JP4706980B2 - Moターゲット材の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、粉末焼結法によるMoターゲット材の製造方法に関するものである。
現在、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、以下LCDという)の薄膜電極および薄膜配線等には、電気抵抗の小さいMo等の高融点金属膜が用いられており、その金属薄膜を形成するための材料として、スパッタリング用ターゲット材が広く利用されている。そして、近年のLCDサイズの大型化に伴い、金属膜を形成するためのスパッタリング用ターゲット材に対しても大型化が要求されており、特に現在は、1m以上の長尺品やスパッタリング面積が1m2を超える大型品が要求されている。
従来、スパッタリング面積の大型化への対応として、多数のターゲット素材をバッキングプレート上に貼り合わせる等の方法がとられてきた。しかしながら、多数のターゲット素材を貼り合わせてスパッタリング面積を大型化する方法では、スパッタリング時にターゲット素材間の隙間が存在するために発生する異常飛沫を原因とするパーティクルが生じるために一体物のターゲット素材による対応が要求されている。
従来より、Mo等の高融点金属をターゲット材として製造するためには、粉末焼結法が用いられてきたが、このような大型一体物のターゲット素材を粉末焼結法で作製する際に重要なのは、高密度化の達成と大型化への対応である。粉末焼結法には、種々の方法があるが、そのうち熱間静水圧プレス(HIP)法は、プレス圧力を3次元的に高圧で付加することが可能であることから、2次元的にしかプレス圧力を付加できないホットプレス法に比べて素材を均一に高密度化できるという利点がある。
HIP法は、焼結素材を加圧容器に充填して、プレス圧力を付加する必要があるため、焼結素材である原料粉末を加圧容器に、高充填率で均一な充填を行う必要がある。そこで、プレス圧力を充填した原料粉末に与える方法が提案されている(例えば、特許文献1および2参照)
特開2002−167669号公報
特開2003−342720号公報
しかしながら、上記の特許文献1および2に記載されるMo系ターゲット材の製造方法によっても、加圧焼結体の変形が大きいという課題が存在する。
本発明の目的は、加圧容器への原料粉末の充填密度を向上させ焼結体の変形を低減させたMoターゲット材の製造方法を提供することである。
本発明の目的は、加圧容器への原料粉末の充填密度を向上させ焼結体の変形を低減させたMoターゲット材の製造方法を提供することである。
本発明者等は、Moターゲット材の製造方法を種々検討した結果、加圧容器に充填する際の原料粉末の粒径を制御することで、上記の課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、平均粒径20μm以下のMo原料粉末を圧縮成形した圧密体を、粉砕し該原料粉末の平均粒径以上でかつ平均粒径10mm以下の二次粉末を作製した後、該二次粉末を加圧容器に充填し、次いで加圧焼結を施し焼結体を得るMoターゲット材の製造方法である。
また、好ましくは、原料粉末を冷間静水圧プレスで圧縮成形するMoターゲット材の製造方法である。
また、好ましくは、原料粉末を100MPa以上の圧力条件で冷間静水圧プレスを行うMoターゲット材の製造方法である。
また、好ましくは、Mo原料粉末を圧縮成形した圧密体の相対密度を50%以上とするMoターゲット材の製造方法である。
また、好ましくは、加圧焼結は熱間静水圧プレスであるMoターゲット材の製造方法である。
また、好ましくは、原料粉末を100MPa以上の圧力条件で冷間静水圧プレスを行うMoターゲット材の製造方法である。
また、好ましくは、Mo原料粉末を圧縮成形した圧密体の相対密度を50%以上とするMoターゲット材の製造方法である。
また、好ましくは、加圧焼結は熱間静水圧プレスであるMoターゲット材の製造方法である。
また、好ましくは、温度1000〜1500℃、圧力100MPa以上の条件で熱間静水圧プレスを行うMoターゲット材の製造方法である。
また、好ましくは、焼結体の相対密度を98%以上とするMoターゲット材の製造方法である。
また、好ましくは、焼結体の相対密度を98%以上とするMoターゲット材の製造方法である。
また、好ましくは、前記二次粉末を充填する加圧容器の内径寸法の最大長さが1000mm以上であるMoターゲット材の製造方法である。
また、好ましくは、前記二次粉末を充填する加圧容器は、充填深さが最も深くなる方向に対向する一方の面が、充填口として解放された直方体形状であり、かつその内径寸法の最大長さが1000mm以上の金属カプセルであるMoターゲット材の製造方法である。
また、好ましくは、焼結体の最大長さの辺を維持するように複数枚に切断するMoターゲット材の製造方法である。
また、好ましくは、前記二次粉末を充填する加圧容器は、充填深さが最も深くなる方向に対向する一方の面が、充填口として解放された直方体形状であり、かつその内径寸法の最大長さが1000mm以上の金属カプセルであるMoターゲット材の製造方法である。
また、好ましくは、焼結体の最大長さの辺を維持するように複数枚に切断するMoターゲット材の製造方法である。
本発明によれば、加圧容器への原料粉末の充填密度を向上させることで焼結体の変形を低減させたMoターゲット材の製造方法をすることが可能となる。
本発明の重要な特徴の一つは、Mo原料粉末を一度圧縮成形した圧密体とした後に、粉砕処理を行い原料粉末の平均粒径以上でかつ平均粒径10mm以下の二次粉末を作製して、加圧容器に充填することで、加圧容器への原料粉末の充填率を向上させることができた点にある。
加圧容器を使用する焼結製法でMoターゲット材を製造する場合においては、一般に微細なMo原料粉末が使用されるが、Mo原料粉末は、凝集性が高く流れ性が悪いために、加圧容器に充填する場合に、加圧容器中で充填のばらつきが生じやすい。
そこで、本発明者等が検討した結果、原料粉末をある程度大きく粒径調整をすることで加圧容器への原料粉末の充填率を向上させることが可能となることを見出した。
加圧容器を使用する焼結製法でMoターゲット材を製造する場合においては、一般に微細なMo原料粉末が使用されるが、Mo原料粉末は、凝集性が高く流れ性が悪いために、加圧容器に充填する場合に、加圧容器中で充填のばらつきが生じやすい。
そこで、本発明者等が検討した結果、原料粉末をある程度大きく粒径調整をすることで加圧容器への原料粉末の充填率を向上させることが可能となることを見出した。
以下に、本発明の製造方法に関して詳細に説明する。
一般に使用されるMo原料粉末は、化学的製法により作製されるため平均粒径20μm以下の微細粒径を有している。本発明においては、この微細な原料粉末を一度圧縮成形して圧密体として、その後粉砕処理を行い、原料粉末の平均粒径以上でかつ平均粒径10mm以下の原料粉末の二次粉末を作製する。その後、この二次粉末を加圧容器に充填し、加圧焼結を行ってターゲット材の素材となる焼結体を得る。この二次粉末の平均粒径の下限を原料粉末の平均粒径以上とした理由は、原料粉末の平均粒径を下回っては、圧密体を作製して粉砕する意味がないためである。また、この二次粉末の平均粒径の上限を10mm以下に規定した理由は、10mmを超えるとその境界線が明瞭に現れ、一種の模様状の形態をなすためである。また、その粒界が優先的に外気雰囲気と接触するため局部的に酸素量が高くなる危険性が内在している。したがって外観上判別しにくく、平均化するためにも平均粒径10mm以下である必要がある。
なお、本発明における平均粒径とは、Mo原料粉末あるいは二次粉末の粒径分布において、個数がその総量の50%をしめるときの粒径(D50)をいう。
一般に使用されるMo原料粉末は、化学的製法により作製されるため平均粒径20μm以下の微細粒径を有している。本発明においては、この微細な原料粉末を一度圧縮成形して圧密体として、その後粉砕処理を行い、原料粉末の平均粒径以上でかつ平均粒径10mm以下の原料粉末の二次粉末を作製する。その後、この二次粉末を加圧容器に充填し、加圧焼結を行ってターゲット材の素材となる焼結体を得る。この二次粉末の平均粒径の下限を原料粉末の平均粒径以上とした理由は、原料粉末の平均粒径を下回っては、圧密体を作製して粉砕する意味がないためである。また、この二次粉末の平均粒径の上限を10mm以下に規定した理由は、10mmを超えるとその境界線が明瞭に現れ、一種の模様状の形態をなすためである。また、その粒界が優先的に外気雰囲気と接触するため局部的に酸素量が高くなる危険性が内在している。したがって外観上判別しにくく、平均化するためにも平均粒径10mm以下である必要がある。
なお、本発明における平均粒径とは、Mo原料粉末あるいは二次粉末の粒径分布において、個数がその総量の50%をしめるときの粒径(D50)をいう。
また、圧縮成形するMo原料粉末は平均粒径10μm以下、圧密体を粉砕処理した後の二次粉末は平均粒径5mm以下であることがより好ましい。
その理由は、原料粉末の粒径が小さいほど加圧焼結後の焼結体の相対密度を容易に高めることができるためである。加圧容器への充填密度を向上させる点からは、充填する粉末つまりは二次粉末の粒径を大きくすることに効果があるが、加圧焼結における焼結性の点では、密度の高い原料粉末の粒径は小さいことが望ましい。特に、本発明の焼結体を構成する主体であるMoは高融点金属で一般的な拡散温度は高温であるため、拡散を促進させるためには高温処理すると同時に接触面積を増大することが好ましい。よって、原料粉末の平均粒径としては、10μm以下であることが好ましい。また、二次粉末の平均粒径が5mm以下であることが好ましい理由は、酸素量の局所的集中をより低減できるためであり、添加元素を含む場合には添加元素の分散性をより高めることができるためである。さらに好ましい二次粉末の平均粒径は0.5〜3mmである。
その理由は、原料粉末の粒径が小さいほど加圧焼結後の焼結体の相対密度を容易に高めることができるためである。加圧容器への充填密度を向上させる点からは、充填する粉末つまりは二次粉末の粒径を大きくすることに効果があるが、加圧焼結における焼結性の点では、密度の高い原料粉末の粒径は小さいことが望ましい。特に、本発明の焼結体を構成する主体であるMoは高融点金属で一般的な拡散温度は高温であるため、拡散を促進させるためには高温処理すると同時に接触面積を増大することが好ましい。よって、原料粉末の平均粒径としては、10μm以下であることが好ましい。また、二次粉末の平均粒径が5mm以下であることが好ましい理由は、酸素量の局所的集中をより低減できるためであり、添加元素を含む場合には添加元素の分散性をより高めることができるためである。さらに好ましい二次粉末の平均粒径は0.5〜3mmである。
また、圧密体は、加圧容器に充填する二次粉末としての粒径を維持するためには、相対密度が50%以上になるように圧縮成形することが望ましい。
Mo原料粉末を圧縮成形する方法としては、冷間静水圧プレスが望ましく、その際の圧力条件としては、容易に上記の圧密体の相対密度を50%以上にできるため100MPa以上の圧力を付加することが望ましい。
Mo原料粉末を圧縮成形する方法としては、冷間静水圧プレスが望ましく、その際の圧力条件としては、容易に上記の圧密体の相対密度を50%以上にできるため100MPa以上の圧力を付加することが望ましい。
加圧焼結は、3次元的に高圧で圧力を付加することで、原料粉末を焼結させることが可能であるため熱間静水圧プレス(HIP)を適用することが望ましい。また、その際には、温度1000〜1500℃、圧力100MPa以上の条件を適用することが望ましい。
それは、この100MPaに満たない圧力、1000℃に満たない温度でHIPを行っても、ターゲット材に要求される相対密度98%以上の密度を有する焼結体が作製しづらいためである。一方、Moを中心とした焼結体を得るためにはできるだけ高い温度での処理が好ましいが、HIP温度は加圧容器に用いる材質のほか、設備面での制約が存在する。一般的なHIP装置では1500℃がほぼ上限となり、それ以上では現実性に欠ける。
それは、この100MPaに満たない圧力、1000℃に満たない温度でHIPを行っても、ターゲット材に要求される相対密度98%以上の密度を有する焼結体が作製しづらいためである。一方、Moを中心とした焼結体を得るためにはできるだけ高い温度での処理が好ましいが、HIP温度は加圧容器に用いる材質のほか、設備面での制約が存在する。一般的なHIP装置では1500℃がほぼ上限となり、それ以上では現実性に欠ける。
また、本発明の製造方法は、加圧容器が大型化する場合に、原料粉末の充填密度が向上し難いので、特に内径寸法における最大長さが1000mm以上の加圧容器を用いる必要のある大型のターゲット材の製造方法に好適である。また、原料粉末の充填方法としては、原料粉末自身の比重を利用して充填率の向上が図れるため、充填深さが最も深くなる方向に対抗する一方の面が、充填口として開放された直方体形状であり、かつ内径寸法の最大長さが1000mm以上となるような加圧容器を使用することがより好ましい。
また、本発明は、本発明の製造方法により得られる焼結体を最大長さの辺を維持するように切断する方法も含まれる。それは、現在、大型のターゲット材の要求が高いため、一度の加圧焼結処理で多数のターゲット材料を製造することで、コストを低減できるためである。
本発明のMo原料粉末としては、不可避的不純物を除いた残部が実質的にMoからなるものである。
本発明の実施例について以下に説明する。
平均粒径12μmのMo原料粉末を準備した。表1の試料No.1に示すターゲット材を製造するために、Mo原料粉末をV型混合機で10分間混合して得られた原料粉末を冷間静水圧プレス(CIP)で圧縮成形した圧密体を作製した。なお、CIPの圧力条件は265MPaとした。前記圧密体をジョークラッシャーおよびディスクミルを使用して粉砕し二次粉末を作製した。その二次粉末を再度V型混合機で10分間混合した後、内径寸法で厚さ100mm×幅1000mm×高さ1300mmの軟鋼製加圧容器に充填した。充填後、加圧容器の上蓋を溶接した後に450℃の温度下で真空脱気し、熱間静水圧プレス(HIP)で加圧焼結した。HIPは、1250℃、150MPaの条件下で5時間保持した。HIP後の焼結体を切断および機械加工して、厚さ6mm×幅810mm×長さ950mmのターゲット材を6枚得た。なお、二次粉末の加圧容器への充填密度を測定し表1に示した。また、上記の圧密体、焼結体から試験片を採取し、アルキメデス法により、相対密度を測定し表1に示す。
平均粒径12μmのMo原料粉末を準備した。表1の試料No.1に示すターゲット材を製造するために、Mo原料粉末をV型混合機で10分間混合して得られた原料粉末を冷間静水圧プレス(CIP)で圧縮成形した圧密体を作製した。なお、CIPの圧力条件は265MPaとした。前記圧密体をジョークラッシャーおよびディスクミルを使用して粉砕し二次粉末を作製した。その二次粉末を再度V型混合機で10分間混合した後、内径寸法で厚さ100mm×幅1000mm×高さ1300mmの軟鋼製加圧容器に充填した。充填後、加圧容器の上蓋を溶接した後に450℃の温度下で真空脱気し、熱間静水圧プレス(HIP)で加圧焼結した。HIPは、1250℃、150MPaの条件下で5時間保持した。HIP後の焼結体を切断および機械加工して、厚さ6mm×幅810mm×長さ950mmのターゲット材を6枚得た。なお、二次粉末の加圧容器への充填密度を測定し表1に示した。また、上記の圧密体、焼結体から試験片を採取し、アルキメデス法により、相対密度を測定し表1に示す。
また、平均粒径6μmのMo原料粉末を準備し、表1の試料No.7に示すターゲット材を製造するため、上記と同様の方法で圧密体を作製した。前記圧密体をジョークラッシャーおよびディスクミルを使用して粉砕し二次粉末を作製した。その二次粉末を使用して上記と同様の方法で焼結体を作製した。その後、この焼結体を切断および機械加工して、厚さ6mm×幅810mm×長さ950mmのターゲット材を6枚得た。なお、二次粉末の加圧容器への充填密度を測定し表1に示した。また、上記の圧密体、焼結体から試験片を採取し、アルキメデス法により、相対密度を測定し表1に示す。
また、比較例として、表1の試料No.10に示すターゲット材を製造するため、Mo原料粉末をV型混合機で10分間混合して得られた原料粉末を圧縮成形せずに直接に上記と同一寸法の軟鋼製加圧容器に充填した。充填後、加圧容器の上蓋を溶接した後に450℃の温度下で真空脱気し、1250℃、150MPa、5時間保持するHIPを行い焼結体を作製した。その後、この焼結体を切断および機械加工して、厚さ6mm×幅610mm×長さ710mmのターゲット材を3枚得た。なお、二次粉末の加圧容器への充填密度を測定し表1に示した。また、二次粉末の上記の焼結体から試験片を採取し、アルキメデス法により、相対密度を測定し表1に示す。
また、焼結体の変形を図1の模式図に示す通り、焼結体1の長さ方向の中央部2の底面にある基準点3と端部4の底面との差から算出した変形量5として、変形量が12mm以上のものを問題あり、12mmよりも小さいものを良好として評価して同様に表1に示す。
また、焼結体の変形を図1の模式図に示す通り、焼結体1の長さ方向の中央部2の底面にある基準点3と端部4の底面との差から算出した変形量5として、変形量が12mm以上のものを問題あり、12mmよりも小さいものを良好として評価して同様に表1に示す。
表1に示した通り、本発明例の試料No.1では、原料粉末を圧縮成形した圧密体を平均粒径10mm以下に粉砕した二次粉末を作製しているため、充填密度が52%以上と非常に高い充填密度を達成している。そして、充填密度が高いことから、焼結体にした際の寸法の収縮量や変形量も低減されているため、歩留りよくターゲット材を製造できることがわかる。
また、本発明例の試料No.7から、原料粉末の平均粒径を10μm以下、二次粉末の平均粒径を1mm以下とすると、充填密度の上昇と焼結体の相対密度の上昇がさらに顕著になることが見て取れる。
一方、二次粉末を作製せずに、原料粉末を混合後、直接加圧容器に充填して加圧焼結した比較例の試料No.10では、充填密度が40%以下と低く、焼結体にした際の寸法収縮や変形量も大きいため、ターゲット材を製造する際の歩留りが劣ることが分かる。さらに、同一寸法の加圧容器を用いても、焼結体にした際の寸法収縮や変形量が大きいために、想定した寸法のターゲット材が作製できない危険性がある。
また、本発明例の試料No.7から、原料粉末の平均粒径を10μm以下、二次粉末の平均粒径を1mm以下とすると、充填密度の上昇と焼結体の相対密度の上昇がさらに顕著になることが見て取れる。
一方、二次粉末を作製せずに、原料粉末を混合後、直接加圧容器に充填して加圧焼結した比較例の試料No.10では、充填密度が40%以下と低く、焼結体にした際の寸法収縮や変形量も大きいため、ターゲット材を製造する際の歩留りが劣ることが分かる。さらに、同一寸法の加圧容器を用いても、焼結体にした際の寸法収縮や変形量が大きいために、想定した寸法のターゲット材が作製できない危険性がある。
1 焼結体、2 中央部、3 基準点、4 端面、5 変形量
Claims (10)
- 平均粒径20μm以下のMo原料粉末を圧縮成形した圧密体を、粉砕し該原料粉末の平均粒径以上でかつ平均粒径10mm以下の二次粉末を作製した後、該二次粉末を加圧容器に充填し、次いで加圧焼結を施し焼結体を得ることを特徴とするMoターゲット材の製造方法。
- 原料粉末を冷間静水圧プレスで圧縮成形することを特徴とする請求項1に記載のMoターゲット材の製造方法。
- 原料粉末を100MPa以上の圧力条件で冷間静水圧プレスを行うことを特徴とする請求項1または2に記載のMoターゲット材の製造方法。
- 原料粉末を圧縮成形した圧密体の相対密度を50%以上とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のMoターゲット材の製造方法。
- 加圧焼結は熱間静水圧プレスであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のMoターゲット材の製造方法。
- 温度1000〜1500℃、圧力100MPa以上の条件で熱間静水圧プレスを行うことを特徴とする請求項5に記載のMoターゲット材の製造方法。
- 焼結体の相対密度を98%以上とすることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のMoターゲット材の製造方法。
- 前記二次粉末を充填する加圧容器の内径寸法の最大長さが1000mm以上であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のMoターゲット材の製造方法。
- 前記二次粉末を充填する加圧容器は、充填深さが最も深くなる方向に対向する一方の面が、充填口として解放された直方体形状であり、かつその内径寸法の最大長さが1000mm以上の金属カプセルであることを特徴とする請求項8に記載のMoターゲット材の製造方法。
- 焼結体の最大長さの辺を維持するように複数枚に切断することを特徴とする請求項8に記載のMoターゲット材の製造方法。
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KR101546594B1 (ko) * | 2010-09-30 | 2015-08-21 | 히타치 긴조쿠 가부시키가이샤 | 몰리브덴 타겟의 제조 방법 |
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JPH11256322A (ja) * | 1998-03-10 | 1999-09-21 | Hitachi Metals Ltd | 金属シリサイドターゲット材 |
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2008
- 2008-02-04 JP JP2008023911A patent/JP4706980B2/ja not_active Expired - Lifetime
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