JP4707778B2 - トランス - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一次巻線と二次巻線がコイルボビンの個別の巻線領域にそれぞれ巻回された構成を有し、例えば、各種電子機器の電源回路において所要の電圧を得るために用いられるトランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来のトランスは一般に図5に示すような構成になっている。すなわち、コイルボビン1には、一次側巻枠部2および二次側巻枠部3が一体形成されており、その一次側巻枠部2および二次側巻枠部3には一次巻線4および二次巻線7がそれぞれ個別に巻回されている。コイルボビン1は、磁気回路を構成する、例えばEI形コア8に取り付けられており、このEI形コア8はE形コア部8aとI形コア部8bとを交互に逆に配置して齟齬状に組み合わせて構成されている。このトランスは、一次巻線2に供給される、例えば100Vまたは200Vの入力電圧を所要の電圧、例えば6〜12Vに降圧して二次巻線7から取り出される。
【0003】
ところで、この種のトランスでは、一次巻線4と二次巻線7間に所要の電気絶縁性能を確保する必要がある。そこで、従来では、図5のA部を拡大して図示した図6のように、コイルボビン1における一次巻線4と二次巻線7とを区分する中間つば部9の両巻線4,7の外表面からの突出長さにより一次側と二次側間の空間・沿面距離dを確保するとともに、一次巻線4および二次巻線7の外表面に貼り付けた絶縁テープ10により両巻線4,7間の電気絶縁を行っている。一次巻線4および二次巻線7にそれぞれ貼り付ける絶縁テープ10は、何れも図5に示した一次側巻枠部2および二次側巻枠部3の幅B,Cよりも僅かに大きな幅に設定されて、図6に明示するように、内方側の端部を湾曲させながら中間つば部9の側面に密着させるよう貼着しており、通常、2〜3回巻き付けられる。このように絶縁テープ10の端部を中間つば部9に密着させることにより、見掛け上の空間・沿面距離dは不変であるが、耐電圧性能が向上してトランスとしての電気絶縁性能が向上する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなトランスでは、中間つば部9の大きさが同じである場合に、一次巻線4および二次巻線7の巻径が大きくなるに伴って空間・沿面距離dが小さくなっていく。また、空間・沿面距離dは、中間つば部9の外形寸法および両巻線4,7の巻数が同じであっても、両巻線4,7の巻き方のばらつきによっても相違する。例えば、図6に2点鎖線で示すように、両巻線4,7が中間つば部9の近接箇所で外方へ膨出するような状態に巻かれると、その膨出の程度に応じて空間・沿面距離dが小さくなってしまう。このように空間・沿面距離dが小さくなると、トランスとしての所要の電気絶縁性能を得ることができない。ここで、中間つば部9をその外径寸法が十分に大きな形状としておけば、巻線4,7の巻き方のばらつきに拘わらず所要の絶縁性能を得られるが、トランスの外形が大型化する不都合が生じる。
【0005】
また、電気絶縁性能は絶縁テープ10の巻き方のばらつきによっても相違する。例えば、絶縁テープ10の内端部の中間つば部9に対する密着が不十分であったり、絶縁テープ10の端部と中間つば部9との間に僅かな隙間が存在するような場合には、電気絶縁性能が大幅に低下する。しかも、絶縁テープ10が中間つば部9に密着するよう正確に貼着されている場合でも、絶縁テープ10はその粘着力が経年劣化して中間つば部9または巻線4,7から剥がれることがあり、その場合にはやはり電気絶縁性能が低下する。すなわち、従来のトランスでは、空間・沿面距離dおよび絶縁テープ10によって所要の電気絶縁性能を安定に得ることが困難であって歩留りが悪く、その電気絶縁性能を長期間にわたり保持することもできない。その上に、絶縁テープ10の貼着作業は、手間がかかることから製造コストが高くなる一因になっている。
【0006】
また、一次巻線4および二次巻線7は、互いに線径の異なる導線を用いられることから、個別の巻線機械を用いてコイルボビン1に巻回される。この両巻線4,7を巻回するコイルボビン1が一体物であるため、上記トランスの製造工程では、一次巻線4と二次巻線7の各々の巻回工程を並設して、一次巻線4および二次巻線7のうちの一方を線巻き機械で巻回したコイルボビン1をそのまま次工程の線巻き機械に送って巻回する工程を経ている。そのため、巻線4,7の巻回作業の能率を上げるのが難しく、これがトランスの生産効率の低下を招く要因になっており、煩雑な絶縁テープ10の貼着作業を要することと併せて製造コスト高を招いている。
【0007】
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、絶縁テープを用いることなく一次および二次の両巻線間に所要の空間・沿面距離を確実に確保して十分な電気絶縁性能を得ることができ、且つその電気絶縁性能を長期間にわたり安定に保持することのできるトランスを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するめに、本発明は、コイルボビンにおける中間つば部で区画されて軸心方向に並設された二つの巻線領域に一次巻線と二次巻線とが個々に巻回されてなるトランスにおいて、前記中間つば部の外周端面に環状溝が形成され、
前記一次巻線および二次巻線に対しこれらの全体を内部に収容状態に被覆する筒状の絶縁カバーを備え、前記絶縁カバーに、これの内周面から直交方向に突設されて前記環状溝に係入する一体成型されたリング状の係止枠部が形成されており、
前記絶縁カバーの一端部から絶縁用突片が延設されているとともに、他端部には直交方向に延びる当片が突設されており、
前記コイルボビンが一次側巻枠部と二次側巻枠部とに分割され、且つ前記中間つば部が、前記一次側巻枠部および二次側巻枠部にそれぞれ形成された一次側中間つば部および二次側中間つば部とに分割されているとともに、前記一次側巻枠部および二次側巻枠部にそれぞれ一次巻線および二次巻線を巻回した一次側ユニットおよび二次側ユニットが接合されてなり、
前記一次側中間つば部および二次側中間つば部の各々の対向面における中央部に、前記係止枠部の内部で互いに重ね合わされる枠状の膨出部がそれぞれ形成され、
前記環状溝が、前記一次側中間つば部および二次側中間つば部の各々の対向面と前記両膨出部の各々の外周端面とにより形成されており、
前記一次側ユニットおよび二次側ユニットが、前記一次側中間つば部および二次側中間つば部の各々の前記膨出部の中央部に形成された嵌合凹部と嵌合凸部との嵌合により相互に連結されている。
【0009】
上記トランスでは、中間つば部の環状溝に絶縁カバーの係止枠部が入り込んでいることによって、一次巻線と二次巻線間の空間・沿面距離が両巻線の間を絶縁カバーの係止枠部に沿って迂回しながら結ぶ長い経路となり、両巻線の間を単に中間つば部に沿って結ぶ経路となる従来トランスの空間・沿面距離に比較して格段に大きくなる。しかも、その大きな空間・沿面距離は一次巻線や二次巻線の巻き方のばらつきに拘わらず環状溝と係止枠部の寸法により一義的に決定される。そのため、従来トランスにおける絶縁テープを巻回しなくても十分な電気絶縁性能を確実に得ることができるから、手間のかかる絶縁テープの貼着作業が不要になるとともに、絶縁テープに起因する種々の問題が解消する。また、両巻線の全体を絶縁カバーにより完全に覆って確実に保護できるため、コイルボビンに巻線を施した後の製造工程で断線するといったトラブルを未然に確実に防止できる利点がある。
【0011】
そして、個別の巻線工程においてコイルボビンの一次側巻枠部および二次側巻枠部に対しそれぞれ一次巻線および二次巻線を適応する巻線機により巻回して、一次側ユニットおよび二次側ユニットを予め個々に製作することができる。したがって、従来のトランスのように、並置された一次側と二次側の2種の巻線工程に一体形コイルボビンを連続的に移送しながら一次および二次巻線を巻回する場合に比較して生産効率が格段に向上する。また、一次側ユニットと二次側ユニットは、筒状の絶縁カバーに対しその両端開口からそれぞれ挿入して絶縁カバーの内部で突き合わせられるが、そのときに、両ユニットの各々の巻枠部の膨出部が絶縁カバーの係止枠部の内部で互いに突き合わせ状態に当接されるとともに、各々の巻枠部の互いに対面する中間つば部が絶縁カバーの係止枠部を両側から挟み込む。このように、両ユニットを互いに結合する目的で突き合わす時に絶縁カバーの係止枠部を両ユニット間に挟持固定することができるから、良好な組立性を得ることができ、この点からも生産効率がより一層向上する。
【0012】
また、両ユニットを嵌合手段により予め連結し、且つ両ユニット間に絶縁カバーを固定できるので、その後の工程、つまりコアの取付作業を容易に行える。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1ないし図3は本発明の一実施の形態に係るトランスを示し、図1(a)は平面図、同図(b)は切断平面図、図2(a)は要部の分解平面図 、同図(b)は要部の分解切断平面図、図3は要部の分解斜視図である。本発明のトランスは、図2および図3に明示するように、一次側ユニット11、二次側ユニット12および絶縁カバー13を主要部材として構成され、この一次側ユニット11、二次側ユニット12および絶縁カバー13による組立体に、図1に示すように、EI形コア8が取り付けられている。また、コイルボビン14は一次側ユニット11の一次側巻枠部14aと二次側ユニット12の二次側巻枠部14bとに分割して構成されており、この一次側巻枠部14aと二次側巻枠部14bとが後述のように合体される。
【0014】
上記一次側ユニット11は、一次側巻枠部14aにおける一次側つば部17と一次側中間つば部18との間に設けられた一次側巻線領域に一次巻線4を巻回して形成されている。一次側巻枠部14aにはEI形コア8の挿通孔19が貫通形成されており、この挿通孔19の一次側中間つば部18寄りの開口端には、挿通孔19よりも大きな開口面積を有して外方への段部を形成する嵌合凹部21が形成されている。一次側中間つば部18の外面には嵌合凹部21を囲む枠状となった一次側膨出部20が形成されている。また、一次側つば部17の外面には、角棒状の一対のガイド部22が所定の間隔で一体形成されており、この両ガイド部22はこれらの間に介在されるEIコア8を位置決めする。ガイド部22の左右の外側面には、一次巻線4の巻端に電気的接続された端子金具23の収容用または取付部材の挿入用の複数の凹所24が形成されている。
【0015】
上記二次側ユニット12は、二次側巻枠部14bにおける二次側つば部27と二次側中間つば部28とにより形成された二次側巻線領域に二次巻線7を巻回して形成されている。二次側ボビン巻枠14bにはEI形コア8の挿通孔29が貫通形成されており、この挿通孔29の二次側中間つば部28寄りの開口端は、一次側ユニット11の嵌合凹部21に嵌入する角筒状の嵌合凸部30により二次側中間つば部28から突設されている。二次側中間つば部28には嵌合凸部30の周囲に一次側膨出部20と同一形状の二次側膨出部31が形成されている。また、二次側つば部27の外面には、角棒状の一対のガイド部32が所定の間隔で一体形成されており、この両ガイド部32はこれらの間に介在されるEIコア8を位置決めする。ガイド部32の左右の外側面には、二次巻線7の巻端に電気的接続された端子金具33の収容用または取付部材の挿入用の複数の凹所34が形成されている。
【0016】
上記絶縁カバー13は、合成樹脂により一体成形されたものであって、一次側および二次側ユニット11,12の各々の中間つば部18,28の外形に対応した形状の内周面を有する角筒状になっており、内部の適所に、一次側および二次側ユニット11,12の各々の膨出部20,31を両側から挿入させて内部で突き合わすことのできるリング状の係止枠部37が形成されている。また、一次側ユニット11が挿入される一端部からは絶縁用突片38が延設されているとともに、他端部には直交方向に延びる当片39が突設されている。
【0017】
上記のトランスは、コイルボビン14が一次側および二次側の巻枠部14a,14bに分割されているので、これらの巻枠部14a,14bに対しそれぞれ一次巻線4および二次巻線7が適応する巻線機械により巻回される。すなわち、一次側ユニット11および二次側ユニット12は個別の巻線工程において予め個々に製作される。したがって、従来のトランスのように、一体形のコイルボビン1を並置された一次側と二次側の2種の巻線工程に連続的に移送する場合に比較して生産効率が格段に向上する。
【0018】
上述のように予め製作された一次側ユニット11と二次側ユニット12とは、図1(b)に明示するように、一次側ユニット11の嵌合凹部21に二次側ユニット12の嵌合凸部30を嵌入させることにより合体される。この両ユニット11,12を嵌合手段により合体させるときに、両ユニット11,12は、図2および図3に矢印で示すように、各々の中間つば部18,28側を絶縁カバー13に向けた配置で絶縁カバー13に対し両側から挿入される。これにより、図1(b)に明示するように、嵌合凹部21と嵌合凸部30とは絶縁カバー13の内部で嵌合される。
【0019】
上記の嵌合凹部21と嵌合凸部30とが嵌合したときに、図1(b)のB部を拡大して示した図4のように、両ユニット11,12の各々の膨出部20、31は絶縁カバー13の係止枠部37の内部で互いに突き合わせ状態に当接され、互いに対面する両ユニット11,12の中間つば部18,28が絶縁カバー13の係止枠部37を両側から挟み込む。換言すると、両ユニット11,12が合体されたときに、両中間つば部18,28の各々の対向面と重合された両膨出部20,31の各々の外周端面とにより環状溝15が形成され、この環状溝15に絶縁カバー13の係止枠部37が挿入された状態となる。したがって、膨出部20,31の中間つば部18,28からの膨出量は係止枠部37の厚みの半分よりも僅かに大きく設定されており、それにより、両ユニット11,12の結合時に絶縁カバー13の係止枠部37を両ユニット11,12間に挟持固定することができ、良好な組立性を得られる。
【0020】
したがって、絶縁カバー13は、両ユニット11,12の各々の中間つば部18,28により自体の係止枠部37を挟持されて両ユニット11,12間に固定され、且つ両ユニット11,12における巻線4,7に対しそのほぼ全体を内部に収容状態で被覆する。このトランスにおける一次巻線4と二次巻線7との間の空間・沿面距離Dは、図4に示すように、両中間つば部18,28の間に係止枠部37が入り込んでいることによって、両巻線4,7の間を絶縁カバー13の係止枠部37に沿って迂回しながら結ぶ経路となり、図6に示した従来トランスのように両巻線4,7の間を中間つば部9に沿って単に結ぶ経路となる空間・沿面距離dに比較して格段に大きくなる。
【0021】
上記の両巻線4,7間の空間・沿面距離Dは、巻線4,7の巻き方のばらつきに拘わらず、環状溝15と絶縁カバー13の係止枠部37の寸法とにより一義的に決定される大きな値となるから、従来トランスにおける絶縁テープを巻回しなくても十分な絶縁性能を安定に得ることができる。そのため、従来の手間のかかる絶縁テープの貼着作業が不要となり、上述の一次側ユニット11と二次側ユニット12を個別の巻線工程で予め個々に製作できることと併せて生産効率が格段に向上する。また、両巻線4,7は、各々の全体を絶縁カバー13により完全に覆われて確実に保護される。そのため、上記トランスを例えばランプ表示灯装置に用いた場合、ランプの交換時に巻線4,7に指が触れて感電するといったトラブルを未然に確実に防止することができる利点がある。
また、絶縁カバー13を巻線4,7を覆うように配設されるため、コイルボビンに巻線を施した後における製造工程において断線が生じるというトラブルが発生しないという利点がある。
【0022】
また、絶縁カバー13の絶縁用突片38は一次巻線4と二次側の端子金具33との間の空間・沿面距離を大きくする機能を有し、一方、絶縁カバー13の当片39は二次巻線7と一次側の図示しない取付部材との間の空間・沿面距離を大きくする機能を有する。
【0023】
両ユニット11,12と絶縁カバー13とを一体化した組立体には、図1に示すようにEI形コア8がに取り付けられ、さらに、これらが図示しないトランスケース内に収容されて本発明のトランスが構成される。EI形コア8は、E形コア部8aとI形コア部8bとを交互に逆に配置して齟齬状に組み合わせるとともに、この組み合わせたE形コア部8aとI形コア部8bとを例えばこれらに塗着したワニスを加熱する手段により固定されたものであり、既存のものをそのまま用いることができる。さらに、絶縁カバー13は、図5および図6に示した既存のコイルボビン1の中間つば部9を二つ割りした形状の両中間つば部18,28を収容できる筒形状であって、その内部に係止枠部37が両ユニット11,12の各々の中間つば部18,28の間に挿入するよう内方に向け突設された構成になっている。すなわち、この絶縁カバー13は、図1に明示するように、既存のEI形コア8の内側に配置できる形状になっており、それにより、トランスの外形は既存のものに比較して何ら大型化することがない。
【0024】
なお、上記実施の形態では、両ユニット11,12を各々の嵌合凹部21と嵌合凸部30との嵌合により結合する場合を例示したが、これは、両ユニット11,12を予め結合することによって両ユニット11,12に対するEI形コア8の取り付けを容易に行えるようにするためである。但し、両ユニット11,12は、最終的にEI形コア8によって合体されるので、必ずしも嵌合などの手段で予め結合することもなく、単に突き合わせるだけでもよい。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に記載の発明は、中間つば部の環状溝に絶縁カバーの係止枠部を挿入する構成としたので、一次巻線と二次巻線との間に従来トランスに比し格段に大きな空間・沿面距離を確保することができるから、従来トランスにおける絶縁テープを用いなくても十分な電気絶縁性能を得ることができ、手間のかかる絶縁テープの貼着作業が不要となる上に、絶縁テープによる種々の問題が解消されて、十分な絶縁性能を長期間にわたり安定に保持することができ、さらに、両巻線の全体を筒状の絶縁カバーで覆って確実に保護できるという効果を奏する。
【0026】
そして、個別の巻線工程により一次巻線および二次巻線を巻回して一次側ユニットおよび二次側ユニットを予め個々に製作することができるから、生産効率が格段に向上し、さらに、一次側ユニットと二次側ユニットとを結合するときに絶縁カバーの係止枠部を両ユニット間に挟持固定して良好な組立性を得られるので、生産効率がより一層向上するという効果を奏する。
【0027】
また、一次側および二次側の両ユニットを嵌合手段により予め連結し、且つ両ユニット間に絶縁カバーを固定できるので、その後のコアの取付作業を容易に行えるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るトランスを示し、(a)は平面図、(b)は切断平面図である。
【図2】同上トランスの要部を分解して示したもので、(a)は分解平面図、(b)は分解切断平面図である。
【図3】同上トランスの要部の分解斜視図である。
【図4】図1(b)のB部の拡大図である。
【図5】従来のトランスの切断平面図である。
【図6】図5のA部の拡大図である。
【符号の説明】
4 一次巻線
7 二次巻線
11 一次側ユニット
12 二次側ユニット
13 絶縁カバー
14 中間つば部
14a 一次側巻枠部
14b 二次側巻枠部
15 環状溝
18 一次側中間つば部
20 一次側膨出部
21 嵌合凹部
28 二次側中間つば部
30 嵌合凸部
31 二次側膨出部
37 係止枠部

Claims (1)

  1. コイルボビンにおける中間つば部で区画されて軸心方向に並設された二つの巻線領域に一次巻線と二次巻線とが個々に巻回されてなるトランスにおいて、前記中間つば部の外周端面に環状溝が形成され、
    前記一次巻線および二次巻線に対しこれらの全体を内部に収容状態に被覆する筒状の絶縁カバーを備え、前記絶縁カバーに、これの内周面から直交方向に突設されて前記環状溝に係入する一体成型されたリング状の係止枠部が形成されており、
    前記絶縁カバーの一端部から絶縁用突片が延設されているとともに、他端部には直交方向に延びる当片が突設されており、
    前記コイルボビンが一次側巻枠部と二次側巻枠部とに分割され、且つ前記中間つば部が、前記一次側巻枠部および二次側巻枠部にそれぞれ形成された一次側中間つば部および二次側中間つば部とに分割されているとともに、前記一次側巻枠部および二次側巻枠部にそれぞれ一次巻線および二次巻線を巻回した一次側ユニットおよび二次側ユニットが接合されてなり、
    前記一次側中間つば部および二次側中間つば部の各々の対向面における中央部に、前記係止枠部の内部で互いに重ね合わされる枠状の膨出部がそれぞれ形成され、
    前記環状溝が、前記一次側中間つば部および二次側中間つば部の各々の対向面と前記両膨出部の各々の外周端面とにより形成されており、
    前記一次側ユニットおよび二次側ユニットが、前記一次側中間つば部および二次側中間つば部の各々の前記膨出部の中央部に形成された嵌合凹部と嵌合凸部との嵌合により相互に連結されているトランス。
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