JP4716639B2

JP4716639B2 - Nonwoven fabric for sanitary materials

Info

Publication number: JP4716639B2
Application number: JP2002296882A
Authority: JP
Inventors: 小河　　勝; 勝嶋村
Original assignee: Asahi Kasei Fibers Corp
Current assignee: Asahi Kasei Fibers Corp
Priority date: 2002-10-10
Filing date: 2002-10-10
Publication date: 2011-07-06
Anticipated expiration: 2022-10-10
Also published as: JP2004129810A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衛生材料用不織布に関するものであり、さらに詳しくは少なくとも一層のフィラメントウェブと、少なくとも一層のメルトブローウェブとを積層してなる二層以上の積層体を部分的熱圧着してなる、柔軟で、嵩高な衛生材料用不織布に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
オムツや生理ナプキン等の衛生材料は、一般的に尿、排出物を透液するトップシート、吸収体および防水性を有するバックシート、さらに防水性を活かした立体ギャザーと呼ばれているモレ止め用カフ等で構成されている。これらの衛生材料に使用する素材としては、薄く、強力を持ち、かつ肌に直接接するためのソフトな触感を有する点及び生産性、価格等の面から不織布が多く用いられてきた。
その中で、特にモレ止め用カフ、バックシート等には防水性を持った不織布としてフィラメントウェブとメルトブローを積層し、前者の持つ強力と後者の持つ微細なカバーリング性、防水性の両特性を活かした積層不織布が使用されている。
【０００３】
この積層不織布は従来のフィラメントウェブには無いカバーリング性が優れることから、一段と低目付でその機能を持つことになる。しかし、フィラメントウェブがあるもののメルトブローウェブの紙的な形態が一段と強くなり、さらにメルトブローウェブの接着性も合わさって、紙的な触感で硬く、特に薄くなるに従って一段とペラペラした薄いものになると言う問題があった。
【０００４】
嵩の改良方法としては、吸液性コア部に接して、上面シートと下面シートとからなる表面シートを積層し、この上面シートによって凹部の開孔導液管を形成する方法（特許文献１参照）、芯鞘型複合繊維又はサイドバイサイド型複合繊維等の２成分繊維からなる不織布に熱エンボス加工を施して凹凸を賦形保持する方法（特許文献２参照）、芯鞘型複合繊維又はサイドバイサイド型複合繊維等の２成分繊維からなる不織布に熱エンボス加工を施して凹凸を賦形し、凹凸賦形の凸部頂点をフィルム状化する方法（特許文献３参照）等があるが、これらの方法は、孔をあけたり、賦形固定するもので、ソフト性の点では不十分なものであった。
また、本発明者の出願した発明の特許公告公報（特許文献４参照）には、繊度０．５ｄ〜５ｄのフィラメントウェブから構成され、部分結合部と非結合性凹凸変形とを有する不織布が開示されている。しかしながら、前記特許公告公報にはメルトブローウェブを用いることについての記載はなく、その接着効果についても開示されていない。
【０００５】
【特許文献１】
特開平６−３０４２０３号公報
【特許文献２】
特開平１１−２８６８６３号公報
【特許文献３】
特開平１１−３４７０６２号公報
【特許文献４】
特公昭６３−１７９４４号公報
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記問題を解消し、特に少なくとも一層のフィラメントウェブと、少なくとも一層のメルトブローウェブを積層してなる二層以上の積層体を部分的熱圧着された、柔軟で嵩高な使い捨て衛生材料用不織布を提供することである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは種々の検討を加え、この積層不織布が繊維で構成されている点を基本に、繊維本来の触感を引き出すことにポイントがあると考え、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は次の構成を有する。
【０００８】
（１）少なくとも一層のフィラメントウェブと、少なくとも一層のメルトブローウェブとを積層してなる二層以上の積層体を、表面に散在する非連続の部分的熱圧着部によって表裏一体化された衛生材料用不織布において、該不織布が該部分的熱圧着のパターンとは異なる、非結合凹凸変形を有し、該凹部が高密度域を形成し、該部分的熱圧着部の面積率が５〜４０％であり、該非結合性の凹又は凸部の押付部の面積率が５〜２５％であり、前記非結合凹凸変形の見かけ厚みが嵩高率で１０５〜１５７％であることを特徴とする衛生材料用不織布。
（２）前記非結合凹凸変形が、連続した凹部あるいは凸部が押し付けられて形成された変形である事を特徴とする上記（１）に記載の衛生材料用不織布。
（３）前記非結合凹凸変形が、断続して散在する凹部あるいは凸部が押し付けられて形成された変形である事を特徴とする上記（１）に記載の衛生材料用不織布。
（４）上記（１）〜（３）のいずれかに記載の衛生材料用不織布を、漏れ止め用カフまたはバックシートに使用することを特徴とする衛生材料。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
本発明の衛生材料用不織布は、少なくとも一層のフィラメントウェブと、少なくとも一層のメルトブローウェブを積層してなる二層以上の積層体を、表面に散在する非連続の部分的熱圧着部によって表裏一体化された不織布において、該熱圧着パターンとは異なる、非結合凹凸変形を付与されたものである。
【００１０】
本発明において、不織布に使用する繊維としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、あるいはその共重合等のポリオレフィン系繊維が繊維自体の持つ撥水性、低保水性、防水性の点で好ましい、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート（ＰＢＴ）、ポリトリメチレンテレフタレート（ＰＴＴ）、あるいはその共重合等のポリエステル系繊維が腰、サラサラ感の点で、ナイロン６、６６、６１０、１２あるいはその共重合等のポリアミド系繊維がしっとりした柔軟性などの点で好ましい。また、必要に応じて、これらの複合繊維、混合繊維、さらにはその他特殊機能を持つ繊維との混合も有効である。また、必要に応じて、フィラメントウェブ同士が層間で異なる素材でも有効であり、また、フィラメントウェブとメルトブローウェブとが異なる素材であってもよい。なお、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維等の水との親和性を有する素材は防水、撥水性の点から、必要に応じてシリコン系、フッ素系、あるいはワックス系等の防水剤、撥水剤による処理あるいは添加による改良を行うことが必要である。
【００１１】
また、不織布は、使用時の体の動き等に対応できる強力が必要であり、生産性の点からも、少なくとも一層のフィラメントウェブと、少なくとも一層のメルトブローウェブとを積層してなる二層以上の積層体とし、これを連続的に接合することにより形成される不織布が好ましい。単にフィラメントウェブとメルトブローウェブとを積層したものでも良いが、表面強度の弱いメルトブローウェブを補うため、通常、フィラメントウェブ層の間にメルトブローウェブ層を積層したものが用いられ、さらに各層を複層にしたものが有用である。
【００１２】
フィラメントウェブは、０．５〜５ｄｔｅｘで、繊維長が長いために実用上の強度を有し、通気性に優れ、かつ湿式法または乾式法による場合と異なり、油剤処理等を行うことなく繊維がそのままシート化されているので繊維特有の撥水性等の性質が活かされる。メルトブローウェブは１〜６μｍの細い繊維で形成されており、カバーリング性に優れ、例えば、ポリプロピレン素材では、更に撥水、防水効果に寄与する。メルトブローウェブは細い繊維のため、結晶配向性が低いのでフィラメントウェブよりも接合し易い。しかし、反面、単体で用いた場合には接合しても強力は弱く、紙様の感触で硬いものになる。このため、フィラメントウェブとメルトブローウェブとを積層することで、それぞれの欠点を補い、実用上の強力、カバーリング性、撥水性、防水性の優れたものとなる。
【００１３】
ウェブの接合は必要に応じて接着剤を用いて接合する、低融点繊維や複合繊維により接合する、またはバインダーをウェブ形成中に散布して溶融接合する、または水流等で繊維を交絡する等の方法も可能であるが、不織布の強度および柔軟性、繊維自体の触感を持たせるには部分熱圧着により接合するのが好ましい。
【００１４】
部分熱圧着における熱圧着面積率は、強度保持、柔軟性の点から、５〜４０％が好ましい。部分熱圧着は超音波法により、または加熱エンボスロール間にウェブを通すことにより行うことができ、これにより、表裏一体化され、例えばピンポイント状、楕円形状、ダイヤ形状、矩形状等の浮沈模様が不織布全面に散点する。当然、熱圧着部は圧着され、フィルム的であるが、その周辺の繊維、特にフィラメントウェブは使用される繊維特有の触感を残すことになる。
【００１５】
しかし、フィラメントウェブ層を接合する条件ではメルトブローウェブ層は極細で、その繊維形成時等の特性から、熱により紙様の触感になって、不織布全体としては紙様の硬さを持つものになる。また、この部分熱圧着による不織布は繊維の構成、エンボスの形状、配置によって、その厚みは変わるが、メルトブローウェブ層の接着効果で、厚みは薄くなり、嵩のないものである。
【００１６】
嵩の改良方法としては、従来の技術の項で示したような、孔をあけたり、賦形固定する方法があるが、これらは、本発明のように、少なくとも一層のフィラメントウェブと少なくとも一層のメルトブローウェブとを積層してなる二層以上の積層体を、表面に散在する非連続の部分的熱圧着部によって表裏一体化した不織布を、非結合性の凹凸変形によって嵩あるいはソフト性を得ようとするものではなく、また、メルトブローウェブ層の接着効果に対応するものではない。
【００１７】
本発明のポイントは、少なくとも一層のフィラメントウェブと少なくとも一層のメルトブローウェブとを積層してなる二層以上の積層体を、表面に散在する非連続の部分的熱圧着部によって表裏一体化した不織布に対して、更にエンボス加工等により非結合凹凸変形を与える処理（以下「柔軟化処理」ともいう。）を施すことによって、点在する熱圧着部の繊維は部分的に結合して表裏一体化されているが、その他の部分の非結合性凹凸部の繊維は、繊維自体のソフトな触感を有するようにした点にある。
メルトブローウェブ層においては、多少の接着効果があっても、熱圧着部とは異なり、仮止めされた状態と考えられ、複合繊維が接合のための熱処理で融着し合って硬く、ザラつくものとは全く異なる。
【００１８】
さらに、自由度を持った繊維に非結合性でかつ凹凸変形力を与えることによって、部分的な変形（伸び）を加えられた繊維層にすることで、充分な嵩高性が得られる。このことは荷重をかけた際、元の繊維層とは異なり、圧縮されにくい特性を持つことになる。すなわち、折れ曲がり易い線くせが付き、ソフトさ、嵩（厚み）が出ることになる。図１に、実施例と比較例について、荷重に対する不織布の厚み変化曲線を示してある。本発明においては、荷重を加えていっても、圧縮されにくい特性を有している。
【００１９】
本発明の不織布に付与される凹凸変形は、部分結合されている結合部のパターンと部分的に一致しない任意形状の凹又は凸変形であり、凹あるいは凸部の形状、大きさ、深さは結合パターンとの関連で柔軟性効果に重要である。例えば、直線、曲線、角、丸、梨地状、その他の連続的あるいは非連続のものが考えられるが、柔軟性効果の点から、凹あるいは凸部の深さは０．２〜５ｍｍで深いものほど効果が大となる。
【００２０】
また、非連続のものの加圧面の大きさは０．１〜５ｍｍで、また凹あるいは凸部のピッチは０．５〜５ｍｍが好ましい。凸部が点在するエンボス柄を押し付けて高密度域で非連続に散在する凹部を形成することになる。また、凸部の連続するエンボス柄の押し付けによって、高密度域の凹部が連続した状態で、非押付部の繊維層が盛り上がった状態になる。連続柄による変形のピッチはその柄によるが、１〜５ｍｍが好ましく、凹部の大きさは幅が０．０２〜３ｍｍの線あるいは点線状であるのが好ましい。
【００２１】
押付部の面積率は柔軟性、繊維触感を得る上で、５〜４０％が好ましく、５〜２５％がより好ましい。実用面を考慮すると、見かけ厚みは当然、大きいほうが柔軟になるが、変形のピッチ、凹部の大きさはあまり大きくしない方が緻密な効果が得られ、非結合性変形を付与する前後の嵩高率で１００％以上が好ましく、１０５％以上であればより好ましく、特に好ましくは１３０％以上である。
【００２２】
凹あるいは凸変形を付与する方法は、例えば表面に凹、凸あるいは凹凸模様を有し、両方が丁度嵌合するようになったロール間、一方の表面に凹、凸模様を持つロールとペーパーロール、ゴムロール、樹脂ロール等の可撓性ロール間で押し付けたり、あるいは板間で処理するのが一般的であるが、特殊な方法として狭小な隙間のロール間で布を一定割合で強制的にオーバーフィードさせ、小ジワ状の型付けをする方法もある。
【００２３】
凹、凸型付の条件で特に注意する点は処理時の温度と布にかかる圧力である。特に、本発明ではメルトブロー層を有するため、単なるフィラメントウェブだけの不織布に比べ、変形効果を受け易い。このため、ソフト性にはメルトブロー層の接着効果を抑えるため、加工温度は、フィラメントウェブの単体に比べ、低目に設定することが好ましく、繊維素材に応じて適宜に設定できる。例えば、ポリプロピレンを素材とする場合においては、６０℃以下の温度に設定するのが好ましく、５０℃以下がより好ましく、必要に応じて積極的に冷却することも有効である。
【００２４】
一方、繊維の結合やセットが生じない範囲で温度を上げて可塑化し型付けし易くしたり、形態の安定性をつける処理をしても良い。処理時の圧力は温度によっても異なるが、変形が充分行われる圧力に設定することは当然である。なお、この変形付与を行うことで圧縮された部分の繊維断面の変形が起こるが、より柔軟さを出すため、さらに高圧の処理をすることも有効である。もちろん、圧縮部での繊維の仮固定や熱圧着が起こらないよう十分注意する必要がある。
【００２５】
本発明の好ましい態様として、片面が押し付けられた凸部の高密度域であり、反対面が高密度で凹部を形成していることが好ましい。すなわち、例えば、片面には連続した凹部（高密度域）を形成する場合、他面ではこの高密度域が凸部となるよう、他域より突き出た状態にすることが好ましい。
【００２６】
このことは不織布全体の見かけ厚みをウェブの厚み以上にする重要な意味を持つ。このように高密度〜低密度域が接合されずに形成されることから、布全体として、厚く、また曲げ力で容易に曲がり易くなることから、ソフトなものとなり、薄く、平面的で紙様のものとは全く異なる触感を持つものとなる。この処理効果をより強くするために、多段で処理することもできる。
【００２７】
本発明の不織布は必要に応じて、制電剤、柔軟剤、親水化剤、滑剤等の各種の処理剤を付与して用いることも有効である。
【００２８】
得られた本発明の不織布を衛生材料に用いるに際しては、衛生材料として狙いとする特性レベルによって、付与しておく性能、また用い方を選択することは当然であるが、本発明不織布の表裏の触感の違いも考慮する必要がある。すなわち、押し付けられた高密度域は接合されていないものの、他に比べ固められることから、例えば、この面を直接肌に触れない側に配置したり、凸部の活用などを考慮して配置することも好ましい態様である。
【００２９】
【実施例】
以下、実施例及び比較例によって本発明をさらに説明する。
先ず、測定法、評価方法について説明する。
【００３０】
（１）繊度
不織布を構成する繊維の直径を、顕微鏡（キーエンス社高倍率マイクロスコープＶＨ−８０００）で測定し、丸断面繊維として繊維ポリマーの密度から算出した繊度（ｄｔｅｘ：フィラメント１００００ｍ長の重さ）で示した。なお、メルトブローウェブの繊度は繊維直径で示した。
【００３１】
（２）不織布の目付
１０ｃｍ角の不織布を数枚採取し、その重量を１ｍ²当たりの重量で示す。
【００３２】
（３）不織布の厚み
中山電気産業（株）製、圧縮弾性試験機Ｅ−２型を用い、測定面積４ｃｍ²にて１．３、１０、３７．５、５０、１００ｇ／ｃｍ²の各荷重下で測定した。
【００３３】
（４）不織布の嵩高率
本発明の非結合性の高密度域を付与する前後の不織布の厚み（１０ｇ／ｃｍ²荷重下）の変化率を嵩高率とした。
【００３４】
（５）不織布の強力および５％伸長時応力
幅３ｃｍ、長さ２０ｃｍの試験片を、島津製作所（株）製テンシロンを用いて、つかみ幅１００ｍｍ、試験速度３００ｍ／分で引張試験を行い、縦方向、横方向の強力および５％伸長時応力を測定した。
【００３５】
（６）不織布の曲げ柔軟度
柔軟性を示す指標として、次の方法で測定した曲げ柔軟度をもって表す。
測定方法は、試料片の測定方向の一方の端部１ｃｍを残して、試料片に直角方向で全幅に渡りスケールで押え、試料片の他端部を折り目をつけず、ループを形成させた状態で、スケールで押えた端部上にのせる。スケールで押えた側の端部を手で押えたまま、試料片の上をスケールを滑らせながらループ内に移動させる。
試料の反発力でループが伸びた点を終点とし、この点からループ側端部までの長さを臨界長（ｍｍ）とし、表裏の平均値で表す。短いものほど柔軟であることを示す。
【００３６】
（７）不織布の柔軟化率
本発明の非結合性の高密度域を付与する前後のタテ方向の柔軟度の変化率（堀後／処理前）を柔軟化率とした。この柔軟化率は、数値が小さいほど柔軟効果が大きいことを示す。
【００３７】
（８）耐水圧
不織布の緻密さ、防水性を示す尺度として耐水圧をもって示す。
試料片（２０ｃｍ角）を採取し、ＪＩＳ−Ｌ−１０９２に準じて測定した。
【００３８】
【実施例１、実施例２】
ポリプロピレン（ＪＩＳ−Ｋ７２１０の表１の条件で測定したＭＦＲ＝４０）を原料とし、丸断面のノズルから溶融押出した長繊維を紡口の近傍にて側方から冷却しながら、エアーサッカー等の牽引引取装置で引き取った。牽引引取装置を出た糸条は、帯電装置を通過させて開繊させた後、移動する金網コンベアー上にフィラメントウェブ（２．８ｄｔｅｘ（実施例１）及び１．２ｄｔｅｘ（実施例２）、各々６．５ｇ／ｍ²）として捕集した。
【００３９】
このウェブ上に、ポリプロピレン（ＪＩＳ−Ｋ７２１０の表１の条件で測定したＭＦＲ＝７００）を原料とし、吐出ノズル両近傍のスリットから高圧高温風を吹きつけるメルトブロー方式のウェブ（繊径１．８μｍ、１ｇ／ｍ²）２枚を積層した。さらにこの上に、前記と同様にして作成したフィラメントウェブを積層捕集して、積層ウェブ（１５ｇ／ｍ²）とした。このウェブを加熱したエンボスロール間に通し、部分熱圧着して楕円ポイント状の散点模様（斜め絣柄、圧着面積率１５％）を有する不織布を得た。
【００４０】
この不織布を１辺０．９ｍｍ、線幅０．１ｍｍの連続線状のハニカム形状柄（亀甲凹柄）（押付面積率１２．５％、深さ０．７ｍｍ）のエンボスロール（４０℃）と表面硬度５０度（ＪＩＳ−Ａ硬度）のゴムロールの間に通し、線圧１００ｋｇ／ｃｍで柄を押し付けた。亀甲柄周辺が押し付けられ高密度域を持ち、中央部が盛り上がった柔軟な不織布が得られた。不織布の性能評価結果を表１及び表２に示す。フィラメントウェブの繊度を１．２ｄｔｅｘ（実施例２）とした不織布は表面繊維の滑らかな感触も加わり一段とソフトな不織布である。
【００４１】
これらの不織布をレッグカフとして製作した使い捨てオムツは、従来の柔軟化処理をしていない不織布で構成されたものより、ソフトで、厚み感がある良好なものであった。また、この不織布に微孔ＰＥフィルムをラミネートしてバックシートとした使い捨てオムツは従来の柔軟化処理をしていない積層不織布では得られなかった触感のソフトなもので十分実用に耐える強さ、表面強度を持つものであった。
【００４２】
【実施例３、実施例４】
非結合性凹凸変形を得るために、押し付けるエンボス柄を実施例１とは逆の非連続で散在する亀甲凸柄（１辺０．４５ｍｍ、押付面積率２５％、深さ０．６ｍｍ）とした以外は実施例１と同様にして、目付１５ｇ／ｍ²（実施例３）及び１７ｇ／ｍ²（実施例４）の本発明不織布を得た。不織布の性能評価結果を表１及び表２に示す。
【００４３】
この不織布をレッグカフとした使い捨てオムツを製作した。実施例１と同様、従来の柔軟化処理をしていない不織布で構成されたものより、ソフトさに優れ、厚み感も良好であった。また、この不織布の表裏を逆にして微孔ＰＥフィルムをラミネートしてバックシートとしたものは高密度域が点状に盛り上がったもので、表面の滑らかさにさらさら感が加わった触感のものであった。
【００４４】
【実施例５】
非結合性凹凸変形を得るために、押し付けるエンボス柄を非連続で散在する格子凸柄（１辺０．３ｍｍ×０．７ｍｍ、押付面積率２２％、深さ０．６ｍｍ）とし、この柄と嵌合する格子凹柄を持つロールと組み合わせた間に通した以外は実施例１と同様にして、目付１５ｇ／ｍ²の本発明不織布を得た。不織布の性能評価結果を表１及び表２に示す。
【００４５】
この不織布を微孔ＰＥフィルムをラミネートしてバックシートとした使い捨てオムツを製作した。実施例１と同様、従来の不織布に比べ、ソフトさに優れ、厚み感も良好であった。
【００４６】
【参考例１】
非結合性凹凸変形を得るために、押し付けるエンボス柄を連続した斜線凸柄（線幅０．２ｍｍ、間隔０．５ｍｍ、押付面積率２９％、深さ０．６ｍｍ）とし、表面硬度６０度（ＪＩＳ−Ａ硬度）、厚み１５ｍｍのゴムロールと組み合わせた間に通した以外は実施例１と同様にして、目付１７ｇ／ｍ^２の本発明不織布を得た。不織布の性能評価結果を表１及び表２に示す。
【００４７】
【実施例７】
原料ポリマーのポリプロピレン（ＪＩＳ−Ｋ７２１０の表１の条件で測定したＭＦＲ＝４０）をポリプロピレンランダムコポリマー（ＰＥ３％、ＭＦＲ＝３５）としたフィラメントウェブ（１．８ｄｔｅｘ、６．５ｇ／ｍ²）を用いた以外は実施例１と同様にして、目付１５ｇ／ｍ²の本発明不織布を得た。不織布の性能評価結果を表１及び表２に示す。
この不織布は表面触感がポリエチレン様のヌメリ感を持ち、柔軟化処理前の不織布に比べ、一層ソフトさに優れ、厚み感も良好な不織布であった。
【００４８】
【実施例８】
実施例１において、片面のフィラメントウェブ層を外側に１．２ｄｔｅｘ（３．３ｇ／ｍ²）、内側に２．８ｄｔｅｘ（３．３ｇ／ｍ²）のウェブとした以外は実施例１と同様にして、目付１５ｇ／ｍ²の本発明の不織布を得た。得られた不織布は表面層が滑らかさを持った厚み感のある不織布であった。
【００４９】
【実施例９、実施例１０】
フィラメントウェブ用の原料ポリマーをポリエチレンテレフタレート（粘度ηｓｐ／Ｃ＝０．７５）及びナイロン６（相対粘度ηｒｅｌ＝２．７）とし、メルトブロー用ポリマーをそれぞれのポリエチレンテレフタレート（粘度ηｓｐ／Ｃ＝０．４２）及びナイロン６（相対粘度ηｒｅｌ＝２．３）として、フィラメントウェブ（２．０ｄｔｅｘ、８．３ｇ／ｍ²）、メルトブローウェブ（繊径それぞれＰＥＴ＝２．４μｍ、３．４ｇ／ｍ²、Ｎ６＝１．６μｍ、３．４ｇ／ｍ²）とし、織目エンボス柄（０．５角、圧着面積率１５％）で部分熱圧着した以外は実施例１と同様にして、目付２０ｇ／ｍ²の本発明不織布を得た。不織布の性能評価結果を表１及び表２に示す。
この不織布はそれぞれ柔軟化処理前の不織布に比べ、ソフトさに優れ、厚み感も良好な不織布であり、特にポリエステル不織布はその効果が顕著に見られた。
【００５０】
【比較例１〜７】
実施例１、２、４、７、８、９及び１０に対応する柔軟化処理前の不織布をそれぞれの比較例１、２、３、４、５、６、および７とした。
【００５１】
【表１】

【００５２】
【表２】

【００５３】
表１及び表２に示した結果から、実施例のものは、嵩高率、引張強力、伸長時応力、柔軟性において比較例のものに比して優れていることがわかる。
【００５４】
【発明の効果】
本発明の非結合性凹凸を有する不織布は、嵩だか性に優れ、柔軟で強度も優れており、衛生材料用不織布として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図１】不織布にかけた荷重と不織布の厚みとの関係を示す図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a non-woven fabric for sanitary materials, and more specifically, a flexible product obtained by partial thermocompression bonding of a laminate of two or more layers formed by laminating at least one filament web and at least one melt blow web. Thus, the present invention relates to a bulky sanitary material nonwoven fabric.
[0002]
[Prior art]
Sanitary materials such as diapers and sanitary napkins are generally used for toppings that allow urine and effluent to pass through, absorbent and waterproof backsheets, and solid gathers that use waterproofness to prevent leakage. Consists of cuffs and the like. As a material used for these sanitary materials, non-woven fabrics have been frequently used from the viewpoints of thinness, strength, soft touch for directly contacting the skin, productivity, and price.
Among them, filament webs and melt blows are laminated as waterproof nonwovens, especially on the cuffs and backsheets to prevent leakage, and both the strength of the former and the fine covering and waterproofing properties of the latter. Utilized laminated nonwoven fabric.
[0003]
Since this laminated nonwoven fabric has excellent covering properties that are not found in conventional filament webs, it has a function with a lower basis weight. However, although there is a filament web, the paper-like form of the melt-blown web is further strengthened, and the adhesiveness of the melt-blown web is also combined, so that it becomes harder with a paper-like feel, especially as the thickness becomes thinner, the problem is that it becomes thinner and thinner. there were.
[0004]
As a method for improving the bulk, a surface sheet composed of an upper surface sheet and a lower surface sheet is laminated in contact with the liquid-absorbing core portion, and a hole-opening conduit is formed by the upper surface sheet (see Patent Document 1). ), A method of embossing a nonwoven fabric composed of two-component fibers such as a core-sheath type composite fiber or a side-by-side type composite fiber (see Patent Document 2), a core-sheath type composite fiber, or a side-by-side type composite fiber There is a method of forming a concavo-convex shape by subjecting a nonwoven fabric composed of two-component fibers such as fibers to heat embossing, and forming a vertices of the concavo-convex shape into a film (see Patent Document 3). In addition, it is not sufficient in terms of softness because it is a hole or is fixed by shaping.
Further, the patent publication of the invention filed by the present inventor (see Patent Document 4) discloses a non-woven fabric composed of a filament web having a fineness of 0.5d to 5d and having a partially bonded portion and a nonbonded unevenness deformation. Has been. However, the patent publication does not describe the use of a meltblown web, nor does it disclose the adhesive effect.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-6-304203 [Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 11-286863 [Patent Document 3]
Japanese Patent Laid-Open No. 11-347062 [Patent Document 4]
Japanese Patent Publication No. 63-17944 [0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve the above problems, and in particular, a flexible and bulky disposable hygiene in which a laminate of two or more layers formed by laminating at least one filament web and at least one melt blow web is partially thermocompression bonded. It is to provide a nonwoven fabric for materials.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors made various studies, and based on the point that this laminated nonwoven fabric is composed of fibers, thought that there was a point in drawing out the original tactile sensation of the fibers, and completed the present invention. .
That is, the present invention has the following configuration.
[0008]
(1) For sanitary materials in which at least one layer of filament web and at least one layer of meltblown web are laminated in two or more layers by discontinuous partial thermocompression bonding parts scattered on the surface. In the nonwoven fabric, the nonwoven fabric has a non-bonded uneven deformation different from the partial thermocompression bonding pattern, the recesses form a high density region, and the area ratio of the partial thermocompression bonding portion is 5 to 40%. And the area ratio of the pressing part of the non-bonding concave or convex part is 5 to 25%, and the apparent thickness of the non-bonding uneven deformation is 105 to 157% in terms of bulkiness Non-woven fabric.
(2) The non-woven fabric for sanitary materials according to (1), wherein the unbonded unevenness deformation is a deformation formed by pressing a continuous recess or protrusion.
(3) The non-woven fabric for sanitary materials according to the above (1), wherein the non-bonded uneven deformation is a deformation formed by pressing concave and convex portions scattered intermittently.
(4) A sanitary material, wherein the sanitary material non-woven fabric according to any one of (1) to (3) is used for a leak-proof cuff or a backsheet.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The non-woven fabric for sanitary materials of the present invention has a laminate of two or more layers formed by laminating at least one layer of filament web and at least one layer of meltblown web, front and back integrated by discontinuous partial thermocompression bonding parts scattered on the surface. In the non-woven fabric, non-bonded uneven deformation different from the thermocompression bonding pattern is given.
[0010]
In the present invention, as the fiber used for the nonwoven fabric, polypropylene terephthalate, polybutylene terephthalate, which is preferable in terms of water repellency, low water retention, and waterproof property of the fiber itself, such as polypropylene, polyethylene, or a copolymer thereof, is used. Polyester fibers such as (PBT), polytrimethylene terephthalate (PTT), or their copolymers are moistened, and polyamide fibers such as nylon 6, 66, 610, 12 or their copolymers are moist in terms of elasticity and smoothness. It is preferable in terms of flexibility. If necessary, mixing with these composite fibers, mixed fibers, and fibers having other special functions is also effective. Further, if necessary, a material in which the filament webs are different between the layers is also effective, and a material in which the filament web and the meltblown web are different may be used. In addition, water and water repellent materials such as polyester fiber and polyamide fiber are water-repellent and water-repellent if necessary. It is necessary to make improvements by treatment or addition.
[0011]
In addition, the nonwoven fabric needs to be strong enough to cope with the movement of the body at the time of use. From the viewpoint of productivity, the nonwoven fabric has at least two layers formed by laminating at least one filament web and at least one melt blow web. A non-woven fabric formed by forming a laminate and continuously joining the laminate is preferred. A laminate of a filament web and a meltblown web may be used, but in order to compensate for a meltblown web having a low surface strength, a laminate of a meltblown web layer is usually used between the filament web layers. What you did is useful.
[0012]
The filament web is 0.5 to 5 dtex, has a practical strength due to its long fiber length, has excellent air permeability, and unlike the case of a wet method or a dry method, the fiber is not treated with an oil agent or the like. Since it is made into a sheet as it is, properties such as water repellency peculiar to fibers are utilized. The meltblown web is formed of fine fibers of 1 to 6 μm and is excellent in covering properties. For example, a polypropylene material further contributes to water repellency and a waterproof effect. Since the meltblown web is a thin fiber, it has a lower crystal orientation and is easier to join than a filament web. However, when used alone, the strength is weak even if they are joined, and it becomes hard with a paper-like feel. For this reason, by laminating the filament web and the meltblown web, the respective drawbacks are compensated, and the practical strength, the covering property, the water repellency and the waterproof property are excellent.
[0013]
Joining webs using adhesives as necessary, joining with low-melting fibers or composite fibers, sprinkling a binder during web formation, melt joining, or entanglement of fibers with water flow, etc. Although a method is also possible, it is preferable to join by partial thermocompression bonding in order to give the nonwoven fabric strength and flexibility and the feel of the fiber itself.
[0014]
The area ratio of thermocompression bonding in partial thermocompression bonding is preferably 5 to 40% from the viewpoint of strength retention and flexibility. Partial thermocompression can be performed by an ultrasonic method or by passing a web between heated embossing rolls, thereby integrating the front and back surfaces, for example, pinpoint, oval, diamond, rectangular, etc. Scattered all over the nonwoven fabric. Naturally, the thermocompression bonding portion is pressure-bonded and is like a film, but the surrounding fibers, particularly the filament web, leave a touch specific to the fibers used.
[0015]
However, the meltblown web layer is extremely fine under the conditions for joining the filament web layer, and due to its properties during fiber formation, it becomes a paper-like feel by heat, and the nonwoven fabric as a whole has a paper-like hardness. . Further, the thickness of the nonwoven fabric obtained by partial thermocompression bonding varies depending on the fiber configuration, the shape and arrangement of the emboss, but the thickness is reduced due to the adhesive effect of the meltblown web layer and is not bulky.
[0016]
As a method for improving the bulk, there is a method of making a hole or shape fixing as shown in the section of the prior art. However, as in the present invention, these methods include at least one filament web and at least one layer. Let's obtain bulk or softness by non-bonding uneven deformation of a nonwoven fabric in which two or more laminates made by laminating a meltblown web are integrated on the front and back by discontinuous partial thermocompression bonding parts scattered on the surface It does not correspond to the adhesive effect of the meltblown web layer.
[0017]
The point of the present invention is a non-woven fabric in which two or more laminates formed by laminating at least one filament web and at least one meltblown web are integrated on the front and back by discontinuous partial thermocompression bonding parts scattered on the surface. On the other hand, by applying a process for imparting unbonded irregularities by embossing or the like (hereinafter also referred to as “softening process”), the scattered fibers of the thermocompression bonding part are partially bonded and integrated into the front and back sides. However, the fibers of the non-bonding uneven portions in the other portions are in the point that the fibers themselves have a soft touch.
In the melt blow web layer, even if there is some adhesive effect, unlike the thermocompression bonding part, it is considered to be in a temporarily fixed state, and the composite fibers are fused together by heat treatment for bonding, and are hard and rough. Is completely different.
[0018]
Furthermore, sufficient bulkiness can be obtained by forming a fiber layer with partial deformation (elongation) by applying non-bonding and uneven deformation force to a fiber having flexibility. This means that when a load is applied, unlike the original fiber layer, it has a characteristic that it is difficult to be compressed. That is, it is easy to bend the wire, resulting in softness and bulk (thickness). In FIG. 1, the thickness change curve of the nonwoven fabric with respect to a load is shown about an Example and a comparative example. In the present invention, even when a load is applied, it is difficult to be compressed.
[0019]
The uneven deformation imparted to the nonwoven fabric of the present invention is a concave or convex deformation of an arbitrary shape that does not partially match the pattern of the joint portion that is partially bonded, and the shape, size, and depth of the concave or convex portion are It is important for flexibility effects in the context of binding patterns. For example, a straight line, a curved line, a corner, a circle, a satin-like shape, or other continuous or non-continuous ones can be considered, but from the viewpoint of the flexibility effect, the depth of the concave or convex portion is 0.2 to 5 mm deep The effect becomes greater.
[0020]
Further, the size of the pressure surface of the discontinuous one is preferably 0.1 to 5 mm, and the pitch of the concave or convex portions is preferably 0.5 to 5 mm. The embossed pattern in which the convex portions are scattered is pressed to form the concave portions scattered discontinuously in the high density region. Moreover, the pressing of the embossed pattern with the convex portions leads to a state where the fiber layer of the non-pressing portion is raised with the concave portions in the high density region being continuous. The pitch of deformation by the continuous pattern depends on the pattern, but is preferably 1 to 5 mm, and the size of the recess is preferably a line having a width of 0.02 to 3 mm or a dotted line.
[0021]
The area ratio of the pressing portion is preferably 5 to 40% and more preferably 5 to 25% in order to obtain flexibility and fiber tactile sensation. Considering the practical aspect, the apparent thickness is naturally more flexible, but the deformation pitch and the size of the recesses are not so large, and a dense effect can be obtained, and the bulkiness ratio before and after imparting nonbonding deformation Is preferably 100% or more, more preferably 105% or more, and particularly preferably 130% or more.
[0022]
The method of imparting a concave or convex deformation is, for example, between a roll having a concave, convex or concave / convex pattern on the surface, both of which are just fitted, and a roll and a paper roll having a concave / convex pattern on one surface It is common to press between flexible rolls such as rubber rolls and resin rolls, or to process between plates, but as a special method, the cloth is forced over at a constant rate between narrow gap rolls. There is also a method of feeding and forming a fine wrinkle.
[0023]
The points to pay particular attention to in the conditions of concave and convex shapes are the temperature during processing and the pressure applied to the cloth. In particular, in the present invention, since it has a meltblown layer, it is more susceptible to deformation effects than a non-woven fabric with only a filament web. For this reason, in order to suppress the adhesive effect of the melt-blown layer in terms of softness, the processing temperature is preferably set lower than that of a single filament web, and can be appropriately set according to the fiber material. For example, when polypropylene is used as the material, it is preferable to set the temperature to 60 ° C. or lower, more preferably 50 ° C. or lower, and it is also effective to actively cool as necessary.
[0024]
On the other hand, the temperature may be increased within a range in which fibers are not bonded or set to facilitate plasticizing and shaping, or a process for improving the form stability may be performed. The pressure at the time of treatment varies depending on the temperature, but it is natural to set the pressure at which the deformation is sufficiently performed. In addition, although the deformation | transformation of the fiber cross section of the compressed part occurs by performing this deformation | transformation provision, in order to give more flexibility, it is also effective to process a higher pressure. Of course, it is necessary to be careful not to cause temporary fixing or thermocompression bonding of fibers at the compression part.
[0025]
As a preferable aspect of the present invention, it is preferable that one surface is a high density region of a convex portion pressed against, and the opposite surface has a high density to form a concave portion. That is, for example, when a continuous concave portion (high density region) is formed on one surface, it is preferable that the other surface protrudes from the other region so that the high density region becomes a convex portion.
[0026]
This has an important meaning that the apparent thickness of the whole nonwoven fabric is not less than the thickness of the web. Since the high-density to low-density areas are formed without being joined in this way, the cloth as a whole is thick and easily bent by bending force, so that it becomes soft, thin, flat and paper-like. It will have a completely different tactile sensation than the one. In order to strengthen this processing effect, it is possible to perform processing in multiple stages.
[0027]
It is also effective to use the nonwoven fabric of the present invention with various treatment agents such as an antistatic agent, a softening agent, a hydrophilizing agent, and a lubricant as necessary.
[0028]
When using the obtained nonwoven fabric of the present invention as a sanitary material, it is natural to select the performance to be imparted and how to use it depending on the target characteristic level as a sanitary material. It is also necessary to consider the difference in touch. That is, although the pressed high-density area is not joined, it is hardened compared to the others. For example, this surface is placed on the side that does not directly touch the skin, or it is placed in consideration of the use of convex parts. This is also a preferred embodiment.
[0029]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be further described with reference to Examples and Comparative Examples.
First, the measurement method and the evaluation method will be described.
[0030]
(1) The fineness (dtex: the weight of a 10000-m filament length) which measured the diameter of the fiber which comprises a fineness nonwoven fabric with the microscope (Keyence high magnification microscope VH-8000), and was calculated from the density of the fiber polymer as a round cross-section fiber. ). The fineness of the meltblown web is indicated by the fiber diameter.
[0031]
(2) Several nonwoven fabrics having a basis weight of 10 cm square are collected, and the weight is shown by the weight per 1 m ² .
[0032]
(3) Thickness of nonwoven fabric Each load of 1.3, 10, 37.5, 50, and 100 g / cm ² at a measurement area of 4 cm ² using a compression elasticity tester E-2 type manufactured by Nakayama Electric Industry Co., Ltd. Measured below.
[0033]
(4) Bulkiness rate of nonwoven fabric The change rate of the thickness (under 10 g / cm ² load) of the nonwoven fabric before and after imparting the non-bonding high density region of the present invention was defined as the bulkiness rate.
[0034]
(5) Tensile strength test of a non-woven fabric with a tensile strength of 5 cm and a stress width of 3 cm and a length of 20 cm using Tensilon manufactured by Shimadzu Corporation at a grip width of 100 mm and a test speed of 300 m / min. Directional, transverse strength and 5% elongation stress were measured.
[0035]
(6) Flexural flexibility of nonwoven fabric As an index indicating flexibility, it is expressed by the flexural flexibility measured by the following method.
The measurement method is a state in which one end part 1 cm in the measurement direction of the sample piece is left, the sample piece is pressed with a scale across the entire width in a direction perpendicular to the sample piece, and the other end part of the sample piece is not creased to form a loop. Then, place it on the end pressed by the scale. While holding the end of the side pressed by the scale by hand, the scale is slid over the sample piece and moved into the loop.
The point at which the loop is extended by the repulsive force of the sample is defined as the end point, and the length from this point to the loop side end is defined as the critical length (mm). A shorter one indicates more flexibility.
[0036]
(7) Softening rate of nonwoven fabric The rate of change in flexibility in the vertical direction before and after imparting the non-bonding high density region of the present invention (after moat / before treatment) was taken as the softening rate. This softening rate indicates that the smaller the numerical value, the greater the softening effect.
[0037]
(8) Water pressure resistance The water pressure resistance is shown as a measure of the denseness and waterproofness of the nonwoven fabric.
A sample piece (20 cm square) was collected and measured according to JIS-L-1092.
[0038]
[Example 1 and Example 2]
Using polypropylene (MFR = 40 measured under the conditions in Table 1 of JIS-K7210) as a raw material, pulling long fibers melt-extruded from a nozzle with a round cross-section from the side near the spout, pulling air soccer etc. It was picked up by a take-up device. The yarn exiting the pulling and pulling device is passed through a charging device and opened, and then the filament web (2.8 dtex (Example 1) and 1.2 dtex (Example 2), respectively, is moved onto the moving wire mesh conveyor. 6.5 g / m ² ).
[0039]
On this web, polypropylene (MFR = 700 measured under the conditions in Table 1 of JIS-K7210) is used as a raw material, and a melt-blow type web (fiber diameter 1.8 μm, 1 g / m ² ) 2 layers were laminated. Further thereon, a filament web prepared in the same manner as described above was laminated and collected to obtain a laminated web (15 g / m ² ). The web was passed between heated embossing rolls and partially thermocompression bonded to obtain a non-woven fabric having an elliptical point-like scattered dot pattern (oblique pattern, 15% crimp area ratio).
[0040]
An embossing roll (40 ° C.) having a continuous linear honeycomb pattern (tortoise shell pattern) (pressing area ratio 12.5%, depth 0.7 mm) with a side of 0.9 mm and a line width of 0.1 mm. The handle was pressed through a rubber roll having a surface hardness of 50 degrees (JIS-A hardness) with a linear pressure of 100 kg / cm. A flexible non-woven fabric with a high-density area pressed around the turtle shell pattern and a raised central part was obtained. The performance evaluation results of the nonwoven fabric are shown in Tables 1 and 2. A non-woven fabric with a filament web having a fineness of 1.2 dtex (Example 2) is a softer non-woven fabric with a smooth feel of surface fibers.
[0041]
Disposable diapers produced using these non-woven fabrics as leg cuffs were softer and better in thickness than those made of conventional non-softening non-woven fabrics. In addition, disposable diapers that are laminated with microporous PE film on this nonwoven fabric as a back sheet are soft and soft to the touch that cannot be obtained with conventional laminated nonwoven fabrics that have not been softened. It had strength.
[0042]
[Example 3 and Example 4]
In order to obtain a non-bonding uneven deformation, the embossed pattern to be pressed was a discontinuous and dispersible turtle shell convex pattern (one side 0.45 mm, pressing area ratio 25%, depth 0.6 mm) opposite to Example 1. The nonwoven fabric of the present invention having a basis weight of 15 g / m ² (Example 3) and 17 g / m ² (Example 4) was obtained in the same manner as Example 1. The performance evaluation results of the nonwoven fabric are shown in Tables 1 and 2.
[0043]
A disposable diaper was produced using the nonwoven fabric as a leg cuff. Similar to Example 1, the softness was superior and the thickness was also better than that of the conventional non-woven fabric that was not softened. In addition, the back sheet made by laminating a microporous PE film with the front and back sides of this nonwoven fabric turned upside down has a high density area raised in a dotted pattern, and has a tactile sensation with a smooth feeling added to the smoothness of the surface. there were.
[0044]
[Example 5]
In order to obtain non-bonding uneven deformation, the embossed pattern to be pressed is a discontinuous lattice convex pattern (one side 0.3 mm x 0.7 mm, pressing area ratio 22%, depth 0.6 mm). A nonwoven fabric of the present invention having a basis weight of 15 g / m ² was obtained in the same manner as in Example 1 except that it was passed through in combination with a roll having a lattice concave pattern to be fitted. The performance evaluation results of the nonwoven fabric are shown in Tables 1 and 2.
[0045]
A disposable diaper was produced by laminating this nonwoven fabric with a microporous PE film to form a back sheet. Like Example 1, compared with the conventional nonwoven fabric, it was excellent in softness and the thickness feeling was also favorable.
[0046]
[ Reference Example 1 ]
In order to obtain non-bonding unevenness deformation, the embossed pattern to be pressed is a continuous oblique pattern (line width 0.2 mm, spacing 0.5 mm, pressing area rate 29%, depth 0.6 mm), and surface hardness 60 degrees ( A nonwoven fabric of the present invention having a basis weight of 17 g / m ² was obtained in the same manner as in Example 1 except that it was passed through a rubber roll having a thickness of JIS-A and a thickness of 15 mm. The performance evaluation results of the nonwoven fabric are shown in Tables 1 and 2 .
[0047]
[Example 7]
Filament web (1.8 dtex, 6.5 g / m ² ) made of polypropylene random copolymer (PE 3%, MFR = 35) as the raw material polypropylene (MFR = 40 measured under the conditions of Table 1 of JIS-K7210) is used. A nonwoven fabric of the present invention having a basis weight of 15 g / m ² was obtained in the same manner as in Example 1 except that. The performance evaluation results of the nonwoven fabric are shown in Tables 1 and 2.
This non-woven fabric had a polyethylene-like slimy feel, and was a non-woven fabric that was superior in softness and thickness as compared with the non-softening non-woven fabric.
[0048]
[Example 8]
In Example 1, 1.2 dtex one side of the filament web layer on the outside (3.3g / m ^2), is in the same manner as in Example 1 except that the web of 2.8dtex (3.3g / m ²⁾ on the inside Thus, a nonwoven fabric of the present invention having a basis weight of 15 g / m ² was obtained. The obtained non-woven fabric was a non-woven fabric with a sense of thickness having a smooth surface layer.
[0049]
Example 9 and Example 10
The raw material polymer for the filament web is polyethylene terephthalate (viscosity ηsp / C = 0.75) and nylon 6 (relative viscosity ηrel = 2.7), and the melt blown polymer is each polyethylene terephthalate (viscosity ηsp / C = 0.42). ) And nylon 6 (relative viscosity ηrel = 2.3), filament web (2.0 dtex, 8.3 g / m ² ), meltblown web (fine diameter PET = 2.4 μm, 3.4 g / m ² , N6, respectively) = 1.6 μm, 3.4 g / m ² ), and a basis weight of 20 g / m ^{2 in the same} manner as in Example 1 except that partial thermocompression bonding was performed with a textured embossed pattern (0.5 square, pressure bonding area ratio of 15%). Of the present invention was obtained. The performance evaluation results of the nonwoven fabric are shown in Tables 1 and 2.
Each of these nonwoven fabrics is a nonwoven fabric that is superior in softness and has a good feeling of thickness as compared with the nonwoven fabric before the softening treatment, and particularly the polyester nonwoven fabric has a remarkable effect.
[0050]
[Comparative Examples 1-7]
The nonwoven fabrics before softening treatment corresponding to Examples 1, 2, 4, 7, 8, 9, and 10 were referred to as Comparative Examples 1, 2, 3, 4, 5, 6, and 7, respectively.
[0051]
[Table 1]

[0052]
[Table 2]

[0053]
From the results shown in Tables 1 and 2, it can be seen that the examples have superior bulkiness ratio, tensile strength, elongation stress, and flexibility compared to the comparative examples.
[0054]
【The invention's effect】
The nonwoven fabric having non-bonding irregularities according to the present invention is excellent in bulkiness, flexible and excellent in strength, and is useful as a nonwoven fabric for sanitary materials.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing the relationship between the load applied to a nonwoven fabric and the thickness of the nonwoven fabric.

Claims

少なくとも一層のフィラメントウェブと、少なくとも一層のメルトブローウェブとを積層してなる二層以上の積層体を、表面に散在する非連続の部分的熱圧着部によって表裏一体化された衛生材料用不織布において、該不織布が該部分的熱圧着のパターンとは異なる、非結合凹凸変形を有し、該凹部が高密度域を形成し、該部分的熱圧着部の面積率が５〜４０％であり、該非結合性の凹又は凸部の押付部の面積率が５〜２５％であり、前記非結合凹凸変形の見かけ厚みが嵩高率で１０５〜１５７％であることを特徴とする衛生材料用不織布。In the nonwoven fabric for sanitary materials, a laminate of two or more layers formed by laminating at least one layer of filament web and at least one layer of meltblown web is integrated on the front and back by discontinuous partial thermocompression bonding parts scattered on the surface. The non-woven fabric has a non-bonded uneven deformation different from the pattern of the partial thermocompression bonding, the recesses form a high density region, and the area ratio of the partial thermocompression bonding portion is 5 to 40%. A non-woven fabric for sanitary materials , wherein the area ratio of the pressing part of the bonding concave or convex part is 5 to 25%, and the apparent thickness of the non-bonding uneven deformation is 105 to 157% in terms of bulkiness.

前記非結合凹凸変形が、連続した凹部あるいは凸部が押し付けられて形成された変形である事を特徴とする請求項１に記載の衛生材料用不織布。 The non-woven fabric for sanitary materials according to claim 1, wherein the non-bonded uneven deformation is a deformation formed by pressing continuous concave portions or convex portions.

前記非結合凹凸変形が、断続して散在する凹部あるいは凸部が押し付けられて形成された変形である事を特徴とする請求項１に記載の衛生材料用不織布。 The nonwoven fabric for sanitary materials according to claim 1, wherein the unbonded uneven deformation is a deformation formed by pressing concave and convex portions scattered intermittently.

請求項１〜３のいずれかに記載の衛生材料用不織布を、漏れ止め用カフまたはバックシートに使用することを特徴とする衛生材料。 A sanitary material, wherein the sanitary material non-woven fabric according to any one of claims 1 to 3 is used for a leak-proof cuff or a backsheet.