JP4703797B2 - 熱アシスト再生方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱源による昇温によって記録領域に対し磁気的に情報を記録再生する磁気記録媒体とそれを用いた熱アシスト再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光技術と磁気記録再生技術との融合による高密度記録を実現する技術が開発されている。例えば、特開平4−176034号公報には、補償温度が略室温であるフェリ磁性体の磁気記録媒体、およびそれを使用したレーザ光による熱アシスト磁気記録再生方式が開示されている。
【0003】
このような熱アシスト磁気記録再生方式では、記録時にはレーザ光により昇温させて磁気記録媒体における記録領域の保磁力を低下させた状態で記録用磁気ヘッドにより外部磁界を印加して情報を上記記録領域に記録する一方、再生時にもレーザ光により昇温させて上記記録領域の残留磁化の強度を増大させ、その残留磁化からの磁束を再生用磁気ヘッドで検出して情報を再生している。
【0004】
この熱アシスト磁気記録再生方式では、レーザ光により昇温されていない略室温領域では、残留磁化がゼロに近いため、再生用磁気ヘッドにおけるトラックに対して垂直となる幅つまりギャップ幅が、情報が記録されているトラックピッチより大きくても、隣接トラックからのクロストークを充分に小さく抑えることが可能となり、高密度記録された情報の再生が実現できる。
【0005】
また、磁気記録分野では、記録の高密度化に伴い、再生ヘッドは磁界感度が高い磁気抵抗効果を利用したMR(Magnet-Resistive) ヘッドが主流となり、最近では、さらに高い磁界感度が得られるGMR(Giant Magnet-Resistive) ヘッドが商品化されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
熱アシストによる磁気記録再生方式においても、高密度化を推し進めて行くためには、再生ヘッドとしてMRヘッドまたはGMRヘッドを利用することが望ましい。
【0007】
そこで、本発明者らは、上記の補償温度が略室温であるフェリ磁性体を記録層として有する磁気記録媒体とMRヘッドとを用いて熱アシストによる磁気記録再生について種々実験を行ない、それらから抽出された課題とその対応策について検討を行った。
【0008】
その概略を以下に述べる。使用したMRヘッドにおける、トラック方向に対して垂直に約5μmの幅を有し、また、光スポットサイズを約1.2μm、光パワーを記録時、再生時ともに約6mWに設定した。ディスク状の磁気記録媒体のディスク回転数を3600rpmに、記録周波数を2MHzに設定した。
【0009】
磁気記録媒体の1本の記録トラックに情報を記録し、この記録トラックから熱アシストにより再生した信号を図15(a)に示す。また、図15(b)には光ビームを照射しない状態での再生信号も併せて示す。図15(a)および(b)から判るように、光ビームを照射したときの方が大きい再生信号量が得られている。しかしながら、光ビームを照射しないときの再生信号量が、後述するように予想した程低下せず、信号レベルは4分の1程度の減少に留まっている。
【0010】
図16には、実験に使用した磁気記録媒体のVSM(試料振動式磁力計)により観測した残留磁化の温度特性を示す。この温度特性は、高温側にて磁気記録媒体を磁化させてから温度を下げて各温度における残留磁化の強度を測定して得られたものである。また、光パワー6mWでは、磁気記録媒体は約200℃付近まで加熱される。図16の温度特性によれば、室温付近では200℃と比較して、残留磁化量は10分の1以下に減衰することになる。
【0011】
この温度特性により、図15に示した結果においては、MRヘッドの感度は残留磁化におよそ比例するため、この減衰量に近い再生信号の低下が観測されるものと予測される。
【0012】
ところが、前述のように図15に示した実験結果からは4分の1程度の減衰しか観測されなかった。この実験結果から判断されることは、光ビームを照射しない状態においても、磁気記録媒体が室温付近を超えて昇温されているということである。
【0013】
図15の実験結果と図16の温度特性から試算すれば、光ビームを照射しない状態でも、磁気記録媒体は50℃付近まで加熱されていることになる。本実験は周囲温度25℃で実施したことから、磁気記録媒体の温度の上昇分は25℃となる。
【0014】
この結果は、光ビーム以外の他に熱源が存在することを示唆している。光ビーム以外の他の熱源として唯一考えられるものはMRヘッドしかないため、本発明者らはMRヘッドにより磁気記録媒体が加熱されているという結論に達した。
【0015】
MRヘッドやGMRヘッド等の磁気抵抗効果を利用したヘッドでは、再生時、磁界強度を抵抗変化で検出するため、バイアス電流の印加が常時必要となる。このバイアス電流によりヘッドにジュール熱が生じて、これが熱源になっているものと考えられる。
【0016】
本発明者らは、証拠として、再生時にバイアス電流を必要としない薄膜ヘッドによる再生では、MRヘッドに比べ再生信号レベルは小さいが減衰量は大きいことを実験にて確認している。
【0017】
したがって、MRヘッドを使用するとヘッドのサイズに対応した磁気記録媒体の記録領域を周囲温度より昇温させることになるため、光ビームを照射しなくても磁気記録媒体から磁束が漏れ出てくることになる。これは、光ビームを照射して情報を再生する場合に光ビームを照射していない領域からの漏れ磁束をMRヘッドが検出することを意味しており、この漏れ磁束が再生信号上にクロストークとして現れてくることになる。
【0018】
以上から、従来提案されている補償温度が略室温である熱アシスト記録再生用の磁気記録再生媒体とMRヘッドの組み合わせでは、熱アシストによる効果が再生時には発揮できないという課題があることが判明した。これは、バイアス電流を必要とするGMRヘッド等の磁気抵抗効果を利用したヘッドを使用する場合にも同じ状況となる。
【0019】
本発明は、上記実験結果から抽出された問題点に鑑みなされたものであって、磁気抵抗効果を利用したヘッド、および、熱アシストによる磁気記録再生手法を用いても、高密度記録された情報をクロストークを抑えてS/Nが良好な状態で再生するのに好適な磁気記録媒体とそれを用いた熱アシスト再生方法を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述した問題点を解決するために鋭意検討した結果、本発明に至ったものである。すなわち、本発明の磁気記録媒体は、上記課題を解決するために、記録領域を加熱して磁気的に情報を記録し、かつ、記録領域を加熱し、磁気抵抗効果を有するヘッドによって磁気的に情報を再生する熱アシスト記録再生のための磁気記録媒体において、記録領域の磁気的補償温度およびキュリー点の間での、飽和磁化の最大値となる温度が、150℃から250℃までの温度範囲内に設定されていると共に、記録領域の磁気的補償温度が室温より高く設定されていることを特徴としている。
【0021】
上記構成によれば、磁気記録媒体において、記録領域の磁気的補償温度およびキュリー点の間での、飽和磁化の最大値となる温度が、150℃から250℃までの温度範囲内に設定されているので、加熱された記録領域では、残留磁化を増大化できて、上記記録領域からの情報を良好に再生できる。
【0022】
また、上記構成では、磁気的補償温度が室温より高く設定されているため、実質的に熱源となる磁気低抗効果を利用したヘッドを使用して、記録された情報を再生する場合にも、読み出し領域外の記録領域の残留磁化を最小に抑制することが可能となる。よって、上記構成では、再生信号のS/Nが良好になる効果が得られる。
【0023】
本発明による他の磁気記録媒体は、記録領域を加熱して磁気的に情報を記録し、かつ、記録領域を加熱し、磁気抵抗効果を有するヘッドによって磁気的に情報を再生する熱アシスト記録再生のための磁気記録媒体において、記録領域の磁気的補償温度およびキュリー点の間での、飽和磁化の最大値となる温度が、150℃から250℃までの温度範囲内に設定されていると共に、磁気抵抗効果による情報の再生に基づくヘッドの発熱によって、記録領域が昇温する温度に応じて、記録領域の磁気的補償温度が設定されていることを特徴としている。
【0024】
上記構成によれば、磁気抵抗効果を利用したヘッドでの発熱により、記録媒体が加熱され昇温しても、磁気的補償温度が少なくとも昇温分だけ高く設定されているため、読み出し領域外の記録領域の残留磁化を最小に設定できて、熱アシスト再生の目的とする、良好なS/Nの再生信号が得られる。
【0025】
本発明の熱アシスト再生方法は、請求項1または2記載の磁気記録媒体の記録領域に記録された情報を再生する際に、磁気抵抗効果による再生のためのヘッドのバイアス電流を、上記記録領域の温度に応じて変化させることを特徴としている。
【0026】
上記方法によれば、請求項1または2の磁気記録媒体から記録された情報を磁気抵抗効果を利用したヘッドを使用して再生する場合、ヘッドに印加するバイアス電流を、上記記録領域の温度に応じて調整することでヘッドの発熱を制御し、ヘッド周辺の、再生される記録領域外の記録領域における温度を記録領域の磁気的補償温度に近づけることができる。
【0027】
したがって、上記方法では、記録領域の組成のバラツキ等による磁気的補償温度の偏差が生じたり、ヘッドの線速度の変化による加熱量の変化が生じたりしても、再生される記録領域外の記録領域の残留磁化を最小にすることが可能となるので、再生信号のS/Nを良好に維持することが可能となる。
【0028】
上記熱アシスト再生方法では、上記磁気記録媒体から得られる、再生信号のジッタ値、エラーレート、信号レベルの内1つかまたはそれらの複数を測定して、その結果に基づきバイアス電流を設定してもよい。
【0029】
上記方法によれば、バイアス電流の制御がヘッドの発熱制御、記録領域の昇温制御、記録領域上の磁化強度の制御、ヘッドによる磁化検出、検出信号増幅、信号処理、信号評価を経由して実行されることになるので、バイアス電流の制御において閉ループを形成できる。
【0030】
これにより、上記方法では、精度良くバイアス電流を設定できるため、制御系等の回路のバラツキを圧縮でき、再生信号のS/Nを良好にすることが可能となる。また、実際の再生動作にて信号品質を評価し、その結果に基づきヘッドのバイアス電流を設定するため、再生状況に応じて再生信号のS/Nを良好にすることが可能となる。
【0031】
上記熱アシスト再生方法では、記録領域における予め設定された評価領域に記録された情報を再生することによって、バイアス電流を設定してもよい。
【0032】
上記方法によれば、記録領域上の予め設定された評価領域に予め記録された情報を再生しその信号品質を評価するので、評価が迅速かつ容易に実施できる。これにより、ヘッドのバイアス電流の迅速な設定が可能となる。
【0033】
このとき、評価領域に記録されている情報が予め設定された情報であることは非常に有効である。それは、信号品質の評価が容易に実行でき、評価精度を高めることが可能となるからである。例えば、予め設定された情報として、単純なパターン情報、単一周波数、ランダムパターンが挙げられる。さらに、ユーザデータ領域と評価領域を分離することで、バイアス電流設定時の予期せぬ事態によりユーザデータを破損する危険性がなくなるという利点も有する。
【0034】
上記熱アシスト再生方法では、評価領域を複数箇所に設けてもよい。上記方法によれば、さらに、評価領域を記録領域上の複数箇所に設けるため、例えばディスク状媒体を等角速度で回転させた場合、ディスク状媒体の内周と外周とでは線速度の変化が生じる。この線速度の変化により、ヘッドの浮上量が変化しヘッドの発熱が記録領域に与える影響も変化する。
【0035】
よって、上記方法では、ディスク状媒体の記録領域上の内周から外周にかけて複数の評価領域を設けることで、きめ細かくヘッドのバイアス電流を設定できるため、情報再生の信頼性を向上できる。
【0036】
上記熱アシスト再生方法では、記録または再生の待機時にバイアス電流を変化させてもよい。上記方法によれば、記録または再生の待機中にバイアス電流を設定するために、実際の記録または再生動作に影響を与えずに実行可能となる。
【0037】
上記熱アシスト再生方法では、請求項1または2記載の記録領域の読み出し領域近傍の温度を検出し、所定の温度変化が生じた場合に、再生信号のジッタ値、エラーレート、信号レベルの内1つかまたはそれらの複数を測定して、その結果に基づきバイアス電流を設定してもよい。
【0038】
上記方法によれば、記録領域上の読み出し領域近傍の温度を検出し、所定量の温度変化が生じた場合に、再生信号の晶質を評価しその結果に基づいてヘッドのバイアス電流を決定するので、周囲温度の変化による記録媒体の影響も考慮したバイアス電流の設定が可能となる。よって、上記方法では、情報再生の信頼性を向上できる。
【0039】
上記熱アシスト再生方法では、一定時間毎に再生信号のジッタ値、エラーレート、信号レベルの内1つかまたはそれらの複数を測定して、その結果に基づきバイアス電流を設定してもよい。
【0040】
上記方法によれば、一定時間毎に再生信号の品質を評価しその結果に基づいてバイアス電流を設定するので、特別なセンサーを必要とせず再生状態の変化に対応した、きめ細かい、より的確なバイアス電流の設定が可能となる。
【0041】
上記熱アシスト再生方法では、再生信号のジッタ値が所定の値より大きくなった場合に、バイアス電流を再設定することが好ましい。
【0042】
上記方法によれば、情報の再生過程で得られる再生信号のジッタ値に基づき、このジッタ値が所定の値を超えた場合に、バイアス電流を再設定するので、再生状況に即した信頼性の高いバイアス電流の設定が可能となる。
【0043】
上記熱アシスト再生方法では、再生信号のエラーレートが所定の値より大きくなった場合に、バイアス電流を再設定することが好ましい。
【0044】
上記方法によれば、情報の再生過程で得られる再生信号のエラーレートに基づき、このエラーレートが所定の値を超えた場合に、バイアス電流を再設定するので、再生状況に即した信頼性の高いバイアス電流の設定が可能となる。
【0045】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の磁気記録媒体に係る実施の形態1について、図1ないし図3に基づいて説明すれば、以下の通りである。図3に示すように、上記磁気記録媒体1は、後述する、熱アシスト再生に用いられるものであり、ガラス等の透明支持基板上に、フェリ磁性体からなる記録層(例えば、記録層の厚みは100nm )としての磁性膜を有するものである。
【0046】
このような磁気記録媒体1では、磁気記録媒体1における磁性膜の磁気的補償温度は室温より高く、40℃〜100℃、より好ましくは43℃〜80℃、さらに好ましくは46℃〜60℃に設定されている。
【0047】
また、上記磁気記録媒体1における記録領域となる磁性膜の磁気的補償温度およびキュリー点の間での、飽和磁化の最大値となる温度は、150℃から250℃までの、より好ましくは160℃から240℃までの、さらに好ましくは170℃から230℃までの温度範囲内に設定されている。
【0048】
また、上記磁気記録媒体は、キュリー点が、200℃〜400℃、より好ましくは240℃〜360℃、さらに好ましくは280℃〜320℃の範囲内となるように設定されている。
【0049】
このような磁性膜の素材としては、例えばTb,Fe,Coの3つの金属からなる合金が挙げられる。このような合金からなる磁性膜では、Tbの含有量により磁気的補償温度が変化することが、一般的に知られている。
【0050】
本実施の形態1にて作製した磁性膜は、その組成が例えばTb26Fe44Co30(数字はそれぞれ原子at%を示す)であり、図1に示すように、磁気的補償温度(図では補償点)が約50℃付近に、飽和磁化の最大値となる温度が200℃に、キュリー点が300℃以上とそれぞれなっている。図1は、保磁力が低下する高温側で磁性膜を磁化させた後に、温度を順次低下させて各温度での磁性膜の残留磁化を測定して得られた、磁性膜の温度特性を示すグラフである。
【0051】
この磁気記録媒体1を用いて信号の記録再生実験を行った。使用したMRヘッド2はトラックに対して垂直な方向に約5μm幅を有し、光スポットサイズは約1.2μmで、光パワーは記録時再生時ともに約6mWで実施した。ディスク回転数は3600rpmで記録周波数は2MHzである。
【0052】
上記磁気記録媒体1における1本のトラックに情報を記録して、熱アシストにより上記情報を再生した信号を図2(a)に示す。また、図2(b)に光ビームを照射しない状態での再生信号を示している。この図から、光ビーム照射時、非照射時に対応する信号レベルの変化が図1に示した温度特性から推測されるものに近いことが判る。
【0053】
このように、本発明の磁気記録媒体1を使用することで、初めてMRヘッド2においても熱アシスト再生方法の目的とする、良好なS/Nを有する再生信号が得られるという効果を十分に得ることが可能となった。
【0054】
今回の実験では、MRヘッド2により磁気記録媒体1は周囲温度より約25℃だけ昇温されていることが判明しており、周囲温度が70℃まで上昇しても磁気記録媒体1は100℃以上にはならないことになる。
【0055】
よって、上記磁気記録媒体1における記録層の光ビームが照射されない読み出し領域外の温度は、磁気記録媒体1における磁性膜の読み出し領域が達する温度である、150℃から250℃までの温度範囲と十分に離れているので、再生時のクロストークが発生するという問題も防止できる。
【0056】
熱アシスト再生の効果を最大限に引出すには、磁気記録媒体1の磁気的補償温度をMRヘッド2の発熱による上昇分だけ周囲温度より高い温度に設定しておくことが望ましい。この場合、上記の如く光ビームを照射しない、つまり読み出し領域外の磁性膜の残留磁化を最小にすることが可能となる。
【0057】
本発明の磁気記録媒体1は、磁気記録再生装置が一般的なハードディスクのように磁気記録媒体とヘッドが密閉された状況下において特に有効である。それは、磁気記録媒体とヘッドが固定されたクローズの状態であるため熱アシスト再生の効果が安定して得られるからである。
【0058】
〔実施の形態2〕
図3ないし図8を用いて、本発明の実施の形態2を以下に説明する。まず、本発明に係る熱アシスト再生方法による情報の再生方法を説明すると、コントローラ4により光照射装置7から光ビームが磁気記録媒体1の読み出し領域に照射され、照射により加熱された読み出し領域の磁化の各方向を情報としてMRヘッド2にて検出する。
【0059】
MRヘッド2は、バイアス電流制御部3によりバイアス電流が再生時に印加されており、読み出し領域の磁化の方向の変化に基づく抵抗の変化(磁気抵抗効果)およびバイアス電流により、情報を再生信号として出力する。出力された再生信号は、再生アンプ5にて増幅、整形されて信号処理部6に出力される。さらに、バイアス電流制御部3はコントローラ4からの指令により、MRヘッド2に印加するバイアス電流を調整・可変できるようになっている。
【0060】
図4にバイアス電流とMRヘッド2の発熱量の関係を示す。図4から明らかなように、バイアス電流値によりMRヘッド2の発熱量が変化しており、バイアス電流を制御することでMRヘッド2の発熱量も制御可能であることが判る。
【0061】
したがって、磁気記録媒体1を用いた熱アシスト再生方法においては、コントローラ4によりバイアス電流値を調整することで、磁気記録媒体1における磁性膜の組成のバラツキによる磁気的補償温度の偏差による再生動作の不安定化をカバーつまり軽減することが可能となっている。
【0062】
さらに、MRヘッド2からの再生信号は信号処理部6を経由して、コントローラ4へ導かれており、コントローラ4において再生信号の品質を評価することが可能である。従って、コントローラ4は再生信号の品質を評価しながらMRヘッド2のバイアス電流をリアルタイムで調整できるため、再生状況の変化に対応したバイアス電流の設定が可能となり、再生動作の信頼性の向上を図ることが可能となる。
【0063】
再生信号の品質評価としては、例えば、クロストーク量に注目してバイアス電流を決定することができる。この場合、クロストーク量そのものを直接評価することは難しいため、クロストーク量が反映される別の指標により評価することが望ましい。図5に、再生信号を2値化したデジタル信号のジッタ値を利用する場合の信号処理部6の構成を示している。ここで得られたジッタ値はコントローラ4に導かれて、コントローラ4がバイアス電流を設定する際の判断情報としている。
【0064】
図6に、再生信号を2値化した後のデジタル情報をデコードして得られるエラーレートを利用する場合の信号処理部6の構成を示している。デコードの過程で検出されるエラーの数を一定時間計測することでエラーレートを求めている。ここで得られたエラーレートはコントローラ4に導かれて、コントローラ4がバイアス電流を設定する際の判断情報としている。
【0065】
つまり、信号処理部6において、ジッタ値またはエラーレートを求め、その値が最小となるようにコントローラ4はバイアス電流を設定し、その設定に基づいてバイアス電流制御部3を制御するようになっている。
【0066】
本実施の形態2では、磁気記録媒体1上の熱分布による隣接トラックヘの影響も加味されるため、非常に高い信頼性を有した情報再生が可能となる。また、再生信号の品質評価として非加熱領域である読み出し領域外からの検出信号を利用できる。すなわち、磁気記録媒体1を昇温させない状態(つまり光ビームを磁気記録媒体1上に照射しない状況)で、MRヘッド2からの再生信号レベルを評価してバイアス電流を設定することが可能である。
【0067】
このようにバイアス電流を設定する場合について以下に図7および図8に基づいて説明する。まず、図7に、A/D変換を使用する場合の信号処理部6の構成を示す。
【0068】
信号処理部6において、入力されたアナログの再生信号をA/D変換によりデジタル情報に変換した後、コントローラ4に入力する。コントローラ4は入力されるデジタル情報に基づき、読み出し領域外からの再生信号(検出信号)が最小となるように最適なバイアス電流を設定し、バイアス電流制御部3を制御するように設定されている。
【0069】
図8には、コンパレータを使用する場合の信号処理部6の構成を示す。信号処理部6において、入力された再生信号は所定の基準値と比較され大小関係が判断される。この判断結果は、コントローラ4に入力される。コントローラ4は、入力された再生信号レベルが所定の基準値より小さくなるように最適なバイアス電流を設定し、バイアス電流制御部3を制御するように設定されている。
【0070】
ここでの所定の基準値は、許容される隣接トラックからのクロストーク量により決定される。以上、再生信号の品質を評価する方法として、ジッタ値測定、エラーレート測定、信号レベル測定の3つを述べたが、これらの複数の評価結果によりMRヘッド2のバイアス電流を設定することも可能である。その場合では、電流設定の信頼性がより向上することになる。
【0071】
〔実施の形態3〕
図9により本発明の実施の形態3を説明する。本実施の形態3では、磁気記録媒体1上の予め決められた領域である評価領域28に予め記録された情報を再生して評価を行う。つまり、バイアス電流の設定を実施する場合に、先ず、磁気記録媒体1上の評価領域28にアクセスを行い、そこに記録されている予め固定された情報パターンを再生して信号品質を評価する。
【0072】
そして、その評価結果に基づきMRヘッド2のバイアス電流を設定する。このように固定された情報パターンを使用することで、再生評価が簡便にして迅速に実行可能となるため、バイアス電流の設定の信頼性が向上する。
【0073】
さらに、光照射をしない状態での再生信号レベルを評価する場合、確実に情報が記録されている領域を検索する必要があるが、上記の如く評価領域28を設けることで検索が不要となり、予め設定されたアドレスの評価領域26に対するアクセスを実施するだけで、バイアス電流の設定のための情報が記録されている評価領域28に到達できる。
【0074】
〔実施の形態4〕
図10により本発明の実施の形態4を説明する。本実施の形態4では、評価領域28が磁気記録媒体1上に複数設けられている。磁気記録媒体1は、アクセス性能の要求から角速度一定にて回転制御される。そのため、磁気記録媒体1の内周と外周とにおいて線速度の変化が生じることになる。つまり、外周の方が線速度が速く内周に向かって遅くなって行く。さらに、線速度の変化によりMRヘッド2の浮上量も変化することになる。以上から、磁気記録媒体1の内周と外周とではMRヘッド2での発熱による輻射の影響も当然変化することになる。
【0075】
したがって、本実施の形態4では、図10に示すように磁気記録媒体1の内周から外周にかけて複数の評価領域28を設けて、実際に再生する領域に近い評価領域28にて、再生信号の品質の評価を行い、それに基づくバイアス電流の設定を実施することで、磁気記録媒体1全域に渡り信頼性の高い情報の再生が可能となっている。
【0076】
また、評価領域28を複数設けることで、各評価領域28へのアクセス時間を短縮できる効果もある。複数の評価領域28を設定する方法としては、磁気記録媒体1の半径方向に等間隔に設定してもよい。一方、磁気記録媒体1を複数のトラック数でブロック化してゾーン分割した場合は、各ゾーン毎に評価領域28を設定することが望ましい。
【0077】
以上において、再生評価を実行するタイミングは、情報の記録または再生の待機中に実施することが望ましい。待機中に実施することで、記録再生の実動作には影響を与えることが無くなるため、磁気記録再生装置の記録再生能が、バイアス電流の設定のために低下することはない。
【0078】
〔実施の形態5〕
図3と図11とに基づいて本発明の実施の形態5を説明する。本実施の形態5では、図3に示されているように磁気記録媒体1上の読み出し領域(再生領域)近傍に温度センサー8を設置している。
【0079】
温度センサー8を用いたバイアス電流の設定処理のフローチャートを図11に示す。図11に示すように、この温度センサー8により磁気記録媒体1の周囲温度を監視してコントローラ4に温度情報を入力し(ステップ1、以下、ステップをSと略す)、コントローラ4では前回にバイアス電流を設定した時の温度から予め決められた所定の温度変化が生じたか否かを判断している(S2)。
【0080】
もし、所定の温度変化が生じた場合は再生信号の品質評価を行い、その結果に基づきバイアス電流の設定を実行する(S4)。なお、再生信号の品質評価を評価領域28で実行する場合は、S4にて示した評価の前にアクセス動作が必要となる(S3)。
【0081】
次に、所定の温度変化量について見積ってみると以下のようになる。残留磁化の最大磁化強度をMr(max)、磁気的補償温度付近における磁化強度の温度依存度をΔMrとし、隣接トラックからの許容されるクロストーク量を最大磁化強度Mr(max)を使用して、例えば0.05*Mr(max)と表す。これらから、許容される温度変化量ΔTは、0.05*Mr(max)/ΔMrから求めることができる。
【0082】
具体的には、本発明者らの実験で得られた1例においては、Mr(max)が120emu/ccでΔMrが0.8emu/cc/℃であった。したがって、許容される温度変化量ΔTは7.5℃となった。よって、この場合の許容できる所定の温度変化量は7.5℃以下でなければならないことが判明した。実際には、安全性を見込んで5℃が妥当であると思われる。
【0083】
また、許容されるクロストーク量をより厳しくすれば、許容可能な温度変化量はさらに小さくなり、所定の温度変化量がこれに連動して小さくなる。つまり、所定の温度変化量は、許容されるクロストーク量と磁気的補償温度付近での磁化強度の温度依存度から決定されるということである。
【0084】
〔実施の形態6〕
図3と図12に基づいて本発明の実施の形態6を説明する。本実施の形態6では、コントローラ4に内蔵されたタイマー機能(図示していない)により、図12に示す処理のフローチャートに示すように、コントローラ4は、バイアス電流の設定について前回に実行した時点からの時間経過を監視し所定の時間が経過した場合(S11)には、再生信号の品質評価を実施して、その結果に基づきバイアス電流を再設定する(S13)。なお、再生信号の品質評価を評価領域28で実行する場合は、S13にて示した評価の前にアクセス動作が必要となる(S12)。
【0085】
ここでの所定時間は、磁気記録媒体1の周囲温度の時間的変化から割り出されるものであって、特に重要な点は、一般的に磁気記録再生装置の起動時には、磁気記録媒体1の周囲温度の時間的変化は激しいことが予測されるため、起動時および起動時から所定時間内においては短い時間毎に信号品質を評価することが望ましい。一方、起動時から所定時間を超えて、本発明の熱アシスト再生方法を用いた磁気記録再生装置の内部温度が定常状態に達したならば、上記の所定時問を長く設定することができる。
【0086】
〔実施の形態7〕
図5と図13とに基づいて本発明の実施の形態7を説明する。本実施の形態7では、図5に示すように、情報の再生過程では信号処理部6において読み取られたアナログ信号を2値化してデジタル信号に変換される。その後、このデジタル情報のデコード作業が実施され、その結果としてエラー検出および訂正が実行される。
【0087】
信号処理部6では、2値化して得られたデジタル信号のジッタ値を測定できるようになっている。ここで測定されたジッタ値は、図13のフローチャートに示すように、コントローラ4に入力される(S21)。コントローラ4では入力されたジッタ値が所定の値より大きくなったか否かを監視する(S22)。
【0088】
もし、コントローラ4により、ジッタ値が所定の値を超えたと判断された場合、バイアス電流を変化させて、つまり再設定して(S24)、ジッタ値が所定の値より小さくなるようにすることが可能となっている。なお、バイアス電流を変化させる操作を評価領域28で実施する場合は、S24の前にてアクセス動作を伴う(S23)。もし、所定の値より小さくすることができなければ、警告を発して再生動作を中止することが望ましい。
【0089】
ここでのジッタ値の所定値は、検出される信号の最短時間幅に対して10%以下が望ましい。一般的に、10%以下のジッタ値において、訂正前のエラーレートが10-5以下となる。
【0090】
〔実施の形態8〕
図6と図14に基づいて本発明の実施の形態8を説明する。本実施の形態8では、図6に示すように、情報の再生過程では信号処理部6において読み取られた情報のデコード作業が実施され、その結果としてエラー検出および訂正が実行される。この際に、信号処理部6では、エラー検出の頻度からエラーレートを算出することが可能となっている。算出されてエラーレートは、図14のフローチャートに示すように、コントローラ4に入力され(S31)、コントローラ4では入力されたエラーレートが所定の値より大きくなったか否かを監視する(S32)。
【0091】
もし、コントローラ4により、エラーレートが所定の値を超えたと判断された場合、バイアス電流を変化させて、つまり再設定して(S34)エラーレートが所定の値より小さくなるようにすることが可能となっている。バイアス電流を変化させる操作を評価領域28で実施する場合は、S34の前にアクセス動作を伴う(S33)。
【0092】
もし、所定の値より小さくすることができなければ、警告を発して再生動作を中止することが望ましい。ここでのエラーレートの所定値は、10-5以下が望ましい。一般的に、10-5以下のエラーレートにおいて、訂正後は10-12 以下のエラーレートとなり、本発明の熱アシスト再生方法を用いた磁気記録再生装置としての性能を維持できる。
【0093】
【発明の効果】
本発明の磁気記録媒体は、以上のように、記録領域の磁気的補償温度が室温より高く設定されている構成である。それゆえ、上記構成では、実質的に熱源となる磁気抵抗効果を利用したヘッドを使用して、記録領域に記録された情報を再生する場合にも、記録領域における、加熱した読み出し領域外の残留磁化を最小に抑制することができる。
【0094】
したがって、上記構成では、読み出し領域外の記録領域からのクロストークを抑制できるので、上記読み出し領域の記録領域からの再生信号のS/Nが良好になるという効果を奏する。
【0095】
本発明の他の磁気記録媒体では、以上のように、磁気抵抗効果を利用したヘッドでの発熱による記録領域の昇温分だけ周囲温度より高く磁気的補償温度を設定している構成である。
【0096】
それゆえ、上記構成では、ヘッドにより加熱されても読み出し領域外の残留磁化を最小にすることができるので、熱アシスト再生の目的とするクロストークの抑制された再生が可能となり、よって、再生信号のS/Nが良好になるという効果を奏する。
【0097】
本発明の熱アシスト再生方法は、以上のように、上記磁気記録媒体から記録された情報を磁気抵抗効果を利用したヘッドを使用して再生する場合、ヘッドに印加するバイアス電流を、上記記録領域の温度に応じて変化させる方法である。
【0098】
それゆえ、上記方法では、バイアス電流を調整することでヘッドの発熱を制御し、ヘッドの読み出し領域に対する周囲の媒体領域における残留磁化を最小にすることができる。したがって、上記方法では、記録領域の組成のバラツキ等による磁気的補償温度の偏差をカバーできて、再生信号のS/Nが良好となる効果を奏する。
【0099】
本発明の他の熱アシスト再生方法は、さらに、記録領域からの再生信号のジッタ値、エラーレート、信号レベルの内1つかまたはそれらの複数を測定して、その結果に基づきバイアス電流を設定する方法である。
【0100】
それゆえ、上記方法では、バイアス電流の設定の制御が閉ループとなり、精度良くバイアス電流を設定できるので、制御系等の回路のバラツキによる悪影響を抑制でき、かつ、再生信号のS/Nを良好にすることが可能となり、さらに、実際の再生動作にて評価するため再生状況に応じて再生信号のS/Nを良好にできるという効果を奏する。
【0101】
本発明の他の熱アシスト再生方法は、さらに、記録領域上の予め設定された評価領域に記録された情報を再生することによって、バイアス電流を設定する方法である。
【0102】
それゆえ、上記方法では、再生評価が迅速かつ容易に実施できるので、ヘッドのバイアス電流の迅速な設定が可能となる効果を奏する。
【0103】
本発明の他の熱アシスト再生方法は、さらに、評価領域を媒体上の複数箇所に設けている方法である。
【0104】
それゆえ、上記方法では、磁気記録媒体としての、例えばディスク状媒体を等角速度で回転させた場合、ディスク状媒体の内周と外周における線速度の変化により、ヘッドの浮上量が変化しヘッドの発熱がディスク状媒体に与える影響が変化しても、きめ細かくヘッドのバイアス電流を設定できる。よって、上記方法では、情報再生の信頼性を向上できるという効果を奏する。
【0105】
本発明の他の熱アシスト再生方法は、さらに、記録または再生の待機中にバイアス電流を設定する方法である。それゆえ、上記方法では、バイアス電流の設定が、実際の記録または再生動作に影響を与えずに実行可能となる効果を奏する。
【0106】
本発明の他の熱アシスト再生方法は、さらに、記録領域上の読み出し領域近傍の温度を検出し所定の温度変化が生じた場合に、再生信号の品質評価を行い、その結果に基づいて、ヘッドのバイアス電流を設定する方法である。
【0107】
それゆえ、上記方法では、周囲温度の変化による記録領域に対する影響も考慮したバイアス電流の設定が可能となり、情報再生の信頼性を向上できるという効果を奏する。
【0108】
本発明の他の熱アシスト再生方法は、さらに、一定時間毎に再生信号の品質評価を行いその結果に基づいてバイアス電流を設定する方法である。それゆえ、上記方法では、特別なセンサーを必要とせず、再生状態の変化に対応したきめ細かいバイアス電流の設定が可能となる効果を奏する。
【0109】
本発明の他の熱アシスト再生方法は、さらに、情報の再生過程で得られる再生信号のジッタ値に基づき、このジッタ値が所定の値を超えた場合に、バイアス電流を再設定する方法である。それゆえ、上記方法では、再生状況に即した信頼性の高いバイアス電流の設定が可能となる効果を奏する。
【0110】
本発明の他の熱アシスト再生方法は、さらに、情報の再生過程で得られる再生信号のエラーレートに基づき、このエラーレートが所定の値を超えた場合に、バイアス電流を再設定する方法である。それゆえ、上記方法では、再生状況に即した信頼性の高いバイアス電流の設定が可能となる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における磁気記録媒体の残留磁化強度の温度特性を示すグラフである。
【図2】上記磁気記録媒体を使用して、光ビームによる熱アシスト再生により情報を再生した結果を示すグラフであり、(a)は光照射時、(b)は光照射無しのときである。
【図3】上記磁気記録媒体を使用して、本発明の熱アシスト再生方法により情報を再生するための装置の構成を示すブロック図である。
【図4】上記熱アシスト再生方法において使用したMRヘッドのバイアス電流と発熱の関係を示すグラフである。
【図5】上記熱アシスト再生方法において、再生信号のジッタ値を評価して、ヘッドのバイアス電流を設定する方法における信号処理部の構成を説明するブロック図である。
【図6】上記熱アシスト再生方法において、再生信号のエラーレートを評価して、ヘッドのバイアス電流を設定する方法における信号処理部の構成を説明するブロック図である。
【図7】上記熱アシスト再生方法において、光照射をしない場合の再生信号レベルをA/D変換して評価し、ヘッドのバイアス電流を設定する方法における信号処理部の構成を説明するブロック図である。
【図8】上記熱アシスト再生方法において、光照射をしない場合の再生信号レベルを基準値とコンパレータにより評価し、ヘッドのバイアス電流を設定する方法における信号処理部の構成を説明するブロック図である。
【図9】上記熱アシスト再生方法において、再生信号を評価するための評価領域を記録媒体上に設けて、ヘッドのバイアス電流を設定する方法における評価領域の説明図である。
【図10】上記熱アシスト再生方法において、再生信号を評価するための評価領域を記録媒体上に複数設けて、ヘッドのバイアス電流を設定する方法における複数の評価領域の説明図である。
【図11】上記熱アシスト再生方法において、媒体周辺に設置した温度センサー情報に従い所定の温度変化が生じた場合に、再生評価を行いその結果に基づき、ヘッドのバイアス電流を設定する方法における処理のフローチャートである。
【図12】上記熱アシスト再生方法において、一定時間経過ごとに、再生評価を行いその結果に基づき、ヘッドのバイアス電流を設定する方法における処理のフローチャートである。
【図13】上記熱アシスト再生方法において、再生信号のジッタ値を監視して所定のジッタ値を超えた場合に、ヘッドのバイアス電流を設定する方法における処理のフローチャートである。
【図14】上記熱アシスト再生方法において、再生信号のエラーレートを監視して所定のエラーレートを超えた場合に、ヘッドのバイアス電流を設定する方法における処理のフローチャートである。
【図15】従来提案されていた磁気記録媒体を使用して、熱アシストにより情報を再生した結果を示すグラフであり、(a)は光照射時、(b)は光照射無しのときである。
【図16】従来提案されていた磁気記録媒体の残留磁化強度の温度特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 磁気記録媒体
2 MRヘッド(再生磁気ヘッド)
3 バイアス電流制御部
4 コントローラ
6 信号処理部
7 光照射装置
8 温度センサー
28 評価領域

Claims (4)

  1. 記録領域を加熱して磁気的に情報を記録した磁気記録媒体の、該記録領域を加熱し、磁気抵抗効果を有するヘッドによって磁気的に情報を再生する熱アシスト再生方法であって、
    上記記録領域の磁気的補償温度およびキュリー点の間での、飽和磁化の最大値となる温度が、150℃から250℃までの温度範囲内に設定されていると共に、上記記録領域の磁気的補償温度が40℃から100℃に設定されている上記磁気記録媒体に記録された上記情報を再生する際に、上記記録領域の読み出し領域近傍の温度を検出し、所定の温度変化が生じた場合に、上記記録領域を加熱するための光ビームを上記磁気記録媒体に照射しない状況で、磁気抵抗効果による再生信号レベルを測定して、測定結果が基準値より小さくなるように、磁気抵抗効果による再生のための上記ヘッドのバイアス電流を設定し、
    上記記録媒体と同心円状で互いに半径が異なるように上記記録領域に予め設けられている複数の評価領域のうち、再生する領域に近い該評価領域に記録された情報を再生することによって、上記バイアス電流を設定することを特徴とする熱アシスト再生方法。
  2. 記録または再生の待機中に上記バイアス電流を設定することを特徴とする請求項1に記載の熱アシスト再生方法。
  3. 再生信号のジッタ値が所定の値より大きくなった場合に、上記バイアス電流を再設定することを特徴とする請求項1または2に記載の熱アシスト再生方法。
  4. 再生信号のエラーレートが所定の値より大きくなった場合に、上記バイアス電流を再設定することを特徴とする請求項1または2に記載の熱アシスト再生方法。
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