JP4719703B2 - フィルターのクリーニング処理装置を備えた床クリーナ装置 - Google Patents

フィルターのクリーニング処理装置を備えた床クリーナ装置 Download PDF

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Description

本出願は、米国仮特許出願第60/780,211号(出願日:2006年3月8日)の優先権を主張する出願である。
本発明は全体としては床クリーナの分野に関し、具体的には、特にフィルターのクリーニング効率を高め、フィルターの可使寿命を長くできるように、フィルター孔から侵入する細かなゴミ粒子などを始めとするゴミや屑をフィルターから取り除く空気圧機構を備えた真空掃除機(真空クリーナ、真空イクストラクター)などに関する。
真空掃除機は、家庭環境内、商業的環境内や産業的環境内のカーペット、絨毯、織物やその他の表面材から埃、ゴミやその他の小さな屑を乾式除去するために利用されている電気機械式器具である。対象となるゴミ屑や埃を除去するために、大半の真空掃除機は回転式撹拌装置を利用している。回転撹拌装置は、カーペットや絨毯の毛羽(けば)からゴミ屑をたたき出すためのもので、減圧や真空を利用して、このゴミや屑に連行されている空気を真空掃除機のノズルに送り出す。粒子混じりの空気を次にゴミ回収容器に送り出す。この空気を次にフィルターに送り込んでから、吸引発生装置のモータに向け、モータの冷却を行う。最後に空気をろ過処理し、炭素の細かい粒子がある場合にはこれをモータのブラシから取り除き、あるいは環境内に戻される前に空気の流れに残っているその他のゴミを除去する。
ゴミ回収容器については、多くの場合、この容器に円筒形の側壁および向きが接線方向にあるゴミ室を配設することによって、サイクロン状の空気流れを発生するように設計されている。この構成では、空気がゴミ回収室を中心にしてサイクロン状に旋回する。遠心力が発生し、これがゴミや屑をゴミ回収室の円筒形側壁に向かわせ、比較的クリーンな空気をゴミ回収室の中心からフィルターを介して吸引発生装置に送り込むことができる。
大半の掃除条件下では、ゴミ屑のほとんどかすべてがサイクロン状の空気流れによって空気流から除去されるが、若干のゴミ屑が空気流に連行されたままになることもある。例えば、この残留ゴミ屑は、サイクロン状の空気流れが発生する遠心分離力が作用しない軽量の比較的細かいゴミ粒子からなる。時間が経過するうちに、細かな粒子は連行され、フィルター媒体の孔を詰まらせ、空気流れを制限するため、真空掃除機の掃除効率が低下することになる。最後には、真空掃除機の掃除効率が落ちるため、フィルターを洗浄するか、あるいは交換し、掃除レベルを望むレベルに回復する必要がある。
米国特許出願第11/104,711号(出願日:2005年4月13日)
本発明は、より効率が高く、またより有効なフィルタークリーニング機構を備えた真空掃除機(真空クリーナ、真空イクストラクター)に関する。本発明は、特に細かい粒子を始めとするゴミ屑をその場でフィルター孔から迅速かつ簡単に取り除くことができる作用効果をもつ。この結果、各フィルターの可使寿命が延び、従って、この延びた可使期間全体にわたって真空掃除機をより高い掃除効率で使用することができる。
以下詳しく説明するように、本発明の目的は、床クリーナ装置を提供することにある。この装置は、ハウジングを有する。このハウジングに吸引発生装置を保持する。さらにこのハウジングにゴミ回収容器を保持する。このごみ回収容器は、第1空気入り口、第2空気入り口、ゴミ回収室、フィルター室および出口を有する。このフィルター室にフィルターを装着する。
さらに、床クリーナ装置は、流れ制御弁装置を有する。(a)上記ゴミ回収容器にゴミ屑が回収される定位置と、(b)上記フィルターの少なくとも一部を介して空気を吸引し、上記フィルターをクリーニング処理するフィルタークリーニング処理位置との間で上記流れ制御弁装置が選択的に変位できるように構成する。そして、上記流れ制御弁装置が、上記ゴミ回収室と上記フィルター室との間に設けた第1流れ制御弁と上記第2空気入り口と上記フィルター室との間に設けた第2流れ制御弁を有することを特徴とする。一つの考えられる実施態様において、通常の動作では、上記第1流れ制御弁が開き、そして第2流れ制御弁が閉じる。上記定位置では、空気流れが上記吸引入り口から上記第1入り口を介して上記ゴミ回収室に流れ、上記第1流れ制御弁を通って上記フィルターおよび上記出口を介して上記吸引発生装置に流れ、そして上記フィルタークリーニング処理位置で、空気流れが上記第2入り口から上記第2流れ制御弁、上記フィルターおよび上記出口を介して上記吸引発生装置に流れる。
さらに本発明を説明すると、上記ハウジングは、吸引入り口をもつノズル装置を有する。さらに、このハウジングは、キャニスター装置を有する。一つの考えられる実施態様では、上記キャニスター装置を上記ノズル装置に回動自在に接続する。さらに、回転撹拌装置が設けられる。上記回転撹拌装置を上記吸引入り口に隣接して上記ノズル装置に保持する。
本発明の別な態様では、フィルターが複数の部分を有し、各部分が離散的な空気流路を形成する。さらに、流れ制御弁装置が、上記定位置と上記フィルタークリーニング処理位置との間で上記流れ制御弁装置を変位させる駆動モータを有する。さらに、上記流れ制御弁装置が、回転空気案内装置を有する。この回転空気案内部材は、空気流路および第1カムを有する。この回転空気案内装置を回転させ、フィルタークリーニング処理時に、上記空気流路が空気を上記フィルターの上記の少なくとも一つの部分を介して案内するように構成する。さらに、上記回転空気案内部材が、上記第2流れ制御弁を保持するキャビティを有する。
上記第1流れ制御弁が、第1端部に第1空気案内部材、そして第2端部に第2空気案内部材をもつ管状膜を有する。上記流れ制御弁装置が、さらに、第1端部および第2端部をもつ伸縮式駆動シャフトを有する。上記伸縮式駆動シャフトの第1端部が上記回転空気案内部材上の第1カムと係合するカムフォロワーを備え、上記伸縮式駆動シャフトの第2端部を上記第2空気案内部材に接続する。
上記流れ制御弁装置が、さらに、上記回転空気案内部材と上記フィルターとの間に静止空気案内部材を有する。上記回転空気案内部材を上記静止空気案内部材に装着する。一つの空気案内部材部分の位置が上記フィルターの各部分に一致するように、上記静止空気案内部材を空気案内部材部分に分割する。上記駆動モータを上記回転空気案内部材に接続する。この回転空気案内部材を回転すると、内部の空気流路が一つの空気流路部分と連絡し、この空気案内部材部分がフィルターの一つの部分と連絡する。
以下に、本発明のいくつかの実施態様を詳しく説明するが、いずれも本発明の実施に最良な態様をいくつか例示するものである。即ち、本発明では他の異なる実施態様も可能であり、これらの細部にいずれも本発明から逸脱せずに自明な変更を加えることは可能である。従って、添付図面および本明細書の開示は本質的には例示を目的とするもので、制限的なものではない。
図1に、本発明の床クリーナ装置10を示す。図示の実施態様の場合、床クリーナ装置10は、直立式真空掃除機である。なお、この掃除機10は、キャニスター式真空掃除機、手持ち式真空掃除機として、あるいはエクストラクターとして簡単に設計変更することができる。
図示のように、床クリーナ装置10は、ハウジング12からなり、このハウジングはノズル装置14およびキャニスター装置16の両者を有する。ノズル装置14は、ゴミ屑混じりの空気を真空掃除機10に吸い込む吸気口18を有する。回転撹拌器20をノズル装置14に取り付け、吸気口18を横断して延設する。
キャニスター装置16は、握り部24を有するハンドル22を有する。この握り部に隣接して、真空掃除機をオンオフする操作スイッチ26を設ける。さらに、キャニスター装置16は、ゴミ回収容器30を受け取り、これを保持するキャビティーまたは受け取り口28を有する。キャニスター装置16内の区画中に吸引発生装置32を配設する。通常の掃除時には、掃除すべき絨毯またはカーペットの毛羽(けば)からゴミ屑を回転撹拌装置20がたたき出す。吸引発生装置32が、ゴミ屑混じりの空気を吸気口18からゴミ回収容器30に吸い込む。ゴミ屑をゴミ回収容器30に回収し、比較的クリーンになった空気を吸引発生装置32のモータ中およびその周りに送り、冷却してから、排出口(図示なし)を介して環境中に戻す。
図2および図3からよく理解できるように、ゴミ回収容器30はゴミカップ部分36および蓋部分38を有する。ゴミカップ部分36は、側壁35、底壁37およびパッキンリング39を有し、本実施態様の場合、この底壁37はヒンジ31によって側壁35に接続された“ダンプドア”である。このヒンジによる接続は、ブラケット33およびファスナー29によって行う。ラッチ150によって底壁37を閉鎖位置に固定する。スライド式ラッチ解除部材152を下方に動かし、ラッチ150を解除し、底壁37を開放して、本出願人による米国特許出願第11/104,711号(出願日:2005年4月13日)に詳しく説明されている方法で、ゴミ回収容器からゴミ屑を排出する。
上記蓋部分38は、第1要素40、第2要素42および第3要素43を有する。第1要素40は、ゴミ混じり空気入り口44(第1入り口44)およびフィルター室またはフィルターキャビティー46を有する。第2要素42は、クリーンな空気の出口48を有する。第3要素43は、ゴミ回収容器30を支持するピボット式ハンドル51を受け取る。上記第1要素40は、ねじ160によって側壁35に接続する。また、第3要素43は、ねじ162によって第2要素42に接続する。
フィルター52は、第1要素40のフィルターキャビティー46に受け取る。フィルター52は、側壁54、ハブ56、およびハブと側壁との間に配設した複数の仕切り部分58を有する(図6も参照)。仕切り板58は、フィルター52を複数の部分60に分割する作用をもつ。よく知られているタイプのフィルター媒体62を側壁54、ハブ56および仕切り板58の間に配設し各部分60を構成する。ガスケット166および168が、ハブ56、フィルター52の側壁54および支持蓋要素40の間にシールを構成する。
第1要素40から底壁37にかけて、ごみカップ部分36にプレフィルター66および内側支持体64を下向きに延設する。ガスケット164が、内側支持体64と底壁37との間に気密シールを構成する。プレフィルター66は、一連の吸気開口68を有し、これら開口が、以下詳しく説明する態様で空気流れを作る。
図示の態様の場合、ゴミ回収容器30については、サイクロン状の空気流れを発生し、これによって遠心力を使用し、ゴミ屑を空気流から取り除く効率を改善するように設計構成する。即ち、図3に明示するように、ゴミカップ部分36、蓋部分38、内側支持体64、プレフィルター66およびフィルター52についてはほぼ円筒形に構成する。図4および図5に示すように、内側支持体64およびプレフィルター66については、ゴミカップ部分36の側壁35内に同心円状に装着する。また、フィルター52については、蓋部分38の第1要素40のフィルターキャビティー46内に同心円状に装着する。ゴミ混じり空気の入り口44については、(a)外側の第1要素40および側壁35と(b)内側の内側支持体64およびプレフィルター66との間に形成した環状スペースに接線方向に設ける。空気流は、円形パターンまたは渦巻パターンで環状スペースまたはゴミ回収室の周囲に流れ、遠心力を発生する。この遠心力が、空気流内のゴミ屑を側壁35に向けて外側に流動させ、これによってゴミ屑をゴミカップ部分36に集める。同時に、フィルター52を介して方向が上向きになっている、環状スペースの内壁にそってプレフィルター66に設けられた吸気開口68から比較的クリーンな空気が流れ込む。具体的には、ゴミ混じり空気は、フィルター媒体62を通過するさいに、空気流中に残っている細かなゴミ屑があればこれを捕集する。一方、クリーンな空気はフィルター媒体を通過し、クリーンな空気の出口48から吸引発生装置32に流れる。上記流れ制御弁装置が定位置にあるとき、床クリーナ装置の通常使用時の空気流れの方向は、図4のアクション矢印で示す方向である。
次に、本発明の流れ制御弁装置について詳しく説明する。この流れ制御弁装置は、第1駆動ギア72に接続された駆動モータ70などのアクチュエータを有する。第1駆動ギア72は、蓋部分38に配設した第2駆動ギア74に係合する。第2駆動ギア74は、ねじ75によって回転空気案内部材76に接続する。空気案内部材76の凹部78に、弁本体80およびバイアスばね82からなるクリーンな空気の吸入弁を保持する。図4に示す定位置または通常のクリーニング位置では、弁本体80が、要素42に設けられ、かつ第2駆動ギア74の中心開口によって構成された第2のクリーンな空気の吸入口50に係合し、これを閉じる。図面に示すように、空気案内部材76は、角度A°の円弧状の空気案内流路84を有する。
また、流れ制御弁装置は、フィルター52に被さっている蓋38内に保持される静止空気案内部材86を有する。シール167を空気案内部材とフィルター52との間に設ける。静止空気案内部材86は中心開口88および角度A°の円弧状の一連の空気流路を構成する半径方向に配置した一連の仕切り板90を有する。上述したように、フィルター52は、フィルターをそれぞれが角度A°の円弧状の等しい部分60に仕切る仕切り板58を有する。なお、静止空気案内装置86の仕切り板90は、フィルター52の仕切り板58と位置が一致するように構成しているため、静止空気案内装置86の空気流路、即ち空気案内部分92もそれぞれフィルター52の一つの部分60に位置が一致する。
図示の実施態様では、フィルター52は8つの仕切り板58を有し、これらによってフィルター52を8つの等しい部分60に分割し、各円弧を45°とする。同様に、静止空気案内部材86も8つの仕切り板90を有し、これらによってこの案内部材を8つの空気流路92に分割し、各円弧を45°とする。さらに、空気案内部材76の空気案内流路84も45°の円弧状とする。以下に詳しく説明するように、空気案内部材76を正確に回動させて、フィルターの各クリーニング処理サイクル時に、空気案内流路84の位置を静止空気案内部材86の一つの空気流路92に完全に一致させ、従ってフィルター52の一つの部分60に完全に一致させる。
さらに説明を続けると、空気案内部材76は、その底壁から突出する第1カム94を有する。このカム94は、フィルター52の各部分60に対応して8つのカム断面を有している。カム94は、伸縮式のシャフトによって流れ制御弁100に接続されたカムフォロワー96(対応してこれも8つの一致する断面をもつ)に係合する。具体的には、伸縮式のシャフト98は、カムフォロワー96に接続された第1部分102および第1部分102を伸縮式に受け取るボア106を有する第2部分104からなる。このボア106内に設けた圧縮ばね108がシャフト98の第1部分102に係合し、伸縮式シャフト98にバイアスを作用させてこれを繰り出し位置に繰り出す。また、要素40のハブ112内に第2圧縮ばね110を設ける。この圧縮ばね110がカムフォロワー96の底部に係合し、カムフォロワー96にバイアスを作用させてこれをカム94に係合させる。キャップシール170およびエキスパンダー172がシャフト98および要素40の周囲にシールするため、空気が流れることはない。
流れ制御弁100は、第1の外気案内部材116によって第1端部、即ち上端に支持し、かつ第2の外気案内部材118によって第2端部、即ち下端に支持した可撓性の管状膜114を有する。この外気案内部材116は静止するように要素40に固着する。対照的に、第2の外気案内部材118は、伸縮式シャフト98の第2部分の末端に固着する。
流れ制御弁装置が定位置にある真空掃除機の通常の使用時では、回転撹拌装置20が働いて、掃除すべきカーペットの毛羽(けば)からゴミ屑をたたき出す。このゴミ屑は、吸引発生装置32によって吸入口44からゴミ回収容器30に吸引される。側壁35周囲に空気がサイクロン状に流れているため、ゴミ屑がゴミ回収容器30に回収される。次に、比較的クリーンな空気が、プレフィルター66の開口68を介して(図4のアクション矢印A)フィルター52に吸い上げられる。クリーンな空気はフィルター媒体62を通過するが、空気の流れ中にとどまる可能性がある比較的細かいダスト粒子がある場合にはこれを捕集する。次に、クリーンになった空気が静止空気案内部材86を通って上方に流れ(アクション矢印B)、次に空気出口48から流出する。さらに、空気は導管を通って吸引発生装置32へと流れる。この出口から、クリーンな空気は、吸引発生装置32のモータの上に流れこれを冷却してから、最後のフィルターおよび排気出口(図示せず)を通って外部環境に排出される。
真空掃除機10の動作が続くと、ゴミカップ部分36のサイクロン作用によって空気流から除去されない細かなゴミ粒子が空気流から追い出され、フィルター52のフィルター媒体62によって捕集される。時間が経つうちに、これら細かなゴミ粒子がフィルター媒体62のフィルター孔に詰まり始め、空気流れが細くなる。この結果、吸引発生装置32のモータが熱くなり、効率が下がるだけでなく、空気流れが細くなり、真空クリーナ装置10のクリーニング効率に悪影響を与えることになる。結果として、空気流れが細くなりすぎ、真空掃除機が適正に働かなくなる。この場合には、フィルター52をクリーニング処理するか、交換する必要がある。
本発明の場合、このフィルター52をその場でクリーニング処理できるため、きわめて便利であり、また効率がよく、クリーニングパワーやクリーニング効率が落ちることがない。具体的に説明すると、モータ70を始動し、相互に噛み合う駆動ギア72、74によって空気案内部材76を45°の円弧軌道で回転させる。この場合、ステッパモータまたは永久磁石直流モータを駆動ギア74のキャビティ(凹部)に固着あるいは保持した磁石120などのセンサまたはセンサターゲットと併用すると、回転を正確に行うことができる。また、環状ベアリング122および連動ベアリングプレート124を使用しているため、駆動ギア74の自由な回転を確実に行うことができる。回転が完了すると、空気案内部材76の空気案内流路84の位置が、静止空気案内部材86の空気流路92の一つに一致し、従ってフィルター52の部分60の一つに一致する。また、駆動ギア74が回転すると同時に、空気案内部材76の底部のカム94が図4に示す位置から図5に示す位置まで回転する。この回転が生じると、カムフォロワー96がカム94の動きに従動し、伸縮式シャフト98が下向きに動く。すると、流れ制御弁100の第2外気案内部材118が支持体64の上部に係合する。この結果、膜114が膨張し、図4にアクション矢印Aで示す正常な動作の空気流路が中断される(図5と図4の比較)。このように、第1流れ制御弁80および第2流れ制御弁100がフィルターのクリーニング処理位置に位置する。なお、カム94の高さおよび第2外気案内部材118が支持体64の上部に係合するために移動する距離に狂いがでても、この狂いを伸縮式シャフト98が吸収する。
弁100が正常な空気流路を閉じた場合には、プレフィルター66または吸引口18に吸引発生装置によって空気が吸引されることはない。負圧が蓄積するに従って、ばね82のバイアス作用力に打ち勝って、弁本体80が動き、要素42および駆動ギア74内のクリーンな空気の入り口50を開く。この結果、クリーンな空気が弁本体80を通って入り口50に吸引される。次に、このクリーンな空気が空気案内部材76の空気案内流路84および静止空気案内部材86の位置が一致している空気流路92に流れる(図5のアクション矢印Cを参照)。次に、クリーンな空気が正常な流れとは逆方向にフィルター52の一つの部分60に吸引され、フィルター媒体62の孔から細かなダスト粒子を除去する。圧力が低くなるため、これらの細かなダスト粒子が支持体64の底部に堆積(アクション矢印D)する。一方、空気流れについては、空気案内部材76の流路84とは位置が一致していないフィルター52の別な部分62を通って戻ることになる(アクション矢印Eを参照)。次に、空気流は、静止空気案内部材86の空気流路92(即ち、空気案流路84に位置が一致していない空気流路)を通って戻り、出口84を通ってゴミ回収容器30から出て行く。次に、吸引発生装置32によって吸引され、環境内に戻されることになる。
クリーニング処理サイクル時には、フィルター52の各部分60が、空気案内部材76が回転して位置が各空気流路92および各フィルター部分60に一致すると、上記の方法で順次クリーニング処理される。クリーニング処理サイクルの時間は、例えば、約1秒〜約30秒であり、代表的な時間は約3秒〜約15秒である。空気案内部材76が正確に360°回転した後は、駆動モータ70が停止し、流れ制御弁100が図4に示すように開く。すると、空気流が吸引入り口18に戻り、ばね82が弁本体80にバイアス作用を加え、クリーンな空気の入り口50を閉じ、空気流が正常な真空クリーニング操作の状態に戻る(即ち、第1流れ制御弁80および第2流れ制御弁100が定位置に戻る)。
概略図3に示すように、付勢装置300によってモータ70を付勢する。付勢装置300としては各種形態のものを使用することができる。一つの考えられる態様では、付勢装置300は、真空掃除機10の吸引発生装置32の動作タイミングを調節するタイマーである。吸引発生装置32が所定時間、例えば15秒間動作した後、タイマー300がモータ70を付勢し、フィルタークリーニング処理サイクルを開始する。
別の考えられる実施態様では、付勢装置300は、位置センサである。この態様の場合、位置センサ300がハンドル22の位置を検出する。ハンドル22が低い使用位置から直立した定位置に戻った瞬間に、位置センサがモータ70を付勢し、フィルターのクリーニング処理サイクルを開始する。
さらに別な実施態様では、タイマーを位置センサと併用する。この場合には、最後のフィルタークリーニング処理から所定の動作時間が経過した後、ハンドル22が直立定位置の戻った場合にのみ、付勢装置300が機能する。
さらに別な実施態様では、付勢装置300として、性能センサを使用する。この性能センサとしては、例えば、ゴミ回収容器30と吸引発生装置32との間の空気圧力を検出する空気圧力センサ、あるいはゴミカップのゴミレベルを検出するゴミ量センサを使用することができる。所定の圧力に達すると、あるいは所定レベルのゴミ量に達すると、付勢装置300がモータ70を付勢し、クリーニング処理サイクルを開始する。
さらに別な実施態様では、付勢装置300はスイッチである。このスイッチ300の場合、真空掃除機10が最初にスイッチオンまたはスイッチオフされた時点でフィルターのクリーニング処理サイクルを開始する。
さらに、本発明の真空掃除機10の場合、手動付勢スイッチ300を使用することができる。手動スイッチ300の場合には、使用者が望む任意の時点でスイッチオンし、クリーニング処理サイクルを開始することができる。いうまでもなく、この種の手動スイッチの場合、必要に応じて、以上説明してきたその他の付勢装置のうち任意のものと併用してもよく、この場合には、使用者が自動システムを無視してクリーニング処理サイクルを開始することができる。
本発明の好適な実施態様に関する以上の説明は、例示を目的としたものである。即ち、本発明を開示してきた形態に厳密に制限する意図はない。本発明の以上の開示から、自明な変更などが可能である。
以上の本発明の実施態様は、本発明の原理および応用について最良の説明を与え、これによって当業者が本発明の各種の実施態様および特定用途に特化した各種の実施態様を実施できるようにしたものである。これら変更を含む各種実施態様は、本発明の範囲に含まれるもので、本発明の範囲は、公正かつ法的な範囲、および等価な範囲に従って解釈される限り、特許請求の範囲によって決定されるものである。また、添付図面および好適な実施態様は、いかなる意味においても、特許請求の範囲の通常の意味およびその公正かつ広範な解釈を制限するものではない。
本明細書の一部として組み込まれ、かつこの一部を構成する添付図面に、本発明のいくつかの態様を示すが、これらを参照しながら以下の説明を読めば、本発明の原理を理解できるはずである。
本発明の床クリーナ装置の、一部を破断して示す斜視図である。 組み立て状態にあるゴミ回収容器の詳細を示す斜視図である。 本発明におけるゴミ回収容器、フィルターおよび流れ制御弁装置を示す展開斜視図である。 通常の真空掃除機動作を行う第1位置におけるゴミ回収容器、フィルターおよび流れ制御弁装置を示す横断面図である。 図4と同様な横断面図であるが、フィルターの一つの部分のクリーニング処理を行う第2位置における流れ制御弁装置を示す図である。 フィルター装置の上から見た詳細な斜視図である。
符号の説明
10:真空掃除機、
12:ハウジング、
14:ノズル装置、
16:キャニスター装置、
18:吸引入り口、
20:回転撹拌装置、
22:ハンドル、
24:ハンドグリップ、
26:アクチュエータスイッチ、
28:キャビティー、
30:ゴミ回収容器、
32:吸引発生装置、
35:側壁、
36:ゴミカップ部分、
38:蓋部分、
40:第1要素、
42:第2要素、
43:第3要素、
44:ゴミ混じり空気、
46:フィルター孔、
52:フィルター、
54:側壁、
56:ハブ、
58:仕切り板、
60:フィルター部分、
66:プレフィルター、
70:モータ、
300:付勢装置

Claims (8)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジングに保持した吸引発生装置と、
    前記ハウジングに保持されるゴミ回収容器と、
    前記ゴミ回収容器に設けられる、空気を取り入れる第1空気入り口と、そのゴミ回収容器を構成する蓋部分に含まれる要素に設けられた第2空気入り口と、ゴミ回収室と、フィルター室および出口、および
    流れ制御弁装置を有する床クリーナ装置において、
    (a)前記ゴミ回収容器にゴミ屑が回収される定位置と、(b)前記フィルター室に設けたフィルターの少なくとも一部を介して空気を吸引し、前記フィルターの少なくとも一つの部分をクリーニング処理するフィルタークリーニング処理位置との間で前記流れ制御弁装置が選択的に変位できるように構成し、そして
    (1)前記流れ制御弁装置が、前記ゴミ回収室と前記フィルター室との間に設けた第1流れ制御弁と前記第2空気入り口と前記フィルター室との間に設けた第2流れ制御弁を有し、
    (2)前記流れ制御弁装置が、前記定位置と前記フィルタークリーニング処理位置との間で前記流れ制御弁装置を変位させる駆動モータを有し、
    (3)前記流れ制御弁装置が、空気流路および第1カムをもつ回転空気案内部材を有し、及び、この回転空気案内部材を回転させ、並びに、フィルタークリーニング処理時に、前記空気流路が空気を前記フィルターの前記の少なくとも一つの部分を介して案内し、
    さらに、
    前記第1流れ制御弁は、静止する第1空気案内部材によって第1端部に、かつ、伸縮式駆動シャフトの第2部分の末端に固着された第2空気案内部材によって第2端部に支持された管状膜を有し、前記伸縮式駆動シャフトの第1端部が前記第1カムと係合するカムフォロワーを備え、前記伸縮式駆動シャフトの第2端部を前記第2空気案内部材に接続することを特徴とする床クリーナ装置。
  2. 前記回転空気案内部材は、さらに、前記第2流れ制御弁を保持するキャビティを有する請求項記載の装置。
  3. 前記流れ制御弁装置は、さらに、前記回転空気案内部材と前記フィルターとの間に静止空気案内部材を有する請求項記載の装置。
  4. 前記回転空気案内部材は上記静止空気案内部材に装着された請求項記載の装置。
  5. 一つの空気案内部材部分の位置は前記フィルターの各部分に一致するように、前記静止空気案内部材を空気案内部材部分に分割した請求項記載の装置。
  6. 前記駆動モータは前記回転空気案内部材に接続された請求項記載の装置。
  7. さらに、前記ゴミ回収室と前記第1流れ制御弁との間にプレフィルターを有する請求項記載の装置。
  8. 前記第2流れ制御弁は弁本体およびバイアス作用ばねを有する請求項記載の装置。
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