JP4726274B2 - Maitake-derived infection prevention and treatment agent - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は生体にとって有害な病原微生物に対する感染防御・治療剤に関する。
【０００２】
【従来の技術】
人類は今世紀半ばまで病原微生物による感染症に悩まされてきた。しかしサルファ剤や抗生物質等化学療法剤が開発され、病原微生物、特に細菌類による感染症は一応征服されたかのごとく見えた。しかし抗生物質、化学療法剤に対する耐性菌の出現、それに加え自然環境の破壊、都市の過密、航空機などの発達等生活環境の変化により、新興・再興感染症の発生が見られるようになり再び感染症に対する対策が大きな課題となってきている。
【０００３】
病原微生物は、強力で新しい作用機序の抗生物質が出現してもやがて耐性を獲得してしまう。例えばMRSA（メチシリン耐性黄色ブドウ球菌）出現後すでにVRE（バンコマイシン耐性腸球菌）など出現し、老人や癌患者などの日和見感染、院内感染等深刻な問題を投げかけている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、生体防御力を高め、感染症に対する防御あるいは治療に有効な感染防御・治療剤の開発を課題とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意努力し、日常食品として摂取されている物、すなわち生体適合性に優れた材料の中に感染防御作用のあるものはないか広範囲に検索した結果、担子菌、ヒダナシタケ目、タコウキン科のキノコであるマイタケに、病原微生物に対する優れた感染防御作用があることを見出し本発明を完成した。
【０００６】
即ち本発明は、
（1）マイタケ抽出物若しくは/及び乾燥マイタケ粉末を含有することを特徴とする感染防御・治療剤、
（2）マイタケ抽出物が、生マイタケ、乾燥マイタケ若しくは/及び乾燥マイタケ粉末を水乃至熱水で抽出したものであることを特徴とする（1）記載の感染防御・治療剤、
（3）マイタケ抽出物が、生マイタケ、乾燥マイタケ若しくは/及び乾燥マイタケ粉末を水乃至熱水で抽出して得られる抽出液にアルコールを加え、放置後液面若しくは液中に浮遊又は容器の壁面に付着する物質を取除いた画分であることを特徴とする（1）記載の感染防御・治療剤、
【０００７】
（4）マイタケ抽出物が、生マイタケ、乾燥マイタケ若しくは/及び乾燥マイタケ粉末を水乃至熱水で抽出して得られる抽出液にアルコールを加え、放置後液面若しくは液中に浮遊又は容器の壁面に付着する物質を取り除いた後、更にアルコールを加えて沈殿物として生じる高分子多糖体画分であることを特徴とする（1）記載の感染防御・治療剤、
（5）マイタケ抽出物が、生マイタケ、乾燥マイタケ若しくは/及び乾燥マイタケ粉末を水乃至熱水で抽出して得られる抽出液にアルコールを加え、放置後液面若しくは液中に浮遊又は容器の壁面に付着する物質を取り除いた後、更にアルコールを加えて沈殿物として生じる高分子多糖体画分を採取し、ついで該画分をＤＥＡＥ−Cellulofine若しくはＤＥＡＥ−Sepharoseで処理して得られる精製高分子多糖体画分であることを特徴とする（1）記載の感染防御・治療剤、
（6）グラム陽性菌を対象とすることを特徴とする（1）乃至（5）記載の感染防御・治療剤、
【０００８】
（7）グラム陽性菌がリステリア菌であることを特徴とする請求項６記載の感染防御・治療剤、
（8）（1）乃至（5）記載のいずれかの感染防御・治療剤と抗生物質とを含有することを特徴とする感染防御・治療剤、
（9）抗生物質がペプチド系抗生物質であることを特徴とするグラム陽性菌対象の（8）記載の感染防御・治療剤
に関する。
【０００９】
以下本発明について詳述する。
本発明における感染防御・治療とは各種生体にとって有害な微生物の感染（病原微生物の生体内侵入）の予防、感染後の発症の阻止（増殖阻止）並びに発症（病的状態）の治療を意味する。
本発明における生体にとって有害な病原微生物としては、リステリア菌、ブドウ球菌、連鎖球菌、肺炎球菌、腸球菌、クロストリジウム属菌等のグラム陽性菌の他、結核菌、サルモネラ属菌等細胞内寄生性細菌を含む。
又本発明に言う生体とは人間以外に家畜、ペット動物等も包含する。
【００１０】
本発明における抗生物質としては、バンコマイシン、タゴシット、バラマイシン等ペプチド系の他に、ペニシリン系・セフェム系・前記以外のβラクタム系・アミノグルコシド系・マクロライド系・テトラサイクリン系・クロラムフェニコール系・リンコマイシン系・ホスホマイシン系抗生物質、キノロン系・ニューキノロン系薬剤等が含まれる。
【００１１】
本発明において、マイタケは（Grifola frondosa)、白マイタケ（Grifola albicans）、チョレイマイタケ（Grifola umbellata）、トンビマイタケ（Grifola gigantea)等いづれも用いることが出来る。又これらマイタケ類の子実体、菌糸体いずれも用いることが出来るが、最近ではマイタケの子実体の人工栽培が可能となり、安定した原料確保の面から該マイタケの子実体を使用するのが好ましい。
【００１２】
生マイタケは収穫後、出来るだけ新鮮なものを使用するのが好ましいが、食に供する状態であれば用いることができる。使用部位は特に特定される事なく茎部以上すべて使用しうる。乾燥マイタケとしては天日、熱風乾燥或いは凍結乾燥したもの等いずれも用いることが出来る。乾燥マイタケ粉末は粒子の粗いものから微細なものまで使用することが出来る。
【００１３】
抽出の方法は常温〜135℃で15分〜数時間行う。短時間で行うには圧力下、100℃以上、例えば圧力を用いて1〜2気圧下120℃前後で30分〜1時間前後抽出を行う。
水としては蒸留水、イオン交換水、水道水、天然水いずれも使用しうる。乾燥マイタケ若しくは乾燥マイタケ粉1重量に対して水を4倍容量以上適宜使用する。生マイタケを使用する場合は1重量に対して2倍容量以上適宜使用する。
以上の様に水乃至熱水抽出液はそのまま、更に濃縮して濃縮エキス若しくは濃縮エキスを乾燥して使用することが出来る。
【００１４】
水乃至熱水抽出液はアルコール沈殿法により精製することが可能である。例えばアルコールを抽出液に加え沈殿する物質を採取する。沈殿物はマイタケ中に含まれる高分子多糖体β-グルカンを主体にした画分であり、例えばアルコールを比較的低濃度（20〜70容量％更に好ましくは30〜60容量％）加えた段階で一定時間静置し生ずる液面、液中に浮遊する物質或いは容器の壁に付着する物資を除去し、更にアルコールを70容量％以上になるよう加え、沈殿する物質を採取する様な手段をとることにより精製が可能となる。
【００１５】
以上のように得られた沈殿物は水に可溶で水溶液とし上述の様にアルコール沈殿法を繰り返す事により更に精製することも出来る。
こうして得られた高分子多糖体画分は、次のような性質を有する。
外観： 褐色色調の吸湿性の粉末
溶解性： 水、アルカリ溶液に可溶
呈色反応： アンスロン反応及びニンヒドリン反応陽性
水溶液の液性：中性〜弱酸性
【００１６】
又高分子多糖体画分は、更にクロマトグラフイー、ゲル濾過等により、精製することも可能である。例えば DEAE-Cellulofine、DEAE-Sepharose等使用することが出来る。
【００１７】
本発明のマイタケ抽出物は、リステリア菌感染マウスに単独、若しくはバンコマイシン（ＶＣＭ）との併用投与を行い、ＶＣＭ単独に比べ該菌に対する殺傷効果の増強が認められたが、これは、マイタケ抽出物が、各種免疫細胞そのものを賦活化させるためと見られ、特に免疫力の低下した高齢者、癌患者、糖尿病患者の感染症予防・治療に有効である。
又、マイタケ抽出物とＶＣＭとの併用では、リステリア菌によって起こる髄膜脳炎、敗血症等リステリア症、ＶＣＭの適応であるＭＲＳＡ（メチシリン耐性黄色ブドウ球菌）による感染症あるいは骨髄移植時の消化管内殺菌にもより有効性が期待できる。
【００１８】
以上の様に本発明のマイタケ由来の感染防御・治療剤は、現在の臨床現場において、要求度の高い感染症の予防や治療に効果があり、例えばカプセル剤、錠剤、散剤、シロップ剤等種々の形態の剤形で、単独で或いは抗生物質との併用で使用することが出来る。
又マイタケ由来の感染防御・治療剤と抗生物質との併用の一形態として、合剤による投与形態もある。例えばカプセル、錠剤、散剤、シロップ剤、液剤とすることが出来、合剤とする抗生物質の性質に合わせ適宜剤形を選択することが出来る。
【００１９】
【発明の実施の形態】
［実施例１］
製造方法
（１）乾燥マイタケ粉末
人工栽培で作った生マイタケ子実体の枝部、傘部を乾燥室の棚に並べ最初は約６０℃から段階的に温度を上げて８０℃でほぼ１日かけて乾燥した。ついで乾燥マイタケを製粉機で粉砕し微粉末を得た。
【００２０】
（２）マイタケ抽出分画
乾燥マイタケ子実体の粉末300ｇをイオン交換水2700mlで加圧下115〜120℃で約1時間処理し、その後濾過して黒褐色液約1600mlを得る。該溶液を減圧下約500ml程度まで濃縮し室温で、エタノール500mlを加え、10℃以下で3〜10時間放置すると液面、液中に浮遊及び容器の壁面に付着する茶褐色の物質が生成した。これら物質を除去し、褐色の溶液を得る。
【００２１】
ｉ 上記褐色の液約400mlを減圧下アルコールを除去し、更に濃縮してBrix値50の濃縮液を得た。該濃縮液を回転円盤式スプレードライ装置を用いて噴霧乾燥して褐色乾燥粉末25gを得た。
ii 上記褐色の溶液約400ｍｌに更にアルコール600ml加え沈殿析出する褐色の物質、高分子多糖体画分20gを得た。
iii 上記iiで得られた高分子多糖体画分0.5ｇをDEAE-Cellulofineで処理して褐色の精製高分子多糖体画分（分子量100万〜120万）0.3ｇを得た。
【００２２】
［実施例２］
感染実験
（１）試験方法
ICR雄性マウス（6週齢）10匹を1群として、上記方法で製造した精製高分子多糖体画分単独投与群、精製高分子多糖体画分とバンコマイシン（VCM）との併用投与群、VCM単独投与群及び対照群（非投与群）の4群による感染投与試験を行った。
精製高分子多糖体画分とVCMの併用群では、精製高分子多糖体画分（10mg/kg）を隔日3回腹腔内投与し、投与開始後10日目にリステリア菌（Listeria monocytogenes）を感染させ、24時間後にVCM(10mg/kg)を投与した。他の群については、被験物以外は同様方法で行った。
10日間の感染マウスの生存率の変動と、感染開始後3日目のマウス腹腔内及びマクロファージ内でのリステリア菌の生存率、その時採取したマクロファージのIL-1量を測定し、精製高分子多糖体画分単独投与群及びVCM単独投与群と比較した。更に感染開始6日目のマウスから全脾臓細胞とT細胞を調整し、各々のリステリア菌殺傷活性能を調べた。
【００２３】
（２）試験結果
対照群で感染3日目で全マウスが死亡したのに対して、精製高分子多糖体画分単独投与や、精製高分子多糖体画分とVCM併用群では10日後でも半数のマウスに生存が認められた。マウス腹腔内でのリステリア菌の生存率は精製高分子多糖体画分とVCM併用群において最も減少した。更にマクロファージのIL-1の産生能は精製高分子多糖体画分によって対照群に比べ2.8倍に増加した。しかしこの産生能はVCMでは妨害されなかった。全脾臓細胞ではリステリア菌の生存菌数はVCM単独投与群が対照群の46％であったのに対し、精製高分子多糖体画分単独又はVCM併用によって34〜19％まで減少した。一方、高分子多糖体画分単独投与ではＴ細胞はこの精製高分子多糖体画分によって活性化され、対照群の1.3倍程度の殺傷効果を示した。これはT細胞が精製高分子多糖体画分によって活性化され、リステリア菌抗原特異的な傷害作用を獲得した結果と考えられた。なおVCMとの併用によってその効果は2.6倍まで増加した。
以上は精製高分子多糖体画分の試験結果であるが、上記〔実施例1〕（１）i の抽出物、ii で製造した高分子多糖体画分についても効果の差異はあるものの、同様の効果が認められた。
【００２４】
【発明の効果】
本発明により、生体にとって有害な病原微生物に対する感染防御能を高め、病原微生物の感染を予防し、感染してもその発症を阻止、発症しても治療を容易にすることができる。又耐性を生じやすい抗生物質・化学療法剤の使用を極力減少させ、耐性菌の出現を防止することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an agent for protecting and treating infection against pathogenic microorganisms harmful to a living body.
[0002]
[Prior art]
Mankind has been plagued by infectious diseases caused by pathogenic microorganisms until the middle of this century. However, chemotherapeutic agents such as sulfa drugs and antibiotics were developed, and infections caused by pathogenic microorganisms, especially bacteria, seemed to have been conquered. However, due to the emergence of antibiotics and chemotherapeutic resistant bacteria, as well as changes in the living environment such as the destruction of the natural environment, urban overcrowding, and the development of aircraft, etc., the emergence of emerging and re-emerging infectious diseases has been observed again. Measures against infectious diseases are becoming a major issue.
[0003]
Pathogenic microorganisms eventually acquire resistance despite the emergence of antibiotics with powerful new mechanisms of action. For example, after the emergence of MRSA (methicillin-resistant Staphylococcus aureus), VRE (vancomycin-resistant enterococci) has already emerged, causing serious problems such as opportunistic infections and nosocomial infections in the elderly and cancer patients.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to develop an infection-protecting / therapeutic agent that enhances the body defense power and is effective in protecting or treating infectious diseases.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present inventor made an eager effort to solve the above-mentioned problems, and as a result of extensive search for what is ingested as a daily food, that is, a material excellent in biocompatibility, has an anti-infection action, The present invention was completed by finding that maitake, which is a basidiomycete, Hydrangea mushroom, and mushroom belonging to the family Tacoquinaceae, has an excellent protective effect against pathogenic microorganisms.
[0006]
That is, the present invention
(1) an infection prevention / treatment agent characterized by containing a maitake extract or / and a dried maitake powder;
(2) The infection prevention / treatment agent according to (1), wherein the maitake extract is obtained by extracting raw maitake, dry maitake or / and dry maitake powder with water or hot water,
(3) Maitake extract is raw maitake, dried maitake or / and dried maitake powder extracted with water or hot water, alcohol is added to the extract and left floating in the liquid or the wall of the container (1) Infectious protective / therapeutic agent according to (1), which is a fraction obtained by removing substances adhering to
[0007]
(4) Maitake extract is made from raw maitake, dried maitake, and / or dry maitake powder extracted with water or hot water, alcohol is added to the extract and left floating in the solution or the wall of the container. (1) Infectious protective / therapeutic agent according to (1), characterized in that it is a high molecular polysaccharide fraction that is produced as a precipitate by adding alcohol after removing substances adhering to
(5) The maitake extract is made from raw maitake, dried maitake or / and dried maitake powder extracted with water or hot water, and then alcohol is added to the extract. Purified high molecular polysaccharide obtained by removing the substance adhering to the mixture, collecting alcohol polysaccharide and collecting the high molecular polysaccharide fraction produced as a precipitate, and then treating the fraction with DEAE-Cellulofine or DEAE-Sepharose (1) the infection protective / therapeutic agent according to (1), which is a body fraction
(6) The infection protective / therapeutic agent according to any one of (1) to (5), characterized by targeting gram positive bacteria,
[0008]
(7) The infection protective / therapeutic agent according to claim 6, wherein the Gram-positive bacterium is Listeria.
(8) An infection prevention / treatment agent comprising the infection prevention / treatment agent according to any one of (1) to (5) and an antibiotic,
(9) The present invention relates to the infection protective / therapeutic agent described in (8) for Gram-positive bacteria, wherein the antibiotic is a peptide antibiotic.
[0009]
The present invention is described in detail below.
In the present invention, infection prevention / treatment means prevention of infection of microorganisms harmful to various living bodies (invasion of pathogenic microorganisms into the living body), prevention of onset after infection (proliferation inhibition), and treatment of onset (pathological condition). .
Examples of pathogenic microorganisms harmful to the living body in the present invention include Listeria monocytogenes, staphylococci, streptococci, pneumococci, enterococci, clostridium, and other Gram-positive bacteria, as well as intracellular parasitic bacteria such as tuberculosis and salmonella. including.
The living body referred to in the present invention includes domestic animals, pet animals and the like in addition to humans.
[0010]
Antibiotics in the present invention include, in addition to peptide systems such as vancomycin, tagosit, and baramycin, penicillin systems, cephem systems, other β-lactam systems, aminoglucoside systems, macrolide systems, tetracycline systems, and chloramphenicol systems.・ Lincomycin and fosfomycin antibiotics, quinolones and new quinolones are included.
[0011]
In the present invention, maitake (Grifola frondosa), white maitake (Grifola albicans), choreimaitake (Grifola umbellata), and torimaitake (Grifola gigantea) can be used. Both fruit bodies and mycelia of these maitakes can be used, but recently, fruit bodies of maitake can be artificially cultivated, and it is preferable to use the fruit bodies of maitake from the viewpoint of securing a stable raw material.
[0012]
Raw maitake is preferably as fresh as possible after harvesting, but can be used as long as it is ready for food. The part to be used can be used above the stem without being particularly specified. As the dried maitake, any of sun, hot air dried or freeze dried can be used. Dry maitake powder can be used from coarse to fine particles.
[0013]
The extraction is performed at room temperature to 135 ° C. for 15 minutes to several hours. In order to perform in a short time, extraction is performed at 100 ° C. or higher under pressure, for example, at about 120 ° C. under 1 to 2 atm using pressure for about 30 minutes to 1 hour.
As water, any of distilled water, ion-exchanged water, tap water, and natural water can be used. Use 4 times or more of water as appropriate for 1 weight of dry maitake or dry maitake powder. When using raw maitake, use at least twice the capacity of 1 weight.
As described above, the water or hot water extract can be used as it is by further concentrating and drying the concentrated extract or the concentrated extract.
[0014]
Water or hot water extract can be purified by alcohol precipitation. For example, an alcohol is added to the extract to collect a precipitated substance. The precipitate is a fraction mainly composed of high-molecular polysaccharide β-glucan contained in maitake, for example, at a stage where alcohol is added at a relatively low concentration (20 to 70% by volume, more preferably 30 to 60% by volume). Remove the liquid surface that is left standing for a certain period of time, substances floating in the liquid, or materials attached to the wall of the container, add alcohol to 70% by volume or more, and take measures to collect the precipitated substance. Purification becomes possible.
[0015]
The precipitate obtained as described above can be further purified by making it an aqueous solution soluble in water and repeating the alcohol precipitation method as described above.
The polymer polysaccharide fraction thus obtained has the following properties.
Appearance: Brown color hygroscopic powder solubility: Soluble in water and alkaline solution Color reaction: Anthrone and ninhydrin positive aqueous solution: Neutral to slightly acidic
Further, the polymer polysaccharide fraction can be further purified by chromatography, gel filtration or the like. For example, DEAE-Cellulofine, DEAE-Sepharose, etc. can be used.
[0017]
The maitake extract of the present invention was administered to Listeria monocytogenes-infected mice alone or in combination with vancomycin (VCM), and an enhanced killing effect against the bacterium was observed compared to VCM alone. However, it appears to activate various immune cells themselves, and is particularly effective for the prevention and treatment of infectious diseases of elderly people, cancer patients, and diabetics who have weakened immunity.
In addition, the combination of maitake extract and VCM can be used for meningoencephalitis caused by Listeria monocytogenes, listeriosis such as sepsis, infection caused by MRSA (methicillin-resistant Staphylococcus aureus), which is an indication of VCM, or sterilization in the digestive tract during bone marrow transplantation. Can be expected to be more effective.
[0018]
As described above, the infection prevention / treatment agent derived from maitake of the present invention is effective in the prevention and treatment of highly demanded infectious diseases in the current clinical field, for example, various capsules, tablets, powders, syrups, etc. It can be used alone or in combination with antibiotics.
In addition, as a form of combination use of an infection prevention / treatment agent derived from maitake and an antibiotic, there is a combination form by combination. For example, capsules, tablets, powders, syrups, and liquids can be used, and the dosage form can be appropriately selected according to the properties of the antibiotics to be combined.
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[Example 1]
Manufacturing method (1) Branches and umbrellas of fresh maitake fruit bodies made by artificial cultivation of dried maitake powder are arranged on a shelf in a drying room, and the temperature is raised gradually from about 60 ° C to 80 ° C for almost one day. And dried. The dried maitake was then pulverized with a mill to obtain a fine powder.
[0020]
(2) Maitake extract fractionation 300 g of dried maitake fruit body powder is treated with 2700 ml of ion-exchanged water under pressure at 115-120 ° C. for about 1 hour, and then filtered to obtain about 1600 ml of a blackish brown liquid. The solution was concentrated to about 500 ml under reduced pressure, 500 ml of ethanol was added at room temperature, and the mixture was allowed to stand at 10 ° C. or lower for 3 to 10 hours. As a result, a brown substance was formed which floated in the liquid and adhered to the wall of the container. These materials are removed to give a brown solution.
[0021]
i About 400 ml of the above brown liquid was subjected to removal of alcohol under reduced pressure and further concentrated to obtain a concentrated liquid having a Brix value of 50. The concentrated solution was spray-dried using a rotary disk spray dryer to obtain 25 g of a brown dry powder.
ii Further, 600 ml of alcohol was further added to about 400 ml of the above brown solution to obtain 20 g of a brown substance and a high-molecular polysaccharide fraction that precipitated.
iii 0.5 g of the polymer polysaccharide fraction obtained in the above ii was treated with DEAE-Cellulofine to obtain 0.3 g of a brown purified polymer polysaccharide fraction (molecular weight 1 million to 1.2 million).
[0022]
[Example 2]
Infection experiment (1) Test method
A group of 10 ICR male mice (6 weeks old) as a group, the purified polymer polysaccharide fraction produced by the above method alone, the group administered with the purified polymer polysaccharide fraction and vancomycin (VCM), VCM Infectious administration tests were conducted with 4 groups, a single administration group and a control group (non-administration group).
In the combined group of purified polymer polysaccharide fraction and VCM, the purified polymer polysaccharide fraction (10 mg / kg) was intraperitoneally administered 3 times every other day and infected with Listeria monocytogenes 10 days after the start of administration. 24 hours later, VCM (10 mg / kg) was administered. For the other groups, the same method was used except for the test article.
Purified high-molecular-weight polysaccharides were measured for changes in the survival rate of infected mice during 10 days, the survival rate of Listeria monocytogenes in the abdominal cavity and macrophage of mice 3 days after the start of infection, and the amount of IL-1 in macrophages collected at that time. Comparison was made with the body fraction single administration group and the VCM single administration group. Furthermore, total spleen cells and T cells were prepared from mice on the 6th day after infection initiation, and the killing activity of each Listeria monocytogene was examined.
[0023]
(2) Test results All mice died on the 3rd day of infection in the control group, whereas the purified polymer polysaccharide fraction was administered alone, or the purified polymer polysaccharide fraction and VCM combination group were half after 10 days. Survival was observed in the mice. The survival rate of Listeria monocytogenes in the mouse abdominal cavity was the most reduced in the group of purified polymer polysaccharide fraction and VCM. Furthermore, macrophage IL-1 production ability increased 2.8 times compared to the control group by the purified high molecular weight polysaccharide fraction. However, this productivity was not disturbed by VCM. In total spleen cells, the number of surviving Listeria monocytogenes was 46% in the VCM alone administration group compared to 46% in the control group, but was reduced to 34-19% by the purified polymer polysaccharide fraction alone or in combination with VCM. On the other hand, when the polymer polysaccharide fraction was administered alone, T cells were activated by this purified polymer polysaccharide fraction, and showed a killing effect about 1.3 times that of the control group. This was thought to be the result of T cells being activated by the purified polysaccharide polysaccharide fraction and acquiring a Listeria monocytogenes antigen-specific damaging action. The effect increased to 2.6 times with VCM.
The above is the test result of the purified high molecular polysaccharide fraction, but the above [Example 1] (1) The extract of i and the high molecular polysaccharide fraction produced in ii also have different effects, but the same The effect of was recognized.
[0024]
【The invention's effect】
According to the present invention, the ability to prevent infection of pathogenic microorganisms harmful to a living body can be enhanced, infection of pathogenic microorganisms can be prevented, the onset can be prevented even if infected, and the treatment can be facilitated even if it develops. In addition, the use of antibiotics and chemotherapeutic agents that tend to cause resistance can be reduced as much as possible, and the appearance of resistant bacteria can be prevented.

Claims (5)

生マイタケ、乾燥マイタケ若しくは/及び乾燥マイタケ粉末を水乃至熱水で抽出して得られる抽出液に、アルコールをアルコール濃度が３０〜６０容量％になるように加え、放置後液面若しくは液中に浮遊又は容器の壁面に付着する物質を取除いた画分からなる、リステリア菌を対象とする感染防御・治療剤。Alcohol is added to the extract obtained by extracting raw maitake, dried maitake or / and dried maitake powder with water or hot water so that the alcohol concentration becomes 30 to 60% by volume , and after standing, on the liquid surface or in the liquid Infectious protective / therapeutic agent for Listeria monocytogenes, consisting of a fraction from which substances floating or adhering to the wall of the container are removed. 生マイタケ、乾燥マイタケ若しくは/及び乾燥マイタケ粉末を水乃至熱水で抽出して得られる抽出液に、アルコールをアルコール濃度が３０〜６０容量％になるように加え、放置後液面若しくは液中に浮遊又は容器の壁面に付着する物質を取り除いた後、更にアルコールをアルコール濃度７０容量％以上になるように加えて、沈殿物として生じる高分子多糖体画分からなる、リステリア菌を対象とする感染防御・治療剤。Alcohol is added to the extract obtained by extracting raw maitake, dried maitake or / and dried maitake powder with water or hot water so that the alcohol concentration becomes 30 to 60% by volume , and after standing, on the liquid surface or in the liquid After removing substances that are floating or adhering to the wall of the container , add alcohol to an alcohol concentration of 70% by volume or more, and infect the Listeria monocytogenes consisting of a high-molecular-weight polysaccharide fraction produced as a precipitate. Protective and therapeutic agent. 生マイタケ、乾燥マイタケ若しくは/及び乾燥マイタケ粉末を水乃至熱水で抽出して得られる抽出液に、アルコールをアルコール濃度が３０〜６０容量％になるように加え、放置後液面若しくは液中に浮遊又は容器の壁面に付着する物質を取り除いた後、更にアルコールをアルコール濃度７０容量％以上になるように加えて、沈殿物として生じる高分子多糖体画分を採取し、ついで該画分をＤＥＡＥ−Cellulofine若しくはＤＥＡＥ−Sepharoseで処理して得られる精製高分子多糖体画分からなる、リステリア菌を対象とする感染防御・治療剤。Alcohol is added to the extract obtained by extracting raw maitake, dried maitake or / and dried maitake powder with water or hot water so that the alcohol concentration becomes 30 to 60% by volume , and after standing, on the liquid surface or in the liquid After removing floating or adhering substances on the wall of the container, alcohol is further added so that the alcohol concentration becomes 70% by volume or more, and a high molecular polysaccharide fraction produced as a precipitate is collected, and then the fraction is added to DEAE. -An infection protective / therapeutic agent for Listeria monocytogenes, comprising a purified high-molecular polysaccharide fraction obtained by treatment with Cellulofine or DEAE-Sepharose. 請求項１〜３のいずれか１項に記載の感染防御・治療剤と抗生物質とを含有する感染防御・治療剤。An infection prevention / treatment agent comprising the infection prevention / treatment agent according to any one of claims 1 to 3 and an antibiotic. 抗生物質がペプチド系抗生物質であることを特徴とする、請求項４記載の感染防御・治療剤。5. The infection protective / therapeutic agent according to claim 4 , wherein the antibiotic is a peptide antibiotic.