JP4711578B2 - 光電スイッチ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光電スイッチに関し、特に、横並びに複数の表示部を備えた光電スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
光電スイッチは、光を使って検出物の有無を検出するのに多用されており、この光電スイッチの中には表示部を備えたものが知られている。この種の光電スイッチは一つの表示部を備え、この表示部にしきい値などを表示させながら調整できるようになっており、多くの場合4桁表示が採用されている。この種の光電スイッチにあっては、表示部には、検出物が存在していないときに最大受光量が表示され、検出物が存在しているときには、この検出物によって光の一部が遮られるため、減少した受光量が表示される。。
【0003】
ところで、検出物が例えば微小物体の場合、受光量の減少も僅かであり、最大受光量と最小受光量との差が極めて小さいため、光電スイッチの検出精度が低下しがちである。すなわち、光電スイッチが誤作動することなく動作するには、最大受光量と最小受光量との間に或る程度の変化量が必要である。換言すれば、最大受光量と最小受光量との間の差が大きいほど、光電スイッチは安定した動作を行う。
【0004】
微小物体を検出するのに、現実的な対応策として、投光部と受光部とを近づけることが行われている。これによれば、受光部が受け取る実質的な受光量が増大するため、それだけ、最大受光量と最小受光量との差が大きくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、投光部と受光部とを接近させていくと、受光量が表示部で表示可能な最大値を越えてしまう虞がある。そして、受光量が表示部の表示可能な最大値で張り付いた場合、つまり表示が飽和した場合(4桁であれば「9999」)には、ユーザを混乱させてしまうだけでなく、この表示可能な最大値に基づいてしきい値の設定が行われるため、光電センサの正常な作動を期待することができなる。まだ、表示部を見ても、最大受光量と最小受光量との差を正確に把握することができない。
【0006】
そこで、本発明の目的は、表示部を備えた光電スイッチを前提として、この表示部で表示不能な状態つまり表示が飽和してしまうことを解消することのできる光電スイッチを提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、微小物体の検出に好適な光電スイッチを提供することにある。
【0008】
本発明の更なる目的は、受光部が受け取る実質的な受光量が増大したとしても、表示の飽和を解消することのできる光電スイッチを提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、複数の出力機能を備えた光電スイッチの動作確認を的確に行うことのできるだけでなく、微小物体の検出にも十分な動作能力を発揮することのできる光電スイッチを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる技術的課題は、本発明の一つの観点によれば、
横並びに配置された少なくとも第1、第2の2つの表示部を備えた光電スイッチであって、
少なくとも2つの表示部が合体して一つの表示部として機能する表示動作モードを備えていることを特徴とする光電スイッチを提供することによって達成される。
【0011】
また、上記の技術的課題は、本発明の別の観点によれば、
横並びに配置された少なくとも第1、第2の2つの表示部を備えた光電スイッチであって、
前記表示部の各々が、個々独立して動作する第1動作モードと、
前記少なくとも2つの表示部が合体して一つの表示部として動作する第2動作モードを備え、
該第2動作モードでは、受光量の演算処理が、少なくとも2つの表示部が合体して表示可能な最大桁数の範囲内で桁数が増加され、該増加された桁数で演算処理された受光量が前記合体して動作する表示部に表示されることを特徴とする光電センサを提供することによって達成される。
【0012】
【実施例】
本発明の上記の目的、他の目的並びにその利点は、添付の図面を参照した以下の本発明の好ましい実施例の詳細な説明から明らかになろう。
【0013】
図1〜図3は、実施例の光電スイッチを示すものであり、図1は光電スイッチの斜視図であり、図2はその平面図であり、図3はブロック図である。図示の光電スイッチ100は、発光部と受光部とが分離され、検出物Tを通過した光を発光部で受光する透過型の光電スイッチである。すなわち、光電スイッチ100は、本体101と投光部102と受光部103とを含む(図3)。
【0014】
本体101は、幅狭の比較的細長いボックス状のケーシング11を有し、ケーシング11の上面11aには、左右又は横並びに隣接して配置された第1、第2の表示部17、18が設けられている。この第1、第2の表示部17、18は、共に、前後又は横並びに隣接して配置された4つセクションを有し、各セクションは7セグメントLEDで構成されている。すなわち、第1、第2の表示部17、18は、数字及び/又はアルファベット文字を横並びに4つ表示することができる。従って、例えば第1、第2の表示部17、18で数値を表示するときには、4桁の数値を表示することが可能である。7セグメントLEDは、これを1色LEDで構成してもよく、また、2色LEDで構成してもよい。また、第1、第2の表示部17、18は、白黒又はカラー液晶(LCD)で構成されてもよい。
【0015】
ケーシング11の上面11aには、また、出力論理スイッチ19と、出力オン/オフ−インジケータ20と、スイング式のしきい値調整スイッチ又は上下キースイッチ21と、しきい値設定キースイッチ22(以下、SETキーという)と、表示モード切り替えキースイッチ23(以下、Mキーという)とを有し、このケーシング11の上面11aは、その他端にピボット軸を介して取り付けられた片開き式の蓋24(図1)を有し、この蓋24によって上面11aを覆うことができる。
【0016】
出力オン/オフ−インジケータ20は、受光量としきい値の関係から、検出物の有無を検出し、出力する状態を示す時に点灯又は消灯する。また、その点灯や消灯と出力状態との関係の論理(オン時に点灯又は消灯)は、出力論理スイッチ19により変更できる。
【0017】
SETキー22は、後に詳しく説明するが、しきい値を設定するのに用いられる。例えば、検出物T(図3参照)を検出エリアに配置した状態で、SETキー22を押し、次いで、検出エリアから検出物Tを取り除いた状態で、SETキー22を再び押すと、検出物Tが存在しているときの受光量と、検出物Tを取り除いたときの受光量との間の値が「しきい値」として設定される。
【0018】
図3は、光電スイッチ100の全体概要を示すブロック図である。光電スイッチ100は、発光部101に含まれる例えば光ダイオードなどからなる発光素子12及びモニタ用光ダイオード31と、受光部102に含まれる光ダイオードなどからなる受光素子13とを含む。
【0019】
光電スイッチ本体101の内部には、発光素子12を発光させるための駆動回路30と、受光素子13に接続された受光回路32と、この受光回路32からの出力信号をA/D変換するA/D変換器33と、第1、第2の表示部17、18を制御するゲートアレイ又は制御回路34と、この制御回路34からの信号を外部に送出する出力回路35とを有する。先に説明したSETキーやMキーなど各種スイッチ21〜23を含む操作部36からの信号は制御回路34に入力される。
【0020】
光電スイッチ100は、既知のように、受光素子13が獲得した受光量をしきい値と比較し、その大小によって検出物Tの有無を検出し、その結果を出力するものである。例えば、受光素子13が獲得した現在の受光量と、検出物Tの有無を検出するために設定されているしきい値は、上述した第1、第2の表示部17、18に表示される。
【0021】
第1、第2表示部17、18からなるディスプレー又はモニタの動作モードは、通常の使用に関する表示状態と、しきい値設定に関する表示状態とで大別される。
【0022】
光電スイッチの表示モードの大別
光電スイッチ100のモニタ又はディスプレー、つまり第1、第2表示部17、18に表示する情報は、次のように大別される。
(A)受光量及び/又はしきい値関連
(B)動作状態の確認
(C)各種設定事項やパラメータつまり動作機能設定
(D)ディスプレー関係
【0023】
(A)「受光量及び/又はしきい値関連」に関する表示項目
▲1▼現在の受光量及びしきい値(数値)の4桁表示
▲2▼受光量の高解像度表示(5桁表示)
▲3▼所定時間内での受光量のピーク及びボトムの数値表示
【0024】
(B)「動作状態の確認」に関する表示項目
▲1▼動作モードの確認
動作モードとは、実施例の光電スイッチ100で設定可能な複数の動作又は能力に関するものであり、最適な検出距離などによって複数の動作モードの中から一つの動作モードを設定できるようになっている。この動作モードについては、後に詳しく説明する。
▲2▼タイマモードの確認
タイマモードについては、後に説明する。
【0025】
(C)「動作機能設定」に関する表示項目
▲1▼動作モード切り替え
後に詳しく説明するが、光電スイッチ100は、複数の動作モードから一つの動作モードを選択して使用することにより、検出環境に適合した能力で使用できるようになっている。
【0026】
▲2▼タイマモードのオン/オフ切り替え及びタイマ値設定
タイマモードがOFFされると、光電スイッチ100が検出物Tの存在を検出すると直ちに検出信号を出力し、検出物Tの存在を検出している間、検出信号を出力し続ける。これに対して、タイマモードをONすると、検出物Tの存在を検出した後、設定した遅延時間が経過した後に、ON信号を出力するか、又は、検出物Tの存在が無くなったことを検出した後、設定した遅延時間が経過した後に、OFF信号を出力する。この遅延時間(タイマ値)についても任意に設定することができる。
【0027】
また、このタイマモードのオン/オフ切り替えは、ワンショット制御を含む。ワンショット制御とは、例えば検出物Tを検出した際、この検出物Tを検出している期間に影響されず、検出に対応して一度だけ生成されるON信号の立ち上がりから一定時間ON信号を出力するものである。具体的には、検出物Tが微小物体で実際の検出時間が短い際に、ON信号をそれよりも長い時間に設定したい場合や、逆に実際の検出時間が長い場合に、それよりも短いON信号出力時間を設定したい場合に使用される。また、このON信号出力時間の長さはタイマ値として任意に設定することができる。
【0028】
▲3▼微分モードの切り替え
この微分モードをオンすると、デジタル処理により、受光量の微分波形が出力される。この微分モードは、検出物Tの通過の際の信号の立ち上がり又は立ち下がりの検出つまりエッジ検出などに用いられる。
▲4▼基本表示画面である「しきい値関連表示」での表示モードの設定
光電スイッチ100にあっては、「しきい値関連表示」に関する一部の項目だけを表示する部分表示モード(「Std」モード)と、全ての項目を表示する全表示モード(「Full」モード)とに選択可能である。
【0029】
(D)ディスプレー関係に関する表示項目
▲1▼エコモードの切り替え
エコモードは、2段階に設定できるようになっている。第1段階は、これを「ハーフ(Half)」モードと呼ぶが、数値などが単に例えば赤又は緑の小さなランプ状の表示形態に変り、何らかのキーを押すと、通常の表示つまり数値又は文字に戻る。第2段階は、これを「オール(All)」モードと呼ぶが、数値などが完全に消灯して何らかのキーを押すと通常の表示に戻る。
【0030】
以上、列挙した表示項目の単なる例示であり、光電スイッチが益々多機能化すれば、これに伴って表示すべき情報として別の項目が追加されることになるであろうし、設計する光電スイッチの付加的な機能に応じて表示項目が変更されるのは勿論である。
【0031】
光電スイッチ100の第1、第2の表示部17、18での情報表示に関し、その概要は次のとおりである。
【0032】
▲1▼第1の情報群と第2の情報群とに大別してある。
基本表示画面に表示される第1の情報群は、(A)「受光量及び/又はしきい値関連」の項目と(B)「動作モード設定状態の確認」の項目とからなる。第2の情報群は、(C)「各種設定事項やパラメータ」に関する項目と(D)「ディスプレー設定関連」の項目からなる。
【0033】
▲2▼基本表示画面を構成する第1の情報群のうち、ユーザの使用頻度や必要性の度合いなどを考慮に入れて、特に使用頻度や必要性の度合いの高い項目だけを表示する部分表示モード(「Std」モード)と、全ての項目を表示する全表示モード(「Full」モード)とを択一的にユーザが選択できるようになっている。
【0034】
▲3▼第2表示画面は第2の情報群の「動作機能設定」及び「ディスプレー設定関連」に関するものであるが、この第2情報群に含まれる項目の中から、光電スイッチ100の基本的な設定に関するもの又はユーザの使用頻度や必要性の度合いの高い項目だけを表示する部分表示モード(「Easy」モード)と、全ての項目を表示する全表示モード(「Pro」モード)とを択一的にユーザが選択できるようになっている。「Easy」モードと「Pro」モードとの使い分けは、通常の使用状態で必要な設定項目であるか、特別な使用状態で必要とされる設定項目であるかによって行うようにしてもよい。
【0035】
光電スイッチ100の第1、第2の表示部17、18での表示に関する操作については、モード切り替えキースイッチ(Mキー)23を例えば3秒間以上押し続ける(以下、「長押し」という)ことによって、第1群の項目を表示する基本表示画面(「受光量及び/又はしきい値関連表示」モード)から、第2群の項目を表示する第2表示画面(「動作機能設定」モード)へジャンプつまり移行する。すなわち、Mキー23を長押しすることを条件に、第1群の項目を表示する基本表示画面から、第2群の項目を表示する第2表示画面に切り替わる。
【0036】
勿論、この表示群の切り替えに関し、別途、そのための専用のキー又はスイッチを用意するようにしてもよいし、光電スイッチ100に含まれる別のスイッチに、この表示群の切り替えの機能を付加するようにしてもよい。また、2つのキー又はスイッチを同時に押すことにより、基本表示画面から第2表示画面へ移行するようにしてもよい。
【0037】
基本表示画面である「受光量及び/又はしきい値関連表示」モードに関し、「Std」モードと「Full」モードとの切り替えメニューは、これに関する項目を基本表示画面の中に設けて、この基本表示画面の中で、ユーザが「Std」モード又は「Full」モードの選択できるようにしてもよい。
【0038】
また、第2表示画面である「動作機能設定」モードに関し、「Easy」モードと「Pro」モードとの切り替えは、後に説明するように、基本表示画面から第2表示画面に移行する途中で行うようにしてもよく、また、第2表示画面の中で、先ず実質的に「Easy」モードで表示する項目の一連のディスプレイを完了した後で、次に、実質的に「Pro」モードで表示する項目へ進むか、又は第2表示画面の表示を完了して基本表示画面へ戻るか、をユーザに選択させるようにしてもよい。
【0039】
図4は、光電スイッチ100の使用に関するディスプレーの概要を示す。第1群の項目を表示する基本表示画面である「受光量及び/又はしきい値関連表示」モードから、第2群の項目を表示する第2表示画面である「動作機能設定」モードへの移行は、Mキー23を継続的に3秒以上の押し続ける「長押し」により行うことができるが、その途中で、「Easy」又は「Pro」の何れかをユーザに選択させる選択画面が表示され、この選択画面で、ユーザが「Easy」又は「Pro」のいずれか一方を選択してこれを設定することにより、第2表示画面での表示モードが設定される。この「Easy」又は「Pro」の選択つまりメニューの切り替えは、上下キースイッチ21を操作することにより行うことができ、次いで、Mキー23を、比較的短い時間押すことにより、選択されたモードの設定が行われると共に第2表示画面である「動作機能設定」モードに移行する。そして、この第2表示画面での表示は、選択された「Easy」又は「Pro」モードで実行される。
【0040】
「受光量及び/又はしきい値関連表示」モード(基本表示画面)(図5)
基本表示画面での表示は、(A)「受光量及び/又はしきい値関連」及び(B)「動作状態の確認」の項目を含む。
【0041】
図5は、「Full」モードでの基本表示画面(「受光量及び/又はしきい値関連表示」モード)のフローを示す。「受光量及び/又はしきい値関連表示」モードの初期画面である第1画面(「しきい値(数値)」&「現在の受光量(数値)」)は、Mキー23を比較的短い時間押すことによって、しきい値に関連した第2、第3の画面に順次切り替わり、更に、Mキー23を比較的短い時間押すと、動作モードなどの現在の設定状態を示す第4画面に変わり、更に、Mキー23を比較的短い時間押すと、初期画面に戻る。つまり、基本表示画面の「受光量及び/又はしきい値関連表示」モードでは、Mキー23を反復的に押すことによって、初期画面から、順次、第2〜第4の画面に切り替わり、再び初期画面に戻るループ又はサイクルを形成する。
【0042】
「Std」モードでの基本表示画面のフローは、図5に破線で示されている。図5から理解できるように、この「Std」モードでは、Mキー23を比較的短い時間押すと、初期画面である第1画面から第2画面に切り替わり、次いで、第2画面から第3画面を経由することなく第4画面に切り替わり、更に、Mキー23を比較的短い時間押すと、初期画面に戻る。すなわち、「Std」モードでは、第1画面から第2画面に切り替わり、次いで、第3画面をバイパスして、第2画面から第4画面に切り替わり、この第4画面から再び第1画面に戻るループ又はサイクルを形成する。
【0043】
第1画面
第1画面では、第1表示部17にしきい値が数値表示され、第2表示部18に現在の受光量(現在値)が数値表示される。
【0044】
第2画面
この光電スイッチ100は、検出物Tの有無の判定に用いる受光量としきい値に関連して、通常モードと、高解像度モードとを有する。ここでの通常モードの意味するところは、光電スイッチ100での内部演算が4桁で行われ、その演算に基づいて、受光量並びにしきい値が最大4桁で設定されるものである。他方、高解像度モードの意味するところは、光電スイッチ100での内部演算が5桁で行われ、その演算に基づいて、受光量並びにしきい値が最大5桁で設定されるものである。この高解像度モードでの演算桁数は、5桁に限定されるものではなく、各々の表示桁数が4桁である第1、第2の表示部17、18が合体することにより表示可能な8桁まで可能である。
【0045】
上述した高解像度モードとは、後に詳しく説明する複数の光電スイッチ動作モードの中で、受光量やしきい値を高解像度に基づいて提供するスーパーファインモードであり、このスーパーファインモードをユーザが選択すると、自動的に受光量やしきい値の表示が、通常の4桁表示から5桁表示になる。もちろん、ユーザがその他の通常モードと呼ばれる、ファイン、ターボ、スーパ、ウルトラ、ハイスピードというようなモードを選択した場合は、第1、第2の表示部17、18は各々独立した4桁表示を行う。
【0046】
図5における第2画面は、ユーザによって高解像度モードのスーパファインモードが選択された場合の表示を示すものである。ここでは、第1画面で「1234」の4桁の数字で表示されていた現在の受光量が、第1、第2表示部17、18を一体的な表示部として、「51234」と5桁での表示を行うようになっている。これは、上述したように、5桁で内部演算された現在の受光量が表示されている。上述したその他の通常モードにおける第2画面は、図示を省略したが、例えば、第1表示部17に余裕度を数値(%)で表示し、第2表示部18に現在の受光量を最大4桁で数値で表示するようになっている。
【0047】
第3画面
第3画面では、受光量のホールド値つまり一定期間内の受光量の最大値と最小値とが、夫々、第1表示部17と第2表示部18とに表示される。右側の第2表示部18の「HoLd」は、この第3画面がホール値の表示に関することを明らかにしている。
【0048】
第3画面では、先ず、例えば第2表示部18に「HoLd」の文字が3秒間だけ表示された後、次いで、自動的に、表示が切り替わり、左側の第1表示部17に最大値の数値が表示され、右側の第2表示部18に最小値の数値が表示され、この数値表示を1秒間継続した後、自動的に、「HoLd」の文字表示に戻り、以後、これが反復される。
【0049】
第4画面
第4画面では、現在設定されている光電スイッチ動作モードの表示が行われる。光電スイッチ100の動作モードを確認するための図示の第4画面にあっては、左側の第1表示部17の「Lon」は、Light−ONの略記であり、入光時に光電スイッチがONすることを意味する。また、右側の第2表示部18の表示文字「FInE」が、現在設定されている光電スイッチの動作モードを示している。なお、「FInE」が意味する動作モードについては後に詳しく説明する。
【0050】
第4画面では、また、タイマ値の表示が行われる。図示の第4画面で、左側の第1表示部17の「on−d」は、光電スイッチ100が受光を検知してから、外部機器にON信号を送出するまでの遅延時間が設定されていることを意味する。つまり光電スイッチ100が受光を検出した時から外部機器へ出力信号を送出するまで遅延時間を設定してあることを意味する。この遅延時間は、右側の第2表示部18に数値表示される。
【0051】
第4画面では、先の動作モードの設定状態を示す表示を1.5秒間行い、次いで、タイマ設定の有無を示す表示を1.5秒間行って、再び動作モードの設定状態を示す表示に戻り、以後、これが反復される。
【0052】
以上の第1〜第4画面の循環的な表示の切り変わりは「Full」モードが設定されている時である。「Std」モードが設定されているときには、第2画面から第4画面に移行する。つまり、「Std」モードでは、第3画面への移行がキャンセルされる。
【0053】
図6は、基本表示画面である「受光量及び/又はしきい値関連表示」モードにおいて、その表示項目の切り替えに関するフローを示す。いま、第1、第2の表示部17、18の表示が、第1画面(しきい値&現在の受光量)であるとして(ステップS1)、Mキー23を比較的短い時間押すと、ステップS2からステップS3に移行して、第2画面(受光量の飽和レス5桁表示)に切り替わる。更に、この第2画面において、Mキー23を押すと、ステップS4からステップS5に移行して、この受光量及び/又はしきい値関連表示に関する「Std」モードが設定されているかの判定が行われ、YES(設定が「Std」モード)であれば、ステップS6、S7の工程に進むのをキャンセルして、ステップS8の第4画面(動作モード確認)の表示に移行する。他方、ステップS5でNO(設定が「Full」モード)であれば、ステップS6に移行してホールド値表示(第3画面)が行われる。
【0054】
第1画面〜第4画面のいずれかの画面で、Mキー22を長押しすると、先に説明した「Easy」又は「Pro」を選択するための選択画面に切り替わる(図4、図7)。
【0055】
図7は、「動作機能設定」モード(図4)の表示を「Easy」モードで実行するか、又は、「Pro」モードで実行するかをユーザに選択させるための選択画面を示す。図8は、「Easy」又は「Pro」の選択に関連した詳細なフローチャートである。
【0056】
この図8を参照して、基本表示画面(図5参照)における第1画面〜第4画面のいずれかで、Mキー22を長押しする(ステップS20)と、この基本表示画面である「受光量及び/又はしきい値関連表示」モードが終了して、光電スイッチ100の動作モードの選択工程に入り、左側の第1表示部17に「Easy」の文字が表示される(ステップS21、図7)。
【0057】
この第1表示部17の表示は、上下キースイッチ21を押すことにより、「Pro」の文字に変わる(図7参照)。ユーザは、第1表示部17に「Easy」の文字が表示されているときにMキー23を比較的短い時間押すことにより(ステップS22)、「Easy」モードを設定することができ、第2表示画面である「動作機能設定」モードに入る(ステップS23)。この「Easy」モードでは、図9に示すフローで各項目が表示される。
【0058】
逆に、第1表示部17に「Pro」の文字が表示されているときにMキー23を比較的短い時間押すことにより(ステップS22)、「Pro」モードを設定することができ、「動作機能設定」モードに入る(ステップS24)。この「Pro」モードでは、図11に示すフローで各項目が表示される。
【0059】
「動作機能設定」モード(Pro)(図11)
図11は、光電スイッチ100が備える機能に関連した全ての項目を表示する「Pro」モードでの表示項目及びフローを示す。
【0060】
Mキー23を比較的短い時間押すことにより、次の順序で表示が切り替わる。
(1)光電スイッチの動作モードの切り替え
(2)タイマモードの切り替え及びタイマ値設定
(3)微分モードの切り替え
(4)基本表示画面である「受光量及び/又はしきい値関連表示」(図5)での表示モードの切り替え(「Std」又は「Full」)
(5)エコノミーモードの切り替え
【0061】
動作モードの種類
上述したように、本実施例の光電スイッチ100の動作モードは、最大4桁までで表示を行う通常モードとしての、ファイン、ターボ、スーパ、ウルトラ、ハイスピードの各モードを有すると共に、高解像度モードとして、二つの表示部17、18を一体化することにより表示桁数を増大して受光量やしきい値の表示を行うスーパーファインモードがある。
【0062】
▲1▼ファインモード
ファインモードは光電スイッチ100の基本動作モードであり、検出距離つまり発光素子12から検出物Tまでの距離が、例えば或るファイバセンサヘッド装着時、100mmで最適能力を発揮するように光電スイッチの発光量が設定されている。
【0063】
このファインモードは、例えばベアリングの刻印の有無を検出するのに適している。微小な刻印の有無による僅かな光量変化を的確に判別することができる。
【0064】
▲2▼ターボモード
基本動作モードよりも実質的に受光量が増大する設定になっており、検出距離が200mmのときに最適能力を発揮するように発光量が設定されている。
このターボモードは、例えば台紙上のシールの検出するのに適している。
【0065】
▲3▼スーパモード
上記のターボモードよりも更に実質的に受光量が増大する設定になっており、検出距離が300mmのときに最適能力を発揮するように発光量が設定されている。
【0066】
このスーパモードは、例えば発光素子又は発光素子からの光を導くファイバ及び/又は受光素子又は受光素子に光を導くファイバと検出物Tとを離間させた状態で検出物Tの有無を検出するのに適している。
【0067】
▲4▼ウルトラモード
上記のスーパモードよりも更に実質的に受光量が増大する設定になっており、検出距離が400mmのときに最適能力を発揮するように発光量が設定されている。
【0068】
このウルトラモードは、例えば、スーパよりも遠く離れた検出物Tの有無を検出する、或いは、埃、汚れなどの多い悪環境下で検出物Tを検出する際に用いるのに適している。
【0069】
▲5▼ハイスピードモード
このハイスピードモードは、上述した基本動作モードよりも応答速度を高める設定になっており、比較的早く通過する検出物Tを検出するのに適している。
【0070】
▲6▼スーパーファインモード
このスーパーファインモードは、上述した通常モードとは異なり、光電スイッチの投光と受光の間隔を近づけても光量が飽和し難いモードであり、微小物を透過型の光電スイッチで検出するのに適している。
【0071】
図11において、「Pro」モードにおける第1番目の表示項目である「動作モード切り替え」のメニューでは、上下キースイッチ21をアップ操作することにより、第1表示部17に順次右方向に切り替わり。上下キースイッチ21をダウン操作することにより第1表示部17の表示は逆方向(左方向)に順次切り替わる。
【0072】
ここに、「FInE」は基本動作モードであるファインモードを意味する。「turb」はターボモードを意味する。「SuPr」はスーパモードを意味する。「ULtr」はウルトラモードを意味する。「hSPd」はハイスピードモードを意味する。「SFIn」はスーパーファインモードを意味する。ユーザは、所望の動作モードが表示されたら、Mキー22を比較的短い時間押すことにより、これを設定して、第2番目の「タイマ」モード切り替え表示項目に移ることができる。ここで設定された動作モードは、基本表示画面の中の第4画面(図5)で表示される。
【0073】
「Easy」モード(図9)
図9は、「Easy」モードでの表示項目を示す。この「Easy」モードでは、光電スイッチ100の基本的な設定である上述の(1)動作モードの切り替え及び(2)タイマモードの切り替え及びタイマ値設定に限定して表示され、Mキー23を押すことにより、「動作モードの切り替え」表示を「タイマモードの切り替え」表示に変えることができ、更に、Mキー23を押すと、「タイマモードの切り替え」表示から、基本表示画面である「受光量及び/又はしきい値関連表示」(図5)に戻る。すなわち、「タイマモードの切り替え」表示のときに、Mキー23を押すと、「動作機能設定」モードを脱出して、先に説明した基本表示画面である「受光量及び/又はしきい値関連表示」モードに戻る。
【0074】
この「Easy」モードでは、「動作モードの切り替え」表示に関し、ユーザが選択可能な動作モードつまり選択可能なメニューが▲1▼ファインモード(「FInE」)と▲2▼ターボモード(「turb」)と▲3▼スーパモード(「SuPr」)の3種類の動作モードに制限されており、この中からユーザが上下キー21を操作して選択した後に、Mキー23を押すことにより所望の動作モードを設定することができる。
【0075】
この「Easy」では、上述したように、一般的に使われる3つの動作モードに制限してあるが、例えば、前回「Pro」モードで、「Easy」モードでは含まれていないスーパーファインモード(「SFIn」)が選択された後で、この「Easy」モードに切り替えられた場合には、「動作モードの切り替え」のメニュー表示の中に[SFIn]を加えて、この「Easy」モードでも特別に現在設定されている動作モードを表示するのが好ましい。
【0076】
この場合、特別に表示する「SFIn」の文字を「動作モードの切り替え」表示の先頭画面に設定して、「動作モードの切り替え」表示に入ると同時に、現在設定されているスーパーファインモードをユーザに認識させるのが最も好ましい。そして、ユーザが、「動作モードの切り替え」のメニュー表示の中から、この本来「Easy」モードで選択可能な例えばスーパモード(「SuPr」)を選択した場合には、次回に「Easy」モードに入ったときに、スーパーファインモード(「SFIn」)がメニューから消失させるのがよい。
【0077】
現在設定されている動作モードの表示に関し、これが例えばスーパモード(「turb」)のように本来的に「Easy」モードで選択可能な動作モードであるような場合であっても、「動作モードの切り替え」表示に入ると同時に、現在設定されている動作モードを先頭画面で表示するのが好ましい。これにより、ユーザは、先頭画面の表示を見ることで、現在設定されている動作モードを確認することができる。同様のことが選択メニューを備えた表示項目にも言える。すなわち、現在設定されている事項を先頭画面つまり初期画面に表示させることで、ユーザは、この初期画面を見ることで、現在設定されている内容を確認することができる。
【0078】
図10は、「Easy」モードでの「動作モードの切り替え」表示に関するフローチャートである。基本表示画面である「受光量及び/又はしきい値関連表示」(図5)でMキー23の長押しがあったことを検出すると(図10のステップS31)、「Easy」又は「Pro」の選択工程(図8)に入る。この選択工程で、ユーザが上下キー21を操作して「Pro」を選択した後でMキー23を押すと、ステップS32からステップS33に移行して、第2表示画面である「動作機能設定」に関する表示は「Pro」モードで実行される(図11)。
【0079】
他方、図7の選択画面で、ユーザが上下キー21を操作して「Easy」を選択した後でMキー23を押すと、ステップS32からステップS34に進んで、現在設定されている動作モードの判定が行われる(図10)。
【0080】
先に説明したように、「Easy」モードの中で設定可能な動作モードは、ファインモード(「FInE」)、ターボモード(「turb」)、スーパモード(「SuPr」」の三種類である。
【0081】
ステップS34で、現在設定されている動作モードが、「Easy」モードで設定可能な三種類の動作モードであると判定したときには、ステップS35に進んで、第2表示画面である「動作機能設定」に関する表示を「Easy」モードで実行すると共に、「動作モードの切り替え」の初期画面において、現在設定されている動作モードを表示する。
【0082】
先のステップS34で、現在設定されている動作モードが、「Easy」モードで設定可能な三種類の動作モードではなく「Pro」モードだけで設定可能な動作モードであると判定したときには、ステップS36に進んで、第2表示画面である「動作機能設定」に関する表示を「Easy」モードで実行すると共に、「動作モードの切り替え」の初期画面に現在設定されている動作モードを意味する文字(例えば、「SFIn」)を表示する。
【0083】
「タイマモード切り替え及びタイマ値設定」での表示について説明すると、図9の「toFF」は、タイマモード「オフ」を意味する。したがって、この「toFF」を選択すると上述したタイマモードに関する制御はキャンセルされ、光電スイッチ100が検出物Tを検出すると直ちに検出信号を出力する。Mキー23を押すと、次の表示に切り替わる。
【0084】
左側の第1表示部17の「on−d」は、光電スイッチ100がオン信号を外部機器に送出するときの遅延時間に関することを表示するものであり、右側の数字「40」は、設定されている遅延時間(秒)を表示している。
【0085】
図9において、文字「on−d」が楕円で囲まれているが、この楕円は、「on−d」の文字が点滅表示されることを意味しており、上下キー21をアップ又はダウン操作することにより他の表示に切り替わる又は数値を変更できることを視覚的に主張している。このことは、図9に限らず他の図面でも同様であり、これら図面において、第1又は第2の表示部17、18に楕円が付加されているものは、点滅表示されることを意味すると共に上下キー21をアップ又はダウン操作することにより他の表示に切り替わる又は数値を変更できることを視覚的に主張している。なお、このような表示形式は、点滅表示に限られず、通常とは異なる色で表示するなど、ユーザが目で識別可能な方法で、この種の主張を行わせるようにしてもよい。
【0086】
「on−d」が点滅表示されている状態で、上下キー21をアップ操作すると、第1表示部17は「offd」の文字に変わり、また、「Shot」の文字に変わり、再び「on−d」に変わる。
【0087】
「offd」は、光電スイッチ100がオフ信号を外部機器に送出するときの遅延時間に関することを表示するものであり、図示を省略したが、第2表示部18には、遅延時間に相当する数字が表示される。「Shot」は、上述したワンショット制御に関することを表示するものであり、図示を省略したが、第2表示部18には、遅延時間に相当する数字が表示される。
【0088】
例えば、オフ信号の出力を遅延させるのであれば、図9から理解できるように、「on−d」が点滅表示されている状態でMキー23を押すことにより、第2表示部18の数字が点滅表示に切り替わる。この状態で、上下キー21を操作することにより、表示されている数字を増減することができ、所望の数字が表示されたら上下キー21の操作を止めて、Mキー23を押すことにより、表示されている数字に対応する秒数だけ、光電スイッチ100のオフ信号の出力を遅延させることができる。オフ信号の遅延やワンショット信号の遅延についても、同様の操作で設定することができる。
【0089】
上記のようにしてタイマモードの切り替え又は設定がMキー23を押すことで終了すると、「Easy」モードによる「動作機能設定」に関する表示が終了して、基本表示画面(図5)に戻る。
【0090】
図11は、「Pro」モードでの動作機能設定に関する表示の一覧を示す。
「Pro」モードでは、動作モード切り替えから、Mキー23を押すことにより、タイマモード切り替え、微分モード切り替え、基本画面である「受光量及び/又はしきい値関連表示」での表示モード切り替え、エコモード切り替えの各項目に切り替わり、更に、Mキー23を押すことにより、この「動作機能設定」に関する表示が終了して、基本表示画面である「受光量及び/又はしきい値関連表示」(図5)に戻る。
【0091】
この「Pro」モードで表示される動作モード切り替えやタイマモード切り替えなどの各表示項目におけるメニューの選択及び数値の増減を、上下キー21を操作することにより行うのは「Easy」モードと同じである。
【0092】
しきい値設定時の表示(図12〜図15)
光電スイッチ100にあっては、しきい値設定に関し、3つの方法の中から一つを任意に選択することができる。第1の設定方法は2点ティーチングであり、第2の設定方法はフルオート(全自動)ティーチングであり、第3の設定方法は位置決めティーチングである。
【0093】
第1の方法である2点ティーチングは、被検出物Tが「無い」状態と、「有る」状態の2回において受光量を検出し、この二つの受光量の略中間に自動的にしきい値をセットするものである。
【0094】
第2の方法であるフルオート(全自動)ティーチングは、例えば、連続して製造ラインを流れてくる被検出物Tに対して、所定時間受光量を検出し、その間の最大受光量と最小受光量との略中間に自動的にしきい値をセットするものである。
【0095】
第3の方法である位置決めティーチング又は1点ティーチングは、被検出物Tを所定の位置にセットし、1点にて受光量を検出し、それに基づいて自動的にしきい値をセットするものである。
【0096】
光電スイッチ100は、通常モードでは、しきい値などの演算は4桁で行われるが、高解像度モード(ファイン動作モード)のときには、5桁の内部演算に切り替わる。この5桁でのしきい値設定に関し、図12を参照して、その基本原理を説明する。
【0097】
図12の左側の「0〜9999」は、通常モードでの受光量やしきい値が内部演算によって4桁の処理が行われることを示している。その右隣りの「0〜99999」のグラフは、高解像度モード、つまりスーパファインモードにおいて、受光量やしきい値が内部演算され、5桁の処理が行われていることを示している。この5桁の処理を行う場合、基本的に考慮すべきことは、その5桁での最大値と最小値の略中間値にしきい値が設定されるように、5桁にすることである。これによって、検出され且つ表示される受光量が表示可能な最大値や最小値に貼り付いてしまうような、飽和状態を極力無くすることができる。
【0098】
ここでの5桁の処理のための内部演算の手法としては、通常モードにて検出した、最大4桁の受光量を、所定倍することによりその値を5桁とする方法や、通常モードで連続10回以上の所定回数(例えば12回)検出した受光量を加算することによりその値を5桁とする方法、所定の5桁の値を通常モードにて検出した4桁の値に加算する方法、または、特別な定数を有する公式を設定し、これに通常モードにて検出した4桁の値を代入することにより、5桁の値とする方法などが考えられる。また、上述した方法を組み合わせることで、5桁の値を得るようにしてもよい。
【0099】
また、上述した図5の第3画面の現受光量“2000”のように(この場合、4桁の最大値は「4095」とする)5桁で設定されたしきい値を4桁の値に変換して第2表示部18に表示する場合は、設定されている5桁のしきい値を、4桁のレンジにおける同等な相対位置としての値に設定して表示する方法と、4桁において表示可能な最大値と最小値との略中間値として設定して表示する方法とがある。
【0100】
また、上述した方法にて設定された、高解像度モードとしての4桁表示のしきい値に対して、4桁にて表示を行う受光量の表示については、本来、この表示モードが高解像度モードであるという観点から考えれば、上記5桁表示におけるしきい値と現在の受光量との差を、そのまま4桁表示にて設定されたしきい値に加算、減算することにより、5桁表示における高解像度を維持しつつ表示するのが好ましい。
【0101】
しかし、一方、4桁の表示での実質的な表示可能時間(スケール)を広げるという点に主眼を置き、しきい値が5桁から4桁に変更して表示された場合、特定の定数を5桁の現受光量に乗じることにより、4桁の現在の受光量を表示することも可能である。
【0102】
図13は、高解像度のスーパファインモードでのしきい値設定中の表示を示す。図13は2点ティーチングでの表示を示す。
【0103】
図13の2点ティーチングによるしきい値設定前には、先ず、左側の第1表示部17に、現在のしきい値(通常モードでの4桁数値)が表示され、右側の第2表示部18に現在の受光量(通常モードでの4桁数値)が表示されている。
【0104】
セット(SET)キー22を一回押す(短い時間)と、しきい値設定モードに入り、現在の受光量(5桁)の表示(図示の例では、「21938」)に切り替わる。このとき、左側の第1表示部17の左端に位置する7セグメントLEDの上及び下に位置する水平セグメント40を発光させ、これにより、今現在2点ティーチング中であることを表示するようにしてもよい。
【0105】
更に、SETキー22を比較的短い時間押すと、しきい値設定モードが終了して、第1表示部17に、新たに設定された、スーパファインモードにおける4桁表示でのしきい値(ここでは、スーパファインモードにおける4桁表示でのしきい値の表示方法として、しきい値が常に4桁での最大値と最小値との略中間の「5000」となるようになっている。)が表示される。また、同様に、現在の受光量は、5桁での表示と同様の解像度を保有する方式を採用し、「1900」という値を示している。つまり、5桁でのしきい値と4桁でのしきい値「5000」との差を、5桁での現在の受光量に加減算し、「1900」という値を得ている。
【0106】
この表示では、スーパファインモードで新たに設定されたしきい値であることを明らかにするため、このしきい値の値の表示数値を点滅させるようにしてもよい。図面において、「5000」の数字を楕円で囲んであるのは、点滅表示であることを示している。
【0107】
上述したその他のティーチング方法においても、通常モードとスーパファインモードとの間のしきい値並びに現在の受光量の演算処理は上述したものと同様であるので、その詳しい説明は省略する。
【0108】
図14は、高解像度モードにおいて、8桁で内部演算する場合の内部処理の原理を説明するための図であり、先に説明した図12に対応している。図14の中央の「0〜99999999」は、内部演算が8桁で行われることを表している。受光量を8桁で演算し、その中央値をしきい値として設定すればよい。8桁の受光量は、図15の左側に図示したように、横並びの第1、第2表示部17、18を一体として動作させて表示すればよい。図15の左側に図示した「12345678」は、現在の受光量である。
【0109】
そして、先に図12を参照した説明と同様に、8桁のしきい値を4桁の値に変換する方法としては、4桁のしきい値が「0〜9999」の中間の値となるように、新たにゼロ点を内部計算すればよい。そして、このゼロ点を、4桁表示の際の「0」として設定すれば、8桁の数値(0〜99999)の特定部分だけを抽出したなかで、しきい値及び受光量を4桁で表示することができる。図15の右側に図示した第1表示部17の「5000」が新たに設定された4桁のしきい値であり、第2表示部18の「7350」は、この新たに設定したしきい値に関連して演算した4桁表示用の受光量を示す。
【0110】
スパーファインモードの8桁表示におけるしきい値が例えば、4桁表示の中間値「5000」以下(0〜9999を4桁のフルレンジであるとした場合)である場合に、その値をスーパファインモードの4桁表示において、中間値である「5000」とすると、最小値がマイナスとなってしまうため、そのような場合は、スーパファインモードの8桁表示からスーパファインモードの4桁表示に表示変換した場合でも、8桁表示の際の値を維持するようにする。
【0111】
また、スーパファインモードの8桁表示におけるしきい値が、例えば、8桁表示の最大値「99999999」に対して、4桁表示の中間値「5000」未満の差しかない(0〜9999の4桁のフルレンジであるとした場合)にも、スーパファインモードの8桁表示からスーパファインモードの4桁表示に表示変換した場合でも、8桁表示の際の値を維持するようにする。
【0112】
以上、光電スイッチ100の表示に関連して詳しく説明したが、例えば、「Easy」モードと「Pro」モードとの選択画面(図7の第1表示部17)や動作モード切り替え画面(図9、図11)、ディスプレー表示モード切り替え画面(図11)など幾つかの選択肢から一つを選択してこれを設定するまでの表示に関し、前回選択した事項を先頭画面つまり初期画面として表示するようにするのが好ましい。例えば、前回「Pro」モードを選択した場合には、次に、動作モード設定モードに入ったら、図8の選択画面では、「Pro」の文字が最初に表示されるようにするのがよい。
【0113】
上記の光電スイッチ100のディスプレーによれば、通常の使用では、「Easy」モードに含まれる2つの項目、つまり、▲1▼動作モード切り替え及び▲2▼タイマモード切り替え及びタイマ値設定で十分であり、この2つの項目に関する設定で光電スイッチ100の基本的な動作を十分に確保することができる。したがって、通常の使用態様であれば、「Easy」モードを選択することで、不必要な項目の表示無しに設定操作を完了することができる。このことは、部分的な表示を行う「Std」モードと全ての表示を行う「Full」モードとを選択可能にした、基本表示画面である「受光量及び/又はしきい値関連表示」についても言える。
【0114】
つまり、「Easy」モードを選択することで、表示項目を必要最小限に絞り込むことができ、これにより設定操作に伴うMキー23の入力回数を大幅に減らすことができる。換言すれば、通常の使用態様では初期設定で十分な項目までもが表示され、誤って設定を変えてしまう虞が無い。また、仮に「Easy」モードの表示項目の中で、誤った設定を行ったとしても、この誤設定の項目に戻るのに必要なMキー23の入力回数を大幅に減じることができ、再設定のための煩雑さを解消することができる。
【0115】
高度な設定を行いたいユーザは、「Pro」モードを選択して自らにとって合理的なパラメータを設定すればよい。このようなユーザにとっては、光電スイッチ100の全ての機能の設定が変更可能又は切り替え可能であることが重要であり、光電スイッチ100の取り扱いにも精通していることが多い。したがって、誤った設定を行ってしまう虞は小さい。むしろ、「Pro」という文字表示を見せて、これを選択させることで、これ以降の操作に注意を促すことができるため、マンマシンインターフェースとしては好ましいものとなる。
【0116】
光電スイッチ100が、前回「Pro」モードを選択した場合には、次に、動作モード設定モードに入ったら「Pro」の文字が最初に表示されるようにする機能を含む場合には、この「Pro」の文字を呼び出すために上下キー21を操作する必要がないため、Mキー23を押すだけで「Pro」モードに入ることができるため、例えば、「Pro」モードで表示される項目に誤設定をしてしまい、再度「Pro」モードに入らなければならない場合に、「Easy」モードとの選択工程を設けたことによりキー又はスイッチ操作が煩雑になってしまう、という問題の発生を回避することができる。
【0117】
また、高解像度モードでは、第1、第2表示部17、18を一体化させて最高8桁までの表示を行うことができるため、微小な検出物Tの有無を検出するために投光部102と受光部103を接近させたとしても、この増加した桁数で受光量が飽和しているか否かを確認できるため、実質的に表示の飽和を心配することなく光電センサ100を使用することができる。すなわち、通常モードでは表示限界を超える数値であっても、横並びの第1、第2表示部17、18を一体化して一つのモニタ又はディスプレーとして使用することで、この表示限界に起因する検出能力の低下の問題を解消することができ、微小物体の検出精度を向上することができる。
【0118】
以上、本発明の好ましい実施例を詳しく説明したが、本発明は、例えば、一つの表示部の表示桁数が4桁以外にあっても適用可能であることは言うまでもない。例えば、横並びの2つの表示部が例えば一方が3桁で、他方が2桁の表示能力を有しているのであれば、これを一体的に動作させることで、最大5桁の表示を行うことができる。また、各表示部が7セグメントLEDに限定されるものではなく、液晶などであってもよい。
【0119】
また、文字や記号などにあっても同様であり、必要で有れば、2つの表示部を一体化して一つの表示部として動作させて、数値だけでなく、文字や記号などを表示させるようにしてもよい。
【0120】
また、表示部の数は、2つに限定されるものではなく、横並びであれば、3以上の表示部を備えた光電スイッチに対しても本発明を適用することができる。また、光電スイッチの形式として、上記に説明した透過型に限定されるものではなく、反射型であってもよい。
【0121】
なお、本発明は、上述した実施例だけでなく、基本的に光電スイッチにおいて、横方向に連続する二以上の表示部が存在するものにおいて、受光量やしきい値の少なくとも一方の解像度(分解能)の設定の考え方、並びに桁数の設定の考え方に、上述したような自由度が存在する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能な光電スイッチを例示するものであり、デュアルモニタ式の透過型光電スイッチの斜視図である。
【図2】図1の光電スイッチの平面図である。
【図3】図1の光電スイッチのブロック図である。
【図4】図1の光電スイッチの表示の概要を説明するための図である。
【図5】図1の光電スイッチの基本表示画面での表示形態及び表示項目のフローを示す図である。
【図6】図1の光電スイッチの基本表示画面における全表示モード(「Full」モード)に関するフローチャートである。
【図7】第2表示画面での表示に関する表示モード選択を行う工程での表示画面を示す図である。
【図8】基本表示画面からから第2表示画面の表示モードの選択工程に移行し、この選択工程で選択されたモードで第2表示画面が表示されるまでのフローチャートである。
【図9】「Easy」モードでの第2表示画面の表示形態及び表示項目のフローを示す図である。
【図10】「Easy」モードでの動作モード切り替え項目での流れを説明するためのフローチャートである。
【図11】「Pro」モードでの第2表示画面の表示形態及び表示項目のフローを示す図である。
【図12】受光量の演算処理を5桁で行う高解像度モードの内部処理での原理を説明するための図である。
【図13】高解像度モードで、2点ティーチングによりしきい値設定を行う際の表示形態及びその流れを説明するための図である。
【図14】受光量の演算処理を8桁で行う高解像度モードの内部処理での原理を説明するための図である。
【図15】図14に関連して、8桁で内部処理する場合の表示形態を例示するための図である。
【符号の説明】
100 光電スイッチ
17 左側の第1表示部
18 右側の第2表示部
21 上下キースイッチ
22 しきい値設定キースイッチ(SETキー)
23 モード切り替えキースイッチ(Mキー)
101 発光部
102 受光部
T 検出物

Claims (4)

  1. 横並びに配置された少なくとも第1、第2の2つの表示部を備えた光電スイッチであって、
    少なくとも2つの表示部が合体して一つの表示部として機能する表示動作モードを備えていることを特徴とする光電スイッチ。
  2. 横並びに配置された少なくとも第1、第2の2つの表示部を備えた光電スイッチであって、
    前記表示部の各々が、個々独立して動作する第1動作モードと、
    前記少なくとも2つの表示部が合体して一つの表示部として動作する第2動作モードを備え、
    該第2動作モードでは、受光量の演算処理が、少なくとも2つの表示部が合体して表示可能な最大桁数の範囲内で桁数が増加され、該増加された桁数で演算処理された受光量が前記合体して動作する表示部に表示されることを特徴とする光電センサ。
  3. 横並びに配置された第1、第2の2つの表示部を備えた光電スイッチであって、
    前記第1、第2の表示部が個々独立して動作する第1動作モードと、
    前記第1、第2の表示部を合体して一つの表示部として動作する第2動作モードを備え、
    該第2動作モードでは、受光量の演算処理が、前記第1、第2の表示部で表示可能な最大桁数の範囲内で桁数が増加され、該増加された桁数で演算処理された受光量が前記合体して動作する前記第1、第2表示部に表示されることを特徴とする光電センサ。
  4. 前記第1、第2表示部が、夫々、7セグメントLEDで構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項の光電スイッチ。
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