモリの内容を更新する。これを一般化すると、n回目のレンダリング結果は、(n−1)回目までのレンダリング平均を(n−1)倍したものと各画素ごとに加算した後、nで割ることにより過去n回目までの平均値を算出し、それをn回目までのレンダリング平均として画像メモリの内容を更新することになる。すなわち、ステップS15の処理が終了した時点では常に、画像メモリにはそれまでのレンダリング結果の平均が記録されていることになる。
【0042】
ステップS15においてレンダリング結果の平均値が記録されると、ステップS11〜ステップS15までの処理を行なった回数が、視線角度設定数Nに達したかどうかが判断される(ステップS16)。N回実行していれば終了し、N回実行していなければ、ステップS11に戻って処理を続けることになる。ステップS15においてYESと判断されたら、画像メモリに記録されているそれまでのレンダリング結果が投影画像とされることになる。
【0043】
図7のフローチャートを用いて説明したような処理により、ステップS5の正射影による投影画像の作成処理が実行される。これにより所望の投影画像が得られることになる。
【0044】
本発明では、レンダリング用の画像メモリのサイズに制限がある場合にも、精度の高いレンダリングが可能なように工夫を行っている。次に、このような場合について図9のフローチャートを用いて説明する。まず、レンダリング範囲の分割を行う(ステップS21)。これは、作成する単位画像の大きさにもよるが、ここでは、縦2×横2の4分割を行うものとする。図2の例で説明したようにスクリーンSのサイズがw画素(x方向)×h画素(y方向)の場合、1つのレンダリング範囲は、 w/2画素(x方向)×h/2画素(y方向)となる。
【0045】
続くステップS22からステップS24までの処理は分割された各レンダリング範囲について行われる。まず、1つのレンダリング範囲内に完全に含まれる破片のポリゴンにマーキングを行う(ステップS22)。さらに、このレンダリング範囲に含まれると共に、他のレンダリング範囲に含まれる破片、すなわち、複数のレンダリング範囲の境界に掛かる破片のポリゴンについて別のマーキングを行う(ステップS23)。このステップS22、ステップS23におけるレンダリング範囲に含まれるか境界に掛かるかの判断は、視線移動最大角度θmaxを考慮して行われる。つまり、視線移動最大角度θmax分視線を移動してもなおかつレンダリング範囲内に含まれるものをステップS22でマーキングし、視線移動最大角度θmax分視線を移動した場合にレンダリング範囲から外れることがある場合には、ステップS23においてマーキングを行う。
【0046】
続いて、分割投影画像の作成処理を行う(ステップS24)。この具体的な処理としては、図7のフローチャートで説明したのと同様な処理が行われる。1つの分割投影画像が得られたら、この画像は別の記憶領域に保存して画像メモリを使用可能な状態にした後、ステップS22に戻って他のレンダリング範囲について同様な処理を行う。ただし、2番目以降のレンダリング範囲については、ステップS24における処理が異なってくる。2番目以降の場合、レンダリング境界に掛かる破片のポリゴンについては、既に処理されたものについては、再び処理を行わないようにする。既に処理されたものかどうかは、ステップS23により行われたマーキングにより判断が可能となる。以上のようにして、全てのレンダリング範囲について分割投影画像が得られたら、分割投影画像の統合を行って、最終的な投影画像を得る(ステップS25)。
【0047】
(装置構成)
次に、上記模様画像作成方法を実行するための装置構成について説明する。図10は、本発明による模様画像作成装置の構成図である。図10において、パラメータ入力手段1は、図1のステップS1およびステップS2を実行するためのものであり、マウスやキーボード等で実現できる。
【0048】
破片生成手段2は、図1のステップS3を実行するためのものであり、パラメータ入力手段1より入力されたパラメータに従って、設定された三次元空間内に破片を配置する機能を有する。媒質ポリゴン生成手段3は、図1のステップS4を実行するためのものであり、指定された色もしくはテクスチャを貼り付ける機能を有する。
【0049】
投影手段4は、図1のステップS5を実行するためのものであり、座標変換手段5によりステップS13の座標変換処理が施された破片を投影することにより、画像メモリ6にレンダリング結果を書き込みながら投影処理を繰り返し行なう機能を有する。破片生成手段2、媒質ポリゴン生成手段3、投影手段4、座標変換手段5の各手段は現実にはコンピュータと、コンピュータに搭載された専用プログラムにより実現され、画像メモリ6はコンピュータ内部に搭載される。
【0050】
出力手段7は、投影手段4による処理の結果得られる投影画像を出力するためのものであり、表示するためのディスプレイ、画像データとして出力するためのFD、MO等が適用できる。
【0051】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、必要なパラメータを入力し、破片の表面に生成する画像を入力し、入力されたパラメータに基づいて三次元空間に破片を生成し、生成された破片に画像を貼り付けた後、画像が貼り付けられた破片を二次元平面に正射影の手法により投影すると共に媒質の透過度を考慮して投影される画素値を算出することにより投影画像を作成するようにしたので、この投影画像を単位画像として繰り返し並べることにより繋ぎ目が目立たない模様画像を作成することが可能になると共に、個性的なデザインの絵柄を破片の表面に有する人工大理石調の模様画像を作成することが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による模様画像作成方法を示すフローチャートである。
【図2】三次元空間内に設定される投影領域を示す図である。
【図3】破片形状の一例を示す図である。
【図4】ポリゴンにマッピングする絵柄の決定を説明するための図である。
【図5】正射影を行なう場合の視線角度、スクリーン、オブジェクトの関係を示す図である。
【図6】図5に示した関係をスクリーン側から見た状態を示す図である。
【図7】図1のステップS5の処理の詳細を示すフローチャートである。
【図8】図7のステップS13の座標変換処理を説明するための図である。
【図9】画像メモリのサイズに制限がある場合の処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明による模様画像作成装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図11】透視放射影を行なう場合の画角、焦点面、オブジェクトの関係を示す図である。
【図12】透視放射影を行なう場合の視点位置、レンダリング面、視体積の関係を示す図である。
【符号の説明】
S・・・スクリーン
1・・・パラメータ入力手段
2・・・破片生成手段
3・・・媒質ポリゴン生成手段
4・・・投影手段
5・・・座標変換手段
6・・・画像メモリ
7・・・出力手段

Claims (5)

  1. コンピュータが、入力されたパラメータに基づいて三次元空間に破片を生成する段階と、前記生成された破片に、入力された画像を貼り付ける段階と、前記画像が貼り付けられた破片を二次元平面に正射影の手法により投影すると共に、焦点面からの距離および媒質の透過度を考慮して投影される画素値を算出することにより投影画像を作成する投影画像作成段階と、を実行し、
    前記投影画像作成段階は、視線方向を変化させることにより複数回レンダリングを行ない、それぞれのレンダリングにより得られるレンダリング結果の平均を算出することにより、投影画像を作成するものであることを特徴とする模様画像作成方法。
  2. 前記投影画像作成段階は、入力されたパラメータに基づいて視線方向を決定し、この視線方向に基づいて前記生成された破片の三次元空間における座標を変換した後、正射影の手法により投影を行うものであることを特徴とする請求項1に記載の模様画像作成方法。
  3. 前記座標の変換は、三次元空間における破片の座標を、前記視線方向を決定する視線角度および視線ベクトルを用いて、投影面からの距離方向を1つの座標軸とする三次元空間における座標に変換するものであることを特徴とする請求項2に記載の模様画像作成方法。
  4. 必要なパラメータを入力すると共に破片の表面に生成する画像を設定するパラメータ入力手段と、入力されたパラメータに基づいて三次元空間に破片を生成すると共に生成された破片に前記設定された画像を貼り付ける破片生成手段と、入力されたパラメータに基づいて視線方向を決定し、この視線方向に基づいて前記破片の三次元空間における座標を変換する座標変換手段と、前記座標変換された破片を二次元平面に正射影の手法により投影すると共に、焦点面からの距離および媒質の透過度を考慮して投影される画素値を算出することにより投影画像を作成する投影手段と、を有し、
    前記投影手段は、レンダリング結果を書き込むための画像メモリを備え、視線方向を変化させることにより複数回レンダリングを行ない、それぞれのレンダリングにより得られるレンダリング結果を、それまでのメモリへの書込み回数により平均値を取りながら前記画像メモリに上書きしていくことにより投影画像を作成するものであることを特徴とする模様画像作成装置。
  5. 前記座標変換手段は、三次元空間における破片の座標を、前記視線方向を決定する視線角度および視線ベクトルを用いて、投影面からの距離方向を1つの座標軸とする三次元空間における座標に変換するものであることを特徴とする請求項に記載の模様画像作成装置。
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