JP4710342B2 - フレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキおよびそれを用いた印刷物、非接触型メディア - Google Patents

フレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキおよびそれを用いた印刷物、非接触型メディア Download PDF

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本発明は、フレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキおよびそれを用いて基体上に印刷して形成される印刷物に関し、さらにフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキを用いた導電回路および該導電回路に導通された状態で実装されたICモジュールを具備する非接触型メディアに関する。さらに、詳しくは、ラジカル重合性化合物、導電性物質の微粒子および非重合性高沸点溶剤を含有するフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキおよびこのフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキを基体上に印刷または塗工して活性エネルギー線を照射してなる導電層の導電性が優れた印刷物の提供およびその製造方法に関し、さらに、フレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキを用い活性エネルギー線を照射して形成される導電回路および該導電回路に導通された状態で実装されたICモジュールを具備する非接触型メディアに関するものである。
紫外線や電子線等により重合する活性エネルギー線硬化型組成物は、揮発性有機溶剤を含まないか含んでいても僅かであり、かつ瞬時に硬化可能であるためエネルギー消費が少なく、環境保全の観点から多くの検討が盛んに行われている(非特許文献1)。
また、導電性インキあるいは導電性ペーストは、電子部品の小型軽量化あるいは電磁波シールドの必要性、あるいは生産性の向上、低コスト化が、基体に印刷あるいは塗工し、硬化させることにより容易に導電性を付与できるため、需要が高まっている(非特許文献2)。
電子部品あるいは電磁波シールド用の薄膜形成あるいは配線のパターニングは、一般的に、導電性インキあるいは導電性ペースト金属元素あるいは金属元素化合物のペースト(金属元素あるいは金属元素化合物と樹脂との混合物)により回路あるいは回路パターンを印刷し、熱処理をする方法あるいはエッチング法により回路あるいは回路パターンを形成し、熱処理する方法が知られている。印刷法による例として、非特許文献3には、金ペーストを用い、アルミナ基板にスクリーン印刷により回路パターンを印刷し、電気炉等の焼成炉において800℃以上で焼成する方法が記載されている。
また、エッチング法の例として、特開2000−305260号公報には、感光性導電体ペーストとして、アルカリ可溶性ネガ型感光性樹脂組成物、光重合開始剤、金属粉末および金属超微粒子からなる感光性ペーストが開示されている。該公報では、感光性樹脂組成物をパターニングした後、電気炉やベルト炉等の焼成炉で有機成分を揮発させ、無機粉末を焼成させることにより導電性パターン膜を形成しており、その際の焼成の雰囲気は、大気中または窒素雰囲気あるいは水素雰囲気中で、500℃以上である。
さらに、近年金属元素もしくは金属元素化合物分散体を基板等の支持体に塗布して導電性若しくは半導電性を付与して回路を作成する方法が試みられており、特開2002−72468号公報、特開2003−110225号公報には導電性ペーストに活性エネルギー線にて硬化する化合物をバインダー成分として用いた導電性インキの例が挙げられている。また、特開2003−140330号公報には分散体にラジカル発生剤を添加し分散体を除去することで導電性を発現させることを特徴とする手法が知られている。しかしながら、前者(特開2002−72468号公報、特開2003−110225号公報)は導電性として体積固有抵抗値として10−4(Ω・cm)であり、実用的には、満足できるものであるが、基本的には、シルクスクリーン印刷方式であるので、フレキソ印刷方式程の生産性は望めず、後者(特開2003−140330号公報)は10−6Ω・cmの比抵抗値を有する結果が得られ、導電性が高く、応用範囲は広いが、ラジカル発生剤と紫外線によりラジカルを発生させた後に250℃で30分以上の加熱を必要としており、この熱により金属が焼結し導電性が発現されたことは明らかであり、良好な導電性を発現するには250℃以上の加熱が必要となる。この加熱行程は他の電子部品や基板にダメージを与えるために好ましくなく、従来のエッチングに変わる回路のパターニングが行われていなかった最大の理由である。しかも、印刷方法がスクリーン印刷または、ロータリースクリーン印刷であるため、生産効率が悪い。
また、特開2002−299833号公報には、平均粒径1〜100nmの所謂ナノ粒子を使用した分散体を用い、回路パターンの作製時の焼成温度を低く(250℃以下)する試みが開示されているが、回路パターンを塗布後、該公報の実施例によれば150℃もしくは210℃の熱処理が必要であり、150℃未満の常温に近い温度領域で形成を行うためには、不十分である。従って、耐熱性に乏しい基体に対しても使用可能な温度範囲において、導電性インキあるいは導電性ペーストを基体上に印刷または塗工して、導電層の導電性に優れた印刷物およびその製造方法が望まれ、しかも、生産効率が高い印刷方法あるいは製造方法が待望されている。
さらに、上述した方法により形成された導電回路もしくは回路パターンを利用した非接触メディアである非接触ICカードあるいは非接触タグ等への応用展開が図られている。非接触ICカードあるいは非接触タグ等の非接触メディアでは、データの送受信を、電波を介して行い、その送受信に必要な電力も外部からの受信電波によって供給される(特許文献2、特許文献3)。これらの非接触メディアの普及には、その製造コストの削減、安定した品質の提供が欠かせないものであり、このような非接触メディアへ応用する場合にも、熱の影響の低減および生産効率の向上が望まれている。
「光・放射線硬化技術」昭和60年8月5日、初版第1刷、発行者 佐々木英男、発行所 株式会社 大成社 「機能性インキの応用技術、第3章」2003年1月27日、普及版、第1刷、発行者 島健太郎、発行所 株式会社 シーエムシー出版 「絶縁・誘電セラミックスの応用技術」2003年8月18日、普及版、第1刷、監修 塩嵜忠、発行者 島健太郎、発行所 株式会社 シーエムシー出版 特開2000−305260号公報 特開2002−72468号公報 特開2003−110225号公報 特開2003−140330号公報 特開2002−299833号公報
本発明は、かかる事情に鑑みなされたものであって、低温、短時間の温和な条件で、すなわち、耐熱性に乏しい基体に対しても使用可能な温度範囲において、導電性が得られ、しかも薄膜で十分な低体積固有抵抗値を実現でき、さらに、インキの安定性、流動性に優れた導電性インキを提供することを目的とする。それに加えて、フレキソ印刷用の生産性の高い印刷方法により形成される導電層(回路)により様々な非接触メディアのような応用物を提供することを目的とする。そのため、本発明では、フレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキおよびこのフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型線導電性インキを基体上に印刷または塗工して活性エネルギー線を照射してなる導電層の導電性が優れた印刷物を提供およびその製造方法に関し、さらに、フレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキを用い活性エネルギー線を照射して形成される導電回路および該導電回路に導通された状態で実装されたICモジュールを具備する非接触型メディアおよび製造方法を提供することにある。
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の活性エネルギー線硬化型導電性インキおよび製造方法により上記課題を解決できることを見出し本発明に至った。
即ち、本発明の第1の発明は、ラジカル重合性化合物、平均粒径が4(μm)以上8(μm)以下である導電性物質の微粒子および沸点が150℃以上230℃以下の非重合性高沸点溶剤を含有し、TI値が1以上6以下であり、粘度が100(mP・s)以上2000(mP・s)以下であることを特徴とするフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキに関する。
第2の発明は、ラジカル重合性化合物がエポキシ(メタ)アクリレートであることを特徴とする第1の発明のフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキに関する。
第3の発明は、導電性物質が銀であることを特徴とする第1の発明乃至第2の発明の何れかのフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキに関する。
第4の発明は、導電性物質が銀であり、銀微粒子の比表面積が0.18(m/g)以上0.50(m/g)以下であることを特徴とする第1の発明乃至第3の発明の何れかのフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキに関する。
第5の発明は、非重合性高沸点溶剤がアルキルエーテル系溶剤であることを特徴とする第1の発明乃至第4の発明の何れかのフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキに関する。
の発明は、非重合性高沸点溶剤が、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルから選ばれる一種または二種以上の混合物であることを特徴とする第1の発明乃至第の発明の何れかのフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキに関する。
の発明は、第1の発明乃至第の発明の何れかのフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキを基体上にフレキソ印刷して活性エネルギー線を照射してなる印刷物に関する。
の発明は、第1の発明乃至第の発明の何れかのフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキを用いて形成された導電回路に関する。
の発明は、第の発明の導電回路に導通された状態で実装されたICモジュールを具備する非接触型メディアに関する。
なお、本発明において、「基体」とは、基材、基板、基盤をも意味する。
また、本発明において、「硬化」とは、架橋、または乾燥をも意味する。
さらに、本発明において、「粒径」とは、実施例に示される平均粒子径を表す。
また、本発明の化合物名において、「(メタ)アクリレート」が化合物名中にある場合には、「アクリレート」および「メタクリレート」の両方を示す。
なお、本発明において、分子量は、特に、断りがない限り、重量平均分子量とする。
本発明は、ラジカル重合性化合物、導電性物質の微粒子および非重合性高沸点溶剤を含有するフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキを基体上に印刷または塗工して活性エネルギー線を照射することで、印刷または塗工された画線部あるいは塗工部のみが限定的に硬化され、その結果、導電性に優れ、すなわち電子デバイス等の回路特性が良好である導電層が得られ、多層配線板、ICカードあるいはタグの非接触メディア等のアンテナの回路、パッケージ用途等への応用展開が期待され、フレキソ印刷により、高い生産性の向上を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について具体的に説明する。
本発明に係わる第一の必須成分であるラジカル重合性化合物としては、ラジカル重合性オリゴマー、ラジカル重合性モノマー、ラジカル重合性ポリマーをも意味するが、本発明においては、主としてラジカル重合性オリゴマーを示す。このラジカル重合性化合物としては、アルキッド(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン変性(メタ)アクリレート等のオリゴマーから選択される一種または二種以上を混合して使用することができるが、エポキシ(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。さらに、使用するラジカル重合性化合物であるオリゴマーの分子量の下限としては、400以上が良く、さらに、1000以上がより好ましい。また、上限としては、10000以下、さらに、7000以下が好ましく、また、5000以下がより好ましく、さらに、3000以下が好ましく、また、2000以下がより好ましい。
本発明に係わる第二の必須成分である導電性物質としては、例えば、金、銀、銅、銀メッキ銅粉、銀−銅複合粉、銀−銅合金、アモルファス銅、ニッケル、クロム、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、インジウム、ケイ素、アルミニウム、タングステン、モリブデン、白金などの金属粉、これらの金属で被覆した無機物粉末、酸化銀、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化ルテニウムなどの金属酸化物の粉末、これらの金属酸化物で被覆した無機物粉末、およびカーボンブラック、グラファイト等を用いることができる。これらの導電性物質は、2種類以上組み合わせて用いても良い。これらの導電性物質のなかでも、高導電性で酸化による抵抗値の上昇の少ないことから銀が好ましい。
導電性物質の平均粒径は、4.0μm以上8.0μm以下が良い。
また、導電性物質の比表面積としては、0.10m2/g以上3.0m2/g以下が好ましく、0.15m/g以上2.0m/g以下が良く、また、0.15m/g以上1.0m/g以下が好ましい。また、0.15m/g以上0.80m/g以下が良く、0.15m/g以上0.70m/g以下が好ましい。さらに、0.18m/g以上0.6m/g以下が良く、0.18m/g以上0.50m/g以下が好ましく、0.20m/g以上0.50m/g以下が良い。
特に、導電性物質として銀を使用する場合には、比表面積0.18m/g以上0.50m/g以下が良く、0.18m/g以上0.30m/g以下がより好ましい。この銀を使用する場合、比表面積が0.5m/gより大きくなると活性エネルギー線で、硬化がし難くなる傾向を示す。
本発明に係わる第三の必須成分である非重合性高沸点溶剤としては、沸点が150℃以上300℃以下が良く、好ましくは、150℃以上250℃以下が良く、150℃以上230℃以下がより好ましく、170℃以上220℃以下が良い。非重合性高沸点溶剤の例としては、脂肪族炭化水素系溶剤、カルビトール系溶剤、セロソルブ系溶剤、高級脂肪酸エステル系溶剤、高級アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤等が挙げられる。これらの中で、特に、アルキルエーテル計溶剤が良い。例えば、ジプロピレングリコールメチルエーテル(沸点190℃)、トリプロピレングリコールメチルエーテル(沸点242℃)、ジプロピレングリコールn‐プロピルエーテル(沸点212℃)、ジプロピレングリコールn‐ブチルエーテル(沸点229℃)、トリプロピレングリコールn‐ブチルエーテル(沸点274℃)、プロピレングリコールフェニルエーテル(沸点243℃)、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(沸点175℃)、エチレングリコールモノブチルエーテル(沸点171℃)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(沸点202℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点231℃)が挙げられ、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールn‐プロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい(本発明において、沸点は、ダイセル化学工業株式会社2004.1.7改訂版カタログ「溶剤取扱製品一覧」から引用した。)。
本発明において、第一の必須成分であるラジカル重合性化合物、第二の必須成分である導電性物質および第三の必須成分である非重合性高沸点溶剤の配合比は、導電性物質100重量部に対して、ラジカル重合性化合物は、5重量部以上40重量部以下が良く、10重量部以上40重量部以下がより好ましく、10重量部以上35重量部以下がより良く、10重量部以上30重量部以下がより好ましい。
さらに、含有させる非重合性高沸点溶剤は、導電性物質100重量部に対して、1重量部以上25重量部以下が好ましく、さらに、1重量部以上20重量部以下が良く、5重量部以上15重量部以下がより好ましい。
本発明のフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキには、上記必須成分の他に必要に応じて、他の活性エネルギー線硬化組成物を併用することができる。
すなわち、第一の必須成分であるラジカル重合性化合物として、ラジカル重合性モノマーあるいはラジカル重合性ポリマーを使用した場合およびラジカル重合性モノマーおよびラジカル重合性ポリマーを選択しなかった場合にも、さらに、ラジカル重合性モノマーもしくはラジカル重合性ポリマーを配合することができる。もちろん、第1の必須成分として以下に示されるモノマーを使用しても良い。
この用途に使用されるモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレート系化合物等のアクリル系モノマー、ビニルエーテル系化合物、アリル化合物等が挙げられ、これらの化合物は、単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いても良い。
アクリル系モノマーとしては、1官能モノマーとしてアルキル(カーボン数が1以上18)(メタ)アクリレート、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートがあり、さらにベンジル(メタ)アクリレート、ブチルフェノール、オクチルフェノールまたはノニルフェノールまたはドデシルフェノールのようなアルキルフェノールエチレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンモノメチロール(メタ)アクリレート等が例示される。
さらに2官能モノマーとしてエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート(通称マンダ)、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ、1,2−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−オクタンジオールジ(メタ)アクリレートジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,14−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,16−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールオクタンジ(メタ)アクリレート、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,14−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,16−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2,4−ペンタンジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールオクタンジ(メタ)アクリレート(三菱化学社製)、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレートトリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、、ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノーAジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート等が例示される。
3官能モノマーとしてグリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリカプロラクトネートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールヘキサントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が例示される。
4官能以上のモノマーとしてペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールオクタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイドヘプタ(メタ)アクリレート等が例示される。
さらに本発明のアクリル系モノマーとしては、脂肪族アルコール化合物のアルキレンオキサイド付加体(メタ)アクリレートも使用可能である。
また、本発明において、ビニルエーテル系化合物の例としては、単官能のビニルエーテル化合物として、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等が挙げられる。また、多官能のビニルエーテル系化合物としては、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジビニルエーテル、トリメチロールプロパンジビニルエーテル、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサンジビニルエーテル、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサンジビニルエーテル、ビスフェノールAジエトキシジビニルエーテル等のジビニルエーテル、グリセロールトリビニルエーテル、ソルビトールテトラビニ
ルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル等の3官能以上のポリビニルエーテル系化合物が挙げられる。
また、本発明のフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキには、粘度、造膜性、硬化皮膜の物性等を調整するためにバインダーポリマーを含有させても良い。バインダーポリマーとしては、重合度10〜10000、あるいは数平均分子量が10〜10のバインダーポリマーが好ましい。バインダーポリマーとして具体的には、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニル樹脂、フッソ樹脂、シリコン樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
本発明において、活性エネルギー線硬化型導電性インキは、フレキソ印刷用であり、フレキソ印刷用に適するインキ物性としては、インキの流動性が重要であり、本発明の技術範囲内であれば、フレキソ印刷用の活性エネルギー線硬化型導電性インキとして実用性を有する。すなわち、粘度およびTI値が少なくとも本発明の範囲にあれば、フレキソ印刷機において印刷あるいは塗工を行うことができる。
粘度としては、100(mP・s)以上2000(mP・s)以下が良く、さらに、300(mP・s)以上1700(mP・s)以下が良い。また、TI値は、1以上6以下が良く、好ましくは、2以上4以下が良い。
TI値とは、チクソトロピックインデックス値のことである。本発明のフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキのような分散系では、粘度計の測定するローターの回転速度に応じて粘度値が下がる。この時、異なる回転速度における粘度値の比が、所謂TI値である。本発明では、実施例に示したような方法で測定を行い、TI値を求めた。
また、本発明において、活性エネルギー線は、導電性インキの硬化トリガーとなるエネルギー線であり、例えば、紫外線、電子線、γ線、赤外線、可視光線が挙げられるが、本発明においては、紫外線が好適である。
紫外線による場合には、導電性インキに光重合開始剤を添加するのが一般的である。
すなわち、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α−アクリルべンゾイン等のベンゾイン系、ベンジル、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン(イルガキュア907:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン(イルガキュア369:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)、ベンジルメチルケタール(イルガキュア651:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア184:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(ダロキュア1173:メルク社製)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(ダロキュア1116:メルク社製)、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、4−(2−アクリロイル−オキシエトキシ)フェニル−2−ヒドロキシ−2−プロピルケトン、ジエトキシアセトフェノン(ZLI3331:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)、エサキュアーKIP100(ラムベルティ社製)、ルシリンTPO( BASF社製)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド(BAPO1:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BAPO2:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)、BTTB(日本油脂(株)製)、CGI1700(チバ・スペシャリティケミカルズ社製等が例示される。
さらに、本発明のフレキソ印刷用エネルギー線硬化型導電性インキには、必要に応じてその他の添加剤を使用することが可能である。例えば、耐摩擦剤、ブロッキング防止剤、スベリ剤、スリキズ防止剤としては、カルナバワックス、木ろう、ラノリン、
モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの天然ワックス、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレ
ンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックス、およびシリコーン化合物などの合成ワッックスを例示することができる。
本発明において、フレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキを、使用目的に応じた基体の片面あるいは両面上に、フレキソ印刷により印刷することで、導電回路を形成することができる。この形成された導電回路に適宜ICモジュール等を導通させて非接触メディアが製造される。なお、本発明の手法は、他の印刷方法、例えば、グラビア印刷、グラビアオフセット印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、ロータリースクリーン印刷等、従来公知の印刷方法へ応用可能である。
本発明において、基体としては、紙基材として、コート紙、非コート紙、その他合成紙等の加工紙が使用できるが、非接触メディアとして安定した抵抗値を得るためには、コート紙、加工紙が好ましく、平滑度の高いものが良い。
さらに、プラスチック基材としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロハン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリスチレン等の通常のタグ、カードとして使用されるプラスチックからなる基材を使用することができる。
次に本発明を実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。尚、実施例中の「部」は重量部を表す。
[実施例1]
ラジカル重合性化合物(ダイセルUCB株式会社製 エポキシアクリレート「Ebecryl3700」:以下EB3700と略す。)15部、非重合性高沸点溶剤(ダイセル化学工業株式会社製 ジプロピレングリコールメチルエーテル、沸点191℃:以下DPMと略す。)7.5部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガキュア907」:以下Ig907と略す。)1.5部を混合し、ディゾルバーで完全に溶解するまで攪拌しラジカル重合性ワニス1を調整した。
次に、このラジカル重合性ワニス1に導電性物質として銀粉末(メタロー社製「AA0981」、平均粒子径4.2μm、比表面積0.29m/g)100部を加え、ディゾルバーで30分攪拌してフレキソ印刷用エネルギー線硬化型導電性インキ1を得た。
[実施例2]
実施例1の非重合性高沸点溶剤をエチレングリコールモノブチルエーテル(ダイセル化学工業株式会社製、沸点171℃:以下BMGと略す。)に変更した以外は実施例1と同様の方法でフレキソ印刷用エネルギー線硬化型導電性インキ2を得た。
[実施例3]
実施例1のラジカル重合性化合物をロード・ファー・イースト・インコーポレイテッド社製ウレタンアクリレート「Photoglaze B3672−40」(:以下B3672−10と略す。)に変更した以外は実施例1と同様の方法でフレキソ印刷用エネルギー線硬化型導電性インキ3を得た。
[実施例4]
実施例1のラジカル重合性化合物を東新油脂株式会社製エポキシアクリレート「TLR2376」、銀粉末を福田金属箔粉工業株式会社製「ナノメルトAGC−237」(以下AGC−237と略す。)(平均粒子径7.3μm、比表面積0.3m/g)に変更した以外は実施例1と同様の方法でフレキソ印刷用エネルギー線硬化型導電性インキ4を得た。
[実施例5]
実施例1のラジカル重合性化合物をダイセルUCB社製 エポキシアクリレート「Ebecryl600」(以下EB600と略す。)に、銀粉末をメタロー社製「AA0101」(平均粒子径7.8μm、比表面積0.21m/g)に変更した以外は実施例1と同様の方法でフレキソ印刷用エネルギー線硬化型導電性インキ5を得た。
[実施例6]
実施例1のラジカル重合性化合物を前記エポキシアクリレート「EB600」7.5部とダイセルUCB社製 アミン変性ポリエステルアクリレート「Ebecryl81」(以下EB81と略す。)7.5部の混合物に変更した以外は実施例1と同様の方法でフレキソ印刷用エネルギー線硬化型導電性インキ6を得た。
[実施例7]
実施例1の銀粉末を福田金属箔粉工業株式会社製「ナノメルトAGC−A」(以下AGCと略す。)(平均粒子径6.2μm、比表面積0.8m/g)に変更した以外は実施例1と同様の方法でフレキソ印刷用エネルギー線硬化型導電性インキ7を得た。
[比較例1]
実施例1の銀粉末を福田金属箔粉工業株式会社製「ナノメルトAGC−239」(以下AGC239と略す。)(平均粒子径8.3μm、比表面積0.66m/g)に変更した以外は実施例1と同様の方法でフレキソ印刷用エネルギー線硬化型導電性インキ8を得た。
[比較例2]
実施例1の非重合性高沸点溶剤をプロピレングリコールモノメチルエーテル(ダイセル化学工業株式会社製、沸点121℃:以下MMPGと略す。)に変更した以外は実施例1と同様の方法でフレキソ印刷用エネルギー線硬化型導電性インキ9を得た。
[比較例3]
実施例1の非重合性高沸点溶剤の重量部を25部に変更した以外は実施例1と同様の方法でフレキソ印刷用エネルギー線硬化型導電性インキ10を得た。
[比較例4]
実施例1の非重合性高沸点溶剤の重量部を2.5部に変更した以外は実施例1と同様の方法でフレキソ印刷用エネルギー線硬化型導電性インキ11を得た。
[比較例5]
実施例1の銀粉末を福田金属箔粉工業株式会社製「ナノメルトAGC−212D」(以下AGC212Dと略す。)(平均粒子径3.1μm、比表面積0.9m/g)に変更した以外は実施例1と同様の方法でフレキソ印刷用エネルギー線硬化型導電性インキ12を得た。
[銀粉末の平均粒子径および比表面積測定値]
1)平均粒子径
島津製作所製レーザー回折粒度分布測定装置「SALAD−3000」を用いて測定した体積粒度分布の累積粒度50の粒子径(D50)を平均粒子径と定義し記載した。
2)比表面積
島津製作所製流動式比表面積測定装置「フローソーブII」を用いて測定した表面積より以下の式により算出した値を比表面積と定義し記載した。
比表面積(m/g)=表面積(m)/粉末質量(g)
[フレキソ印刷用エネルギー線硬化型導電性インキの評価方法]
実施例1〜7および比較例1〜5で調整したフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性銀インキ1〜12を以下の方法で評価を行った。その結果を表1に示す。
(1)インキ流動性評価
調整したインキ1〜10をブルックフィールド型粘度計(東機産業株式会社製「RE80H」を用いて、25℃環境下でローター回転数が2、5および20回転時の粘度を測定した。本明細書における粘度およびチクソトロピックインデックス値(TI値)の値を以下に定義した。
粘度:5回転時の粘度
TI値=(2回転時の粘度)/(20回転時の粘度)
(2)印刷適正評価
CI型6色フレキソ印刷機(Windmoeller & Hoelscher KG社製「SOLOFLEX」(CI型6色機)の第二ユニットに導体パターンを有するフレキソ版(DSF版)を装着し、165線のアニロックスロール(セル容量26.5cm2/m3)を用いてアート紙(三菱製紙製片面アート、66μ)上に10〜70m/minの速度でインキ1〜10を順次印刷し、以下の観点で印刷適性を評価した。尚、印刷時のUVランプ出力は120W(D型)+240W(H型)で実施した。
1)機上安定性
アニロックスロールから連続して版へインキが転移するか否かを目視判定
○ : 転移性良好
× : 転移性性不良
2)インキ乾燥性
連続印刷後にインキがガイドロールに取られるか否か(ガードロールを汚すか
否か)で判定
○ : 印刷速度50m/min以上で問題なし
△ : 印刷速度20m/min以下で問題なし
× : 印刷速度10m/min以下でもガイドロールに取られる(ガードロールを汚す。)
(3) 体積固有抵抗値
銅電極が20mm間隔で4個並んだガラスエポキシ基板にフラットシルクスクリーン版(400メッシュ)を用いて 幅3mmの回路で電極間を接続するように印刷し、コンベアー型紫外線照射器(東芝社製「TOSCURE3000」)を用いて乾燥した後、電極間の抵抗値を四探針抵抗測定器で測定した。塗膜厚さは株式会社仙台ニコン製MH−15型測定器を用いて測定し、得られた抵抗値、電極間距離、回路幅、回路厚さから体積抵抗値を算出した。
(4) 実装試験
東レインターナショナル株式会社製「エイリアン2.45GHzパッシブ開発キット」を用い、フレキソ印刷により作成したアンテナ回路にマイクロチップを搭載し、リーダーライターを使用して電波の送受信性能を評価。
○ : 読み取り可能
× : 読み取り不可
表1に示すように、実施例1〜7に関しては良好な印刷適性を有し、ICタグを搭載した電波送受信の実装評価においても良好な結果を示しており、フレキソ印刷による回路パターン形形成可能であるが、比較例1〜5においては粘度およびTI値が本発明範囲を逸脱しておりフレキソ印刷適正に問題が発生し安定した回路パターン形成ができない。
Figure 0004710342

Claims (9)

  1. ラジカル重合性化合物、平均粒径が4(μm)以上8(μm)以下である導電性物質の微粒子および沸点が150℃以上230℃以下の非重合性高沸点溶剤を含有し、TI値が1以上6以下であり、粘度が100(mP・s)以上2000(mP・s)以下であることを特徴とするフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキ。
  2. ラジカル重合性化合物がエポキシ(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項1記載のフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキ。
  3. 導電性物質が銀であることを特徴とする請求項1または2記載のフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキ。
  4. 導電性物質が銀であり、銀微粒子の比表面積が0.18(m/g)以上0.50(m/g)以下であることを特徴とする請求項1乃至3何れか記載のフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキ。
  5. 非重合性高沸点溶剤がアルキルエーテル系溶剤であることを特徴とする請求項1乃至請求項何れか記載のフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキ。
  6. 非重合性高沸点溶剤が、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルから選ばれる一種または二種以上の混合物であることを特徴とする請求項1乃至請求項何れか記載のフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキ。
  7. 請求項1乃至何れか記載のフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキを基体上にフレキソ印刷して活性エネルギー線を照射してなる印刷物。
  8. 請求項1乃至何れか記載のフレキソ印刷用活性エネルギー線硬化型導電性インキを用いて形成された導電回路。
  9. 請求項記載の導電回路に導通された状態で実装されたICモジュールを具備する非接触型メディア。
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