JP4712026B2 - 永久磁石型モータ及び圧縮機 - Google Patents

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Description

この発明は、冷蔵庫、除湿機、エアコンなどの圧縮機に用いられる永久磁石型モータ及びこれを用いた圧縮機に関するものである。
近年、エアコンや冷蔵庫用の圧縮機駆動用のモータなどでは、回転数の制御が容易で、モータ効率の良い永久磁石型モータが使用されている。
永久磁石型モータは圧縮機運転中の振動、運転騒音を防止するために例えば次のようになされていた。
シャフトの出力軸端のアンバランスを修正するために、ロータの両側にバランスウエイトを設け、ロータコアの軸方向長さをステータコアの軸方向長さよりも大きくし、かつ、ロータコアの軸方向中心を、ステータの軸方向中心よりも反出力側にずらす。(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−134882号公報(第5頁、第6頁、図3)
以上の様に、従来の圧縮機駆動用の永久磁石型モータは、ロータ鉄心部の軸方向長さをステータ鉄心部の軸方向長さより大きくなるように構成していたため、永久磁石をロータ鉄心部の内部に埋め込んで構成した磁石埋め込み型ロータを用いた場合、永久磁石の作る磁束が、ロータ鉄心部の軸方向の端部において、磁石極間外周部の薄肉連結部を通って隣の磁極の永久磁石へ戻る経路の短絡磁束(Φ1)が発生し、トルクに寄与する有効な磁束が減少し、所望のトルクを得るための電流が増大し、銅損を増大させていた(課題A)。
また、ステータ巻線に流れる電流によって作られる磁束が、ロータ鉄心部の軸方向の外周端部を通る経路の漏れ磁路が発生することにより、所望のトルクを得るためにより多くの電流が必要となり、銅損を増大させていた(課題B)。
さらに、ステータ巻線のコイルエンド部とロータ鉄心部が対向して配置されており、ステータ巻線に流れる電流によって作られる磁束(Φ2)がロータ鉄心部の端部に対して垂直に変化するため、ステータ巻線のコイルエンド部と対向するロータ鉄心部の端部に渦電流損失が発生し、鉄損を増大させていた(課題C)。
また、前記の課題Cに対して、ステータ巻線のコイルエンド部と対向するロータ鉄心部の端部の材質を非磁性の金属材料で構成しても、非磁性の金属材料内に渦電流が発生し、鉄損を増大させていた。
また、ステータ巻線のコイルエンド部と対向するロータ鉄心部の端部の材質を非磁性の樹脂で形成した場合は、十分なモーメントを得るのにバランスウェイトの高さが大きくなり、圧縮機が大きくなっていた。
以上のように、従来の永久磁石型モータが振動・騒音の抑制はできたとしても、同時に銅損及び鉄損の発生により、効率の低下を伴っていたのを解決するためになされたもので、本発明は、永久磁石型モータの効率低下を抑え、かつ、振動・騒音を抑制することを目的とする。また、この永久磁石型モータを使用することにより、高効率で振動・騒音の低い圧縮機を得ることを目的とする。
発明に係る永久磁石型モータは、駆動軸と、希土類磁石からなる永久磁石が挿入され、中心を貫通する駆動軸に固定されて一体に回転するロータ鉄心部を有するロータと、ロータ鉄心部の外周部から所定の間隙を設けてロータ鉄心部を囲むように形成されたステータ鉄心部を有し、巻線が施されたステータとを備えた永久磁石型モータにおいて、ロータ鉄心部の軸方向の端部にロータの慣性力を増加させる高密度部材からなる筒体状の高密度部材部を設け、該高密度部材部の外径寸法をロータ鉄心部の外径寸法より小さくし、ロータを含む高密度部材部の軸方向と平行な方向の長さは、ステータ鉄心部の軸方向と平行な方向の長さに対して、2〜3倍であるものである。
また、この発明に係る圧縮機は、上記の永久磁石型モータを用いたものである。
発明に係る永久磁石型モータによれば、駆動軸と、希土類磁石からなる永久磁石が挿入され、中心を貫通する駆動軸に固定されて一体に回転するロータ鉄心部を有するロータと、ロータ鉄心部の外周部から所定の間隙を設けてロータ鉄心部を囲むように形成されたステータ鉄心部を有し、巻線が施されたステータとを備えた永久磁石型モータにおいて、ロータ鉄心部の軸方向の端部にロータの慣性力を増加させる高密度部材からなる筒体状の高密度部材部を設け、該高密度部材部の外径寸法をロータ鉄心部の外径寸法より小さくし、ロータを含む高密度部材部の軸方向と平行な方向の長さは、ステータ鉄心部の軸方向と平行な方向の長さに対して、2〜3倍であるので、ロータの慣性力を増大させることができ、高効率で低騒音にすることができる。
また、この発明の圧縮機によれば、上記の永久磁石型モータを用いることにより、圧縮機構部の吸入、圧縮、吐出工程の中で発生していた圧力変動に伴うロータの速度変動を緩和し、振動を低減でき、密閉容器や吐出管、吸入管を伝わって発生していた騒音を抑制でき、高効率で、振動・騒音を低減することができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1を示す圧縮機駆動用の永久磁石型モータを組み込んだ圧縮機の縦断面図であり、図2は、同じく永久磁石型モータのロータの横断面図であり、図3は、同じく圧縮機の圧縮機構部を示す図である。
これらの図において、圧縮機は、密閉容器7内の上部にステータ5とロータ6からなる永久磁石型モータを配置し、下部に圧縮機構部15を配置し、両者を駆動軸13で連結し、永久磁石型モータにより駆動軸13を回転し、圧縮機構部15を働かせ、吸入冷媒を圧縮する。
永久磁石型モータのステータ5は、中心部が開口した厚さ0.3〜0.5mm程度の円板状の電磁鋼板を複数枚軸方向に積層した中空積層体であるステータ鉄心部5aとその上下両端のコイルエンド部5bからなり、ステータ鉄心部5aは中心に配置されたロータ6を空隙部12を隔てて囲うように配置され、また、外周側を焼嵌めまたは、溶接等の手段により密閉容器7に直接取り付け、保持される。ステータ5のステータ鉄心部5aには、複数のスロット(図示せず)が設けられ、このスロット内にコイルが巻回され、分布巻線または集中巻線などの巻線11が施される。
ロータ6は、中心を軸方向に貫通する駆動軸13に固定されたロータ鉄心部6aとロータ鉄心部6aの上端及び下端に取付けられ、同様に中心を軸方向に貫通する駆動軸13に固定された高密度部材からなる高密度部材部6bより形成される。
ロータ鉄心部6aは、中心部が開口した厚さ0.3〜0.5mm程度の円板状の電磁鋼板を複数枚軸方向に積層し、一体化したものである。このロータ鉄心部6aには、駆動軸13直交面において、駆動軸13を中心にして、軸方向に複数の磁石挿入孔9が設けられ、永久磁石10がロータ鉄心部6aの軸方向全体にわたって挿入される。永久磁石10としては、ネオジウム、鉄、ボロンなどを主成分とした焼結希土類磁石が用いられる。
ステータ鉄心部5aとロータ鉄心部6aとは、ロータ鉄心部6aを中にして所定の空隙部12を設けて、駆動軸13方向に同心に形成される。
ロータ鉄心部6aの上端及び下端に取付けられる高密度部材部6bは、外径をロータ鉄心部6aの外径より所定量小さくした中空円筒体である。また、高密度部材部6bは、非磁性金属製である。即ち、金属の非磁性体である真鍮(銅と亜鉛との合金)を用いている。この他に、銅、パラジウム、タングステン、塩化ニッケル、ステンレス等でもよく、高密度の非磁性材料であればよい。
ロータ鉄心部6a及び高密度部材部6bの中心を貫通し、固定する駆動軸13の圧縮機構部15側は、密閉容器7下部の軸受部14、14により回転自在に保持される。
次に、図1に示すように、ステータ5とロータ6の寸法関係を説明する。
ロータ6のロータ鉄心部6aの軸方向長さL1をステータ5のステータ鉄心部5aの軸方向の長さL2と略同一とし、ロータ鉄心部6aの両端部にロータ鉄心部6aの外径D1よりも所定量小さい外径D2の高密度部材部6bを取り付け、かつ、ステータ鉄心部5aの軸方向長さL2に対し、高密度部材部6bを含むロータ6の軸方向長さL3を所定量大きくなるように構成した。
例えば、高密度部材部6bの外径D2は、ロータ鉄心部6aの外径D1に対し、およそ0.95倍以下となるように構成している。即ち、この高密度部材部6bの外径寸法D2は、永久磁石型モータの駆動時にコイルエンド部5bから発する漏れ磁束Φ2が高密度部材部6bに鎖交して渦電流が流れない寸法まで高密度部材部6bの外径D2を小さくなるように構成している。
なお、ステータ鉄心部5aの軸方向長さL2に対し、高密度部材部6bを含むロータ6の軸方向長さL3を所定量大きくなるようにすれば、高密度部材部6bは、ロータ鉄心部6aの上端及び下端の両方に取付けなくても、どちらか一端に取付けてもよい。
さらに、ロータ6のロータ鉄心部6aの軸方向長さL1をステータ5のステータ鉄心部5aの軸方向の長さL2と略同一とせずに、ロータ鉄心部6aの軸方向長さL1をステータ鉄心部5aの軸方向の長さL2より長くしてもよい。
ステータ鉄心部5aの軸方向の長さL2に対してロータ鉄心部6aの軸方向長さL1を長くし、ロータ鉄心部6aの軸方向長さL1と略同一長さの永久磁石10を設けることによって、ロータ鉄心部6aの外周部を通りステータ鉄心部5aを鎖交する磁束を増加することができ、同一トルクを得るための電流を低減でき、銅損を低減できる。ロータ鉄心部6aの軸方向長さL1を長くすればするほど磁力が大きくなる訳ではなく、ある長さ以上では磁束はそれ以上増加しない。即ち、長さL1を長さL2の1.4倍以下とするのが望ましい。
また、高密度部材部6bを含むロータ6の軸方向長さL3は、ロータ6の永久磁石10に希土類磁石を用いた場合、ステータ鉄心部5aの軸方向長さL2のおよそ2〜3倍となるように構成されている。このロータ6の軸方向長さL3は、ロータ6にフェライト磁石を用いて構成した場合に同一効率を得るために必要なロータ鉄心幅と概略等しくなるように構成されている。即ち、希土類磁石を用いることによりフェライト磁石を用いた場合より、軸方向長さが小さくなるように設計されている。
また、圧縮機構部15は、外周部が密閉容器7に直接取付けられ、固定される。この圧縮機構部15は、図3で示すように吸入口16及び吐出口17が開口するシリンダ室を有するシリンダ18と、駆動軸13の偏心軸部に回転自在に嵌入され、シリンダ18内に配置されたピストン19と、該ピストン19に一体的に設けられシリンダ室を吸入口16に通じる圧縮室の低圧室20と、吐出口17に通じる圧縮室の高圧室21とに区画するベーン22によって構成されている。
インバータによって永久磁石型モータの駆動軸13が回転駆動されると、これに連動してピストン19が回転し、吸入口16よりシリンダ室内に冷媒ガスが吸入され、圧縮され吐出口17より吐出する。この際、永久磁石型モータの駆動軸13は、図4に示すように1回転中に大きな圧力変動(駆動トルク変動)が伴うことになる。
図5に、本モータをインバータを用いて120度矩形波駆動によって駆動した場合の電流波形を示す。図5(a)は、高密度部材部6bを取り付けない場合であり、図5(b)は、高密度部材部6bを取り付けた場合のモータ電流波形を示している。
両図の比較に示すように、高密度部材部6bを取り付けない状態では、1回転中に大きな電流脈動を発生していたのに対し、上記のような高密度部材部6bを取り付けることによって1回転中の電流脈動を低減し電流を均一化することができる。
即ち、ロータ鉄心部6aの軸方向長さL1をステータ鉄心部5aの軸方向の長さL2と略同一とし、ロータ鉄心部6aの両端部に金属の非磁性体からなる高密度部材部6bを設けたことにより、ロータ6の慣性力を増大させることができ、モータの振動・騒音を抑制できる。
なお、ステータ鉄心部5aの軸方向の長さL2に対してロータ鉄心部6aの軸方向長さL1を長くし、ロータ鉄心部6aの軸方向長さL1と略同一長さの永久磁石10を設けるようにしても同様の効果が得られる。
また、高密度部材部6bは、非磁性金属製に限らず、高密度部材からなるものであれば同様にロータ6の慣性力を増大させることができる。
また、駆動方式は120度矩形波駆動に限られるものではなく、120度以上の矩形波駆動や正弦波駆動など、他の如何なる駆動方式であっても同様の効果が得られる。
また、ロータ鉄心部6aとステータ鉄心部5a、それぞれの軸方向の長さを略同一とするか、または、略同一長さの永久磁石10を設けるロータ鉄心部6aの軸方向長さをステータ鉄心部5aの軸方向の長さより長くし、ロータ鉄心部6aの端部に設けた高密度部材部6bの材質を非磁性の金属で構成しているため、ロータ鉄心部6aの内部に設けた永久磁石10の発する磁束が高密度部材部6bを通って隣接の磁石極10aを流れる経路の漏れ磁束Φ1が発生せず、即ち、短絡磁束Φ1が発生せず、銅損を低減できる(即ち、課題Aの解消ができる)。
また、ロータ鉄心部6aとステータ鉄心部5a、それぞれの軸方向の長さを略同一とするか、または、略同一長さの永久磁石10を設けるロータ鉄心部6aの軸方向長さをステータ鉄心部5aの軸方向の長さより長くし、非磁性金属製の高密度部材部6bとロータ鉄心部6aの外径寸法関係をD2<D1とすることにより、即ち、高密度部材部6bの外径寸法D2を、ロータ鉄心部6aの外径寸法D1よりも所定量小さくことにより、永久磁石型モータ駆動時にコイルエンド部5bから発する漏れ磁束Φ2が高密度部材部6bに鎖交して渦電流が流れないので、ステータ巻線11によるロータ鉄心部6aの渦電流損失が低減でき、鉄損を低減できる圧縮機モータを実現できる(即ち、課題Cの解消ができる)。
この際、高密度部材部6bは、非磁性金属製でなく、磁性金属製でもよい。
また、特に高密度部材部6bとロータ鉄心部6aの外径寸法関係をD2<D1としなくても、高密度部材部6bを、厚さの薄い非磁性金属板(例えば、薄い真鍮板)又は磁性金属板(例えば、薄い電磁鋼板)を絶縁皮膜を介して積層しても課題Cの解消ができる。
また、ロータ鉄心部6aとステータ鉄心部5a、それぞれの軸方向の長さを略同一とするか、または、略同一長さの永久磁石10を設けるロータ鉄心部6aの軸方向長さをステータ鉄心部5aの軸方向の長さより長くし、ロータ鉄心部6aの両端部にロータ鉄心部6aの外径D1よりも所定量小さい径D2の非磁性金属製の高密度部材部6bを取り付けたので、ステータ5の巻線11に流れる電流によって作られる磁束が、ロータ鉄心部6aの軸方向の外周端部を通る経路の漏れ磁路が発生することがなく、又は低減し銅損を低減できる(即ち、課題Bの解消ができる)。
この際、高密度部材部6bは、非磁性金属製でなく、磁性金属製でもよい。
また、高密度部材部6bをロータ鉄心部6aと同様に積層体とすることにより、即ち、厚さの薄い磁性金属板の積層体とすることにより、ロータ鉄心部6aと同一の順送金型内で製造でき、製造工程が簡易化でき、製作が容易となる。
以上のように本実施の形態の永久磁石型モータによれば、ロータ鉄心部6aの軸方向の端部に高密度部材からなる高密度部材部6bを設け、該高密度部材部6bの外径寸法をロータ鉄心部6aの外径寸法より小さくしたので、ロータ6の慣性力を増大させることができ、かつ、ロータ鉄心部6aの渦電流損失が低減でき、鉄損を低減でき、モータの効率向上及び振動・騒音を抑制できる。
また、ロータ鉄心部6aの軸方向の端部に非磁性金属製の高密度部材部6bを設けたので、ロータ6の慣性力を増大させることができ、かつ、ロータ鉄心部6aの内部を流れる漏れ磁束Φ1が発生せず、銅損を低減でき、モータの効率向上及び振動・騒音を抑制できる。
また、前記の高密度部材からなる高密度部材部6b、又は磁性金属製の高密度部材部6bを、厚さの薄い磁性金属板の積層で形成したので、ロータ6の製造工程が簡易化でき、製作が容易となる。
また、高密度部材部6bを、厚さの薄い金属板を絶縁皮膜を介して積層して形成したので、ロータ6の慣性力を増大させることができ、かつ、ロータ鉄心部6aの渦電流損失が低減でき、鉄損を低減でき、モータの効率向上及び振動・騒音を抑制できる。
また、本永久磁石型モータを圧縮機に用いることにより、密閉容器7や吐出管25、吸入管26を伝わって発生していた騒音を抑制でき、空調機や冷蔵庫などユニットとしての騒音を低減することが可能である。即ち、振動・騒音を抑制できる効率の高い圧縮機となる。さらに、永久磁石型モータのロータ6の高密度部材部6bを積層体で形成することにより、永久磁石型モータの製造が容易となり圧縮機の低コスト化ができる。
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2を示す圧縮機駆動用の永久磁石型モータを組み込んだ圧縮機の縦断面図であり、図7、図8は、それぞれ、同じく永久磁石型モータのロータ鉄心部の横断面図と高密度部材部の横断面図であり、図9、図10は、それぞれ、同じく永久磁石型モータの別のロータ鉄心部の横断面図と高密度部材部の横断面図である。
本実施の形態では、ロータ6のロータ鉄心部6aの端部に設けた高密度部材部6bの材質を金属の磁性体で構成し、且つ、高密度部材部6bの外形寸法D3をロータ鉄心部6aに設けた磁石挿入孔9の外形寸法D4以下となるように構成している。更に、ロータ鉄心部6aの端部に設けた高密度部材部6bは、少なくとも一面に絶縁皮膜を施した0.3〜0.5mm程度の薄い電磁鋼板を一枚づつ積層して構成する。
高密度部材部6bは、ロータ鉄心部6aの上端及び下端の両方に取付けなくても、どちらか一端に取付けてもよい点、及びロータ鉄心部6aとステータ鉄心部5a、それぞれの軸方向の長さを略同一とするか、または、略同一長さの永久磁石10を設けるロータ鉄心部6aの軸方向長さをステータ鉄心部5aの軸方向の長さより長くする点を含めて、その他の構成は実施の形態1と同様であるので、以下、主として相違点を説明する。
図7、図8に示すロータ6のロータ鉄心部6aと高密度部材部6bの例では、駆動軸13の軸方向と直交するロータ鉄心部6aの断面上で、六角形状に配置した磁石挿入孔9に平板の希土類磁石である永久磁石10を挿入する。また、駆動軸13の軸方向と直交するロータ鉄心部6aの断面(ロータ鉄心部6aの軸直交面)上で、対向する磁石挿入孔9の外形寸法をD4とし、駆動軸13の軸方向と直交する高密度部材部6bの断面(高密度部材部6bの軸直交面)での軸方向相当の高密度部材部6bの外形寸法をD3とすると、軸方向で対応するD3、D4の関係がD3≦D4とする。即ち、高密度部材部6bの軸直交断面の外形寸法D3を磁石挿入孔9の軸直交断面の軸方向対応の外形寸法D4以下とする。
また、別の例として、図9で示すように、ロータ鉄心部6aの軸直交断面で、12枚の永久磁石10をV字型に配置した場合は、高密度部材部6bの軸直交断面は図10で示すようになり、同様にD3、D4の関係をD3≦D4とし、高密度部材部6bの軸直交断面の外形寸法D3を磁石挿入孔9の軸直交断面の軸方向対応外形寸法D4以下とする。
以上のように、本実施の形態の永久磁石型モータによれば、ロータ鉄心部6aの軸方向の端部に磁性金属製の高密度部材部6bを設け、該高密度部材部6bとロータ鉄心部6aの磁石挿入孔9、それぞれの軸直交断面での軸方向対応の外形寸法をD3、D4としたとき、D3≦D4としたので、実施の形態1と同様に高密度部材部6bにより、低振動・低騒音の圧縮機モータを実現でき、かつ、D3≦D4の関係から、永久磁石10の磁路形成による有効磁束の減少が防止でき、銅損を低減できる(課題Aの解消)。
また、高密度部材部6bにより、低振動・低騒音の実現とともに、高密度部材部6bを厚さの薄い磁性金属板を絶縁皮膜を介して積層して形成したので、ステータ巻線11によるロータ鉄心部6aの渦電流損失が低減でき、鉄損を低減できる圧縮機モータを実現できる(課題Cの解消)。
なお、磁性金属板は、非磁性金属板でも課題Cの解消に有効である。
また、高密度部材部6bの形状を、磁石挿入孔9の外径寸法D4よりも若干小さく、磁石挿入孔9の内径寸法より大きくなるように構成することで、軸方向の永久磁石10の保持を容易にすることができる。
また、ロータ鉄心部6aと同様に高密度部材部6bも積層鉄心によって構成(厚さの薄い磁性金属板の積層)されているため、ロータ鉄心部6aと同一の順送金型内で高密度部材部6bを製造することができ、製造工程を低減した低コストな永久磁石型モータが提供できる。
また、本永久磁石型モータを用いることにより、低騒音で高効率の圧縮機を実現できる。さらに、永久磁石型モータのロータ6の高密度部材部6bを積層体で形成することにより、永久磁石型モータの製造が容易となり圧縮機の低コスト化ができる。
実施の形態1、2において、永久磁石型モータは、ロータ鉄心部6aの端部に高密度材からなる高密度部材部6bを設けることにより、ロータ6の慣性力を増大させ、モータの振動・騒音を低減し、同時に課題A、B、Cを解消する特徴ある構成を設けることにより効率を向上できるが、これらの課題A、B、Cを解消する構成は、少なくとも一構成は設けることにより効率を向上でき、さらに複数設けることにより、より高い効率の向上が可能となる。
また、このような永久磁石型モータを圧縮機に使用することにより、振動・騒音を低減し、同時に課題A、B、Cの少なくともいずれかを解消する効率の高い圧縮機を得ることができる。
この発明の実施の形態1を示す圧縮機駆動用の永久磁石型モータを組み込んだ圧縮機の縦断面図である。 図1のロータの横断面図である。 図1の圧縮機の圧縮機機構部を示す簡略図である。 圧縮機の圧力変動を示す概念図である。 永久磁石型モータの電流波形を示した図である。 この発明の実施の形態2を示す圧縮機駆動用の永久磁石型モータを組み込んだ圧縮機の縦断面図である。 図6の永久磁石型モータのロータ鉄心部の横断面図である。 図6の永久磁石型モータの高密度部材部の横断面図である。 図6の永久磁石型モータの別のロータ鉄心部の横断面図である。 図6の永久磁石型モータの別の高密度部材部の横断面図である。
符号の説明
5 ステータ、5a ステータ鉄心部、6 ロータ、6a ロータ鉄心部、6b 高密度部材部、9 磁石挿入孔、10 永久磁石、11 巻線、13 駆動軸。

Claims (5)

  1. 駆動軸と、希土類磁石からなる永久磁石が挿入され、中心を貫通する前記駆動軸に固定されて一体に回転するロータ鉄心部を有するロータと、前記ロータ鉄心部の外周部から所定の間隙を設けて前記ロータ鉄心部を囲むように形成されたステータ鉄心部を有し、巻線が施されたステータとを備えた永久磁石型モータにおいて、
    前記ロータ鉄心部の軸方向の端部にロータの慣性力を増加させる高密度部材からなる筒体状の高密度部材部を設け、該高密度部材部の外径寸法を前記ロータ鉄心部の外径寸法より小さくし、
    前記ロータを含む前記高密度部材部の前記軸方向と平行な方向の長さは、前記ステータ鉄心部の前記軸方向と平行な方向の長さに対して、2〜3倍である
    ことを特徴とする永久磁石型モータ。
  2. 前記ロータ鉄心部の軸方向の端部に非磁性金属製の高密度部材部を設けたことを特徴とする請求項1記載の永久磁石型モータ。
  3. 前記高密度部材部を、厚さの薄い金属板の積層で形成したことを特徴とする請求項1記載の永久磁石型モータ。
  4. 前記高密度部材部を、厚さの薄い金属板を絶縁皮膜を介して積層して形成したことを特徴とする請求項1記載の永久磁石型モータ。
  5. 圧縮機のモータに、請求項1〜請求項4のいずれかの請求項に記載の永久磁石型モータを使用したことを特徴とする圧縮機。
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