JP4727398B2 - 安全ベルト用バックル - Google Patents

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Description

本発明は、高所作業、工事現場等で使用する安全ベルト用の金属製バックル(以下、安全ベルト用バックルという。)の改良に関する。
高所作業や工事現場等で作業者の命綱の役割を果たす安全ベルトに使用する安全ベルト用バックルは、通常のバックルが備える機能性や使用中の大きな負荷に対する耐久性を備えるだけでなく、十分な安全性能を確保することが極めて重要である。
上記安全性能を阻害する事象のうち、重大なものとして、外部からの離脱操作レバーへの接触に因り不慮にバックルが解除される不具合がある。当該不具合は、高所において命綱が外れることと変わりなく、大事故に直結する虞がある。
従って、外部からの離脱操作レバーへの接触に因り不慮にバックルが解除される不具合は、確実に防止する必要がある。このような不慮のバックルの解除を防止する発明としては、例えば、バックル本体と、バックル本体に対して係脱されるタングプレートとからなり、前記タングプレートには、ネック部の先端に幅広のヘッド部を連設した挿入部の先端を設け、前記バックル本体には、前記挿入部の先端が挿入されるプレート挿入空間を設け、そのプレート挿入空間の前側開口部における両側部に、前記ヘッド部の後端に対する係合によって挿入部の先端を抜け止めする一対の揺動可能な係合爪を設け、各係合爪の外側部にプレート挿入空間の両側開口から外部に端部が臨む操作片部を連設し、その操作片部の端部がプレート挿入空間の両側開口部に設けられたストッパと当接する方向に係合爪を付勢するばねを設け、前記操作片部の押圧により係合爪を外方向に揺動させて係合爪がヘッド部の後端に係合する状態で操作片部の端部がストッパに当接する状態を維持するようにし、前記係合爪の係合状態で係合爪とタングプレート間に、タングプレートの押込みを可能とする遊びを設け、前記挿入部の先端の両側には前記遊びの範囲でタングプレートが押し込まれたときに係合爪を押圧して係合解除操作ができる位置まで揺動させる押圧部を設けたことを特徴とするバックル(例えば、特許文献1参照。)が公知である。
特開2005−160611号公報
上記特許文献1に係るバックルは、バックル本体とタングプレートの結合状態で操作片部の端部がストッパと当接する状態を維持し、操作片部の端部が障害物に対する当接により押されて係合爪が係合解除方向に揺動するのを防止し、上記特許文献1に係るバックルの不具合(不慮にバックルが解除される不具合)を解消する効果を奏するものである。
しかしながら、プレート挿入空間の両側開口部にストッパを設け、操作片部の端部がストッパに当接する構成としたために、ストッパに対して強い外力が作用して変形すると、操作片部の回動角度が大きくなり、係合爪が十分に作用せず、タングプレートが不慮に抜ける虞がある。また、バックル本体に対するタングプレートの挿入不全及び離脱不全を生じる虞もある。
尚、前記したストッパのいずれかに対して強い外力が作用するという事象は、バックルの係止状態では通常発生し難いとも考えられるが、バックルの離脱状態では操作片部は突出しているため、ベルトと比べて重量の大きいバックルは地面に叩きつけられやすく、強い外力によって突出した操作片部がストッパを押圧変形させる虞がある。
更に、特許文献1における実施例1として開示されるバックルは、操作片部の端部がストッパと当接する状態を維持するために用いるばねは、タングプレートの押し込みの際の摺動によって側方へ移動され、また操作片部の回動によって大きく湾曲される。ばねの先端の特定箇所に対して複数の方向からの押圧がなされ、また、押し込み操作と操作片部の回動操作は時として同時に行われることもあるから、ばねの消耗は激しく、耐久性に欠ける欠点がある。
また、特許文献1における他の実施例として開示されるバックルは、操作片部をカムとして挿入部の先端の装入で回動する構成であるため、ばねの消耗はある程度抑えることができると考えられる。しかしながら、バックル本体とタングプレートの係合状態において、挿入部の先端が押し込まれた状態では操作片部の端部が外側へ突出して操作片部の係合爪は略外れた状態となる。このため、操作片部の端部を指で解除しなくとも、強い力でタングプレートを離脱方向へ引っ張ると、係合爪とタングプレートの端部側面が相互に摺動して、タングプレートが離脱する虞がある。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、過酷な使用状況下においても十分な耐久性を備え、バックル本体とタングプレートが係合した状態での十分な安全性能を確保することができる優れた安全ベルト用バックルを提供することを、発明が解決しようとする課題とするものである。
基板及び側板を有するバックル本体と、該バックル本体に対して係脱可能な挿入部を有するタングプレートと、バックル本体からタングプレートを離脱方向へ付勢するためのばねを備え、前記バックル本体は、ばね付勢され且つ回動によって前記挿入部と係脱可能となる左右一対の操作レバーを備え、操作レバーとタングプレートの係合状態からタングプレートを押し込んで、操作レバーを解除可能とする安全ベルト用バックルにおいて、前記操作レバーは、バックル本体外へ突出する操作端部と、前記ばねが当接するばね当接部と、タングプレートの先端部と噛合可能な噛合爪部を備え、前記タングプレートは、挿入部の先端の形状を左右それぞれに鉤状とした鉤部を形成し、前記ばねは、金属製線材からなり、略直線状の中央部の左右両側に夫々コイル部を形成し、該二つのコイル部の間に夫々湾曲部を形成し、湾曲部で先端側を外方へ曲げ、先端を操作レバーに当接し、前記ばねのコイル部に対して位置決め軸を軸通した構成とし、バックル本体とタングプレートの係合状態で、操作レバーの噛合爪部とタングプレートの鉤部の先端が噛合し、前記ばねの中央部がタングプレートの挿入部の先端を押圧付勢してタングプレート離脱方向の負荷を与え、タングプレートの離脱方向の負荷とばねによる操作レバーの回動によって、タングプレートの鉤部に対して操作レバーの噛合爪部の噛合を確保してタングプレートの離脱を阻止することを特徴とする安全ベルト用バックルを、課題を解決するための手段とする。
本発明によれば、基板及び側板を有するバックル本体と、該バックル本体に対して係脱可能な挿入部を有するタングプレートと、バックル本体からタングプレートを離脱方向へ付勢するためのばねを備え、前記バックル本体は、ばね付勢され且つ回動によって前記挿入部と係脱可能となる左右一対の操作レバーを備え、操作レバーとタングプレートの係合状態からタングプレートを押し込んで、操作レバーを解除可能とする安全ベルト用バックルにおいて、前記操作レバーは、バックル本体外へ突出する操作端部と、前記ばねが当接するばね当接部と、タングプレートの先端部と噛合可能な噛合爪部を備え、前記タングプレートは、挿入部の先端の形状を左右それぞれに鉤状とした鉤部を形成し、前記ばねは、金属製線材からなり、略直線状の中央部の左右両側に夫々コイル部を形成し、該二つのコイル部の間に夫々湾曲部を形成し、湾曲部で先端側を外方へ曲げ、先端を操作レバーに当接し、前記ばねのコイル部に対して位置決め軸を軸通した構成とし、バックル本体とタングプレートの係合状態で、操作レバーの噛合爪部とタングプレートの鉤部の先端が噛合し、前記ばねの中央部がタングプレートの挿入部の先端を押圧付勢してタングプレート離脱方向の負荷を与え、タングプレートの離脱方向の負荷とばねによる操作レバーの回動によって、タングプレートの鉤部に対して操作レバーの噛合爪部の噛合を確保したことから、バックル本体とタングプレートの係合状態において、操作レバーはタングプレートとの噛合によって固定されて外力によって不用意に動くことが無く、バックル本体とタングプレートが係合した状態十分な安全性能を確保することができる。
また、一時的に不用意にタングプレートが押し込まれても、ばねの中央部の反発弾性によってタングプレートを元の係合位置へ押し戻すとともに、前記ばねの左右の端部が操作レバーを押圧するため、容易にバックル本体とタングプレートが係合した状態を確保することができる。
更に、上記ばねの構成によって、ばねの左右の端部は操作レバーと当接し、ばねの中央部が挿入部の先端と当接することで、ばねの各部分に分散して負荷が作用することで、ばねの耐久性を向上させることができる。
また、ばねの構成を、請求項2に係る発明の構成、即ち、ばねはいずれも金属製板材である第一ばね体及び第二ばね体からなり、前記第一ばね体は中央部を正面視山型とし両端は位置決め軸に掛合わす第一湾曲部とし、第二ばね体は、第一ばね体の前記当接部を外方から押圧し、第二ばね体の両端は操作レバーに当接し、タングプレートとバックル本体との係合状態において、前記第一ばね体の中央部が、タングプレートの挿入部の先端を押圧付勢する構成とすることによってタングプレートの押し込みによって、正面視山形に盛り上がって強度を高めた中央部がタングプレートと当接したのち、更なるタングプレートの押し込みによって、第二ばね体の中央部が補助的に第一ばね体を下方から支持するため、第一ばね体の中央部の前記形状と、第二ばねの補助的な支持の相乗効果によって、ばね15の弾性力を向上することができ、ばね15全体の連続使用時での耐久性を飛躍的に高めることができる。
基板及び側板を有するバックル本体と、該バックル本体に対して係脱可能な挿入部を有するタングプレートと、バックル本体からタングプレートを離脱方向へ付勢するためのばねを備え、前記バックル本体は、ばね付勢され且つ回動によって前記挿入部と係脱可能となる左右一対の操作レバーを備え、操作レバーとタングプレートの係合状態からタングプレートを押し込んで、操作レバーを解除可能とする安全ベルト用バックルにおいて、前記操作レバーは、バックル本体外へ突出する操作端部と、前記ばねが当接するばね当接部と、タングプレートの先端部と噛合可能な噛合爪部を備え、前記タングプレートは、挿入部の先端の形状を左右それぞれに鉤状とした鉤部を形成し、前記ばねは、金属製線材からなり、略直線状の中央部の左右両側に夫々コイル部を形成し、該二つのコイル部の間に夫々湾曲部を形成し、湾曲部で先端側を外方へ曲げ、先端を操作レバーに当接し、前記ばねのコイル部に対して位置決め軸を軸通した構成とし、バックル本体とタングプレートの係合状態で、操作レバーの噛合爪部とタングプレートの鉤部の先端が噛合し、前記ばねの中央部がタングプレートの挿入部の先端を押圧付勢してタングプレート離脱方向の負荷を与え、タングプレートの離脱方向の負荷とばねによる操作レバーの回動によって、タングプレートの鉤部に対して操作レバーの噛合爪部の噛合を確保してタングプレートの離脱を阻止することを特徴とする安全ベルト用バックルとしたことによって、バックル本体に強い外力を受けた場合であっても、ストッパの変形によるタングプレートの不慮の離脱、挿入不全、離脱不全を生じることが無く、バックル本体とタングプレートが係合した状態での極めて高い安全性能を発揮することができる安全ベルト用バックルを実現した。
(実施例1)
本発明の実施例1を示す各図について説明する。図1は本発明の実施例1に係るバックルの係合状態を示す正面図、図2は同実施例1に係るバックルを示す背面図、図3は同実施例1に係るバックルを示す右側面図、図4は同実施例1に係るバックルを示すA−A断面図、図5は本発明の実施例1に係るバックル本体を示す正面図、図6は同実施例1に係るバックル本体1を示す背面図、図7は同実施例1に係るバックル本体を示す右側面図及びB−B断面図、図8は本発明の実施例1に係るタングプレートを示す正面図、図9は同実施例1に係るタングプレートを示す背面図、図10は同実施例1に係るタングプレートを示す右側面図及びC−C断面図、図11は本発明の実施例1に係る基板を除いたバックル本体とタングプレートとの係合状態を示す説明図及びその一部拡大図、図12は同実施例1に係る基板を除いたバックル本体に対してタングプレートを押し込んだ状態を示す説明図、図13は同実施例1に係る基板を除いたバックル本体とタングプレートとを離脱可能とした状態を示す説明図、図14は同実施例1に係るバックルをベルトに取付けた状態を示す説明図である。
本発明の実施例1に係る安全ベルトバックルは、図1乃至図4に示すように、ステンレス製バックル本体1と、該バックル本体1に対して係脱可能なステンレス製のタングプレート2とからなる。
本実施例1に係るバックル本体1は、図5乃至図7に示すように、主として、基板12と、厚さ2ミリメートル程度の挟持板13と、板状を有する二枚の操作レバー14と、ばね15を備えている。
前記二枚の操作レバー14とばね15は、前記基板12と挟持板13との間に挟まれて配置されている。また、操作レバー14の回動軸143は、基板12、操作レバー14、挟持板13を連通固定している。ばね15を位置決めするための位置決め軸153は、基板12、後記ばねのコイル152、挟持板13までを連通した状態としている。本実施例1では、前記回動軸143及び位置決め軸153は、いずれもカシメピンを利用している。
本実施例1における基板12は、後端側縁部を略垂直に折曲起立して後壁部120を形成している。後壁部120の上端には、挟持板13の後記嵌合用凹部130と嵌合する嵌合用凸部123を設けている。
一方、基板12における前端側には、タングプレート2の挿入時にタングプレート2の挿入部20bの先端を案内するためのガイド用溝121を形成している。また、基板12上に配置される操作レバー14の回動位置に対応して、該基板12上に回動規制突起122を形成している。
次に、挟持板13は、厚さ2ミリメートル程度のステンレス製の天板130と該天板130の左右側面にプレス成型によって略垂直に折曲して一体に形成される側板131を備える。天板130の後端側にはベルト3を連結するための第一ベルト連結用穴132を設けている。
また、前記第一ベルト連結用穴132の縁部のうち前方側には、第一ベルト連結用穴132と連続する嵌合用凹部133を形成している。天板130は、基板12におけるガイド用溝121に相当する部位を備えずに、平板形状部124を形成している。
操作レバー14は、略中央には回動軸143が軸通する軸穴を有するとともに、バックル本体1外へ突出する操作端部140と、前記回動規制突起122との当接部位となる内部規制縁部141と、タングプレート2の後記鉤部202が係合する噛合爪部142と、ばね15の後記端部151と当接するばね当接部144と、タングプレート2の後記挿入部20bの挿入部側面205と当接可能な挿入部側面当接部145を備えた構成である。
ばね15は、金属製線材からなり、略直線状の中央部150の左右両側に夫々コイル152を形成し、該二つのコイル152の間に夫々湾曲部154を形成し、湾曲部154で先端側を外方へ向けて曲げ、先端を僅かに内側へ屈曲させて、操作レバー14のばね当接部144に対する当接部155を形成した構成とし、前記ばね15のコイル部152に対して位置決め軸を軸通した構成としたものである。
本実施例1に係るタングプレート2は、タングプレート本体20とベルト固定金具21とからなる。タングプレート本体20は側壁204を有し、後端(ベルト連結端)側には、長穴状の第二ベルト連結用穴200とベルト固定金具取付穴201を併設している。ベルト固定金具21は、ベルト固定金具取付穴201に嵌め込んであり、第二ベルト連結用穴を開閉可能として側壁204にガイドされて前後へスライドする。
実施例1に係るタングプレート本体20は、前記第二ベルト連結用穴200及びベルト固定金具取付穴201を併設した枠部20aと、該枠部20aの前方中央から延設される挿入部20bとからなる。挿入部20bの基端から中央に至るにつれ挿入部20bの幅は狭くなっている。挿入部20bの先端は左右両側へ鉤部202を形成しているため、広幅に形成される。当該構成によって、タングプレート本体20は非常に薄手として形成している。また、挿入部20bの挿入部側面205は、前記操作レバー14の挿入部側面当接部145と当接可能である。尚、本実施例1においては、枠部20aに対して挿入部20bは相対的に傾斜して、着用者の体にフィットし易い形状としている。
また、タングプレート本体20の挿入部20bの基端には、プレス加工により、下方へ突出するガイド用突起203を形成している。ガイド用突起203は、バックル本体1とタングプレート2との係合時に、ガイド用溝121と摺動することで、前記係合の迅速性、正確性を確保する。
ベルト固定金具は、前記したように、ベルト固定金具取付穴201に嵌め込んで、第二ベルト連結用穴を開閉可能として前後へスライドするものである。該ベルト固定金具は短手方向断面視コの字状を有する。正面に露呈する側の端部には長手方向に沿って波型のベルト押圧部210を形成している。
以上の構成を有するバックル本体1とタングプレート2との関係について、相互の係合状態から解除状態に至る構成を、図11乃至図13に示すとともに説明する。
係合状態においては、図11に示すように、バックル本体1の側部から操作レバー14の端部が張り出す状態となる。そして、鉤部202と操作レバー14の噛合爪部142とが噛合している。また、ばね15の両端部151は、操作レバー14のばね当接部144に当接し、ばね15の中央がタングプレート2の挿入部20bの先端と当接する。ばね15の両端部151は、操作レバー14を中央のタングプレート2に向けて付勢する。
また、ばねの中央は、タングプレート離脱方向へ付勢する。これらの付勢によって、鉤部202と操作レバー14の噛合爪部142との噛合はより強固に結合している。この結合状態は非常に強固ため、操作レバー14の端部に外力が作用しても、タングプレート2を押し込む方向にも、タングプレート2と操作レバー14の係合を解除する方向にも回動しない。尚、この係合状態では、回動規制突起122と操作レバー14の内部規制縁部141とは当接していない。
また、係合状態において、不用意にタングプレート2を離脱する方向(図11中の矢印Fで示す)に力が加わったときには、当該タングプレート2を離脱する方向の負荷によって、操作レバー14の噛合爪部142と鉤部202が強く噛み合い、操作レバーの僅かな回動によって操作レバー14の挿入部側面当接部145とタングプレート2の挿入部20bにおける挿入部側面205とを当接させる合力(図11中の矢印Dで示す)が生じ、前記噛合爪部142が鉤部202と挿入部側面205で噛み込む状態となり、極めて強固な結合状態を構成する。
バックル本体1からタングプレート2を離脱するには、図12に示すタングプレートの押し込み操作、図13に示す操作レバー回動操作を行うことで、可能となる。
先ず、図12に示すように、バックル本体1に対してタングプレート2を押し込む。この段階で操作レバー14の操作が可能となる。
このタングプレート2の押し込み操作によって、操作レバー14の噛合爪部142と鉤部202の噛合が解除される。そして、ばね15の中央部150がタングプレート2の挿入部20bの先端に押圧され、ばね15の中央部150はタングプレート2に対して反発弾性力を生ずる。
また、タングプレート2の押し込みに伴って挿入部20bの挿入部側面205と操作レバー14の挿入部側面当接部145とが接触して、操作レバー14がばね付勢方向と反対の方向に僅かに回動する。操作レバー14の僅かな回動はばね15の端部151を押圧するため、ばね15の端部151は操作レバー14に対してより大きな反発弾性力を生ずる。
尚、この段階で不慮にベルト3が外方へ強く引っ張られると、左右に大きく張り出した鉤部202が操作レバー14に当たり、タングプレート2の不慮の離脱を阻止する。そして、この左右に大きく張り出した鉤部202が暫く操作レバー14に当接することで、その間に操作レバー14はばね付勢によって、鉤部202との係合可能な位置へ復帰し、再度鉤部202と操作レバー14とが係合状態となり、確実な係合状態を確保することができる。
次に、操作レバー14の回動操作を行う。左右の操作レバー14をばね15の端部151の付勢に抗して回動させる(図13中の矢印Eで示す)と、左右の操作レバー14間にタングプレート2の挿入部20bが離脱可能となる空間11が形成され、バックル本体1からタングプレート2を引き抜くことができる。
タングプレート2を引き抜いた後に回動規制突起122が操作レバー14の内部規制縁部141と当接し、タングプレート2を引き抜いた後の操作レバー14の過度の回転によって、ばね15が外れることを防止する。
尚、本実施例1に係る安全ベルト用バックルは、ベルト固定金具21を短手方向断面視コの字状として、正面に露呈する側の端部には長手方向に沿って波型のベルト押圧部210を形成したことから、第二ベルト連結用穴200内を通したベルト3に対してベルト固定金具取付穴201をスライドさせることで、ベルト固定金具21がタングプレート2とともにベルト3を挟み込み、ベルト押圧部210がベルト3に食い込むように押圧することとなり、ベルト3を極めて強固に連結することができ、安全ベルト用バックルとしての機能を極めて高いものとすることができる。
また、本実施例1における安全ベルト用バックルは、挟持板13における天板130が、基板12におけるガイド用溝121に相当する部位を備えずに平板形状としたことによって、係合状態のバックルに対してタングプレート2が折り曲がるように強い外力が作用した場合でも、タングプレート2に対する負荷を平板形状部124全体で受けることができることから、タングプレート2の挿入部20bの先端が変形してバックル本体1から外れることがなく、バックルの不慮の離脱を阻止することができる。
更に、本実施例1における安全ベルト用バックルは、金属板に対するプレス加工によってその殆どを形成することができることから、非常に安価で、薄手の安全ベルト用バックルとすることができる。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2を示す各図について説明する。図15は本発明の実施例2に係るばねを示す正面図、図16は本発明の実施例2に係る基板を除いたバックル本体とタングプレートとの係合状態を示す説明図及びその一部拡大図、図17は同実施例2に係る基板を除いたバックル本体に対してタングプレートを押し込んだ状態を示す説明図、図18は同実施例2に係る基板を除いたバックル本体とタングプレートとを離脱可能とした状態を示す説明図である。
本実施例2に係るバックルは、実施例1と外観上の構成は略同様のものであり、ばね15の構成についてのみ変更したものである。即ち、バックル本体1の基板12、挟持板13、板状を有する二枚の操作レバー14、及び、タングプレート2(タングプレート本体20とベルト固定金具21)については、実施例1と同一部品を用い、実施例1と同一の組み合わせによって、バックル本体1及びタングプレート2を構成するものである。
そして、本実施例2に係るバックルにおけるばね15は、図15に示すように、第一ばね体15Aと第二ばね体15Bの二つの金属製板材を組み合わせて構成する。第一ばね体15Aは、中央部150Aを正面視山型とし両端は位置決め軸に掛合わす第一湾曲部154Aとする。また、第二ばね体15Bは、略直線状の中央部150Bの左右両側に夫々第二湾曲部154Bを形成している。第一ばね体15Aの第一湾曲部154Aの外面が、第二ばね体15Bの左右の第二湾曲部154B、154Bの内側に当接し、平面視において第二ばね体の左右先端である当接部155、155の間に第一ばね体15Aの中央部150Aが位置する。
当該構成によって、図16に示すように、第一ばね体は左右外側から第二ばね体で押さえ込まれた状態となり、第一ばね体の中央部には上方向きの付勢力が作用する。このため、タングプレート2とバックル本体1との係合状態において、前記第一ばね体15Aの中央部150Aが、タングプレート2の挿入部20bの先端を押圧付勢することとなる。
そして、図17に示すように、本実施例2においては、タングプレート2の押し込み操作によって、正面視山形となった中央部150Aがタングプレート2と当接したのち、更なるタングプレート2の押し込みによって、第二ばね体の中央部が補助的に第一ばね体15Aを下方から支持し、ばね15全体の強度を保持する。そして、図18に示すように、実施例1と同様に、操作レバーを操作することで、空間11を形成し、バックル本体1とタングプレート2とを離脱可能な状態とすることができる。
以上のように、実施例2に係るバックルにおいては、上記実施例1に係るバックルの優れた効果を得ることができることに加え、更にばね15の強度を高めることができる点で優れるものである。
本発明の実施例1に係るバックルの係合状態を示す正面図である。 本発明の実施例1に係るバックルの係合状態を示す背面図である。 本発明の実施例1に係るバックルの係合状態を示す右側面図である。 本発明の実施例1に係るバックルの係合状態を示すA−A断面図である。 本発明の実施例1に係るバックル本体を示す正面図である。 本発明の実施例1に係るバックル本体を示す背面図である。 本発明の実施例1に係るバックル本体を示す右側面図及びB−B断面図である。 本発明の実施例1に係るタングプレートを示す正面図である。 本発明の実施例1に係るタングプレートを示す背面図である。 本発明の実施例1に係るタングプレートを示す右側面図及びC−C断面図である。 本発明の実施例1に係る基板を除いたバックル本体とタングプレートとの係合状態を示す説明図及びその一部拡大図である。 本発明の実施例1に係る基板を除いたバックル本体に対してタングプレートを押し込んだ状態を示す説明図である。 本発明の実施例1に係る基板を除いたバックル本体とタングプレートとを離脱可能とした状態を示す説明図である。 本発明の実施例1に係るバックルをベルトに取り付けた状態を示す説明図である。 本発明の実施例2に係るばねを示す正面図である。 本発明の実施例2に係る基板を除いたバックル本体とタングプレートとの係合状態を示す説明図及びその一部拡大図である。 本発明の実施例2に係る基板を除いたバックル本体に対してタングプレートを押し込んだ状態を示す説明図である。 本発明の実施例2に係る基板を除いたバックル本体とタングプレートとを離脱可能とした状態を示す説明図である。
1 バックル本体
11 空間
12 基板
120 後壁部
121 ガイド用溝
122 回動規制突起
123 嵌合用凸部
124 平板形状部
13 挟持板
130 天板
131 側板
132 第一ベルト連結用穴
133 嵌合用凹部
14 操作レバー
140 操作端部
141 内部規制縁部
142 噛合爪部
143 回動軸
144 ばね当接部
145 挿入部側面当接部
15 ばね
15A 第一ばね体
15B 第二ばね体
150 中央部
150A 中央部(実施例2)
150B 中央部(実施例2)
151 端部
152 コイル
153 位置決め軸
154 湾曲部
154A 第一湾曲部(実施例2)
154B 第二湾曲部(実施例2)
155 当接部
2 タングプレート
20 タングプレート本体
20a 枠部
20b 挿入部
200 第二ベルト連結用穴
201 ベルト固定金具取付穴
202 鉤部
203 ガイド用突起
204 側壁
205 挿入部側面
21 ベルト固定金具
210 ベルト押圧部
3 ベルト

Claims (2)

  1. 基板及び側板を有するバックル本体と、該バックル本体に対して係脱可能な挿入部を有するタングプレートと、バックル本体からタングプレートを離脱方向へ付勢するためのばねを備え、前記バックル本体は、ばね付勢され且つ回動によって前記挿入部と係脱可能となる左右一対の操作レバーを備え、操作レバーとタングプレートの係合状態からタングプレートを押し込んで、操作レバーを解除可能とする安全ベルト用バックルにおいて、
    前記操作レバーは、バックル本体外へ突出する操作端部と、前記ばねが当接するばね当接部と、タングプレートの先端部と噛合可能な噛合爪部を備え、
    前記タングプレートは、挿入部の先端の形状を左右それぞれに鉤状とした鉤部を形成し、
    前記ばねは、金属製線材からなり、略直線状の中央部の左右両側に夫々コイル部を形成し、該二つのコイル部の間に夫々湾曲部を形成し、湾曲部で先端側を外方へ曲げ、先端を操作レバーに当接し、前記ばねのコイル部に対して位置決め軸を軸通した構成とし、
    バックル本体とタングプレートの係合状態で、操作レバーの噛合爪部とタングプレートの鉤部の先端が噛合し、前記ばねの中央部がタングプレートの挿入部の先端を押圧付勢してタングプレート離脱方向の負荷を与え、タングプレートの離脱方向の負荷とばねによる操作レバーの回動によって、タングプレートの鉤部に対して操作レバーの噛合爪部の噛合を確保してタングプレートの離脱を阻止することを特徴とする安全ベルト用バックル。
  2. 基板及び側板を有するバックル本体と、該バックル本体に対して係脱可能な挿入部を有するタングプレートと、バックル本体からタングプレートを離脱方向へ付勢するためのばねを備え、前記バックル本体は、ばね付勢され且つ回動によって前記挿入部と係脱可能となる左右一対の操作レバーを備え、操作レバーとタングプレートの係合状態からタングプレートを押し込んで、操作レバーを解除可能とする安全ベルト用バックルにおいて、
    前記操作レバーは、バックル本体外へ突出する操作端部と、前記ばねが当接するばね当接部と、タングプレートの先端部と噛合可能な噛合爪部を備え、
    前記タングプレートは、挿入部の先端の形状を左右それぞれに鉤状とした鉤部を形成し、
    前記ばねは、いずれも金属製板材である第一ばね体及び第二ばね体からなり、
    第一ばね体は、中央部を正面視山型とし両端は位置決め軸に掛合わす第一湾曲部とし、
    第二ばね体は、第一ばね体の前記当接部を外方から押圧し、第二ばね体の両端は操作レバーに当接し、
    バックル本体とタングプレートの係合状態で、操作レバーの噛合爪部とタングプレートの鉤部の先端が噛合し、前記第一ばね体の中央部が、タングプレートの挿入部の先端を押圧付勢してタングプレート離脱方向の負荷を与え、タングプレートの離脱方向の負荷とばねによる操作レバーの回動によって、タングプレートの鉤部に対して操作レバーの噛合爪部の噛合を確保してタングプレートの離脱を阻止することを特徴とする安全ベルト用バックル。
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