JP4726403B2 - 三次元構造体の製造方法およびセラミック焼結体の製造方法 - Google Patents

三次元構造体の製造方法およびセラミック焼結体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、セラミック粉体や金属粉体等を用い、複雑な形状の三次元構造体を複雑な切削工程や接合工程を行うことなく一度に成形が可能な三次元構造体の製造方法およびそれを用いたセラミック焼結体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、セラミック粉体や金属粉体、あるいはこれらの粉体を混合したサーメット材料や傾斜機能材料といった材料の成形には、プレス成形法、押出成形法、射出成形法、鋳込成形法等が用いられ、種々の耐熱性、耐摩耗性に優れた高強度材料が作製されている。
【0003】
これらの成形方法には種々の利点があるが、一方で、例えば、プレス成形法では、成形体形状は円板や角柱といった単純な形状に限られ、押出成形法は棒状やハニカム状といった押出方向に垂直な面での断面形状が一定のものしか作製できないといった欠点がある。したがって、これらの方法を用いて複雑な形状の三次元構造体を作製するためには、得た成形体に機械的に切削等の加工を施し、そして焼成するといった工程を採る必要がある。
【0004】
また、射出成形法においては、原料粉体量に対して多くのワックスおよびバインダを混合する必要があることから、脱脂工程に長時間を要し、焼成収縮が大きくなることの他、高温、高圧をかけて金型中に原料の混合物を注入することから金型を始め装置が高価になる等の問題があるため、一般的にその用途は限られており、複雑な形状で大量生産する製品の作製に限られる。
【0005】
さらに、鋳込成形としては、従来から排泥法や固形法が用いられているが、排泥法を用いる場合は成形体の機械的強度が小さいことやスラリーの管理状態により肉厚の一定な複数の製品を作製することが困難であり、固形法を用いる場合には引け巣といった内部欠陥が発生しやすいといった問題があり、いずれの方法においても、スラリーの解膠状態を常に一定の良好な状態に保つ必要がある。
【0006】
このような従来法の問題を解決するため、成形と複雑な形状への加工が容易であり、焼成による収縮も小さく、均一な製品が得られる種々の粉体成形方法が検討されている。
【0007】
例えば、高濃度の粉体を分散させたスラリーを硬化させるニアネット成形法もその一つであり、ニアネット成形法によれば、スラリーにおける粉体の均一な分散状態がそのまま成形体に引き継がれ、容器形状により複雑な形状の製品を作製することが可能であり、さらに、成形体における粉体充填率が高くなることから焼成収縮に伴う変形が小さくなるといった利点がある。
【0008】
上記のニアネット成形法としては、粉体、バインダに硬化剤もしくはゲル化剤もしくは吸水性物質等を添加させたスラリーを作製した後、これを加熱または冷却させて固化させる種々の製法が提案されており、その中でも特にエマルジョン状態のバインダと硬化剤もしくはゲル化剤を添加させ低粘度のスラリーとしてスラリーの流動性、成形性を高めた後、これを型に注入して加熱固化して成形体を得る成形法は、複雑、大物形状の製品製造に適しており、固化収縮も小さく、固化後の成形体強度も高くできるという特を持っている。
【0009】
このようなエマルジョン状態のバインダを用いた製造方法としては、例えば特許文献1に、陶磁器用素地土またはセラミックス用素地土にエマルジョン状態の樹脂を添加して粘性が低くて流動性が良く成形性の優れた泥漿のバインダを調整し、これを鋳込み成形することが開示されており、各種セラミックスの実施例の記載がされている。
【0010】
また、特許文献2には、バインダとしてエマルジョン状態のアクリル樹脂とセラミックス粉末とを添加したスラリーを用いる鋳込み成形方法において、バインダを真空脱泡タンクで攪拌することを特徴としたセラミックスの鋳込み成形方法が開示されている。
【0011】
また、エマルジョン状態のバインダを用い、固化を行う製造方法としては、特許文献3に粒度調整した耐火性骨材に感熱性結合材としてエマルジョン状態の合成樹脂と感熱性ゲル化剤を添加した熱硬化性不定形耐火物の例が開示されており、実施例にはエマルジョン状態のアクリル樹脂系を用いた実施例の記載がある。
【0012】
一方、エマルジョン状態のバインダを用いてはいないが、特許文献4に、セラミックスからなるスラリーに水に可逆的に変化するエマルジョン状態のエチルシリケート及び硬化剤を混入して加熱するセラミックスの製造方法が開示されている。かかる技術によれば、一定温度以下ではエマルジョン状態のエチルシリケートにより硬化剤の反応が抑えられスラリーの可能使用時間を長くして鋳込み作業を向上させることができるとともに、一定温度を超えるとエチルシリケートのエマルジョン状態が破壊して硬化剤が反応を開始し、急速にバインダを固化させるというものである。
【0013】
【特許文献1】
特公平3―64465号公報
【0014】
【特許文献2】
第2979445公報
【0015】
【特許文献3】
特公平6−94392号公報
【0016】
【特許文献4】
特開平1−150430公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1に記載の製造方法は、エマルジョン状態のバインダを用いるという内容であり、成形方法としては吸水性の型を用いるという従来の鋳込み方法である。また、特許文献2も同様に真空脱泡しながらの混合方法についての記載であり、成形方法としては吸水性の型を用いるという従来の鋳込み方法である。
【0018】
しかしながら、この鋳込み方法では、型へ水分が吸収される際に粉体成分が型内面に着肉することによって成形体が形成されるために、三次元構造体を形成する場合、各部分の厚みが同じ厚さに製造するのは可能であるが、各部分で厚みが異なるような複雑な三次元構造体を成形するのは、厚みの違う部分の乾燥収縮差により成形体に割れが生じやすい等の理由で対応できないという問題があった。
【0019】
また、特許文献3に記載の製造方法では、スラリーを硬化させるためにエマルジョン状態の合成樹脂を安定化させるために、別途、感熱性ゲル化剤としての乳化剤を添加する必要があり、バインダに対しての乳化剤量が多くなると、バインダ同士の結合を弱めてしまうために成形体の強度低下が起こるという問題があった。また、感熱性ゲル化剤(乳化剤)であるポリシロキサン系アルキレンオキサイド付加物は、焼成によりシリカ成分が残留して不純物となるといった問題があった。
【0020】
また、特許文献4に記載のセラミックスの製造方法では、用いるバインダがエマルジョン状態のものを用いているものではないために、型にスラリーを流したとしても粉体の充填効率が悪くなるという問題があった。また、スラリーを一定温度以上に昇温することにより、添加したエチルシリケートのエマルジョン状態を破壊させ、硬化剤と化学反応さてスラリーを急速固化しているが、この方法では硬化剤を加えるためスラリーの粘度等の特性が不安定となり、エチルシリケート及び水ガラス等からなる硬化剤が焼成後にシリカ成分が残留して不純物となる問題があった。
【0021】
本発明は、このような三次元構造体の製造方法の問題に鑑みてなされたものであり、粉体充填率の管理が容易であり、複雑な形状を複雑な切削工程や接合工程を行うことなく一度に成形が可能な三次元構造体を製造できる製造方法およびそれを用いたセラミック焼結体の製造方法を提供することを目的とする。
【0022】
本発明の他の目的は、焼成の際の固化収縮が少なくでき、いずれの場所でも均一に収縮させることができるとともに、高い成形体強度で不純物が殆ど残らない成形体を得ることのできる新しい三次元構造体の製造方法およびそれを用いたセラミック焼結体の製造方法を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明の三次元構造体の製造方法は、セラミックス、ガラスおよび金属から選ばれた粉体の1種以上と、アクリル樹脂を主成分としたエマルジョン状態のバインダと、ポリオキシエチレン型の非イオン化系分散剤と、とを混合してなるスラリーを、エマルジョン破壊により固化させて成形前駆体を形成し、該成形前駆体を熱処理して得られ、前記バインダの量が前記スラリーに対し1〜12質量%であり、前記非イオン化系分散剤が前記バインダの固形分100質量部に対して5〜100質量部含有され、かつ前記スラリー中にオキサゾリン基を有する樹脂の架橋剤が前記バインダ100質量部に対して0.5〜20質量部含有されている三次元構造体の製造方法であって、前記スラリーを型に充填する工程と、前記スラリーを50℃〜100℃で加熱し、エマルジョン破壊により該スラリーを固化させて、固化体を得る工程と、該固化体を前記型から脱型する工程と、該固化体中のを揮発させることで乾燥させて前記成形前駆体を得る工程と、乾燥により得た該成形前駆体を120℃〜200℃で加熱して、成形体である三次元構造体を得る工程とを含むことを特徴とする。特に、上記製造方法において、前記スラリーが充填される型が非吸水性であることが望ましい。さらに、前記型にスラリーを充填する前に、前記型の内周面に保形層を形成することとするとよく、前記保形層は前記型の側壁に形成することがより望ましい。
【0025】
さらに、本発明の一形態に係るセラミック焼結体の製造方法は、上記三次元構造体の製造方法に、セラミック粉体を用いるとともに、該セラミック粉体としてコージェライト、ムライト、アルミナ、イットリア、イットリウム・アルミニウム・ガーネット、ジルコニア、窒化珪素、炭化珪素および窒化アルミニウムのうちのいずれかを用いて、得られた三次元構造体を焼成してセラミック焼結体とすることを特徴とする。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0038】
本発明の第1の実施の形態における三次元構造体は、エマルジョン状態のバインダと非イオン化系分散剤ととを混合してなるスラリーを、50℃〜100℃で加熱し、エマルジョン破壊により固化させて固化体を得て、この固化体中のを揮発させることで乾燥させて成形前駆体を形成するものであり、この成形前駆体を120℃〜200℃で加熱処理して得られる成形体である。
【0039】
ここでエマルジョン状態とは、例えば水と油とを混ぜて振れば一時的に混ざり合った状態から、すぐに水と油の2層に分離してしまうため、これを安定化させた状態をいう。この安定化状態とするためには、水と油の界面張力を下げるとともに、液体中の液滴を安定化させるために界面に乳化剤からなる保護膜を形成している。本発明ではこの乳化剤によりバインダを乳化剤で保護した状態をいう。
【0040】
また、上述のエマルジョン破壊を行う方法について一般的には、例えば、塩の多価イオンを添加する方法、pHの変化を利用する方法、温度の変化を利用する方法、凍結を利用する方法、機械的剪断力を付与する方法等が挙げられる。制御を簡単にできる点からの温度変化を利用する方法を利用するのがより好適である。
【0041】
即ち、温度変化を用いる場合には、非イオン化系分散剤の曇点よりエマルジョン状態のスラリーの温度を高くすることが好ましい。
【0042】
ここで、非イオン化系分散剤の曇点とは、一般的には非イオン化系分散剤が混入されている水溶液の温度を上げた際に透明な水溶液が濁り始める温度をいい、この濁りが発生するのは、非イオン化系分散剤の分子が水に溶ける際に形成されるエチレンオキサイド鎖のエーテル結合と溶媒である水との間に起きる水和状態が破壊されて水溶性が減少し、非イオン化系分散剤が析出するためである。したがって、本発明中の曇点とは、スラリー中に含まれる非イオン化系分散剤の水溶性が上述と同じように急激に減少する際の温度のことを指す。
【0043】
以下、エマルジョン破壊の形態を図1で説明する。図1(a)は溶媒1、非イオン化系分散剤2、粉体粒子3及び乳化剤によりエマルジョン状態となる鎖状高分子5含むバインダ4を投入した直後の状態を表したものである。また、図1(b)は、その後に攪拌・混合してスラリーを作製した状態を表したものである。さらに、図1(c)はスラリーを加熱してエマルジョン状態が破壊した状態を示す。
【0044】
そして、(a)に示す状態から攪拌・混合を行うことで(b)に示すように非イオン化系分散剤2がバインダ4の表面に付着した状態となり安定化したスラリーが作製される。
【0045】
この状態では、常温においてバインダ4は非イオン化系分散剤2によりバインダ4と粉体粒子3が反発しあいエマルジョン状態を保つが、スラリーの温度を非イオン化系分散剤2の曇点以上に上げると、図1(c)に示すようにエマルジョン状態のバインダ4の表面に付着していた非イオン化系分散剤2の安定化作用が低下するためにエマルジョン状態が破壊される。すると、互いに反発していた粉体粒子3やバインダ4同士が衝突しあうことになり、バインダ4同士やバインダ4と粉体粒子3とがファン・デル・ワールス力や水素結合によって結びつき、最終的に溶媒1と含まれた状態で固化するものである。なお、このスラリーに予め架橋剤を含有させると、作製される固化体の強度が高められハンドリング性が良好となる。
【0046】
この方法を用いることで、非イオン化系分散剤2はバインダ4の表面に付着して安定化したスラリーとするだけでなく、エマルジョン破壊後は粉体粒子3とバインダ4とを均一に分散させる本来の働きも有しているため粉体粒子3とバインダ4との分散性に優れることから、含有するバインダ4の量を増やしたとしても粘度が著しく上昇することがない。また、分散性が上がると焼成後に残る不純物も抑えることができる。また、短時間でスラリーを固化できるために量産性に優れることができる。また、を含んだまま一定に分散して固まるため、固化収縮を少なくすることができるとともに、どの場所でも均一に収縮させることができるという特長がある。
【0047】
次に本発明の製造方法を具体的に説明する。
【0048】
まず、本発明におけるスラリーを作製する。
【0049】
スラリーは、セラミック、ガラスあるいは金属から選ばれた一種以上の粉体とエマルジョン状態のバインダと非イオン化系分散剤と溶媒との混合相であり、これ以外に必要に応じて、均一なスラリーを作るための消泡剤等を添加して、より安定化させたものとしても構わない。
【0050】
ここで、スラリーの粘性は流動性を有していればよいが、低すぎる場合、原料粉体の沈降が顕著になってしまう。よって、0.05〜50Pa・sの範囲で調整することが好適で、スラリーの脱泡性を考慮するなら0.1〜5Pa・sの範囲とするのがより好適である。
【0051】
また、本発明に用いることができるセラミック粉末としては、例えばアルミナ、ジルコニア、コージェライト、ムライト、チタニア、シリカ、チタン酸バリウム、イットリア、イットリウム・アルミニウム・ガーネット等の酸化物の他、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素等の非酸化物粉体等が挙げられる。ここで窒化ケイ素のように溶剤として水を用いた時に反応してアンモニアを生じてしまうような粉体を用いるときには、予め粉体の表面をシリカ等、用いる溶剤と反応しない物質で被覆して用いることも可能である。
【0052】
また、本発明に用いることのできるガラスとしては、焼成後にガラス質となるガラス材料であればいずれでもく、例えば、ソーダライムガラスや低ソーダガラス、鉛アルカリケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、鉛系、アルカリケイ酸系、ビスマス系のガラス粉体や、これらガラス粉体にシリカやジルコニア、アルミナ、チタニア等の酸化物セラミック粉末や酸化鉄、酸化ニッケル、酸化銅、酸化マンガン等の黒色もしくは暗色金属酸化物粉体をフィラーとして加えた混合粉体を使用することも可能である。
【0053】
さらに、本発明に用いることのできる金属粉体としては、鉄、ニッケル、アルミニウム、チタン、スズ、亜鉛、銅、クロム、銀といった金属粉体、およびこれらの合金粉体、パラジウムアルミナ粉体、マグネシウム合金粉体などが挙げられる。
【0054】
さらにまた、セラミック粉体と金属粉体とを混合したような混合粉体、ガラス粉体と金属粉体を混合したような混合粉体もまた、好適に使用することができる。
【0055】
次に、本発明に用いる粉末の粒子径は、焼結性、スラリーの粘性などを考慮すると200μm以下が使用可能である。より具体的には、セラミックスおよびガラスの場合、好ましくは0.1〜10μm、さらに好ましくは0.5〜5μmである。金属の場合は0.1〜100μmが好ましい。
【0056】
また、本発明のスラリー中の原料粉体の占める体積割合を表す粉体充填率は30%以上が良く、焼結時の変形を小さく抑えてより緻密な磁器を作る場合には40%以上とするのが好適である。さらには、理想的なスラリーを作しても粉体充填率が60%を超えることはないため、粉体充填率の範囲は30〜60%、特に緻密な磁器を作する場合は40〜60%とするのがより好適である。
【0057】
また、本発明に用いるエマルジョン状態のバインダとしては、樹脂を、例えば、特許第2906051号等に記載されている乳化剤により作製したもの等、一般的なものを用いればよい。
【0058】
本発明に用いる溶媒としては、スラリーの取り扱い、乾燥などにおける安全性を考慮すると、水を用いることが重要である。
【0059】
また、非イオン化系分散剤としては、ポリオキシエチレン型および多価アルコール型のいずれでも良いが、曇点が顕著に現れるポリオキシエチレン型がより好ましい。
【0060】
具体的には、エチレンオキサイド型として例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンリン酸エステル、ポリオキシエチレングリコールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールエーテル等を挙げることができ、ポリオキシエチレンアルキルエーテルの例としてポリオキシエチレンラウリルエーテルなどが挙げられる非イオン化系分散剤の添加量としては、既に上述したエマルジョン状態のバインダの固形分100量部に対して5〜100量部とするのが好ましい。
【0061】
即ち、5.0量部より添加量が少ないと、エマルジョン破壊の際にエマルジョンの表面に付着する分散剤の量が少なくなるために、スラリーの固化性能が劣ること、また、非イオン化系分散剤としてスラリー中の粉体を分散させるたにはその量として足りないため、スラリーの粘度が高くなるからであり、100量部より多いと分散剤が多すぎコスト面で不利となる他、三次元構造体の強度が低下するためである。
【0062】
また、上記エマルジョン状態のバインダの量は、スラリーの全量に対して1〜12質量%とするのが好適である。
【0063】
即ち、1.0質量%より少ない場合には、上述したエマルジョン破壊により得られた固化体の強度が低くなり、固化体を脱型できなくなる。また12.0質量%より多い場合にはスラリーの粘度が高くなりすぎて、型への注入が困難となる。
【0064】
さらに、エマルジョン状態のバインダの成分としては、スチレン、ブタジエン、イソブレン、(メタ)アクリロニトリル、アクリルアミド、エチレン、酢酸ビニル、アクリル樹脂等より得られる種々の共重合体や不飽和カルボン酸及び/またはジカルボン酸等との多元共重合体を用いることが可能である。エマルジョンの作製のし易さや成形体作製後の脱脂性、樹脂の価格等を考慮するとアクリル樹脂の共重合体がより好適である。
【0065】
ここで、上記アクリル樹脂としてはアクリル(メタクリル)酸エステルを、中でも、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、シクロへキシル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレートなどを好適に用いることができる。
【0066】
また、さらに架橋剤を添加してもい。架橋剤としては架橋反応型の樹脂が好ましく、エポキシ、フェノール、メラミン、尿素、オキサゾリン基を有する樹脂などの水溶性、もしくはエマルジョン型の樹脂を用いてもく、スラリーの安定性および、上記加熱温度での反応硬化が可能な樹脂としてはオキサゾリン基を有した樹脂を用いることがより好適である。
【0067】
このように架橋剤を添加すると、成形前駆体としての強度が高められハンドリング性が良好となる。更には、成形体としても強度を高めることができ、切削加工等による後加工を施すことも可能となる。
【0068】
また、架橋剤の固形成分の量はバインダ100量部に対し、0.5〜35量部、さらに好ましくは2.5〜25量部である。架橋剤の量が少ない場合は、成形前駆体を加熱して得られる成形体の強度が不十分となり、架橋剤の量が多い場合は、コスト的に不利になる他、固化体中のバインダ量が相対的に減ることから脱型後の固化体の強度が低下し、最終的に得られる成形体の寸法精度が悪化するという問題があるため、上記量範囲とするのがより好適である。
【0069】
そして、エマルジョン破壊を行うために、スラリーを5〜100℃で加熱させるのが好適である。5℃以下で非イオン化系分散剤の曇点によりスラリーが固化する場合は、スラリー作中に固化が起こる可能性があるので好ましくない。また、100℃以上の加熱では、溶媒に水を用いると沸騰して気化する際に発生する泡が欠陥の原因となり好ましくない。沸騰を抑えるために加圧下で100℃以上に加熱してもよい。
【0070】
次に、スラリーがエマルジョン破壊を起こし、スラリーを固化させるには、射出成形や押出成形等の中空構造体が得られるような一般的な成形方法を用いることが可能である。射出成形を用いた場合にはスラリーを型に射出しながら加熱し固化させ、また押出成形では、予め金型を上記温度に加熱しておき、スラリーを加熱した金型を用いて押すことにより、金型中でスラリーが固化し、最終的に金型形状に押し出される。
【0071】
さらに、上記成形方法によりスラリーを所定形状として固化させた後、乾燥工程を経て成形前駆体を得ることができる。また、この成形前駆体を所定の温度で熱処理することにより三次元構造体を得ることができる。
【0072】
次に、第2の実施の形態を説明する。この実施の形態では型にスラリーを充填する工程を用いた三次元構造体の製造方法である。
【0073】
この製造方法としては、スラリーを型に充填する工程と、エマルジョン破壊によりスラリーを固化させて固化体を得る工程と、その固化体を上記型から脱型する工程と、この固化体中のを揮発させることで乾燥させて成形前駆体を得る工程と、乾燥により得た成形前駆体を加熱して成形体を得る工程とによりなる。
【0074】
型に充填するスラリーとしてはセラミック、ガラスおよび金属から選ばれた一種以上の粉体と溶媒中に分散しているエマルジョン状態のバインダと非イオン化系分散剤と架橋剤を混合して作製されたスラリーが用いられる。
【0075】
ここで、架橋剤を含むスラリーを含有させているのは、厚みが異なる大きな成形体を作製する場合、型にスラリーを流して固化させると、バインダ同士や粉体粒子がファン・デル・ワールス力等で固化しているだけでは型の側壁から落下して成形性が損なわれるためである。したがって、成形前駆体の強度が高められハンドリング性が良好となるばかりか、成形体としても強度を高めることができ、切削加工等による後加工を施すことも可能となる。架橋剤として用いる材料及び添加量としては第1の実施の形態と同じとして使用される。
【0076】
スラリーを固化させる方法としては第1の実施の形態で説明したエマルジョン破壊方法が用いられる。また、スラリーを固化させるまでの時間としては、長くても24時間以内が好ましい。固化までの時間が長いと、原料粉末が沈降し、得られた成形体に密度バラツキを生じるためであり、1〜12時間以内であれば生産性の面からもよりいっそう好適である。
【0077】
さらにスラリーが固化する際に、曇点を用いたエマルジョン破壊を促進させるためにも5〜100℃に加熱することが好適である。50℃以下で分散剤の曇点によりスラリーが固化する場合は、スラリー作中に固化が起こる可能性があり、製造時に好ましくない。100℃以上の加熱では水を溶媒とすると沸騰し、型からスラリーがこぼれたり、スラリー中に空気を巻き込み、焼成後に焼結体中の欠陥として残るために好ましくない。沸騰を抑えるために加圧下で100℃以上に加熱してもよいが生産性の面で好ましくない。
【0078】
また、スラリーは必要に応じて脱泡して型に充填される。脱泡方法としては、減圧容器内でスラリーを攪拌させる等の一般的な方法を用いればよい。ここで、スラリーを型に注入する場合には、成形型を入れた容器内を真空雰囲気に保った状態とすることが好ましい。真空雰囲気中で型にスラリーを充填するのは、注入時にスラリー中への空気の巻き込みを防ぐためである。真空雰囲気の真空度としては、市販の真空度計による測定で0.005〜0.02MPaの範囲とするのがい。0.005MPaより低い真空度ではスラリーが沸騰し、型へスラリーを充填する際に型からスラリーが溢れ出してしまうからであり、0.02MPaより高い真空度では十分な脱泡作用が得られないからである。
【0079】
なお、非イオン化系分散剤、その含有量、バインダの量についても第1の実施の形態と同じとして使用される。
【0080】
また、スラリーを注入する型については、非吸水性の材質とする。非吸水性であれば、従来のような吸水性型を使用する際に起こっていた目詰まり等の問題が起こらず、耐摩耗性も良好で型寿命を延ばすことが可能となる。
【0081】
上記非吸水性の型材質としては、金属、樹脂、木材等、非吸水性の特性を有していればどのような材質のものでも使用可能である。特に本発明では、寸法精度や固化させた後の成形体の脱型し易さ、および加熱時の熱伝導性の点から金属製の型を用いることがより好適であり、具体的にはアルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金またはマグネシウム合金等が軽量で十分な耐熱性を有しており好適である。
【0082】
また、上記型の内面に様々な表面処理を施し、型の離型性、耐摩耗性を向上させてもよい。
【0083】
さらに、上記型の内面に保形層を形成する。スラリーを型に充填した後加熱を行いスラリーの固化を行うが、このとき熱は型内面近くのスラリーに伝わり易く、そこから固化が開始される。このため、先に固化した型内面近くのスラリーが自重によって型ズレしないようにするためには型内面に保形層を形成してやればよい。
【0084】
ここで保形層は、スラリーが固化した際に保形層との間の摩擦抵抗により、自重による型ズレを防止するために、その表面が粗いものを用いる。より好適には表面粗さが算術平均粗さ(Ra)0.5〜20μmのものを用いるのが好適である。算術平均粗さ(Ra)が0.5μm以下としたのは、摩擦抵抗がなく型ズレを生じ、算術平均粗さ(Ra)が20μm以上では、スラリー固化後の成形前駆体表面に保形層の痕跡が残るばかりか、離形の際にスラリー固化後の成形前駆体と保形層の間に必要以上に摩擦抵抗があり、スムーズに脱型できないという問題が生じるためである。
【0085】
また、保形層の形成方法としては、型内面をあらかじめ上記のような表面粗さに加工してもいし、あらかじめ上記表面粗さを持つシートを型内面に貼り付けることにより形成してもい。前記シートとしては表面の粗い和紙等の紙や、表面の粗い樹脂シートが用いられる。その他にも、網目状に形成された樹脂等、上記スラリーに不溶で上記表面粗さを有したもので、型内面に設置可能なものであればい。
【0086】
さらに、保形層は型内面全体に形成してもいが、スラリーが固化した際に自重による型ズレが生じやすい型側壁部に形成するのがい。
【0087】
また、成形体を得る工程において、乾燥は固化体から成形前駆体に至る間に、急激な乾燥による割れの発生を防止するために、まず湿度70%以上の高湿度下で徐々に乾燥させ、その後に通常の室温湿度下で乾燥させるのが好適である。
【0088】
さらに、この成形前駆体切削加工を行ってもよく、乾燥後、さらに成形前駆体を加熱し成形体を得。ここで加熱温度は、まず急激な温度上昇による割れの発生を防止するため徐々に昇温していき、最終的に120〜200℃の範囲とするのが好適である。加熱温度を120〜200℃としたのは、120℃より低い温度では、架橋剤の反応温度に達しないために架橋反応が起こらず、成形前駆体から成形体へより強固な硬化体とすることができず、200℃より高い温度では上記成形前駆体中に含まれている分散剤などの有機物の分解が起こり、成形体の強度低下が起こるためである。
【0089】
また、成形体を得る工程の後、必要に応じて脱脂した後、600〜1700℃の温度域にて焼成を実施することにより、成形型の形状を反映させた、本発明の製造方法を用いた焼結体を得ることができる。
【0090】
得られた焼結体については、例えばコージェライトを主成分とする原料粉体を用いてセラミック焼結体の製造を行った場合、従来の製造方法を用いた焼結体よりも焼結体中に存在する気孔の大きさを小さくでき、強度等の機械的特性を向上させることが可能となる。コージェライト焼結体では、画像解析装置(ニレコ社製、LUZEX−FS)を用いた分析により算出した焼結体中の最大気孔径を40μm以下とでき、また強度については、JISR1601−1995に準拠した3点曲げ強度において110MPa以上の強度とすることが可能である。
【0091】
上記の最大気孔径並びに強度の数値は例えば複雑、大物品の製造によく用いられているCIP(コールドアイソスタティックプレス)成形を用いて成形体を作製した後、切削加工により複雑形状の加工を実施する工程を経て得られた焼結体と比較して、同等以上の数値であり、本発明の製造方法では、上記の切削工程を簡略化できることと、切削後破棄する原料粉体が少なくなるという点から、大幅なコストダウンと生産性の向上が図れる。
【0092】
また、アルミナを主成分とする原料粉体を用いた場合にも上述と同様に、最大気孔径を80μm以下とでき、強度を220MPa以上とすることが可能である。
【0093】
さらには、上記のコージェライトやアルミナ、ジルコニアといった酸化物系のセラミックだけでなく、窒化珪素、炭化珪素等の非酸化物系セラミック、ガラス、金属についても同様の効果が得られることはいうまでもない。
【0094】
また、上述のようにして作製した本発明のセラミック焼結体は、各種の半導体製造装置用部品や液晶製造装置部品として使用可能で、特に半導体製造装置部品では、半導体露光装置のステージ部材やガイド部材等の複雑、大物形状の部品製造、液晶製造装置部品では、複雑、長尺形状のガイド部材等について好適に用いることができる。
【0095】
【実施例】
(実施例1)
以下に、本発明のセラミック粉体とエマルジョン状態のバインダと非イオン化系分散剤と溶媒を混合したスラリーをエマルジョン破壊により固化させて成形前駆体を形成し、この成形前駆体を熱処理して得られる三次元構造体の製造方法のうち、押出成形方法を用いた実施例を示す。
【0096】
まず、エマルジョン状態のアクリルを作するのに使用する乳化剤を作成した。温度計、攪拌機、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100量部を入れ、その還流下にメチルメタクリレート70量部、ブチルアクリレート22量部、アクリル酸8量部、とジターシャリブチルパーオキサイド0.01量部の混合物を窒素気流下に滴下して、7時間重合させた後、さらに脱溶媒してアニオン性共重合体の乳化剤を得た。
【0097】
次に、温度計、攪拌機、冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、上記アニオン共重合体の乳化剤アニオン性共重合体を入れそれを100量部として、25%アンモニア水5量部とトリエチルアミン4.5量部、水386量部を加えて調製した水溶液に、さらにn−ブチルメタクリレート163量部、エチルアクリレート47量部、ブチルアクリレート24量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10量部を加えて攪拌混合し、窒素気流下に40℃で過硫酸アンモニウム0.6量部、亜硫酸水素ナトリウム0.6量部を加えて重合し、75〜85℃で3時間乳化重合して、バインダ濃度40.2%のエマルジョン状態のバインダを得た。
【0098】
そして、セラミック粉末としてコージェライトを用い、これに上記エマルジョン状態のバインダとエマルジョン破壊に寄与する分散剤としてポリオキシエチレンラウリエーテル、溶媒として水を混合し、市販の混合攪拌機により攪拌・混合してスラリーを作製した。
【0099】
なお、上記スラリー中のバインダ量は8質量%、バインダに対する分散剤量は30量部としている。
【0100】
次にこのスラリーを、シリンダとピストンからなり、シリンダ先端に外径φ40mm×内径φ30mmの円筒形状を押し出すことのできる金型を有し、縦方向に成形体を押し出すことのできる押出成形装置のシリンダ内にスラリーの漏れを防止するために、金型先端を密封した状態で充填した。
【0101】
そして、予めヒーターを内蔵させた金型の内表面温度を80℃まで上昇させた後、金型先端から加熱により固化し始めたスラリーが漏れないことを確認し、金型先端を開封、ピストンをゆっくり下降させることで、シリンダから金型内に入ったスラリーが、加熱された金型内を通過する際に加熱され、固化しながら押し出されることにより、円筒形状の成形前駆体を得ることが可能であることを確認した。
【0102】
その後、成形前駆体をゆっくり押出しながら円周方向の四方から熱風を当て、乾燥を同時に行い、1mの長さまで押し出して、成形機を止めた後、金型先端からカットして、それを1400℃前後の温度で焼成することにより、円筒形状の中空構造体を得ることができた。
【0103】
また、金属粉末としてアルミニウムを用い、上述の製造方法により中空構造体を成形した後、熱処理を行う試験も実施し、中空構造体が得られることが確認された。
【0104】
(実施例2)
次に非吸水性の型にスラリーを充填する本発明の製造方法の実施例を比較例とともに示す。
【0105】
まず、エマルジョン状態のアクリルを作するのに使用する乳化剤を実施例1と同様の方法により作する。そしてその乳化剤を用いて、実施例1と同様の方法によりバインダ濃度40.2%のエマルジョン状態のバインダを得た。
【0106】
その後、エマルジョン状態のバインダ量によるスラリーの固化状態を評価するために、図2に示すような縦200mm×横200mm×奥行き(不図示)100mmの空間を有するアルミニウム製の金属型6の中央部に縦150mm×横150mm×奥行き(不図示)80mmの四角柱の金属型7を挿入して箱状の空間8を形成し、この空間8内にスラリーを充填して固化させて脱型可能かどうかの試験を実施した。
【0107】
また、脱型可能だったものについては、さらに乾燥し、乾燥後、150℃にて加熱して硬化させて三次元構造体を得た。
【0108】
なお、スラリー充填前に予め型内面側壁には、表面粗さが算術平均粗さ(Ra)10μmのスラリーに対して不溶性の紙製のシートを貼り付けて試験を実施している。
【0109】
表1に使用粉体と使用した非イオン化系分散剤、スラリー中のバインダ量、バインダに対する非イオン化系分散剤の量、バインダに対する架橋剤の量を示す。
【0110】
評価としては、問題なく脱型できたものを◎、成形体が脆い、柔らかい等の問題はあるが脱型可能なものを○、型へのスラリー注入や固化しない、固化しても非常に脆い等で実用上問題があるものを△、効果のなかったものを×とした。また粉体の量はスラリー中で40~55体積%の間としている。
【0111】
また、エマルジョン破壊に寄与する非イオン化系分散剤にはジルコニア用としてポリオキシエチレンポリプロピレングリコールエーテル、アルミナ用としてポリオキシエチレンポリアミンエーテルと縮合ひまし油脂肪酸グリセリンエステル、コージェライト用としてポリオキシエチレンラウリルエーテルを用いている。なお、架橋剤にはオキサゾリン基を有する樹脂水溶液(固形分40質量%、固形分中のオキサゾリン含有量1.8mmol/g)を用いた。
【0112】
さらに、スラリーは0.005MPaの真空度で真空脱泡しながら作製し、その固化は湯煎により80℃で実施し
【0113】
【表1】
Figure 0004726403
【0114】
表1に示すように、エマルジョン中のバインダ量が少ない試料No.1は固化体の保形力が不充分のため脱型後に変形してしまった。また、分散剤として縮合ひまし油脂肪酸グリセリンエステルを用いた試料No.11は固化体の保形力が不十分のため、脱型時に破断が起こった。試料No.21についてはバインダ量が多いためにスラリー粘度が高くなりすぎて、型へのスラリー注入がうまく実施できなかった。
【0115】
この結果から、非イオン化系分散剤の曇点を用いたエマルジョン破壊を良好に実施するためには、非イオン化系分散剤の量はバインダの固形分100量部に対し5〜100質量部の範囲が好適であることがわかる。
【0116】
また、上記試験では金型内面側壁部に保形層を設けていたために、スラリー固化の際に生じる金型内面とのズレ等の発生はなく、いずれの試験も良好に実施することが可能であった。
【0117】
次に架橋剤の影響を確認するために、表1の試料No.18と同様のエマルジョン中のバインダ添加量、分散剤添加量のものに、架橋剤を表2に示す量添加して、そのスラリーを上述と同様の型に注入した後、80℃で固化させ成形前駆体を得た後乾燥させ、乾燥後に180℃で更に加熱して架橋剤を反応させる試験を実施した。表2には、加熱後の成形体から縦3mm×横4mm×長さ45mmの抗折試験片を切り出し、JISR1601−1995に準拠して測定した成形体の3点曲げ強度も示している。
【0118】
また、試料No32にはオキサゾリン基を有しない架橋剤としてメラミン樹脂を使用したもの、試料No33には架橋剤を添加しなかったものも上記と同様に成形体を製作して表2に記載している。
【0119】
【表2】
Figure 0004726403
【0120】
表2より架橋剤の添加が少ない試料No.22、33については、成形体強度が低く、また、No.32については強度が低いだけでなく混合中に固化が始まり取り扱いが難しかった。したがって、架橋剤の添加量がNo.23〜31に示す0.5〜35.0量部の範囲が好適だとわかる。
【0121】
次に、加熱によってエマルジョン破壊を起こさせるのに、より好適な加熱温度を調べる試験を実施した。
【0122】
試験上述の表2の試料No.28で用いたスラリーを使用している。これを図2の型に注入しに示す温度により加熱し、エマルジョン破壊を起こさせ固化させ。そして試料温度が設定した温度になってから10分間経過後に脱型し、変形など脱型後の状態の確認を行った。
【0123】
表3に結果を示す。なお、試料No.34、41、42はそれぞれ参考例である。
【0124】
【表3】
Figure 0004726403
【0125】
本発明範囲外の試料No.34では、加熱温度がエマルジョンを安定化させている乳化剤の特性を低下させるに十分な温度に達していないために、固化体の保形力が不十分であった。また、試料No.41、42では溶媒に用いている水が沸騰したために、スラリー中に気泡を取り込んだ形で固化してしまい、固化体に変形を生じた。それと比較して加熱温度50〜100℃で実験した試料No.35〜40は脱型後も目立った変形なく固化できた。
【0126】
次に架橋剤の架橋反応を利用して強度アップを図った成形前駆体の良好な加熱温度を調べるために、上述の表3と同様の条件でスラリーを固化し、脱型、冷却、乾燥工程を経た成形前駆体をいくつか作製し、これを表4に示す加熱温度により加熱した。なお、表4には、加熱後の成形体より縦3mm×横4mm×長さ45mmの抗折試験片を切り出し、JISR1601−1995に準拠して測定した成形体の強度を示している。
【0127】
【表4】
Figure 0004726403
【0128】
表4より、加熱温度が低い試料No.43、44は架橋剤の反応温度に達していないために、試料No.45〜52と比較して成形体の強度が低かった。また試料No.53は架橋剤の反応温度には達しているものの、成形体中の分散剤等の有機物の分解が起こっており、強度が低かった。
【0129】
以上の試験より、成形前駆体の加熱温度は本発明範囲の120〜200℃が好適であるといえる。
【0130】
(実施例3)
図3に示すような一辺が400mm、厚さが40mmの平板の中央にφ200mmの円形の肉抜き部を備え、その外周部に厚さ10mmのリブを有した形状の三次元構造体の成形体9についてコージェライトを主成分とする原料粉体を用いて製造した。以下その製造方法について詳細を示す。
【0131】
スラリーは、原料粉体に平均粒径2μmのコージェライトを主成分とする粉体を用い、これに水を粉体100量部に対し15量部、実施例1と同じアクリルエマルジョンを30量部、分散剤として、ポリオキシエチレンラウリルエーテルを2量部、架橋剤として実施例1と同じオキサゾリン基を有する水溶性樹脂水溶液(固形分40質量%)を3量部添加し、さらに消泡剤を0.1量部の割合で添加させ、混合攪拌機内で3時間攪拌して作製した。
【0132】
その後、真空容器内でさらに0.05MPaの真空雰囲気下で30分攪拌してスラリー中に存在する気泡の脱泡を行った。
【0133】
そして、別の真空容器内に図2の製品形状を型取り、スラリー接触面(型内面)にクロムメッキを施し作製したアルミニウム製の金属型を入れ真空雰囲気下で型へのスラリー注入を実施した。
【0134】
スラリーの注入終了後、真空容器内から型を取りし、型を70℃に加熱し、スラリーを固化した。
【0135】
その後、型を分解して固化体を取り出した。次に固化体を徐々に乾燥させて成形前駆体を得た。そして、この成形前駆体を150℃前後の温度で加熱し、上述の架橋剤を架橋反応させることによって、より成形体強度を向上させた本発明の製造方法によって成形した図3に示す成形体を得た。
【0136】
次に、上記成形体を脱脂させた後、焼成炉で1400℃前後の温度で焼成を行って、本発明の製造方法を用いたセラミック焼結体からなる三次元構造体を得た。
【0137】
一方、比較例として上記と同じコージェライト材料を用い、これに市販のバインダを添加させた後、噴霧造粒し、該造粒体を使ってCIP(コールドアイソスタティック)成形により、縦420mm、横420mm、厚さ120mmの成形体を成形した後、切削加工により図2の形状となるように切削加工を施して成形体を得た。そしてこの成形体を脱脂後、1400℃前後の温度で焼成して、コージェライト焼結体からなる三次元構造体を得た。
【0138】
次に上記2つのセラミック焼結体から縦3mm×横4mm×長さ45mmの抗折試験片をそれぞれ20本ずつ研削加工により切り出した後、この抗折試験片の強度をJISR1601−1995に準拠して測定した。
【0139】
また上記抗折試験片の表面を画像解析装置(ニレコ社製、LUZEX−FS)を用いて倍率100倍で9.0×10−2mmの測定範囲を10回測定して上記結体のボイド面積率と最大ボイド径を測定した。
【0140】
上記測定の結果、従来の製造方法により作製したセラミック焼結体は強度94MPa、最大ボイド径83μmであった。これと比較して本発明の製造方法により作製したセラミック焼結体は強度110MPa、最大ボイド径39μmであり、従来の製造方法より構造体として良好な機械的特性を有することが確認できた。
【0141】
したがって、このようなコージェライトを主成分とするセラミック焼結体は、大型、複雑な構造であって、機械的強度、精度が要求される半導体製造装置や液晶製造装置部品として充分利用が可能であることがわかった。
【0142】
(実施例4)
次に、図4に示すような、端面が一辺200mmの正方形状で長さ3000mmの角柱とし、その端面の中央から長さ方向にφ100mmの肉抜き部を有した形状の三次元構造体10についてアルミナを主成分とする原料粉体を用いて製造した。
【0143】
スラリーは、原料粉体に平均粒径1μmのアルミナを主成分とする粉体を用い、これに水を粉体100量部に対し10量部、実施例1と同じアクリルエマルジョンを15量部、分散剤として、ポリオキシエチレンポリアミンエーテルを1量部、架橋剤としてオキサゾリン基を有するアクリルエマルジョン(固形分40質量%、固形分中のオキサゾリン含有量1.8mmol/g)を1量部、消泡剤を0.1量部の割合で添加、混合攪拌機内で3時間攪拌して作製した。
【0144】
その後、実施例3と同様の工程を経て本発明の製造方法を用いた図4に示す三次元構造体の成形体を得た。さらには脱脂した後、1600℃前後の焼成温度で焼成して本発明の三次元構造体の製造方法を用いたセラミック焼結体を得た。
【0145】
また、比較例として、アルミナを主成分とする原料粉体を用いて実施例3に記載の従来の製造方法により同形状のセラミック焼結体も作製した。
【0146】
そして、上記の2つの製造方法により作製したセラミック焼結体について実施例3と同様の方法により強度、最大ボイド径を測定したところ、比較例のセラミック焼結体は強度203MPa、最大ボイド径94μmであったのに対し、本発明の製造方法により作製したセラミック焼結体は強度222MPa、最大ボイド径76μmであり、従来の製造方法より構造体として良好な機械的特性を有することが確認できた。
【0147】
したがって、このようなアルミナを主成分とするセラミック焼結体は、大型、複雑な構造であって、機械的強度、精度が要求される半導体製造装置や液晶製造装置部品として充分利用が可能であることがわかった。
【0148】
(実施例5)
次に、実施例3、4と同様の本発明の製造方法により、窒化珪素を主成分とする原料粉体と分散剤としてポリオキシエチレンリン酸エステルを用いて、図5に示すような一辺が400mm、厚さ40mmの平板の中央にφ340mmの肉抜き部を備え、その外周部に厚さ10mmと20mmのリブを備えた形状の成形体11を作し、これを脱脂した後、窒素雰囲気にて1800℃の温度で焼成することにより、窒化珪素を主成分とする本発明のセラミック焼結体が得られることを確認した。
【0149】
したがって、このような窒化珪素を主成分とするセラミック焼結体は、大型、複雑な構造であって、機械的強度、精度が要求される半導体製造装置や液晶製造装置部品として充分利用が可能であることがわかった。
【0150】
【発明の効果】
本発明の三次元構造体の製造方法によれば、スラリー中にエマルジョン状態のバインダを添加することで、原料粉体やバインダの添加量を高くしてもスラリーの粘度を低く抑えることができ、充填率の管理が容易となり、複雑な形状を複雑な切削工程や接合工程を行うことなく一度に成形が可能な三次元構造体を製造できる。
【0151】
また、スラリー中に含有したバインダのエマルジョン状態を破壊させてスラリーを固化させることで、溶媒を含んだままバインダ、粉体が均一に分散した状態で固化するために固化収縮を少なくすることができ、いずれの場所でも均一に収縮できるとともに、高い成形体強度で不純物が殆ど残らない成形体を得ることができるものである。
【0152】
また、スラリー中にエマルジョン状態のバインダ、非イオン化系分散剤と共に添加した架橋剤の架橋反応が生ずる温度まで加熱させることにより、より強固な三次元構造体が得られる。
【0153】
この方法を用いてセラミック焼結体を製造すると、複雑な形状を複雑な切削工程や接合工程を行うことなく複雑な形状で高精度なセラミック焼結体を得ることができる。したがって、各種の半導体製造装置用部品や液晶製造装置部品として使用可能で、特に半導体製造装置部品では、半導体露光装置のステージ部材やガイド部材等の複雑、大物形状の部品製造、液晶製造装置部品では、複雑、長尺形状のガイド部材等について好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエマルジョン破壊の形態を示す模式図であり、(a)がスラリー混合直後の溶媒中のエマルジョン、分散剤、粉体の分散状態を示し、(b)が攪拌、混合後の状態を示し、(c)が加熱してエマルジョンが破壊した状態を示す。
【図2】本発明の実施例1、2で用いた金属型を示した模式図であり、(a)が平面、(b)が断面を示す。
【図3】実施例3のコージェライトを主成分とする成形体の模式図であり、(a)が平面、(b)X−X断面を示す。
【図4】実施例4のアルミナを主成分とする成形体の模式図である。
【図5】実施例5の窒化珪素を主成分とする成形体の模式図であり、(a)が平面、(b)がY−Y断面、(c)がZ−Z断面を示す。
【符号の説明】
1:溶媒
2:非イオン化系分散剤
3:粉体粒子
4:バインダ
5:樹脂
6:金属型
7:金属型
8:空間

Claims (5)

  1. セラミックス、ガラスおよび金属から選ばれた粉体の1種以上と、アクリル樹脂を主成分としたエマルジョン状態のバインダと、ポリオキシエチレン型の非イオン化系分散剤と、とを混合してなるスラリーを、エマルジョン破壊により固化させて成形前駆体を形成し、該成形前駆体を熱処理して得られ、前記バインダの量が前記スラリーに対し1〜12質量%であり、前記非イオン化系分散剤が前記バインダの固形分100質量部に対して5〜100質量部含有され、かつ前記スラリー中にオキサゾリン基を有する樹脂の架橋剤が前記バインダ100質量部に対して0.5〜20質量部含有されている三次元構造体の製造方法であって、前記スラリーを型に充填する工程と、前記スラリーを50℃〜100℃で加熱し、エマルジョン破壊により該スラリーを固化させて、固化体を得る工程と、該固化体を前記型から脱型する工程と、該固化体中のを揮発させることで乾燥させて前記成形前駆体を得る工程と、乾燥により得た該成形前駆体を120℃〜200℃で加熱して、成形体である三次元構造体を得る工程とを含むことを特徴とする三次元構造体の製造方法。
  2. 前記スラリーが充填される型が非吸水性であることを特徴とする請求項1に記載の三次元構造体の製造方法。
  3. 前記型にスラリーを充填する前に、前記型の内周面に保形層を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の三次元構造体の製造方法。
  4. 前記保形層は前記型の側壁に形成することを特徴とする請求項3に記載の三次元構造体の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の三次元構造体の製造方法に、セラミック粉体を用いるとともに、該セラミック粉体としてコージェライト、ムライト、アルミナ、イットリア、イットリウム・アルミニウム・ガーネット、ジルコニア、窒化珪素、炭化珪素および窒化アルミニウムのうちのいずれかを用いて、得られた三次元構造体を焼成してセラミック焼結体とすることを特徴とするセラミック焼結体の製造方法。
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