JP4711403B2 - 鋼製ばね部材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、下地上に少なくとも窒素拡散層が設けられた鋼製ばね部材及びその製造方法に関する。
近年、自動車の軽量化が図られており、これに対応するべく、サスペンション等に組み込まれる鋼製の懸架ばねや、内燃機関に組み込まれる鋼製の弁ばねとして、小型でありながら高強度であるものが希求されている。この種の鋼製ばね部材は、窒化処理が施されることによって表層部に窒素拡散層が設けられた後、製品として供される。鋼製ばね部材の表層部は、窒素拡散層が存在するために高硬度を示す。
なお、窒化処理の手法としては、ガス窒化、塩浴窒化、イオン窒化等が広汎に知られている。このうち、ガス窒化には、ワークの形状や寸法に特に制約を受けることなく実施することができ、しかも、一度の作業で多量のワークに対して窒化処理を施すことが可能であるのでコスト的に有利であるという利点がある。
ところで、鋼材に対して窒化処理を施すと、処理条件によっては、窒素拡散層の上部に窒素化合物層(以下、単に化合物層という)が形成される。この化合物層は、硬度が著しく高く、しかも、化学的反応性が鋼材に比して低い。従って、優れた耐摩耗性や耐焼き付き性を示す。
その一方で、化合物層には、延性が十分ではなく、このために高荷重や曲げ荷重等の局所的な荷重が作用する場合、割れや剥離を起こすことがある。換言すれば、化合物層は、クラックの起点になることがある。高い疲労強度が希求される懸架ばねや弁ばねにおいては、このような現象が生じることを回避するべく、化合物層が生成することを可及的に抑制すること、すなわち、窒素拡散層のみを設けることが試みられている。例えば、特許文献1においては、イオン窒化で化合物層が生成することを抑制する試みがなされている。
しかしながら、イオン窒化では、多量のワークに対して同時に窒化処理を施すことが困難である。そこで、コストを低廉化するべく、ガス窒化を行うことが想起される。
ガス窒化を実施する際に化合物層が生成することを抑制しようとする場合、窒化ガスであるNH3の濃度を制御するとともに、NH3が分解することを抑制する必要がある。しかしながら、NH3の分解を過度に抑制してしまうと、活性Nの量が減少するのみならず、還元作用を営む活性Hの量も減少することになる。従って、鋼材である懸架ばねないし弁ばねの表面に存在する酸化膜を十分に還元することができなくなり、その結果、均質な窒素拡散層を得ることが困難になるという不具合が惹起される。
このような観点から、特許文献2、3において、酸化膜を先ずフッ化物膜に置換し、その後に窒化処理を行うことが提案されている。
特開2004−292934号公報 特開平8−319554号公報 特開平6−299317号公報
しかしながら、上記したような手順で処理を行った場合、フッ化処理されたワークの表面が活性状態にあるため、NH3の濃度を過度に抑制すると、ワークの活性な表面に対するNポテンシャルが処理炉内で不均一となる。これにより、窒素拡散層の厚みが部位ごとに相違して不均一となったり、化合物層が形成されたりするという不具合が惹起されることがある。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、窒素拡散層の厚みが略均一で疲労強度に優れる鋼製ばね部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、下地上に少なくとも窒素拡散層が設けられた鋼製ばね部材であって、
最表面から20μmの深さに至るまでの部位のビッカース硬度が750以上であるとともに、前記部位よりも深い芯部のビッカース硬度が600以上であり、
前記窒素拡散層の上方に化合物層が存在する場合、該化合物層の厚みが最大で0.5μmであることを特徴とする。
すなわち、本発明においては、化合物層の形成が可及的に抑制され、場合によっては化合物層が存在せず、存在したとしてもその厚みは最大で0.5μmである。このため、化合物層が存在することに起因して延性が低下することが回避されるので、クラックが生じ難く、疲労強度に優れた鋼製ばね部材となる。
また、最表面から20μmの深さに至るまでの部位(表層部)のビッカース硬度が750以上、芯部のビッカース硬度が600以上と十分な硬度が確保されているので、懸架ばねや弁ばねとして希求されるばね特性を十分に満足することができる。
この鋼製ばね部材においては、最表面の圧縮残留応力が少なくとも−1500MPaであることが好ましい。これにより、ばね特性を一層向上させることができる。
なお、下地である鋼材は、JISG4801に規定される、いわゆるばね鋼に特に限定されるものではないが、少なくとも、重量%で0.4〜1.0%のC、0.9〜3.0%のSi、0.1〜2.0%のMn、2.5%以下のCr、0.7%以下のV、0.25%以下のMo、1.0%以下のWを含むものであることが好ましい。この場合、諸特性がさらに向上したり、製造条件を厳密に設定することが不要となったりする等の利点が得られる。
また、本発明は、下地上に少なくとも窒素拡散層が設けられた鋼製ばね部材の製造方法であって、
前記鋼製ばね部材の酸化膜をフッ化物膜に置換する工程と、
フッ化物膜が存在する前記鋼製ばね部材に対して少なくともアンモニアガスと水素ガスを含み、水素ガスに対するアンモニアガスの体積比が0.2〜2.5である混合ガスの存在下に熱処理を施し、前記フッ化物膜を除去するとともに前記鋼製ばね部材の深さ方向に窒素を拡散させて窒素拡散層を設ける工程と、
有することを特徴とする。
鋼製ばね部材に窒素拡散層を形成しようとした場合、鋼製ばね部材の最表面から窒素を侵入させる必要があるが、ガス窒化処理のみで該最表面に存在する酸化膜を全体にわたって除去して窒素を侵入させることには困難を伴う。従って、厚みが略均一な窒素拡散層を得ることは容易ではない。
これに対し、本発明では、フッ化処理を行って酸化膜を一旦フッ化物膜に置換し、次工程のガス窒化処理で該フッ化物膜を除去するようにしている。この場合、NH3ガスが低濃度でもフッ化物膜が容易に除去され、その結果、鋼製ばね部材の下地が露呈する。この下地と、窒化ガスに含まれるNH3ガスを源とするNとがともに活性であるため、Nが下地に容易に侵入・拡散し、これにより、NH3ガスの供給量が少ない場合であっても、厚みが略均一な窒素拡散層が形成される。
ここで、本発明では、窒化処理時に少なくともNH3ガスとH2ガスを含む混合ガスを使用するようにしている。このようにH2ガスが添加されると、NH3の分解が抑制される。この理由は、下記の平衡式に示されるように、NH3の分解においては活性Nの他にH2も発生するため、H2を添加すると、ルシャトリエの原理に従い、右側へ向かう反応が進行し難くなるからである。
2NH3=2N+3H2
NH3ガスを低濃度で供給すると、供給されたNH3ガスが処理炉内に拡散する前に分解を起こすので、結局、NH3ガスの濃度にバラツキが生じることになる。これを回避するべく、本発明では、処理炉内全体にわたって十分に拡散する量のNH3ガスを供給するとともに、該NH3ガスの分解が抑制されるように、NH3ガス/H2ガスの体積比を0.2〜2.5としてH2ガスを添加するようにしている。このようにNH3ガスの分解を抑制することにより、NH3ガスの濃度が処理炉内でばらつくことを回避することができる。これにより、通常のガス窒化処理温度においても、鋼製ばね部材に厚みが略均一な窒素拡散層を形成することができる。
そして、NH3ガス/H2ガスの体積比を0.2〜2.5と規定することにより、表層部及び芯部の双方が優れた硬度を示すとともに、化合物層が形成することを可及的に抑制しながら窒素拡散層を形成することが容易となる。
なお、窒化処理、NH3ガス/H2ガスを流通する際の好適な熱処理条件は、温度400〜500℃、熱処理時間1〜40時間である。
ここで、鋼製ばね部材を作製するに際しては、酸化膜をフッ化物膜に置換する工程の前にブラスト処理を行うことが好ましい。このブラスト処理をいわゆる緩やかな条件下で行うことにより、鋼製ばね部材の最表面の靱性を確保することができるからである。
さらに、窒素拡散層を設ける工程の後に、バレル研磨処理を施すことが好ましい。このバレル研磨処理によって、鋼製ばね部材の表面粗度が低減する。換言すれば、最表面が比較的平滑な面となるので、クラックの起点となる陥没部の数が低減する。すなわち、クラックが一層発生し難くなっており、このことによっても鋼製ばね部材の疲労強度が向上する。
そして、バレル研磨処理では、多量の鋼製ばね部材を一度に研磨することが可能である。従って、鋼製ばね部材の生産効率を著しく向上することができる。しかも、前記窒化処理に伴って鋼製ばね部材に化合物層が形成された場合であっても、該化合物層がこのバレル研磨処理によって研磨される。従って、化合物層の厚みを低減することができ、場合によっては、化合物層を除去することも可能である。
鋼製ばね部材は、窒素拡散層を設ける工程又はバレル研磨処理を施す工程の後、さらに、前記鋼製ばね部材の最表面に対してショットピーニング処理を施し、該最表面に少なくとも−1500MPaの圧縮残留応力を付与する工程を経たものであることが好ましい。これにより、ばね特性が一層優れる鋼製ばね部材を構成することができる。
本発明によれば、フッ化処理に続き、所定の条件下での窒化処理を施すようにしている。このようにして作製された鋼製ばね部材では、化合物層の形成が可及的に抑制されるとともに略均一な厚みの窒素拡散層が形成され、しかも、所定の硬度と圧縮残留応力が確保される。このため、延性(靱性)、硬度及び疲労強度に優れる鋼製ばね部材を得ることができる。
このような鋼製ばね部材は、リフト性能、弁ばねであれば内燃機関の回転数を向上させるとともにフリクションを低減させる。さらには、同一の疲労強度を有する鋼製ばね部材に比して、構造を簡素化することができるのでコストを低廉化することができるとともに小型化を図ることもできる。
疲労強度の向上は、バレル研磨処理を施すことによって一層顕著となる。鋼製ばね部材の表面粗度が低減されて比較的平滑な面となっているので、クラックの起点となる陥没部の数が低減しているからである。
以下、本発明に係る鋼製ばね部材及びその製造方法につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る鋼製ばね部材10の全体概略正面図である。この鋼製ばね部材10は、巻線同士の間隔が比較的小さな密部分10aと、間隔が比較的大きな疎部分10bとを有し、例えば、自動車等に搭載される内燃機関の動弁系を構成する弁ばねとして使用される。
鋼製ばね部材10の深さ方向に沿う断面図を図2に示す。この鋼製ばね部材10は、鋼材からなる下地12と、後述する窒化処理によって該下地12上に形成された窒素拡散層14とを有する。すなわち、この鋼製ばね部材10には、化合物層が存在しない。
本実施の形態において、下地12は、C、Si、Mn、Cr、V、Mo及びWを含む鋼材である。
Cは、鋼製ばね部材10の強度を確保する成分である。すなわち、Cの量が過度に少ないと、鋼製ばね部材10の強度を確保するためには、他の元素を多量に含有させる必要がある。その一方で、Cの量が大過剰であると、例えば、圧延加工後に粗大なセメンタイトが多量に析出し、このために靱性が低下する。これを回避するためには、熱処理温度を高くしたり、高周波処理の条件を厳密に設定したりしなければならないという製造過程上の不都合を招く。以上の不具合を確実に回避するべく、Cの割合は、0.4〜1.0%(数字は重量%。以下、成分割合を示す場合には同じ)に設定することが好ましい。
Siは、粒界の炭化物系析出物を球状化・微細化する機能を営み、これにより粒界析出物が粒界を占める占有面積を小さくして鋼製ばね部材10の強度、硬度、耐へたり性を確保する成分である。Siの割合は、0.9〜3.0%とすることが好ましい。0.9%未満であると、十分な強度及び耐へたり性を確保することが容易ではない。また、3.0%を超えると、鋼製ばね部材10の硬度が過度に大きくなるために靱性が低下する傾向が現れる。
Mnは、焼き入れ性を向上させるとともに下地12を硬化し、さらに、組織中で炭化物を形成することなく鋼製ばね部材10の強度を確保する役割を果たす。また、鋼製ばね部材10の組織中に存在する遊離SをMnSとして固定することにより、Sを無害化する。
Mnの割合は、0.1〜2.0%とすることが好ましい。0.1%未満であると、遊離Sを捕捉する効果に乏しい。また、2.0%を超えると、鋼製ばね部材10の脆性が大きくなる傾向がある。
Crは、焼き入れ性及び焼き戻し軟化抵抗を向上させる成分である。また、Crが存在する場合、窒化処理が短時間であっても厚みが大きい窒素拡散層14を形成することができ、しかも、Crが存在しない場合に比して、鋼製ばね部材10の硬度も高くなる。
しかしながら、Crを過剰に添加すると、原材料コストが高騰する。また、組織中のセメンタイトを粗大化させるので、鋼材の脆化を招く。従って、線材から鋼製ばね部材10に成形する際に折損が生じることがある。このような不具合を確実に回避するべく、Crの割合は、2.5%以下とすることが好ましい。
Vは、それ自身の窒化物、炭化物、炭窒化物を生成し、これによりオーステナイト粒径の粗大化を抑制する作用を営む。また、焼戻し温度での鋼線の硬化や窒化処理時の表層の硬化に利用することもできる。
Vの割合は、0.7%以下とすることが好ましい。Vが0.7%を超える割合で存在する場合、粗大な未固溶介在物を生成し、靭性を低下させることがある。
Moは、焼入れ性を向上させるとともに焼戻し軟化抵抗を与える。すなわち、強度を制御するための焼戻し温度を高温化させることができる。この点は、粒界炭化物の粒界占有面積率を低下させるのに有利である。具体的には、フィルム状に析出する粒界炭化物を高温で焼戻すことで球状化させ、これにより粒界面積率が低減する。
Moの割合は、0.25%以下であることが好ましい。0.25%を超えると、圧延や伸線前の軟化熱処理等で組織中にマルテンサイトが生成する傾向が現れる。マルテンサイトが生成した場合、線材を延伸する(伸線する)際に断線の原因になる。また、断線に至らない程度の微細なクラックであったとしても、このようなクラックが存在する鋼製ばね部材10では、諸特性が低下してしまう。
Wは、下地12の焼入れ性を向上させる。また、組織中で炭化物を生成するので、下地12の強度を向上させる。さらに、Wは、セメンタイトやその他の炭化物が粗大化することを抑制する。
なお、Wが過剰に存在すると、この場合においても粗大な炭化物が生成し、その結果、延性等の機械的性質が低下する。これを確実に回避するべく、Wの割合を1.0%以下とすることが好ましい。
以上のような成分を含有する下地12上には、窒素拡散層14が存在する。この場合、窒素拡散層14の厚みは概ね40μm以上である。
この窒素拡散層14は、窒化処理時に使用される窒化ガス(NH3)を源とするNが鋼製ばね部材10の表面から侵入して拡散することによって形成される。従って、Nの濃度は鋼製ばね部材10の表面側で高く、深さ方向内部に向かうに従って低くなる。このような濃度勾配が存在することにより、鋼製ばね部材10の硬度にも勾配が生じる。すなわち、鋼製ばね部材10の硬度は、表面から深さ方向内部に向かうに従って低くなる。
具体的には、窒素拡散層14の最表面から20μmまでの深さに至る部位を表層部16、それよりも深い部位を芯部18とすると、表層部16、芯部18のビッカース硬度は、それぞれ、750以上、600以上を示す。表層部16、芯部18の各々のビッカース硬度は、800〜870、600〜640に及ぶこともある。
そして、上記したように、この鋼製ばね部材10においては、化合物層は形成されていない(図2参照)。このため、化合物層を起点としてクラックが発生することもない。
また、鋼製ばね部材10の最表面、すなわち、窒素拡散層14の最表面は、後述するバレル研磨が施されることによって可及的に平滑化されている。換言すれば、表面粗度が小さく設定されている。このような平滑な最表面では応力集中が起こり難いので、クラックの起点となり難い。このため、鋼製ばね部材10の最表面からのクラックが著しく発生し難くなる。
さらに、窒素拡散層14の最表面には、後述するショットピーニング処理によって、少なくとも−1500MPa、好ましくは−1800MPa程度の圧縮残留応力が付与されている。これにより、弁ばね等として要求される疲労強度が確保される。
このように、本実施の形態においては、鋼製ばね部材10に含まれる成分の割合を所定の範囲内とし、また、所定の値以上の圧縮残留応力を付与するようにしている。しかも、化合物層が存在しない上、鋼製ばね部材10の表面粗度が可及的に小さくされているので、クラックが発生することが著しく抑制される。以上のような理由から、弁ばね等として必要な疲労強度を確保することができる。
この鋼製ばね部材10は、以下のようにして製造することができる。
はじめに、鋳造加工によって得られたビレットが圧延加工され、線材が設けられる。この線材に対しオイルテンパー処理や高周波処理が施され、さらに、ばね形状への成形加工及び焼戻し処理が施される。その結果、鋼製ばね部材10が成形される。この時点で、鋼製ばね部材10の表面には、鋼材と大気中の酸素とが反応することによって酸化膜が形成される。
この鋼製ばね部材10に対し、ブラスト材によるブラスト処理が施される。
ここで、ブラスト材の径が過度に大きい場合や、ブラスト材の投射圧力が過度に大きい場合、換言すれば、ブラスト処理をいわゆる激しい条件下で行う場合、鋼製ばね部材10の最表面の靱性が小さくなることがある。この理由は、鋼製ばね部材10の最表面に過度に大きな力が加わると、該最表面の組織中でマルテンサイト変態が生じ、これに伴ってせん断帯(シェアバンド)が形成されるためであると推察される。
従って、ブラスト処理は、ブラスト材の径や投射圧力を可及的に小さくする、いわゆる緩やかな条件下で行うことが好ましい。これにより、シェアバンドが形成されることを抑制することができ、その結果、鋼製ばね部材10の最表面の靱性を確保することができる。
次に、ブラスト処理が施された鋼製ばね部材10に対し、図3に示す熱処理炉20でフッ化処理を施す。
この熱処理炉20は、加熱ヒータを備える炉本体22を有し、該炉本体22には、ガスを導入するための導入ポート24と、導入されたガスを撹拌するための撹拌ファン26及び撹拌ファン用モータ28と、ガスを排出するための排出ポート30とが設けられている。
この中、導入ポート24には、水素ガスボンベ32、アンモニアガスボンベ34、窒素ガスボンベ36、フッ素源ガスボンベ38が接続されている。なお図3において、参照符号40、42、44、46、48は、それぞれ、ガス供給ライン元弁、空圧作動弁、減圧弁、ガス流量計、排ガス除害設備を示す。
熱処理炉20を構成する炉本体22に複数個の鋼製ばね部材10を導入し、該炉本体22内の雰囲気を窒素ガスボンベ36からのN2に置換した後、200〜580℃、好ましくは200〜500℃に昇温する。
鋼製ばね部材10が均等に昇温された後、フッ素源ガスボンベ38からフッ素源ガスの導入を開始して加熱保持する。これにより、酸化膜が還元されてフッ化物膜に置換される。
酸化膜がFeやCrの酸化物を含むものであることから、フッ素源ガスとしては、FeやCrに対して酸素よりも親和力が強いガスが選定される。具体的には、NF3、BF3、CF4、SF6等のフッ化物ガスが好適である。又は、F2がN2で希釈されたガスであってもよい。この中、BF3は、反応性が高いことやハンドリングが容易であることから特に好適である。
フッ化処理は、例えば、NF3を含むN2雰囲気中において、鋼製ばね部材10を200〜580℃、好ましくは200〜500℃で10〜60分間保持することによって実施される。なお、NF3の濃度は、例えば、1000〜100000ppmに設定すればよい。
NF3が分解して活性Fが生成すると、この活性Fが酸化膜を攻撃する。最終的に、酸化膜の構成元素であるOがFに置換され、その結果、鋼製ばね部材10の最表面にフッ化物膜が形成される。同時に、酸化膜の最表面に付着していた無機物や有機物が活性Fによって破壊除去され、これにより、該最表面が浄化される。
次に、フッ化物膜が形成された鋼製ばね部材10に対し、窒化処理を施す。すなわち、NF3の供給を停止し、N2のみ供給を続行して炉本体22を所定の温度に昇温する。その後、N2の供給を続行しながら、水素ガスボンベ32及びアンモニアガスボンベ34からH2、NH3をそれぞれ供給開始する。
ここで、炉本体22は、400〜500℃とすることが好ましい。400℃未満ではNの鋼製ばね部材10への拡散が十分に進行しない。また、500℃を超えると、鋼製ばね部材10に熱歪みが生じる傾向がある。
このように、窒化処理は、NH3及びH2を主成分とする窒化ガスによって行う。ここで、NH3は、鋼製ばね部材10の内部に拡散して窒素拡散層14を形成するためのガスであり、一方、H2は、NH3の分解を抑制するためのガスである。本実施の形態において、窒化ガスは、不活性ガスであるN2によって希釈される。なお、N2に代替してCO等の還元ガスを混合するようにしてもよい。
NH3とH2との体積比は、NH3の分解が抑制されながらも鋼製ばね部材10に窒素拡散層14が形成されるように制御される。具体的には、H2に対するNH3の存在比率を0.2〜2.5に設定する。0.2未満では、NH3濃度が低いため、鋼製ばね部材10に形成される窒素拡散層14の厚みが部位によって相違する傾向があり、結局、窒素拡散層14の厚みのバラツキが大きくなる。また、2.5よりも大きいと、NH3の分解を抑制することが容易でなくなるので、厚みの大きな化合物層が形成されるようになる。
窒化処理に際しては、導入したNH3の50〜90体積%が炉本体22から排出されるようにすることが好ましい。50体積%未満の場合、鋼製ばね部材10に関与するNH3の量が多くなるので、化合物層が形成されることがある。90体積%よりも多いと、NH3の大多数が鋼製ばね部材10に関与しないので、窒素拡散層14が形成されなくなる。
NH3が分解することに伴って生成した活性Hは、フッ化物膜を攻撃する。該フッ化物膜は、この攻撃によって還元され、最終的に鋼製ばね部材10の表面から除去される。
このようにしてフッ化物膜が除去されると、鋼製ばね部材10の金属表面が露呈する。この露呈した金属表面に対し、NH3が分解することに伴って生成した活性Nが攻撃を開始する。すなわち、該金属表面から活性Nが侵入・拡散し、その結果、窒素拡散層14が形成されるに至る。
以上のように、本実施の形態においては、酸化膜に比して還元除去が容易なフッ化物膜を形成し、次に、このフッ化物膜を還元除去して金属表面を露呈するようにしている。このため、活性Nの侵入・拡散が容易に進行するので、厚みが略均一な窒素拡散層14を得ることができる。
しかも、活性Nが過剰量生じないようにNH3の分解を制御しているので、化合物層が生成することが著しく抑制される。すなわち、本実施の形態によれば、NH3の分解率が小さくなるように制御しているので、クラックの起点となる化合物層が生成することを回避することができる。このため、疲労強度が高い鋼製ばね部材10を得ることができる。
ここで、フッ化処理を行わない場合、上記のようにNH3の分解を抑制した窒化ガスでは酸化膜を還元除去することが容易ではないので、厚みが均一な窒素拡散層14を形成することは困難である。
なお、窒化処理の時間は、1〜40時間とすることが好ましい。1時間未満では、十分な厚みの窒素拡散層14が生成しない。また、40時間を超えても、窒素拡散層14の厚みにさほどの変化はないので、コスト的に不利となる。
また、窒化処理は、上記したようにフッ化処理と同一の炉本体22で行ってもよいし、連続処理炉内でフッ化処理室と窒化処理室とを区画してこれらの室内でフッ化処理と窒化処理を個別に行うようにしてもよい。
このようにして窒素拡散層14が設けられた鋼製ばね部材10は、表面粗度が比較的大きい。そこで、次に、鋼製ばね部材10に対してバレル研磨処理を行う。バレル研磨処理には、多量のワークを一度に研磨可能であり、このために生産効率が向上するという利点がある。
バレル研磨処理においては、例えば、鋼製ばね部材10をメディア、水及びコンパウンドとともに遠心バレル研磨機や流動バレル研磨機に投入し、これら研磨機を回転させて鋼製ばね部材10を研磨する。
このバレル研磨により、鋼製ばね部材10の最表面、すなわち、窒素拡散層14が研磨されて平滑化される。換言すれば、表面粗度が小さくなる。また、前記窒化処理に伴って鋼製ばね部材10に化合物層が形成されたとしても、該化合物層がこのバレル研磨処理によって研磨される。すなわち、バレル研磨処理によって化合物層の厚みを低減することができる。化合物層の厚みが極僅かである場合には、化合物層を除去することも可能である。
このように平滑化された表面では、鋼製ばね部材10が伸縮した場合であっても、それに伴う応力集中が起こり難い。このため、クラックが発生することが著しく困難である。
すなわち、本実施の形態によれば、化合物層が形成されることを可及的に抑制することに加え、表面粗度を小さくしたことによって、クラックが発生し難く、優れた疲労強度を示す鋼製ばね部材10を得ることができる。
この鋼製ばね部材10に対し、さらに、ショットピーニング処理を施す。すなわち、ショット材を投射し、最表面をさらに研磨するとともに、圧縮残留応力を付与する。圧縮残留応力が付与された鋼製ばね部材10では、疲労強度が一層向上する。
ショットピーニング処理は、最表面に少なくとも−1500MPa、好ましくは−2000MPaの圧縮残留応力が付与される条件下に行う。なお、圧縮残留応力は、例えば、X線残留応力測定装置を用いて測定すればよい。
また、ショットピーニング処理は、例えば、第1段階〜第3段階の3回に分け、回数が進むにつれてショット材の径を小さくするようにしてもよい。
このようにして作製された鋼製ばね部材10は、上記した疲労強度の他、窒素拡散層が形成されていることに基づき、優れた硬度、耐へたり性を示す。従って、同一寸法の鋼製ばね部材に比してリフト量を大きくすることができる。また、鋼製ばね部材10を、例えば、弁ばねとして使用した場合、内燃機関の回転数を大きくすることもできる。さらに、フリクションが低減する。
しかも、簡素な構造であっても疲労強度が優れるので、従来のように、疲労強度を確保するためにインナースプリングとアウタースプリングとの二重構造とする、いわゆるダブルスプリングとすることを回避することができる。このため、コストの低廉化を図ることができる。
その一方で、本実施の形態に係る鋼製ばね部材10は、同一の疲労強度を有する従来技術に係る鋼製ばね部材に比して寸法が小さい。従って、本実施の形態によれば、ばね部材の疲労強度を一定に維持すればよい場合、従来に比して小型なものを供することができる。
上記した実施の形態では、化合物層が存在しない場合(図2参照)を例示して説明したが、窒化処理時の条件により、図4に示すように、厚みが極く小さい化合物層50が窒素拡散層14の上に不可避的に形成されることもある。この場合、化合物層50の厚みを最大で0.5μmとすれば、鋼製ばね部材10の疲労強度を損なうことが回避される。この場合において、表層部16とは、化合物層50の最表面から20μmまでの深さとする。
なお、窒化処理において0.5μmを若干超える化合物層50が生成した場合、前記バレル研磨処理により、化合物層50の厚みを0.5μm以内に低減させるようにしてもよい。
ここで、下地12上に窒素拡散層14のみ、又は窒素拡散層14上にさらに化合物層50が形成された各鋼製ばね部材の表層部16及び芯部18のビッカース硬度を、C、Si、Mn、Cr、V、Mo、Wの割合、窒化処理時のNH3ガス/H2ガス体積比、バレル研磨処理の有無、化合物層50の厚み、圧縮残留応力及び疲労強度とともに図5に示す。また、図5には、比較のため、NH3ガス/H2ガス体積比を0.2〜2.5の範囲外として窒化処理を施したものの表層部16及び芯部18のビッカース硬度、化合物層50の厚みを併せて示した。ここで、疲労強度は、平均応力を686MPaとし、108回の繰り返し数で切損がない条件で判断した。
この図5から、NH3ガス/H2ガス体積比を0.2未満とすると表層部16のビッカース硬度が小さくなること、2.5超とすると化合物層50の厚みが過度に大きくなることが分かる。化合物層50が過度に厚くなると、延性(靱性)が低下する原因となる。
換言すれば、NH3ガス/H2ガス体積比を0.2〜2.5とすることにより、化合物層50の厚みを0.5μmとすることができ、このために延性が確保された鋼製ばね部材10を得ることができる。
また、図5によれば、Wを含む鋼製ばね部材がWを含まないものに比して優れた疲労強度を示すことが明らかである。
本実施の形態に係る鋼製ばね部材の全体概略正面図である。 図1の鋼製ばね部材の深さ方向に沿う断面図である。 鋼製ばね部材に対してフッ化処理及び窒化処理を施すための熱処理炉の概略構成図である。 窒素拡散層上に化合物層が形成された鋼製ばね部材の深さ方向に沿う断面図である。 窒素拡散層のみ、又は窒素拡散層と化合物層が形成された各鋼製ばね部材の成分割合と、窒化処理条件、バレル研磨処理の有無、化合物層の厚み、表層部及び芯部のビッカース硬度、圧縮残留応力及び疲労強度とを示す図表である。
符号の説明
10…鋼製ばね部材 12…下地
14…窒素拡散層 16…表層部
18…芯部 20…熱処理炉
22…炉本体 32…水素ガスボンベ
34…アンモニアガスボンベ 36…窒素ガスボンベ
38…フッ素源ガスボンベ 50…化合物層

Claims (4)

  1. 少なくとも、重量%で0.4〜1.0%のC、0.9〜3.0%のSi、0.1〜2.0%のMn、2.5%以下のCr、0.7%以下のV、0.25%以下のMo、1.0%以下のWを含む鋼材からなる下地上に少なくとも窒素拡散層が設けられた鋼製ばね部材であって、
    最表面から20μmの深さに至るまでの部位のビッカース硬度が750以上であるとともに、前記部位よりも深い芯部のビッカース硬度が600以上であり、
    前記窒素拡散層の上方に化合物層が存在する場合、該化合物層の厚みが最大で0.5μmであり、
    さらに、疲労強度が639MPa以上を示すことを特徴とする鋼製ばね部材。
  2. 請求項1記載の鋼製ばね部材において、前記最表面の圧縮残留応力が少なくとも−1500MPaであることを特徴とする鋼製ばね部材。
  3. 少なくとも、重量%で0.4〜1.0%のC、0.9〜3.0%のSi、0.1〜2.0%のMn、2.5%以下のCr、0.7%以下のV、0.25%以下のMo、1.0%以下のWを含む鋼材からなる下地上に少なくとも窒素拡散層が設けられ、最表面から20μmの深さに至るまでの部位のビッカース硬度が750以上であるとともに、前記部位よりも深い芯部のビッカース硬度が600以上であり、且つ前記窒素拡散層の上方に化合物層が存在する場合、該化合物層の厚みが最大で0.5μmであり、さらに、疲労強度が639MPa以上を示す鋼製ばね部材の製造方法であって、
    前記鋼製ばね部材に対してブラスト処理を行う工程と、
    ブラスト処理が施された前記鋼製ばね部材の酸化膜をフッ化物膜に置換する工程と、
    フッ化物膜が存在する前記鋼製ばね部材に対して少なくともアンモニアガスと水素ガスを含み、水素ガスに対するアンモニアガスの体積比が0.2〜2.5である混合ガスの存在下に、前記混合ガスを流通する際の熱処理温度を400〜500℃とし、且つ熱処理時間を1〜40時間として熱処理を施し、前記フッ化物膜を除去するとともに前記鋼製ばね部材の深さ方向に窒素を拡散させて窒素拡散層を設ける工程と、
    窒素拡散層が形成された前記鋼製ばね部材に対してバレル研磨処理を行う工程と、
    有し、
    前記窒素拡散層を設ける工程又は前記バレル研磨処理を施す工程の後に、前記鋼製ばね部材の最表面に対してショットピーニング処理を施し、該最表面に少なくとも−1500MPaの圧縮残留応力を付与することを特徴とする鋼製ばね部材の製造方法
  4. 請求項記載の製造方法において、前記窒素拡散層を設ける際、アンモニアガスを、該アンモニアガスの50〜90体積%が窒化に関与することなく排出される量で導入することを特徴とする鋼製ばね部材の製造方法。
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