JP4728205B2 - 加工データ生成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、突き加工装置に用いるデータを生成する加工データ生成方法に関するものである。
従来、CAD(Computer Aided Design)で作成された形状データを入力データとして、加工用のNC(Numerical Control Machining)プログラムなどを作成するCAM(Computer Aided Manufacturing)を用いたプレス金型製造が行なわれている。該CAMより出力された形状データは、CNC(Computer Numerical Control)での制御が可能な工作機械に送られることで実際の機械加工が行われる。
機械加工方法には、プレス金型の荒取りを行なう突き加工(プランジ加工)がある。突き加工は、被切削物を所望の形状に整形する工程において肉と呼ばれる必要のない箇所を削り落とす加工である。この加工は例えば、直径が通常の切削加工時に比べて大きな30φ〜80φ(直径30mm〜80mm)の回転する切削工具を用いて施される。突き加工において、徐々に切削工具の直径を小さくし、最終工程として研磨をかけることで、所望形状のプレス金型が得られる。
図10は従来の突き加工方法を、上面図を用いて示した説明図である。被切削物Wのうち、切削工具Cに切削される切削領域Wdは、突き加工装置の切削工具Cが加工軸に従い下降し、回転工具としての切削工具Cが被切削物Wに触れることにより切削される。詳述すると、切削工具Cを被切削物Wにおいて指定された切削領域Wdを切削するように、回転する切削工具Cを切削領域Wdに下降し、一箇所の切削が終了すると上昇し、切削工具Cを被切削物Wに当たらない所定位置に引き上げる。そして、次の切削箇所へと加工軸を水平方向に移動し、再度切削工具Cを切削領域Wdに下降して切削する。これを、図10に示す位置C1,C2,C3の順番で切削工具Cを移動させながら、繰り返し行なうことで切削領域Wdを順序切削する。切削工具Cは一定幅及び一定幅の工具送りピッチ(量)により移動し、切削領域Wdを切削する(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−361513号公報
ところで、切削工具Cを一定幅及び一定幅のピッチにより移動して切削領域Wdを切削していると、被切削物Wの折り返しのため生じる折り返し角や隘路などが形成されている箇所において、切削工具Cの切削負荷が大きくなってしまう。切削工具Cに対する切削負荷は、図10における位置C1,C2に比べて位置C3での切削量が多いため、位置C3において切削工具Cに対する負荷が大きくなり、切削工具C自体の磨耗、軸の金属疲労、切削不良を招く。これに対応するため、切削工具Cを下降させるスピード(切削速度)を作業者が調節する、又は、手動で加工手順を複数回に分けて突き加工を施すなどの手間がかかっていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、切削工具の切削負荷が高くなる箇所に対して、該切削負荷を軽減する自動操作の可能な加工データ生成方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、製品形状を表す形状モデルに対応する加工輪郭線に沿って回転工具を移動させるとともに、該加工輪郭線上に設定された加工位置において前記回転工具をその回転軸方向に沿って移動させて被切削物を切削する突き加工装置を駆動するためのデータをコンピュータにて生成する加工データ生成方法であって、前記加工輪郭線が隘路又は折り返しを形成する箇所に対して、前記回転工具の移動方向前後の2点を結ぶ加工補助線を生成し、該加工補助線を記憶装置に記憶する補助線分生成工程と、前記回転工具が、前記加工補助線に沿って所定間隔に配置される第1の加工位置を通過した後、前記2点間の加工輪郭線に沿って所定間隔に配置される第2の加工位置と、を算出し、第1の加工位置及び第2の加工位置を記憶装置に記憶する加工位置算出工程と、前記被切削物を、前記第1の加工位置に移動させた前記回転工具にて切削した後、前記第2の加工位置に移動させた前記回転工具にて切削するように、前記回転工具を駆動するためのデータを作成し、該データを記憶装置に記憶するデータ生成工程と、を有する。
この構成によれば、加工補助線を作成し、生成した加工データに従って、該加工補助線により設定した第1の加工位置にて被切削物を切削することで、加工輪郭線上に設定した第2の加工位置に対する切削負荷が低減され、作業者による切削加工やデータの修正が不要となり、加工スピードや生産性が向上する。又、切削工具の切削負荷が高くなる第2の加工位置に対して、該切削負荷を軽減することで回転工具の寿命を延ばし、さらに自動操作の可能な加工データ生成方法を提供することができる。
また、請求項に記載の加工データ生成方法の前記補助線分生成工程において、前記箇所を含む所定領域内において、前記箇所に対して前記回転工具の移動方向手前側の加工輪郭線を分割する分割点を設定し、前記分割点を通る所定径の円を設定し、該円が前記箇所に対して前記回転工具の移動方向後ろ側の加工輪郭線と交差又は接するか否かを判断し、前記円が交差する場合には該円が加工輪郭線と接するようにその径を調整し、前記加工輪郭線と接する円との接点を前記回転工具の移動方向前後の2点とするとともに、該円において前記2点間の円弧を前記加工補助線とする。このため、円形状を利用して加工補助線を形成し、自動的に切削位置と切削工具のツールパスデータを生成することができ、該ツールパスデータを用いることで切削工具の切削負荷が高い部位を自動的に負荷軽減することができる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の加工データ生成方法において、前記分割点を複数設定し、前記分割点毎に、前記加工補助線を設定することと、該加工補助線上に第1の加工位置を設定することとを実行するため、より細かく突き加工するツールパスを形成し、切削工具の負荷を軽減することができる。
請求項に記載の発明は、請求項又はに記載の加工データ生成方法において、前記分割点に対して所定径の円が前記加工輪郭線と交差せず且つ接しない場合には、その分割点に対する加工補助線の作成処理をスキップする。このため、隘路や折り返し角の無い箇所では、被切削物の無い領域に対して処理をスキップすることで余計なツールパスを形成しなくなり、後にツールパスデータを突き加工装置に送出した場合においては切削スピードが向上する。
請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか一項に記載の加工データ生成方法において、前記補助線分生成工程では、長さが異なり両端が前記箇所の前後において前記加工輪郭線と重なる複数の加工補助線を生成し、前記加工位置算出工程では、前記複数の加工補助線のそれぞれに第1の加工位置を設定し、前記データ生成工程では、前記複数の加工補助線のうち、長さが長い加工補助線から順番に各加工補助線上の第1の加工位置に前記回転工具を移動させて切削を行った後、前記第2の加工位置に前記回転工具を移動させて切削を行なうように加工データを生成する。この構成によれば、隘路等の様々な形状に対応した加工データを容易に作成することができ、切削工具に対する加工負荷を軽減することができる。
従って、上記記載の発明によれば、切削工具の切削負荷が高くなる箇所に対して、該切削負荷を軽減する自動操作の可能な加工データ生成方法を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態の突き加工装置を含むCAMシステムを示す概略構成図である。
CAMシステム10のCADシステム11では、製品形状を表す形状モデル(形状データ)が作成され、その形状モデルはCAD装置12に送出される。CAD装置12は、演算処理装置13からアクセスされる記憶装置(図示略)を備え、形状モデルはその記憶装置に格納された形状データベースDB1に記憶される。その形状データベースDB1には、製品及び製品を製造するための金型のデータ及び素材データなどが予め記憶されている。演算処理装置13は、該形状データベースDB1に記憶された形状データと金型のデータ及び素材データを読み出し、それらのデータに基づいて突き加工計算用データ(オフセットデータ)を算出し、該算出したデータを記憶装置に格納されたパラメータファイル用データベースDB2に記憶する。演算処理装置13は、パラメータファイル用データベースDB2に格納されたデータを読み出し、突き加工パスデータを生成する。突き加工パスデータは突き加工を行なう工作機械を制御するためのデータであり、演算処理装置13は該加工パスデータ及び該加工パスデータと被切削物の形状を元に下降深さを算出し、これらを突き加工パスデータベースDB3に格納する。この突き加工パスデータベースDB3に記憶されたデータは突き加工装置15に送出される。
突き加工装置15には、上記CADシステム11にて生成された形状モデルに基づいて鋳造された被切削物が供給される。この被切削物は、上記形状モデルよりも大きく形成されており、この被切削物の表面と形状モデルとの差の部分が肉と呼ばれる部分となる。突き加工装置15は、径が異なる複数の回転する切削工具を有し、CAD装置12から受け取った突き加工パスデータに基づいて、指定される切削工具にて被切削物の突き加工を行なう。
CAD装置12において、データ生成工程として突き加工データを作成する処理を、図2に示すフローチャートに従って説明する。
始めに、演算処理装置13は素材データベースDB1a及び製品データベースDB1bから素材データ及び製品データをそれぞれ読み出す。そして、演算処理装置13は該読み出したデータを用いて被切削物のうち加工する範囲を求める(ステップ21)。次いで、該加工範囲に対して、加工軸方向と直交する平面上に、製品データとしての形状データ線をオフセットし、該オフセットしたライン(加工輪郭線、以下、オフセット線又はオフセット線を構成するオフセットデータという)をオフセットデータベースDB2aに記憶する(ステップ22)。加工を必要とする部位に隘路及び折り返し角が存在している場合、演算処理装置13はオフセットデータベースDB2aに記憶したオフセットデータを読み出し、該オフセットデータより加工補助線のデータを作成し、該加工補助線を図示しない記憶装置に記憶する(補助線分生成工程としてのステップ23)。加工補助線の作成が終わると、次に演算処理装置13は再度オフセットデータベースDB2aに記憶されたオフセットデータを読み出して加工補助線上に等間隔の突き加工パス(突き加工位置及び下降深さ)を作成する。突き加工パス作成後、演算処理装置13は作成データをパスデータとして突き加工パスデータベースDB3に記憶する(ステップ24)。そして、演算処理装置13は突き加工パス上に突き加工位置を、加工補助線上を等間隔にて分割した位置を決定し、この位置データもパスデータとして突き加工パスデータベースDB3に記憶する(加工位置算出工程としてのステップ25)。
ステップ23,25における処理を、以下に詳述する。
図3は加工補助線データを作成するステップ23のサブステップを示す。
始めに演算処理装置13は、オフセット線を突き加工装置15のピッチ間隔以内で分割した点を求める(ステップ31)。次に、未処理の分割点があるか否かを判断し、未処理の分割点が有る場合にはステップ33へ移行し、未処理の分割点がない場合には加工補助線の生成処理を終了する(ステップ32)。即ち、演算処理装置13は、ステップ33以降の処理を繰り返し実行し、全ての分割点に対して加工補助線を生成するか否かの判断と、加工補助線のデータ生成を行なう。
次に、加工補助線のデータを作成するオフセット線に対して、分割点を通り且つ該オフセット線と接する円のデータを作成する(ステップ33)。この時、演算処理装置13は、オフセット線に対して、反被切削物側に円の中心を設定する。つまり、隘路や折り返し角において作成する円が2つのオフセット線と接するように、該円の中心を設定する。該円は予め設定された値、直前に設定されていた切削工具の径、若しくはそのときに設定されている切削工具の径よりも十分に大きい径とする。例えば、直前に設定された40φ(直径40mm)の工具に対して指定量を追加した150φ(直径150mm)の円を描く。指定量は工具の大きさにより予めLUT(Look Up Table)及び所定数式(例えば、工具径の3.5倍)などで定められている。そして、描かれた円が進行方向のオフセット線と交差または交差するか否かを判断し(ステップ34)、交差する場合には円の大きさをオフセット線と接する様に小さくする(ステップ35)。円とオフセット線が交差しない場合には、次の分割点に計算の基準を移し、ステップ33からステップ35までの処理を繰り返し行なう。
演算処理装置13はステップ32において、すべての分割点に対しステップ33〜35の処理をし終えると、次のプログラムステップ24へと処理を進める。
ステップ31における該分割点は、突き加工装置15が通常時突き加工を行なう位置として設定される。その一方で、オフセット線を引いた状態で所定径以下の狭い折り返し角及び隘路が形成された場合には、加工補助線のデータを利用した第1の加工位置及びオフセット線のデータを利用した第2の加工位置としての突き加工位置計算が適用される。
演算処理装置13が描く円は、例えば所定分割点P1を通る所定径が150φの円O1であり、円O1が他のオフセット線Lkと接する又は交わらない場合(図5(a)参照)、該分割点は突き加工パスデータとして突き加工パスデータベースDB3に記憶される。その一方で、描いた所定分割点P2を通る所定径が150φの円O1とオフセット線Lkとが交わる場合には、所定分割点P2の先に狭い折り返し角及び隘路が形成されていると判断することができる。演算処理装置13に描かれた円O1が、オフセット線Lkと交差する場合は、所定径の大きさを徐々に小さくし、オフセット線Lkに接する大きさの円O2とする(図5(b)参照)。演算処理装置13が演算するデータ上に描かれた円は後の突き加工位置決定の際に利用されるため、図示しない第1の記憶装置に記憶される。
図4は突き加工位置及び下降深さを決定するステップ25のサブステップを示す。
図3に示すフローチャートに描かれた処理より、加工補助線Lhのデータ(以下加工補助線データ
)が第1の記憶装置に記憶される。演算処理装置13は、記憶装置に記憶された円O2に基づく加工補助線データLhを読み出し、加工補助線Lh上に分割点(円全体の均等分割若しくは接点間での均等分割など図5(c)参照。)となる評価点Pcを作成する(ステップ41)。次に、オフセット線Lk上にある未処理の分割点があるか否かを判断し、未処理の分割点が有る場合にはステップ43へ移行し、未処理の分割点がない場合には加工補助線Lhの生成処理を終了する(ステップ42)。即ち、演算処理装置13は、ステップ43以降の処理を繰り返し実行し、オフセット線Lkに係る全ての分割点に対して加工補助線Lhを生成するか否かの判断と、加工補助線Lhのデータ生成を行なう。
演算処理装置13は、演算上必要なデータとして、評価点を通り加工軸と平行な線(z軸方向への垂線)を作成し(ステップ43)、垂線と被切削物Wの表面との交点を加工開始位置として突き加工パスデータベースDB3に記憶する(ステップ44)。そして、切削工具Cが切削領域Wdと重なり切削可能となるか否かを判断する(ステップ45)。このステップ45において、切削領域Wdと切削工具Cの重なりがある場合は、形状データベースDB1に記憶されるCADデータから得られる形状データを用いて突き加工を行なう深さ(下降深さ)を決定する。また、切削領域Wdと切削工具Cの重なる領域が無い場合は、その評価点Pcを切削位置と判断しないで次の円O2の線分上にある評価点Pcの判断処理(ステップ43〜45)に移る。
演算処理装置13は、加工補助線データLh上に作成する評価点を、例えばピッチ幅で分割及び、基準点と該基準点と同様に円に繋がる点との間の距離を、ピッチ幅以内で等間隔に分割する演算などを用いて算出する。そして演算処理装置13は、算出したデータを図示しない第2の記憶装置に記憶する。次に、演算処理装置13は、記憶装置に記憶した評価点データを読み出し、突き加工を行なう位置に該当するか否かを判定する。演算処理装置13は、突き加工装置15の切削工具Cが素材である被切削物Wの切削領域Wdに当たると判断した場合に、所定の評価点Pcを突き加工を行なう位置と判断し、突き加工パスデータの1つとして突き加工パスデータベースDB3に該評価点Pcを記憶する。記憶された突き加工パスデータとしての点P1,P2の一例を図5(d)に示す。更に、被切削物Wの形状より切削工具Cを下降する深さを算出し、該下降深さも突き加工パスデータベースDB3に記憶する。加工補助線Lh上の評価点に対する処理が終了した後に、図3に示すオフセット線Lk上の分割点を評価する工程へと戻り、加工補助線Lhとなる円O2の大きさを更に小さな円O3として同様の処理を繰り返し行なう(図5(e)参照)。
図2〜4に示したステップにより、突き加工装置15を制御するためのデータを得ることができ、該突き加工装置15はCAD装置12により生成された突き加工パスデータに基づいた制御データを生成し突き加工制御を行なう。図6に加工補助線Lhのデータを利用して生成された突き加工パスを用いた突き加工制御の一例を示す。
図6(a)は被切削物W及びその切削領域Wdを表している。被切削物Wと切削領域Wdは製品としての形状モデル線Lsにより分けられている。そして、該形状モデル線Lsから加工される切削工具Cの径分より大きい値で被切削物Wから離れた位置に引かれるオフセット線Lkが演算処理装置13により算出されている。更に演算処理装置13は、加工補助線Lhを描き(図6(b)参照)、通常の突き加工で問題の無い部位はピッチ幅で分割し、加工補助線Lhの曲線部は該曲線部をピッチ幅以下で等間隔に分割(図6(c)参照)した突き加工位置を設定している。突き加工装置15は、CAD装置12にて生成された加工データ、つまり、突き加工パスデータベースDB3より読み出した突き加工位置P1〜P10に基づいて突き加工を行う。
突き加工装置15における切削の順番を、図6(d)〜図6(g)に示す。演算処理装置13は、同様に、径の小さい円を元に描かれた加工補助線に対して決められた分割点を突き加工する(図6(h)参照)。これにより、被切削物Wの切削領域Wdに形成された鋭角の角にある突き加工位置P8は切削工具Cにより切削され、続けて図6(i)に示す順に突き加工される。切削工具Cにかかる負荷がほぼ均一になるように(切削領域Wdから削り取る量が一定量以下となるように)、また、負荷がかかり過ぎないように、折り返し角となる部位(図6(f)参照)では径の大きい加工補助線Lhを元にした突き加工位置P4〜6が追加される形で突き加工が行なわれるよう工夫されていることが見て取れる。
図6ではピッチ幅を元に加工補助線Lhを算出して2本の該加工補助線Lhから加工パスを作成したが、該加工補助線Lhは予め設定された円の直径が大きければ3本以上形成されることになるため、図7及び図8に複数個加工補助線Lhが演算処理装置13の演算処理上作成され、第1の記憶装置に記憶された場合について説明する。
図7は直角の切削領域Wdに対応する加工補助線Lhが3本作成された例を示す。
この場合、突き加工装置15が突き加工を行なう切削手順は図中に記された番号にて示されている。ピッチ幅で分割された通常の突き加工位置(図示略)を切削し、最も径の大きい加工補助線Lh1を優先して突き加工位置にて切削する。即ち、図7に示すように、最も径の大きい加工補助線Lh1上にある突き加工位置P1〜P5と、次に径の大きい加工補助線Lh2上にある突き加工位置P6〜P9と、の順に突き加工が行なわれる。そして、最も小さい径の加工補助線Lh3上にある突き加工位置P10〜12と、角の突き加工位置P13と、通常の突き加工位置と、の順に突き加工が行なわれる。
図8は隘路状の切削領域Wdに対して4本加工補助線Lh1,Lh2,Lh3,Lh4が作成された例を示す。これも図7の切削手順と同様に、図中に記された番号に従い突き加工を行なう。ピッチ幅で分割された通常の突き加工位置P1,P2を順次切削し、径の大きい加工補助線を優先して突き加工位置にて切削する。即ち、図8に示すように、最も径の大きい加工補助線Lh1上にある突き加工位置P3〜P6と、次に径の大きい加工補助線Lh2上にある突き加工位置P7〜P9と、の順に突き加工が行われる。そして、更に径の小さい加工補助線Lh3上にある突き加工位置P10〜P12と、最も径の小さい加工補助線Lh4上にある突き加工位置P13と、通常の突き加工位置P14,P15と、の順に突き加工が行なわれる。
切削領域Wdのうち一回の突き加工で削り取れなかった箇所は、後に切削径の小さな工具に切換えて同様に突き加工パスを形成し、金型としての完成形に近づけていく。本発明は以上のように演算処理装置13の演算により突き加工パスを自動で算出し、突き加工装置15に該突き加工パスを与えて該突き加工装置15を制御することができる。
次に、本実施の形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)被切削物WのオフセットデータLkが隘路又は折り返しを形成する箇所に対して、突き加工装置15に搭載された切削工具Cの移動方向前後の2点を結ぶ加工補助線Lhを生成し、該加工補助線Lhを形状データベースDB1に記憶する。そして、切削工具Cが、加工補助線Lhに沿って所定間隔に配置される第1の加工位置を通過した後、2点間のオフセットデータLkに沿って所定間隔に配置される第2の加工位置と、を算出し、第1の加工位置及び第2の加工位置をパラメータファイル用データベースDB2に記憶する。更に、被切削物Wを、第1の加工位置に移動させた切削工具Cにて切削した後に、第2の加工位置に移動させた切削工具Cにて切削するように、切削工具Cを駆動するための突き加工パスデータを作成し、該データを突き加工パスデータベースDB3に記憶する。
この構成によれば、加工補助線Lhを作成し、生成した加工データに従って、該加工補助線Lhにより設定した第1の加工位置にて被切削物Wを切削することで、加工輪郭線上に設定した第2の加工位置に対する切削負荷が低減され、作業者による切削加工やデータの修正が不要となり、加工スピードや生産性が向上する。これにより、切削工具の切削負荷が高くなる第2の加工位置に対して、該切削負荷を軽減することで回転工具の寿命を延ばし、さらに自動操作の可能な加工データ生成方法を提供することができる。
(2)補助線分生成工程において、所定線分を描く関数を用いて算出した円弧を前記加工補助線Lhとする。関数を利用して円弧の加工補助線Lhを描いた上でツールパスを生成できるため、自動的にコンピュータはこの工程を実行することができる。
(3)補助線分生成工程において、加工補助線LhをオフセットデータLkと前記2点にて接するように生成する。これにより、加工補助線LhをオフセットデータLkと特定の2点にて接するように生成する自動的にコンピュータはこの工程を実行し、ツールパスデータを自動的に生成することできる。
(4)特定箇所を含む所定領域内において、前記箇所に対して切削工具Cの移動方向手前側のオフセット線Lkを分割する分割点を設定し、前記分割点を通る所定径の円を設定する。該円が前記箇所に対して切削工具Cの移動方向後ろ側のオフセット線Lkと交差又は接するか否かを判断し、前記円が交差する場合には該円がオフセット線Lkと接するようにその径を調整し、前記オフセット線Lkと接する円との接点を切削工具Cの移動方向前後の2点とするとともに、該円において前記2点間の円弧を前記加工補助線Lhとする。このため、円形状を利用して加工補助線Lhを形成し、自動的に切削位置と切削工具Cのツールパスデータを生成することができ、該ツールパスデータを用いることで切削工具Cの切削負荷が高い部位を自動的に負荷軽減することができる。
(5)分割点を複数設定し、分割点毎に、加工補助線Lhを設定することと、該加工補助線Lh上に第1の加工位置を設定することとを実行するため、より細かく突き加工するツールパスを形成し、切削工具Cの負荷を軽減することができる。
(6)分割点に対して所定径の円がオフセット線Lkと交差せず且つ接しない場合には、その分割点に対する処理をスキップする。隘路や折り返し角の無い箇所では、被切削物Wの無い領域に対して処理をスキップすることで余計なツールパスを形成しなくなり、突き加工装置15における切削スピードの低下を抑えることができる。
尚、本発明の実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態おいて、加工補助線Lhは単に円弧ではなく、例えば放物線、サイクロイド曲線、トロコイド曲線などの曲線を描く関数を用いてもよい。関数に分割点の座標値を代入することで決定される加工補助線の式に、分割点の座標値とピッチ間隔を代入することで第2の加工位置の座標値が得られる。
図9にトロコイド曲線を用いて演算処理装置13が加工補助線Lhを描いた例を示す。
この場合、演算処理装置13は所定間隔分離れた分割点P1,P10の2点を通り、中心点Tcを該分割点P1,P10の2点から算出される垂線上にあるものとする第1の円T1を描き、次いで予め設定してある工具径の大きさよりも十分大きい第2の円T2を作成する。分割点P1,P10のうち、例えば切削順序となる進行方向の手前側となる分割点P1を開始点として、第2の円がトロコイド曲線LTを破線の先端に印した矢印の方向に描く。描かれた曲線を加工補助線Lhとすることで、曲線関数を用いた加工補助線Lhを得る事ができる。
また、コンピュータが算出する加工補助線Lhはオフセット線Lkと2点が接するように設定されているが、これを交差する状態としてもよい。大きな金属肉を小さな切削工具Cで突き加工すれば、必要な部分を削り取られることは無い。
・上記実施形態において、突き加工装置15はCAD装置12にて生成された加工データに基づいて突き加工を行う別装置であったが、CAD装置12を搭載した突き加工装置15として同じ演算処理装置を用いる1つの装置として発明を実施してもよい。
突き加工装置の概略構成図。 突き加工位置決定までの工程を示すフローチャート。 加工補助線作成工程を示すフローチャート。 加工補助線部位の突き加工位置決定までの工程を示すフローチャート。 (a)〜(e)は加工補助線作成工程及び突き加工位置決定までの工程を示す説明図。 (a)〜(i)は突き加工の順序を示す説明図。 別の突き加工位置を示す説明図。 別の突き加工位置を示す説明図。 別の加工補助線作成処理を示す説明図。 従来の突き加工位置を示す説明図。
符号の説明
W…被切削物、DB1…形状データベース、DB2…パラメータファイル用データベース、DB3…突き加工パスデータベース、Lh,Lh1,Lh2,Lh3,Lh4…加工補助線、13…制御装置、15…突き加工装置。

Claims (4)

  1. 製品形状を表す形状モデルに対応する加工輪郭線に沿って回転工具を移動させるとともに、該加工輪郭線上に設定された加工位置において前記回転工具をその回転軸方向に沿って移動させて被切削物を切削する突き加工装置を駆動するためのデータをコンピュータにて生成する加工データ生成方法であって、
    前記加工輪郭線が隘路又は折り返しを形成する箇所に対して、前記回転工具の移動方向前後の2点を結ぶ加工補助線を生成し、該加工補助線を記憶装置に記憶する補助線分生成工程と、
    前記回転工具が、前記加工補助線に沿って所定間隔に配置される第1の加工位置を通過した後、前記2点間の加工輪郭線に沿って所定間隔に配置される第2の加工位置と、を算出し、第1の加工位置及び第2の加工位置を記憶装置に記憶する加工位置算出工程と、
    前記被切削物を、前記第1の加工位置に移動させた前記回転工具にて切削した後、前記第2の加工位置に移動させた前記回転工具にて切削するように、前記回転工具を駆動するためのデータを作成し、該データを記憶装置に記憶するデータ生成工程と、
    を有し、
    前記補助線分生成工程において、
    前記箇所を含む所定領域内において、前記箇所に対して前記回転工具の移動方向手前側の加工輪郭線を分割する分割点を設定し、
    前記分割点を通る所定径の円を設定し、該円が前記箇所に対して前記回転工具の移動方向後ろ側の加工輪郭線と交差又は接するか否かを判断し、
    前記円が交差する場合には該円が加工輪郭線と接するようにその径を調整し、
    前記加工輪郭線と接する円との接点を前記回転工具の移動方向前後の2点とするとともに、該円において前記2点間の円弧を前記加工補助線とすることを特徴とする加工データ生成方法。
  2. 前記分割点を複数設定し、前記分割点毎に、前記加工補助線を設定することと、該加工補助線上に第1の加工位置を設定することとを実行する、ことを特徴とする請求項に記載の加工データ生成方法。
  3. 前記分割点に対して所定径の円が前記加工輪郭線と交差せず且つ接しない場合には、その分割点に対する加工補助線の作成処理をスキップする、ことを特徴とする請求項又はに記載の加工データ生成方法。
  4. 前記補助線分生成工程では、長さが異なり両端が前記箇所の前後において前記加工輪郭線と重なる複数の加工補助線を生成し、
    前記加工位置算出工程では、前記複数の加工補助線のそれぞれに第1の加工位置を設定し、
    前記データ生成工程では、前記複数の加工補助線のうち、長さが長い加工補助線から順番に各加工補助線上の第1の加工位置に前記回転工具を移動させて切削を行った後、前記第2の加工位置に前記回転工具を移動させて切削を行なうように加工データを生成することを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の加工データ生成方法
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