JP4715089B2 - 鉛蓄電池 - Google Patents

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Description

本発明は、電解液に逸出を防止しながら、ガスを排出させる排気構造を備えた鉛蓄電池に関するものである。
複数のセルを備えるモノブロック式の鉛蓄電池の排気構造には、大別して、各セル毎に排気栓を設けた個別排気方式と各セルから排出されたガスを一旦排気室に導き、該排気室からガスを集中して外部に排出する一括排気方式がある。個別排気方式に比べて、一括排気方式は部品点数が少なくて済むこと、極板の上部空間の容積を小さくすることが可能であって、電池の容量を減らすことなくして電池の小型化が図れること、電解液の逸出量などの利点があるところから、車載用の鉛蓄電池に広く採用されるようになった。
従来、鉛蓄電池の一括排気に関しては、電解液がミストまたは蒸気の形で電池外へ逸出するのを防ぎ、電池の内圧が上昇しないようにガスをスムースに排出させる点で幾つかの提案がされている。例えば、排気室内で電解液のミストや蒸気を含んだガスを水平方向に流し、この間に電解液のミストや蒸気を結露させることによりガスと電解液を分離、ガスを外部に排出すると共に、結露した電解液をセル内に還流する構造となっている。(特許文献1、特許文献2参照)
米国特許第4486516号公報 特開平8−22815号公報
また、ガスと電解液の分離の効率を高めるために、前記ガスが水平方向に流れる距離を出来るだけ長くした一括排気の構造が提案されている。(特許文献3参照)
特開2001−84981号公報
また、排気室から電池外部に至るガス排出口に多孔性フィルターを配置し、電解液のミストや蒸気が排出されるのを防ぐと共に、フィルターの下側に空間を設けてフィルターが電解液で濡れて目詰まりするのを防いだ排気構造が提案されている。(特許文献4参照)
特開平6−176748号公報
車載用鉛蓄電池においては、車が振動したときに電解液面が波打ったり、車を登坂させるときに電解液面が傾いたりする。前記特許文献1〜3に提案の方式では、電解液面が波打ったり、傾いたりしたときに、電解液がセルと排気室を連通するガス排出口を通って、セル内の電解液が排気室に飛び出る虞があった。また、誤って電池を横転させたときに電解液が排気室から電池外部に溢れ出る虞があった。また、集中排気室の上蓋側に空間が確保されずに、ガス排出機能が損なわれたり、フィルターが集中排気室の床面に落下してフィルターの機能が発揮できない虞があった。
本発明は、一括排気方式を採用した従来の鉛蓄電池の欠点に鑑みなされたものであって、ガスの排出機能、電解液の逸出防止機能に優れ、さらに電池を横転させたときにも電解液が漏出することのない鉛蓄電池を提供せんとするものである。
本発明においては、鉛蓄電池の排気構造を以下の構成とすることによって前記課題を解決する。(1)本発明に係る鉛蓄電池は、複数のセルを収納する電槽2と、該電槽2の上面を覆う中蓋3と、該中蓋3の凹部を覆う上蓋4を備え、前記中蓋3の凹部と前記上蓋4とによって囲まれた空間を形成するとともに、該空間に、前記空間を排気室間隔壁32で分割して前記セル数と同数の排気室37を設けるとともに隣り合う排気室同士を連通させ、前記セルから発生するガスを排出するガス排出口34と前記ガスとともに排出された電解液をセル内に還流させるための電解液還流口33とで構成された開口を設けるとともに該開口を介してセルと排気室とを連通させ、かつ前記排気室37に連通する集中排気室45を備え、前記セルから発生するガスを前記ガス排出口34、前記排気室37および前記集中排気室45を経由して外部に一括排気する機構を備えた鉛蓄電池1において、前記開口内をガス排出口34側と電解液還流口33側とに区画してセル連通小室35とするとともに前記開口と前記排気室とを区画する隔壁32’を配置し、ガス排出口34側のセル連通小室35と電解液還流口33側のセル連通小室35間を上蓋4に設けた切り欠き54を介して連通させ、電解液還流口33と排気室37とを中蓋3の凹部に設けた切り欠き36を介して連通させたことを特徴とする。
(2)本発明に係る鉛蓄電池は、前記(1)に記載の蓄電池において、前記排気室37は、ジグザグに斜行させて配置した少なくとも2つの隔壁41、42によって3つ以上の排気小室38、39、40に区画されるとともに隣接する排気小室同士を前記隔壁41、42に設けた切り欠き43、44を介して連通させ、かつ床62をセル連通小室35との距離が小さくなるほど傾斜が大きくなるようにするとともに前記切り欠き43、44を床62の傾斜が大きくなる方に設けたことを特徴とする。

(3)本発明に係る鉛蓄電池は、前記(1)に記載の蓄電池において、前記集中排気室45を、複数の排気室37のうち、両端部に位置する少なくとも一つの排気室に隣接させて位置させるとともに、該排気室と集中排気室45とを区画する隔壁32”を配置し、セル連通小室35から最も離れた排気小室40と集中排気室45とが連通するように前記隔壁32”に切り欠きまたは透孔46を設けたことを特徴とする。
前記(1)に記載の本発明電池によれば、電池を転倒させた場合にも電解液の漏出の虞の小さい一括排気方式の鉛蓄電池とすることができる。
前記(2)、(3)に記載の本発明電池によれば、排気ガスとそれに含まれる電解液のミストや蒸気の分離機能に優れた鉛蓄電池とすることができる。また、電池を転倒させた場合にも電解液の漏出の虞がさらに小さい一括排気方式の鉛蓄電池とすることができるとともに、排気室内で結露した電解液の還流がスムースに行われる鉛蓄電池とすることができる。
以下、本発明の詳細について、1実施形態により説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、上蓋を外した状態での本発明の1実施形態に係る6セルモノブロック型の鉛蓄電池1を斜め上から見た斜視図である。2は電槽で、その内部は、電池の側辺のうち短辺に平行に配置された5個の隔壁(図示せず)によって6セルに分割されており、それぞれのセルに1組の正極板、負極板およびセパレータからなる極板群と希硫酸からなる電解液(図示せず)を収納している。図1の3は、電槽2の上に装着した中蓋で、4は、中蓋3の凹部に装着する上蓋である。電槽2、中蓋3、上蓋4は、何れもポリプロピレン製の成形体であり、電槽1の側壁上端(図示せず)と中蓋2の側壁下端(図示せず)および中蓋3の凹部に設けた隔壁の上端と上蓋の隔壁の下端(図示せず)は熱融着されて、それぞれ気密に接合されている。なお5は、鉛合金製の正極端子、6は、鉛合金製の負極端子である。
図2は、前記中蓋3を上から見た図である。中蓋3に設けた凹部31は、斜線を施した隔壁37′によって、電池の内側空間と外側空間に区画され、さらに電池の内側空間は、隔壁によってセル数と同じ6個に区画されている。
一括排気を図るための構造には、排気室とは別に各セルに直結する排気用通路を設ける方法もあるが、集中排気室を電池の端部に配置し、排気ガスを各セルに対応する排気室を横断的に移行させて集中排気室に導き、集中排気室から電池の外へ排気する方が構造が簡単で排気経路のスペースが小さくて済む点から好ましい。この方式においては、隔壁によって形成された前記6個の区画を排気ガスが横断的に移行できるように連通させる必要がある。しかし、電池の使用中にセル間に電解液量の差が生じないようにするためには、各セルに対応する排気室内で結露した電解液が前記区画を横断的に移行することなく、対応するセル還流させる必要がある。そのためには、電解液が横断的に6個の区画間を横断的に移行するのを防ぐ排気室間障壁32を設けることが好ましい。
後記のように上蓋の内面にも中蓋の隔壁に対応して、前記電池の内側空間を6個の室に区画する隔壁が設けられており、上蓋の隔壁には6個の室内を横断的にガスが移行できるように切り欠きが設けられ、これに対して、中蓋の場合、室を6に分割する排気室間隔壁32には切り欠きを設けず、排気室間隔壁32を介して電解液が6個の区画を横断的に移行するのを防ぐための障壁とすることが好ましい。
前記区画のうち1個の区画を例に採って説明すると、35は、セル連通小室で該セル連通小室とセルとは、排気室で結露した電解液をセル内に還流する電解液還流口33、セルで発生したガスをセル連通室35に排出するガス排出口34を介してセルと連通している。セル連通小室35は、隔壁によって排気室37と区画され、隔壁に設けた切り欠き36を介して排気室37と連通しており該切り欠き36以外は隔壁によって排気室37と隔離されている。
また、排気室37は、2つの隔離板41、42によって3つの小排気室(38、39、40)に区画されており、該隔壁にはそれぞれ1個の切り欠きを設け、隣り合う排気小室同士は、前記隔離板41、42に設けた切り欠き43および44を介して連通している。後記の如く排気室の床面はセル連通小室35に近い側ほど低く、セル連通小室からの距離が大きくなるほど高くなるように、中蓋の短辺に沿って傾斜を持たせている。前記隔壁に設けた切り欠き(43、44)は、排気室の床面に設けた傾斜に平行な直線上に重ならないように配置して(図ではジグザグの位置にある)排気室を通過するガスの流路を長くしている。このことによって、排気室を通過する間に排気ガスに混入する電解液のミストや蒸気を効率良く結露させ、排気ガスから除去する。
45は、集中排気室で、隔壁32″によって排気室37(図では小排気室39)と区画されており、隔壁32″に設けた切り欠き46によって、3つの小排気室のうち、セル連通室から最も離れたところに位置する小排気室40に連通している。
47は、注液室で、セルに開いた開口48を備え、周囲を隔壁47′によって排気室37(図では小排気室40)と区画されている。49は、中蓋3の凹部に後記上蓋4を装着するときの位置合わせ用ピンで後記上蓋に設けた筒状穴60と嵌合する。50は上蓋との接合を強固にするための接合用凸部である。
図3は、上蓋4を内面から見た図であり、斜線で示した前記上蓋の隔壁37′と接合する隔壁51と、上蓋に設けた位置合わせ用ピンに嵌合する筒状穴60を備える。電池内空間を6個に分割する排気室間隔壁32には、切り欠き52を設け排気ガスが排気室間で横断的な移行を可能にするための経路を形成している。また、該切り欠きに対向する位置に電解液の移行を抑制するための邪魔板53を配置している。さらにセル連通小室35のガス排気側と液還流側を区画する隔壁に切り欠き54を設け、セルから排出されたガスが排気室37へ移行するための経路を形成し、該切り欠きと対向する位置に邪魔板55を配置してガスに混じってセルから排出される電解液が排気室37へ移行するのを抑制している。
上蓋4を中蓋3の凹部の上に装着したときに、前記中蓋3の隔壁と上蓋4の隔壁はピッタリ重なる位置に配置されており、中蓋3の隔壁の上端と上蓋の隔壁の下端は、熱融着によって接合される。このように中蓋の隔壁と上蓋の隔壁を接合することによって、セル連通室と排気室、隣り合う排気小室同士、排気室と集中排気室は隔壁に設けた切り欠きを除いて隔離される。
また、図2および図3に示すように注液室47を取り囲む隔壁には切り欠きを設けず、上蓋の隔壁と中蓋の隔壁を接合することによって、注液室と排気室、注液室と電池外空間は気密に隔離する。
図4は、中蓋3の凹部に上蓋4を装着し、中蓋の凹部に設けた隔壁と上蓋の内面に設けた隔壁を接合させた状態を示す図であって、図2、図3のA−Aの線で示した部分の断面図である。中蓋3の凹部床壁62は、図4に示す如く、セル連通小室35に近い程低く、セル連通室35から遠い位置程高くなるように傾斜を持たせている。また、図2に示したように、排気室37を3個の排気小室38、39、40に分割する隔壁41、42を前記床壁62の傾斜に対して斜行させ、排気室間隔壁32と隔壁41、42のなす角度θを鋭角にし、かつ、隔壁41、42の切り欠き43、44を前記傾斜した床面の最も低い位置に配置している。これによって、電池が通常の状態(水平に置かれた状態)では、排気室37内で結露した電解液が排気室の床壁62に設けた傾斜に沿って電解液還流口側に移行し、滞留する虞がない。
セルの内部空間は、セル連通小室35と排気室37を連通させるために設けた隔壁36の切り欠きを除いて排気室37、さらには電池の外部空間と気密に封鎖されている。誤って電池を横転させた場合、電解液はセルからセル連通小室35に溢れ出て該セル連通室35を満たし、電解液面はセル連通室と排気室を連通させるために設けた隔壁の切り欠き36に至る。前記のようにセルの内部空間は該切り欠きを除いて電池の外部空間と気密に隔離されているので前記切り欠き36が電解液で塞がれている状態では空気がセル内に侵入することができず、前記切り欠き36に至った電解液面に大気圧が加わるので、セル連通小室35を下側になるように転倒させた場合、セル連通室35が上側になるように転倒させた場合いずれの場合にもセル内の電解液が排気室37に侵入するのをくい止めることができる。
また、セル連通小室35が下側になるように転倒させた場合、排気室中に結露した電解液は排気室37を排気小室38、39、40に分割する隔壁に設けた切り欠き43、44を通ってセル連通室側35に移行するので、集中排気室に電解液が侵入するのを防ぐことができる。他方、セル連通室が上側になるように横転させた場合でも、図2、図3に示すように、排気室37に少なくとも2つの(本実施形態では2つ)隔壁41、42を配置し、各々の隔壁41、42の各々の隔壁に設けた切り欠き43、44を排気室37の床面の傾斜に対してジグザグに配置し、傾斜に平行な直線状に重ならないように配置しているので、電池を横転させた場合にも隔壁同士が上下方向に重なることがなく、セル連通小室35に近い排気小室38で結露した電解液が中間の小排気室39を素通りするのを防ぐことができる。また、排気室37を分割する隔壁を斜行させ、排気室間隔壁32と隔壁41、42のなす角度θを鋭角とすることにより、各排気小室が液溜空間を形成し、排気室内で結露した電解液が集中排気室へ移行するのを防ぐ。液溜空間を大きくするためには、隔壁41、42の切り欠き43、44に接する端部を図2、図3に示すように、セル連通室35の方向(排気室の床壁62が低い方向)に向かって屈曲させておくことが好ましい。
また、集中排気室45を上蓋4の短辺のほぼ中央に位置させ、集中排気室45がセル連通小室35から最も離れた排気小室40に連通し、セル連通小室35が下側になるように横転した状態においては、セル連通小室35が該排気小室40の上側に位置するようにすることによって排気室中で結露した電解液が集中排気室へ移行するのを防ぐことができるのでさらに好ましい。
セルから排出されたガス中に混入した電解液のミストや蒸気は排気室37を通る間に結露し、その殆どが集中排気室45に至る迄に除去される。しかし、集中排気室45に至ったガスの中にも微量の電解が含まれる虞がある。該微量の電解液を除去するため、図4に示した如く、集中排気室を囲む上蓋4の隔壁57の内側にフィルターとしてポリプロピレン製やセラミックス製の多孔体63を嵌合させる。排気室内の圧力を高めることなくスムースに排気するためには、ガスはフィルターの厚み方向に通過することが好ましい。そのためには、フィルターと上蓋4の内壁面との間に空間を設ける必要がある。該フィルター63は集中排気室の筒状隔壁57に嵌合して係止しているので位置決めが難しいが、上蓋の内面に凸部56を設けることによって上蓋壁面とフィルターの間に間隔を設けることができる。該方法は簡便であり、且つ、一定の間隔を確保できる点で好ましい方法である。凸部56の形状や数量は特に限定されるものではないが、フィルターと上蓋の内壁面の間隔を平行にするには、上蓋壁面の集中排気室の内周部分に設けた環状の段差とするか、少なくとも3つの凸部56を等間隔に配置することが好ましい。該構成とすることによって、集中排気室に移行したガスは、フィルター内をその厚さ方向に移行し、集中排気室45の上蓋側空間に至り、排出路59を通って外部に排出される。
集中排気室45の床面には、集中排気室と小排気室を連通させるための隔壁に設けた切り欠き(図2の46)に近い程低く、切り欠きから遠くなるほど高くなるように傾斜を設けることが好ましい。また、ガスを電池外へ排出するための排出路59を切り欠きに46近い位置に設けることが好ましい。セルから排出されるガスによって排気室内の圧力が上昇した状態では、前記排気室内のガス圧によってガスが排気室から集中排気室45に移行する際、ガスの流れは集中排気室への入り口(切り欠き46に相当)から離れた奥の部分に集中し易い、従って、排気室で結露せずにガスに混入した微量の電解液のミストや蒸気の流れも集中排気室の奥の法に集中し易く、集中排気室の奥の部分で電解液が結露してフィルター63が目詰まりを起こす虞がある。集中排気室45の床の傾斜、集中排気室45から電池の外へ通じるガス排出路59の配置を前記の構成とすることによって排気ガスが均等にフィルターを通過するようにすることができる。
上蓋3と上蓋4の隔壁同士を熱融着によって接合する際、隔壁を加熱して軟化させた状態で上蓋と下蓋の隔壁同士を押圧するので隔壁が変形する虞がある。上蓋の集中排気室に装着したフィルター63は、上蓋4の内面に設けた集中排気室形成用の筒状隔壁57の中に嵌合して係止めしているので、上蓋4の隔壁57が変形して隔壁57の内寸に変化が起きるとフィルター63がはずれてしまう虞がある。このような不具合の発生を防ぐため、中蓋3の上面に設けた隔壁32″に比べて、上蓋の隔壁57の機械的強度を高くして、両者を接合した時に上蓋に設けた隔壁に変形が生じ難くすることが好ましい。具体的には図4に示した如く、中蓋の隔壁32″の厚さに比べて、上蓋の隔壁57の厚さを大きくすることが好ましい。両者の厚さの比率は特に限定されるものではないが、上蓋の隔壁57の厚さを中蓋の隔壁32″の厚さの1.5〜3倍に設定するのが好ましい。また、上蓋4の隔壁57の厚さを大きく設定し、該上蓋4の隔壁57の外周面に隔壁の高さ方向にリブ状突起58を設けることが更に好ましい。該リブ状突起の形状、寸法、数量は特に限定されるものではないが、少なくとも3箇所、隔壁の外周に沿って等間隔に配置されることが好ましい。
図2に示したように、中蓋3には注液口48を設ける。注液口48を設けることによって、電槽上に中蓋3を装着した後に注液することが可能となり、注液後の電池組立工程において、電池に揺れや振動が加わっても電解液があふれ出る虞がなくハンドリングが容易となる。注液後中蓋3の凹部31に上蓋4を装着し中蓋3と上蓋4の隔壁を熱融着することによって気密に接合し、前記注液口48を囲む隔壁47′と上蓋4の壁面で排気室と気密に隔離した注液室47を形成することによって、電池を横転させた場合でも注液口48を通ってセル内の電解液が排気室37や、電池の外に漏出するのを防ぐことができる。
図5は、集中排気室45のうち上蓋側の構造と排気路59を示す図である。集中排気室45の下方から流れてきたガスは、隔壁57に嵌着したフィルター63を通過して、上蓋の内面に当接する空間に移行し、排気路59を経由して電池の外へ排出される。なお、上蓋の内面に設けた凸部56により前記上蓋の内面に一定の大きさを有する空間が確保される。
前記のように、中蓋3の凹部31には上蓋との位置合わせ用のピン状凸部49を設け、上蓋の内面には、前記ピン状凸部49と嵌合させるための筒状穴60を設ける。中蓋の位置合わせ用部材を前記ピン状凸部49とすることによって、電槽2に中蓋3を装着し、電解液を注液したあと電槽外面を洗浄する工程で中蓋上面が洗浄水で濡れた場合でも嵌合部に水が残溜することをなくし、異物を噛み込む虞がなくする利点がある。
以上、1実施形態により本発明の詳細を説明したが、本発明は前記1実施形態に限定されるものではない。
本発明に係る鉛蓄電池の上蓋を外した状態を斜め上から見た斜視図である。 本発明に係る鉛蓄電池の中蓋を上から見た平面図である。 本発明に係る上蓋の内面を示す平面図である。 本発明に係る鉛蓄電池の中蓋の凹部に上蓋を装着した状態を示す断面図である。 本発明に係る鉛蓄電池の集中排気室の上蓋部分の断面および側面を示す図である。
3 中蓋
4 上蓋
31 中蓋凹部
32 排気室間隔壁
32″ 中蓋に設けた集中排気室形成用隔壁
33 電解液還流口
34 ガス排出口
35 セル連通小室
37 排気室
38、39、40 排気小室
36、43、44、46 中蓋の隔壁に設けた切り欠き
45 集中排気室
47 注液室
49 ピン状凸部
52、54 上蓋の隔壁に設けた切り欠き
56 凸部
57 上蓋に設けた集中排気室形成用隔壁
60 筒状穴
63 フィルター

Claims (3)

  1. 複数のセルを収納する電槽2と、該電槽2の上面を覆う中蓋3と、該中蓋3の凹部を覆う上蓋4を備え、前記中蓋3の凹部と前記上蓋4とによって囲まれた空間を形成するとともに、該空間に、前記空間を排気室間隔壁32で分割して前記セル数と同数の排気室37を設けるとともに隣り合う排気室同士を連通させ、前記セルから発生するガスを排出するガス排出口34と前記ガスとともに排出された電解液をセル内に還流させるための電解液還流口33とで構成された開口を設けるとともに該開口を介してセルと排気室とを連通させ、かつ前記排気室37に連通する集中排気室45を備え、前記セルから発生するガスを前記ガス排出口34、前記排気室37および前記集中排気室45を経由して外部に一括排気する機構を備えた鉛蓄電池1において、前記開口内をガス排出口34側と電解液還流口33側とに区画してセル連通小室35とするとともに前記開口と前記排気室とを区画する隔壁32’を配置し、ガス排出口34側のセル連通小室35と電解液還流口33側のセル連通小室35間を上蓋4に設けた切り欠き54を介して連通させ、電解液還流口33と排気室37とを中蓋3の凹部に設けた切り欠き36を介して連通させたことを特徴とする鉛蓄電池。
  2. 前記排気室37は、ジグザグに斜行させて配置した少なくとも2つの隔壁41、42によって3つ以上の排気小室38、39、40に区画されるとともに隣接する排気小室同士を前記隔壁41、42に設けた切り欠き43、44を介して連通させ、かつ床62をセル連通小室35との距離が小さくなるほど傾斜が大きくなるようにするとともに前記切り欠き43、44を床62の傾斜が大きくなる方に設けたことを特徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池。
  3. 前記集中排気室45を、複数の排気室37のうち、両端部に位置する少なくとも一つの排気室に隣接させて位置させるとともに、該排気室と集中排気室45とを区画する隔壁32”を配置し、セル連通小室35から最も離れた排気小室40と集中排気室45とが連通するように前記隔壁32”に切り欠きまたは透孔46を設けたことを特徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池。
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