JP4722243B2 - ドライエッチング用ガスおよび半導体デバイスの加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体プロセス等の微細加工分野に適用されるドライエッチング用ガス、およびかかるドライエッチング用ガスを用いた半導体デバイスの加工方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造において、ドライエッチング技術は、微細パターンの形成を可能とし、ウエットエッチングに代わって超LSIなどの製造に使用されている。
【0003】
なかでも半導体デバイス材料であるシリコン酸化膜に代表されるケイ素化合物にドライエッチングを施す際には、レジストに対するシリコン酸化膜のエッチング速度比を大きくすることができるCHF3、C2F6等のフッ素化合物が用いられてきた。ところが、これらのフッ素化合物はいずれも大気中寿命が極めて長く、さらに地球温暖化係数が大きいため、大気中に放出された場合、環境に対する重大な影響が懸念されるものであった。
【0004】
そこで、大気中寿命が上記フッ素化合物よりも短いCF3CHFOCF3等のハイドロフルオロエーテルをドライエッチング用ガスとして用いることが提案されている(特開平10−140151号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ハイドロフルオロエーテルの大気中寿命は、およそ1.3〜20年であり、環境への影響を考慮するとさらに寿命年数の短いものが望まれるとともに、エッチング特性のさらなる向上が望まれている。
【0006】
本発明の目的は、優れたエッチング特性が得られ、さらに大気中に放出されても環境への影響が極めて小さいドライエッチング用ガスおよびかかるドライエッチング用ガスを用いた半導体デバイスの加工方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は以下の構成を有する。
【0008】
(構成1)パターニングされたレジスト膜をマスクとして被エッチング体をドライエッチングする際に用いられるドライエッチング用ガスであって、前記ドライエッチング用ガスはC/F値(フッ素化合物中のC元素とF元素との原子数の比)が0.5より大きいフッ素化合物を含むことを特徴とするドライエッチング用ガス。
【0009】
(構成2)前記フッ素化合物は、フッ素および炭素からなることを特徴とする構成1に記載のドライエッチング用ガス。
【0010】
(構成3)前記フッ素化合物は、下記一般式(I)で表されることを特徴とする構成1または2に記載のドライエッチング用ガス。
CnFm…(I)
(式(I)中、n、mはそれぞれ、3≦n≦6、4≦m≦11であって、n/m>0.5を満たす)
【0011】
(構成4)前記フッ素化合物は、環状骨格を有することを特徴とする構成1ないし3のいずれかに記載のドライエッチング用ガス。
【0012】
(構成5)前記フッ素化合物の大気中寿命が1.2年未満であることを特徴とする構成1ないし4のいずれかに記載のドライエッチング用ガス。
【0013】
(構成6)前記フッ素化合物は、C5F8であることを特徴とする構成1ないし5のいずれかに記載のドライエッチング用ガス。
【0014】
(構成7)前記ドライエッチング用ガスはガス解離促進材を含むことを特徴とする構成1ないし6のいずれかに記載のドライエッチング用ガス。
【0015】
(構成8)前記ガス解離促進材は、主として不活性ガスを含むものであることを特徴とする構成7に記載のドライエッチング用ガス。
【0016】
(構成9)前記フッ素化合物と前記不活性ガスとの混合比は1:10〜1:50であることを特徴とする構成8に記載のドライエッチング用ガス。
【0017】
(構成10)構成1ないし構成9のいずれかに記載のドライエッチング用ガスを用いてドライエッチングを行う工程を有することを特徴とする半導体デバイスの加工方法。
【0018】
(構成11)前記ドライエッチング工程は0.1〜10Paのガス圧下で行われることを特徴とする構成10記載の半導体デバイスの加工方法。
【0019】
(構成12)前記ドライエッチング工程により誘電体材料をエッチングすることを特徴とする構成10または11に記載の半導体デバイスの加工方法。
【0020】
(構成13)前記誘電体材料は、ケイ素化合物を主成分とする材料であることを特徴とする構成12に記載の半導体デバイスの加工方法。
【0021】
(構成14)前記ドライエッチング用ガスを用いた灰化処理によるレジスト剥離工程を含むことを特徴とする構成10ないし13のいずれかに記載の半導体デバイスの加工方法。
【0022】
(構成15)構成1ないし構成9のいずれかに記載のドライエッチング用ガスを用いて、被処理体のドライエッチング処理または灰化処理を行う工程を有することを特徴とする処理方法。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明のドライエッチング用ガスは、C/F値が0.5より大きいフッ素化合物を含むものであることを特徴とする。
ドライエッチング用ガスに含まれるフッ素化合物のC/F値は、化合物中のC元素とF元素との原子数の比を意味する。フッ素化合物のC/F値を0.5より大きくすることによりエッチングレートの向上を図ることができる。
【0024】
本発明のフッ素化合物は、フッ素および炭素のみからなることが好ましい。このようなフッ素化合物は、プラズマ中で解離させたとき、F*ラジカルによる化学的なシリコン除去過程と、CFx +等のイオンの衝突エネルギーによる物理的なシリコンの除去過程とを並行して起こし、速やかにエッチングを進行させることができる。
従来、ドライエッチング用ガス成分として、フッ素および炭素の他に水素や酸素を含むフッ素合物が種々提案されている。ところが、水素や酸素を含むフッ素合物が例えば直鎖状構造の場合、F*ラジカル等、単原子レベルまで解離が容易に進行し、エッチング制御性が十分に得られない場合がある。また、フッ素化合物中に水素や酸素が存在することにより、水素による堆積過程と酸素によるエッチング過程との競合により、実用的な速度でエッチングを進行させることが困難であった。さらに、フッ素化合物中に水素が存在すると、解離によりCFx系ポリマーが生成し易く、このCFx系ポリマーはレジスト膜上のみならず被エッチング材料であるSiO2上にも堆積しエッチング選択比およびエッチング速度を低下させてしまう傾向がある。また、フッ素化合物中に酸素が存在すると、レジスト膜中の炭素とフッ素化合物中の酸素とによりCO結合が生じ、被エッチング材料中のSi成分とOとの結合と拮抗し、エッチング速度を低下させてしまう場合がある。
【0025】
フッ素化合物中に水素や酸素が存在することによる上記不都合に対し、フッ素化合物中の炭素成分はSiO2の酸素と結合し、COxを生成する。また、その結果、活性化されたSi成分がフッ素成分と結合して除去される。一方、レジスト膜は酸素を含有しないため、CFy(y=1、2、3…)等の化学種がレジスト膜上に堆積し易く、エッチング抑制が可能となる。これにより、SiO2とレジストとのエッチング選択比が良好に得られる。
したがって、本発明のようにフッ素および炭素のみからなるフッ素化合物とすることにより、CFy等の化学種を容易に生じさせることができ、エッチング選択比の向上を図り、またC/F値が大きいことによりエッチングレートの向上を図ることができる。詳しくは、C比が高いことにより、C成分によるSi−O結合の解離を進行しやすく、結果的にSi−O成分のエッチングレートを向上できる。
【0026】
本発明のドライエッチング用ガスに用いられるフッ素化合物としては、下記式(I)で表されるものが好ましく用いられる。
CnFm…(I)
(式(I)中、n、mはそれぞれ、3≦n≦6、4≦m≦11であって、n/m>0.5を満たす)
このような化合物はドライエッチングに適した沸点を有し取扱性に優れるとともに、大きなドライエッチングレートを得ることができる。
【0027】
また、フッ素化合物は環状骨格を有するものが好ましい。環状骨格を有する場合、同じ炭素数の直鎖状フッ素化合物に比較してC/F値をより大きくすることができる。また、解離によってCF、CF2、CF3等のCFy化学種(ラジカル種、イオン種)を生成し易いため、エッチングレートおよびエッチング選択比に優れたエッチングを行うことができる。
【0028】
さらに、フッ素化合物としては、大気中寿命が1.2年末満であるものが好ましく、1.0年末満のものがさらに好ましい。大気中寿命が1.2年未満のフッ素化合物を用いることにより、地球温暖化等の環境への影響を大きく低減させることができる。
なお、本発明で用いるオクタフルオロシクロペンテン(C5F8)等のフッ素化合物の地球温暖化係数(GWP)は90であり、二酸化炭素を1としたときの相対値である。
また、本発明で用いるオクタフルオロシクロペンテン(C5F8)等のフッ素化合物のオゾン破壊係数(ODP)はゼロである。これは、本発明で用いるフッ素化合物は、分解しやすいためオゾン層に達して分解するまで寿命がもたない(オゾン層に達する前に分解してしまう)ことが主な理由と考えられる。
【0029】
以上のような条件を満たすフッ素化合物の具体例としては種々の化合物を挙げることができるが、なかでもオクタフルオロシクロペンテン(C5F8)が好ましい。C5F8は、エッチングレートが大きく、特にシリコン酸化物に対する優れたエッチング選択比を得ることができる。しかも大気中寿命が0.9年であって環境への影響が非常に小さい。
【0030】
本発明のドライエッチング用ガスは、ガス解離促進材を混合して用いられることが好ましい。これによりフッ素化合物の解離反応が促進され、F*ラジカルやR−F*ラジカル(Rはアルキル基等)を容易に生成する。また、主なエッチング形態であるイオンアシスト効果がより一層高められ、エッチング効率が向上する。ガス解離促進材は、フッ素化合物の解離を促進可能なものであれば特に限定されないが、例えばAr、He、Xe等の不活性ガスあるいはこれらの混合ガス等を主として含むものを用いることができる。これにより、F*ラジカル等による反応がAr+等のイオンの入射エネルギーにアシストされる機構で速やかに高異方性エッチングを進行させることができる。
【0031】
フッ素化合物と上記不活性ガスとの混合比(体積比)は、ドライエッチングに使用される装置の種類などにより適宜選択されるが、1:10〜1:50の範囲とすることが好ましい。具体的には、例えばフッ素化合物として上記C5F8を使用して、磁気中性線放電プラズマ装置による場合は1:10〜1:30、誘導結合型プラズマ装置による場合は1:20〜1:40、反応性イオンエッチング装置による場合は1:40〜1:50とすることが好ましい。
ドライエッチング用ガスの割合が不活性ガスに対し、1:50よりも小さくなると、エッチング性能が十分に発揮されず、プラズマ均一性の観点からエッチングの均一性が損なわれるおそれがある。
【0032】
次に、本発明の半導体デバイスの加工方法等について説明する。本発明の半導体デバイスの加工方法は、上述した本発明のドライエッチング用ガスを用いたドライエッチング工程を有することを特徴とする。
【0033】
本発明の方法で加工される半導体デバイスや被処理体としては特に限定されないが、例えば、半導体素子、通信用素子、マイクロマシン、転写マスク、光学素子、光学部品、情報記録媒体等を挙げることができる。本発明のドライエッチング用ガスを用いることによって優れたエッチング特性が得られ、半導体デバイスに形成される微細パターンの精度の向上およびスループットの向上を達成することができる。
【0034】
本発明の半導体デバイスの加工方法において、ドライエッチングに使用される装置としては特に限定されるものではなく、例えば、磁気中性線放電プラズマエッチング、誘導結合型プラズマエッチング、ナローギャップ型反応性エッチング装置等の反応性イオンエッチング装置、ヘリコン波プラズマエッチング装置、ECRプラズマエッチング装置等が挙げられる。
【0035】
ドライエッチング工程において、エッチング条件は、用いられるエッチング用ガスや被加工体の材料等により適宜選択されるが、ガス圧に関しては、通常0.1〜10Paのガス圧下で行われることが好ましく、0.3〜2Paとすることがより好ましい。ガス圧が0.1Paよりも小さい場合、プラズマ密度が小さすぎてエッチングが良好に行われないおそれがある。一方、ガス圧が10Paを超えると解離した化学種が再結合する逆反応が進行し、エッチング/堆積のバランスの制御が困難になり、エッチング効率を低下させてしまうおそれがあるとともに、エッチングが深くなるにしたがってアスペクト比依存性が大きくなる場合があり好ましくない。また、イオンの入射確率や反応生成物等の蒸気圧の低下によりエッチング速度が低下する、いわゆるマイクロローディング現象を招く場合がある。
【0036】
本発明の半導体デバイスの加工方法は、誘電体材料をドライエッチングする工程を有することが好ましい。誘電体材料としては、例えばSiO2、SiN4、SiON等のケイ素化合物を主成分とする材料が挙げられ、フッ素化合物と化学親和性を備えるものが挙げられる。したがって、SiO2膜に代表される半導体素子材料に用いられる誘電体材料は、本発明のフッ素化合物を含むドライエッチング用ガスを用いることにより十分なエッチングレートで良好に微細加工を施こすことができる。
【0037】
また、本発明の半導体デバイスの加工方法は、ドライエッチング用ガスを用いた灰化処理によるレジスト剥離工程を含むことが好ましい。エッチングが終了し不要になったレジストは、通常、酸素プラズマ等により灰化処理(アッシング)され除去されるが、本発明ではこの灰化処理の際に、ドライエッチング用ガスを用いることによって、より良好に灰化処理を行うことができる。また、エッチング工程と同様のガスを用いるため、工程の連続性がよく効率的にレジスト剥離を行うことができる。
なお、灰化処理の際に用いられるドライエッチング用ガス中のフッ素化合物の含有量は特に限定されないが、0.1〜10%程度とすることが好ましい。
また、この灰化処理はレジスト以外の被処理体の灰化処理(例えば、有機物の除去や汚れの除去等)にも当然使用できる。
【0038】
【実施例】
次に、本発明を各実施例にしたがって、さらに詳細に説明する。
(1)エッチング工程
【0039】
(実施例1)
フッ素化合物としてオクタフルオロシクロペンテン(C5F8(C/F=0.63))を用い、誘導結合型プラズマ装置を用いて、シリコンウエハ上にシリコン酸化物(SiO2)膜が形成された半導体用基板に対し、深さ1.0μmの異方性エッチングを行った。
ドライエッチング条件は下記のとおりとした。
ドライエッチング用ガス組成:C5F8:Ar=1:30
ガス圧力:2Pa
ICP出力:1000W
高周波出力:500W
基板温度:20℃
エッチング終了後、レジストパターンの除去量およびSiO2膜の除去量を測定し、SiO2のパターン開口端部の形状を観察した。これらの結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
(実施例2)
フッ素化合物としてオクタフルオロシクロペンテン(C5F8(C/F=0.63))を用い、ナローギャップタイプの反応性イオンエッチング装置を用いて、微細コンタクトホールの加工を目的にシリコン酸化物(SiO2)膜が形成された半導体用基板に対し、深さ0.5μmの異方性エッチングを行った。
ドライエッチング条件は下記のとおりとした。
ドライエッチング用ガス組成:C5F8:Ar=1:50
ガス圧力:5Pa
高周波出力:500W
基板温度:15℃
エッチング終了後、レジストパターンの除去量およびSiO2膜の除去量を測定し、SiO2のパターン開口端部の形状を観察した。これらの結果を表1に示す。
【0042】
(実施例3)
フッ素化合物としてオクタフルオロシクロペンテン(C5F8(C/F=0.63))を用い、磁気中性線プラズマエッチング装置を用いて、Dual Damascene構造(微細加工に用いられる基板構造)の加工を目的にシリコン酸化物(SiO2)膜が形成された半導体用基板(下地にSiN、その上にSiO2層が積層されている)のSiO2層に対し、深さ0.4μmの異方性エッチングを行った。
ドライエッチング条件は下記のとおりとした。
ドライエッチング用ガス組成:C5F8:Ar=1:20
ガス圧力:1Pa
磁気中性線出力:800W
高周波出力:300W
基板温度:15℃
エッチング終了後、レジストパターンの除去量およびSiO2膜の除去量を測定し、SiO2のパターン開口端部の形状を観察した。これらの結果を表1に示す。
【0043】
(実施例4)
ドライエッチング用ガス組成を、C5F8:Xe=1:20としたこと以外は実施例1と同様にしてエッチングを行った。
【0044】
(比較例1)
フッ素化合物としてテトラフルオロメタン(CF4(C/F=0.25))を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエッチングを行った。結果を表1に示す。
【0045】
(比較例2)
フッ素化合物としてオクタフルオロブタン(C4F8(C/F=0.5))を用いたこと以外は実施例2と同様にしてエッチングを行った。結果を表1に示す。
【0046】
表1から明らかなように、各実施例1〜4では、いずれも比較例1〜2に比べてSiO2のエッチングレート、SiO2/レジスト選択比およびSiO2/下地選択比が大きいものであった。また、SiO2膜のパターン開口端部(側壁)の断面形状もほぼ垂直であり、シャープで精細なパターンが形成され、エッチング特性が非常に優れていることがわかった。
さらに、各実施例で用いたフッ素化合物の大気中寿命は1年未満であり、比較例のフッ素化合物に比較して非常に寿命の短いものである。
【0047】
(2)灰化処理
実施例1〜4および比較例1〜2においてエッチングを行った後、各実施例および比較例で使用したフッ素化合物を混合した酸化性ガスを供給し、プラズマアッシング装置において通常の条件で、プラズマアッシング(灰化処理)を行い、レジスト剥離を行った。なお、O2にフッ素化合物ガスを添加するのは主としてアッシング速度を向上させるためである。
各灰化処理におけるフッ素化合物の含有量およびアッシングレートを表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】
表2に示す結果から、各実施例1〜4では、比較例1〜2と同等以上の優れたアッシングレートが得られ、レジスト剥離を迅速に行うことができることがわかった。したがって、比較例1〜2に示す従来のフッ素化合物を、実施例に示すフッ素化合物で代替可能であり、しかも実施例に示すフッ素化合物は、従来のフッ素化合物に比べ、大気中寿命が短く、環境に対する影響も極めて小さい。さらに、実施例1と比較例1から、同等のエッチングレートを得るのに実施例1のフッ素化合物の方が少量で済み、環境に優しい。
【0050】
【発明の効果】
以上のことから、本発明のドライエッチング用ガスは、従来用いられてきた含フッ素化合物を含有するものに比べ、優れたエッチング性能を備える。したがって、このようなドライエッチング用ガス用いた半導体デバイスの加工方法によれば、精緻なパターンを迅速かつ正確に形成することができ、エッチング後の灰化処理を迅速に行うことができるので、微細な加工性および生産効率の向上を図ることができる。
さらに、本発明のドライエッチング用ガスで用いるフッ素化合物は、大気中寿命が短く、環境に対する影響を極めて小さくすることができる。
Claims (9)
- パターニングされたレジスト膜をマスクとし、ケイ素化合物を主成分とする被エッチング体を、ドライエッチング用ガスを用いてドライエッチングする、ドライエッチング方法において、
前記ドライエッチング用ガスは下記一般式(I)で表されるフッ素化合物と不活性ガスからなり、
前記フッ素化合物と前記不活性ガスとの混合比は1:10〜1:50であり、
前記被エッチング体の前記レジスト膜に対するエッチング選択比を6.3以上としてドライエッチングすることを特徴とする、
ドライエッチング方法。
CnFm …(I)
(式(I)中、n、mはそれぞれ、3≦n≦6、4≦m≦11であって、n/m>0.5を満たす) - 前記被エッチング体の下地に対するエッチング選択比を14.9以上としてドライエッチングすることを特徴とする、請求項1に記載のドライエッチング方法。
- 前記被エッチング体は、SiO2、SiN4、又はSiONを主成分とする材料であることを特徴とする、請求項1または2に記載のドライエッチング方法。
- 前記フッ素化合物は、環状骨格を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のドライエッチング方法。
- 前記フッ素化合物の大気中寿命が1.2年未満であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のドライエッチング方法。
- 前記フッ素化合物は、C5F8であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のドライエッチング方法。
- 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のドライエッチング方法を用いてドライエッチングを行う工程を有することを特徴とする半導体デバイスの加工方法。
- 前記ドライエッチングは0.1〜10Paのガス圧下で行われることを特徴とする請求項7記載の半導体デバイスの加工方法。
- 前記ドライエッチング用ガスを用いた灰化処理によるレジスト剥離工程を含むことを特徴とする請求項7ないし8のいずれかに記載の半導体デバイスの加工方法。
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