JP4721235B2 - 真空ポンプの故障保護と予知保全のための精密診断方法及びそのための精密診断システム - Google Patents

真空ポンプの故障保護と予知保全のための精密診断方法及びそのための精密診断システム Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、真空ポンプの予知保全、特に複数の運転状態を有する半導体製造プロセスのための精密診断方法及び実施システムに関する。
【背景技術】
【0002】
最新の半導体製造プロセスにおいて真空ポンプの利用可能性と信頼性に対する要求は、絶えず高まっている。その理由は、製造ウエハのサイズがますます大きくなるに従って、欠陥ウエハバッチに対するコスト及び製造時間のロスがますます高くなっているためである。このような最新の半導体プロセスのための真空ポンプに対する技術的要求は、Bahnen氏とKuhn氏[参考文献1:R.Bahnen and M Kuhn,“Increased reliability of dry pumpus due to process related adaptation and pre−failure warning,”Vacuum, Vol.44,No5−7,pp.709−712,1993]によってはっきりと指摘されている予定外のダウンタイムのない高い信頼性、腐食性及び反応性ガス混合物をポンピングする高い能力、極めて低い保全粒子と昇華可能ガス混合物をポンピングする高い能力、及び低振動と雑音レベル等である。これらの要求を満たすために、最新の半導体プロセスのための新たなドライポンプは、種々のプロセス従属稼動状態に対する適合能力のみならず予期せぬダウンタイムのリスクを回避するためにポンプ運転に関連するパラメータ(電力、冷却水、パージガス、ポンプパーツ、即ち、ベアリング、シール、ギアポックス及びモータの磨耗)の監視スキームを提供するべきである。Balnen氏とKuhn氏の[参考文献1]は、予期しないポンプの故障を回避するために、プロセス関連又は運転関連パラメータに対する警告及び警報レベルベースの監視スキームを提案している。しかしながら、全てのプロセス従属及び運転関連パラメータの警告及び警報レベルを選択する論理的方法が提案されていない。このような閾値レベルの選択は、なお、真空ポンプの故障の早期発見において非常に難しい問題である。更に、提案された監視スキームは、警告や警報信号を発する真空ポンプの適切な交換時間を決定する技術的方法を提供していない。また、真空ポンプ保全エンジニアに対する他の困難な問題もある。それは、警告や警報は、ポンプ交換のための直接的指標ではなく、またポンプ保全エンジニアは、評価された真空ポンプ性能及び監視された稼動状態について、十分な技術的情報を審査した後でのみポンプ交換を決定できるに過ぎないからである。この作業は、警告や警報信号を発した真空ポンプの定量的劣化にアクセスする系統だった方法を提示するのみならずポンプ保守エンジニアに性能アセスメント結果に基づくポンプ交換を決定可能にすることが示される。
【0003】
閾値レベルベースの監視は、ポンプの故障保護のための従来の技術[参考文献2:R.H.Greene and D.A.Casada,Detection of pump degradaion,NUREG/CR−6089/ORNL−6765,Oak Ridge National Laboratory,1995]として広く知られている。しかしながら、Wegerich氏等[参考文献3:S.W.Wegerich,D.R.Bell,and X.Xu,“Adaptive modeling of changed status in predictive condition monitoring,” WO02/057856A2,2002:参考文献4:S.W.Wegerich,A.Wolosewicz and R.M.Pipke,“Diagnostic systems and methods for predictive condition monitoring,”WO02/086726A1,2002]は、センサ出力ベースの閾値警告及び警報スキームの欠点を指摘した、“従来の技術は、プロセスや機械の運転パラメータにおける肉眼的変化に対応することができず、しばしば予期せぬ運転停止、装置の損傷や壊滅的な安全上の問題を防止するための適切な警告を提供することができなかった”。従来の技術のそのような限界を克服するために、これらの文献は、新たな運転状態に適応できる神経ネットワークベースのパラメトリックモデル[参考文献3]及び予測状態監視のためのモデルベースの診断システム[参考文献4]の使用を提案した。動的システムの識別と制御に関する過去の研究論文[参考文献5:Wan−Sup Cheung,“Identification,stabilization and control of nonlinear systems using the neural network−based parametric nonlinear modeling”,Ph.D.Thesis,University of Southampton,1993]において知られているように、神経ネットワークモデルは、トレーニングデータセット同士間にある新たな状態を補間し、トレーニングセットの外側(しかし極めて近い)隣接状態を補外する有用な能力を有する。Wegerich氏等[参考文献3、参考文献4]は、トレーニング神経ネットワークの補間と補外能力[参考文献5]を生かしてセンサ出力の計測値に応答してプロセスや機械の現在の状態を推定した。推定された状態値と計測値との間の差は、差閾値警報を発し、統計的試験を実行してプロセスやシステムの新たな運転状態へのシフトをチェックし、シフトされた運転領域に対する新たなトレーニングセットを再構成するために使用される。シフトされた運転領域に対する新たなトレーニングセットの構造とそれらのモデル学習プロセスを含む、警報を発し且つシフトされた運転領域に適合する、提案された信号処理スキームは、厳しい計算作業を必要とするのみならず、提案されたモデルベースの診断システムの固有の複雑さを伴うと見られている。提案された監視システムのこのような非現実的な計算負荷と実行の複雑さは、最新の半導体製造プロセスに対するポンプ監視と診断システムにおいて直面する避けがたい技術的課題になっている。更に、提案されたモデルベースの診断システムは、変化された運転状態下で稼動する真空ポンプの性能を評価する系統だった方法を提供していない。その結果、これらの技術的問題は、ポンプ運転状態に適合する単純なモデルのみならずポンプが設置された現場に適する真空ポンプ性能指標の新たな評価スキームを開発するための本発明の主たる動機であった。この作業は、警告や警報信号が観察されるとポンプ性能指標を常に推定する、真空ポンプの予知保全スキームを提案する。この直接的性能評価スキームは、Wegerich氏ら[参考文献3、参考文献4]によって提案されたトレーニングセットもトレーニングモデルも必要としない。
【0004】
経年に従って真空ポンプの運転状態が変化することに適応する上記パラメトリックモデルを使用する代わりに、Ushiku氏等[参考文献6:Y.Ushiku, T.Arikado, S.Samata, T.Nakano, and Y.Mikata, “Apparatus for predicting life of rotary machine, equipment using the same, method for predicting life and determining repair timing of the same,”U.S.Patent Application Publication,U.S.2003/0009311 A1,2003]、Samata氏等[参考文献7:S.Samata,Y.Ushiku,K.Ishii,andT.Nakao,“Method for diagnosing life of manufacturing equipment using rotary machine,”U.S.Patent Application Publication,US2003/0154052 A1,2003];参考文献8:S.Samata,Y.Ushiku,T.Huruhata,T.Nakano,and K.Ishii,“Method for predicting life span of rotary machine used in manufacturing apparatus and life predicting system,” U.S.Patent Application Publication,US2003/01543997 A1,2003]、及びIshii氏等[参考文献9:K.Ishii,T,Nakao,Y.Ushiku,and S.Samata,“Method for avoiding irregular shutoff of production equipment and system for irregular shutoff,” U.S.Patent Application Publication,US2003/0158705 A1,2003]は、現在計測されている時系列データが、正常運転状態に対応する“基準”時系列データセットから逸脱しているか否かを判断定するために、統計的解析方法とマハラノビスの距離ベースの解析方法[参考文献10:W.H.Woodall,R.Koudelik,Z.G.Stoumbos,K.L.Tsui,S.B.Kim,CP.Cravounis,“A review and analysis of the Mahalanobis−Taguchi system,”TECHNOMETRICS,Vol.45,No.1,pp1−14,2003]を提案した。この統計的解析方法は、平均値、標準偏差、及び相関関数などのサンプリング信号の二次統計性[参考文献11:J.S.Bendat,A.G.Piersol,Random data:Analysis and measurement procedure,John Wiley&Sons:N.Y.,1985]に基づく。統計性の使用は、定常過程に対してのみ意味をなすために、それらは、異なる製品に対して求められる複数の負荷従属運転状態に対して限られた利用可能性しか持たない。それは、各負荷従属運転に対応する各基準時系列データセットを必要とすることを意味する。ここでの重要な課題は、正常運転状態のフルレンジをカバーするのに十分な負荷従属基準時系列のデータセットを如何に構成するかである。それらを構成する効果的な方法は、Y.Ushiku氏等の[参考文献6]、Samata氏等の[参考文献7、参考文献8]、及びIshii氏等の[参考文献9]によってまだ提案されていない。新たな又は修理された真空ポンプに対する時系列の正常運転状態は、各指定のプロセスのまさに開始時にのみ利用できるが、正常運転状態のフルレンジを有する基準データは、時間のかかるデータ取得と信号処理無しでは得ることができない。現実に、最新の半導体製造ユニットは、キャンバー圧力、ガス流量、及び異なるガス混合物と特性の変化のような異なる運転状態を有する複数のプロセスを必要とする。半導体製造者のこれらのプロセス関連特性と運転状態は、それらに真空ポンプ供給者が頻繁にアクセスできないように極秘となっている。最新の半導体プロセスのための真空ポンプ監視と診断システムは、複数のプロセス状態に対する自己適合能力を備えるべきであることに留意することが極めて重要である。提案された統計的解析方法[参考文献6乃至参考文献9]は、真空ポンプ性能指標を評価する系統的なベースを考察していないので、これらの方法は、ポンプ保全エンジニアがポンプ交換のための適切な時期を決定することができるポンプの劣化の定量的データを提供できないことに留意すべきである。本発明は、先の発明で収集された広範囲に亘る正常運転状態を有する基準データ[参照文献6乃至参照文献9]を使用することなくこのような技術的問題点を解決するための現実的な解決策を提供することが示される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の発明者は、低真空ポンプの精密性能試験と評価方法をすでに開発しており、それらの実験結果をいくつかの技術論文[参考文献12:J.Y.Lim,S.H.Jung,W.S.Cheung,K.H.Chung,Y.H.Shin.S.S.Hong,and W.G.Sim,“Expanded characteristics evaluation for low vacuum pumps,”AVS49th International Symposium, x−x,2002;参考文献13:J.Y.Lim,W.S.Cheung,J.H.Joo,Y.O.Kim,W.G.Sim,and K.H.Chung,”Characteristics evaluation practice of predictable performance monitoring for low vacuum dry pumps”AVS50th International Symposium, 9−10,2003;参考文献14:W.S.Cheung, J.Y.Lim and K.H.Chung, ”Experimental study on noise characteristics of dry pumps,“Inter−noise 2002,Port Lauddale:USA,2002:参考文献15:W.S.Cheung,J.Y.Lim and K.H.Chung,”Accoustical characteristics of dry pumps designed for semiconductor processes,”Inter−noise2003,Jeju,Korea, 2003]に公開している。これらの実験は、低真空ポンプ試験台で実行され、その概略図を図1に示す。
【0006】
この試験台は、ポンピング速度(体積流量)、最終圧力、圧縮比、ガス負荷シミュレーション、最大及び最小作動圧、電力消費、残留ガス分析、及び音響ノイズと機械振動レベル等のような低真空ポンプの性能ファクタを評価するために使用された。半導体製造者に提供される100を越える真空ポンプがこれまで試験されてきた。それらの試験結果は、種々の真空ポンプの重要な性能ファクタと動的特性に関する系統だった理解を発明者に提供した。
【0007】
ポンピング速度を得るために、本作業では、真空ポンプに最も広く使用されているものであり、十分な精度で現実の作動圧運転範囲とポンプ容量に適用可能な処理方法を使用した。
【0008】
四角記号、アスタリスク記号及び円記号の付いた線は、試験結果の最大ポンピング速度、最小ポンピング速度、及び平均ポンピング速度を示し、それらは、図1に示した試験ドームの内部ガス圧を制御することによってシミュレートされた異なるガス負荷状態から得られた。平均値の標準偏差に対する比率によって定義されるポンピング速度の変動係数は、試験ドームの内圧が0.01mbarで6.7%であり、内圧が0.02mbarで5.0%であることが観察された。0.05mbarよりも高いレベルにわたって、変動係数は、3.5%以下であることが分かった。それは、試験された真空ポンプに対するポンピング速度が小さな変動内で非常に良好に品質制御されることを意味する。変動が小さなポンピング速度は、これまで劣化した真空ポンプの現在の性能がどの程度かを判断するための良好な性能指標であることを知ることは重要である。現実に、ポンピング速度は、低真空ポンプの性能パラメータ中の最も重要なファクタである。この作業は、新規の状態変数としてポンピング速度の使用を提案している。しかしながら、真空ポンプの運転状態を監視するための先の発明は、監視された状態変数としてポンピング速度を考察していない。次のセクションでは、本作業は、ポンプが設置された半導体製造サイトでさえポンピング速度指標を評価する系統的方法、即ち、現場推定方法を提案している。推定されたポンピング速度指標は、ポンプ保全エンジニアがポンプ交換の適切な時期を決定することができるので、真空ポンプの精密予知保全のための重要な役割を果たすことを示している。
【0009】
図3は、試験されたポンプの音響ノイズと機械的振動レベルの変動量がどの程度あるかを示している。これらのポンピング速度は、図2に示される小さな変動を有するが、音響ノイズと機械的振動レベルは、同一モデルのポンプ毎に非常に異なっていることを示している。音響ノイズレベルは、ISO3744標準によって推奨される10個の選択位置から計測音響圧力を平均化することによって推定された。音響ノイズレベルにおける最大差は、試験ドーム圧が2mbarで12dBAであることが観察された。その他のガス負荷状態で、音声圧力レベル(SPL)差は、約9dBAに近かった。このような大きなSPL差は、4倍のラウドネス差(5dBA SPL差当たりダブルラウドネス)と等価である。音声圧レベルに対する変動係数は、0.01mbarから10mbarの圧力範囲に亘って51%から65%であることが分かった。機械振動(加速度)レベルに対する変動係数は、圧力が1mbar未満で19%から23%であり、ガス圧が10mbarに達すると、51%に増加することが分かった。更に、機械的加速レベルに対する最大レベルの最小レベルに対する比率は、ガス圧が1mbar未満で1.4から1.6であるが、ガス圧が10mbarに達すると、3.3に急速に増加することが分かった。このような大きな変動は、各個々のポンプが、音響ノイズと機械的振動に対するそれ自体の正常運転状態を有することを示している。この夫々のポンプに従属する運転特性は、これらの特性が、信頼できず且つ一貫性のない状態監視結果、即ち、正常に運転している機械に対してさえ誤った警告又は警報信号をしばしば導くことになるために、機械の運転監視システムに対して警告や警報信号を発生するための固定レベルベースの閾値方法の使用には、大きな困難がある。
【0010】
固定レベルベースの機械状態監視と診断システムのこのような制限された能力を改良するために、本発明は、夫々のポンプに従属する正常運転状態に自己適合する、次のセクションでのアクティブアルゴリズムを提案する。従来の機械ヘルス監視システム[参考文献2]で広く扱われているように、機械振動と音響ノイズ信号は、真空ポンプの欠陥、例えば、ボール軸受、ジャーナル軸受、ギア、ポンプローブ、シール、回転要素のサイズ剤等の機械部品の磨耗の検出を実施するためにこの作業で利用される。これらの機械的故障は、先の作業で提案された機械的振動及び音響ノイズ信号のスペクトル解析から良好に診断される[参考文献2]。勿論、この機械的故障からポンプ保全エンジニアがポンプ交換のために適する時期を決定できる。
【0011】
機械運転監視システムのこのようなガス負荷従属状態変数は、音響ノイズと機械的振動信号へ制限されないことに留意すべきである。図4は、ブースタポンプとドライポンプから計測された電力消費値の統計的特性(最大、最小及び平均値)を示す。ブースタポンプに対する最小と最大の電力消費値の間の比率は、ガス圧が2mbar未満では1.3であり、ガス圧が10mbarに達すると、1.6に増加することが観察された。ブースタポンプに対する変動係数は、ガス圧が1mbar未満では9%乃至11%であり、ガス圧が10mbarに達すると、57%に段階的に増加することがわかる。ブースタポンプに対する電力消費のこの大きな変動とは異なり、ドライポンプに対する最小と最大の電力消費間の比率は、試験されたガス圧範囲に亘って1.1から1.2であることが観察された。変動係数は、試験されたガス圧範囲に亘って4%から6%であることが示された。これらの試験結果は、ブースタポンプとドライポンプの全電力消費が、全電力消費値が状態監視システムにとって効果的ではない程度の大きな変動を有する状態変数であることを示している。その結果、ブースタポンプとドライポンプに対する二つの別々の電力消費値が本発明で考察される。
【0012】
ガス負荷状態がポンプ運転範囲に亘って変化するに従って計測された状態変数がどの程度増加するかを理解することは際めて重要である。図3と4に示される実験結果は、平均値(アステリスクマークの実線でしめされる)を注意深く観察することによってその質問に対する回答を見つけるのに役立つ。試験ドームガス圧は、ある程度徐々に増加するが、平均値は、等しいままである。それは、音響ノイズ、機械振動及び電力消費レベルの計測された状態変数は、ガス負荷から独立している領域である。本発明は、真空ポンプ運転状態を診断するために計測された状態変数に対するそのようなガス負荷独立特性を活用する。そのようなガス負荷独立状態は、現実のプロセス状態で極めて頻繁に見られる。好ましい例は、稼働真空ポンプの“空転”状態、即ち、外部のガスがポンプの入口ポートへ供給されない合間である。次のセクションにおいて本発明は、真空ポンプ監視と診断システムのための状態変数の負荷独立運転をモデル化する系統だった方法を提案する。
【0013】
更に、ガス圧がガス独立領域より上に増加すると、音響ノイズ、機械的振動、及び電力消費変数の平均値が増加することが示される。例えば、ガス負荷従属領域における最大音響ノイズレベルが、ガス負荷独立領域における最大音響ノイズレベルよりも高い12dBA(4倍)であることが示される。同様に、ガス負荷従属領域における最大機械振動レベルは、2.4倍高く、ブースタポンプとドライポンプの電力消費レベルが2.3倍及び1.2倍大きいことが夫々示される。ここで、状態監視と診断システムから遭遇する他の技術的問題は、真空ポンプの現実の運転範囲が常にガス負荷従属状態を含むため、これらの状態変数のガス負荷従属運転を記述するための適切なモデルを見つけることである。次のセクションで、本作業は、ガス負荷従属領域における状態変数の動的特性をモデル化する系統だった方法も提案する。勿論、数学的同一のモデルは、ガス負荷独立及び従属状態の両方に適用可能であることが示される。その結果、一方のモデルは、ガス負荷独立稼動領域専用であり、他方のモデルは、ガス負荷従属稼動領域専用である。二つの別個のモデルの使用は、できるだけ早期に真空ポンプの潜在的異常稼動状態を検出する確実性と信頼性を向上するために開発された。
【0014】
本作業においてガス負荷状態に関する監視された情報、即ち、真空ポンプの入口ガス圧信号が、真空ポンプの異常稼動状態を識別すること、より具体的には、監視された状態変数の増加がガス負荷によって引きおこされるのか否かを判断することにおいて重要な役割を果たすべきであるということは明白である。真空ポンプの異常稼動状態を診断する能力を確実に向上するために、監視された入口ガス圧情報の使用は、先の発明では行われていなかった。本作業では、入口のガス圧の監視は、診断能力の向上に加えて、ポンピング速度の定量的解析を可能とすることが示される。この点は、評価されたポンピング速度指標が対象となる真空ポンプが新たなものに交換されるべき適切な時期の決定につながるので、非常に有益である。本発明は、半導体製造現場における稼動真空ポンプのポンピング速度を評価する論理的方法を提供する。推定されたポンピング速度指標は、ポンプ保全エンジニアがポンプ交換の適切な時期を決定することを可能とするため、真空ポンプの精密予知保全のために重要な役割を果たすことが示される。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、真空ポンプの故障保護と予知保全のための精密診断方法であって、 1)空転及び異なるガス負荷状態に対して予め決定されたサンプリングレートで、新たに設置された真空ポンプの種々のポンプ運転に関連する状態変数を収集するステップと、
2)空転及び異なるガス負荷状態に対して状態変数信号成分を変動する卓越周期よりも長くすべきユーザ選択期間に亘って連続してサンプリングされた信号の各セットから、時系列の前記状態変数の最大値と最小値を決定するステップと、
3)空転及び異なるガス負荷状態に対するパラメトリックモデルベースのアクティブ診断アルゴリズムを使用して、ポンプ運転特性値を推定するステップと、
4)前記新たに設置された真空ポンプの、ポンプ性能指標を取得するステップと、
5)前記ポンプ運転特性値及びポンプ性能指標を真空ポンプ保全データベースに格納するステップと、
6)前記新たに設置された真空ポンプが異常な運転状態下にあることを監視した時、1)から5)のステップを繰り返すステップと、
7)真空ポンプ保全データベースに格納された前記ポンプ運転特性値及びポンプ性能指標と、異常な運転状態下での前記ポンプ運転特性値及びポンプ性能指標とを比較するステップと、を備え、
前記ポンプ運転特性値は、分離された空転及び異なるガス負荷状態に対する上下漸近曲線の最良適合モデルパラメータと各計測状態変数の平均値及びピーク値よりなり、
前記最良適合モデルパラメータは、
Figure 0004721235
として与えられる各計測値の上下漸近曲線を記述するための線形モデルを使用して得られ、ここで、上記式において、下付き文字kは、上下漸近モデル{k=U又はL}を指し、ポンピング状態毎に選別される最大及び最小値の時系列が{y k,n =1,2,...,N}である場合、最良適合モデルパラメータは、以下のように最小二乗法を使用して得られ、
Figure 0004721235
式中の第1のパラメータ{a k :k=U又はL}は、計測された状態変数毎の上下漸近曲線の傾きであり、第2のパラメータ{b k :=U又はL}は、上下漸近曲線の各初期値を示し、
前記ポンプ性能指標は、真空ポンプの入口ポートに接続している反応室の出口バルブの閉鎖に従って真空ポンプの入口圧力が低下する立下がり遷移領域で計測される入口圧力信号から取得するポンピング速度指標と、ポンプ運転特性値から取得されるDP(ドライポンプ)供給電流差に対する入口圧力差の比率、出口圧力差に対する入口圧力差の比率、BP(ブースタポンプ)供給電流差に対する入口圧力差の比率よりなり、
前記ポンピング速度指標は、単位体積当たりのポンピング速度、即ち、
Figure 0004721235
として定義され、
記号αとIpは、指数減衰定数とポンピング速度指標を指し、
記号QとVは、ポンピング速度[m 3 /h]と排出されるべき体積[m 3 ]を指し、
指数減衰定数は、以下のように定義される立下り遷移領域に対応する入口圧力信号{Pn:n=1,...,N}の対数値から得られる、
Figure 0004721235
最良適合指数減衰定数αと初期値βは、最小二乗法を使用して得られる、
精密診断方法が提供される。
【0016】
本発明は、真空ポンプの故障保護と予知保全のための精密診断システムであって、
入口及び出口圧力変換器と、ブースタとドライポンプへの供給電流プローブと、機械振動センサと、ブースタポンプとドライポンプの中間部に設置された計測マイクロフォンを増幅するための専用信号調節ユニットと、
10乃至20kHz迄の非常に高い周波数成分を有する機械振動と音声圧力信号の収集に適する高速マルチチャンネルデータ取得(DAQ)システムと、
データ転送ロスが無く、リアルタイムでDAQから全ての計測状態変数のサンプルデータを収集する十分な作業能力を有するデュアル処理サーバクラスPCシステムと、を備え、
機械振動と音声圧力信号の二乗平均平方根を取得し、空転及び異なるガス負荷状態に対して連続してサンプリングされた信号の各セットから前記計測状態変数の時系列の最大値と最小値を決定することと、
パラメトリックモデルベースのアクティブ診断アルゴリズムを使用してポンプ運転特性値を推定することと、
新たに設置された真空ポンプのポンプ性能指標を取得することと、
前記ポンプ運転特性値及びポンプ性能指標を真空ポンプ保全データベースに格納することと、
真空ポンプ保全データベースに格納された前記ポンプ運転特性値及びポンプ性能指標と、異常な運転状態下での前記ポンプ運転特性値及びポンプ性能指標とを比較すること、を備え、
前記ポンプ運転特性値は、分離された空転及び異なるガス負荷状態に対する上下漸近曲線の最良適合モデルパラメータと各計測状態変数の平均値及びピーク値よりなり、
前記最良適合モデルパラメータは、
Figure 0004721235
として与えられる各計測値の上下漸近曲線を記述するための線形モデルを使用して得られ、ここで、上記式において、下付き文字kは、上下漸近モデル{k=U又はL}を指し、ポンピング状態毎に選別される最大及び最小値の時系列が{y k,n =1,2,...,N}である場合、最良適合モデルパラメータは、以下のように最小二乗法を使用して得られ、
Figure 0004721235
式中の第1のパラメータ{a k :k=U又はL}は、計測された状態変数毎の上下漸近曲線の傾きであり、第2のパラメータ{b k :=U又はL}は、上下漸近曲線の各初期値を示し、
前記ポンプ性能指標は、真空ポンプの入口ポートに接続している反応室の出口バルブの閉鎖に従って真空ポンプの入口圧力が低下する立下がり遷移領域で計測される入口圧力信号から取得するポンピング速度指標と、ポンプ運転特性値から取得されるDP(ドライポンプ)供給電流差に対する入口圧力差の比率、出口圧力差に対する入口圧力差の比率、BP(ブースタポンプ)供給電流差に対する入口圧力差の比率よりなり、
前記ポンピング速度指標は、単位体積当たりのポンピング速度、即ち、
Figure 0004721235
として定義され、記号αとIpは、指数減衰定数とポンピング速度指標を指し、記号QとVは、ポンピング速度[m 3 /h]と排出されるべき体積[m 3 ]を指し、指数減衰定数は、以下のように定義される立下り遷移領域に対応する入口圧力信号{Pn:n=1,...,N}の対数値から得られる、
Figure 0004721235
最良適合指数減衰定数αと初期値βは、最小二乗法を使用して得られる、
精密診断システムを提供する。
【発明の効果】
【0017】
この作業における最も困難な問題は、真空ポンプの現在の性能アセスメント結果に基づいて真空ポンプの交換の適切な時期を保全エンジニアが決定できる系統だった方法を見つけることであった。
【0018】
技術的課題のセクションで記述したように、多数の低真空ポンプの性能試験結果から、本発明のチームは、二つの基本的問題に取り組むことなく技術的課題は解決されることができないことを確認した。第1番目の問題は、異なる夫々のポンプ運転特性と複数のプロセス状態によって主に引き起こされる計測された状態変数の診断結果の低レベルの信頼性と一貫性を改良することである。第2番目の問題は、良好に設置された試験実験室ではなくて、設置された現場における低真空ポンプのフィールド(現場での)性能試験を実現することである。
【0019】
第1の問題にアプローチするために、線形パラメトリックモデルベースのアクティブアルゴリズムが提案される。この線形パラメトリックモデルは、計測された状態変数に埋め込まれた動的(変動振幅)特性の漸近上下限を記述するために考察される。提案されたアクティブアルゴリズムは、最良適合モデルパラメータを異なる真空ポンプ運転状態(即ち、複数のプロセス状態)並びに夫々のポンプ従属運転特性(即ち、真空ポンプ運転特性の大きな変動)に与えることを示している。詳細なデジタル信号処理スキームは、半導体プロセスにおいて設置された6つの状態変数の計測信号から真空ポンプ運転特性値を推定することに非常に効を奏したことを証明している。
【0020】
第2の問題を解決するために、本作業は、低真空ポンプの予知保全に必要な精密診断解析用の真空ポンプ性能を評価するために開発されたポンプダウン試験方法の単純化バージョンを提案する。現場性能評価方法と呼ばれる提案されたフィールド性能評価スキームは、実際のプロセスに近似する状態下でのシミュレートガス負荷フィールド試験と各ガス負荷従属試験状態に対する四つのポンプ評価指標の評価とよりなる。運転特性値の評価と同じ方法におけるように、ポンプ性能指標は、各ガス負荷及び空転運転状態に対して取得される。本作業は、真空ポンプの予知保全に対する精密診断解析を実行するために各計測状態変数の運転特性値とポンプ性能指標の組み合わせ評価結果を利用することが明瞭に示されている。新たに設置された真空ポンプから得られる組み合わせ評価結果は、最良の形態のセクションに詳細に示され、それらは、将来においてその精密診断解析のために試験真空ポンプの初期(又は基準)データセットとして使用される。
【0021】
更に、真空ポンプの予知保全の精密解析のために開発された現場真空ポンプ性能評価スキームの実行可能性と有効性は、異常運転状態に達した真空ポンプへそれらを適用すること、即ち、反応室の望ましい真空レベルに対する“ゆっくりとした応答”によって調査される。異常運転状態から推定される運転特性値とポンプ性能指標が、最良の形態のセクションで詳細に紹介される。現在評価されている診断解析結果と初期(又は基準)データセットの比較によって、保全エンジニアが取得されたポンプ性能指標に従って考察された真空ポンプの交換を決定できることが示される。より具体的には、現在の真空ポンプの取得されたポンピング速度指標は、31%まで減少することが報告されている。この定量的診断解析結果によって、保全エンジニアが現在の性能アセスメント結果に基づいて真空ポンプの交換のための適切な時期を決定できるのみならず低真空ポンプの予知保全の確実性と信頼性を改良することが期待される。
【0022】
本作業において、基準状態変数として計測された入口圧信号は、提案されたポンプ性能指標の取得において中心的な役割を果たすことが留意されるべきである。ポンピング速度指標の予測を可能とするのみならず出口圧及びブースタポンプとドライポンプへの供給電流に関連する他の三つの性能指標によって定義されるガス負荷従属運転特性の定量的解析に通じることが示される。更に、入口圧信号は、現在のポンプ運転状態をガス負荷又は空転稼動状態へ分離するために基準状態変数として利用される。二つの分離されたセットの運転特性値、即ち、一方は、真空ポンプの空転運転状態下で推定される運転特性値であり、他方は、ガス負荷運転状態下で推定される運転特性値である。その理由は、二つの運転状態下の状態変数の計測信号が完全に異なる統計特性であり、且つ空転とガス負荷運転状態に対する分離された傾向監視と診断解析は、真空ポンプ故障の早期発見のための大きく改良された性能を実現するために選択されるからである。本作業は、各計測状態変数から取得される一連の運転特性値を多変数統計解析、能力解析、及びマハラノビス距離解析に適するマトリックスタイプのデータに構成する論理的方法を提案する。モデルパラメータ構造化データマトリックスのこのような従来の解析アルゴリズム(多変数統計解析、プロセス能力解析、及びマハラノビス距離解析)への移植は、本作業によって提供される主な成果の一つであることは確かである。提案されたアクティブ診断アルゴリズムは、ポンプ故障の保護のための劣化真空ポンプの早期発見を実現するのみならずこれらのポンプの予知保全を提供するために開発された。
【0023】
最後に、本作業は、低真空ポンプの予知保全用の精密診断解析のための実際の実施システムを提案する。この実施のシステムは、6種類の状態変数計測センサ、これらに対応する信号調節増幅器、16チャネル高速データ取得システム、及びサーバクラスPCシステムを含むことが示される。最良の形態のセクションで示されるように、開発された実施システムは、低真空ポンプの予知保全のための精密診断解析及び携帯可能で実際のプロセス現場において簡単に移動でき、そこで適用されるその実施システムのコンパクトバージョンにとって大成功であることをよく実証している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
低真空ポンプの予知保全のための精密法
【0025】
半導体製造工場から、警告や警報信号が低圧ポンプによって発される度に、大部分の保全エンジニアがこの低真空ポンプの交換の適切な時期を判断するのに非常に困難であることが極めて頻繁に観察される。その理由は、早期に検出された警告や警報信号が警告や警報信号を発したポンプを交換すべき時期を常に示しているわけではないからである。保全エンジニアは、詳細な性能アセスメント結果に関する技術的情報なしに信号を発したポンプを新たなポンプに交換できない。しかし、以前の監視及び/又は診断システムは、警告や警報発生レベル状態で稼動している真空ポンプの性能指標を取得する系統だった方法を提供していない。ポンプ性能試験の変更バージョンは、先のセクションで述べられたように、低真空ポンプの性能試験のための国際標準の全ての要求を完全には満たすものではないが、その変更バージョンは、ポンプ設置現場でさえ禁止されるものではないことは明瞭である。本作業は、半導体製造現場に設置された真空ポンプの性能指標を取得するための“現場的”方法を提案している。
【0026】
本作業は、現場設置後の準備手順を終了した新たな又は修理された真空ポンプを“正常”(或いは“初期”)運転状態とする。初期状態の評価された性能指標は、例えば、警告や警報信号が監視された瞬間に保全エンジニアは稼動状態が初期状態からどの程度異なっているかを判断できるので、この性能指標は、極めて有用であることは確かである。新たな又は修理されたポンプは、正常運転の準備が整うと、本作業は、実際のプロセスで期待される最大反応室圧力の25%、50%、75%、及び100%のような異なるガス負荷状態に対してその性能試験を実行することを提案している。詳細な圧力レベルがプロセスレシピから利用可能な場合、それらのレベルは、ガス負荷従属性能テストのガス負荷状態に対して選択される。プロセス状態に対する同一ガス負荷試験は、初期運転状態に対する状態変数の特徴が考察されているポンプの傾向監視と診断解析に対しても使用されるので、最良の選択であることが期待される。実際のプロセスガスの代わりに、それが低真空ポンプの正常性能試験に使用されるので、窒素ガスは推奨される。初期ガス負荷性能試験は、新たに設置された真空ポンプのガス負荷従属性能を評価するためのみならず初期状態変数の動的特性を得るためにも使用される。本作業は、例えば、警告や警報信号が監視される時に、稼動状態が初期の状態からどの程度異なっているかを判断するためにガス負荷運転状態から計測された初期状態変数の特徴を活用する。低真空ポンプの予知保全のための精密診断解析を実現するために、状態変数の特徴と取得された性能指標の両方が本作業で考察される。
【0027】
計測された状態変数に埋め込まれた動的特性を正確に記述するために、デジタル信号処理と制御理論[参考文献16:Widrow and S.D.Steams,Adaptive Signal Processing,Prantice−Hall,Englewood Cliffs:NJ,1985;参考文献17:P.A.Nelson and S.J.Elliott, Active Control of Sound,Academic Press,London,England, 1992]で周知のように、パラメトリックモデルベースのアクティブアルゴリズムが選択される。アクティブアルゴリズムによって動的に変化する状態変数に良好に調節されたモデルパラメータの推定が可能となる。推定されたモデルパラメータは、真空ポンプ稼動状態を診断するために、即ち、量的に稼動状態が初期状態からどの程度異なるかを判断するために活用される。この理論的アプローチは、本発明において“アクティブ診断”アルゴリズムと呼ばれる。アクティブ診断アルゴリズムは、同じ発明者の名義の係属中の国際特許の重要な内容であり、それは本作業でも活用される。アクティブアルゴリズムは、異なるポンプ運転状態に調整されるモデルパラメータのセット、即ち、複数のプロセス状態を提供することに留意することは重要である。勿論、このアクティブアルゴリズムによって、異なるポンプに対してさえもモデルパラメータの推定が可能となる。一セットのこれらのポンプ従属パラメータは、一グループの同じモデル真空ポンプに対する運転変動を調べるために非常に有用である。その理由は、真空ポンプの診断用のパラメトリックモデルベースのアクティブアルゴリズムを使用するためである。
【0028】
1.診断状態変数のパラメトリックモデリングのためのアクティブアルゴリズム
【0029】
本発明の状態変数は、考察されている真空ポンプの運転状態を定量的に調べるために選択され、周期的にサンプリングされた物性の一つとして定義される。入口圧力と出口圧力、ブースタポンプとドライポンプに対するモータ供給電流、機械振動信号、音響圧力信号、パージガス圧力及びその流量、本体温度、冷却水温度、ドライポンプの潤滑油圧とレベル等の種々のポンプ運転に関する変数がある。真空ポンプの予知保全に対する第1のステップは、異なるガス負荷状態に対するこれらの状態変数の動的特徴を代表する初期データセットを収集することである。これらのデータセットを収集するために、正常運転ができる状態で新たに設置された真空ポンプが選択された。真空ポンプに対して要求されたプロセスガス負荷レベルは、夫々10mbarと14mbarの二つの圧力レベルに対応することが分かった。二つの異なるガス負荷状態から得られた性能試験結果は、このセクションで示されている。
【0030】
図5(a)乃至5(d)は、(a)入口圧力、(b)出口圧力、(c)ブースタポンプの供給電流、及び(d)ドライポンプの供給電流の計測された状態変数信号を夫々示し、毎秒10ワードの率でサンプリングされた。図5(a)に示すように、二つの異なる入口圧力レベルは、望ましいものに良好に整合している。二つの高い振幅レベルの領域は、ポンピング状態に対応する。入口ポートのベース圧力レベルは、任意のポンピングガスがプロセス室から外部に“最小限”供給される真空ポンプの“空転”運転状態に対応する。図5(b)、5(c)及び5(d)から、出口圧力及びブースタとドライポンプへの供給電流が、入口圧力レベル、即ち、ガス負荷状態に依存することが明白である。これらは、ガス負荷従属状態変数の良好な例である。ここでの基本的問題は、ガス負荷従属状態変数から観察される動的特徴を如何に記述するかである。図5に示される動的特徴の観察は、この作業におけるパラメトリックモデルの選択につながった。変動する振幅信号の範囲を記述するために、この作業で上下漸近曲線が考慮される。この振幅範囲モデリング方法は、先の発明[参考文献18]で実証されているように、真空ポンプの傾向監視と診断解析に対して非常に効果的であることがすでに証明されている。この発明の主内容を明瞭にするために、増幅範囲モデリング方法の実施スキームが、このセクションで言い直される。
【0031】
ymはm番目にサンプリングされた入口圧力を指し、下付き文字mは、時間インデックスを指す。この作業で、サンプリングレートは、10Hz(1秒当たり10個のサンプル)が選択された。図5に示されるように、各測定状態変数のサンプリングされた時系列{ym:m=1,2、...}は、ユーザ選択帰還、即ち、20秒毎に最小値と最大値を選別するために使用され、その期間は、ゆっくりと変動する信号、即ち、図5(d)に示されるDP(ドライポンプ)供給電流の期間よりも長いように選択される。
【0032】
図5(d)に示される変動DP供給電流の卓越周期は、FFT(高速フーリエ変換)解析を使用して20秒に近いことが分かった。その結果、最大値と最小値の選別は、20秒の記録信号に従って実行された。20秒の記録信号の後半分(50%)は、次の選別に対してオーバーラップされ、最大値と最小値の各セットが10秒毎に得られるようにした。この作業で、20秒の記録信号に対する平均値は、選別された最大値と最小値がどの程度離れているかを調べるために更に取得された。更に、各空転又はガス負荷運転中のピーク値が検索された。反復する空転とガス負荷状態に対応するピーク値は、空転又はガス負荷運転毎に生じる各状態変数の予期しない変動がどの程度かを調べるために使用される。
【0033】
図6(a)乃至図6(d)は、(a)入口圧力信号、(b)出口圧力信号、(c)ブースタポンプの供給電流信号、及び(d)ドライポンプの供給電流信号に関する選別された最大値と最小値(細い実線)と適合モデルベースの推定結果(太い実線)の比較を示す。細い実線上の円記号は、空転及びガス負荷運転状態に対するピーク値を指す。
【0034】
選別された最大値と最小値は、図6(a)乃至図6(d)に示される。入口圧力信号の最大値と最小値を第1のガス負荷運転の間隔で連続的にサンプリングされた信号のセット毎に得られる{yU,n,yL,n:n=1,2,...}とする。この作業は、以下で与えられる上下漸近曲線を記述する線形モデルを提案する。
【0035】
【数1】
Figure 0004721235
【0036】
式(1)において、下付き文字kは、上又は下漸近曲線、即ち、上漸近モデルに対してはk=U及び下漸近モデルに対してはk=Lを指す。式(1)では、最小二乗法を使用することで、モデルパラメータ{ak,bk:k=U又はL}の二つのセットが容易に得られる。第1のガス負荷状態に対して選別された時系列の最大値と最小値を{yk,n=1,2,...,N}にする。最良適合モデルパラメータは、以下の通りに得られる。
【0037】
【数2】
Figure 0004721235
【0038】
式(2)の第1のパラメータ{ak:k=U又はL}は、増加又は減少率を指す入口圧力信号の傾きである。第2のパラメータ{bk:U又はL}は、各初期入口圧力レベル(即ち、n=0における)を指す。図6の太い実線は、上下漸近曲線に対する適合モデルからの取得値を示す。推定された上下漸近曲線は、計測された振幅信号の上下限に対して良好に適合することが示される。更に、推定されたモデルパラメータを使用して第1のガス負荷運転状態に対して入口圧力の変動がどの程度あるかを調べる。このことは、入口圧力の傾向を推定されたモデルパラメータによって定量的に特徴付けることができることを示す。適合モデルパラメータの二つのセットのみであるため、計測された入口圧力状態の傾向監視及び診断をできないので、この点は、非常に有益である。提案されたアプローチは、サンプリングされた時系列の全セットを使用するわけではないので、適合モデルパラメータを使用することによって、傾向監視及び診断システムにとって大きな金銭的節約が得られる。これは、適合モデルパラメータを使用することでコンパクトなハードウエアベースの実施システムが実現できることを意味する。上又は下の漸近曲線毎の平均値及び標準偏差もまた、以下の式を使用することで得られることに留意すべきである。
【0039】
【数3】
Figure 0004721235
【0040】
ゼロ値傾き(式(3)においてa=0)の場合、第2のパラメータを平均値として示す。式(3)に示されるように、推定されたパラメータは、推定されたモデルに関して統計特性(平均値及び標準偏差地)の計算を可能とするだけではない。このパラメータは、測定された状態変数の統計的特徴に調節可能であるパラメトリックモデルを使用することの有用性と有効性を示す。図5(a)に示すように、入口圧力の大きさはフラットに見えるが、平らな振幅レベルゾーンのスケールを縮小した時に少量の変動が存在すると見なされる。図6(a)に示されるように、推定されたモデルパラメータは、入口圧力がガス負荷状態下で如何に良好に維持されるかを調べるのに十分であることが示される。
【0041】
第1の空転状態に対してサンプリングされた入口圧力信号に関して選別された圧力信号の時系列の最大値と最小値を考えると、上下のモデルパラメータの二つのセットが式(2)を使用して得られる。漸近曲線毎の平均値と標準偏差もまた、式(3)から得られる。推定されたパラメータセットは、試験されたポンプの入口ポートでの真空レベルがどの程度維持されるかを判断するのに十分な情報を提供することが示される。同様に、他の空転及びガス負荷状態に対する上下漸近曲線のモデルパラメータが推定される。空転及びガス負荷運転状態において推定された適合モデルパラメータとこれらの統計特性は、真空ポンプの予知保全のために使用される。組み合わせパラメータセットの空転状態とガス負荷運転状態は、ガス負荷状態が真空ポンプに対してどの程度影響を及ぼすかだけでなく、空転状態における真空レベルがどの程度維持されるかを調べるのに非常に有益である。真空ポンプに対するガス負荷状態を知っていることは、異常運転状態下の真空ポンプの交換に適切な時期を判断することにおいて重要な役割を果たすことが示される。この作業は、特に、半導体製造プロセスにおいて使用される真空ポンプの正確な診断のために、入口圧力信号の使用を強調する。
【0042】
真空ポンプから観察される入口圧力信号の動的挙動を表現するために選択された、パラメトリックモデルの理論的背景をここまで扱った。そのアプローチは、図5(b)、5(c)及び5(d)に示されたブースタポンプとドライポンプの出口圧力信号と供給電流信号などのその他の状態変数にも適用できる。各状態変数の最大値と最小値の時系列は、データ取得システムから供給された連続する200個のサンプルの各ブロック(20秒の記録信号に等しい)から最大値と最小値を選別することによって容易に得られる。図6(b)、6(c)及び6(d)は、夫々、ブースタポンプ及びドライポンプに供給される出口圧力信号と電流信号に関する選別された最大値と最小値(細い実線)と適合モデルベースの推定結果(太い実線)の時系列を示す。空転及びガス負荷運転状態に対する各状態変数の選別された時系列を考えると、上限及び下限に対応するパラメータの二つのセットが式(2)を使用して得られる。上限及び下限の推定されたパラメータセットは、繰り返される空転及びガス負荷運転状態下で各状態変数の変化がどの程度維持されるかを調べるためにも使用される。
【0043】
図5及び図6から、1000秒の間実行されたポンプ性能試験は、4つの運転ステップ、即ち、二つの異なるガス負荷運転状態と二つの空転状態からなることが分かる。
【0044】
表1は、4個の状態変数(入口圧力信号と出口圧力信号及びブースタポンプとドライポンプの供給電流)に対する運転特性値を示す。BPとDPはブースタポンプとドライポンプを指し、aUとbUは、漸近上限曲線の傾きと初期値を指し、aLとbLは、漸近下限曲線の傾きと初期値を指すことに留意すべきである。
【0045】
[表1]
Figure 0004721235
【0046】
各状態変数の特性は、8個のパラメータ:2個の時間スタンプ(初期時間と最終時間)、4個の上下漸近曲線のモデルパラメータ(対の傾きと初期値)、及び平均値とピーク値によって表されることが、表1から明らかである。これらのパラメータは、いつ空転状態又はガス負荷状態が起きるのか、及び空転状態又はガス負荷状態下の入口ガス圧力が上限と下限との間でどの程度変化するかを示している。平均値は、各状態変数が定置運転下で望ましいレベルにあるか否かを調べるために使用される。ピーク値は、各空転又はガス負荷運転に対して各状態変数の予期しない変動がどの程度起こるかを調べるために使用される。空転状態とガス負荷状態との間の遷移状態が時間間隔(即ち、表1の第3行目)で指定されるパラメータ推定のために使用されなかったことに留意すべきである。6個の運転従属特性値は、各空転又はガス負荷運転状態(即ち、表1のステップ1からステップ4)に対して個別に取得される。これらの値は、実際に、現在の状態変数が初期運転状態からどの程度逸脱しているかを調べるために使用される。表1の性能試験結果は、プロダクトガスをポンプアウトできる状態で新たに設置された真空ポンプから得られたので、これらの結果は、その真空ポンプの診断のために使用される“基準”値と見なされる。真空ポンプの正常な性能試験手順として、同じガス負荷状態下で性能試験が繰り返されることが推奨される。その理由は、この性能試験の繰り返しによって、統計的意味でより信頼性の高い試験結果の推定が可能となるからである。
【0047】
運転特性値は、二つの別々の空転とガス負荷運転領域に対して行われることが、この作業で示されている。図5と図6におけるように、4個の状態変数、即ち、入口圧力と出口圧力及びブースタポンプとドライポンプの供給電流の上限と下限レベルは、ガス負荷状態に依存(従属)することは明白である。これらの機械的及び電気的状態変数は、一般的には、あるクラスの静的特性であると考えられる。これらの静的特性とは異なり、高周波成分を含む機械的振動と音響ノイズ信号は、傾向解析と診断解析のための状態変数として使用されている。
【0048】
図7(a)から図7(d)は、振動加速度と音響ノイズ信号の二乗平均平方根(rms)レベルとそれらの漸近上下限曲線(太い実線)を表し、“円”記号は、各ガス負荷又は空転運転状態に対するピーク値を指す。
【0049】
図7(a)と図7(c)は、ブースタポンプの振動加速度及びブースタポンプとドライポンプとの間の中間位置付近で計測された音響ノイズのrms値を示す。振動加速度の周波数帯域幅は、10Hzから10kHzであり、音響ノイズ信号の周波数帯域幅は、20Hzから20kHzであるように夫々選択された。両信号は、40.96kHz(即ち、1秒当たり40,960個のサンプル)の率でデジタルサンプリングされた。4096個のサンプルの各ブロック(100msの間隔に等しい)を使用して、図7(a)と図7(c)に示すrms値を計算した。200個の連続するサンプルの各記録(20秒の記録信号に等しい)を使用して、図7(b)と図7(d)に示される振動加速度と音響ノイズレベル(細い実線)の平均値、最大値及び最小値を選別した。これらの漸近上下曲線の推定モデルパラメータと平均値とピーク値を表2に列記する。これらのモデルパラメータは、4個のステップ運転状態(表1で前に与えられたように二つのガス負荷運転状態と二つの空転状態)から推定された。図7の振動加速度と音響ノイズレベルは、図5と図6に示される入口圧力と出口圧力とブースタポンプとドライポンプの供給電流のものとは異なり、顕著なガス負荷従属特性を表さないことが示される。振動加速度と音響ノイズレベルの漸近下限は、ガス負荷状態に関係なく完全に平坦であることが示され、これらの漸近上限は、徐々に増加又は減少するレート(即ち、正又は負の記号の傾き)を表すことが示される。図7に示されるように、高く変動する信号成分が、上限レベルから観察された。図7(b)と図7(d)の“円”記号によってマークされた4つの運転ステップに対する変動成分のピーク値は、他の運転特性値であるように選択された。表2で与えられたそれらのレベルは、過剰な振動と音響ノイズレベルが、各運転ステップ中にどの程度起こるかを判断するために有用である。
【0050】
表2は、振動加速度と音響ノイズレベルに対して取得された運転特性値を示す。aUとbUは、上限曲線の傾きと初期値を指し、aLとbLは、下限曲線の傾きと初期値を指す。
【0051】
[表2]
Figure 0004721235
【0052】
この作業において、パージガス圧力とその流量、本体温度、冷却水温度、潤滑油圧力及び低真空ポンプのようなポンプ運転に関連する状態変数に関する特性解析結果は示されていない。従来の傾向監視と診断解析で周知のように、これらの運転特性は、それらの異常状態が二次統計解析(即ち、平均と標準偏差解析)を使用することによって容易に検出されることができるように統計的に静止している。本作業がそれらの解析結果を示していないのはそのためである。更に、これらの状態変数によって引き起こされる障害運転状態は、劣化した又は故障した真空ポンプの多くの場合からは観察されなかった。この作業は、それらの運転特性値の取得が真空ポンプの予知保全のためには必要ないというわけではない。現実に、表1と表2に示されるように、それらの取得は、この作業で提案された精密診断解析のためにも行われることができる。
【0053】
各状態変数に対して評価された運転特性は、予知保全に対する精密診断を実行するために使用されるデータのサイズを大きく減少できることに注目することは、非常に興味深い。e−diagnostic guidelineの原稿バージョン[参考文献18:Harvey Wohlwend, e−Diagnostics Guidebook,International SEMATECH,Version 1.5,October,2002]では、各状態変数に対する最小サンプリング率を10Hz(毎秒10サンプル)以上に設定するように推奨している。この作業におけるサンプリング率は、e−diagnostic guidelineに従って10Hzに選択した。以前にコメントしたように、1000秒の間にサンプリングされた信号がこの作業で選択された。各状態変数に対するサンプルの全数は、10,000個に等しいことが分かる。反対に、各状態変数に対して取得された運転特性値とそれらの時間スタンプは、僅かに32データ(6個の特性値の4セットと初期と最後の時間スタンプの4セット)であることが分かった。この診断データ減少レートは、極端に高い。それは、真空ポンプの予知保全に対する実施システムの性能を大幅に改良することができる。更に、それによって、各実施システムがより多くの真空ポンプをカバーすることができる。
【0054】
2.真空ポンプの性能指標の現場評価方法
【0055】
運転特性値は、分離された空転及びガス負荷運転状態に対して取得されることが示される。ポンプ運転状態を分離する論理的方法は、このサブセクションで紹介される。入口圧力がこの作業で直接計測されるので、このような分離に対してそれを使用することは当然である。圧力調整窒素ガスが反応室に供給されると、図5(a)に示されるように、真空ポンプの入口圧力レベルが望ましいレベルのまま維持される。この状態は、試験下の真空ポンプのガス負荷状態と呼ばれ、その入口圧力レベルは、半導体製造プロセスに依存する。望ましい時間間隔の後、反応室の出口スロットルバルブは、突然ほぼ閉鎖される。入口圧力レベルは、真空ポンプのポンピング運転に起因してベースレベルへ減少される。要求されるベースレベルは、製造プロセスに依存している。この試験手順は、ポンピング速度を取得するポンプダウン試験方法に非常に類似している。複数のガス負荷圧力レベルが望ましい製造プロセスに対して求められる場合、それらの対応するガス負荷状態は、試験下で真空ポンプに対してシミュレートされる。図5(a)で示されるように、二つの異なるガス負荷状態が、製造プロセスに必要な実際のガス負荷状態をシミュレートするのに十分であるので、これらのガス負荷状態が、この作業で考察される。このサブセクションで提案されたガス負荷シミュレーション試験によって、後で明示されるように、ポンピング速度指標の“現場”評価が可能となるので、この試験は、この作業によって得られる独自の成果の一つである。この試みは、先の発明[参考文献1乃至参考文献4と参考文献6乃至参考文献9]では報告されていない。
【0056】
二種類の入口圧力遷移領域、即ち、立上がりと立下り領域、が図5(a)から観察される。入口圧力の立上がり遷移は、新たに設置された真空ポンプに対する性能試験の開始時に反応室の出口バルブが開放される時に生じ、立ち下がり遷移は、ガス負荷試験段階の終了後出口バルブがほぼ閉鎖される時に生じる。この作業は、ポンプダウン試験方法と同様に立下り遷移領域で計測された入口圧力信号を活用する。
【0057】
図8は、図5(a)の第1のガス負荷運転領域と第2の空転領域との間に存在する(a)第1の及び(b)第2の立下り遷移領域の入口圧力信号を示す。太い実線は、指数減衰関数の適合モデルを指すことに留意すべきである。
【0058】
この作業の開始時に、図8に示される入口圧力信号の指数減衰特性が設置された真空ポンプのポンピング速度に直接に関連することは明白である。真空理論[参考文献20:Nigel.S.Hariss,Modern Vacuum Practice, McGraw−Hill Book Company,London:England,1989]で周知の、ポンピング速度及びポンプダウン時間の基本的関係をこの作業において活用する。その代数式は、数式4として与えられる。
【0059】
【数4】
Figure 0004721235
【0060】
式(4)において、記号Q及びVは、ポンピング速度[m3/h]及び体積[m3]を示す。記号ΔTは、秒でのサンプリング周期を示す(本発明では、ΔT=100ms)。式(4)における記号αは、その値がポンピング速度に直接関係する指数減衰定数である。
【0061】
この式(4)における公式は、初期値P0と最終レベルPnの間の圧力範囲にわたって一定のポンピング速度を想定している。結果的に、最初(初期)及び最終の入口圧力レベルの適切な範囲は、図8に示される片対数プロットの線形領域を選択することによって決定される。太い実線は、選択された圧力領域での指数減衰定数を推定するために使用される最初と最後の位置に対する選択された領域を指す。第1の領域における最初と最終圧力レベルは、連続的なガスフローが停止する前に観察された入口圧力の80%及び20%に選択された。最初と最後の入口圧力位置を選択するこのガイドラインは、非常に安定しており且つ多くのフィールド試験から指数減衰定数を推定するのに有効であることが分かった。推定された指数減衰定数は、製造プロセス現場で稼動している真空ポンプの予知保全のために性能試験が必要であるときはいつでもポンプ速度性能がどの程度減少するかを調べるのに活用される。
【0062】
選択された領域に対応する最良適合の指数減衰定数を推定することは非常に単純である。{Pn:n=1,...,N}を、選択された領域においてサンプリングされた入力圧力信号とする。入口圧力信号のそれらの対数値は、以下の式として得られる。
【0063】
【数5】
Figure 0004721235
【0064】
最良適合パラメータα及びβの推定は、式(2)において与えられているように、前のセクションで扱われた最小二乗法を使用することによって得られる。選択された領域に対する最良適合指数減衰定数を使用しておおよそのポンピング速度指標を取得するが、それは、単位堆積当たりのポンピング速度、即ち、以下の式として規定される。
【0065】
【数6】
Figure 0004721235
【0066】
排出される体積V[m3]は、反応室の出口ポートへポンプの入口ポートを接続するパイプラインに依存する。その体積は定数でなければならないので、既知の値である必要はない。この作業ではポンピング速度指標を使用することがその理由である。表3は、図5(a)に示される入口圧力の三つの連続する立下り領域に対する推定された指数減衰定数とそれらの対応する推定されたポンピング速度指標を示す。記号α及びIpは、夫々、指数減衰定数及びポンピング速度指標を指すことに留意する。
【0067】
Figure 0004721235
計測された入口圧力信号を使用することによってポンピング速度指標を取得するためにこの作業において提案された現場方法は、ポンプ保全エンジニアが、今のところポンピング速度がどの程度低下しているかを判断することによって、対象となる真空ポンプを取り替えるべきか否かを決定するための適切な情報を提供するので、非常に重要である。この提案されたポンピング速度指標の現場推定方法は、最近のポンプ診断技術[参考文献1乃至4、参考文献6乃至9]においてもまだ見出されていない極めて独特な方法である。
【0069】
第2の性能指標は、ガス負荷及び空転状態から計測された平均入口圧力と平均出口圧力との差の関係に関連している。表1に見られる、第1のガス負荷状態(表1のステップ1)と第1の空転状態(表1のステップ2)との間の平均入口圧力差は、9.44mbarであることも見られる。第2のガス負荷状態(表1のステップ3)と第2の空転状態(表1のステップ4)との間の他の平均入口圧力差は、13.4mbarであることが示される。同様に、夫々、4.6mbarと7.1mbarに等しい二つの平均出口圧力差は、二つの異なるガス負荷及び空転運転状態に対しても得られる。入口圧力差の出口圧力差に対する比率は、0.49(=4.6mbar/9.44mbar)と0.53(=7.1mbar/13.4mbar)であることが分かる。これらの取得された比率は、本作業において入口と出口の圧力同士の関係が類似のガス負荷運転について如何に良好に変化されないままであるかを調べるために提案される。勿論、減少された比率は、通常、劣化されたポンプ性能を指す。
【0070】
ここで、ブースタポンプへの供給電流がガス負荷レベルに密接に関連することも留意すべきである。第1のガス負荷状態(表1のステップ1)と第1の空転状態(表1のステップ2)との間の平均供給電流差は、2.71Aであることが見られる。第2のガス負荷状態(表1のステップ3)と第2の空転状態(表1のステップ4)との間の他の平均供給電流差は、3.88Aであることが観察される。入口圧力差の供給電流差に対する比率は、夫々、0.29A/mbar(=2.71A/9.44mbar)と0.29A/mbar(=3.88A/13,4mbar)であることが分かる。二つの比率は、互いにほぼ等しいことが示される。ブースタポンプに対する過剰な供給電流レベルが、初期運転状態と比較して、今までどの程度増加したかを調べるために、この比率は、非常に有用な特性である。現実に、入口圧力差の供給電流差に対する比率は、本作業で提案された第3の真空ポンプ性能指標である。ブースタポンプへの供給電流に類似する方法において、ドライポンプへの平均供給電流の二つの差値もまた得られる。第1の空転状態(表1のステップ2)と第1のガス負荷状態(表1のステップ1)との間の平均供給電流差は、0.3Aであるようことが見られる。第2の空転状態(表1のステップ4)及び第2のガス付加状態(表1のステップ4)間の他の平均供給電流差はまた、0.4[A]であるように思われる。入口圧力差の供給電流差に対する比率は、夫々、0.032A/mbar(=0.3A/9.44mbarと0.030A/mbar(=0.4A/13.4mbar)であることが見られる。入口圧力に対するドライポンプ供給電流のこの従属性は、本作業において提案された第4の真空ポンプ性能指標である。具体的には、ブースタポンプとドライポンプへの供給電流は、第3と第4の性能指標がブースタポンプとドライポンプの電気モータに及ぼす機械的負荷(トルク)状態の解析を可能とするように両モータへの機械的負荷に直接的に関連することに留意すべきである。
【0071】
4種類の真空ポンプ性能指標が提案され、それらの取得方法がこのセクションで詳細に記述される。これらの結果が示され、それらは、実際に新たに設置された真空ポンプに関する基準(又は初期)性能データと見なされる。次のサブセクションでは、これらの性能指標を使用して稼働中の真空ポンプの電流性能が基準運転データからどの程度逸脱するかを調べる。
【0072】
3.劣化した真空ポンプの予知保全のための精密診断手順
【0073】
前の二つのサブセクションにおいて、各計測状態変数に対する運転特性値を推定するアクティブアルゴリズムと4個の真空ポンプ性能指標の現場評価方法が、詳細に述べられた。提案のアクティブアルゴリズム及び開発された現場方法が、新たに設置された低真空ポンプの初期性能試験に適用されると、推定された特性値と取得された性能指標を提示することが示される。このサブセクションにおいて、真空ポンプの予知保全の精密解析のためのそれらの実行可能性と有効性が、異常な運転状態、即ち、反応室の望ましい真空レベルに対して“ゆっくりと応答すること”に達した真空ポンプにそれらを適用することによって調べられる。この予期しない真空ポンプ運転状態は、多数回の正常運転の後に直面した。保全エンジニアが考察された真空ポンプの予知保全のために行うべき第1の作業は、予め決定された試験手順に従って現場(または、フィールド)性能試験を実行し、次に、現在の性能試験結果が真空ポンプ保全データベースに格納された初期(または、基準)性能値からどの程度逸脱しているかを判断することである。しかしならが、真空ポンプの予知保全へのこの系統だったアプローチは、有数の半導体製造業者や大手の真空ポンプ供給者の間でさえ十分には確立されていない。
【0074】
前のセクションにおいて示された推定された運転特性値と取得された性能指標は、実際に先に述べたように、考察された真空ポンプのまさに始めの運転段階から得られる。これらの示された結果は、この作業で基準データと見なされる。図9は、異常な運転状態下で稼動する真空ポンプから計測された時間信号を示す。この図は、6個の状態変数、即ち、(a)入口圧力信号と(b)出口圧力信号、(c)ブースタポンプへの供給電流と(d)ドライポンプへの供給電流、及び(e)機械的振動信号と(f)音響信号、を示しており、これらの信号の基準特性値は、表1と表2にすでに示されている。図9(a)入口圧力信号に示されるように、単純な二つのステップ(ガス負荷及び空転)ポンプ運転が調べられる。第1のステップは、ゆっくりと増加したガス負荷運転状態であり、第2のステップは、基準面の入口圧力が一定に維持される空転状態である。これら二つの運転状態は、290秒の位置と320秒の位置との間の短い状態遷移領域によって分離される。図9において図示された状態変数信号からどんな顕著な異常信号成分も区別することは容易ではない。基準状態変数と見なされる6個の状態変数に対応するそれらの初期信号は、図5(a)乃至図5(d)及び図7(a)と図7(c)に示されており、それらは、新たに設置された真空ポンプのまさに最初に計測された。それらの比較から、現在の真空ポンプの機械振動と音響ノイズレベルが初期の性能試験状態のものよりも増加されていることが観察される。これらの観察結果では、保全エンジニアが、対象となる真空ポンプが交換されるべきか否かを決定するのに十分ではない。それは、多くの保全エンジニアが実際の半導体製造現場で直面した厳しい問題の一つである。
【0075】
二つのガス負荷従属運転状態下で計測された信号の場合、第1の診断ステップは、セクション1で行われたのと同じ方法で各状態変数に対する運転特性値を推定することである。表4は、図9に示される6個の状態変数の推定された運転特性値のリストを示す。BPとDPは、ブースタポンプとドライポンプを指し、aUとbUは、漸近上限曲線の傾きと初期値を指し、aLとbLは、漸近下限曲線の傾きと初期値を指すことに留意する。
【0076】
Figure 0004721235
表4から、ガス負荷稼動状態に対する平均入口圧力レベルは、20.3mbarであり、平均入口ベースプレッシャーは、0.73mbarであることが示されている。このガス負荷運転範囲は、初期のガス負荷運転状態の第2の場合、即ち、平均入口圧力レベルが、夫々、ガス負荷運転状態に対して14mbarであり、空転状態に対して0.7mbarである表1の第3と第4の運転ステップ(ステップ3およびステップ4)に非常に近似している。ガス負荷入口圧力におけるこの小さな増加は、劣化された真空ポンプ性能に起因するのではなく、最新の製品に関連するプロセス状態に起因して起こったことに留意すべきである。更に、空転状態下の平均出口圧力レベルは、1000.3mbarの初期値(即ち、表1のステップ2とステップ4の出口圧力の平均値)から1007.3mbarの現在値(即ち、表4のステップ2の出口圧力の平均値)へ増加するのが見られる。それは、異なる日における周囲圧力の増加に起因する。計測された出口圧力レベルにおける周囲圧力のこの望ましくない影響を克服するために、本作業は、セクション2に述べたように、空転状態の平均出口圧力レベルに対する出口圧力レベルの相対値を使用することをすでに提案している。ガス負荷状態と空転状態に対する出口圧力レベル同士間の差値が、この作業で使用される。初期運転(即ち、表1のステップ3と4)と現在の運転(即ち、表4のステップ1とステップ2)の両方の場合に対する出口圧力差値は、夫々、7.1mbarと7.6mbarであることが観察される。14mbarから20.3mbarへの平均ガス負荷入口圧力レベルの小さな変化は、出口圧力の顕著な増加を全く引き起こさないことは明白である。それは、出口圧力信号が真空ポンプのガス負荷レベルの変化に対して敏感ではないことを示す。この作業が真空ポンプの予知保全のための状態監視と診断解析に対する入口圧力信号の直接的使用を強く勧めることがその理由である。
【0078】
表4において、現在のガス負荷運転状態に対するブースタポンプ(“BP”と略記される)供給電流の平均値が、8.93Aであることが示される。それは、8.22Aの初期平均値(表1のステップ3の平均BP供給電流値を参照)に比較して、僅かに増加された値である。現在の空転状態に対するBP供給電流の平均値は、3.86Aであることも観察されており、その値は、4.34Aの初期平均値(表1のステップ4の平均BP供給電流値を参照)に比較して、僅かに減少した値である。BP供給電流における小さな変化とは異なり、夫々、15.8Aと16.5Aに等しい、ガス負荷と空転状態に対する計測されたドライポンプ(“DP”と略記される)供給電流の平均値は、初期値に対するもの、即ち、15.8Aと16.2A(表1のステップ3及びステップ4の平均DP電流値を参照)に非常に近似することが見られる。考察された真空ポンプの現在の異常稼動状態から計測されたこれらの平均供給電流は、真空ポンプの性能劣化を正当化するのに十分であるような顕著な変化を示さないことは明白である。
【0079】
表4から、現在のドライポンプで計測された平均振動レベルは、10.8m/s2,rmsの初期レベルから13.4m/s2,rmsへ増加されることが示される(表2のステップ3及びステップ4の振動レベルを参照)。それらの対応するピーク値加速度レベルは、12.9m/s2への現在値の初期値から16.7m/s2へ増加される。同様に、現在の平均音響ノイズレベルは、0.85Pa,rmsの初期値から1.07Pa,rmsへ増加される(表2のステップ3及びステップ4の音響ノイズレベルを参照)。これらの対応するピーク値音響ノイズレベルは、1.32Paの初期値から2.63Paの現在値へ増加される。これらの計測結果は、真空ポンプの現在の稼動状態が、平均rms値とピーク値機械的振動レベルの24%と29%の増加と平均rms値とピーク値音響ノイズレベルの26%と99%の増加を表すことを示す。動的状態変数と見なされる、機械的振動と音響ノイズ信号は、上で述べた4個の静的状態変数よりも真空ポンプの現在の稼動状態に対して比較的大きく増加したアセスメント結果を生じることが示される。2個の動的状態変数は静的状態変数よりも真空ポンプ稼動状態の変化に対してより敏感であることが示される。しかしながら、機械振動と音響ノイズ信号から観察されたこれらの増加レベルは、それらが機械的振動に関連する診断ガイドライン[参考文献2]に比較して許容できると考えられるので、保全エンジニアが考察された真空ポンプの新たな真空ポンプによる交換を決定するのに十分ではない。
【0080】
その結果、今までに議論された従来の診断アプローチは、考察された真空ポンプの異常運転状態の考えられる原因を診断することに成功していないことが分かった。それは、計測された状態変数のレベル解析を使用する従来の診断アプローチが、低真空ポンプの劣化した性能の早期発見のための精密診断に対して制限された能力を提供しないことを示す。従来の診断アプローチのこの制限された能力は、セクション2において提案された直接真空ポンプ性能指標評価方法を開発する動機を提供してきた。この作業で提案された第1の性能ファクタは、計測された入口圧力信号から取得されるポンピング速度指標である。
【0081】
図10は、立下り遷移領域からの計測された入口圧力信号を示す。太い線は、ポンピング速度指標を取得するために使用される最良適合モデルから取得された値を示す。この取得されたポンピング速度指標は、表5に示される。
【0082】
Figure 0004721235
【0083】
異常運転状態から取得された現在のポンピング速度指標は、初期運転状態と比較して31%まで大きく減少されることが示される。ポンピング速度のこの69%の減少は、望ましい真空レベルに対するゆっくりとした応答、即ち、考察された真空ポンプの異常運転状態を引き起こすことが明白に分かる。提案されたポンピング速度指標は、真空ポンプの精密診断のために非常に有効であることが証明される。このようなポンピング速度の減少は、考察されたポンプが、可能な限り早期に新たなポンプで交換されるべきと指摘できる。入口圧力差の出口圧力差に対する比率は、ポンピング速度の69%減少にも拘らず、26%しか減少されないことに留意することは興味深い。それは、平均出口圧力レベルがポンピング速度の劣化に対してそれ程敏感ではないけれども、なお、そのレベルがその劣化についての有用な情報を提供することを示す。その理由は、ポンピング速度が、入口圧力信号と出口圧力信号の安定状態ベースレベルではなくて、入口圧力の減少レートに密接に関連するからである。これら二つの性能指標とは異なり、表5に与えられた取得された供給電流に関連する性能指標からは、顕著な差は観察されない。それは、ブースタポンプとドライポンプに対して作用する外部機械的負荷(トルク)が上昇しないことを意味する。真空ポンプの状態変数として計測された入口圧力信号の使用によって、低真空ポンプの精密診断が可能とされたのみならずそれらの信頼できる予知保全が得られたことは明白である。そのことは、予知保全のための精密診断に対する入口圧力信号の重要性を知らせることになる。それは、本作業の大きな貢献の一つである。
【0084】
このサブセクションでは、考察された6個の状態変数は、入口圧力と出口の圧力、ブースタポンプとドライポンプの供給電流、及び機械的振動と音響ノイズ信号である。真空ポンプの運転状態に適合するモデルパレメータを推定するアクティブアルゴリズムは、夫々、最良適合モデルパラメータ{aU,bU,aL,bL}及びそれぞれの空転又はガス負荷状態に対するそれぞれのガス負荷運転状態に対する平均値とピーク値を提供することが示される。その結果、6個のパラメータは、それぞれの(空転又はガス負荷)運転状態に対する代表的なデータセットである。性能試験が必要とされるときは常に、全ての考察された状態変数に対する一連の6個のパラメータが、2次元マトリックスの対で記述される。
【0085】
【数7】
Figure 0004721235
【0086】
下付き文字記号(“Idle”と“Load”)は、空転及びガス負荷運転状態を指すことに留意すべきである。行インデックスnは、性能試験のシーケンスを指す。列インデックスjとkは、7個目の状態変数の分類数とそれぞれの状態変数に対する6個のパラメータの順序を指す。7個の状態変数は、この作業では示されていないが、ブースタポンプに対する機械的振動信号測度に対応する。必要ならば、ポンピング速度指標は、マトリックスの最後の列に含まれていてもよい。分類数とパラメータ順序の選択は、任意の便利な方法で行われる。空転状態又はガス負荷運転状態が実行されるとき、その対応する行ベクトルが得られる。空転とガス負荷運転が繰り返されると、二つのマトリックスが得られる。
【0087】
式(7)で記述されるマトリックスデータは、周知の解析方法、単一変数又は多変数統計解析、マハラノビス距離解析[参考文献10]とプロセス機能分析[参考文献21:Z.G.Stoumbos,”Process capability indices:Review and extensios,”Nonlinear Analysis:Real World Application,Vol.3,pp.191−210,2002]を使用して考察される真空ポンプの診断解析のために容易に使用される。実際に、このサブセクションで、単一変数統計解析の背後にある概念は、推定された特性値が低真空ポンプの予知保全のための精密診断解析のために如何に良好に使用されるかを示すために活用された。前のサブセクションにおいて示された内容と論理シーケンスは、単一変数統計解析と良好に整合する。しかしながら、プロセス機能分析とマハラノビス距離解析を含む、多変数解析は、今まで考察されていなかった。その理由は、これらの技術的議論は、この作業の範囲外であるからである。この作業では、多変数解析やプロセス機能分析よりもむしろマハラノビス距離解析が好ましい。その理由は、マハラノビス距離解析が推定されたモデルパラメータの小さな変動に対するより敏感な応答を我々に常に提供したからである。最良適合モデルパラメータと計測された状態変数に埋め込まれた動的特性に対する平均ピーク値よりなるマトリックスデータは、真空ポンプの予知保全のための精密診断解析のための他の有効な方法に到達することが示される。このような従来の解析アルゴリズム(多変数統計解析、プロセス機能分析及びマハラノビス距離解析)への構造化データマトリックスのこの移植は、この作業が寄与する成果の一つである。
【0088】
実施システム
【0089】
このセクションは、低真空ポンプの予知保全のための精密診断解析のための実施システムを実現するために必要な技術的詳細を紹介する。
【0090】
図11は、低真空ポンプの予知保全のための精密診断解析の実施システムによって計測される状態変数の概略配置図を示す。前のセクションですでに紹介したように、実施システムは、7個の状態変数、入口圧力信号と出口圧力信号、ブースタポンプとドライポンプへの供給電流、ブースタポンプとドライポンプへの機械的振動信号、及びブースタポンプとドライポンプとの間のギャップから計測される音響ノイズ信号を直接計測するように設計された。
【0091】
入口圧力を計測するために、複数のガス負荷状態に対する適切な範囲を有する真空計が真空ポンプの吸気ポートに設けられる。出口圧力を計測するために、2から3倍の大気圧レベルのフルスケール範囲を有する圧力変換器が、ドライポンプの出口ポートの非常に近くに設けられる。ブースタポンプとドライポンプの供給電流を計測するために、ピーク値電流レベルを許容する電流プローブが使用される。ブースタポンプとドライポンプに対する機械的振動を計測するために、高温範囲(即ち、150℃以上まで)に耐えられる二つの加速度計がブースタポンプとドライポンプの本体表面に強固に取り付けられる。真空ポンプから発生される音響ノイズを計測するために、高音響圧力範囲専用の計測マイクロフォン(即ち、1/4サイズのモデル)が、ブースタポンプとドライポンプとの間の中間位置近くに設置される。これらの機械的及び電気的センサは、それぞれのセンサ依存入力電力を提供するのみならずそれぞれのセンサ出力電圧を外部計器に対する望ましいレベルに増幅する専用の信号調節ユニットに接続される。前のセクション1から3に示されるように、本発明は、最新の半導体製造プロセスのために使用される低真空ポンプの故障保護と予知保全のための精密診断を実施するために、例示された機械的センサと電気的センサを使用することを推奨する。従来のポンプ監視システムは、上記例示された7個の状態変数の全てを使用するわけではない。上記例示された一つ又はそれより多くのセンサ出力が、外部使用のために利用可能であるならば、それらの出力信号は、信号調節ユニットの確保された入力チャネルに接続されることができる。
【0092】
パージガス圧力とその流量、本体温度、冷却水温度、潤滑油圧力及び真空ポンプのレベルのような他の状態変数は、それらが、低真空ポンプにすでに設置されている従来のポンプ監視システムから入手下のであるために、直接には計測されない。これらの状態変数の間接収集は、ポンプ供給者によって提供されるPCベースのデータ読み取りソフトウエアの助けを借りて実際には行われる。間接的に収集されたこれらの状態変数への外部コネクタが、利用可能である場合、実施システムのマルチチャネルデータ捕獲(DAQ)システムは、それらの信号を読み取るように設計される。
【0093】
図12は、半導体製造現場に設置された低真空ポンプの予知保全のための精密診断解析のための実施システムを示す。この実施システムは、3個の主パーツ、信号調節ユニット、マルチチャネルデータ取得(DAQ)システム及びサーバクラスPCシステムから成る。上で紹介された7個のセンサ専用の信号調節ユニットは、夫々、それら自体の入力電力供給器(suppliers)と出力電圧増幅器を含む。高性能DAQシステムは、同時16チャネルサンプル&ホルダ(simultaneous 16−channel sample−and−holder)及び100kHzの最大サンプリングレートを有する16チャネル14ビットアナログ−デジタル(AD)変換器から成る。デュアル処理サーバクラスPCシステムは、具体的には、National Instrument Co.によって供給されるMXI−IIのインターフェースを介してDAQシステムのサンプリングされたデータの信頼できるスループット実現するように選択される。データ取得プログラムは、National Instrument Co.によって供給されるLabViewを使用することによってこの作業において開発された。このPCシステムは、前のセクションにおいてすでに言及された全てのデジタル信号処理スキームも実施する。携行可能で且つ実際のプロセス現場で容易に移動される実施システムのコンパクトバージョンは、現在開発下にある。そのサイズは、図12に示される現在の実施システムよりもかなり小さいことが期待される。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明に従って、この作業の最も困難な問題は、真空ポンプの現在の性能アセスメント結果に基づいて保全エンジニアが真空ポンプの交換時期を決定できる系統だった方法を見つけることであった。更に、現在取得された診断解析結果と初期(又は基準)データセットとの比較によって、取得されたポンプ性能指標に従って考察された真空ポンプの交換を保全エンジニアが決定できることが示される。また、現在の真空ポンプの取得されたポンピング速度指標が実質的に減少することが報告される。この定量的診断解析結果によって、真空ポンプの現在の性能アセスメント結果に基づいて真空ポンプの交換のための適切な時期を保全エンジニアが決定できるのみならず低真空ポンプの予知保全の確実性と信頼性を向上することができる期待される。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】本発明の低真空ポンプの性能試験台の概略図である。
【図2】低真空ポンプのポンピング速度の統計特性を示す図である。
【図3】低真空ポンプの空間的平均音響ノイズレベル特性と低真空ポンプの機械的振動レベル特性を夫々示す図である。
【図4】ブースタポンプの電力消費の特性とドライポンプの電力消費の特性を夫々示す図である。
【図5a】計測された入口圧を示す図である。
【図5b】計測された出口圧を示す図である。
【図5c】計測されたブースタポンプの供給電流を示す図である。
【図5d】計測されたドライポンプの供給電流を示す図である。
【図6a】入口圧信号に対するソートされた最大値と最小値(細い実線)と適合モデルベースの推定結果(太い実線)の比較を示す図である。
【図6b】出口圧信号に対するソートされた最大値と最小値(細い実線)と適合モデルベースの推定結果(太い実線)の比較を示す図である。
【図6c】ブースタポンプの電流信号に対するソートされた最大値と最小値(細い実線)と適合モデルベースの推定結果(太い実線)の比較を示す図である。
【図6d】ドライポンプの電流信号に対するソートされた最大値と最小値(細い実線)と適合モデルベースの推定結果(太い実線)の比較を示す図である。
【図7a】振動加速の二乗平均平方根(rms)値を示す図である。
【図7b】振動加速の上下限曲線(太い実線)を夫々示す図である。
【図7c】音響ノイズ信号の二乗平均平方根(rms)値を夫々示す図である。
【図7d】音響ノイズ信号の上下限曲線(太い実線)を夫々示す図である。
【図8a】第1のガス負荷運転領域と第1の空転領域との間に存在する第1の立下り遷移領域の入口圧信号を示す(太い実線は、指数減衰関数を示す)。
【図8b】第1のガス負荷運転領域と第1の空転領域との間に存在する第2の立下り遷移領域の入口圧信号を示す(太い実線は、指数減衰関数を示す)。
【図9a】異常運転状態下で稼動するポンプからの計測された状態変数信号を示す図である。
【図9b】異常運転状態下で稼動するポンプからの計測された状態変数信号を示す図である。
【図9c】異常運転状態下で稼動するポンプからの計測された状態変数信号を示す図である。
【図9d】異常運転状態下で稼動するポンプからの計測された状態変数信号を示す図である。
【図9e】異常運転状態下で稼動するポンプからの計測された状態変数信号を示す図である。
【図9f】異常運転状態下で稼動するポンプからの計測された状態変数信号を示す図である。
【図10】図9aに示されるガス負荷運転領域と空転領域との間の立下り遷移領域の入口圧信号を示す図である。
【図11】低真空ポンプの予知保全のための精密診断解析の実施システムによって計測された状態変数の概略レイアウトを示す図である。
【図12】半導体製造現場に設置された低真空ポンプの予知保全のために精密診断の実施システムを示す図である。

Claims (6)

  1. 真空ポンプの故障保護と予知保全のための精密診断方法であって、
    1)空転及び異なるガス負荷状態に対して予め決定されたサンプリングレートで新たに設置された真空ポンプの種々のポンプ運転に関連する状態変数を収集するステップと、
    2)空転及び異なるガス負荷状態に対して状態変数信号成分を変動する卓越周期よりも長くすべきユーザ選択期間に亘って連続してサンプリングされた信号の各セットから時系列の前記状態変数の最大値と最小値を決定するステップと、
    3)空転及び異なるガス負荷状態に対するパラメトリックモデルベースのアクティブ診断アルゴリズムを使用してポンプ運転特性値を推定するステップと、
    4)記新たに設置された真空ポンプのポンプ性能指標を取得するステップと、
    5)前記ポンプ運転特性値及びポンプ性能指標を真空ポンプ保全データベースに格納するステップと、
    6)前記新たに設置された真空ポンプが異常な運転状態下にあることを監視した時、1)から5)のステップを繰り返すステップと、
    7)空ポンプ保全データベースに格納された前記ポンプ運転特性値及びポンプ性能指標、異常な運転状態下での前記ポンプ運転特性値及びポンプ性能指標とを比較するステップと、を備え、
    前記ポンプ運転特性値は、分離された空転及び異なるガス負荷状態に対する上下漸近曲線の最良適合モデルパラメータと各計測状態変数の平均値及びピーク値よりなり、
    前記最良適合モデルパラメータは、
    Figure 0004721235
    として与えられる各計測値の上下漸近曲線を記述するための線形モデルを使用して得られ、ここで、上記式において、下付き文字kは、上下漸近モデル{k=U又はL}を指し、ポンピング状態毎に選別される最大及び最小値の時系列が{yk,n=1,2,...,N}である場合、最良適合モデルパラメータは、以下のように最小二乗法を使用して得られ、
    Figure 0004721235
    式中の第1のパラメータ{ak:k=U又はL}は、計測された状態変数毎の上下漸近曲線の傾きであり、第2のパラメータ{bk:=U又はL}は、上下漸近曲線の各初期値を示し、
    前記ポンプ性能指標は、真空ポンプの入口ポートに接続している反応室の出口バルブの閉鎖に従って真空ポンプの入口圧力が低下する立下がり遷移領域で計測される入口圧力信号から取得するポンピング速度指標と、ポンプ運転特性値から取得されるDP(ドライポンプ)供給電流差に対する入口圧力差の比率、出口圧力差に対する入口圧力差の比率、BP(ブースタポンプ)供給電流差に対する入口圧力差の比率よりなり、
    前記ポンピング速度指標は、単位体積当たりのポンピング速度、即ち、
    Figure 0004721235
    として定義され、
    記号αとIpは、指数減衰定数とポンピング速度指標を指し、
    記号QとVは、ポンピング速度[m3/h]と排出されるべき体積[m3]を指し、
    指数減衰定数は、以下のように定義される立下り遷移領域に対応する入口圧力信号{Pn:n=1,...,N}の対数値から得られる、
    Figure 0004721235
    最良適合指数減衰定数αと初期値βは、最小二乗法を使用して得られる、
    精密診断方法。
  2. 真空ポンプは、半導体製造プロセスで使用される、請求項1に記載の方法。
  3. ポンプ運転に関連する状態変数は、入口圧力及び出口圧力、ブースタポンプとドライポンプの供給電流、機械的振動と音響雑音信号の二乗平均平方根(rms)値よりなる、請求項1に記載の方法。
  4. 状態変数信号成分を変動する卓越周期は、FFT(高速フーリエ変換)解析を使用して決定されると共に、連続してサンプリングされた時系列の状態変数の最大値と最小値を選別するために使用される、請求項1に記載の方法。
  5. 精密診断方法は、以下のように空転又はガス負荷運転状態毎に評価される計測ポンプ運転関連状態変数の推定ポンプ運転特性値よりなる1対の二次元構造データ行列を構成することを含み、
    Figure 0004721235
    ここで、n=1;
    j=1,...,J(計測ポンプ運転関連状態変数の全数)、
    k=1,...,K(ポンプ運転特性値の全数)であり、
    下付き文字記号“Idle”及び“Load”は、空転及びガス負荷運転状態を指し、行インデックスnは、性能試験のシーケンスを指し、列インデックスjとkは、ポンプ運転関連状態変数の選別数と状態変数毎のポンプ運転特性値の順序を指す、請求項1に記載の方法。
  6. 真空ポンプの故障保護と予知保全のための精密診断システムであって、
    入口及び出口圧力変換器と、ブースタとドライポンプへの供給電流プローブと、機械振動センサと、ブースタポンプとドライポンプの中間部に設置された計測マイクロフォンを増幅するための専用信号調節ユニットと、
    10乃至20kHz迄の非常に高い周波数成分を有する機械振動と音声圧力信号の収集に適する高速マルチチャンネルデータ取得(DAQ)システムと、
    データ転送ロスが無く、リアルタイムでDAQから全ての計測状態変数のサンプルデータを収集する十分な作業能力を有するデュアル処理サーバクラスPCシステムと、を備え、
    機械振動と音声圧力信号の二乗平均平方根を取得し、空転及び異なるガス負荷状態に対して連続してサンプリングされた信号の各セットから前記計測状態変数の時系列の最大値と最小値を決定することと、
    パラメトリックモデルベースのアクティブ診断アルゴリズムを使用してポンプ運転特性値を推定することと、
    たに設置された真空ポンプのポンプ性能指標を取得することと、
    前記ポンプ運転特性値及びポンプ性能指標を真空ポンプ保全データベースに格納することと、
    空ポンプ保全データベースに格納された前記ポンプ運転特性値及びポンプ性能指標と、異常な運転状態下での前記ポンプ運転特性値及びポンプ性能指標とを比較すること、を備え、
    前記ポンプ運転特性値は、分離された空転及び異なるガス負荷状態に対する上下漸近曲線の最良適合モデルパラメータと各計測状態変数の平均値及びピーク値よりなり、
    前記最良適合モデルパラメータは、
    Figure 0004721235
    として与えられる各計測値の上下漸近曲線を記述するための線形モデルを使用して得られ、ここで、上記式において、下付き文字kは、上下漸近モデル{k=U又はL}を指し、ポンピング状態毎に選別される最大及び最小値の時系列が{yk,n=1,2,...,N}である場合、最良適合モデルパラメータは、以下のように最小二乗法を使用して得られ、
    Figure 0004721235
    式中の第1のパラメータ{ak:k=U又はL}は、計測された状態変数毎の上下漸近曲線の傾きであり、第2のパラメータ{bk:=U又はL}は、上下漸近曲線の各初期値を示し、
    前記ポンプ性能指標は、真空ポンプの入口ポートに接続している反応室の出口バルブの閉鎖に従って真空ポンプの入口圧力が低下する立下がり遷移領域で計測される入口圧力信号から取得するポンピング速度指標と、ポンプ運転特性値から取得されるDP(ドライポンプ)供給電流差に対する入口圧力差の比率、出口圧力差に対する入口圧力差の比率、BP(ブースタポンプ)供給電流差に対する入口圧力差の比率よりなり、
    前記ポンピング速度指標は、単位体積当たりのポンピング速度、即ち、
    Figure 0004721235
    として定義され、記号αとIpは、指数減衰定数とポンピング速度指標を指し、記号QとVは、ポンピング速度[m3/h]と排出されるべき体積[m3]を指し、指数減衰定数は、以下のように定義される立下り遷移領域に対応する入口圧力信号{Pn:n=1,...,N}の対数値から得られる、
    Figure 0004721235
    最良適合指数減衰定数αと初期値βは、最小二乗法を使用して得られる、
    精密診断システム。
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