JP4723719B2 - ガルバノミラー装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、光磁気ディスクドライブ、追記型ディスクドライブ、相変化型ディスクドライブ、CD−ROM、DVD、光カード等の光記録媒体に対して情報を記録および/または再生する情報記録再生装置や、光スキャナー、光通信用の光偏向器等の光学装置に使用するガルバノミラー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光磁気ディスクドライブ、追記型ディスクドライブ、相変化型ディスクドライブ、CD−ROM、DVD、光カード等の光記録媒体に対して情報を記録および/または再生する情報記録再生装置や、光スキャナー、光通信等の光偏光器等の光学装置においては、例えば、光記録媒体に設けられている所定のデータ記録トラックに光束を高精細に投射させるための光束の傾き調整や、光通信で所定の回線に光通信信号を中継するための光通信光束の切替に、反射ミラーの傾きを調整可能とするガルバノミラー装置が使用される。
【0003】
前記情報記録再生装置に用いられる光ピックアップから光記録媒体に投射される光束の傾き調整用のガルバノミラー装置は、例えば、特開平5−12686号公報に開示されている。
【0004】
この特開平5−12686号公報に開示されているガルバノミラー装置を図7を用いて説明する。なお、図7は、ガルバノミラー装置の断面図である。
【0005】
図7に示すガルバノミラー装置は、円形の反射ミラー74の裏面にロの字状に巻回された複数のコイルからなる電磁コイル75が反射ミラー74の中心D1に対して対称に設けられ、この電磁コイル75の短辺は反射ミラー74の側面に折り曲げ固定されている。前記反射ミラー74は、ミラー支持部76の上表面に固定されている。このミラー支持部76は、該支持部76の裏面中央に形成された一体型の支持柱77とベース78を介して、筒状のハウジング71に取り付けられ、前記支持柱77にはヒンジ77aが設けられている。前記反射ミラー74は、前記ヒンジ77aで任意の方向に傾き回動可能に支持されている。
【0006】
前記ハウジング71には、前記反射ミラー74の側面と対向するようにリング状のバックヨーク72が設けられ、このバックヨーク72の内周面に多極着磁マグネット73が設けられている。この多極着磁マグネット73は、その磁極が前記反射ミラー74の側面の設けた電磁コイル75の折り曲げ部と1対1に対応させて設けられている。
【0007】
このようなガルバノミラー装置において、前記電磁コイル75の所望のコイルに電流を供給して、そのコイルの両側で、該コイルと対応する着磁マグネット73と逆向きの磁界を発生させると、前記反射ミラー74は、例えば図中の矢印SとTの方向に左手の法則の電磁作用によって逆向きの力が発生し、中心D1回りの回転トルクを生じさせる。
【0008】
このようにして、前記電磁コイル74の複数のコイルに所定の電流を供給し、その複数のコイルに発生する磁界と、前記着磁マグネット73との電磁作用によって、前記ヒンジ77aを中心に任意の方向に傾き回動させることが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前述の特開平5−12686号公報においては、情報記録再生装置に用いる光ピックアップのガルバノミラー装置は、5つの方向に駆動する為の5個のコイルからなる電磁コイル75の短辺が反射ミラー74とこの反射ミラー74を固定するミラー支持部76の側面を取り囲む様に配置されている。
【0010】
さらに、前記電磁コイル75の短辺の周囲を多極着磁マグネツト73が取り囲むように設けられている。
【0011】
このため、ガルバノミラー装置の全体形状が大きくなる。
【0012】
情報記録再生装置の光ピックアップや光偏光器の小型軽量化が望まれ、かつ、ガルバノミラー装置による高精度の光束の傾き調整が求められているが、前述の従来のガルバノミラー装置は大きさが大きくなる課題がある。
【0013】
本発明は、上記課題に鑑み、ミラーの駆動特性が良好で、全体形状が小型化可能なガルバノミラー装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明のガルバノミラー装置は、少なくともミラーを有する可動部と、前記可動部を固定部材に対して第1の軸及び前記第1の軸と垂直な第2の軸回りに傾き可能に支持する支持手段と、前記可動部を前記第1の軸回りに駆動する第1の駆動手段と、前記第2の軸回りに駆動する第2の駆動手段を有するガルバノミラーにおいて、前記可動部の重心は前記第1の軸及び前記第2の軸上に位置し、前記支持手段は前記可動部の前記重心に対して前記第1の軸方向に配置すると共に、前記第1の駆動手段及び前記第2の駆動手段は、前記重心に対して前記第2の軸方向に配置されていることを特徴とする。
【0015】
本発明によりガルバノミラー装置の小型が実現できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明の実施形態を説明する。図1は本発明に係るガルバノミラー装置の一実施形態の構成を説明する分解斜視図で、図2は本発明に係るガルバノミラー装置の使用例を説明する説明図で、図3は本発明に係るガルバノミラー装置の一実施形態の組立状態を示す正面図で、図4は本発明に係るガルバノミラー装置の一実施形態の組立状態を示す側面図である。
【0017】
最初に図2を用いて、本発明に係るガルバノミラー装置の使用例を光通信用の光路切替装置に適用した例を用いて説明する。ガルバノミラー装置11は、一本の光ファイバー13の端部から出射した光通信信号伝送用の光を平行光レンズ14で平行光17に変換して、ガルバノミラー装置11の反射ミラー12の反射面に投射させる。この反射ミラー12は、図中第1の回転軸20と第2の回転軸21の軸回りに傾き可能となっている。前記反射ミラー12で反射された反射光18は、この反射光18と略垂直な平面上に3段3列に並べた合計9つの集光レンズ15a〜15iのいずれか一つに前記反射ミラー12の第1と第2の回転軸20,21回りへの傾き調整によって、選択的に入射させる。前記複数の集光レンズ15a〜15iそれぞれには、光ファイバ16a〜16iの端部が接続されている。
【0018】
つまり、前記光ファイバー13から出射され平行レンズ14で変換された平行光17は、前記反射ミラー12で入射される。この反射ミラー12は、第1と第2の回転軸20,21回りに回転駆動させて、前記集光レンズ15a〜15iのいずれかに反射光18を入射させるように選択する。選択された集光レンズ15a〜15iのいずれかに入射された反射光18は、選択された集光レンズ15a〜15iに接続された光ファイバー16a〜16iへと伝送される。
【0019】
また、図2に示したガルバノミラー装置11を情報記録再生装置の光ピックアップに用いたとすると、図示していないが、前記集光レンズ15a〜15iを単一の集光レンズとし、この単一の集光レンズに入射させる光を反射ミラー12を2方向に傾けることにより光記録媒体上の集光レンズの光スポットをトラッキング方向とタンジェンシャル方向に移動させることができる。この光記録媒体に投射する光が光記録媒体に形成されている情報記録トラックに正確に投射させるために、前記反射ミラー12の第1回転軸20と第2回転軸21回りに傾けて調整する。
【0020】
このような光通信の光路切替装置及び情報記録再生装置の光ピックアップに用いる本発明のガルバノミラー装置11の具体的構成について図1、図3,及び図4を用いて説明する。
【0021】
矩形状の反射ミラー12は、可動部30に収納固定される。この可動部30は、前記矩形状の反射ミラー12の外周面を収納固定する箱形状のミラー保持部材31、第1の電磁コイル32a,32b、第2の電磁コイル33a,33b、支持バネ34a〜34dから構成されている。このミラー保持部材31には、前記反射ミラー12を内面に図中第1と第2の回転軸20,21と平行に収納配置されている。前記ミラー保持部材31の図中第1の回転軸20と平行な左右両外側面には、後述する第1の電磁コイル32a,32b及び第2の電磁コイル33a,33bが嵌合される凸部31a,31b,31d,31eが設けられ、かつ、前記凸部31a,31bの間には凹部31c、及び前記凸部31d,31eの間には凹部31fが設けられている。なお、図1には図の関係から凸部31d,31eと凹部31fな図示していない。
【0022】
また、前記ミラー保持部材31の前記第1の回転軸20方向の上側面には、形状が略S字状に成形した一対の支持バネ34a,34bの一端が、下側面には同じ形状の一対の支持バネ34c,34dの一端が植設固定されている。これら各一対の支持バネ34a、34bと34c,34dは、弾性部材で形成され、前記可動部30に収納固定される反射ミラー12の中心を基準に均等位置に植設固定されている。
【0023】
前記第1の電磁コイル32a,32bは、前記可動部30の両側面の凸部31a,31b,31d,31eの外周に嵌合されるように巻回されたコイルで、このコイルに供給する電流の向きと大きさに応じて、異なる方向と大きさの電磁界を発生する電磁コイルである。第1の電磁コイル32a,32bにより回転軸20の回りに回転トルクを生じさせ、そのトルクの中心は回転軸20上の点D1にある。
【0024】
前記第2の電磁コイル33aは、前記凸部31aと31bの外周にそれぞれ嵌合されるように巻回され、かつ、巻線方向の異なるたコイル33c,33dからなり、前記第2の電磁コイル33bは、前記凸部31d,31eの外周にそれぞれ嵌合するように巻回され、かつ、巻線方向の異なるコイル33e,33fからなっている。前記凹部31cには、前記第2の電磁コイルのコイル33c,33dが並設され、かつ、コイル33c,33dは直列接続されている。前記凹部31fには、第2の電磁コイル33bのコイル33e,33fが並設され、かつ、コイル33e、33fは直列接続されている。これらコイル33c〜33fに供給する電流の向きと大きさに応じて、異なる方向と大きさの電磁界を発生する電磁コイルである。第2の電磁コイル33a,33bにより回転軸21の回りに回転トルクを生じさせ、そのトルクの中心は回転軸21上の点D1にある。
【0025】
つまり、前記反射ミラー12を第1の回転軸20と第2の回転軸21に対して平行で、かつ反射面が図1に示すように図中垂直となるように前記ミラー保持部材31に収納固定される。なお、第1の電磁コイル32a,32b又は第2の電磁コイル33a,33bの発生するトルクの中心D1と反射ミラー12、ミラー保持部材31,第1の電磁コイル32a,32b及び第2の電磁コイル33a,33bで構成される可動部30の重心Gは一致している。また、前記反射ミラー12をミラー保持部材31に収納固定する。この反射ミラー12が収納固定されたミラー保持部材31の両側面に前記第1の電磁コイル32a,32bを嵌合固定し、さらに、前記第2の電磁コイル32a,32bを嵌合固定する。
【0026】
このようにミラー保持部材31に前記反射ミラー12、前記第1の電磁コイル32a,32b,及び前記第2の電磁コイル33a,33bが取付固定され、かつ、前記支持バネ34a〜34dが植設固定された可動部30は、固定部材35に前記支持バネ34a〜34dを介して固定される。第1の電磁コイル32a,32bに必要な4つの給電には、4本の支持バネ34a〜34dを用いて給電する。
【0027】
前記固定部材35は、全体形状が略コの字状で、下面部36と上面部37との間で前記可動部30を支持する前記支持バネ34a〜34dの他端がそれぞれ植設固定されるようになっている。前記下面部36と上面部37の両側面には、突堤36a,36b,37a,37bがそれぞれ設けられている。その突堤36aと37aとの間にはマグネット38aとヨーク39aが、前記突堤36bと37bの間にはマグネット38bとヨーク39bが嵌合固定されるようになっている。
【0028】
前記マグネット38a,38bは、図1に示すように磁極面が2極着磁され異極が向かい合い、前記第1の電磁コイル32a,32b及び第2の電磁コイル33a,33bに対して静磁界を与えるものである。前記ヨーク39a,39bは、前記マグネット38a,38bの静磁界を固定部材35の両側外部への漏洩を防止する閉磁路部材である。
【0029】
前記固定部材35に前記支持バネ34a〜34dによって支持固定された前記可動部30の前記第1の電磁コイル32a,32bにある方向の電流を供給すると、この第1の電磁コイル32a,32bで発生する電磁界と前記マグネット38a,38bの静磁界との左手の法則の電磁作用によって、図1の図中の矢印で示す方向に力が発生し、前記可動部30は、支持バネ34a〜34dを変形させて第1の回転軸20回りの図中反時計方向に傾き、また、前記第1の電磁コイル32a,32bへの供給電流の向きを変えると、図中の矢印と逆方向の電磁作用による力が生じて、前記可動部30は、図中時計方向に傾く。
【0030】
一方、前記第2の電磁コイル33a、33bにある方向のそれぞれの電流を供給すると、前記第2の電磁コイル33aのコイル33c,33d及び第2の電磁コイル33bのコイル33e,33fは、巻線方向がそれぞれ異なるために、異なる向きの電磁界が発生する。これらの第2の電磁コイル33a,33bのそれぞれのコイル33c〜33fから生じる電磁界と前記マグネット38a,38bの静磁界との電磁作用によって、図中の矢印で示すように異なる方向の力が発生し、前記可動部30は、前記支持バネ34a〜34dを変形させて、前記第2の回転軸21回りに図中時計方向に傾き、前記第2の電磁コイル33a,33bの供給電流の向きを前述と異なる方向に代えると図中反時計方向に傾く。
【0031】
すなわち、前記第1の電磁コイル32a,32b、前記第2の電磁コイル33a,33b、及びマグネット38a,38bは、第1の回転軸20を含む反射ミラー12の反射面と垂直な平面20aに対して対称に配置され、さらに、平面20aで区切られた空間の両側で、前記平面20aを内部に含まないように配置されている。さらに、前記反射ミラー12と可動部30の第2の回転軸21に平行な方向の両側面(反射ミラー12の反射面と平行で第1の回転軸20に垂直な方向)にのみ前記第1の電磁コイル32a,32b、第2の電磁コイル33a,33b、及びマグネット38a,38bは配置され、この第2の電磁コイル33a,33bは、第2の回転軸21を含む反射ミラー12の反射面に垂直な平面21bに対して対称に配置されているが、前記平面21bを内部に含まないように配置されている。
【0032】
このように配置された前記第1の電磁コイル32a,32bと第2の電磁コイル33a,33bに供給する電流の向きと大きさによって生じる電磁界と、前記マグネット38a,38bの静磁界との電磁作用によって、前記可動部30が第1の回転軸20と第2の回転軸21回りの傾き角度と方向が調整制御可能となり、この可動部30に収納固定されている反射ミラー12の反射面の傾き角度と方向が調整制御される。
【0033】
さらに前記可動部30は、固定部材35に対して、可動部30の第1の回転軸20方向に配置された支持バネ34a〜34dで支持可能となるため、ガルバノミラー装置11の全体形状を小型薄型に形成可能となる。
【0034】
また、前記支持バネ34a〜34dは、可動部30に対して第1の回転軸20と平行方向な側面に配置されているために、第1の電磁コイル32a,32b、第2の電磁コイル33a,33b、及びマグネット38a,38bを第1の回転軸20と垂直な第2の回転軸21と平行方向な側面に配置されている。反射ミラー12の傾き駆動手段である第1の電磁コイル32a,32b、第2の電磁コイル33a,33b、及びマグネット38a,38bと、支持バネ34a〜34dを直交する方向に分けて干渉しないように配置することができる。
【0035】
このため、可動部30の重心Gを支持バネ34a〜34dの支持中心(可動部30を傾けた際の回転中心)とを容易に一致させることができる。
【0036】
また、第1と第2の回転軸20,21に対して前記第1と第2の電磁コイル32a,32b,33a,33bとマグネット38a,38bを完全に対称に配置でき、前記第1と第2の電磁コイル32a,32b,33a,33bに発生する力によるトルクの中心D1を第1と第2の回転軸20,21の可動部30の重心Gに完全に一致させることができるため、可動部30の駆動時の共振が発生しない。
【0037】
さらにまた、前記第1と第2の電磁コイル32a,32b,33a,33bと支持バネ34a〜34dとを反射ミラー12の異なる側面に配置できるので、反射ミラー12の反射面に垂直方向の寸法を小さくできる。
【0038】
なお、図示していないが、マグネットを可動部にコイルを固定部に配置した、所謂ムービングマグネットにすることもできる。可動部30は、前記ミラー保持部材31の両側面に設けた第1の電磁コイル32a,32bと、第2の電磁コイル33a,33bに代えて、前記固定部材35に取付固定したマグネット38a,38bを前記ミラー保持部材31の両側面に取付固定した構成とする。一方、前記固定部材35の両側面の突堤36a,36bと37a、37bの間に前記第1の電磁コイル32a,32bと第2の電磁コイル33a,33bを配置させる。この固定部材35の両側面に設けた第1の電磁コイル32a,32bと第2の電子コイル33a,33bに供給する電流によって生じる電磁界と、前記ミラー保持部材31の両側面に設けたマグネット38a,38bの静磁界との電磁作用によって、前記可動部30を前記第1の回転軸20回り、前記第2の回転軸21回りに傾き制御することも可能である。
【0039】
次に図5と図6を用いて本発明に係るガルバノミラー装置の他の実施形態を説明する。
図5は、本発明の他の実施形態の全体構成を説明する斜視図で、図6は、本発明の他の実施形態の動作を説明する説明図である。なお、図1乃至図4と同一部分は同一符号を付して詳細説明は省略する。
【0040】
本発明の他の実施形態の可動部30’は、前記反射ミラー12の収納固定の形状及び固定方法は前記可動部30と同じであるが、この可動部30’の第1の回転軸20と平行な反射ミラー12の反射面と垂直方向の両側面にそれぞれ2個の電磁コイル51a,51bと52a,52bが配置されている。この電磁コイル51a,51bと52a,52bが配置された可動部30’は、前記固定部材35の下面部36と上面部37に支持バネ53a〜53dで取付支持されている。
【0041】
この支持バネ53a〜53dは、弾性部材を用いて略Ω形状に形成され、基端は前記可動部30’に、他端は前記固定部材35の下面部36と上面部37に植設固定されている。
【0042】
前記可動部30’の電磁コイル51a、51bと平行して2極着磁された2つのマグネット54a,54bを接合した静磁界マグネット54と、電磁コイル52a,52bと平行して2極着磁された2つのマグネット55a,55bを接合した静磁界マグネット55が、前記固定部材35の下面部36と上面部37との間に取付固定されている。つまり、前記静磁界マグネット54,55は、前記電磁コイル51a,51bと52a,52bに静磁界を供給するように配置されている。
【0043】
前記電磁コイル51a,51bと52a,52bには、電磁界発生用電流がそれぞれ個別に供給されるようになっている。
【0044】
このような構成のガルバノミラー装置の動作について、図6を併用して説明する。前記電磁コイル51a,51bには、前記静磁界マグネット54、55からの静磁界に対して、前記可動部30’が電磁作用によって図6(a)の図中N方向に力が発生する電磁界を生じさせる電流を供給し、前記電磁コイル52a,52bには、前記静磁界マグネット54、55からの静磁界に対して、前記可動部30’が電磁作用によって図6(a)の図中L方向に力が発生する電流を供給すると、前記可動部30’は第1の回転軸20を中心として、図中半時計方向に傾き回転する。また、前記電磁コイル51a,51bと52a、52bへの供給電流の向きを代えると、前記可動部30’は、第1の回転軸20を中心に図中時計方向に傾き回転する。
【0045】
次に、前記電磁コイル51aと52aには、前記静磁界マグネット54、55からの静磁界に対して、前記可動部30’が電磁作用によって図6(b)の図中L方向に力が発生する電磁界を生じさせる電流を供給し、前記電磁コイル51bと52bには、前記静磁界マグネット54、55からの静磁界に対して、前記可動部30’が電磁作用によって図6(b)の図中N方向に力が発生する電磁界を生じさせる電流を供給すると、前記可動部30’は第2の回転軸21を中心として、図中半時計方向に傾き回転する。また、前記電磁コイル51a、52a,及び51b,52bへの供給電流の向きを代えると、前記可動部30’は、第2の回転軸21を中心に図中時計方向に傾き回転する。
【0046】
つまり、前記電磁コイル51a,51bと52a,52bの供給電流の向きと値を制御調整することにより、発生する電磁界の向きと大きさが制御でき、この電磁界と前記静磁界マグネット54,55からの静磁界によって、前記可動部30’を第1の回転軸20と第2の回転軸21回りに傾き制御可能となる。
【0047】
これにより、前述の本発明の一実施形態に比して、前記可動部30’に設ける電磁コイル数が削減でき、小型軽量化が一層可能となる。
【0048】
なお、この本発明の他の実施形態において、電磁コイル51a,51dと52a,52b,52を可動部30’に取付固定し、この電磁コイル51a,51bと52a,52bに対して、固定部材35に取付固定された静磁界マグネット54,55から静磁界を与えている。しかし、図示していないが、前記可動部30’に前記静磁界マグネット54,55を取付固定し、前記固定部材35に前記電磁コイル51a,51bと52a,52bを取付固定して、固定部材35に取付固定した電磁コイル51a,51bと52a,52bからの電磁界と可動部30’に取り付けた静磁界マグネット54,55の静磁界との電磁作用で、可動部30’の傾き制御も可能である。
【0049】
本発明の実施形態において、4つの電磁コイル51a,51b,52a,52bへは、それぞれ独立な電流を流す必要がある。合計8本の給電ラインが必要となる。このために4本の支持バネ53a〜53dはベリリウム銅箔とし、その両面にポリイミドの絶縁層と、さらにその上に銅のパターンを形成し合計8本の給電ラインを得ている。前記電磁コイル51a,51bと52a,52bの電流供給路は、前記4本の支持バネ53a〜53dの両表面に絶縁層を設け、その絶縁層に前記電磁コイル51a,51bと52a,52bのコイル端が接続される1つの導電層を積層形成させて、支持バネ53a〜53dの素材と導電層に前記電磁コイル51a,51bと52a,52bのコイル端を接続させる。
【0050】
具体的には、例えば、前記支持バネ53aの導電弾性部材の表面をポリイミド等で絶縁層を形成し、その絶縁層の上に銅箔のメッキ又は印刷で導電層を形成させ、前記支持バネ53aの導電弾性部材に電磁コイル52aの一端を直接接続し、前記導電層に電磁コイル52aの他端を接続する。
【0051】
これにより、電磁界発生電流供給用線路の削減が可能となる。さらに、前記可動部30’と固定部材35をそれぞれ非導電性の絶縁部材で形成することにより、前記支持バネ53a〜53d相互の接触と絶縁が確保可能となる。また、このような給電は支持バネ34a〜34dにも適用できる。
【0052】
また、本発明の他の実施形態の説明において、前記支持バネ53a〜53dの形状は、略Ω字状としたが、前述の本発明の一実施形態の支持バネ34a〜34dの用に略S字状とすることも可能である。すなわち、支持バネ34a〜34d又は53a〜53dは、前記可動部30又は30’を第1の回転軸20方向で固定部材35に支持でき、かつ、前記可動部30又は30’が第1の回転軸20と第2の回転軸21回りに傾き回転した際に、変形復元可能な形状であれば良く、前述の形状に限られるものではない。
【0053】
【発明の効果】
本発明のガルバノミラー装置は、反射ミラーが取付固定された可動部を2方向に駆動させる駆動手段を反射ミラーの一方の両側に配置したことによりガルバノミラーの小型化が可能となる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るガルバノミラー装置の一実施形態の構成を説明する分解斜視図。
【図2】 本発明のガルバノミラー装置の使用例を説明する説明図。
【図3】 本発明に係るガルバノミラー装置の一実施形態の組立状態を示す正面図。
【図4】 本発明に係るガルバノミラー装置の一実施形態の組立状態を示す側面図。
【図5】 本発明に係るガルバノミラー装置の他の実施形態の構成を説明する斜視図。
【図6】 本発明に係るガルバノミラー装置の他の実施形態の動作を説明する説明図。
【図7】 従来のガルバノミラー装置を説明する断面図。
【符号の説明】
11…ガルバノミラー
12…反射ミラー
20…第1の軸
21…第2の軸
30…可動部
31…ミラー保持部材
32…第1の電磁コイル
33…第2の電磁コイル
34…支持バネ
35…固定部材
36…下面部
37…上面部
38…マグネット
Claims (7)
- 少なくともミラーを有する可動部と、前記可動部を固定部材に対して第1の軸及び前記第1の軸と垂直な第2の軸回りに傾き可能に支持する支持手段と、前記可動部を前記第1の軸回りに駆動する第1の駆動手段と、前記第2の軸回りに駆動する第2の駆動手段を有するガルバノミラーにおいて、
前記可動部の重心は前記第1の軸及び前記第2の軸上に位置し、前記支持手段は前記可動部の前記重心に対して前記第1の軸方向に配置すると共に、前記第1の駆動手段及び前記第2の駆動手段は、前記重心に対して前記第2の軸方向に配置されていることを特徴とするガルバノミラー装置。 - 前記第1の駆動手段と前記第2の駆動手段は前記可動部または前記固定部に配置されたマグネット、第1のコイル及び第2のコイルを有し、前記マグネットは前記第1のコイル及び前記第2のコイルに対向して配置され、前記第1のコイルには前記第1の軸回りの回転トルクが発生し、前記第2のコイルには前記第2の軸回りの回転トルクが発生することを特徴とする請求項1記載のガルバノミラー装置。
- 前記第2のコイルは前記第2の回転軸の両側に配置された少なくとも2つのコイルであることを特徴とする請求項2記載のガルバノミラー装置。
- 前記第1のコイルと第2のコイルに兼用使用される兼用コイルを有することを特徴とする請求項2記載のガルバノミラー装置。
- 前記兼用コイルは4つのコイルを有し、前記兼用コイルは前記第1の回転軸の両側に2個ずつ配置されていると共に、前記兼用コイルは前記第2の回転軸の両側に2個ずつ配置されていることを特徴とする請求項4記載のガルバノミラー装置。
- 前記マグネットは、前記第1の駆動手段及び第2の駆動手段に兼用使用されるマグネットを有することを特徴とする請求項2記載のガルバノミラー装置。
- 前記支持手段は、前記第1の軸方向に離間して配置されていることを特徴とする請求項1記載のガルバノミラー装置。
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